JP2964362B2 - セラミックス製球面すべり軸受 - Google Patents

セラミックス製球面すべり軸受

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JP2964362B2
JP2964362B2 JP17660791A JP17660791A JP2964362B2 JP 2964362 B2 JP2964362 B2 JP 2964362B2 JP 17660791 A JP17660791 A JP 17660791A JP 17660791 A JP17660791 A JP 17660791A JP 2964362 B2 JP2964362 B2 JP 2964362B2
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spherical plain
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ceramic
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博明 竹林
浩一 山内
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば航空機に使
用されるセラミックス製球面すべり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】球面すべり軸受は、高荷重、低速摺動状
態で使用されるものであり、金属製球面すべり軸受の場
合には潤滑剤を供給しながら使用する必要がある。した
がって、金属製球面すべり軸受は、潤滑剤の供給が困難
な箇所に使用することはできなかった。また、金属製球
面すべり軸受は、高温雰囲気や腐食環境においても使用
することができなかった。
【0003】そこで、上記のような条件下においては、
セラミックス製球面すべり軸受が使用されるようになっ
てきている。従来、この種セラミックス製球面すべり軸
受として、ハウジングに取付けられ、かつ内周面に凹状
球面からなる接触面が形成されたセラミックス製外側摺
動リングと、ハウジングに支持される軸の周囲に嵌めら
れ、かつ外周面に凸状球面からなる接触面が形成された
セラミックス製内側摺動リングとよりなり、両接触面ど
うしが接触するようになされ、内側摺動リングの軸方向
の長さが、外側摺動リングの長さよりも長くなっている
ものが知られている(たとえば特開昭60−20501
1号)。
【0004】この軸受は、潤滑剤を供給することのない
無潤滑状態で使用可能であり、そのため外側摺動リング
の内周面に潤滑剤供給のための環状溝を形成しておく必
要はない。したがって、このような環状溝が存在する場
合の環状溝部分への応力集中の発生を防止できる。ま
た、高温雰囲気や腐食環境においても使用可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスの特徴の1つは圧縮応力に対して強く、引張応力
に対して弱いことであり、従来のセラミックス製球面す
べり軸受では、内側摺動リングの内周面および外側摺動
リングの内周面に発生する大きな引張応力に対する耐荷
重性が十分ではなく、両リングが上記部分で破損するお
それがある。
【0006】この発明の目的は、上記問題を解決したセ
ラミックス製球面すべり軸受を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によるセラミッ
クス製球面すべり軸受は、ハウジングとハウジングに支
持される軸との間に介在させられる球面すべり軸受であ
って、ハウジングに取付けられ、かつ内周面に凹状球面
からなる接触面が形成されたセラミックス製外側摺動リ
ングと、軸の周囲に嵌められ、かつ外周面に凸状球面か
らなる接触面が形成されたセラミックス製内側摺動リン
グとよりなり、両接触面どうしが接触するようになされ
たセラミックス製球面すべり軸受において、内側摺動リ
ングの軸方向の長さが、外側摺動リングの軸方向の長さ
以下となされているものである。
【0008】
【作用】内側摺動リングの軸方向の長さが、外側摺動リ
ングの軸方向の長さ以下となされていると、内側摺動リ
ングの内周面の負荷範囲が、上述した従来の軸受に比べ
て小さくなる。したがって、内側摺動リングの内周面お
よび外側摺動リングの内周面に発生する軸方向の引張応
力も小さくなる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。全図面を通じて同一物および同一部分には同
一符号を付して説明を省略する。
【0010】この発明の1実施例を示す図1において、
球面すべり軸受(1)は、ハウジング(H) とハウジング(H)
に支持される軸(S) との間に介在させられており、ハ
ウジング(H) に取付けられた、たとえばSi3 4 を主
体とするセラミックス製外側摺動リング(2) と、軸(S)
の周囲に嵌められた、たとえばSi3 4 を主体とする
セラミックス製内側摺動リング(3) とよりなる。外側摺
動リング(2) の内周面に凹状球面(接触面)(2a)が形成
されている。内側摺動リング(3) の外周面に外側摺動リ
ング(2) の凹状球面(2a)と接触する凸状球面(接触面)
(3a)が形成されている。図示は省略したが、組立の関係
上、外側摺動リング(2) に入れ溝が形成され、あるいは
両リング(2)(3)のうちいずれか一方が2つ割りになって
いる。
【0011】内側摺動リング(3) の軸方向の長さは、外
側摺動リング(2) の軸方向の長さと等しくなっている。
したがって、内側摺動リング(3) の内周面の負荷範囲は
(B1)で示す部分となり、内側リング(3) の軸方向の長さ
が外側リング(2) の軸方向の長さよりも長い場合に比べ
て狭くなる。その結果、内側摺動リング(3) の内周面の
矢印Xで示す部分、および外側摺動リング(2) の内周面
の矢印Yで示す部分に発生する軸方向の引張応力も小さ
くなり、両リング(2)(3)の耐荷重性が向上する。また、
外側摺動リング(2) に対して内側摺動リング(3) が相対
的に傾いたとしても、内側摺動リング(3) の端面の軸
(S) 寄りの部分は、外側摺動リング(2) の端面よりも内
側に位置することになるため、その位置で負荷を受けて
も内側摺動リング(3) の内周面に発生する軸方向の引張
応力は小さいままである。
【0012】図2はこの発明の他の実施例を示す。図2
において、内側摺動リング(3) の軸方向の長さは、外側
摺動リング(2) の軸方向の長さよりも短くなっている。
したがって、内側摺動リング(3) の内周面の負荷範囲は
図2に(B2)で示す部分となり、図1に示す場合よりも一
層狭くなる。その結果、両リング(2)(3)の耐荷重性も一
層向上する。
【0013】上記2つの実施例において、セラミックス
製内側摺動リング(3) と軸(S) とは、使用条件によりし
まり嵌めで使用する場合と、すきま嵌めで使用する場合
とがある。内側摺動リング(3) と軸(S) とをしまり嵌め
で使用する場合、両者間の嵌め合い応力を低下させるた
め、軸(S) として、中空軸、または表面にセレーション
加工やローレット加工の施された軸を使用するのがよ
い。
【0014】
【発明の効果】この発明の球面すべり軸受装置によれ
ば、上述のように、内側摺動リングの内周面および外側
摺動リングの内周面に発生する軸方向の引張応力が、従
来の軸受に比べて小さくなるので、両リングの耐荷重性
が向上し、両リングの破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の球面すべり軸受の1実施例を示す半
裁縦断面図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す図1相当の図であ
る。
【符号の説明】
1 セラミックス製球面すべり軸受 2 セラミックス製外側摺動リング 2a 凹状球面(接触面) 3 セラミックス製内側摺動リング 3a 凸状球面(接触面) H ハウジング S 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 23/04 F16C 33/24 F16C 17/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングとハウジングに支持される軸
    との間に介在させられる球面すべり軸受であって、ハウ
    ジングに取付けられ、かつ内周面に凹状球面からなる接
    触面が形成されたセラミックス製外側摺動リングと、軸
    の周囲に嵌められ、かつ外周面に凸状球面からなる接触
    面が形成されたセラミックス製内側摺動リングとよりな
    り、両接触面どうしが接触するようになされたセラミッ
    クス製球面すべり軸受において、 内側摺動リングの軸方向の長さが、外側摺動リングの軸
    方向の長さ以下となされているセラミックス製球面すべ
    り軸受。
JP17660791A 1991-07-17 1991-07-17 セラミックス製球面すべり軸受 Expired - Fee Related JP2964362B2 (ja)

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