JPH082516A - 故紙を主材とする成型品およびその製造方法 - Google Patents

故紙を主材とする成型品およびその製造方法

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JPH082516A
JPH082516A JP13455494A JP13455494A JPH082516A JP H082516 A JPH082516 A JP H082516A JP 13455494 A JP13455494 A JP 13455494A JP 13455494 A JP13455494 A JP 13455494A JP H082516 A JPH082516 A JP H082516A
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Masayuki Asai
雅之 浅井
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    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Abstract

(57)【要約】 【構成】 紙を解繊したものと紙を短冊状に切断したも
のとを配合し、加湿して糊料を加えて均一な混合物と
し、型に充填してスチームにより加熱し、糊料で固着さ
せたのち乾燥することにより、故紙を主材とする成型品
(パルプモールド)を得る。 【効果】 高い曲げ強度をもった成型品が、低いカサ比
重で実現する。 この成型品は、廉価で、緩衝材、断熱
材、園芸用資材として有用であり、焼却が容易であるほ
か、リパルプして材料を回収することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、故紙を主材として用い
た成型品と、その製造方法に関する。 この成型品は、
梱包用の緩衝材、断熱材あるいは園芸用資材として有用
である。
【0002】
【従来の技術】たとえば梱包用の緩衝材は、資源の再利
用の要請や廃棄物の処理をどうするかという問題から、
従来多用されていた発泡スチロール製品などに代って、
故紙を利用したものが注目されつつある。
【0003】故紙を主材として梱包用の緩衝材を製造す
る試みは古くからある。 たとえば、紙を解繊して粉末
状にし、これを上下から皮膜で平板状に被包して周辺を
熱または糊で固着する技術がある(特開昭48−100
573号)。 さらに、故紙などを細片にしたものに加
熱した糊を吹き付け、スラリー状にして型枠に注入し、
プレスして成形することが提案された(特開昭52−1
30788号)。
【0004】その後も、紙を比較的乾いた状態で解繊し
たものに接着剤を加え、型内で加圧して成形品とする技
術(特開昭61−89005号)があり、近年は、液状
パルプを脱水して丸め加工し乾燥して得た球状体を、接
着剤とともに型内で加熱加圧して成型品とする技術(特
開平5−213377号)、紙を羽毛状に解砕して糊を
加えたものを、水分放散のための孔を設けた型に充填し
て誘電加熱またはマイクロ波加熱により乾燥する方法
(特開平5−254565号)、あるいは、紙を解繊し
て得た綿状物に水を加えて非〜低湿潤状態部を湿潤状態
部が被覆した粒状物をつくり、これに粉状の糊を加えて
成形させることにより、乾燥に要する熱量を低減したも
の(特開平5−246465号)がある。
【0005】このような、「パルプモールド」と呼ばれ
る成型品に関する改良は現在も続いており、たとえば緩
衝特性を高めるために、熱膨脹性マイクロカプセルの中
空粒子を加えたり(特開平6−10300号)、埋立て
や焼却をしやすくするパルプ発泡ビーズを加えたりする
(特開平6−15753号)提案がある。
【0006】しかし、そのような特殊な材料を使用する
ことはいうまでもなくコスト高を招くから、そのような
手段によらず在来のパルプモールドでは得られなかった
高い緩衝性や強度を実現し、しかもカサ比重が小さい成
型品を安価に提供することが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の要望にこたえて、衝撃に耐えて高い緩衝性を示し、成
型品全体にわたって強度のバラツキが少なく、用途に応
じて強度やカサ比重を広い範囲からえらぶことのできる
パルプモールドを、故紙を主体とする材料で製造し、提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の故紙を主材とす
る成型品は、基本的には、故紙の解繊品、および故紙の
粗砕品または繊維屑を、型内で糊料により結合してな
る。 故紙の解繊品は故紙を解繊機にかけてばらばらの
繊維素材にまで分けたものである。 故紙の粗砕品は、
ある紙を引きちぎりや剪断により数mmのサイズに細分し
たものであって、たとえば不用になった書類をシュレッ
ダーにより短冊状に切断したものである。糊料としては
デンプン糊を使用すればコストを低くすることができ
る。 別の態様では、糊料としてポリビニルアルコール
を、もとは繊維の形で使用することもでき、後に述べる
ように固有の意義がある。 成型品は、その表面を糊料
で覆って、ケバ立ちや紙粉の発生を抑えることが望まし
い場合がある。
【0009】解繊の対象とする故紙は、任意の紙質のも
のでよいが、使いやすいのは新聞紙のような針葉樹パル
プを材料とするものである。 コンピュータのプリント
用紙など、広葉樹パルプを材料とする紙は繊維が短く
て、成型品の強度を高く得ることが困難である。 この
ような紙は短冊状に切断して、紙の粗砕品として使用す
るとよい。
【0010】短冊状に切断した紙の寸法は、幅が0.3
〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.0mmで、長さが3
〜10mm、好ましくは5〜7mmである。 あまりに小さ
い紙を使用したときは折り曲げに対する強度が得られな
いし、大きすぎればそれらの間のからみ合いが起りにく
く、やはり強度を得ることができない。
【0011】短冊状に切断した紙に代えて、またはそれ
とともに使用する繊維屑は、布団綿のような木綿を解繊
したもの、木綿や麻布の布屑をほぐしたもの、麻糸、麻
縄をほぐしたものなど、天然繊維または再生繊維であっ
て親水性のものが好ましい。この繊維は、長さが5〜3
0mm、とくに1〜20mmであることが好ましい。 短い
繊維は紙の解繊品の繊維と変らなくなり、配合する意味
が乏しくなる。長すぎる繊維は、紙の解繊品と配合する
ときに均一な混合が困難である。 太さは、最大500
デニール、なるべく300デニールまでが好ましい。
太すぎる繊維は剛性が高く、解繊した紙と混合するのに
差し支える。 断面形状は任意である。
【0012】糊料は、デンプン糊が最も廉価であるし、
使いやすい。 そのほか、型内での加熱によって糊とし
て作用し得る熱可塑性樹脂を使用することもできる。
しかし、成型品を廃棄した後の焼却しやすさや生分解性
など、環境への影響を考慮して決定すべきである。
【0013】成型品の表面を被覆する材料は、糊料と同
様なデンプン糊や変性デンプン糊、PVAエマルジョ
ン、リグニン、こんにゃく糊、あるいはツエインやグル
テリンのような耐水性タンパク質、吸水性樹脂の溶液や
エマルジョンが使用できる。被覆の方法は、塗布、吹き
付け、浸漬、スキンパックなど、任意である。水溶性の
糊料の溶液やエマルジョンを用いれば、成形品をパルパ
ーにいれて再生させることも可能である。
【0014】本発明の故紙を主材とする成型品の製造方
法は、故紙の解繊品と故紙の粗砕品または繊維屑とを配
合し、配合物を加湿するとともにこれに液状の糊料を添
加して撹拌し、得られた混合物を型内に充填して加熱す
ることにより配合物を糊料により結合するとともに乾燥
した成型品を得ることからなる。
【0015】故紙の解繊品と故紙の粗砕品または繊維屑
との配合割合は、重量比で1:9〜9:1、好ましくは
2:8〜8:2の範囲にえらんで実施するのが適当であ
る。これより故紙の解繊品が少ないと、そのからみ合い
による強度の発現が期待できないし、解繊品ばかりであ
ると、故紙の粗砕品と解繊品とのからみ合いの効果が得
られない。
【0016】糊料としてデンプンを使用する場合、その
水分散液を配合物に与え、後の加熱によりこれを糊化さ
せる使用法が最もコスト安である。 しかし、あらかじ
め糊化したデンプン糊の稀薄溶液を使用してもよく、こ
の態様は加湿と糊料の添加とを同時に行なうことができ
る。
【0017】配合物の加湿は、重量で配合物の25〜4
00%、好ましくは50〜300%の水分が加えられる
ようにすると、一般に適切である。
【0018】加湿が不十分であると糊料の均一な分散が
できず、成型品全体を均一な強度にすることが困難であ
る。 一方、過大な水分は、成型品の乾燥に多大の時間
とエネルギーを消費するという不利益がある。
【0019】糊料は、乾燥重量で配合物の0.1〜10
%、好ましくは1〜5%の範囲で添加するのが適切とい
える。
【0020】成型用の型としては、多数の小孔を有する
型を使用し、この小孔を通してスチームを浸透させるこ
とにより型内に充填された混合物を加熱する手法が一般
に有力である。 スチームに代えて加熱空気を吹き込ん
でもよい。 糊料によっては、スチームや加熱空気がご
くわずかで済むこともあり、またほとんど省略できるこ
ともある。
【0021】本発明の製造方法のひとつの態様として、
型内に混合物を充填する際に型内に熱水可溶性物質で製
造した消失中子を配置しておき、加熱時にこの中子を周
囲の混合物の水分および加えられた熱により溶解消失さ
せて中空の成型品を得る製造方法がある。
【0022】本発明の成型品の製造方法の別の局面に属
する方法として、故紙の解繊品とポリビニルアルコール
繊維とを配合し、配合物を加湿して型内に装入し加熱す
ることにより、故紙の解繊品をポリビニルアルコールに
より結合するとともに、ポリビニルアルコール繊維の変
形がひきおこす加湿配合物の膨脹により型どおりの形状
の成型品を得ることからなる。
【0023】ポリビニルアルコール繊維は、その製造時
の溶解処理温度の高低に応じて、耐熱性に差がある。
そこで、上記の成型品の製造方法の実施に当って、ポリ
ビニルアルコール繊維として、加湿配合物を型内で加熱
する条件下で繊維の形状を保つものと、繊維の形状を失
って糊化するものとを併用すれば、後者が糊料として利
用できる。
【0024】場合によっては別途糊料を使用してもよ
く、ポリビニルアルコール繊維として、少なくとも、加
湿配合物を型内で加熱する条件下で繊維の形状を保つも
のを使用し、糊料として前記したデンプン水分散液また
はデンプン糊の稀薄溶液を使用すればよい。
【0025】
【作用】本発明の成型品は、たとえば図1に示すような
緩衝用コーナーパッドや、図2にみるような蓋つきトレ
イであって、その内部構造はといえば、図3にみるよう
に紙の粗砕品である、紙を短冊状に切断したものどうし
がからみ合って糊料により相互に固着されている隙間
を、紙の解繊品どうしがからみ合って、やはり糊料によ
り相互に固着された状態で埋めるとともに、紙の粗砕品
に解繊品がからんで、これらの間も糊料により固着され
た状態で存在する。 解繊品だけでは強度は十分得られ
ず、一方、紙の粗砕品だけではカサ比重の低いものが得
られないのに対し、両者を適切な割合で配合使用するこ
とにより、低いカサ比重で高い強度をもった成型品が得
られる。
【0026】本発明の成型品の製造方法の工程は、図4
および図5に示すとおりである。まず図4に示すように
紙の解繊品(1)と粗砕品(2)とを所定の割合でミキ
サー(5)に入れて配合し、これにデンプンの水分散液
である糊料(3)を噴霧しながら撹拌し、配合物をマク
ロには均質であってそこへデンプン水分散液が均等に分
散付着した状態の混合物(4)をつくる。
【0027】この混合物(4)を、図5に示すようにゲー
ト(好ましくは複数設ける)(73)を有する型(7)に
充填する。 図示した型(7)はシリンダー状の雌型
(71)とピストン状の雄型(72)とからなり、どちら
もスチームを通す孔(74)をそなえている。 容易に
理解されるように、型内に装入した混合物の量と、型を
締めて形成したモールド空間との比に応じて、成型品の
カサ比重が種々に異なったものとなる。 ゲート(7
3)を複数個、場所をえらんで設け、それぞれのゲート
から装入する混合物の量をコントロールすることによっ
て、部分によってカサ比重が若干異なる成型品を得るこ
とも可能である。
【0028】所定量の混合物を充填したら、ゲート(7
3)を閉鎖して型締めを行ない、所定の成型空間を形成
する。 そこで型を固定し、スチームを孔(74)を経
由して型内の混合物中を通過させる。 この加熱によ
り、デンプン水分散液を使用したときはその糊化が起
る。
【0029】続いて、孔(74)を通じて真空吸引を行
ない、成型品内に残った余分のスチームを除去するとと
もに、乾燥を促す。 真空吸引により乾燥が進み、成型
品がその形状を維持できるようになったら、型を開いて
とり出し、放置して乾燥を終らせるか、または必要によ
り熱風をあてるなどして乾燥させる。
【0030】中空の成型品を得ようとするときは、図5
に示したように前述の消失中子(8)を型内に設置してお
き、混合物を充填する(または混合物をなかば充填して
から消失中子をおき、再び混合物を充填する)ことによ
り、成型およびスチーム加熱の間に、消失中子が混合物
および導入されたスチームに由来する水分に溶解して消
失するようにする。
【0031】紙の解繊品にポリビニルアルコール繊維を
混合した場合、糊料として一部のポリビニルアルコール
を利用するにしても、デンプン糊など別のものを利用す
るにしても、加熱条件下で繊維形状を維持するポリビニ
ルアルコール繊維は、スチームが型内に入って来ると収
縮する。 すると、ポリビニルアルコール繊維と結合し
ていた故紙の解繊品である繊維のそれぞれは繊維の方向
に間隔が縮むため、繊維の収縮方向と直角方向に押しや
られる形になり、全体として直角方向に膨張したように
見える。 この機構は、型内への混合物の装入に当っ
て、少なくともポリビニルアルコール繊維に関して配置
に多少の方向性が出るため、膨張するものと考えられ
る。 このように、ポリビニルアルコール繊維を用いた
場合には、成型用の型内に混合物を充填して加圧するこ
となく、ほぼ空間をみたす程度に軽く装入しただけで
も、型どおりの成型品を得ることができる。
【0032】
【実施例】
〔実施例1〕古新聞紙を解繊機にかけて十分に解繊し
た。 それとは別に、古新聞紙を幅2.0mm×長さ5〜
7mmの短冊状に切断した粗砕品を用意した。 両者を、
重量比で解繊品70%、粗砕品30%の割合で配合し、
回転撹拌棒つきの混合機中で撹拌しつつ、デンプン水分
散液(固形分濃度25%)を、同じ重量加えて均一な混
合物とした。
【0033】図4および5に示した工程に従って、型へ
の充填、加圧、スチーム加熱、真空吸引および熱風乾燥
を行ない、厚さ20mm×幅50mm×長さ100mmの板状
の成型品を製造した。 カサ比重は0.151であっ
た。
【0034】〔実施例2〕平均の太さが1デニールで平
均の長さが5mmの人絹糸屑を、実施例1で使用したもの
と同じ古新聞紙の解繊品に加えて、重量で、解繊紙:人
絹糸=70:30の割合で混合した。 以下、実施例1
と同様の工程に従って、同じ大きさ(20mm×50mm×
100mm)の平板状の成型品を得た。 カサ比重0.1
48。
【0035】〔比較例〕実施例1および2で使用した古
新聞紙の解繊品だけを使用し、これに対して同じ重量の
デンプン水分散液を混合したほかは、実施例1および2
と同じ工程に従って、同様な板状成型品を得た。 カサ
比重0.153。
【0036】〔曲げ試験〕実施例1および2、ならびに
比較例で製造した板状成型品を、(株)東京試験機製作所
の引張強さ試験機にかけて、曲げ試験を行なった。 試
験片の長手方向に間隔50mmの2点において支持し、中
央に荷重をかけて、歪−荷重曲線をえがかせた。 その
結果を図7にまとめて示す。 荷重の送り速度は10mm
/分。
【0037】図7のデータから、実施例1,2とも、比
較例にくらべて強度が向上していることがわかる。 と
くに実施例2は、強度の向上が著しいだけでなく、最大
曲げ時の歪が大きく、より粘り強い成型品である。 こ
れは、長い繊維が成型品中に均等に分散しているためと
考えられる。
【0038】〔実施例3〕実施例1で用意した古新聞紙
の解繊品と、ポリビニルアルコール繊維とを、重量で8
0:20の比で配合した。 ポリビニルアルコール繊維
は、商品名「ソルブロン」という(株)ニチビの製品であ
って、100℃を少し超える温度のスチームに接しても
繊維状態を保つ部分が半量より若干多く、繊維形状を失
って糊化する部分が半量より若干少ない割合で含まれた
ものである。
【0039】これを図4に示した型に装入し、ほぼ型内
をみたした程度のところで型を固定して、スチーム加熱
を行なった。
【0040】型を開いて得られた成型品は、装入時に加
圧しなかったにもかかわらず、ほぼ型どおりの形状をも
っていた。 表面は、ポリビニルアルコールがスチーム
により溶解し糊状になってあらわれたため、やや固くな
っていた。 カサ比重0.088。
【0041】
【発明の効果】本発明の故紙を主材とする成型品は、紙
を解繊したものと、紙を粗砕したものまたは繊維屑とが
均一に混合しからみ合って糊で固定されているので、高
い曲げ強度を低いカサ比重で実現している。 その曲げ
耐久性は数回の曲げの繰り返しに耐え、これは従来のパ
ルプモールド品には望めなかった特性である。
【0042】また、この成型品は、その表面を糊料で被
覆することによって紙粉の発生を防止でき、紙粉がひき
おこす問題を未然に防止できる。
【0043】糊料として水溶性のものを使用すれば、使
用後にリパルプして材料を回収することができる。 も
ちろん、焼却は容易である。 土中に長く置けば自然に
崩壊するので、始末に困ることはない。
【0044】このような特徴をもつ成型品は、包装用の
緩衝材、建築用の断熱材、あるいは園芸用資材として広
い用途を有する。
【0045】本発明の故紙を主材とする成型品の製造方
法は、同じ形状の成型品においても型に充填する混合物
の量と型締め圧力の関係を適切にえらぶことによって、
かなり広い範囲で製品のカサ比重を、また強度を変化さ
せることができるから、用途に最適の製品を得ることが
容易である。 消失中子を用いることにより、中空の製
品を得ることもできる。 ポリビニルアルコール繊維を
使用した場合には、型に装入した材料がスチーム加熱に
より膨張するから、型どおりの成型品を得ることが容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成型品の一例を示す斜視図。
【図2】 本発明の成型品の別の例を示す斜視図。
【図3】 図1の成型品の材料となる混合物を示す、概
念的な図。
【図4】 本発明の成型品の製造方法の前半の工程を説
明する断面図。
【図5】 本発明の成型品の製造方法の後半の工程を説
明する断面図。
【図6】 図4の工程の変更態様を示す図。
【図7】 本発明の実施例および比較例の製品の曲げ試
験のデータを示す荷重−歪み曲線。
【符号の説明】
1 紙の解繊品 2 紙の粗砕品 3 糊料 4 混合物 5 成型品 6 ミキサー 7 型 71 雌型 72 雄型 73 ゲート 74 孔 8 消失中子

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故紙の解繊品、および故紙の粗砕品また
    は繊維屑を型内で糊料により結合してなる、故紙を主材
    とする成型品。
  2. 【請求項2】 故紙の粗砕品が故紙をシュレッダーによ
    り短冊状に切断したものである請求項1の成型品。
  3. 【請求項3】 糊料としてデンプン糊を使用した請求項
    1の成型品。
  4. 【請求項4】 糊料としてポリビニルアルコールを使用
    した請求項1の成型品。
  5. 【請求項5】 表面を糊料で覆った請求項1の成型品。
  6. 【請求項6】 故紙の解繊品と故紙の粗砕品または繊維
    屑とを配合し、配合物を加湿するとともに糊料を添加し
    て撹拌し、得られた混合物を型内に充填して加熱するこ
    とにより配合物を糊料により、結合するとともに乾燥し
    た成型品を得ることからなる、故紙を主材とする成型品
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 故紙の解繊品と故紙の粗砕品または繊維
    屑との配合割合を、重量比で1:9〜9:1の範囲にえ
    らんで実施する請求項6の製造方法。
  8. 【請求項8】 糊料としてデンプンの水分散液を使用
    し、後の加熱によりこれを糊化させて実施する請求項6
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 糊料として糊化したデンプン糊の稀薄溶
    液を使用し、加湿と糊料の添加とを同時に行なって実施
    する請求項6の製造方法。
  10. 【請求項10】 配合物の加湿を、重量で配合物の50
    〜100%の水分が加えられるようにして実施する請求
    項6の製造方法。
  11. 【請求項11】 糊料を乾燥重量で配合物の0.1〜1
    0%、好ましくは1〜5%の範囲で添加して実施する請
    求項7の製造方法。
  12. 【請求項12】 成型用の型として多数の小孔を有する
    型を使用し、この小孔を通してスチームを浸透させるこ
    とにより型内に充填された混合物を加熱して実施する請
    求項6の製造方法。
  13. 【請求項13】 型内に混合物を充填する際に型内に熱
    水可溶性物質で製造した消失中子を配置しておき、加熱
    時にこの中子を周囲の混合物の水分および加えられた熱
    により溶解消失させて中空の成型品を得る請求項6の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 得られた成型品の表面に糊料の被覆を
    施す工程を付加した請求項6の製造方法。
  15. 【請求項15】 故紙の解繊品とポリビニルアルコール
    繊維とを配合し、配合物を加湿して型内に装入し加熱す
    ることにより、故紙の解繊品をポリビニルアルコールに
    より結合するとともに、ポリビニルアルコール繊維の変
    形がひきおこす加湿配合物の膨脹により型どおりの形状
    の成型品を得ることからなる、故紙を主体とする成型品
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 ポリビニルアルコール繊維として、加
    湿配合物を型内で加熱する条件下で繊維の形状を保つも
    のと、繊維の形状を失って糊化するものとを併用し、後
    者を糊料として利用する請求項15の製造方法。
  17. 【請求項17】 ポリビニルアルコール繊維として、少
    なくとも、加湿配合物を型内で加熱する条件下で繊維の
    形状を保つものを使用し、糊料としてデンプンの水分散
    液またはデンプン糊の稀薄溶液を使用して実施する請求
    項15の製造方法。
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Cited By (5)

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