JPH0740737Y2 - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受Info
- Publication number
- JPH0740737Y2 JPH0740737Y2 JP1989051822U JP5182289U JPH0740737Y2 JP H0740737 Y2 JPH0740737 Y2 JP H0740737Y2 JP 1989051822 U JP1989051822 U JP 1989051822U JP 5182289 U JP5182289 U JP 5182289U JP H0740737 Y2 JPH0740737 Y2 JP H0740737Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner ring
- rolling bearing
- ceramic
- shaft body
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は少なくとも内輪がセラミックからなる転がり軸
受にかかわり、特にセラミック製内輪と金属製軸体との
嵌め合い部分の改良に関する。
受にかかわり、特にセラミック製内輪と金属製軸体との
嵌め合い部分の改良に関する。
〈従来の技術〉 セラミックを利用した転がり軸受は、例えば炉内への試
料の出し入れに用いるテーブルの軸受部など、高温環境
下での使用に適している。
料の出し入れに用いるテーブルの軸受部など、高温環境
下での使用に適している。
内輪をセラミックとしている場合でも、通常の鋼材など
の金属製の転がり軸受と同様、内輪の内周面はほぼ平坦
に設定されており、回転軸などの軸体に対して、直接、
外嵌される。
の金属製の転がり軸受と同様、内輪の内周面はほぼ平坦
に設定されており、回転軸などの軸体に対して、直接、
外嵌される。
〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、セラミック製の内輪を金属製の軸体に装着し
て、高温環境下で使用する場合、互いの熱膨張係数（セ
ラミック:2.5〜３×10-6，鋼材:11.6×10-6）に大きな
差があるため、温度上昇に伴って軸体の膨張が大きくな
るのに対して内輪の膨張がほとんどなく、したがって、
第３図に示すように、内輪の軸方向両端に施される面取
り部のエッジに過大な応力が集中し、比較的脆いセラミ
ックからなる内輪では前記応力集中部位から亀裂や割れ
が発生することがあった。そのため、軸体と内輪との嵌
め合いに関する設計自由度が制約されるなど、使用条件
に適した嵌め合いを実現できなくなっていた。
て、高温環境下で使用する場合、互いの熱膨張係数（セ
ラミック:2.5〜３×10-6，鋼材:11.6×10-6）に大きな
差があるため、温度上昇に伴って軸体の膨張が大きくな
るのに対して内輪の膨張がほとんどなく、したがって、
第３図に示すように、内輪の軸方向両端に施される面取
り部のエッジに過大な応力が集中し、比較的脆いセラミ
ックからなる内輪では前記応力集中部位から亀裂や割れ
が発生することがあった。そのため、軸体と内輪との嵌
め合いに関する設計自由度が制約されるなど、使用条件
に適した嵌め合いを実現できなくなっていた。
本考案はこのような事情に鑑みて創案されたもので、セ
ラミック製内輪よりも熱膨張係数の大きい軸体の熱膨張
に伴う内輪の局部への応力集中を回避し、嵌め合いの設
計自由度を許容できるようにすることを目的としてい
る。
ラミック製内輪よりも熱膨張係数の大きい軸体の熱膨張
に伴う内輪の局部への応力集中を回避し、嵌め合いの設
計自由度を許容できるようにすることを目的としてい
る。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、鋼材製軸体に外嵌される内輪がセラミックか
らなる転がり軸受において、前記内輪の内周面両端に面
取りが施されているとともに、この両端の面取りの軸方
向内側の両エッジ部それぞれまたは両エッジ部間の領域
にクラウニングが施されていることに特徴を有する。
らなる転がり軸受において、前記内輪の内周面両端に面
取りが施されているとともに、この両端の面取りの軸方
向内側の両エッジ部それぞれまたは両エッジ部間の領域
にクラウニングが施されていることに特徴を有する。
〈作用〉 上記構成によると、セラミック製内輪が外嵌装着される
軸体が金属製である場合、温度上昇に伴って軸体の膨張
により内輪との嵌め合い隙間が負になり、内輪にかかる
荷重が増大することになるが、内輪において軸体との嵌
め合い面に部分的または全面的にクラウニングを施して
あるために、内輪の局部への応力集中がなくなり、荷重
が全面でほぼ均等に負担されるようになる。そのため
に、比較的脆いセラミック製の内輪であっても耐荷重性
が向上することになる。
軸体が金属製である場合、温度上昇に伴って軸体の膨張
により内輪との嵌め合い隙間が負になり、内輪にかかる
荷重が増大することになるが、内輪において軸体との嵌
め合い面に部分的または全面的にクラウニングを施して
あるために、内輪の局部への応力集中がなくなり、荷重
が全面でほぼ均等に負担されるようになる。そのため
に、比較的脆いセラミック製の内輪であっても耐荷重性
が向上することになる。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第１図および第２図に本考案の一実施例を示してい
る。
る。第１図および第２図に本考案の一実施例を示してい
る。
図では転がり軸受１として深溝玉軸受を例に挙げてお
り、保持器５を除いた内輪2,外輪３および玉４がセラミ
ック（例えば窒化けい素を主成分とした焼結体など）に
より形成されている。そして、この内輪２は、その両端
に球面状の面取りが施されているとともに、この内輪２
の内周面において両端の面取りの両エッジ間の領域には
クラウニングが施されている。図ではクラウニングを誇
張して表している。このクラウニングとしては、理論
上、最も望ましいとされる対数曲線に基づく形状（いわ
ゆるルンドベルグ曲線と称する曲線に基づく形状）とす
るのが望ましい。勿論、内輪２の両端の面取りの両エッ
ジについてのみ部分的なクラウニングを施してもかまわ
ない。
り、保持器５を除いた内輪2,外輪３および玉４がセラミ
ック（例えば窒化けい素を主成分とした焼結体など）に
より形成されている。そして、この内輪２は、その両端
に球面状の面取りが施されているとともに、この内輪２
の内周面において両端の面取りの両エッジ間の領域には
クラウニングが施されている。図ではクラウニングを誇
張して表している。このクラウニングとしては、理論
上、最も望ましいとされる対数曲線に基づく形状（いわ
ゆるルンドベルグ曲線と称する曲線に基づく形状）とす
るのが望ましい。勿論、内輪２の両端の面取りの両エッ
ジについてのみ部分的なクラウニングを施してもかまわ
ない。
このような内輪２を有する転がり軸受１を仮想線で示す
ような回転軸７に装着し、高温雰囲気で使用した場合、
回転軸７の軸径が熱膨張により大きく拡がるため、回転
軸７に対する内輪２の接触面圧は増加するものの、この
接触面圧は、ほぼ第２図に示すようになる。即ち、図示
するように本実施例構造によると、従来構造のような局
部への応力集中がなくなっており、内輪２の軸方向全面
においてほぼ均等に荷重を受けることができるようにな
る。
ような回転軸７に装着し、高温雰囲気で使用した場合、
回転軸７の軸径が熱膨張により大きく拡がるため、回転
軸７に対する内輪２の接触面圧は増加するものの、この
接触面圧は、ほぼ第２図に示すようになる。即ち、図示
するように本実施例構造によると、従来構造のような局
部への応力集中がなくなっており、内輪２の軸方向全面
においてほぼ均等に荷重を受けることができるようにな
る。
なお、本考案は実施例で挙げた深溝玉軸受にだけ限定さ
れるものでなく、少なくとも内輪がセラミックからなる
軸受全般に適用可能であることは言うまでもない。
れるものでなく、少なくとも内輪がセラミックからなる
軸受全般に適用可能であることは言うまでもない。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、金属製軸体が熱
膨張したときに、セラミック製内輪に局部的な応力集中
が発生するのを回避させることができて、内輪の嵌め合
い面のほぼ全面においてほぼ均等に荷重を負担できるか
ら、比較的脆いセラミック製内輪でも破損しにくくな
る。そのため、軸体と内輪との嵌め合いに関する設計自
由度を許容でき、使用条件に適した理想的な嵌め合いに
近い嵌め合いを実現できるようになる。
膨張したときに、セラミック製内輪に局部的な応力集中
が発生するのを回避させることができて、内輪の嵌め合
い面のほぼ全面においてほぼ均等に荷重を負担できるか
ら、比較的脆いセラミック製内輪でも破損しにくくな
る。そのため、軸体と内輪との嵌め合いに関する設計自
由度を許容でき、使用条件に適した理想的な嵌め合いに
近い嵌め合いを実現できるようになる。
第１図および第２図は本考案の一実施例にかかり、第１
図は転がり軸受の上半部を示す縦断側面図、第２図は回
転軸に対する内輪の接触面圧を表す説明図である。 また、第３図は従来例にかかり、第２図に対応する説明
図である。 ２…内輪、７…回転軸。
図は転がり軸受の上半部を示す縦断側面図、第２図は回
転軸に対する内輪の接触面圧を表す説明図である。 また、第３図は従来例にかかり、第２図に対応する説明
図である。 ２…内輪、７…回転軸。
Claims (1)
- 【請求項１】鋼材製軸体に外嵌される内輪がセラミック
からなる転がり軸受において、 前記内輪の内周面両端に面取りが施されているととも
に、この両端の面取りの軸方向内側の両エッジ部それぞ
れまたは両エッジ部間の領域にクラウニングが施されて
いる、ことを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989051822U JPH0740737Y2 (ja) | 1989-05-01 | 1989-05-01 | 転がり軸受 |
| US07/728,787 US5176456A (en) | 1989-05-01 | 1991-07-02 | Rolling bearing |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989051822U JPH0740737Y2 (ja) | 1989-05-01 | 1989-05-01 | 転がり軸受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02141724U JPH02141724U (ja) | 1990-11-29 |
| JPH0740737Y2 true JPH0740737Y2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=31571592
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989051822U Expired - Lifetime JPH0740737Y2 (ja) | 1989-05-01 | 1989-05-01 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0740737Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102010052101A1 (de) | 2010-11-20 | 2012-05-24 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Lagervorrichtung mit einem Fanglager |
-
1989
- 1989-05-01 JP JP1989051822U patent/JPH0740737Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02141724U (ja) | 1990-11-29 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2003322154A (ja) | 転がり軸受用転動体 | |
| US5176456A (en) | Rolling bearing | |
| US20030007863A1 (en) | Expansion turbine for low-temperature applications | |
| JPH0740737Y2 (ja) | 転がり軸受 | |
| JP2584623Y2 (ja) | 円すいころ軸受 | |
| JPS6256620A (ja) | 転がり軸受 | |
| JP3674721B2 (ja) | 超低温環境用球面すべり軸受 | |
| JPS6325373Y2 (ja) | ||
| JPH0244088Y2 (ja) | ||
| JP3749612B2 (ja) | 転がり軸受 | |
| JPH0626741Y2 (ja) | セラミック軸受 | |
| JP2553676Y2 (ja) | セラミックス製球面すべり軸受 | |
| JP2964362B2 (ja) | セラミックス製球面すべり軸受 | |
| JPH0830492B2 (ja) | 軸受装置 | |
| JP3897193B2 (ja) | すべり軸受 | |
| JPH0520897Y2 (ja) | ||
| JPH053770Y2 (ja) | ||
| JP2541794Y2 (ja) | 転がり軸受装置 | |
| JP2949551B2 (ja) | 多点接触玉軸受 | |
| JPH05215136A (ja) | ラジアルベアリング | |
| JP2565321Y2 (ja) | セラミックス製球面すべり軸受 | |
| JP2738095B2 (ja) | 転がり軸受 | |
| JPH0725849Y2 (ja) | 回転ヘッドドラムの主軸の支持装置 | |
| JPH0610207Y2 (ja) | 密封形転がり軸受 | |
| JPS6128844B2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |