JP3006093U - 紙製コーナーパッド - Google Patents

紙製コーナーパッド

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JP3006093U
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fibers
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雅之 浅井
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雅之 浅井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙を原料とし、軽量で安価な、廃棄、焼却も
容易なコーナーパッドを提供する。 【構成】 紙の繊維、紙の繊維と補強材との混合物に
に、糊料を加えて充分に攪拌したうえで型に充填し固化
させた、任意にみかけ比重および密度を調整できる、パ
ルプモールド製コーナーパッド。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
軽量でコスト、環境面からも優れた包装用緩衝材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】 従来、緩衝材のコーナーパッドとしては、発泡プラスチック製のものが多用さ れてきた。これらコーナーパッドは軽量、安価で加工も用意であることもあり、 非常に需要を伸ばしてきた。しかし、近年は環境問題がクローズアップされ、発 泡プラスチック製品は廃棄、焼却処分するうえで問題であった。 これらの問題に対応するものとして、段ボールを加工した梱包材の需要も増え てきた。しかし、これら段ボール製梱包材においても組立にホットメルトを用い ていたり、段ボール自体が樹脂等を含浸させた強化段ボールであったりして、や はり廃棄、焼却処分するうえで問題があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】 次の条件を満たす紙製コーナーパッドを提供することである。 任意に強度や、みかけ比重を調整することができる。 容易に廃棄、焼却処分ができる。 多様化しつつあるユーザーニーズに対応できる。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
【0007】
【図1】
【0008】
【図2】
【0009】 図1に、本考案コーナーパッドの1実施例の概要図を示す。コーナーパッド1 1は被包装物のそれぞれ3つの面に接し、その3つの面の接点たる角の部分の保 護をするわけである。また図2に、直方体の被包装物12の角の部分を保護する のにコーナーパッド11を用いた状態を示す。このように、立方体または直方体 、あるいはそれに近い形状の被包装物の角の部分を保護し、外装箱とのがたつき を防止する。
【0010】
【図3】 また、本考案コーナーパッドは、図3に示すように板紙に貼合して用いてもよ い。この場合、本図の様なものを上下または向かい合う側面に用いれば、梱包作 業の迅速化をはかれる。 これらコーナーパッド11と板紙13の接合には、いかなる接着剤や粘着剤を 用いてもよい。例えば、酢酸ビニル樹脂接着剤、澱粉糊、ゴム系接着剤、アクリ ル樹脂接着剤やPVA接着剤などを用いてもよい。しかし、再利用や廃棄、焼却 といった後処理のことを考えると、澱粉糊などの天然系素材が好ましい。
【0011】
【図4】
【0012】 本考案コーナーパッドは、図1に示したコーナーパッド11の状態で成形され たものであってもよいし、図4のような形状の成形品14を切り込み線15にお いて適宜破断してコーナーパッド11と同じ形状としたものであってもよい。ま た、この成形品14をこのままの形状で被包装物の梱包に用いてもよいし、2つ に破断して、コーナーパッド11が2つつながったような形状で、被包装物の梱 包に用いてもよい。
【0013】 これらのパルプモールド成形品を得るためには、特開昭52−130788の ように、紙を裁断したものを攪拌し、これに糊を加えた泥状液を型枠に注入し成 形する方法や、特開平5−254565のように紙を羽毛状に解砕し、これに糊 を混合攪拌したものを型に充填して誘電加熱、またはマイクロ波加熱により加熱 乾燥する方法や、特開平5−246465のように紙を解繊し綿状物とし、これ に水を加え海綿状物としたうえで、粉状または粒状の糊を加え成形乾燥させる方 法等が既に開示されているが、本考案のコーナーパッドにおいても、紙の繊維に 糊料を加え、型に充填および加圧し、加熱して乾燥することにより成形品を得る 。また、成形後に、成形品の表面に撥水処理を施してもよい。
【0014】
【図5】
【0015】
【図6】
【0016】 本考案コーナーパッドの素材は、図5のように解繊された紙の繊維2の単体を 加湿し、糊料を均等に分散させた物でもよいし、図6のように、強度を向上させ るために、解繊された紙の繊維2に補強材3が一定比率で均一に混合されたうえ で、加湿し、糊料を均等に分散させた物でもよい。補強材3としては、紙を短冊 状に裁断したものや、紙の繊維2よりも長い繊維等を用いる。
【0017】 紙の繊維2に用いられる材質としては、どのような紙を用いてもかまわないが 、使いやすい物としては、新聞紙等に用いられる針葉樹パルプがある。コンピュ ータ関係のプリンタ用紙等に用いられる広葉樹パルプは、繊維が短く強度が向上 しない。しかし、短冊状に裁断して補強材3として用いる場合は、なんら差し支 えない。また、強度を向上させる方法として、合成樹脂が混入している紙、例え ば牛乳パックの粉砕品などを用いるのもよい。
【0018】 補強材3として紙を短冊状に裁断した場合、その紙の寸法は、幅が0.3〜3 .0mm、好ましくは1.0〜2.0mmで、長さが3〜10mm、好ましくは 5〜7mmである。もし、これより小さい紙を用いたときは、折り曲げなどの力 に対して充分な強度が得られないし、大きすぎればそれらの間の絡み合いが起こ りにくく、やはり強度を得ることができない。
【0019】 補強材3として裁断された紙にかわり、綿を解繊した繊維や、木綿の布屑、麻 (外皮、木質を含む)、人絹糸等を分解した、紙の繊維より長い、天然繊維また は再生繊維であって、このましくは親水性のものを用いてもよい。これら紙の繊 維より長い繊維を、紙の繊維2と一定比率で均一に混合して用いてもよい。この 繊維の長さは、5〜30mm、とくに10〜20mmであることが好ましい。も し、これより繊維が短ければ、紙の繊維2と変わらなくなり、長すぎる繊維は、 紙の繊維と配合するときに均一な混合が困難である。また、その太さは最大50 0デニールなるべく300デニールまでが好ましい。太すぎる繊維は剛性が高く 、紙の繊維2と混合するのに差し支える。
【0020】 補強材3としてPVA(ポリビニルアルコール)の繊維を用いれば、その成形 の工程で加湿、加熱を経ることにより、PVAの繊維は周囲の紙の繊維2になか ば溶融して浸透した状態で残り、その後の乾燥工程でその状態のまま乾燥される ので非常に強度の高い成形品が得られる。 また、外層に低融点の、内層に高融点のポリオレフィン樹脂を用いた2重構造 の繊維など(商品名、チッソ株式会社製「EKC(INTACK)」)を用いれ ば、製造の際の加熱工程によって、内層の樹脂の繊維は残るが、外層の樹脂は溶 融して周囲の紙の繊維2に浸透した後に冷却、固化されるため、より高い強度の 成形品となる。
【0021】 これら紙の繊維2と、補強材3の配合割合は、1:9〜9:1、好ましくは2 :8〜8:2の範囲から実施するのが適当である。この配合割合を任意に変える ことにより、成形品の強度およびみかけ比重を自由に選ぶことができる。しかし 、混合割合が上記の範囲を越えた場合、補強材3が少なすぎればその成形品は紙 の繊維2のみの成形品となんら変わらないものとなり、補強材3が多すぎれば、 補強材3のからみあった隙間に紙の繊維2が充分いきわたらず、強度的にかえっ て脆いものとなってしまう。
【0022】 紙の繊維中に分散される糊料としては、水分を加えた物に均等に分散させるこ とができる物であればよいが、リサイクル、あるいは廃棄、焼却といった処分の ことを考えると、水溶性の変性PVA(ポリビニルアルコール)や、ポリアクリ ルアマイド、ラテックスゴム、澱粉糊といった天然系素材が好ましい。
【0023】 また、これらコーナーパッドの表面を、糊料などで覆うことにより紙粉の発生 を防止してもよい。このような用途に用いる糊料などとしては、澱粉、変成澱粉 、PVA(ポリビニルアルコール)、変成PVAなど、またはそれらの混合物、 化合物またはリグニン、こんにゃく糊、ポリアクリルアマイド、あるいはツェイ ンまたはグルテリンなどの耐水性タンパク質や吸水性樹脂の水溶液やエマルジョ ンで覆ってもよい。覆う方法としては、塗布、吹き付け、ディッピング、スキン パックなどの方法があるが、どのような方法でもよい。水溶液やエマルジョンで 、表面を覆うことにより、紙製の緩衝材などにありがちな、紙粉の発生を防ぐこ とができる。水溶液もしくは微小な個体が分散したエマルジョンを用いれば、パ ルパーにて離解し紙として再利用が可能である。
【0024】
【作用】
本考案のコーナーパッドは、紙の繊維と補強材の混合割合を任意に変えること により自由に成形品のコーナーパッドの強度、みかけ比重を選ぶことができる。
【0025】
【効果】
本考案のコーナーパッドは、自由に成形品のコーナーパッドの強度、みかけ 比重を選ぶことができる。 本考案のコーナーパッドは、必要に応じ、成形品のコーナーパッドの強度を 部分的に変えることができる。 本考案のコーナーパッドは、従来のパルプモールド成形品に比べ、補強材を 加えることにより、はるかに優れた強度を持たせることができる。 本考案のコーナーパッドは、従来のコーナーパッドに比べ、廃棄、焼却等の 後処理の面でも優れている。 本考案のコーナーパッドは、その表面を撥水処理することにより、従来の紙 製緩衝材のように水濡れによる損傷などを気にすることなく使用できる。 本発明のコーナーパッドは、その表面を糊料などにて覆うことにより、紙製 緩衝材にありがちな、紙粉の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案コーナーパッドの1実施例を示す。
【図2】本考案コーナーパッドの使用例を示す。
【図3】板紙に貼合した、本考案コーナーパッドの例を
示す。
【図4】本考案コーナーパッドの第2の実施例を示す。
【図5】本考案コーナーパッドを構成する、紙の繊維の
1実施例を示す。
【図6】本考案コーナーパッドを構成する、紙の繊維の
第2の実施例を示す。
【符号の説明】
11 コーナーパッド 12 被包装物 13 板紙 14 成形品 15 切り込み線 2 紙の繊維 3 補強材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙の繊維、あるいは紙の繊維と補強材の
    混合物に、糊料を加えて充分に攪拌したうえで型に充填
    し固化させた、任意にみかけ比重および密度を調整でき
    る、パルプモールド製コーナーパッド。
  2. 【請求項2】 その表面に、紙粉発生防止のため糊料を
    塗布したことを特徴とする、請求項1記載のパルプモー
    ルド製コーナーパッド。
  3. 【請求項3】 その表面に撥水処理を施したことを特徴
    とする、請求項1ないし2記載のパルプモールド製コー
    ナーパッド。
JP1994009068U 1994-07-01 1994-07-01 紙製コーナーパッド Expired - Lifetime JP3006093U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021046639A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 セイコーエプソン株式会社 繊維構造体、および、繊維構造体ブロック

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021046639A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 セイコーエプソン株式会社 繊維構造体、および、繊維構造体ブロック
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