JPH0741543A - 積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物

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JPH0741543A
JPH0741543A JP19000193A JP19000193A JPH0741543A JP H0741543 A JPH0741543 A JP H0741543A JP 19000193 A JP19000193 A JP 19000193A JP 19000193 A JP19000193 A JP 19000193A JP H0741543 A JPH0741543 A JP H0741543A
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epoxy resin
bisphenol
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weight
flame
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JP19000193A
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Masakazu Yoshizawa
正和 吉沢
Mitsuru Yamamoto
充 山本
Koichi Fujimoto
恒一 藤本
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂の5〜30重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂の30〜85重量部と、テトラブロモビスフェノール
Aの10〜40重量部とを反応して得られるエポキシ樹
脂と、シジアンジアミドとを含有。 【効果】 積層板用の樹脂及びワニスの低粘度化が図れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁材料である積
層板用難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂積層板におけるワニスとし
ては、例えば難燃化されたFR−4グレードでは、ハロ
ゲン原子で置換されたエポキシ樹脂を主原料成分とし、
これに種々のエポキシ樹脂を混合したエポキシ樹脂と、
エポキシ樹脂用硬化剤とを配合して用いられている。
【0003】通常、上記エポキシ樹脂用硬化剤として
は、アミン系硬化剤が広く使用されているが、硬化せし
めるエポキシ樹脂において、その末端エポキシ基と結合
する芳香環上であって、該エポキシ基と隣接する位置に
ハロゲン原子が存在する場合には、そのハロゲン原子が
脱離するという問題があった。
【0004】そこで、これまで該ハロゲン化エポキシ樹
脂としては、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂をベ
ースとして、これをテトラブロモビスフェノールAで変
性せしめたものが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビスフェノー
ルA型液状エポキシ樹脂をベースとして、これをテトラ
ブロモビスフェノールAで変性したエポキシ樹脂は、ハ
ロゲン含有率を一定にした場合、エポキシ樹脂が高分子
量化し、樹脂粘度及びワニス粘度が上がり、基材への含
浸性も悪化することから、積層板特性で重要な耐湿耐半
田性に悪影響を及ぼす他、プリプレグの安定性が極端に
短くなるという課題が生ずるものであり、一方、低粘度
化を重視すべく分子量を低くした場合にはハロゲン含有
率も低下し、得られる組成物全体のハロゲン含有量の調
整が極めて困難になるという課題を有していた。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、アミン
系硬化剤を用いた場合にハロゲン原子の芳香環からの脱
離に起因する問題を生ずることなく、また、ハロゲン含
有率を一定にした場合に低分子量化できて、樹脂組成物
の粘度を低減できる積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明等は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂成分として
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−1)と
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−2)とハロゲン化
ビスフェノール類(a−3)とを特定の割合で反応させ
て得られるエポキシ樹脂を必須として用いることによ
り、ガラスクロスへの含浸性、プリプレグの安定性に優
れに優れるエポキシ樹脂組成物が得られることを見いだ
し本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明はハロゲン化ビスフェノール
型エポキシ樹脂(a−1)の5〜30重量部とビスフェ
ノール型エポキシ樹脂(a−2)の30〜85重量部と
ハロゲン化ビスフェノール類(a−3)の10〜40重
量部とを、(a−1)〜(a−3)の合計が100重量
部となるように反応させて得られるエポキシ樹脂(A)
と、アミン系硬化剤(B)とを必須成分とすることを特
徴とする積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。
【0009】本発明で用いるエポキシ樹脂(A)は、ハ
ロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−1)の5
〜30重量部とビスフェノール型エポキシ樹脂(a−
2)の30〜85重量部とハロゲン化ビスフェノール類
(a−3)の10〜40重量部とを、(a−1)〜(a
−3)の合計が100重量部となるように反応させて得
られるものであるが、このようにして得られたエポキシ
樹脂は、従来の非ハロゲン化エポキシ樹脂とテトラブロ
モビスフェノールAとを反応させて難燃化したエポキシ
樹脂を用いるよりも、同一ハロゲン含有量を考える場合
には、分子量を低く抑えることができる。即ちエポキシ
樹脂(A)は、すでに難燃性が高いために難燃性を付与
する他成分の量が少なくてすむ他、分子量分布におい
て、高分子量が低減されたシャープな分布を示す樹脂と
なり、これが樹脂やワニスの低粘度化につながり、その
結果、基材への含浸性向上、プリプレグの安定性および
耐湿耐ハンダ性が著しく向上する他、耐熱性や機械的強
度にも優れたものとなる。
【0010】ここで用いるハロゲン化ビスフェノール型
エポキシ樹脂(a−1)としては、テトラブロモビスフ
ェノールA、テトラブロモビスフェノールF、テトラブ
ロモビスフェノールAD(以下TBBPADと略す)等
のビスフェノール類の少なくとも1種類以上のビスフェ
ノールを公知の方法により、エピクロルヒドリンとの反
応で得られるハロゲン化エポキシ樹脂、または、そのエ
ポキシ樹脂とをさらに上記ハロゲン化ビスフェノール類
で反応させて得られるハロゲン化エポキシ樹脂が挙げら
れる。エポキシ当量は特に限定されるものではないが、
通常300〜1500、なかでも粘度低減効果に優れる
点から350〜1000であることが好ましい。
【0011】これらのなかでも、使用に当たっては、耐
熱性および汎用性の面から、テトラブロモビスフェノー
ルAのエポキシ化物が好ましい。
【0012】ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−2)
としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキ
シ樹脂等が挙げられる。エポキシ当量は特に限定される
ものではないが、通常、150〜800、なかでもやは
り粘度低減効果に優れる点から150〜500であるこ
とが好ましい。これらのなかでも機械的強度、耐熱性等
の諸物性および汎用性に優れる点からビスフェノールA
型エポキシ樹脂が好ましい。
【0013】ハロゲン化ビスフェノール類(a−3)と
しては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ
ビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールAD等
が挙げられる。 汎用性および耐熱性の面よりテトラブ
ロモビスフェノールAが好ましい。
【0014】上記、(a−1)〜(a−3)の反応割合
は、上述した如く、ハロゲン化ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(a−1)の5〜30重量部と、ビスフェノール
型エポキシ樹脂(a−2)の30〜85重量部と、ハロ
ゲン化ビスフェノール類(a−3)の10〜40重量部
となる範囲であって、かつ、それらの合計が100重量
部となる範囲であるが、ハロゲン化ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(a−1)の使用割合が30重量部を越える
場合には、アミン系硬化剤の使用によりハロゲンの解離
が起こり易くなり、耐熱安定性の面で不都合が生ずるも
のであり、また5重量部未満の場合は粘度低減効果が充
分なものでなくなる。
【0015】次にビスフェノール型エポキシ樹脂(a−
2)の使用割合は、(a−1)〜(a−3)の合計10
0重量部に対して30〜85重量部なる範囲であるが、
85重量部を越えると難燃効果が低下し、また、一方3
0重量部未満ではエポキシ樹脂(A)の高粘度化を招来
する。
【0016】次にハロゲン化ビスフェノール類(a−
3)の使用割合は、(a−1)〜(a−3)の合計10
0重量部に対して10〜40重量部であるが、40重量
部を越える場合には、反応させて得られるエポキシ樹脂
(A)の分子量が大きくなり、高粘度化する為含浸性等
に悪影響をおよぼし、また10重量部未満では、難燃性
の付与が不十分となり、好ましい効果が得られなくな
る。
【0017】このようにして得られるエポキシ樹脂
(A)は、従来品と比較した場合、同一ハロゲン含有率
においては極めて低分子量化されたものとなる。具体的
な分子量等は目的に応じ適宜選択することができ、特に
限定されるものではないが、通常、数平均分子量が50
0〜1500であって、かつ、ハロゲン含有量が10〜
30重量%となるものである。
【0018】また、本発明においては、必須成分とする
ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−1)、
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a−2)、ハロゲン化
ビスフェノール類(a−3)を上記範囲の配合割合で用
いる限りにおいては、更にその他のエポキシ樹脂(C)
を併用して反応させてもよいし、或いは反応して得られ
たエポキシ樹脂(A)に対して同様に、その他のエポキ
シ樹脂(C)を混合して用いてもよい。
【0019】その他のエポキシ樹脂(C)の使用割合は
特に限定されるものではないが、低粘度化および基材へ
の含浸性等を考慮し分子量が500〜1500なる範囲
を選定することが好ましく、また、積層板における難燃
性(UL規格の94V−0等)を考慮すれば臭素含有量
が全樹脂量に対して10〜30%の範囲内になる様にす
ることが好ましい。具体的な使用量としては、上記した
低粘度化および基材への含浸性、或いは難燃性を考慮す
ると、反応させる場合および混合して用いる場合の何れ
においても全エポキシ樹脂成分中、5〜30重量%とな
る範囲であることが好ましい。
【0020】このようなその他のエポキシ樹脂(C)と
しては、分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能型
のエポキシ樹脂であればよく、特に限定される物ではな
いが、例えば、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン
ジグリシジルエーテル、ビス−β−トリフルオロメチル
ジグリシジルビスフェノールA、テトラメチルビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、、レゾルシノージグリシジル
エーテル、1−6ジヒドロキシナフタレンのジグリシジ
ルエーテル等のその他の2官能型エポキシ樹脂、1,6
−ジグリシジルオキシナフタレン型エポキシ樹脂、1−
(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)−1−(2−
グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1−ビス
(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)メタン、1,
1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチル)−1
−フェニル−メタン等のナフタレン系エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビスフェノールADノボラック樹
脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素
化ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等のノボ
ラック型エポキシ樹脂、シクロヘキセンオキサイド基を
有するエポキシ樹脂、トリシクロデセンオキサイド基を
有するエポキシ樹脂、シクロペンテンオキサイド基を有
するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンのエポキシ化
物等の環式脂肪族エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジル
エステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグ
リシジルp−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエ
ステル、トリグリシジルエステル等のグリシジルエステ
ル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルアミノジフェニル
メタン、トリグリシジルp−アミノフェノール、テトラ
グリシジルm−キシリレンジアミン等のグリシジルアミ
ン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリ
グリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹
脂、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリ
ヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、トリヒ
ドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル、グリ
セリントリグリシジルエーテル、2−[4−(2,3−
エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1
−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニ
ル]エチル]フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−
[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニ
ル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エ
チル]フェノキシ]−2−プロパノール等の3官能型エ
ポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグ
リシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、
ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラ
グリシドキシビフェニル等の4官能型エポキシ樹脂など
が挙げられる。
【0021】上記のその他のエポキシ樹脂(C)はそれ
ぞれ単独で、或いは2種以上の混合物として、(a−
1)〜(a−3)と反応させてもよいし、エポキシ樹脂
(A)と混合させてもよい。また、(a−1)〜(a−
3)とエポキシ樹脂(C)と反応させたエポキシ樹脂
(A)とエポキシ樹脂(C)とを混合してもよいことは
勿論のことである。
【0022】また上記ハロゲン化エポキシ樹脂(A)の
製造方法についてであるが、通常公知の反応方法でよ
く、(a−1)〜(a−3)の反応に当たっては、必要
充分なグラフト化率が得られ、かつゲル化が起こらない
様な条件であれば特に制限はないが、必要に応じて触媒
の存在下、上記原料を100〜200℃で1〜10時間
反応させればよい。
【0023】この際に使用できる触媒としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン等
の第三級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド
等の第4級アンモニウム塩、イミダゾール化合物等が挙
げられる。
【0024】反応を行うに際しては、必要に応じて有機
溶媒を用いてもよい。
【0025】また、一方の必須成分であるアミン系硬化
剤(B)としては、公知慣用の化合物がいずれも使用で
きるが、そのうちでも代表的なものとしては、ジシアン
ジアミド、イミダゾール、BF3 −アミン錯体、グアニ
ジン誘導体等の潜在性硬化剤、フェノール、メタフェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルスルホンなどの芳香族アミン類等が挙げられ
る。これらのなかでもワニスの安定性(潜在性硬化)に
優れる点からジシアンジアミドが好ましい。また、これ
らの硬化剤は単独でも2種以上の併用でもよい。
【0026】また、本発明で用いるエポキシ樹脂(A)
は、それ自体極めて低粘度性であって、かつ高ハロゲン
含有率のものであるので、目的に応じ、本願発明の如く
アミン系硬化剤のみならず、フェノールノボラック樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂、ポリアミド樹脂、無水マレイン酸、無水フ
タル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット
酸などの酸無水物系硬化剤等を硬化剤として用いてもよ
く、もちろんアミン系硬化剤と併用して用いても構わな
い。
【0027】硬化促進剤としては公知慣用のものがいず
れも使用できるが、例えば、ベンジルジメチルアミン等
の第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス
酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず
2種以上の併用も可能である。
【0028】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
更に溶剤を併用してもよく、特に限定されず、必要に応
じて種々のものが使用出来る。例えば、アセトン、メチ
ルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチ
ルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチル
エーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノー
ル、エタノールなどが挙げられ、これらの溶剤は、適宜
に2種または、それ以上の混合溶剤として使用すること
も可能である。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに
必要に応じて種々の添加剤、難燃剤、充填剤等を適宜配
合することが出来る。
【0030】本発明の製造方法で得られたエポキシ樹脂
は、電絶積層板用として極めて有用であるが、硬化剤と
組み合わせによって、例えば接着剤、注型、塗料等の各
種用途に使用できる。
【0031】
【実施例】次に本発明を参考例、実施例および比較例に
より具体的に説明する。尚、例中において「部」および
「%」は特に断りのない限りすべて重量基準である。
【0032】参考例1 エポキシ当量が360、臭素含有量が46%なるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂10部と、エポ
キシ当量が188のビスフェノールA型エポキシ樹脂6
2部からなる混合物にテトラブロモビスフェノールAの
28部を加えて120℃に加熱、攪拌し、さらに2−メ
チルイミダゾールの0.01部を添加して150℃で4
時間反応させ、エポキシ当量が395、分子量820で
かつ臭素含有量が21%なる固型の目的樹脂を得た。以
下、これを樹脂(A−1)と略記する。
【0033】参考例2 エポキシ当量が700、臭素含有量が51%なるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂25部と、エポ
キシ当量が188のビスフェノールA型エポキシ樹脂6
1部からなる混合物にテトラブロモビスフェノールAの
14部を用いた以外は、参考例と同様にして、エポキシ
当量が324、分子量700でかつ臭素含有量が21%
なる固型の目的樹脂を得た。以下、これを樹脂(A−
2)と略記する。
【0034】参考例3 エポキシ当量が360、臭素含有量が46%なるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂10部と、エポ
キシ当量が188のビスフェノールA型エポキシ樹脂5
2部とエポキシ当量210のビスフェノールAノボラッ
ク型エポキシ樹脂10部からなる混合物にテトラブロモ
ビスフェノールAの28部を用いた以外は、参考例1と
同様にして、エポキシ当量が410、分子量950でか
つ臭素含有量が21%なる固型の目的樹脂を得た。以
下、これを樹脂(A−3)と略記する。
【0035】参考例4 エポキシ当量が188のテトラブロモビスフェノールA
型エポキシ樹脂64部からなる混合物にテトラブロモビ
スフェノールAの36部を用いた以外は参考例1と同様
にしてエポキシ当量が485、分子量930でかつ臭素
含有量が21%なる固型の目的樹脂を得た。以下、これ
を樹脂(B−1)と略記する。
【0036】参考例5 エポキシ当量が188のビスフェノールA型エポキシ樹
脂54部とエポキシ当量210のビスフェノールAノボ
ラック型エポキシ樹脂10部からなる混合物にテトラブ
ロモビスフェノールAの36部を用いた以外は、参考例
1と同様にして、エポキシ当量が500、分子量110
0でかつ臭素含有量が21%なる固型の目的樹脂を得
た。以下、これを樹脂(B−2)と略記する。
【0037】尚、各樹脂の数平均分子量は、GPC(ゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフ)にて測定した
ものである。
【0038】実施例1〜3および比較例1〜2 参考例1〜5で得られたそれぞれの樹脂(A−1)〜
(A−3)、および、(B−1)〜(B−2)を各別に
メチルエチルケトンで溶解させ、次いで予めメチルセロ
ソルブに溶解させておいた硬化剤ジシアンジアミドと硬
化促進剤2エチル4メチルイミダゾールを加えて、不揮
発分(NV)が55%なる混合溶液を調製した。この際
の硬化剤の量としては多官能エポキシ樹脂中のエポキシ
基に対して0.5当量となるような割合にし、また、硬
化促進剤量はプリプレグのゲルタイムが170℃で12
0秒になる割合にした。
【0039】しかるのち、それぞれの混合溶液を用い、
基材であるガラスクロスWE−18K−104−BZ2
〔日東紡(株)製〕に含浸させ、160℃3分乾燥させ
て樹脂分40%のプリプレグを作製した。 このプリプ
レグを40℃で7日間保存した後のゲルタイムを測定
し、プリプレグの安定性を試験した。次いで、得られた
プリプレグを9枚重ね合わせ、圧力40kg/cm2、加
熱温度170℃、加熱時間120分の条件で硬化させて
積層板を作製した。
【0040】得られた各々の積層板について、曲げ強
度、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を第1表
および第2表に示す。また、用いたエポキシ樹脂の粘度
およびガラス転移点も合わせて第1表および第2表に示
す。尚、各試験は以下の方法に従った。 [粘度]粘度は、25℃でのキャノンフェンスケ逆流粘
度計にて測定。 [耐ハンダ性]120℃の加圧熱水中で4時間および6
時間処理した試験片を260℃の溶融ハンダ上に浮か
せ、その試験片の外観、とくに“ふくれ”の有無を目視
判定により評価した。
【0041】◎…全く異状なし ○…ほとんど異状なし、わずかに“ふくれ”発生 ×…“ふくれ”発生
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂及びワニスの低粘
度化、プリプレグの安定性、および硬化物の耐湿耐ハン
ダ性に極めて優れ、しかも耐熱性や機械的強度にも優れ
る積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物を提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹
    脂(a−1)の5〜30重量部とビスフェノール型エポ
    キシ樹脂(a−2)の30〜85重量部とハロゲン化ビ
    スフェノール類(a−3)の10〜40重量部とを、
    (a−1)〜(a−3)の合計が100重量部となるよ
    うに反応させて得られるものであるエポキシ樹脂(A)
    と、アミン系硬化剤(B)とを必須成分とすることを特
    徴とする積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)の数平均分子量が5
    00〜1500であって、かつハロゲン含有率が10〜
    30重量%である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A)が、(a−1)〜
    (a−3)に、更にその他のエポキシ樹脂(C)を反応
    させたものである請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 更に、その他のエポキシ樹脂(C)を含
    有する請求項1または2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 組成物中のハロゲン含有率が10〜30
    %である請求項3または4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 アミン系硬化剤(B)が、ジシアンジア
    ミド系硬化剤である請求項1〜5の何れか1つに記載の
    組成物。
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