JPH0740728Y2 - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH0740728Y2
JPH0740728Y2 JP6434289U JP6434289U JPH0740728Y2 JP H0740728 Y2 JPH0740728 Y2 JP H0740728Y2 JP 6434289 U JP6434289 U JP 6434289U JP 6434289 U JP6434289 U JP 6434289U JP H0740728 Y2 JPH0740728 Y2 JP H0740728Y2
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JP
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protective film
film
silver
rolling
bearing
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JP6434289U
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JPH032919U (ja
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一徳 林田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、特に真空中など特殊雰囲気においての使用に
適した固体潤滑剤を転動体に被覆した構成の転がり軸受
に関する。
〈従来の技術〉 前述のように条件が制約された場所で使用する転がり軸
受に関しては、一般的に、その構成部品における転がり
摩擦もしくはすべり摩耗を生じる部分に、軟質金属より
なる固体潤滑剤を被覆させるようにしている。
ところが、軸受構成部品に対して固体潤滑剤としての軟
質金属を直接被覆させただけでは、鉄系合金よりなる軸
受構成部品に対する軟質金属の付着強度が小さいことな
どから、比較的短時間で剥離しやすくて、僅かしか寿命
を延ばせないことが判った。
そこで、本件考案者らは、前記軟質金属膜と軸受構成部
品との間に、双方に対して付着強度が大きな中間層を介
在させたものを提案した。
具体的には、玉軸受において、鉄系合金よりなる玉の表
面にニッケル被膜,銅被膜,銀被膜をこの記載順に被覆
させることを行っている。なお、最外層を銀被膜として
いるのは、この銀被膜の潤滑性が固体潤滑剤となりえる
軟質金属の中で優れているからである。
〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、上記三層の潤滑層の最外層である銀被膜は、
大気中の酸素または塩化物や硫化物と反応して腐蝕しや
すく、特にこの潤滑層を有する転動体を組み込んだ転が
り軸受を使用する前、例えば出荷前の保管中などに、潤
滑層の最外層である銀被膜が腐蝕してしまう。銀被膜が
腐蝕していると、銀本来の潤滑性を失い、寿命が縮まる
ことになる。
本考案はこのような事情に鑑みて創案されたもので、大
気中にて銀被膜が腐蝕するのを防止し、所定の使用状況
において長期間安定的に使用できるようにすることを目
的としている。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記目的を達成するために、鉄系合金製の軸受
構成部品のうち少なくとも転動体の表面に、外層が銀被
膜からなる固体潤滑剤を被覆した転がり軸受において、
次のような構成をとる。
本考案の転がり軸受は、前記転動体の第2潤滑膜として
の銀被膜の表面に、金、インジウムなどの元素群のうち
の一つ以上からなる第1潤滑膜兼用の銀被膜酸化防止用
の保護膜が被覆されていることに特徴を有する。ここで
言う保護膜は、金、インジウムなどの元素群のうちの一
つ以上からなる軟質金属層である。
〈作用〉 上記構成において、前述した保護膜は大気中で腐蝕しに
くいものであって、この保護膜で銀被膜を保護するの
で、大気中でも銀被膜の腐蝕が生じない。勿論、この保
護膜自体も大気中で腐蝕することがない。
また、前記保護膜とする前記元素は、いずれも固体潤滑
剤となりえる軟質金属なので、この保護膜は実際の使用
状況において転動体と軌道輪との転がり接触部位で潤滑
機能を発揮する。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図ないし第3図に本考案の一実施例を示している。
図において、1は内輪、2は外輪、3は転動体としての
玉をそれぞれ示しており、これらは鉄系合金で構成され
ている。ここでは、保持器を用いない総玉軸受を例に挙
げている。
そして、玉3の表面には、ニッケル被膜41,銅被膜42,銀
被膜43の三層からなる潤滑層4が被覆されており、さら
に、潤滑層4の最外層である銀被膜43の表面には、金,
インジウムなどの元素群のうちの一つ以上からなる保護
膜5が被覆されている。これらの各膜は、イオンプレー
ティングなど,周知の種々な薄膜生成技術でもって形成
される。なお、図において潤滑層4や保護膜5は実際よ
りも極端に厚く表している。
保護膜5は、潤滑層4の腐蝕を阻止するためのものなの
でその膜厚は特に限定されないが、保護膜5を厚くしす
ぎて潤滑層4との総膜厚が厚くなりすぎると、回転トル
クが増大したり、かえって寿命を縮めたりすることにな
るから、保護膜5の膜厚としては潤滑層4の腐蝕を阻止
するのに最低必要な薄さに設定するのが望ましい。そこ
で、本実施例では保護膜5の膜厚を0.01〜0.02μmと可
及的に薄く設定して、潤滑層4との総膜厚が厚くなりす
ぎるのを避けるようにしている。
ところで、保護膜5として列挙した各元素はいずれも潤
滑層4の最外層である銀被膜43よりも潤滑性が劣るの
で、実際の使用では回転し初めてから所定の期間で磨滅
して保護膜5の直下層である銀被膜43が露出して玉3と
内外輪1,2との転がり接触部位で所定の潤滑機能を発揮
することになる。また、保護膜5はいずれも固体潤滑剤
となりえるものであるから、この保護膜5が存在する回
転初期においても充分な潤滑機能を発揮することにな
る。
なお、本考案は上述した総玉軸受のみに適用されるもの
でなく、その他の種々な玉軸受および種々なころ軸受に
ついても適用可能であることは言うまでもない。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案では、大気中の酸素または
塩化物や硫化物に接触しても腐蝕しにくい保護膜で銀被
膜を保護しているから、銀被膜は勿論のこと保護膜自体
の腐蝕を阻止でき、実際の使用に際して銀被膜の腐蝕に
伴う潤滑性劣化を回避できる。しかも、保護膜そのもの
が固体潤滑剤となりえるものなので、この保護膜が転動
体と軌道輪との転がり接触部位で潤滑機能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の一実施例にかかり、第1
図は転がり軸受の上半部の縦断側面図、第2図は転がり
軸受の上半部の縦断正面図、第3図は潤滑層および保護
膜を示す玉の一部破断面図である。 1…内輪、2…外輪、3…玉(転動体)、4…潤滑層、
5…保護膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄系合金製の軸受構成部品のうち少なくと
    も転動体の表面に、外層が銀被膜からなる固体潤滑剤を
    被覆した転がり軸受において、 前記転動体の第2潤滑膜としての銀被膜の表面に、金、
    インジウムなどの元素群のうちの一つ以上からなる第1
    潤滑膜兼用の銀被膜酸化防止用の保護膜が被覆されてい
    ることを特徴とする転がり軸受。
JP6434289U 1989-05-31 1989-05-31 転がり軸受 Expired - Lifetime JPH0740728Y2 (ja)

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JPH032919U JPH032919U (ja) 1991-01-11
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