JP3436749B2 - 発泡成形体の製造装置および積層発泡成形体の製造方法とそれにより得られる発泡成形体 - Google Patents

発泡成形体の製造装置および積層発泡成形体の製造方法とそれにより得られる発泡成形体

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JP3436749B2
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昭範 羽染
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SUZUKI INDUSTRY CO., LTD.
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Miyagi Prefectural Government.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡成形体の製造
装置に関し、特に、古紙などの繊維質物質の再資源化に
好適に用いられる発泡成形体の製造装置および積層発泡
成形体の製造方法とそれにより得られる発泡成形体に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、広く使用されている発泡スチロー
ルに代表されるプラスチック系緩衝材に代わり、環境に
優しい緩衝材として、古紙を再資源化した紙系の緩衝材
が注目されている。古紙の再資源化を目的として、弾力
性能に優れた紙系の緩衝材およびその製造方法が特許第
3038158号公報に開示されており、また、前記緩
衝材を製造するための、発泡体の製造方法およびその製
造装置が特許第3017716号公報に開示されてい
る。前記特許第3038158号公報および特許第30
17716号公報に開示されている緩衝材は、古紙粉
体、水、ゼラチンを50重量%以上含むバインダー、架
橋反応促進剤および柔軟化剤を混合し、発泡させたのち
に成形、乾燥させて製造することが記載されているが、
いずれの公報においても、原料の古紙から製品の緩衝材
を製造するまでの全工程における製造装置や製造工程は
具体的に記載されていない。特に、特許第303815
8号公報に具体的に開示された緩衝材の製造方法は、原
料の組成、配合調整について記したものではあるが、混
練、発泡、成形、乾燥の製造プロセスについての具体的
な記載がない。乾燥については一般的な方法については
触れてはいるが、具体条件は開示されていない。発泡、
成形については、型枠パッド内で発泡、成形させるとの
記載や加熱乾燥にてはゼラチンが溶解する恐れから40
℃以下が望ましく数日の乾燥が必要との記載があるのみ
であり、工業生産に相応しい技術には未だ至っていな
い。また、特許第3017716号公報では、混練物を
発泡させるのに用いる発泡機の運転条件を記してはいる
が、発泡成形体を製造するのに重要な成形や乾燥の方
法、プロセスについては何ら触れられていない。以上の
ように従来の技術においては、発泡成形体を如何なる製
造方法により製品として得ることができるのかの基本プ
ロセスが明示されていないのみならず、経済的かつ連続
的に工業生産できる製造装置全体や製造工程全体につい
て、何ら具体的に記載されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点に着目してなされたものであり、繊維質物
質と水溶液からなる原料において、従来明らかにされて
いなかった、製品を得るまでの製造の基本プロセスとし
て、混練、発泡、成形、乾燥から成る製造装置、プロセ
スおよび混練、発泡の製造方法を提供し、また成形され
た発泡物の乾燥の方法、条件を具体的に提供する。これ
により、繊維質物質から弾力性能に優れた緩衝材などの
発泡成形体を製造することができ、特に、天然物である
古紙などの繊維質物質を原料にして生分解性や生崩壊性
を有する環境に優しい発泡成形体を、経済的かつ連続的
に多量生産できる製造装置およびその製造方法を提供す
るものである。さらに、本発明は、幅が広く均一厚さの
板状の発泡成形体を製造するにあたり、表面にアバタ状
の窪みを発生させず、製品としての外観を損なう恐れが
なく、しかも、発泡成形体の内部に空洞が発生しにくく
し、発泡成形体の強度も高くすることができ、さらに、
発泡成形体の低比重化が図れ、弾力性能に優れた緩衝材
などの製造における歩留まりを向上させることにより、
経済的かつ連続的に多量生産することのできる発泡成形
体の製造装置と製造方法およびそれらにより製造される
発泡成形体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、バインダーを
溶解した水溶液中に繊維質物質を混合し、混練して混練
物を製造する混練機と、該混練された混練物に0.1〜
0.5MPaの圧力を加えて攪拌混合しながら、気体供
給装置で混練物1kg/分当たり0.1〜2NL(ノル
マルリットルの略であり、0℃、1気圧換算のガス容量
を表す。以下同様)/分の気体を強制的に送り込んで発
泡させて発泡物を製造する発泡機と、該発泡された発泡
物を所定の形状に成形して成形体を製造する成形機であ
り、押し出し口を介して、成形用の板状基材の上面へ向
かって発泡物を押し出すノズル部を有し、前記ノズル部
の前記押し出し口の幅が、少なくとも前記板状の発泡成
形体の幅とほぼ同じ大きさであり、前記ノズル部は所定
厚さの押し出し口に向かって末広がり状であり、成形用
の前記板状基材の少なくとも上面が合成樹脂加工されて
おり、前記ノズル部の押し出し方向は板状基材上面と直
交し、前記板状基材と前記ノズル部は相対的に板状基材
上面と水平方向に移動しており、板状基材上面上に押し
出された発泡成形体の表面を平滑に均し、前記ノズル部
と連携して厚みを調節する均し板が、板状基材上面と水
平方向に前記ノズル部に付設されて、発泡成形体を製造
する成形機と、該成形体を60〜150℃で乾燥する乾
燥機とを備えた発泡成形体の製造装置に関する。また、
本発明は、バインダーを溶解した水溶液と繊維質物質と
を混合し、混練して混練物を製造する混練工程と、該混
練工程で混練された混練物に0.1〜0.5MPaの圧
力を加えて攪拌混合しながら、混練物1kg/分当たり
0.1〜2NL/分の気体を強制的に送り込んで混練物
を発泡させる発泡機を用いて発泡比重0.15〜0.4
5g/cm3の発泡物を製造する発泡工程と、該発泡工
程で発泡された発泡物を所定の形状に成形して成形体を
製造する成形工程であり、成形工程における成形機は、
押し出し口を介して、成形用の板状基材の上面へ向かっ
て発泡物を押し出すノズル部を有し、前記ノズル部の前
記押し出し口の幅が、少なくとも前記板状の発泡成形体
の幅とほぼ同じ大きさであり、前記ノズル部はまた所定
厚さの押し出し口に向かって末広がり状であり、成形用
の前記板状基材の少なくとも上面が合成樹脂加工されて
おり、前記ノズル部の押し出し方向は板状基材上面と直
交し、前記板状基材と前記ノズル部は相対的に板状基材
上面と水平方向に移動しており、板状基材上面上に押し
出された発泡成形体の表面を平滑に均し、前記ノズル部
と連携して厚みを調節する均し板が、板状基材上面と水
平方向に前記ノズル部に付設されて、発泡成形体を製造
するものであり、該成形工程で成形された成形体を乾燥
温度が60〜150℃で乾燥する乾燥工程とを備えた発
泡成形体の製造方法に関する。また、本発明の発泡成形
体の製造装置において、板状発泡成形体を製造し、該板
状発泡成形体を一旦乾燥させたのち、さらに前記板状発
泡成形体の上面に発泡物を押し出す操作を繰り返すこと
により所定の厚さの積層発泡成形体を製造することを特
徴とする発泡成形体とその製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる前記繊維質物
質としては、新聞紙、雑誌、ダンボールなどの古紙のほ
か、毛織物(羊毛くず)、パルプスラッジ、ガラス繊維
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。なお、水溶液と混練する繊維質物質は、カッタやミ
ルなどの乾式解繊機で細かく解繊したものを用いるのが
好ましいが、あらかじめ水で泥状にしたものや水中で湿
式解繊したものであってもよい。例えば、古紙を乾式解
繊機で解繊する場合には、解繊機のスクリーンの目開き
が1〜15mm、より好ましくは1〜5mmを通過する
程度に解繊したものが採用できる。また、前記水溶液に
使用される水としては、工業用水、水道水、精製水など
が適宜に使用できる。さらに、前記繊維質物質と混練さ
れる水溶液には、バインダーが含まれている。バインダ
ーは、良好な発泡体を形成するために使用され、バイン
ダーとしては、天然物であるゼラチン、ニカワ、アルギ
ン酸や合成物であるポリビニルアルコールなどが挙げら
れる。なお、これらは、1種単独で使用しても、2種以
上を併用してもよい。
【0006】また、前記混練機としては、例えばパドル
攪拌機またはスクリュー攪拌機を設けた混練機やスクリ
ューニーダなどを採用することができる。具体的には、
例えば、容器と、容器に付設された攪拌機と、容器に連
結して設けられたポンプと、このポンプから容器への循
環手段とを有する混練機を使用することができる。すな
わち、繊維質物質と水溶液とを攪拌機で攪拌混合しつ
つ、その混練物の一部をポンプで抜き出して容器に循環
させることにより均一な混練物を得ることができる。
【0007】また、本発明の混練物に適宜に混合される
薬剤としては、架橋促進剤、柔軟化剤などが挙げられ
る。架橋促進剤は、必要に応じて、発泡した形状を安定
化させるために用いられ、架橋促進剤としては、トラン
スグルタミナーゼに代表される架橋促進酵素、アルデヒ
ド化合物であるホルマリン、アセトアルデヒド、グルタ
ルアルデヒド、錯塩であるミョウバン(硫酸アルミニウ
ムカリウム)などが挙げられる。なお、これらは、1種
単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、
柔軟化剤は、成形体に弾力性を与えるために使用され
る。柔軟化剤としては、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
トリエタノールアミン、ポリビニルアルコールなど、も
しくはこれらのいずれかにショ糖を加えたものが挙げら
れる。なお、これらは、1種単独で使用しても、2種以
上を併用してもよい。さらに、前記以外の混練物に適宜
に混合される薬剤としては、離型剤、界面活性剤、抗菌
剤、防カビ剤、着色剤、漂白剤、酸化防止剤、耐候
(光)剤、難燃剤、充填剤などが挙げられる。
【0008】前記繊維質物質と水溶液との混練方法は、
一度に繊維質物質の全量を水溶液と混合して混練して
も、繊維質物質の一部を水溶液と混合したのち、残りの
繊維質物質を混合して混練してもよいが、混練機内に少
なくともバインダーを含有する水溶液を充填し、この水
溶液中に繊維質物質を攪拌しながら、徐々に添加して混
練するのが、少ない水量や少ないバインダーの使用量で
均一、かつ容易に混練できるため好ましい。なお、バイ
ンダーが含有されていない水に繊維質物質を混合した場
合には、混練物の含水量が高くなり、乾燥時間が長くな
ると共に、バインダーの使用量も多くなる。例えば、古
紙を水のみで混練したときの混練物の含水量は90重量
%以上であり、バインダー含有する水溶液では、混練
物の含水量は約70重量%程度となる。なお、得られる
混練物を混練機から発泡機に供給する時間は、混練物の
発泡状態が保たれるようにするために1時間以内が好ま
しい。1時間を超えると混練物が消泡しやすくなる。ま
た、混練物の固形物濃度は、10〜40重量%、好まし
くは、15〜30重量%程度である。混練物の固形物濃
度が、10重量%よりも低いと、水分含有量が多くなり
乾燥に時間がかかり、エネルギーコストも嵩み、40重
量%よりも高いと、固形物濃度が高くなり過ぎて流動性
がなくなり、ポンプなどでの移送が困難となる。
【0009】前記発泡機としては、例えば空気を混合し
ながら発泡させる空気混合発泡機などを適宜に採用する
ことができる。なお、空気混合発泡機における圧力は
.1〜0.5MPaであり、好ましくは、0.2〜
0.4MPaである。圧力が0.1MPaよりも低い
と、空気の混合が十分行われないため、発泡が不十分と
なり、成形体の比重が重くなると共に表面にアバタ状の
窪みが発生しやすく、一方、0.5MPaよりも高くな
ると、圧力変化が大きく急膨張をきたすため、前記と同
様に製品の発泡成形体の表面にアバタ状の窪みが発生し
やすく外観不良率が高くなる。また、空気混合発泡機で
の空気の混合割合は、混練物1kg/分に対し、0.1
〜2NL/分であり、好ましくは、0.6〜1NL/分
である。空気の混合割合が0.1NL/分よりも少ない
と、空気量が少な過ぎて発泡が不十分となり、成形体の
比重が重くり、一方、2NL/分よりも多くなると、
微細な気泡の抱き込みができなくなり、製品の発泡成形
体の表面にアバタ状の窪みが発生しやすく外観不良率が
高くなる。具体的な混練物の発泡方法は、混練物に所定
の圧力(例えば、0.2MPa以上)を加えて、ゼラチ
ンなどのバインダーが固化せず、劣化しない温度(例え
ば、50〜70℃)で、所定の周速度(例えば、4m/
s以上)のミキサで連続的に攪拌混合しながら、気体供
給装置により(例えば、空気)を強制的に送り込んで発
泡させる。なお、発泡機における混合物の発泡比重は、
0.15〜0.45g/cm3が好ましい(図8参
照)。発泡比重が、0.15g/cm3よりも低いと、
乾燥後の成形体の強度が弱くなり過ぎ、一方、0.45
g/cm3よりも高いと、成形体の比重が重くなると共
に緩衝材として使用される場合には、緩衝効果が低くな
る。乾燥後の成形体の比重は低いほど好ましいが、前記
の発泡比重に設定することにより、絶乾比重(温度80
℃、相対湿度7〜8%の条件における恒温時比重)が
0.06〜0.16g/cm3程度であり、その発泡成
形体の強度が比較的高い良好な製品を得ることができ
る。
【0010】なお、混練工程および発泡工程を連続的に
行うために、混練機を2台設けて、それぞれの混練機か
ら交互に混練物を発泡機に供給するように構成してもよ
く、また、混練物をいったん貯留する中間スラリータン
クを設けてもよく、この中間スラリータンクには混練物
の発泡状態が保たれるようにするための攪拌機を付設す
るのが好ましい。さらに、発泡工程に設けられる発泡機
を複数台直列に接続して設け、初段の発泡機に前記各種
の原料を連続的に供給して、できるだけ空気が混入しな
いようにゆっくりした混練運転を行いながら、連続的に
後段の発泡機に供給し、最終段の発泡機で発泡運転を行
うようにしてもよい。
【0011】前記成形機としては、例えば、得られた混
練物をダイスからスクリューで押し出し、これを冷却な
いし加熱固化させる汎用の各種の押し出し成形機、混練
物をシリンダによりノズルを通して金型中に射出し、こ
の金型内で冷却ないし加熱固化させる射出成形機などを
採用することも可能である。また、前記成形機は、押し
出し口を介して、成形用の板状基材の上面へ向かって発
泡物を押し出すノズル部を有し、板状基材とノズル部は
相対的に水平方向に移動し、ノズル部の前記押し出し口
の幅が、少なくとも板状の発泡成形体の幅とほぼ同じ大
きさであり、発泡物を押し出し口から板状基材上に押し
出し、その押し出し口の幅が、少なくとも板状の発泡成
形体の幅とほぼ同じ大きさで、押し出し口に向かって末
広がり状ノズルであり、幅の広い発泡成形体を一度で製
造することができる。なお、末広がり状ノズルとして
は、正面形状が五角形、三角形、ベース形などが挙げら
れる。また、押し出し口に向かって末広がり状ノズルの
複数が幅方向に連結した形状にすることにより、幅の極
めて広い発泡成形体を一度で製造することができ、生産
性が向上する。さらに、末広がり状ノズルの仰角α(発
泡物の供給口側である頂上部の角度、(図2参照)が3
0〜85度、好ましくは40〜60度である。仰角αが
30度よりも小さいと、ノズル部の高さが高くなり過
ぎ、発泡物が途中で凝固する恐れがあり、一方、85度
よりも大きいと、両サイドの形状が不定形となる恐れが
ある。また、成形機の発泡物を押し出すノズル部の発泡
物の供給口側が発泡機に直結していると、従来の、合成
樹脂成形体や成形食品を製造する装置で使用されてい
る、発泡機と成形機との接続における定量スラリーポン
プなどを不要とすることができる。
【0012】前記ノズル部に、押し出された発泡成形
体の表面を平滑に均し、前記ノズル部と連携して厚みを
調節する均し板を付設され、ノズル部の押し出し口の高
さと均し板の高さとを連携して調節することにより、発
泡成形体の厚さを任意に制御することができる。また
記均し板の下面が連続三角形状を有することにより、
表面積が大きくなるため乾燥が容易になり、また、得ら
れた発泡成形体の2枚を表面の連続三角形状をかみ合わ
せて積層することにより、ずれにくく、衝撃が分散され
るため強度の強い積層体を容易に製造することができ
。前記均し板の下面が波型を有することにより、表面
積が大きくなるため乾燥が容易になり、また、得られた
発泡成形体は衝撃が分散されるため強度がつよい。
【0013】また、成形用の板状基材の少なくとも上面
が合成樹脂加工されており、合成樹脂としては、ポリテ
トラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、シリコーンゴムなどが挙げられる。
それらの合成樹脂加工は、例えば、板状基材の少なくと
も上面に塗布、合成樹脂を含浸させたガラスシートやネ
ット状シートなどを貼着させる方法などがある。また、
板状基材としては鉄材フレームが良いが、軽量化などか
らアルミニウム製が好ましい。前記のように合成樹脂加
工した板状基材を用いることにより、発泡成形体の剥離
強度(引き剥がすのに必要な力)を低くすることができ
る。例えば、アルミニウムの板状基材のみの場合の剥離
強度は、300mm幅当り約4kgf以上であるが、フ
ッ素樹脂を含浸させたガラスシートを貼着した板状基材
では、2kgf、ポリプロピレンネットを貼着した板状
基材では、1.7kgfであり、極めて剥離性が向上す
ることが判る。
【0014】押し出し口を介して、成形用の板状基材の
上面へ向かって発泡物を押し出す板状発泡成形体の幅と
ほぼ同じ大きさのノズル部を有し、板状基材と前記ノズ
ル部を相対的に水平方向に移動させて板状発泡成形体を
製造する成形機により、板状発泡成形体を一旦乾燥させ
たのち、さらに前記板状発泡成形体の上面に発泡物を押
し出す操作を繰り返し、所定の厚さの積層発泡成形体を
製造することにより、任意の厚さの積層発泡成形体を容
易に製造でき、また、製造された積層発泡成形体の乾燥
時間が短縮でき、さらに、接着剤を用いることなく、接
着強度の高い積層体を製造することができる。
【0015】なお、前記板状基材上には、布帛を敷設
し、この上に、発泡物を押し出すことも好ましい。この
ように布帛上に発泡成形体を一体で積層成形すると、板
状発泡体を乾燥後、板状発泡体が板状基材から剥離しや
すくなるほか、板状発泡体の強度が向上する。ここで、
布帛の形状としては、平板なものでも、波状などの凹凸
形状を有するものでもよい。凹凸形状を有する布帛を用
いる場合には、この上に、発泡物を押し出し、凹凸形状
の凸部の高さを超える厚さまで被覆する。また、布帛と
しては、紙や台紙などの不織布のほか、織物、編物な
ど、布帛の概念に属するものであればいかなる材料でも
良いが,安価に供給できる点からは、紙や台紙が好まし
い。紙としては、クラフト紙、トリム紙など、いかなる
紙でもよい。また、台紙としては、片ダンボールなど、
いかなる台紙でもよい。紙を用いる場合、乾いた状態で
用いると、発泡物の水分により、得られる発泡成形体
に、しわ、ゆがみ、反りなどが出やすいので、あらかじ
め水に濡らして湿潤状態にしておくことが望ましい。こ
のように、紙を事前に水で濡らしておくことにより、発
泡物と紙との水分量がほぼ同一となり、同一水分量から
の乾燥により、得られる発泡成形体のしわ、より、反り
などを防止することができる。ここで、紙をあらかじめ
湿潤状態になすには、板状体に紙を敷設し、この紙上に
シャワーなどの水供給手段を用いて、紙を濡らせばよ
い。なお、この紙などの布帛は、板状体の上に敷設する
ばかりでなく、インラインにより、別途、押し出された
発泡物の上部にも積層させ、板状発泡体の両面に布帛が
積層された、サンドイッチ構造とすることもできる。
【0016】このように、板状基材に紙などの布帛を敷
設し、この上に、発泡物を押し出し成形し、バインダー
の自己接着性を利用して、乾燥工程で布帛と発泡物が自
ずから接着固化した一体の発泡成形体とすることによ
り、まず、板状基材と得られる発泡成形体との間の剥離
強度を著しく低減することができ、従来法よりも簡単に
発泡成形体を剥離することが可能となる。ちなみに、従
来の発泡物を板状体に直接押し出した場合の発泡成形体
の剥離強度は2kgf程度であるが、紙などの布帛を積
層した場合には、0.5kgf程度と、著しく剥離性が
向上する。また、発泡物中にバインダーが含有されてい
るので、乾燥工程において、自ずから発泡成形体は紙な
どの布帛と接着固化するので、糊などの接着剤を用いる
必要がない。また、得られる発泡成形体は、紙などの布
帛が積層されているので、素材の曲げおよび引っ張りに
対する強度が向上し,製品の加工適性と品質が向上す
る。例えば、紙などの布帛を積層することにより、複合
化されるので、従来の単体の素材よりも素材強度が向上
し、板状体から剥離する際にも、剥離が容易となる。ま
た、ダンボール紙と複合化した場合には、発泡成形体本
来の緩衝効果(復元性)が加味され、繰り返しの落下に
強いダンボール複合材が得られる。さらに、得られる発
泡成形体の表面に紙が積層されていると、表面に凹凸が
生じず、平滑性となり、また、厚みの精度を向上させる
ことができる。さらに、本発明の発泡物自体を薄くして
ラッピング材などに使用したい場合には、この発泡物自
体では強度が弱く、すぐに破れてしまうが、台紙を併用
する場合には、これが補強材としての効果も果たし、強
度が増加し、得られる発泡成形体を製品に使用する際の
取り扱い性が格段に向上する。さらに、台紙を用いる
と、吸水性に富むので、発泡物の残留水分が吸収され、
台紙を用いないものに比べて、乾燥時間を大幅に短縮す
ることができる。
【0017】さらに、凹凸形状を有する台紙を用いる
と、発泡物と波状形状などの凹凸形状との接触面が平板
形状に比べて増大し、乾燥時間が飛躍的に短縮できる。
また、波状の断面積に相当する部分の発泡物の使用量が
節約され、安価でかつ使用体積の節約分だけ、乾燥時間
が短縮される。さらに、波状自体が有する緩衝特性を併
用して享受することができるので、波状などの凹凸形状
を変化させることにより、発泡物単体からなる発泡成形
体では出せないダンボール特有の緩衝特性を兼ね備えた
折衷タイプの発泡成形体が得られる。
【0018】また、板状成形体を成形するには、上記の
方法に限定されるものではなく、例えば、本発明に用い
られる上記の成形機から発泡物を、まず、離型性を有す
るエンドレスベルト上に押し出して板状成形体を成形
し、次いで、この板状成形体の表面に冷風を吹き付け
て、乾燥または固化させ、さらに、反転した状態で、上
記板状基材に載置させてもよい。ここで、エンドレスベ
ルトとしては、シリコーンゴム、ポリテトラフルオロエ
チレンコーテッドゴムベルトなどの離型性を有する素材
が用いられる。このエンドレスベルト上に成形された板
状成形体の表面を冷風により、冷却および/または乾燥
することにより、板状成形体は、乾燥および/または固
化し、剥離性が向上する。冷風処理の条件としては、温
度が10〜20℃、風量が乾燥前の成形体の重量に対し
4〜10Nm3/kg程度である。次いで、エンドレス
ベルト上に載置されていた板状成形体を該ベルトが反転
した状態で、本発明に用いられる板状基材に載置し、以
後、上記の製造方法に準じて、乾燥工程に搬送すればよ
い。この方法で成形を行なえば、表面が少し乾燥あるい
は固化した状態で、板状基材に載置することができ、こ
のため乾燥工程での板状基材との接着性を低減でき、従
って乾燥後の発泡成形体の板状基材(トレイ)との剥離
性が向上する。その結果、製品剥離作業の労力が軽減さ
れ、また製品の不良発生率を低減できる。
【0019】以上の本発明の製造方法に用いられる成形
機は、作業中に成形機のデッドスペースに異物が溜まり
やすく、この異物が発泡物中に混入することによる、製
品の品質低下を起こす場合がある。従来の成形機におけ
る異物除去方法では、製造装置を停止し、成形機を分解
して洗浄するという、手間隙のかかる作業を必要とする
うえ、水洗の洗浄機構や排水設備を設ける必要がある。
本発明では、成形機内に未発泡の混練物を押し出すこと
により、成形機内に滞留している異物を押し流すことが
可能となる。成形機内に発泡物を押し出しても、発泡物
自体の比重が軽く、弾力性を有するため、成形機内のデ
ッドスペースに滞留している異物を押し流すことはでき
ない。本発明によれば、装置を停止することなく、例え
ば、上記発泡機の気体供給装置を停止して、未発泡の混
練物を成形機内に押し出すことにより、成形機内の異物
を押し流すことが可能となる。この異物除去方法によれ
ば、用いられた未発泡の混練物は、回収利用することが
可能で、無駄がない。したがって従来の水洗による異物
除去方法に比べて、設備コストがかからず、原料・ユー
ティリティーが増大することがない、装置を停止するこ
となく、異物除去が可能である、などの利点を有する。
【0020】前記乾燥機としては、60〜150℃で乾
燥できるものであればどのようなものでもよく、例え
、成形品をヒータの熱によって加熱乾燥させる加熱乾
燥機、温風によって加熱乾燥させる温風乾燥機、乾燥室
内を負圧状態として乾燥させる減圧乾燥機、フリーズド
ライ方式の凍結乾燥機などを採用することができる。そ
のほか、マイクロ波照射乾燥機、除湿乾燥機などであっ
てもよい。なお、前記加熱乾燥における乾燥温度は、従
来の製造方法では、バインダーとして混合されるゼラチ
ンが溶け出すため、40℃以下で行われていたが、本発
明では、製造方法が相違し、空気の混合量が多く、均一
に発泡させることができ、バインダーとして混合される
ゼラチンなどが溶け出すことがないため、60〜150
℃であり、好ましくは、70〜100℃である。乾燥温
度が60℃よりも低いと、乾燥に時間がかかり過ぎると
共に発泡成形体の収縮率が大きくなり、一方、150℃
よりも高くなると、発泡成形体に含有された各種の成分
における組成変化が起こり、柔軟性が低くなる。また、
乾燥機としては温風乾燥機が好ましく、該温風乾燥機を
使用する場合には、温風乾燥温度を100℃±20℃で
全乾燥時間の50〜80%の時間乾燥する前段乾燥(定
率乾燥)工程と、80℃±20℃で全乾燥時間の20〜
50%の時間乾燥する後段乾燥(減率乾燥)工程とし、
少なくとも前段乾燥工程よりも後段乾燥工程の温風乾燥
温度を低い温度に設定するのが好ましい。前段乾燥を前
記範囲以外の低温で行うと、乾燥に時間がかかり、発泡
成形体の収縮率も大きくなり、高温で行うと、発泡成形
体に含有された各種の成分の組成変化が起こり柔軟性が
低くなる。また、後段乾燥を前記範囲以外の低温で行う
と、乾燥に時間がかかり、高温で行うと、発泡成形体に
含有された各種の成分の組成変化が起こり柔軟性が低く
なる。さらに、前段乾燥工程よりも後段乾燥工程の温風
乾燥温度を高い温度に設定すると、単に品温が少し上昇
した定率乾燥状態になるだけで、乾燥効率が悪くなる。
【0021】また、乾燥工程では、上記の乾燥機のほ
か、マイクロ波乾燥を単独で、あるいは、温風乾燥機と
併用することができる。上記の温風乾燥は、設備は安い
が、乾燥させた発泡成形体の表面部が固まりやすく、一
方、中心部の乾燥が遅くなり、得られる製品の均一性は
必ずしも良くない。これに対し、マイクロ波乾燥によれ
ば、発泡成形体の表面部と中心部が一様に乾燥されるた
め、得られる製品が均一性に優れる。マイクロ波乾燥の
場合、乾燥前の成形体の重量に対し、マイクロ波容量を
0.7〜2.5kW/kg、好ましくは0.5〜2kW
/kgとする。0.7kW/kg未満では、乾燥時間が
長く、また乾燥後の発泡成形体の収縮が大きくなり、一
方、2.5kW/kgを超えると、乾燥時間は短くなる
が、発泡成形体がパンのように膨らみ、中心部が焼ける
場合がある。マイクロ波容量が上記範囲内であると、得
られる発泡成形体の膨らみ、ひび割れ、芯部焼けがな
く、また収縮も少なく、最適なマイクロ波乾燥条件とな
る。また、加熱乾燥に比べて、乾燥後のバインダー、繊
維質が均一に分布したままで乾燥される。マイクロ波乾
燥の場合、乾燥の初期段階を高い容量で行ない、時間を
おいて、乾燥後期において、弱い容量で行なってもよ
い。なお、上記したように、マイクロ波乾燥と加熱乾燥
とを併用することもできる。すなわち、設備のコスト面
では、加熱温風乾燥の方が、マイクロ波乾燥よりも安い
ため、例えば、乾燥の始めをマイクロ波乾燥で行ない、
ある程度まで中心部を乾燥させたのち、温風乾燥を行な
ったり、あるいは、マイクロ波乾燥と温風乾燥を同時に
行なってもよい。
【0022】以下、図面に基づいて、本発明の発泡成形
体の製造装置および製造方法を具体的に説明する。図1
は、本発明の一実施の形態の発泡成形体の製造装置の全
体構成図、図2は本発明の発泡成形体の製造装置に組み
込まれた成形機のノズル部の使用状態の斜視図、図3は
成形機での発泡性系体の成形中を示す要部拡大図、図4
(a)〜(d)は各種実施形態のノズルの正面図、図5
(a)は押し出し口が連続三角形状を有するノズル部の
拡大底面図、図5(b)は図5(a)のノズルで成形し
たシート状発泡成形体の斜視図、図6(a)は押し出し
口が連続波形を有するノズル部の拡大底面図、図6
(b)は図6(a)のノズルで成形したシート状発泡成
形体の斜視図、図7は複数枚を積層させたシート状発泡
成形体の斜視図である。
【0023】図1において、10は繊維質物質の古紙か
ら発泡成形体である発泡成形体を製造する製造装置であ
り、この製造装置10は、繊維質物質を解繊する古紙解
繊機11と、解繊された古紙を一次貯蔵する解繊古紙貯
蔵ホッパ12と、解繊古紙と各種の添加薬剤を混練する
混練機13と、各種の添加薬剤を貯蔵して混練機13に
供給する薬剤供給設備14と、得られた混練物を一時的
に貯蔵する中間タンク15と、混練物を発泡させる発泡
機16と、得られた発泡物からシート状の発泡成形体に
成形する成形機17と、合成樹脂加工された板状基材で
あるトレイが載置され発泡成形体を搬出する成形品コン
ベア18と、搬出された発泡成形体をラック積みするラ
ック積み機19と、発泡成形体を乾燥させて製品発泡成
形体とする乾燥機20と、ラック積みされた製品発泡成
形体を1枚づつ押し出す発泡成形体押し出し機21とを
備えている。なお、中間タンクを設けず、混練機13を
複数台配置してもよい。
【0024】古紙解繊機11は、新聞紙、雑誌、ダンボ
ールなどの古紙をカッターなどで解繊し、1〜15mm
の目開きのスクリーンを通過させて解繊古紙とする装置
である。解繊古紙貯蔵ホッパ12の下部には、解繊古紙
を混練機13へ供給する切り出し装置12aが設けられ
ている。混練機13は、解繊古紙貯蔵ホッパ12からの
解繊古紙と、水と、薬剤供給設備14からの各種の薬剤
とを混練して、混練物を製造する装置であり、具体的に
は、容器13aと、各種の薬剤を容器13aに付設され
た攪拌機13bと、容器13aに連結し容器下部に設け
られて、混練物を移送するポンプ13cと、このポンプ
13cから容器13aへの循環ラインが配設されてお
り、解繊古紙と薬剤を含有する水溶液とを攪拌機13b
で攪拌混合しつつ、それらの混練物の一部をポンプ13
cで抜き出して容器13aに循環させ、均一な混練物を
製造する。ポンプ13cとしては、高粘度混合物に一般
的に使用される容量式ポンプが採用されている。
【0025】薬剤供給設備14は、バインダーを貯蔵す
る第1のホッパ14aと、柔軟化を貯蔵する第2のホ
ッパ14bと、離型剤を貯蔵する第3のホッパ14c
と、架橋反応促進剤を貯蔵する第4のホッパ14dと、
防腐剤を貯蔵する第5のホッパ14hを有している。こ
れらのホッパ14a〜14hと混練機13との間には、
計量タンク14eが配設されており、計量タンク14e
で混練機13に供給される各種の薬剤の注入量を計量す
る。なお、得られた発泡成形体および乾燥製品の端材な
どは、リパルプタンク14fに一旦貯蔵し、解繊古紙の
一部として、ポンプ14gにより混練機13に投入して
もよい。または、得られた発泡成形体および乾燥製品の
端材などを、古紙解繊機11で解繊して、一旦ホッパ1
2に貯蔵し、解繊古紙の一部として、混練機13に投入
してもよい。
【0026】前記中間タンク15は、発泡機16を連続
的に運転させるために、一時的に混練された混練物を貯
蔵するためのタンクであり、攪拌機15aによって攪拌
し、混練物を循環用ポンプ15bで強制循環させる。そ
の後、混練物は、発泡機16への供給ポンプ16aによ
って発泡機16へ送られる。なお、中間タンクを設け
ず、前記の構成と略同じ構成の混練機13を2台配置し
た装置においては、発泡の工程よりも時間のかかる混練
物の製造が、交互に行われ、交互に発泡機に供給される
ため、より確実に発泡機を連続的に運転させることがで
きる。前記発泡機16は、図示しない空気供給装置によ
り空気を強制的に混練物に吹き込んで混合し、発泡物を
製造する空気混合機である。ここで、吹き込んで発泡さ
せるガスは、常温常圧下で気体であればよく、空気以外
に、例えば窒素、二酸化炭素またはそれらの混合物であ
ってもよい。
【0027】前記成形機17は、発泡物をシート状に押
し出し成形する押し出し成形機であり、押し出し口17
bを介して、成形用の板状基材であるトレイの上面へ向
かって発泡物を押し出すノズル部17aを有し、成形品
コンベア18とノズル部17aは相対的に水平方向に移
動し、ノズル部17aの押し出し口17bの幅が、少な
くとも板状の発泡成形体の幅とほぼ同じ大きさである。
なお、成形品コンベア18は上面にフッ素樹脂含浸ガラ
スシートを貼着したアルミニウム製のトレイが載置され
ている。ノズル部17aは所定厚さの押し出し口17b
に向かって末広がり状ノズルであるのが好ましく、末広
がり状ノズルとしては、図4(a)〜(b)に示すよう
に、正面形状がベース状五角形(a)、R肩部を有する
形状(b)、末広がり状ノズルの複数が幅方向に連結し
た形状(c)、三角形状(d)にすることにより、幅の
広い発泡成形体を一度で製造することができ、生産性が
向上する。さらに、末広がり状ノズルの仰角(α)は、
30〜85度、好ましくは40〜60度である(図
2)。
【0028】前記ノズル部17aには、押し出された発
泡成形体の表面を平滑に均し、前記ノズル部17aと連
携して厚みを調節する均し板17dが付設されており、
ノズル部17aの押し出し口17bの高さと均し板17
dの高さとを連携して調節することにより、発泡成形体
の厚さを任意に制御することができる。また、図5
(a)に示すように、ノズル部17aの押し出し口17
bの表板の内面に連続三角形状を有する付形板17gを
設けることにより、図5(b)に示す、シート上面にシ
ートの幅方向に向かって断面三角形状の凸条部が連続し
た形状を有する発泡成形体S1を製造することができ
る。この発泡成形体S1の2枚を表面の連続三角形状を
かみ合わせて積層することにより、ずれにくく、衝撃が
分散されるため強度の強い積層体を容易に製造すること
ができる。また、図6(a)に示すように、ノズル部1
7bの押し出し口17bの表板の内面に凸部が鋭角でか
つ凹部がなだらかな湾曲をした波型形状を有する付形板
17hを設けることにより、図6(b)に示す、シート
上面にシートの幅方向に向かって断面円弧形状の凸条部
が連続した形状を有する発泡成形体S2を製造すること
ができる。この発泡成形体S2は表面積が大きくなるた
め乾燥が容易になり、また、得られた発泡成形体は衝撃
が分散されるため強度がつよい。なお、ノズル部17a
の形状は、前記の形状に限定されるものではない
【0029】また、ノズル部17aは、成形品コンベア
18の下流部の上方に垂設されており、具体的には、そ
の表面側の上、下部に水平配置された一対の固定枠17
cによって垂直状態で支持されている。また、下部側の
固定枠17cの下面には、押し出し口17bから押し出
された発泡物を均す均し板17dが水平方向に固着され
ている。この均し板17dにより、発泡物の表面を平滑
にすることができる。また、この均し板17d下面を連
続三角形状または波型形状を有することにより、発泡物
の表面を三角形状の凸条部が連続した形状を有する発泡
成形体や断面円弧形状の凸条部が連続した形状を有する
発泡成形体を製造することができる。さらに、ノズル部
17aの裏面の下部には、発泡物のはみ出しを防止する
はみ出し防止板17eが垂直に配置されている。このは
み出し防止板17eにより、発泡物のかみ込みを原因と
した固形状繊維質の発生を防止することができる。
【0030】前記成形品コンベア18は、得られた発泡
成形体を搬出する装置である。ラック積み機19は、成
形品コンベア18から搬出された発泡成形体をラック上
に積み上げる装置である。前記乾燥機20は、温風乾燥
機である。具体的には、主に乾燥室20aと、熱交換器
である熱風発生器20bとを有している。熱風発生器2
0bでは、ファン20cにより吹き込まれた空気を、別
の経路で供給された蒸気で加熱し、得られた熱風を乾燥
室20aに吹き込む。これにより、乾燥室20aに収納
されたラック積みの発泡成形体が乾燥される。乾燥室2
0aには、熱風の循環ファン20dと、排気用のファン
20eが配設されている。前記発泡成形体押し出し機2
1は、乾燥機20から搬出されたラック積みの板状発泡
成形体を、押し出しシリンダ21aにより1枚ずつ外部
へ押し出して製品として搬出する。
【0031】次に、この発泡成形体の製造装置10によ
る板状発泡成形体の製造方法を説明する。まず、古紙解
繊機11で、新聞紙、雑誌、ダンボールなどの古紙を解
繊し、解繊機11のスクリーンの目開きが1〜15mm
を通過した解繊古紙を解繊古紙貯蔵ホッパ12に供給し
て貯蔵する。解繊古紙を、解繊古紙貯蔵ホッパ12から
切り出し装置12aにより混練機13の容器13a内に
事前に充填されている少なくともバインダーを含有する
水溶液中に供給し、解繊古紙と、水溶液と、必要により
供給される各種の薬剤とを攪拌機13bで攪拌・混合し
つつ、それらの混合物の一部をポンプ13cで抜き出し
て容器13aに循環させ、混練物を製造する。
【0032】ここで、解繊古紙10kgを原料とした混
練方法の具体例を示す。まず、容器13aに、第1のホ
ッパ14aからバインダーとしてゼラチン3.7kgを
含有する水溶液69.7kg、第2のホッパ14bから
柔軟化としてグリセリン7.5kg、第3のホッパ1
4cから離型剤0.03kgをそれぞれ供給し、さら
に、第5のホッパ14hから防腐剤としてソルビン酸カ
リウム37gを添加して混合する。そのときの温度は6
0℃である。その後、解繊古紙貯蔵ホッパ12から解繊
古紙10kgを容器13a内の水溶液中に投入し、攪拌
機13bを約10分間、45rpmでゆっくりと攪拌
し、解繊古紙に各種の薬剤を染み込ませると共に、容器
13a内で解繊古紙が山形状に成長するのを防止する。
このようにして、各種材料の供給が完了したのち、攪拌
機13bの攪拌速度を90rpmまで上昇させ、解繊古
紙に各種の薬剤を馴染ませる。この攪拌時間は約3分間
である。
【0033】次に、攪拌機13bの攪拌速度を120r
pmまで上昇させ、解繊古紙および各種の薬剤との混合
を開始する。約1分後に、容器13aの下方にあるポン
プ13cを作動させる。これにより、混練物の循環を開
始し均一な混合の補助をする。なお、混練物の循環量は
10L/分である。この状態で約10分間攪拌混合した
のち、第4のホッパ14dから架橋反応促進剤0.35
kgを供給する。さらに、約10分間攪拌混合して混練
工程を終了する。この際、解繊古紙と水溶液などの供給
順序を、前記とは逆に、解繊古紙を投入した後に水溶液
を供給して混練した場合には、解繊古紙が容器13aの
内壁面に張り付いて流動させることが困難となる。その
結果、均一な混練物を製造することができない。
【0034】得られた均一な混練物は、発泡機16の連
続的な運転を行うため、一時的に中間タンク15に貯蔵
される。ここでも、混練物は、攪拌機15aによって1
5rpmの回転数で攪拌されながら、循環用ポンプ15
bによって強制循環させられる。
【0035】その後、中間タンク15の混練物は、供給
ポンプ16aによって発泡機16へ供給される。発泡機
16では、図示しない空気供給装置により混練物の中に
空気を強制的に吹き込んで混合する。これにより発泡物
が得られる。発泡工程では、空気を送り込み均一で微細
な気泡を形成しているが、発泡機16での空気吹き込み
量を増やし過ぎると、微細な気泡の抱き込みができなく
なり、製品の発泡成形体の表面がアバタ状になり外観不
良となる。このため、混練工程で空気の巻き込みを行
い、発泡機16での空気の吹込み量を制限することで、
良好な気泡を抱き込んだ製品の発泡成形体を製造するこ
とができる。したがって、ここでは、空気の吹込み量を
混練物1kg/分に対して0.8NL/分にし、混合物
の発泡比重は、0.3g/cm3としている。
【0036】得られた発泡物は、成形機17へ送られ、
押し出し成形によってシート状の発泡成形体となるが、
この押し出し成形は、発泡物をノズル部17aの押し出
し口17bから成形品コンベア18に載置されたトレイ
上に板状に押し出し、成形品コンベア18の回動ととも
に移動する発泡物を均し板17dで均されることにより
表面が平滑な板状発泡成形体を得ることができる。な
お、このときに、ノズル部17aと均し板17dのトレ
イからの高さを調節することにより所定厚さの板状発泡
成形体を得ることができる。
【0037】また、前記で製造された板状発泡成形体を
一旦乾燥させたのち、さらに前記板状発泡成形体の上面
に発泡物を押し出す操作を繰り返すことにより任意の厚
さの積層発泡成形体を効率よく製造することができる。
厚さのある発泡成形体を前記の方法で製造することによ
り、中央部と端部とで収縮率が相違しても収縮が少ない
ため、中だるみによる湾曲状態とはならない。その後、
得られた発泡成形体は、所定寸法にカットされ、成形品
コンベア18により搬出される。この成形品コンベア1
8の搬出口では、ラック積み機19によりラック上に多
数枚の発泡成形体が積み上げられる。カット時に発生し
た製品端材は、リパルプタンク14fに一端貯蔵され、
再び解繊古紙の一部として、ポンプ14gにより混練機
13に投入される。
【0038】ラック積みされた発泡成形体は箱型の乾燥
機20に入れられる。ここで、80℃の定温で温風乾燥
が行われる。乾燥時間は、成形された発泡体の厚さが5
mmのものは約3〜5時間、10mmのものは約5〜7
時間である。110℃程度にすれば、10mmのもので
約2〜3時間で乾燥を終える。風速を上げる事も効果的
であり、1m/sに対し25%あげると、乾燥時間が約
1時間短縮される。発泡物の性状にもよるが、乾燥温度
10℃の違いは、乾燥時間で1時間に相当する。この乾
燥工程における乾燥温度に関しては、通常、60〜15
0℃であり、好ましくは、70〜100℃である。乾燥
温度が60℃よりも低いと、乾燥に時間がかかり過ぎる
と共に発泡成形体の収縮率が大きくなり、一方、150
℃よりも高くなると、発泡成形体に含有された各種の成
分における組成変化が起こり、柔軟性が低くなる。前記
の温風乾燥機の場合には、温風乾燥温度を100℃±2
0℃で全乾燥時間の50〜80%の時間乾燥する前段乾
燥(定率乾燥)と、80℃±20℃で全乾燥時間の20
〜50%の時間乾燥する後段乾燥(減率乾燥)との2段
階で乾燥するのが好ましい。前段乾燥を前記範囲以外の
低温で行うと、乾燥に時間がかかり、発泡成形体の収縮
率も大きくなり、高温で行うと、発泡成形体に含有され
た各種の成分の組成変化が起こり柔軟性が低くなる。ま
た、後段乾燥を前記範囲以外の低温で行うと、乾燥に時
間がかかり、高温で行うと、発泡成形体に含有された各
種の成分の組成変化が起こり柔軟性が低くなる。さら
に、前段乾燥工程よりも後段乾燥工程の温風乾燥温度を
高い温度に設定すると、単に品温が少し上昇した定率乾
燥状態になるだけで、乾燥効率が悪くなる。前記では乾
燥温度は高いが、空気の混合量が多く、均一に発泡して
いるため、バインダーとして混合されるゼラチンなどが
溶け出すことがない。
【0039】製造された製品の板状発泡成形体は、絶乾
比重が0.10g/cm3の強度が比較的高い良好な発
泡成形体を得ることができる。各種の梱包用緩衝材、自
動車の座席シート、断熱材、吸音材などに使用される。
紙や段ボールなどとの積層発泡成形体は、段ボールの保
温、保冷機能付与による高付加価値化や建築、引っ越し
の養生材の用途へと広く使われる。本発明の発泡成形体
は、紙などとバインダとの混合した多孔質体である故、
断熱材や吸音材の用途で、従来の化学樹脂発泡材と変わ
らない機能を有するが、さらに、悪臭ガスの臭いを吸着
する機能も併せ持ち、吸臭材の用途もある。また、古紙
などの繊維質物質を原料とした製品は、天然物からなる
ため、自然界で容易に生分解や生崩壊され、また、焼却
しても有害物質が発生しないため、環境保護の観点から
も優れている。
【0040】
【発明の効果】本発明により、幅が広く均一厚さの板状
の発泡成形体を製造するにあたり、表面にアバタ状の窪
みを発生させず、製品としての外観を損なう恐れがな
く、しかも、発泡成形体の内部に空洞が発生しにくく
し、発泡成形体の強度も高くすることができ、さらに、
発泡成形体の低比重化が図れ、弾力性能に優れた緩衝材
などの製造における歩留まりを向上させることにより、
経済的かつ連続的に多量生産することのできる発泡成形
体の製造装置と製造方法およびそれらにより製造される
発泡成形体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の発泡成形体の製造装置
の全体構成図である。
【図2】本発明の発泡成形体の製造装置に組み込まれた
成形機のノズル部の使用状態の斜視図である。
【図3】成形機での発泡性系体の成形中を示す要部拡大
図である。
【図4】(a)〜(d)は、各種実施形態のノズルの正
面図である。
【図5】(a)は、押し出し口が連続三角形状を有する
ノズル部の拡大底面図である。 (b)は、図5(a)のノズルで成形したシート状発泡
成形体の斜視図である。
【図6】(a)は、押し出し口が連続波形を有するノズ
ル部の拡大底面図である。 (b)は、図6(a)のノズルで成形したシート状発泡
成形体の斜視図である。
【図7】複数枚を積層させたシート状発泡成形体の斜視
図である。
【図8】混練物の発泡比重と絶乾比重の関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10 :発泡成形体の製造装置 13 :混練機 16 :発泡機 17 :成形機 17a:ノズル部 17b:押し出し口 20 :乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有住 和彦 宮城県仙台市泉区明通2丁目2番地 宮 城県産業技術総合センター内 (72)発明者 鈴木 昇 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28 号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 曽根 輝式 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28 号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 和泉 壮 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28 号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 豊島 展 宮城県仙台市若林区卸町東五丁目3番28 号 鈴木工業株式会社内 (72)発明者 北田 和正 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三菱化工機株式会社内 (72)発明者 羽染 昭範 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三菱化工機株式会社内 (72)発明者 佐々木 伸一郎 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三菱化工機株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−198970(JP,A) 特開 平6−93124(JP,A) 特開 平4−135730(JP,A) 特開 平8−216122(JP,A) 特開 平11−240063(JP,A) 特開2000−176495(JP,A) 特開 平9−124074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96 B65D 81/00 - 81/16 C08J 9/00 - 9/42 B29C 44/00 - 44/60 B29C 67/20 - 67/24

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーを溶解した水溶液中に繊維質
    物質を混合し、混練して混練物を製造する混練機と、 該混練された混練物に0.1〜0.5MPaの圧力を加
    えて攪拌混合しながら、気体供給装置で混練物1kg/
    分当たり0.1〜2NL(ノルマルリットル)/分の気
    体を強制的に送り込んで発泡させて発泡物を製造する発
    泡機と、 該発泡された発泡物を所定の形状に成形して成形体を製
    造する成形機であり、 押し出し口を介して、成形用の板状基材の上面へ向かっ
    て発泡物を押し出すノズル部を有し、 前記ノズル部の前記押し出し口の幅が、少なくとも前記
    板状の発泡成形体の幅とほぼ同じ大きさであり、 前記ノズル部は所定厚さの押し出し口に向かって末広が
    り状であり、 前記成形用の板状基材の少なくとも上面が合成樹脂加工
    されており、 前記ノズル部の押し出し方向は板状基材上面と直交し、 前記板状基材と前記ノズル部は相対的に板状基材上面と
    水平方向に移動しており、 板状基材上面上に押し出された発泡成形体の表面を平滑
    に均し、前記ノズル部と連携して厚みを調節する均し板
    が、板状基材上面と水平方向に前記ノズル部に付設され
    て、発泡成形体を製造する成形機と、 該成形体を60〜150℃で乾燥する乾燥機とを備え、 発泡成形体を製造する発泡成形体の製造装置。
  2. 【請求項2】 成形機のノズル部の発泡物供給口側が発
    泡機に直結している請求項1に記載の発泡成形体の製造
    装置。
  3. 【請求項3】 ノズル部が押し出し口に向かって末広が
    り状ノズルが複数幅方向に連結した請求項1または2に
    記載の発泡成形体の製造装置。
  4. 【請求項4】 押し出し口に向かって末広がり状ノズル
    の仰角が30〜85度である請求項1〜請求項3のいず
    れか1項に記載の発泡成形体の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記板状基材上面と水平方向に付設され
    た均し板の下面が連続三角形状を有する請求項1〜請求
    項4のいずれか1項に記載の発泡成形体の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記板状基材上面と水平方向に付設され
    た均し板の下面が波型形状を有する請求項1〜請求項4
    のいずれか1項に記載の発泡成形体の製造装置。
  7. 【請求項7】 バインダーを溶解した水溶液と繊維質物
    質とを混合し、混練して混練物を製造する混練工程と、 該混練工程で混練された混練物に0.1〜0.5MPa
    の圧力を加えて攪拌混合しながら、混練物1kg/分当
    たり0.1〜2NL(ノルマルリットル)/分の気体を
    強制的に送り込んで混練物を発泡させる発泡機を用いて
    発泡比重0.15〜0.45g/cm3の発泡物を製造
    する発泡工程と、 該発泡工程で発泡された発泡物を所定の形状に成形して
    成形体を製造する成形工程であり、成形工程における成
    形機は、 押し出し口を介して、成形用の板状基材の上面へ向かっ
    て発泡物を押し出すノズル部を有し、 前記ノズル部の前記押し出し口の幅が、少なくとも前記
    板状の発泡成形体の幅とほぼ同じ大きさであり、 前記ノズル部はまた所定厚さの押し出し口に向かって末
    広がり状であり、 成形用の前記板状基材の少なくとも上面が合成樹脂加工
    されており、 前記ノズル部の押し出し方向は板状基材上面と直交し、 前記板状基材と前記ノズル部は相対的に板状基材上面と
    水平方向に移動しており、 板状基材上面上に押し出された発泡成形体の表面を平滑
    に均し、前記ノズル部と連携して厚みを調節する均し板
    が、板状基材上面と水平方向に前記ノズル部に付設され
    て、発泡成形体を製造するものであり、 該成形工程で成形された成形体を乾燥温度が60〜15
    0℃で乾燥する乾燥工程とを備えた発泡成形体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 成形工程における成形機は、押し出し口
    を介して、成形用の板状基材の上面へ向かって発泡物を
    押し出す板状発泡成形体の幅とほぼ同じ大きさのノズル
    部を有し、前記板状基材と前記ノズル部は相対的に水平
    方向に移動させて板状発泡成形体を成形し、該板状発泡
    成形体を一旦乾燥させたのち、さらに前記板状発泡成形
    体の上面に発泡物を押し出す操作を繰り返すことにより
    任意の厚さの積層発泡成形体を製造する請求項7項記載
    の発泡成形体の製造方法。
  9. 【請求項9】 板状基材上に布帛を敷設し、この上に、
    発泡物を押し出し、布帛上に発泡成形体を一体で積層成
    形する請求項7または8記載の発泡成形体の製造方法。
  10. 【請求項10】 布帛が紙または台紙である請求項9記
    載の発泡成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】 紙があらかじめ湿潤にある請求項10
    記載の発泡成形体の製造方法。
  12. 【請求項12】 布帛が凹凸形状の台紙であり、その上
    に、発泡物を凹凸形状の凸部の高さを越える厚さまで押
    し出す請求項9〜11いずれか1項記載の発泡成形体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 乾燥工程における乾燥機が温風乾燥機
    であり、乾燥工程における温風乾燥温度を100℃±2
    0℃で全乾燥時間の50〜80%の時間乾燥する前段乾
    燥(定率乾燥)工程と、80℃±20℃で全乾燥時間の
    20〜50%の時間乾燥する後段乾燥(減率乾燥)工程
    とし、少なくとも前段乾燥工程よりも後段乾燥工程の温
    風乾燥温度を低い温度に設定する請求項7〜12いずれ
    か1項に記載の発泡成形体の製造方法。
  14. 【請求項14】 乾燥工程における乾燥を、乾燥前の成
    形体の重量に対し、マイクロ波の容量を0.7〜2.5
    kW/kgの条件下でマイクロ波乾燥を行なう請求項7
    〜12いずれか1項に記載の発泡成形体の製造方法。
  15. 【請求項15】 乾燥工程として、請求項13記載の温
    風乾燥機と請求項14記載のマイクロ波乾燥を併用する
    請求項7〜12いずれか1項記載の発泡成形体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 成形機から発泡物を、まず、離型性を
    有するエンドレスベルト上に押し出して板状成形体を成
    形し、次いで、この板状成形体の表面に冷風を吹き付け
    て、乾燥または固化させ、さらに、反転した状態で、板
    状基材に載置させる、請求項7〜15いずれか1項に記
    載の発泡成形体の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項7〜16いずれか1項記載の成
    形機内に未発泡の混練物を押し出して、成形機内に滞留
    している異物を押し流すことを特徴とする成形機の異物
    除去方法。
  18. 【請求項18】 請求項7に記載の製造方法を用いて製
    造される発泡成形体。
  19. 【請求項19】 請求項8〜12いずれか1項に記載の
    製造方法を用いて製造される発泡成形体。
  20. 【請求項20】 請求項13〜17のいずれか1項に記
    載の製造方法を用いて製造される発泡成形体。
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