JP2002307537A - プラスチック複合パネルの製造方法 - Google Patents

プラスチック複合パネルの製造方法

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JP2002307537A
JP2002307537A JP2001119484A JP2001119484A JP2002307537A JP 2002307537 A JP2002307537 A JP 2002307537A JP 2001119484 A JP2001119484 A JP 2001119484A JP 2001119484 A JP2001119484 A JP 2001119484A JP 2002307537 A JP2002307537 A JP 2002307537A
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plastic
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Shiro Miyata
志郎 宮田
Koichi Kitao
幸市 北尾
Hidekazu Tsuruta
秀和 鶴田
Yasuhiro Harada
泰宏 原田
Akihiko Furuta
彰彦 古田
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート型枠用等に使用されるプラスチ
ック複合パネルとして必要な剛性と軽さを満足し、且
つ、パネルに必要な平坦度、平滑性を満足し、歪みや反
りのないプラスチック複合パネルの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 プラスチックを主原料とするプラスチッ
ク複合パネルの製造方法において、加熱状態のプラスチ
ック複合パネル材の表面を、ベルトプレス装置4によっ
てパネル材5の表面温度が単調減少となるように冷却す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック複合
パネルの製造方法、特に、建築工事や土木工事のコンク
リート施工現場にて使用される、コンクリート型枠用プ
ラスチック複合パネルとして必要な剛性と軽さを満足
し、且つ、パネルに必要な平坦度、平滑性を満足し、歪
みや反りのないプラスチック複合パネルの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート型枠用パネルには、安価で
加工性に優れた、南洋木材の合板が広く使用されてき
た。しかし、近年乱伐による森林資源の枯渇による二酸
化炭素吸収能力の低下、および、使用後の焼却処理によ
る二酸化炭素排出が問題視され、世界的に地球温暖化が
大きな課題となる中で、木材合板パネルの代替材の開
発、普及が強く望まれている。
【0003】このような要望に対して、従来より多くの
代替材が提案されている。例えば、鉄鋼やアルミニウム
製の金属型枠等は、剛性、耐衝撃性等に優れ、これらの
特性が要求される特殊分野等で一部利用されているもの
の、重いことから、木材合板パネルの代替には至ってい
ない。
【0004】軽さの点で有望なプラスチックを主原料と
したパネルとして、以下のものが知られている。
【0005】特開平8−100523号公報には、発泡
スチロール板を別の熱可塑性樹脂で挟み込みサンドイッ
チ成型で一体化させたコンクリート型枠用プラスチック
複合パネルが開示されている。
【0006】特開平8−207190号公報には、硬質
ウレタン発泡体をガラス繊維入りポリプロピレン樹脂シ
ートによって挟み込み、サンドイッチ成型で一体化させ
たコンクリート型枠用プラスチック複合パネルが開示さ
れている。
【0007】特開平9−228632号公報には、圧力
を加えて表皮層と中間発泡層とを形成するコンクリート
型枠用プラスチック複合パネルが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のプラ
スチック系代替材料は、以下のような問題点があり、コ
ンクリート型枠用パネルに求められる要求性能を満足す
るものではなく、普及には至っていない。
【0009】コンクリート型枠用プラスチック複合パネ
ルとして要求される剛性を確保するための板厚(通常は
12mm以上)で押出成型しようとしても、板の平坦度
や平滑性、発泡のコントロールが困難である。これは、
パネル両面の冷却の不均一による歪み、反りあるいは搬
送ロール跡等の原因による。
【0010】この問題の解決には、押出し後のロール径
や形状等を最適化しても限界があった。特に、多層構造
のパネルにおいて、中心層が発泡構造である場合には、
パネルの平坦度の確保は一層困難となることが本発明者
等の検討により判明した。
【0011】従って、本発明の目的は、コンクリート型
枠用等に使用されるプラスチック複合パネルとして必要
な剛性と軽さを満足し、且つ、パネルに必要な平坦度、
平滑性を満足し、歪みや反りのないプラスチック複合パ
ネルの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
プラスチックを主原料とするプラスチック複合パネルの
製造方法において、加熱状態のプラスチック複合パネル
材の表面を、前記パネル材の表面温度が単調減少となる
ように冷却することに特徴を有するものである。
【0013】請求項2記載の発明は、前記パネル材の表
面と面接触する冷却装置によって冷却することに特徴を
有するものである。
【0014】請求項3記載の発明は、前記冷却装置は、
前記パネル材の移動に同期してエンドレスに周回するベ
ルトと、前記ベルトの冷却手段とを有していることに特
徴を有するものである。
【0015】請求項4記載の発明は、前記パネル材は、
発泡構造体を含んでいることに特徴を有するものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施態様を、図
面を参照しながら説明する。
【0017】図1は、本発明のプラスチック複合パネル
の製造方法を実施する装置を示す概略側面図、図2は、
本発明によって成型されたプラスチック複合パネルを示
す断面図、図3は、ダイとベルトプレス装置との間に設
置されたガイドロールを示す正面図、図4は、平坦度の
測定方法を示す説明図である。
【0018】図1において、1は、中心層用押出成型
機、2は、外層用押出成型機、3は、ダイ、4は、冷却
装置としてのベルトプレス装置であり、軟化状態のパネ
ル材5の移動に同期(必ずしも同期させる必要はない)
して、少なくとも2個の駆動用ロール6間をエンドレス
に周回する一対のベルト7と、各ベルト7の冷却手段8
とを備えている。なお、パネル材5と面接触して冷却可
能なものであれば、ベルト7以外の固体材料であって良
く、また、エンドレスに周回するものでなくても良い。
【0019】ベルトプレス装置4は、ダイ3から押し出
された中心層9および外層10からなる軟化状態のパネ
ル材5(図2参照)の外層10の外表面とほぼ面接触し
て、パネル材5をその表面温度が単調減少となるように
冷却する。
【0020】パネル材5の表面温度が単調に減少するこ
とは重要であり、冷却の途中で温度の減少の中断や復熱
等による表面温度の上昇があると、パネル材5に歪や反
りが発生してしまう。ほぼ面接触する冷却手段を用いる
ことにより、パネル材5の表面温度を単調に減少させる
ことが可能となる。ロールを冷却に用いた場合等は、パ
ネル材がロールに接していないときに、復熱によりパネ
ル材の表面温度が上昇することがあり、表面温度を単調
に減少させることができないので、歪や反りが発生す
る。
【0021】なお、ほぼ面接触とは、パネル材5が発泡
構造体である場合には、パネル材表面に凹部が形成され
ているので、この凹部の接触は含まないことを意味す
る。ベルトプレス装置4は、冷却以外に加圧・圧縮機能
も有することができ、板厚制御等も同時に行なうことが
可能である。特に、パネル材5が発泡構造体である場合
には、パネル材表面の圧縮によりパネル5の剛性を向上
させることができ、効果的である。
【0022】ベルトプレス装置4による冷却は、パネル
材5の2つの外表面においてほぼ同時に行なわれること
が望ましい。パネル材5の一方の外表面を上面、他方の
外表面を下面とすると、上面および下面の冷却速度が実
質的に同一でないと、上面および下面に温度差が生じ
て、パネル材5に歪や反りが発生する。従って、パネル
材5の表面の冷却は、パネル材5に歪や反りが発生しな
い範囲の最適冷却速度になるように、パネル材5の上面
および下面の冷却速度が実質的に同一になるように行な
うことが望ましい。
【0023】ダイ3として、図1では予めシートダイの
手前で3層(中心層9とその表裏面の外層10)が合わ
さるフィードブロック3A方式の例を記載しているが、
3つのシートダイによりシート状に成型し、ダイ3の出
口直前で3層を合わせて押出すマルチマニホールド方式
でも良い。
【0024】ダイ3出口のパネル材5の平均温度は、1
50から300℃であるが、ベルトプレス装置4に至る
までにパネル材5が大気により冷却され、平坦化のため
の矯正可能温度以下にまで低下することが予想される場
合には、ベルトプレス装置4の入側に再加熱装置を設け
ると良い。
【0025】冷却手段8は、ベルト7の内側に設けたノ
ズルから水等の冷却液をベルト7の内面に向けて噴射す
るもの、ベルト7の内側に設けたノズルから空気等の冷
却気体をベルト7の内面に向けて噴射するもの、あるい
は、ベルト7自体に冷却機能を有するもの等であり、
水、空気等の冷媒の噴射量等を調整して、ベルト7を介
してパネル材5の冷却温度を自在に制御できるものであ
る。
【0026】ベルト7の材質は、熱伝導率が高く機械的
強度に優れた、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の
金属製が好ましい。また、溶融状態のパネル材5がベル
ト面に粘着、付着してパネル成型の妨げとならないよう
な表面処理をベルト表面に施すことが好ましい。そのよ
うな表面処理の例としては、メッキ、塗装、フィルムラ
ミネート等の方法がある。
【0027】ベルト7の長さは、パネル材5の押出し後
の樹脂温度と軟化点等の熱的性質により異なるが、少な
くとも樹脂が自重で変形しなくなる程度の強度を発揮し
得るまで冷却を行う必要がある。そのため用いる樹脂の
熱的性質とベルト7と樹脂の間の熱伝達率、ベルト7温
度等をパラメーターとした伝熱計算等の手法により最適
なベルト長さを設計することが好ましい。ベルト7の厚
さは、0.5から2mm程度とする。
【0028】得られるパネル材5の平坦度、寸法精度を
確保するため、ベルト7の間隔は極力一定とする必要が
ある。そのため、駆動用ロール6によりベルト7に所定
の張力を付与すると共に、図1に示すような多数のギャ
ップ補正用ロール6Aを、送りベルト7A側に設けて、
ベルト7間のギャップを±0.1mm以内程度に制御す
ることが好ましい。
【0029】ダイ3から押し出された軟化樹脂をベルト
7に導くために、ダイ3とベルトプレス装置4の間に、
図3に示すようなガイドロール11を設けても良い。こ
のガイドロール11の高さを調整することにより、ベル
ト7の上下面への接触のタイミングを微調整することが
でき、これは、パネル材5の両外面(上面および下面)
の冷却速度が実質的に同一になるように冷却するのに効
果的であるので、パネルの平坦度を向上させることが可
能である。また、ガイドロール11に適宜加熱機構を設
けて樹脂の温度を制御することも可能である。
【0030】パネル材5には、剛性と軽さが要求される
ため、中心層9は、化学発泡法、機械発泡法、ガス発泡
法等の方法により発泡させたプラスチック層であること
が好ましい。また、パネル材5のベルトプレス装置4の
出側の平均気孔率は、30から50%が好ましい。
【0031】中心層9および外層10の内の少なくとも
一方に、おが屑等の木材粉を配合することによって、パ
ネルの比重が若干軽くなり、パネルとしての曲げ剛性、
曲げ強度、釘うち性、鋸切断時の鋸刃への樹脂の絡みつ
き性等が全体的に向上する。しかも、容器包装リサイク
ル法対応の使用済みプラスチックをプラスチック複合パ
ネル用原料として用いた場合に、問題となる異臭(後
述)も大幅に低減され、ほとんど気にならないレベルと
なる。
【0032】この木材粉のサイズは、パネルに混入され
た状態で、ほぼ10mm以下の長さであることが好まし
い。10mmを超えると、局部的に強度の弱い部位がで
きやすく、パネルとしての強度が低下する。また、配合
比率は、パネル全体の質量に対し、3〜50mass%
の範囲内であることが好ましい。3mass%未満で
は、上述した効果が低下し、一方、50mass%を超
えると、局部的に強度の弱い部位ができやすく、パネル
としての強度が低下するからである。なお、木材粉以外
に古紙、顔料、有機および/または無機繊維等を含有さ
せることも可能である。
【0033】本発明により製造されるプラスチック複合
パネルの主原料であるプラスチックは、基本的にはバー
ジンのプラスチックを対象としているが、産業廃棄物や
一般廃棄物としての使用済みプラスチックも適用可能で
ある。なお、一般廃棄物としての使用済みプラスチック
を対象とする場合には、使用後の焼却処理や再利用の利
便性等を考慮して、脱塩化ビニール処理(湿式比重分離
処理、加熱温度制御された溶融造粒後の形態選別処理
等)、または脱塩素処理(加熱分解処理等)された使用
済みプラスチックを用いることが好ましい。
【0034】ここで、一般廃棄物としての使用済みプラ
スチックには、一般の家庭のごみとして分別排出され、
地方自治体によって分別回収される容器包装リサイクル
法に対応した使用済みプラスチックを含む。また、容器
包装リサイクル法に対応した使用済みプラスチックは、
主としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート等
の汎用プラスチックと金属箔や紙、その他の調味料類等
の異物が混合されたものである。
【0035】脱塩化ビニール処理である湿式比重分離処
理としては、破砕した使用済みプラスチックを、比重
1.0近傍の水等の比重液を用い分離する方法で、塩化
ビニールは重比重分側に分離される。低比重分側には、
主としてポリエチレン、ポリプロピレンであり、一部ポ
リスチレン、その他、分離できなかった異物が混入した
ものが回収される。本発明においては、若干の異物が混
入してもプラスチック複合パネルの主原料として用いる
ことが可能である。
【0036】但し、前述したように、木材粉を配合しな
いで、一般廃棄物としての使用済みプラスチックをプラ
スチック複合パネルの主原料として用いた場合には、異
物に由来する特有の異臭がするため、作業者に嫌悪感を
もたれるという問題も見られた。
【0037】本発明により製造されるプラスチック複合
パネルは、外層10の外表面の気孔率が0%でない限
り、表面に凹凸が残る。特に使用済みプラスチックの場
合、これに含まれる異物の影響で局部的に発泡して、表
面にクレーターができやすい。
【0038】この問題は、外層10の外表面にスキン層
を形成することによって解決することができる。
【0039】更に、熱可塑性樹脂を含む樹脂等からなる
スキン層を、外層10の外表面に融着させることによ
り、スキン層の剥離も起こらなくなる。スキン層形成物
質の形態は、シート状以外に、フィルム、クロス、不織
布状、粉体等でも良い。また、その材質は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、紙、
木質系材料、その他の複合材料等でも良い。ただし、ス
キン層を外層10の外表面に融着させる場合には、外層
10と溶融接着可能な材質であることが好ましい。この
ような材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂およびこれらを含有する複合材
料が挙げられる。
【0040】スキン層の厚さは、外層10の外表面の平
滑性、表面性状を確保できれば、特に限定されないが、
0.2から2mmの範囲内が好ましい。0.2mm未満
では、平滑性の確保が困難であり、一方、2mmを超え
ても、平滑性は変わらず、スキン層の厚さ分だけ他の層
厚を薄くしなければならず、曲げ剛性や比重等に悪影響
を及ぼすからである。スキン層の形成は、ベルトプレス
装置4の入側または出側の何れであっても良い。
【0041】この発明によれば、以下のようにして、プ
ラスチック複合パネルが製造される。
【0042】中心層用押出成型機1からの軟化樹脂と外
層用押出成型機2からの軟化樹脂は、途中で合わされ2
種3層の多層構造体からなるパネル材5として、ダイ3
から押し出される。ダイ3からシート状に押し出された
軟化状態のパネル材5は、ベルトプレス装置4の1対の
ベルト7の間に導かれ、一定の間隔を保持しながら両ベ
ルト7に挟まれた状態で搬送され、その間にパネル材5
の表面に接触した平面状のベルト7面から抜熱されるこ
とにより冷却される。
【0043】本発明においては、平面的な冷却媒体でパ
ネル材5の両面から均一に且つ表面温度が単調減少とな
るようにほぼ連続的に冷却されるため、両面の冷却速度
が概略同一となり、歪み、反りの無い平坦度および平滑
性の高いパネルを得ることが可能となる。
【0044】冷却後のパネル材5は、適宜カッター等の
方法で長さ方向、および周囲の端部を切断し、所定の寸
法として、製品パネルとすることができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0046】中心層および外層を有するプラスチック複
合パネルを、中心層の材料を変化させて製造した。
【0047】容器包装リサイクル法に基づき、分別回収
された廃プラスチックを、粉砕後、水系溶媒を用いた比
重分離法により、比重が1.0以下の成分を分離した。
分離した軽比重分粉砕物を水洗することにより水溶性成
分を除去した。この廃プラスチック原料にアゾジカルボ
ジアミン系発泡剤を1mass%入れ、ミキシング機に
より混合したものを中心層の原料としたものを実施例1
とした。
【0048】中心層として廃プラスチックを用いたもの
以外に、中心層としてポリエチレンを用いたものを実施
例2、中心層としてポリプロピレンを用いたものを実施
例3とした。そして、実施例1で発泡剤を用いないもの
を実施例4とした。一方、外層の原料としては、何れ
も、ポリプロピレン樹脂組成物を用いた。
【0049】中心層および外層は、図1に示す中心層用
押出成型機1および外層用押出成型機2にそれぞれ別々
に投入し、加熱により溶融・混練した。中心層と外層
は、フィードブロックにより中心層の両面に外層が設け
られた形にして、リップ幅10mm、ダイス幅80mm
程度のコートハンガーダイにて、中心層と外層が溶融接
着されたシート状軟化樹脂を押し出した。押出機バレル
温度は、200〜220℃、フィードブロック温度、ダ
イス温度は180℃に設定した。その際、中心層が発泡
し、約14〜16mm程度の厚みであった。
【0050】その後、ベルトベプレス装置4に軟化樹脂
を導入し、上下面からベルト7にて冷却した。その際、
上下ベルト7の間隔は12mmとし、ベルトの樹脂と接
していない部分の温度は、約40℃に冷却した。ベルト
7の樹脂と接する部分の長さは2mとし、ライン速度1
m/minとした。得られたパネル材は、中心層厚みが
10mm、外層厚みが1mmであり、厚み分布および平
坦度を図4に示す方法で測定した。
【0051】即ち、パネル材のサンプル12を基準板1
3(平坦度±0.1mm以下、長さ2m、幅1m)上に
のせ、レーザー距離計14を基準板13と平行に走査
し、距離の最大値と最小値の差を、サンプル幅方向5箇
所について測定し、その平均値をサンプルの平坦度とし
た。この結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1から明らかなように、本発明実施例1
から4は、何れもコンクリート型枠用パネルとして十分
な厚み精度、平坦度を有し、且つ、軽さと曲げ剛性の点
で、既存の木材合板パネルを代替し得ることが分かっ
た。
【0054】なお、本発明実施例2、3から明らかなよ
うに、上記と同様のプロセスで、廃プラスチックの代わ
りにバージンのポリエチレン、ポリプロピレン等を用い
ても、高い平坦度のパネルが得られることが分かった。
【0055】また、本発明実施例1の廃プラスチック原
料に発泡剤を添加せずに、上記と同様のプロセス(但
し、リップ幅は12mmとした)で中心層を発泡させず
に外層と中心層を有する2種3層のパネルを作成した実
施例4のように、発泡させないパネルであっても、上記
と同様に平坦度の高いパネルが得られることが分かっ
た。
【0056】次に、比較例1から4として、上記実施例
と同様に中心層の材料を変化させて、2種3層のパネル
材を押出成型し、その後、図5に示すような比較用パネ
ル製造装置の、クロム鍍金されたφ60mmのポリッシ
ングロール15を通してパネル材を平坦化し、その後、
ローラーにより空冷してコンクリート型枠用パネルを製
造した。これらについて、平坦度と厚み分布を測定した
結果を表1に併せて示す。なお、図5において、図1と
同一番号は、同一物を示す。
【0057】表1から明らかなように、このようにして
製造されたパネル(比較例1から4)は、何れも、軽さ
や曲げ剛性の点では良好なものの、平坦度が悪く、歪
み、反り等がみられコンクリート型枠として用いること
はできないことが分かった。これは、軟化樹脂の冷却過
程において、パネル材の上面と下面で冷却速度、温度に
差が見られたためであると考えられる。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明方法によれ
ば、コンクリート型枠用パネルに求められる、必要な剛
性と軽さを満足し、且つ、優れた平坦度、平滑性を有
し、十分に木材合板パネルを代替し得る性能を有するパ
ネルを製造できることが分かった。
【0059】このようなパネルを廃プラスチック、特
に、容器包装リサイクル法で対象とされる一般家庭から
排出される廃プラスチックを原料として提供すること
は、地球温暖化防止の観点から非常に大きな産業的な意
義がある。
【0060】更に本発明のパネルは、使用後は、高炉に
吹き込み鉄鋼原料としてケミカルリサイクルが可能で、
トータルでの二酸化炭素削減効果が非常に大きいという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック複合パネルの製造方法を
実施する装置を示す概略側面図である。
【図2】本発明によって成型されたプラスチック複合パ
ネルを示す断面図である。
【図3】ダイとベルトプレス装置との間に設置されたガ
イドロールを示す正面図である。
【図4】平坦度の測定方法を示す説明図である。
【図5】比較用パネル製造装置を示す概略側面図であ
る。
【符号の説明】
1:中心層用押出成型機 2:外層用押出成型機 3:ダイ 3A:フィードブロック 4:ベルトプレス装置 5:パネル材 6:駆動用ロール 6A:ギャップ補正用ロール 7:ベルト 7A:送りベルト 8:冷却手段 9:中心層 10:外層 11:ガイドロール 12:サンプル 13:基準板 14:レーザー距離計 15:ポリッシングロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:04 B29K 105:04 105:26 105:26 B29L 31:10 B29L 31:10 (72)発明者 鶴田 秀和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 原田 泰宏 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 古田 彰彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2E162 CD01 CD11 CD15 CD16 FC03 FC04 FD04 4F207 AA50 AB25 AG03 AG20 AH43 AH46 AJ02 AR06 KA01 KA11 KA17 KK52 KK63 KK74 KL65 KL84

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを主原料とするプラスチッ
    ク複合パネルの製造方法において、加熱状態のプラスチ
    ック複合パネル材の表面を、前記パネル材の表面温度が
    単調減少となるように冷却することを特徴とする、プラ
    スチック複合パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記パネル材の表面と面接触する冷却装
    置によって冷却することを特徴とする、請求項1記載
    の、プラスチック複合パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却装置は、前記パネル材の移動に
    同期してエンドレスに周回するベルトと、前記ベルトの
    冷却手段とを有していることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の、プラスチック複合パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記パネル材は、発泡構造体を含んでい
    ることを特徴とする、請求項1から3の内の何れか1つ
    に記載の、プラスチック複合パネルの製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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