JP2003276094A - 発泡成形体およびその製造装置 - Google Patents

発泡成形体およびその製造装置

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JP2003276094A
JP2003276094A JP2002082757A JP2002082757A JP2003276094A JP 2003276094 A JP2003276094 A JP 2003276094A JP 2002082757 A JP2002082757 A JP 2002082757A JP 2002082757 A JP2002082757 A JP 2002082757A JP 2003276094 A JP2003276094 A JP 2003276094A
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JP2002082757A
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Kazuhiko Arisumi
和彦 有住
Noboru Maruyama
昇 丸山
Noboru Suzuki
昇 鈴木
Nobu Toyoshima
展 豊島
Kazumasa Kitada
和正 北田
Akinori Hazome
昭範 羽染
Shinichiro Sasaki
伸一郎 佐々木
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Suzuki Kogyo KK
Miyagi Prefectural Government.
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Suzuki Kogyo KK
Miyagi Prefectural Government.
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にアバタ状の窪みが発生せず、製品外観
を損なわれず、しかも、内部に空洞が発生しにくく、ま
た、強度も高く、生分解性にも優れた発泡成形体および
製造装置を提供すること。 【解決手段】 ポリビニルアルコールおよび/またはデ
ンプン、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサ
クシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、
ポリカプロラクトン、酢酸セルロース、ポリ乳酸から選
ばれた少なくとも1つの成分を混合するバインダーの水
溶液と繊維質物質とを混練して発泡成形した発泡成形体
とその製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡成形体の製造
方法に関し、特に、古紙などの繊維質物質の再資源化に
好適に用いられる発泡成形体とその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、広く使用されている発泡スチロー
ルに代表されるプラスチック系緩衝材に代わり、環境に
優しい緩衝材として、古紙を再資源化した紙系の緩衝材
が注目されている。古紙の再資源化を目的として、弾力
性能に優れた紙系の緩衝材を製造する方法が特許第30
38158号公報に開示されており、また、前記緩衝材
を製造するための、発泡体の製造方法およびその製造装
置が特許第3017716号公報に開示されている。前
記特許第3038158号公報および特許第30177
16号公報に開示されている緩衝材は、古紙粉体、水、
ゼラチンを50重量%以上含むバインダー、架橋反応促
進剤および柔軟化剤を混合し、発泡させたのちに成形、
乾燥させて製造することが記載されている。また、特許
第3038158号公報に開示された緩衝材の製造方法
は、柔軟化剤の調節や架橋反応促進剤の種類を記したも
のであり、発泡後に乾燥させるとの記載はあるが、具体
的な製造工程、方法については開示されていない。さら
に特許第3017716号公報では、使用する発泡機の
構成と運転条件について工業生産できる装置が記載され
ているが、経済的かつ連続的に工業生産できる製造装置
全体や製造工程全体については、何ら具体的に記載され
ていない。
【0003】前記特許公報に記載のゼラチンおよびニカ
ワは、主として動物の皮や骨から抽出されたものであ
る。JIS K6503にはゼラチンおよびニカワの品
質の等級規格が定められているが、本質的に生物由来の
材料であるため、平均重合度などのバインダーとしての
必要物性は化学合成品と比較して変動が大きい。このよ
うなバインダーの物性の変動により発生する問題点とし
て、以下の(1)〜(4)が挙げられる。 (1)バインダーの粘性が変動し、解繊古紙などの繊維
質物質との結合力が低下する。 (2)空気の分散性および保持力が変動し、成形時の破
泡により発泡成形体の表面にアバタ状の窪みが発生し
て、製品としての外観を損なう。 (3)発泡成形体の内部に空洞が発生しやすく、発泡成
形体の強度が低下する。 (4)解繊古紙などの繊維質物質やゼラチンなどのバイ
ンダーを含む水溶液とをゆっくり攪拌する予備混練時
に、混練物中への気泡の取り込み量を制御しにくく、発
泡成形体の密度のコントロールが困難であるため、製品
の歩留まりが悪くなり、コスト高を招く。
【0004】また、ゼラチンおよびニカワの供給量に関
しても、原料である動物の皮や骨の供給量から制限され
るため、ゼラチンおよびニカワをバインダーとして用い
た発泡成形体は、製品の製造可能量がゼラチンおよびニ
カワの入手可能量に制限を受ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、繊維質物質
から発泡成形体を製造するにあたり、製品発泡成形体の
表面へのアバタ状の窪みの発生を防止し、製品の歩留ま
りを高めることができ、また、製品の低密度化を図っ
て、弾力性能に優れた緩衝材などとして用いることがで
きる発泡成形体とその発泡成形体を、バインダー原料の
供給量に制限されること無く経済的かつ連続的に多量生
産できる製造方法を提供する目的でなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレングリコール、カルボキシメチル
セルロース、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレン
サクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペー
ト、ポリカプロラクトン、酢酸セルロース、ポリ乳酸、
およびデンプンの群から選ばれた少なくとも1つを主成
分とするバインダーが溶解されている水溶液と繊維質物
質とを混練して発泡成形した発泡成形体、ならびにその
発泡成形体を製造する装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる繊維質物質と
しては、新聞紙、雑誌、ダンボールなどの古紙のほか、
毛織物(羊毛くず)、パルプスラッジ、ガラス繊維など
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。な
お、水溶液と混練する繊維質物質は、カッタやミルなど
の乾式解繊機で細かく解繊したものを用いるのが好まし
いが、あらかじめ水で泥状にしたものや水中で湿式解繊
したものであってもよい。例えば、古紙を乾式解繊機で
解繊する場合には、解繊機のスクリーンの目開きが1〜
15mm、より好ましくは1〜5mm程度に解繊したも
のが採用できる。また、前記水溶液に使用される水とし
ては、工業用水、水道水、精製水などが適宜に使用でき
る。
【0008】本発明の繊維質物質と混練される水溶液に
は、良好な発泡体を形成するためバインダーが含まれて
いる。バインダーとしては、化学合成された生分解性高
分子として知られているポリビニルアルコール、ポリエ
チレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ポリ
エチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポ
リブチレンサクシネート・アジペート、ポリカプロラク
トン、酢酸セルロース、ポリ乳酸、および生物由来のデ
ンプンの群から選ばれた少なくとも1つを主成分とす
る。その他バインダーが溶解された水溶液として、アル
ギン酸水溶液などを用いてもよい。バインダーの主成分
として、好ましくはポリビニルアルコールである。
【0009】前記ポリビニルアルコールの平均重合度
は、好ましくは400〜3,000、さらに好ましく
は、平均重合度400〜1800である。平均重合度が
400よりも低いと、バインダー溶液粘度の低下により
発泡成形体の表面にアバタ状の窪みが発生しやすくな
る。一方、平均重合度3,000よりも高いと、ポリビ
ニルアルコールを水に溶かす際に長時間を要し、またバ
インダー溶液粘度が高くなるために混練および連続空気
発泡が困難となり、製品密度が低下する。したがって、
平均重合度400〜3,000とすることにより、解繊
古紙との結合力が増大し、空気の分散性および保持力が
高まり、成形時の破泡の発生が抑えられ、発泡成形体の
表面にアバタ状の窪みが発生して、製品としての外観を
損なう恐れがなく、しかも、発泡成形体の内部に空洞が
発生しにくくなり、発泡成形体の強度も高くすることが
できる。なお、ポリビニルアルコールの平均重合度を測
定する方法は、JIS K6726の“3.7 平均重
合度”の測定法に準拠して行う。
【0010】前記ポリビニルアルコールのけん化度は、
好ましくは85〜90モル%である。けん化度が85モ
ル%よりも低いと、ポリビニルアルコールの水溶性が低
下し、バインダーとしての使用が困難となる。一方、け
ん化度が90モル%よりも高いと、バインダー溶液の発
泡性が低下し、混練物中に気泡を取り込みにくくなり、
製品密度が高くなり、製品歩留まりは低下する。
【0011】また、濃度5重量%のバインダー水溶液を
2,800rpmで1分間攪拌し、攪拌静止後に1分間
が経過したときの起泡高さを2mm以上とすることによ
り、前記製品の発泡成形体の密度をコントロールするこ
とができ、発泡成形体の低密度化が図れ、コストを低減
することができる。なお、ポリビニルアルコールの起泡
高さを測定する方法は、以下の方法に準拠して行う。検
液温度60℃、検液濃度5重量%、液量5mlを試験管
(内径13mmφ±1mm)に採取し、イウチ(株)製
パソリナ試験管ミキサーNS−80を用いて、2,80
0rpm、10mmストロークで偏心円運動させて1分
間攪拌する。このようにして攪拌発泡させたのち、発泡
層の下面と上面とに印を付け、試験管を60℃の温水に
保持したビーカ中に浸漬し、静止1分後の発泡層高さを
測定する。そのときの発泡層の高さを起泡高さ(以下
「起泡度」という)とし、本発明では、起泡度が2mm
以上のバインダーが好ましい。
【0012】また、バインダーは、紙などの繊維質物質
100重量部に対して、10〜60重量部混合するのが
好ましい。10重量部よりも少ないと、製品発泡成形体
の表面にアバタ状の窪みが発生しやすくなる。一方、6
0重量部を超えると、発泡物の粘性が著しく増加し、発
泡機への供給が困難となる。
【0013】また、前記混練工程に設けられる混練機と
しては、例えばパドル攪拌機またはスクリュー攪拌機を
設けた混練機やスクリューニーダなどを採用することが
できる。具体的には、例えば、容器と、容器に付設され
た攪拌機と、容器に連結して設けられたポンプと、この
ポンプから容器への循環手段とを有する混練機を使用す
ることができる。すなわち、繊維質物質と水溶液とを攪
拌機で攪拌混合しつつ、その混練物の一部をポンプで抜
き出して容器に循環させることにより、均一な混練物を
得ることができる。
【0014】また、本発明の混練物に適宜に混合される
添加剤としては、架橋促進剤、柔軟化剤、離型剤、界面
活性剤、抗菌剤、PH調整剤、PH緩衝剤、発泡剤、防
カビ剤、着色剤、漂白剤、酸化防止剤、耐候(光)剤、
難燃剤および充填剤などが挙げられる。これらは、1種
単独で使用しても、2種以上を併用してもよく、製品の
用途にあわせて、添加剤の種類および添加量を適宜に設
定して添加することにより、最適な製品を製造すること
ができる。
【0015】架橋促進剤は、必要に応じて、発泡した形
状を安定化させるために用いられる。特に、ポリビニル
アルコールをバインダーの主成分として使用する場合、
架橋反応促進剤を添加すると、架橋反応にて分子間結合
してバインダー水溶液の粘度が増す。従って、バインダ
ーとしてのポリビニルアルコールに架橋反応促進剤を併
用すると、粉砕された繊維質物質を接着結合する作用を
強くできる。架橋促進剤としては、トランスグルタミナ
ーゼに代表される架橋促進酵素、アルデヒド化合物であ
るホルマリン、アセトアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド、錯塩であるミョウバン(硫酸アルミニウムカリウ
ム)、ホウ砂、ホウ酸などが挙げられる。好ましくはミ
ョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)やホウ酸であ
る。これらは、1種単独で使用しても、2種以上を併用
してもよい。通常、架橋促進剤の添加量は、バインダー
100重量部に対する比率で、好ましくは1〜20重量
部、さらに好ましくは4〜10重量部であり、1重量部
よりも少ないと、発泡後の消泡が早くなり、製品発泡成
形体の収縮率が大きくなる。一方、20重量部よりも多
いと、架橋反応が促進され過ぎて、粘性が著しく増加あ
るいは凝固するため、成形が困難となる。
【0016】また、柔軟化剤は、成形体に弾力性を与え
るために使用される。具体的には、グリセリン、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエタノール
アミンなど、もしくはこれらのいずれかにショ糖を加え
たものが挙げられる。好ましくはグリセリンである。こ
れらは、1種単独で使用しても、2種以上を併用しても
よい。柔軟化剤の添加量は、繊維質物質100重量部に
対する比率で、好ましくは5〜100重量部、さらに好
ましくは15〜80重量部であり、5重量部よりも少な
いと、製品(発泡成形体)が硬く、クッション性や緩衝
性が少なくなり、また乾燥時に製品が反ったり、脆くな
ったりする。一方、100重量部よりも多いと、製品
(発泡成形体)の柔軟性、クッション性は増すが、製品
の密度が増加しコスト高を招き、また湿り気感のある製
品となる。
【0017】また、界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル(第一工業製薬(株)製の商品
名ハイテノール)、アルキル硫酸ナトリウム、塩化アル
キルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルジアミノエ
チルグリシンなどが挙げられる。具体的には、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルが好ましい。界面活性剤、
特にハイテノールを添加することにより、混練物や発泡
成形体の発泡度合いを高めるという効果が得られる。こ
の場合、界面活性剤の添加量は、バインダーや繊維質物
質に対して適宜定められるが、混練物中の繊維質物質1
00重量部に対して、通常0.1〜2.5重量部、好ま
しくは0.3〜1.5重量部程度である。
【0018】界面活性剤は、その添加量を増すことでバ
インダー水溶液の起泡性や泡持ち性を向上させるが、成
形体のアバタ状の窪みが発生し易くなるなどのバインダ
ー結合性の点から、バインダーに対する添加量に関して
制限を持つ。バインダー100重量部に対する界面活性
剤の添加量は、0.2〜10重量部が望ましい。界面活
性剤には、液状、ペースト状、顆粒状の物があり、顆粒
状の界面活性剤を、予め所定の比率で顆粒状のバインダ
ーと混合しておき、バインダーの水溶液溶解で同時に液
状にする方法も採れる。
【0019】また、抗菌剤としては、ソルビン酸カリウ
ム、イソプロピルメチルフェノール、サリチル酸などが
挙げられるが、特にソルビン酸カリウムが好ましい。ソ
ルビン酸カリウムなどの抗菌剤を添加すると、得られる
発泡成形体に抗菌性を付与することができる。抗菌剤の
添加量は、バインダー100重量部に対し、通常、0.
7〜3重量部、好ましくは1〜2重量部程度である。
0.7重量部未満では、得られる発泡成形体を環境最悪
下の湿式状態において、かびが発生しやすく、一方、3
重量部を超えても、効果が頭打ちになるばかりか、経済
的ではない。
【0020】また混練物のPHを一定の範囲に制御する
ために、他の添加剤に加えてPH調整剤、PH緩衝剤を
さらに添加することが可能である。PH調整剤として
は、酸性方向に調整するには塩酸、硫酸、酢酸、クエン
酸など、アルカリ性方向に調整するには水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどが挙げられ
る。またPH緩衝剤としては、酢酸ナトリウム、酢酸ア
ンモニウム、リン酸二水素ナトリウム、フタル酸水素カ
リウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用し
ても、2種以上を併用してもよい。発泡剤としては、重
曹、アジ化ナトリウム、アゾジカルボン酸アミドなどが
挙げられる。好ましくは重曹である。これらは、1種単
独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0021】前記繊維質物質とバインダー水溶液(以下
「水溶液」ともいう)との混練方法は、一度に繊維質物
質の全量を水溶液と混合して混練しても、繊維質物質の
一部を水溶液と混合したのち、残りの繊維質物質を混合
して混練してもよいが、混練機内に水溶液を充填し、こ
の水溶液中に繊維質物質を攪拌しながら、徐々に添加し
て混練するのが、少ない水量や少ないバインダーの使用
量で均一かつ容易に混練できるため好ましい。また、バ
インダーが含有されていない水に繊維質物質を混合した
場合には、混練物の含水量が高くなり、乾燥時間が長く
なる。例えば、古紙を水のみで混練した時の混練物の含
水量は、90重量%以上であり、バインダーが含有した
水溶液では、混練物の含水量は約70重量%程度とな
る。なお、得られる混練物を混練機から発泡機に供給す
る時間は、混練物の発泡状態が保たれるようにするため
に1時間以内が好ましい。1時間を超えると、混練物が
消泡しやすくなる。
【0022】また、混練物総量に対する固形物濃度は、
通常、10〜40重量%、好ましくは、15〜30重量
%程度である。この範囲に水分量を調整して混練すれ
ば、成形体の乾燥による収縮率を少なく、また乾燥時間
を短く抑えることが可能となる。混練物の固形物濃度
が、10重量%よりも低いと、水分含有量が多くなり乾
燥に時間がかかり、エネルギーコストも嵩み、一方、4
0重量%よりも高いと、固形物濃度が高くなり過ぎて流
動性がなくなり、ポンプなどでの移送が困難となる。
【0023】なお、紙のセルロースは毛細管状であり、
水を吸水して抱きかかえる作用を持ち、バインダー水溶
液中のバインダー濃度が、混練の配合比率から単純計算
した値よりも、実際に混練した状態では高くなる。紙の
種類にも依存するが、吸水重量は紙自身の重量の2〜3
倍に達する場合もあり、また紙の履歴にも依存して変わ
り、ロット毎にバインダー水溶液の実際の濃度が変化
し、このため、製品の発泡成形体の密度やクッション性
のロット間バラツキを招く原因の一つともなる。
【0024】従って、予め混練に使う繊維質物質の吸水
率を測定し、繊維質物質の重量に対する吸水の固有水分
量を算出して得られた必要水分量と同程度になるよう
に、バインダーや他の添加剤と混合する所望の水溶液濃
度から算出して混練に用いる水分量を定めることで、ロ
ット毎のバインダー水溶液の実際の濃度を一定の範囲に
管理できる。これにより、発泡成形体の密度やクッショ
ン性のロット間バラツキを抑えることが可能となる。湿
式の繊維質物質を混練する場合も同様であり、予め湿潤
吸水攪拌している繊維質物質の吸水率を測定しておくこ
とで、上記と同様にバインダー水溶液の実際の濃度を一
定の範囲に制御することが可能となる。
【0025】前記発泡機としては、例えば混練物のみで
発泡させる発泡機、空気を混合しながら発泡させる空気
混合発泡機、発泡剤を混合物に添加して発泡させる発泡
剤混合発泡機などを適宜に採用することができる。な
お、発泡機、空気混合発泡機における圧力は、通常、
0.1〜0.5MPaであり、好ましくは、0.2〜
0.4MPaである。圧力が0.1MPaよりも低い
と、空気の混合が充分行われないため、発泡が不充分と
なり、成形体の密度が重くなると共に表面にアバタ状の
窪みが発生しやすく外観不良率が高くなる。一方、0.
5MPaよりも高くなると、圧力変化が大きく急膨張を
きたすため、前記と同様に、製品の発泡成形体の表面に
アバタ状の窪みが発生しやすく外観不良率が高くなる。
また、空気混合発泡機での空気の混合割合は、通常、混
練物1kg/分に対し、0.1〜2NL/分であり、好
ましくは、0.6〜1NL/分である。空気の混合割合
が0.1NL/分よりも少ないと、空気量が少な過ぎて
発泡が不充分となり、成形体の密度が重くなり、一方、
2NL/分よりも多くなると、微細な気泡の抱き込みが
できなくなり、発泡成形体の表面にアバタ状の窪みが発
生しやすく外観不良率が高くなる。
【0026】具体的な混練物の発泡方法は、混練物に所
定の圧力(例えば、0.2MPa以上)を加えて、ポリ
ビニルアルコールなどのバインダーが固化せず、劣化し
ない温度(例えば、20〜90℃)で、所定の周速度
(例えば、4m/s以上)のミキサで連続的に攪拌混合
しながら、気体供給装置により、例えば、空気を強制的
に送り込んで発泡させる。なお、発泡機における混合物
の発泡密度は、0.15〜0.45g/cm3が好まし
い。発泡密度が、0.15g/cm3よりも低いと、乾
燥後の成形体の強度が弱くなり過ぎ、一方、0.45g
/cm3よりも高いと、成形体の密度が重くなるととも
に緩衝材として使用される場合には、緩衝効果が低くな
る。乾燥後の成形体の密度(絶乾密度)(温度80℃、
相対湿度7〜8%の条件における恒温時密度)は低いほ
ど好ましいが、前記の発泡密度に設定することにより、
絶乾密度が0.06〜0.16g/cm3程度の、強度
が比較的高い良好な成形体を得ることができる。
【0027】本発明の発泡成形体は古紙などの繊維質物
質とバインダー材料から成る多孔質体であり、その圧縮
硬さ(JIS K6767準拠)は、圧縮歪み25%に
おいて、好ましくは0.5〜30Ncm-2である。圧縮
硬さが0.5Ncm-2未満であると、発泡成形体を緩衝
材等に応用した場合に、必要な緩衝性能を発揮させるた
めの緩衝材厚みを増やさなければならなくなる。一方、
30Ncm-2を超えると、発泡成形体を緩衝材等に応用
する場合に、材料が硬すぎてクッション性が発揮されな
くなる。本発明において、圧縮硬さはJIS K676
7に準拠し、(株)山電製クリープメータRE2−33
005を使用して、試験片サイズは長さ100×幅10
0×厚さ10mmとし、直径20mmの円筒形圧縮プラン
ジャーにて厚さ方向に圧縮速度1.0mm/分で初期厚さ
の25%まで圧縮し、その時のプランジャーにかかる荷
重を測定し、プランジャー面積で除して、得られた値を
示す。本発明の発泡成形体の熱伝導率は、好ましくは
0.03〜0.05Wm-1-1である。0.03Wm-1
-1未満であると、発泡成形体の密度が低くなり、材料
自身の強度が弱くなる。一方、0.05Wm-1-1を超
えると、発泡成形体を断熱材料として使用する場合、充
分な断熱性能を得るために材料が大量に必要となる。本
発明において、上記熱伝導率は、JIS A1412に
準拠し、平板熱流計(熱流計2枚方式)により測定し
た。
【0028】本発明の発泡成形体の断面の空孔面積率
は、好ましくは40〜95%、である。40%未満であ
ると、製造した発泡成形体のクッション性が低く、また
原料を多量に使うので製造コストが高くなる。一方、9
5%を超えると、発泡成形体の密度が低くなり、発泡成
形体の自身の強度が弱くなる。本発明において、発泡成
形体断面の空孔面積率は、板厚2〜25mmのシート状
の発泡成形体について調べたものであり、測定するシー
ト状の発泡成形体をスライスして、断面の空孔面積率
を、顕微鏡あるいは走査電子顕微鏡を用いて測定した。
本発明の発泡成形体のサンプル(40×40×10m
m、絶乾密度0.1g/cm3)を、黒土と腐葉土を
1:1で混合したモデル土壌中に埋設した場合、平均気
温20℃、土壌表面が水蒸気飽和空気と接触した状態で
3ヶ月後の重量減少率は、好ましくは60〜90%であ
る。60%未満であると、本発明の発泡成形体の生分解
性の特徴が薄れる。一方、90%を超えると、生分解性
が過剰であり、水蒸気飽和の状態にない通常の使用環境
下でも、分解が促進されるため好ましくない。
【0029】なお、前記混練工程および前記発泡工程を
連続的に行うために、混練機を2台設けて、それぞれの
混練機から交互に混練物を発泡機に供給するように構成
してもよく、また、混練物をいったん貯留する中間スラ
リータンクを設けてもよい。この中間スラリータンクに
は混練物の発泡状態が保たれるようにするための攪拌機
を付設するのが好ましい。さらに、発泡工程に設けられ
る発泡機を複数台直列に接続して設け、初段の発泡機に
前記各種の原料を連続的に供給して、できるだけ空気が
混入しないようにゆっくりした混練運転を行いながら、
連続的に後段の発泡機に供給し、最終段の発泡機で発泡
運転を行うようにしてもよい。
【0030】前記成形工程の設けられる成形機として
は、例えば、得られた混練物をダイスからスクリューで
押し出し、これを冷却固化させる汎用の各種の押し出し
成形機、混練物をシリンダによりノズルを通して金型中
に射出し、この金型内で冷却固化させる射出成形機など
を採用することができる。
【0031】中でも、成形用の板状基材の上面へ向かっ
て発泡物を押し出すノズル部を有し、前記板状基材と前
記ノズル部が相対的に水平方向に移動し、前記ノズル部
は、スラリー導入管と、該スラリー導入管に接続するス
ラリー溜りと、該スラリー溜りの下端に突設されたスリ
ット部材からなり、前記スラリー溜りは、板状基材の幅
方向に長尺の空洞体からなり、長手方向中央部で前記ス
ラリー導入管の下端に接続し、前記スリット部材は、前
記スラリー溜りの軸線と併行する略同一長さのスリット
部を形成して前記スラリー溜り内と連通し、形成された
前記スリット部は、長手方向中央部から両端部に向かっ
てスリット幅が拡がっている成形機が好ましい。単なる
末広がり状のノズル部では、通常、ノズル部に供給され
た発泡物は、長尺方向の両端部よりも中央部ほど押し出
し量が多くなり、発泡成形体の中央部が厚く、両端部が
薄くなりやすいが、上記構成により、空洞部に一旦一定
量が蓄積したのち、両端方向に広がること、および、ス
リット部の幅が両端部ほど広くなっていることから、供
給された発泡物が均一にスリット部から押し出されるよ
うになる。
【0032】前記乾燥工程に設けられる乾燥機として
は、例えば、成形品を棚の上に載置して自然乾燥させる
棚載置自然乾燥機、成形品をヒータの熱によって加熱乾
燥させる加熱乾燥機、温風によって加熱乾燥させる温風
乾燥機、乾燥室内を負圧状態として乾燥させる減圧乾燥
機、フリーズドライ方式の凍結乾燥機などを採用するこ
とができる。そのほか、マイクロ波照射乾燥機、除湿乾
燥機などであってもよい。
【0033】なお、前記加熱乾燥における乾燥温度は、
従来の製造方法では、バインダーとして混合されるゼラ
チンが溶け出すため、40℃以下で行われていた。しか
し、本発明では、製造方法が相違し、空気の混合量が多
く、均一に発泡させることができ、バインダーとして混
合されるポリビニルアルコールなどが溶け出すことがな
いため、乾燥温度は、通常、60〜150℃であり、好
ましくは、70〜100℃である。乾燥温度が60℃よ
りも低いと、乾燥に時間がかかり過ぎると共に成形体の
収縮率が大きくなり、一方、150℃よりも高くなる
と、成形体に含有された各種の成分における組成変化が
起こり、柔軟性が低くなる。
【0034】また、乾燥機としては温風乾燥機が好まし
く、該温風乾燥機を使用する場合には、温風乾燥温度を
100℃±20℃で全乾燥時間の50〜80%の時間乾
燥する前段乾燥(定率乾燥)工程と、80℃±20℃で
全乾燥時間の20〜50%の時間乾燥する後段乾燥(減
率乾燥)工程とし、少なくとも前段乾燥工程よりも後段
乾燥工程の温風乾燥温度を低い温度に設定するのが好ま
しい。前段乾燥を前記範囲以外の低温で行うと、乾燥に
時間がかかり、成形体の収縮率も大きくなり、高温で行
うと、成形体に含有された各種の成分の組成変化が起こ
り柔軟性が低くなる。また、後段乾燥を前記範囲以外の
低温で行うと、乾燥に時間がかかり、高温で行うと、成
形体に含有された各種の成分の組成変化が起こり柔軟性
が低くなる。さらに、前段乾燥工程よりも後段乾燥工程
の温風乾燥温度を高い温度に設定すると、単に品温が少
し上昇した定率乾燥状態になるだけで、乾燥効率が悪く
なる。前記では乾燥温度は高いが、空気の混合量が多
く、均一に発泡しているため、バインダーとして混合さ
れるポリビニルアルコールなどが溶け出すことがない。
【0035】以下、図面に基づいて本発明の発泡成形体
の製造装置および製造方法を具体的に説明する。図1
は、本発明の一実施の形態の発泡成形体の製造装置の全
体構成図、図2は本発明の一実施の形態の成形機のノズ
ル部形状図であり、(イ)図は正面図、(ロ)図は底面
図、(ハ)図は縦断面図、(ニ)図は説明図である。図
1において、10は繊維質物質の古紙から発泡成形体で
ある発泡シートを製造する製造装置であり、この製造装
置10は、繊維質物質を解繊する古紙解繊機11と、解
繊された古紙を一次貯蔵する解繊古紙貯蔵ホッパ12
と、解繊古紙と各種の添加薬剤(添加剤)を混練する混
練機13と、各種の添加薬剤を貯蔵して混練機13に供
給する薬剤供給設備14と、得られた混練物を一時的に
貯蔵する中間タンク15と、混練物を発泡させる発泡機
16と、得られた発泡物からシート状の成形体に成形す
る成形機17と、成形体を搬出する成形体コンベア18
と、搬出された成形体をラック積みするラック積み機1
9と、成形体を乾燥させて製品発泡シートとする乾燥機
20と、ラック積みされた製品発泡シートを1枚づつ押
し出す発泡シート押し出し機21とを備えている。な
お、中間タンク15を設けず、混練機13を2台配置し
てもよい。
【0036】古紙解繊機11は、新聞紙、雑誌、ダンボ
ールなどの古紙をカッターなどで解繊し、1〜15mm
の目開きのスクリーンを通過させて解繊古紙とする装置
である。解繊古紙貯蔵ホッパ12の下部には、解繊古紙
を混練機13へ供給する切り出し装置12aが設けられ
ている。混練機13は、解繊古紙貯蔵ホッパ12からの
解繊古紙と、水と、薬剤供給設備14からの各種の薬剤
とを混練して、混練物を製造する装置であり、具体的に
は、容器13aと、容器13aに付設された攪拌機13
bと、容器13aに連結し容器下部に設けられて、混練
物を移送するポンプ13cと、このポンプ13cから容
器13aへの循環ラインが配設されており、解繊古紙と
薬剤を含有する水溶液とを攪拌機13bで攪拌混合しつ
つ、それらの混練物の一部をポンプ13cで抜き出して
容器13aに循環させ、均一な混練物を製造する。ポン
プ13cとしては、高粘度混合物に一般的に使用される
容量式ポンプが採用されている。
【0037】薬剤供給設備14は、バインダーを貯蔵す
る第1のホッパ14aと、柔軟化剤を貯蔵する第2のホ
ッパ14bと、離型剤を貯蔵する第3のホッパ14c
と、架橋反応促進剤を貯蔵する第4のホッパ14dと、
防腐剤を貯蔵する第5のホッパ14hを有している。こ
れらのホッパ14a〜14hと混練機13との間には、
計量タンク14eが配設されており、計量タンク14e
で混練機13に供給される各種の薬剤の注入量を計量す
る。なお、得られた成形体および乾燥製品の端材など
は、リパルプタンク14fに一端貯蔵し、解繊古紙の一
部として、ポンプ14gにより混練機13に投入しても
よい。
【0038】前記中間タンク15は、発泡機16を連続
的に運転させるために、一時的に混練された混練物を貯
蔵するためのタンクであり、攪拌機15aによって攪拌
し、混練物を循環用ポンプ15bで強制循環させる。そ
の後、混練物は、発泡機16への供給ポンプ16aによ
って発泡機16へ送られる。なお、中間タンクを設け
ず、前記の構成と略同じ構成の混練機13を2台配置し
た装置においては、発泡の工程よりも時間のかかる混練
物の製造が交互に行われ、交互に発泡機に供給されるた
め、より確実に発泡機を連続的に運転させることができ
る。前記発泡機16は、図示しない空気供給装置により
空気を強制的に混練物に吹き込んで混合し、発泡物を製
造する空気混合機である。ここで、吹き込んで発泡させ
るガスは、常温常圧下で気体であればよく、空気以外
に、例えば窒素、二酸化炭素またはそれらの混合物であ
ってもよい。
【0039】前記成形機17は、成形用の板状基材の上
面へ向かって発泡物を押し出すノズル部17aを有し、
前記板状基材と前記ノズル部17aは、相対的に水平方
向に移動する。前記ノズル部17aは、スラリー導入管
17bと、該スラリー導入管17bに接続するスラリー
溜り17cと、該スラリー溜り17cの下端に突設され
たスリット部材17dからなり、前記スラリー溜り17
cは、板状基材の幅方向に長尺の空洞体からなり、長手
方向中央部で前記スラリー導入管17bの下端に接続
し、前記スリット部材17dは、前記スラリー溜り17
cの軸線と併行する略同一長さのスリット部17eを形
成して前記スラリー溜り17c内と連通し、形成された
前記スリット部17eは、長手方向中央部から両端部に
向かってスリット幅が拡がっている。また、前記スリッ
ト部材17dの進行方向側の下端外側面に、ならし板1
7fが水平に突設して設けられている。
【0040】また、前記スリット部材17aの進行方向
と反対側の下端外側面に、下端が板状基材表面を摺動す
る可撓性板17gが突設して設けられているのが好まし
く、可撓性板17gとしては、テトラフルオロエチレン
(商品名テフロン)シートやゴム板などを用いることが
できる。更に、前記ノズル部17aのスラリー溜り17
cは、正面が上部略三角形と下部長方形、側面が上部矩
形と下部逆三角形および上面が長方形からなる多角形体
に形成され、前記下部逆三角形の頂部を挟み所定の間隙
をもって対向する2枚の矩形板からなるスリット部材1
7dが下方に突設されてスリット部17eを形成し、前
記多角形体内と前記スリット部材17dで形成されたス
リット部17eが連通して設けられているのが好まし
い。なお、成形体コンベア18は、得られた成形体を搬
出する装置である。ラック積み機19は、成形体コンベ
ア18から搬出された成形体をラック上に積み上げる装
置である。
【0041】前記乾燥機20は、温風乾燥機である。具
体的には、主に乾燥室20aと、熱交換器である熱風発
生器20bとを有している。熱風発生器20bでは、フ
ァン20cにより吹き込まれた空気を、別の経路で供給
された蒸気で加熱し、得られた熱風を乾燥室20aに吹
き込む。これにより、乾燥室20aに収納されたラック
積みの成形体が乾燥される。乾燥室20aには、熱風の
循環ファン20dと、排気用のファン20eが配設され
ている。前記発泡シート押し出し機21は、乾燥機20
から搬出されたラック積みの成形体発泡シートを、押し
出しシリンダ21aにより1枚ずつ外部へ押し出して製
品として搬出する。
【0042】次に、この発泡成形体の製造装置10によ
る発泡成形体(製品発泡シート)の製造方法を説明す
る。まず、古紙解繊機11で、新聞紙、雑誌、ダンボー
ルなどの古紙を解繊し、解繊機11のスクリーンの目開
きが1〜15mmを通過した解繊古紙を、解繊古紙貯蔵
ホッパ12に供給して貯蔵する。解繊古紙を、解繊古紙
貯蔵ホッパ12から切り出し装置12aにより混練機1
3の容器13a内に事前に充填されている少なくともバ
インダーを含有する水溶液中に供給し、解繊古紙と、水
溶液と、必要により供給される各種の薬剤とを攪拌機1
3bで攪拌・混合しつつ、それらの混合物の一部をポン
プ13cで抜き出して容器13aに循環させ、混練物を
製造する。
【0043】ここで、解繊古紙10kgを原料とした混
練方法の具体例を示す。まず、容器13aに、第1のホ
ッパ14aからバインダーとしてポリビニルアルコール
(平均重合度:1,800、けん化度:87〜89モル
%)3.7kgを含有する水溶液69.7kg、第2の
ホッパ14bから柔軟化材としてグリセリン7.5k
g、第3のホッパ14cから界面活性剤(商品名ハイテ
ノール)0.03kgをそれぞれ供給し、さらに、第5
のホッパ14hから防腐剤としてソルビン酸カリウム3
7gを添加して混合する。そのときの温度は、60℃で
ある。
【0044】その後、解繊古紙貯蔵ホッパ12から解繊
古紙10kgを容器13a内の水溶液中に投入し、攪拌
機13bを約10分間、45rpmでゆっくりと攪拌
し、解繊古紙に各種の薬剤を染み込ませると共に、容器
13a内で解繊古紙が山形状に成長するのを防止する。
このようにして、各種材料の供給が完了したのち、攪拌
機13bの攪拌速度を90rpmまで上昇させ、解繊古
紙に各種の薬剤を馴染ませる。この攪拌時間は、約3分
間である。
【0045】次に、攪拌機13bの攪拌速度を120r
pmまで上昇させ、解繊古紙および各種の薬剤との混合
を開始する。約1分後に、容器13aの下方にあるポン
プ13cを作動させる。これにより、混練物の循環を開
始し均一な混合の補助をする。なお、混練物の循環量は
10L/分である。この状態で約10分間攪拌混合した
のち、第4のホッパ14dから架橋反応促進剤(ホウ
酸)0.35kgを供給する。さらに、約10分間攪拌
混合して混練工程を終了する。この際、解繊古紙と水溶
液などの供給順序を、前記とは逆に、解繊古紙を投入し
た後に水溶液を供給して混練した場合には、解繊古紙が
容器13aの内壁面に張り付いて流動させることが困難
となる。その結果、均一な混練物を製造することができ
ない。
【0046】得られた均一な混練物は、発泡機16の連
続的な運転を行うため、一時的に中間タンク15に貯蔵
される。ここでも、混練物は、攪拌機15aによって1
5rpmの回転数で攪拌されながら、循環用ポンプ15
bによって強制循環させられる。
【0047】その後、中間タンク15の混練物は、供給
ポンプ16aによって発泡機16へ供給される。発泡機
16では、図示しない空気供給装置により混練物の中に
空気を強制的に吹き込んで混合する。これにより、発泡
物が得られる。発泡工程では、空気を送り込み均一で微
細な気泡を形成しているが、発泡機16での空気吹き込
み量を増やし過ぎると、微細な気泡の抱き込みができな
くなり、製品の発泡成形体の表面がアバタ状になり外観
不良となる。このため、混練工程で空気の巻き込みを行
い、発泡機16での空気の吹込み量を制限することで、
良好な気泡を抱き込んだ製品の発泡シートを製造するこ
とができる。したがって、ここでは、空気の吹込み量を
混練物1kg/分に対して0.8NL/分にし、混合物
の発泡密度は、0.3g/cm3としている。
【0048】得られた発泡物は、成形機17へ送られ、
押し出し成形によってシート状の成形体となる。成形機
17においては、発泡物をノズル部17aのスラリー導
入管17b、該スラリー導入管17bに接続するスラリ
ー溜り17c、該スラリー溜り17cの下端に突設され
たスリット部材17dで形成された長手方向中央部から
両端部に向かってスリット幅が拡がっている形状のスリ
ット部17eから成形用の板状基材の上面へ向かって発
泡物を押し出す。従って、空洞部であるスラリー溜り1
7cに一旦一定量の発泡物が蓄積したのち、両端方向に
広がること、および、スリット部17eの幅が両端部ほ
ど広くなっていることから、供給された発泡物が均一に
スリット部17eから押し出されるようになる。スリッ
ト部材17dの進行方向側の下端外側面に設けられた、
ならし板17fによりならすことにより、さらに、成形
体の厚みを均一にすることができる。しかし、ならし板
17fを設置する事により、スリット部17eからなら
し板17fのところでならし板17fが流れを押え込
み、発泡物の流れが直角に曲がり、また、ならし板17
fで下方に押さえつけられることにより、コンベアベル
トなどの板状基材がメッシュ状である場合には、成形体
が網目に食い込んで製品のベルト面からの離形性を阻害
する恐れが有った。しかし、本発明では、下端が板状基
材表面を摺動する可撓性板17gが突設して設けられて
いることにより、その柔軟性によって、発泡物の流れを
円滑にすると共に、成形体がメッシュ状の板状基材の網
目に食い込むのを防止することができる。上記可撓性板
17gは、後押え板17hに固着されていてもよい。
【0049】この乾燥工程における乾燥温度に関して
は、通常、60〜150℃であり、好ましくは70〜1
00℃である。乾燥温度が60℃よりも低いと、乾燥に
時間がかかり過ぎると共に成形体の収縮率が大きくな
り、一方、150℃よりも高くなると、成形体に含有さ
れた各種の成分における組成変化が起こり、柔軟性が低
くなる。前記の温風乾燥機の場合には、温風乾燥温度を
100℃±20℃で全乾燥時間の50〜80%の時間乾
燥する前段乾燥(定率乾燥)と、80℃±20℃で全乾
燥時間の20〜50%の時間乾燥する後段乾燥(減率乾
燥)との2段階で乾燥するのが好ましい。前段乾燥を前
記範囲以外の低温で行うと、乾燥に時間がかかり、成形
体の収縮率も大きくなり、高温で行うと、成形体に含有
された各種の成分の組成変化が起こり柔軟性が低くな
る。また、後段乾燥を前記範囲以外の低温で行うと、乾
燥に時間がかかり、高温で行うと、成形体に含有された
各種の成分の組成変化が起こり柔軟性が低くなる。さら
に、前段乾燥工程よりも後段乾燥工程の温風乾燥温度を
高い温度に設定すると、単に品温が少し上昇した定率乾
燥状態になるだけで、乾燥効率が悪くなる。前記では乾
燥温度は高いが、空気の混合量が多く、均一に発泡して
いるため、バインダーとして混合されるポリビニルアル
コールなどが溶け出すことがない。
【0050】製造された製品の発泡成形体は、絶乾密度
が0.10g/cm3の強度が比較的に高く、圧縮硬さ
は圧縮歪み25%において、0.5〜30Ncm-2の範
囲で可変であり、製品表面の空孔の断面面積率が40〜
95%の緩衝性の良好な成形体を得ることができた。ま
た前記で製造された製品の発泡成形体は、熱伝導率が
0.03〜0.05Wm-1-1と低いため、断熱性が良
好であった。
【0051】本発明の発泡成形体は、紙などとバインダ
との混合した多孔質体であるゆえ、断熱材や吸音材の用
途で、従来の化学樹脂発泡材と変わらない機能を有し、
各種の梱包用緩衝材、自動車の座席シート、断熱材、吸
音材、装丁用表紙、マウスパッド、養生シート、壁紙、
農業用マルチシート、育苗箱、育苗ポット、保温箱など
に好適な材料として使用できる。
【0052】また、本発明に用いられるバインダーは生
分解性高分子であり、古紙などの繊維質物質のバインダ
ーとして用いた場合でも、自然界で容易に生分解され
る。一例としてバインダーとしてポリビニルアルコール
(平均重合度:1,000、けん化度:85モル%)
を、繊維質物質100重量部に対し34重量部用いた本
発明の発泡成形体サンプル(40×40×10mm、絶
乾密度0.1g/cm3)を、黒土と腐葉土を1:1で
混合したモデル土壌中に埋設した場合、平均気温20
℃、土壌表面が水蒸気飽和空気と接触した状態で3ヶ月
後の重量減少率が60〜90%と良好な生分解性を示し
た。さらに、本発明の発泡成形体は、焼却しても有害物
質が発生しないため、環境保護の観点からも優れてい
る。
【0053】
【発明の効果】本発明は、表面にアバタ状の窪みが発生
せず、製品外観を損なわれず、しかも、内部に空洞が発
生しにくく、また、強度も高い発泡成形体であり、さら
に、本発明の製造装置により、製品の発泡成形体の密度
をコントロールすることができ、発泡成形体の低密度化
が図れるなどにより、歩留まりを向上できるため、弾力
性能に優れた緩衝材などを経済的かつ連続的に多量生産
することができる。特に、バインダーとして、ゼラチン
およびニカワのような生物由来のバインダー物質ではな
く、より物性が安定し、かつ大量供給が可能な生分解性
高分子を用いることで、生分解性や生崩壊性を有する環
境に優しい発泡成形体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本発明の一実施の形態の発泡成形体の
製造装置の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態の成形機のノズル部形状
図である。
【符号の説明】
10:発泡成形体の製造装置 13:混練機 16:発泡機 17:成形機 20:乾燥機
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月4日(2002.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有住 和彦 宮城県仙台市泉区明通2丁目2番地 宮城 県産業技術総合センター内 (72)発明者 丸山 昇 宮城県仙台市泉区明通2丁目2番地 宮城 県産業技術総合センター内 (72)発明者 鈴木 昇 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 豊島 展 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 北田 和正 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三 菱化工機株式会社内 (72)発明者 羽染 昭範 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三 菱化工機株式会社内 (72)発明者 佐々木 伸一郎 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三 菱化工機株式会社内 Fターム(参考) 4F212 AA01 AA19 AA50 AB03 AE07 AG20 UA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維質物質とバインダー水溶液とを混練
    して混練物を製造する混練工程と、該混練工程で混練さ
    れた混練物を発泡させて発泡物を製造する発泡工程と、
    該発泡工程で発泡された発泡物を所定の形状に成形して
    成形体を製造する成形工程と、該成形工程で成形された
    成形体を乾燥する乾燥工程により発泡成形体を製造する
    発泡成形体の製造方法を用いて製造される発泡成形体に
    おいて、前記バインダーが、ポリビニルアルコール、ポ
    リエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、
    ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネー
    ト、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリカプ
    ロラクトン、酢酸セルロース、ポリ乳酸、およびデンプ
    ンの群から選ばれた少なくとも1つを主成分とすること
    を特徴とする発泡成形体。
  2. 【請求項2】 繊維質物質100重量部に対しバインダ
    ー量が10〜60重量部である請求項1に記載の発泡成
    形体。
  3. 【請求項3】 前記ポリビニルアルコールの平均重合度
    が400〜3,000である請求項1または請求項2に
    記載の発泡成形体。
  4. 【請求項4】 前記ポリビニルアルコールは、けん化度
    85〜90モル%である請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の発泡成形体。
  5. 【請求項5】 前記バインダーは、濃度5重量%水溶液
    を2,800rpmで1分間攪拌し、攪拌静止後に1分
    間が経過したときの起泡高さが2mm以上である請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の発泡成形体。
  6. 【請求項6】 前記バインダー水溶液に、さらに架橋促
    進剤、柔軟化剤、離型剤、界面活性剤、抗菌剤、PH調
    整剤、PH緩衝剤、発泡剤、防カビ剤、着色剤、漂白
    剤、酸化防止剤、耐候(光)剤、難燃剤および充填剤の
    群から選ばれた少なくとも1種が添加された請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の発泡成形体。
  7. 【請求項7】発泡成形体の圧縮硬さ(JIS K676
    7準拠)が、圧縮歪み25%にて、0.5〜30Ncm
    -2である請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡成形
    体。
  8. 【請求項8】 発泡成形体の熱伝導率が、0.03〜
    0.05Wm-1-1である請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の発泡成形体。
  9. 【請求項9】 発泡成形体において、繊維質物質とバイ
    ンダーとが結合して空孔を形成し、該空孔は互いに連通
    して表面と貫通しており、発泡成形体の断面の空孔面積
    率が40〜95%である、請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の発泡成形体。
  10. 【請求項10】 発泡成形体サンプル(40×40×1
    0mm)を、黒土と腐葉土を1:1で混合した土壌中に
    埋設した場合、平均気温20℃、土壌表面が水蒸気飽和
    空気と接触した状態で3ヶ月経過後の重量減少率が60
    〜90%である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    発泡成形体。
  11. 【請求項11】 繊維質物質とバインダー水溶液とを混
    練して混練物を製造する混練装置と、該混練装置で混練
    された混練物を発泡させて発泡物を製造する発泡装置
    と、該発泡装置で発泡された発泡物を所定の形状に成形
    して成形体を製造する成形装置と、該成形装置で成形さ
    れた成形体を乾燥する乾燥装置により発泡成形体を製造
    する発泡成形体の製造装置において、前記成形装置は、
    成形用の板状基材の上面へ向かって発泡物を押し出すノ
    ズル部を有し、前記板状基材と前記ノズル部が相対的に
    水平方向に移動し、前記ノズル部は、スラリー導入管
    と、該スラリー導入管に接続するスラリー溜りと、該ス
    ラリー溜りの下端に突設されたスリット部材からなり、
    前記スラリー溜りは、板状基材の幅方向に長尺の空洞体
    からなり、長手方向中央部で前記スラリー導入管の下端
    に接続し、前記スリット部材は、前記スラリー溜りの軸
    線と併行する略同一長さのスリット部を形成して前記ス
    ラリー溜り内と連通し、形成された前記スリット部は、
    長手方向中央部から両端部に向かってスリット幅が拡が
    っていることを特徴とする発泡成形体の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記スリット部材の進行方向側の下端
    外側面に、ならし板が水平に突設して設けられている請
    求項11に記載の発泡成形体の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記スリット部材の進行方向と反対側
    の下端外側面に、下端が板状基材表面を摺動する可撓性
    板が突設して設けられている請求項11または請求項1
    2に記載の発泡成形体の製造装置。
  14. 【請求項14】 前記ノズル部のスラリー溜りは、正面
    が上部略三角形と下部長方形、側面が上部矩形と下部逆
    三角形および上面が長方形からなる多角形体に形成さ
    れ、前記下部逆三角形の頂部を挟み所定の間隙をもって
    対向する2枚の矩形板からなるスリット部材が下方に突
    設されてスリット部を形成し、前記多角形体内と前記ス
    リット部材で形成されたスリット部が連通して設けられ
    ている請求項11〜13のいずれか1項に記載の発泡成
    形体の製造装置。
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