JPH0740546Y2 - 両面パイル編地 - Google Patents
両面パイル編地Info
- Publication number
- JPH0740546Y2 JPH0740546Y2 JP10749889U JP10749889U JPH0740546Y2 JP H0740546 Y2 JPH0740546 Y2 JP H0740546Y2 JP 10749889 U JP10749889 U JP 10749889U JP 10749889 U JP10749889 U JP 10749889U JP H0740546 Y2 JPH0740546 Y2 JP H0740546Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- knitted fabric
- yarn
- pile
- double
- denier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Knitting Of Fabric (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本考案は，タオル用布帛として吸水性・保水性・速乾性
に優れた効果を発揮する両面パイル編地に関するもので
ある。
に優れた効果を発揮する両面パイル編地に関するもので
ある。
湯上がり後，洗髪後の水分をふき取るタオル用布帛とし
ては，綿100％使用で，比較的パイル密度の粗い両面パ
イル編地が，従来，多用されてきた。しかし，この綿編
地は洗濯を繰り返さないと水をよくふき取れない，特に
新品のタオルの場合はほとんど水を吸わないという問題
点が指摘されている。この原因は綿表面を覆っているワ
ツクスにあると推測されている。また，この綿編地は洗
濯を繰り返すうちに綿が脱落して生地が薄くなること・
脱落した綿が何かに付着しやすいこと・濡らした後，ベ
トツキやすく乾きが遅いことなどの問題も指摘されてい
る。近年はタオル布帛にも感性が特に求められている。
例えば洗髪後の濡れた髪を熱風で乾かすのは，時間を要
するうえに髪を痛める原因にもなるため，熱風を使用し
なくてもすむほどの吸水性能に優れたタオル布帛の要望
が強い。
ては，綿100％使用で，比較的パイル密度の粗い両面パ
イル編地が，従来，多用されてきた。しかし，この綿編
地は洗濯を繰り返さないと水をよくふき取れない，特に
新品のタオルの場合はほとんど水を吸わないという問題
点が指摘されている。この原因は綿表面を覆っているワ
ツクスにあると推測されている。また，この綿編地は洗
濯を繰り返すうちに綿が脱落して生地が薄くなること・
脱落した綿が何かに付着しやすいこと・濡らした後，ベ
トツキやすく乾きが遅いことなどの問題も指摘されてい
る。近年はタオル布帛にも感性が特に求められている。
例えば洗髪後の濡れた髪を熱風で乾かすのは，時間を要
するうえに髪を痛める原因にもなるため，熱風を使用し
なくてもすむほどの吸水性能に優れたタオル布帛の要望
が強い。
本考案は，上記の従来品の欠点を解消するもので，従来
のタオル布帛といえば短繊維使用といった概念を打ち破
り，すべて長繊維糸条の組み合わせによって，吸水性と
速乾性に優れ，かつ洗濯を繰り返しても外観および風合
が変化しない等，タオル布帛として高機能を備えた両面
パイル編地を提供することを目的とするものである。
のタオル布帛といえば短繊維使用といった概念を打ち破
り，すべて長繊維糸条の組み合わせによって，吸水性と
速乾性に優れ，かつ洗濯を繰り返しても外観および風合
が変化しない等，タオル布帛として高機能を備えた両面
パイル編地を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため，ダブル丸編機を用い，鋭意検
討を行った結果，保水量についてはパイル密度を高める
ことにより，吸水速度と速乾性についてはレーヨンと特
殊なポリエステル繊維を組み合わせることによって効果
が得られることを解明し，次の編地構成を考案した。 すなわち，本考案は，長繊維糸条100％で編成された両
面パイル編地であり，かつ天竺部とパイル部からなる組
織で，パイル部にはレーヨン長繊維糸条が少なくとも編
地全体の10％以上，天竺部には単糸繊度１デニール未満
で熱水収縮率が10％以下のポリエチレンテレフタレート
長繊維糸条と単糸繊度が１デニール以上で熱水収縮率が
25〜65％のポリエチレンテレフタレート長繊維糸条とを
混繊した糸条が少なくとも編地全体の25％以上を占める
構成で編成されており，かつ表裏を形成しているパイル
の個数がそれぞれ単位面積当り80ケ／cm2以上であるこ
とを特徴とする両面パイル編地を要旨とする。 以下，本考案を詳細に説明する。 第１図は本考案の編地編成における編成組織図の一例で
あり，第２図は該組織図の編目の断面図である。 第１図において,4F,8Fは,1F,5Fで作られた編目a,Bをそ
れぞれ目外しする。従って,1F,5FのａおよびＢの編目
は，それぞれパイル部を形成し,2F,3F,6F,7Fでは，それ
ぞれ天竺部を形成することとなり，第２図に示すウエー
ル方向に交互にパイル部と天竺部が表裏に形成された両
面パイル編地を構成する。 本考案の構成における機能は次のとおりである。 吸水性・保水性・速乾性に優れたタオル布帛を実現する
にあたり，本考案者らは，スポーツ衣服の分野で研究が
進められている汗の処理技術，すなわち運動で発生した
汗を生地裏面ですばやく吸水し，吸水した汗を繊維の導
水効果を利用して生地表面に移行，拡散させることによ
って，ベトツキのない，常に着心地のよい環境を維持す
る，という原理をタオル布帛に応用して鋭意検討した結
果，本考案の編地構造と素材構成を得たものである。吸
水性・保水性を高めると同時にベトツキを解消するため
には，直接水滴に触れる表裏は，可能な限りハイゲージ
機の編機を使用した高密度のパイル構造とし，かつ素材
は相対湿度と水分率の関係において綿よりも親水性の点
で優位にあるレーヨン長繊維糸条で構成する。 この場合のレーヨン長繊維糸条を用いる比率は少なくと
も編地に対して10％以上必要であり，これより下回る
と，吸水性能・保水性能が低下し，タオル布帛としては
適さないものとなる。吸水速度と乾燥性の両方を考慮し
た場合，編地に占めるレーヨン長繊維糸条の混率は20〜
50％の範囲が最も好ましく,50％を上回ると乾燥速度が
低下する。なお，レーヨン長繊維糸条100％でパイルを
形成してもよいが，好ましくはレーヨン長繊維糸条とポ
リエチレンテレフタレート長繊維糸条との交編または混
繊糸でパイルを形成するのが，乾燥性および風合の点
で，より適している。 次に，編地の中間層に相当する天竺部では，編地全体を
収縮させてさらにパイル密度を増し，吸水性能を高める
ために熱水収縮率の高い繊維糸条，パイル部で吸水，保
水した水分をすばやく移行，拡散させることによってさ
らに吸水速度を高めると同時に乾燥速度も高めるために
導水効果の大きい繊維糸条，さらには，編地に適度な嵩
高性・ハリ・腰を付与できる繊維糸条で構成されること
が重要である。これらの要求に全て応えられる糸条が単
糸繊度１デニール未満で熱水収縮率が10％以下のポリエ
チレンテレフタレート長繊維糸条（以下，糸条Ａとい
う。）と単糸繊度が１デニール以上で熱水収縮率が25〜
65％のポリエチレンテレフタレート長繊維糸条（以下，
糸条Ｂという。）とを混繊した糸条（以下，混繊糸条と
いう。）である。そして上記効果を達成するためには，
混繊糸条が少なくとも編地に対して25％以上占めること
が重要である。単位面積当りの吸水および保水量はパイ
ル密度と比例関係にあり，パイル密度が増加すれば，吸
水および保水量も増加することとなる。タオル用布帛と
して優れた吸水性能を期待するには，パイルの個数が表
裏それぞれにおいて単位面積当り80ケ／cm2以上必要で
ある。一方，第１図に示す編組織図を編成するには，現
状のダブル丸編機では28ゲージ機が限界であるが，これ
では目標とするパイル密度を得ることは難しく，従っ
て，目標のパイル密度を達成するためには，染色・加工
仕上げ工程で弛緩処理を行うなどにより編地を十分に収
縮させることが重要であり，その手段に適うものとして
上記混繊糸を必要とするのである。 また，単糸繊度が１デニール未満の糸条Ａと１デニール
以上の糸条Ｂを用いることにより，導水効果と風合面で
ソフト感とハリ・腰をもたせることができる。すなわ
ち，単糸繊度１デニールを境にして,1デニール未満の糸
条により導水効果を高めると同時にソフト感を与え，か
つ１デニール以上の糸条により編地にハリ・腰をもたせ
ることができるのである。この糸条Ａと糸条Ｂとを混繊
した糸条を用いることにより，吸水性能は向上し，タオ
ル用布帛として調和されたソフト感とハリ・腰を有する
優れた両面パイル編地を得ることができる。単糸繊度が
すべて１デニール以上の場合，導水効果・ソフト感が得
難く，また，全て１デニール未満では，ハリ・腰を有す
る優れた両面パイル編地を得ることができない。 また、前記糸条Ａの熱水収縮率が10％以下であることに
より，編地の表面にこの糸条Ａが表れやすくなり，ソフ
ト感を付与でき，熱水収縮率が10％を越えると，編地の
表面に糸条Ａが表れにくく，ソフト感が劣る。一方，前
記糸条Ｂの熱水収縮率が25〜65％であることにより，編
地表面に混繊糸条中の糸条Ａを表すことができる。この
糸条Ｂの熱水収縮率が25％未満であると，糸条Ａが編地
表面に表れにくく，また，染色・加工仕上げ工程のリラ
ツクス処理での編地の編地収縮率が小さく，高密度のパ
イル編地を得ることが難しくなる。熱水収縮率が65％を
越えると，糸条Ａの飛び出しが多くなりすぎるととも
に，混繊糸条全体の収縮が大きくなり，染色・加工仕上
げするときの編地の挙動が大きくなり，安定した生産が
できなくなる。 なお，糸条Ａと糸条Ｂとの混繊割合は,1:1〜4:1の範囲
に設定すればよいが，特に2:1〜3:1の混繊割合が好まし
い。これらの範囲をはずれると，編地が柔らかすぎた
り，固くなりすぎたりする等，目標とするものが得られ
ない。 また，前記糸条Ａと糸条Ｂの混繊糸条で天竺部を構成す
る場合，混繊糸条が編地に対して25％以上の範囲にあれ
ば，他の通常の長繊維糸条または仮撚加工糸等と交編で
構成してもよい。 次に，従来のタオル布帛の多くが短繊維，中でも綿主体
で構成されていたために，使用回数および洗濯回数が増
すごとに繊維が脱落し，外観が劣化するとともに，布帛
そのものが薄くなってタオルとしての機能を呈さないこ
とが欠点として指摘されているが，本考案では，記述の
とおり，強力保持率の高いポリエチレンテレフタレート
長繊維糸条とレーヨン長繊維糸条という長繊維糸条だけ
による組み合わせで編地を構成しており，従って使用回
数が増しても繊維の脱落という現象はみられず，いつま
でも初期の美観を維持できる。
討を行った結果，保水量についてはパイル密度を高める
ことにより，吸水速度と速乾性についてはレーヨンと特
殊なポリエステル繊維を組み合わせることによって効果
が得られることを解明し，次の編地構成を考案した。 すなわち，本考案は，長繊維糸条100％で編成された両
面パイル編地であり，かつ天竺部とパイル部からなる組
織で，パイル部にはレーヨン長繊維糸条が少なくとも編
地全体の10％以上，天竺部には単糸繊度１デニール未満
で熱水収縮率が10％以下のポリエチレンテレフタレート
長繊維糸条と単糸繊度が１デニール以上で熱水収縮率が
25〜65％のポリエチレンテレフタレート長繊維糸条とを
混繊した糸条が少なくとも編地全体の25％以上を占める
構成で編成されており，かつ表裏を形成しているパイル
の個数がそれぞれ単位面積当り80ケ／cm2以上であるこ
とを特徴とする両面パイル編地を要旨とする。 以下，本考案を詳細に説明する。 第１図は本考案の編地編成における編成組織図の一例で
あり，第２図は該組織図の編目の断面図である。 第１図において,4F,8Fは,1F,5Fで作られた編目a,Bをそ
れぞれ目外しする。従って,1F,5FのａおよびＢの編目
は，それぞれパイル部を形成し,2F,3F,6F,7Fでは，それ
ぞれ天竺部を形成することとなり，第２図に示すウエー
ル方向に交互にパイル部と天竺部が表裏に形成された両
面パイル編地を構成する。 本考案の構成における機能は次のとおりである。 吸水性・保水性・速乾性に優れたタオル布帛を実現する
にあたり，本考案者らは，スポーツ衣服の分野で研究が
進められている汗の処理技術，すなわち運動で発生した
汗を生地裏面ですばやく吸水し，吸水した汗を繊維の導
水効果を利用して生地表面に移行，拡散させることによ
って，ベトツキのない，常に着心地のよい環境を維持す
る，という原理をタオル布帛に応用して鋭意検討した結
果，本考案の編地構造と素材構成を得たものである。吸
水性・保水性を高めると同時にベトツキを解消するため
には，直接水滴に触れる表裏は，可能な限りハイゲージ
機の編機を使用した高密度のパイル構造とし，かつ素材
は相対湿度と水分率の関係において綿よりも親水性の点
で優位にあるレーヨン長繊維糸条で構成する。 この場合のレーヨン長繊維糸条を用いる比率は少なくと
も編地に対して10％以上必要であり，これより下回る
と，吸水性能・保水性能が低下し，タオル布帛としては
適さないものとなる。吸水速度と乾燥性の両方を考慮し
た場合，編地に占めるレーヨン長繊維糸条の混率は20〜
50％の範囲が最も好ましく,50％を上回ると乾燥速度が
低下する。なお，レーヨン長繊維糸条100％でパイルを
形成してもよいが，好ましくはレーヨン長繊維糸条とポ
リエチレンテレフタレート長繊維糸条との交編または混
繊糸でパイルを形成するのが，乾燥性および風合の点
で，より適している。 次に，編地の中間層に相当する天竺部では，編地全体を
収縮させてさらにパイル密度を増し，吸水性能を高める
ために熱水収縮率の高い繊維糸条，パイル部で吸水，保
水した水分をすばやく移行，拡散させることによってさ
らに吸水速度を高めると同時に乾燥速度も高めるために
導水効果の大きい繊維糸条，さらには，編地に適度な嵩
高性・ハリ・腰を付与できる繊維糸条で構成されること
が重要である。これらの要求に全て応えられる糸条が単
糸繊度１デニール未満で熱水収縮率が10％以下のポリエ
チレンテレフタレート長繊維糸条（以下，糸条Ａとい
う。）と単糸繊度が１デニール以上で熱水収縮率が25〜
65％のポリエチレンテレフタレート長繊維糸条（以下，
糸条Ｂという。）とを混繊した糸条（以下，混繊糸条と
いう。）である。そして上記効果を達成するためには，
混繊糸条が少なくとも編地に対して25％以上占めること
が重要である。単位面積当りの吸水および保水量はパイ
ル密度と比例関係にあり，パイル密度が増加すれば，吸
水および保水量も増加することとなる。タオル用布帛と
して優れた吸水性能を期待するには，パイルの個数が表
裏それぞれにおいて単位面積当り80ケ／cm2以上必要で
ある。一方，第１図に示す編組織図を編成するには，現
状のダブル丸編機では28ゲージ機が限界であるが，これ
では目標とするパイル密度を得ることは難しく，従っ
て，目標のパイル密度を達成するためには，染色・加工
仕上げ工程で弛緩処理を行うなどにより編地を十分に収
縮させることが重要であり，その手段に適うものとして
上記混繊糸を必要とするのである。 また，単糸繊度が１デニール未満の糸条Ａと１デニール
以上の糸条Ｂを用いることにより，導水効果と風合面で
ソフト感とハリ・腰をもたせることができる。すなわ
ち，単糸繊度１デニールを境にして,1デニール未満の糸
条により導水効果を高めると同時にソフト感を与え，か
つ１デニール以上の糸条により編地にハリ・腰をもたせ
ることができるのである。この糸条Ａと糸条Ｂとを混繊
した糸条を用いることにより，吸水性能は向上し，タオ
ル用布帛として調和されたソフト感とハリ・腰を有する
優れた両面パイル編地を得ることができる。単糸繊度が
すべて１デニール以上の場合，導水効果・ソフト感が得
難く，また，全て１デニール未満では，ハリ・腰を有す
る優れた両面パイル編地を得ることができない。 また、前記糸条Ａの熱水収縮率が10％以下であることに
より，編地の表面にこの糸条Ａが表れやすくなり，ソフ
ト感を付与でき，熱水収縮率が10％を越えると，編地の
表面に糸条Ａが表れにくく，ソフト感が劣る。一方，前
記糸条Ｂの熱水収縮率が25〜65％であることにより，編
地表面に混繊糸条中の糸条Ａを表すことができる。この
糸条Ｂの熱水収縮率が25％未満であると，糸条Ａが編地
表面に表れにくく，また，染色・加工仕上げ工程のリラ
ツクス処理での編地の編地収縮率が小さく，高密度のパ
イル編地を得ることが難しくなる。熱水収縮率が65％を
越えると，糸条Ａの飛び出しが多くなりすぎるととも
に，混繊糸条全体の収縮が大きくなり，染色・加工仕上
げするときの編地の挙動が大きくなり，安定した生産が
できなくなる。 なお，糸条Ａと糸条Ｂとの混繊割合は,1:1〜4:1の範囲
に設定すればよいが，特に2:1〜3:1の混繊割合が好まし
い。これらの範囲をはずれると，編地が柔らかすぎた
り，固くなりすぎたりする等，目標とするものが得られ
ない。 また，前記糸条Ａと糸条Ｂの混繊糸条で天竺部を構成す
る場合，混繊糸条が編地に対して25％以上の範囲にあれ
ば，他の通常の長繊維糸条または仮撚加工糸等と交編で
構成してもよい。 次に，従来のタオル布帛の多くが短繊維，中でも綿主体
で構成されていたために，使用回数および洗濯回数が増
すごとに繊維が脱落し，外観が劣化するとともに，布帛
そのものが薄くなってタオルとしての機能を呈さないこ
とが欠点として指摘されているが，本考案では，記述の
とおり，強力保持率の高いポリエチレンテレフタレート
長繊維糸条とレーヨン長繊維糸条という長繊維糸条だけ
による組み合わせで編地を構成しており，従って使用回
数が増しても繊維の脱落という現象はみられず，いつま
でも初期の美観を維持できる。
ダブル丸編機LPJ-H型（33″×28G,福原精機製）で，第
１図の編組織図に基づき，パイル部を形成する給糸口1
F,5Fには75デニール/30フイラメントのレーヨン長繊維
糸と75デニール/36フイラメントのポリエチレンテレフ
タレート長繊維加工糸の混繊糸条を供給し，天竺部を形
成する給糸口のうち,2F,6Fには75デニール/36フイラメ
ントのポリエチレンテレフタレート長繊維加工糸を,3F,
7Fには110デニール/336フイラメント（単糸繊度0.33デ
ニール）で熱水収縮率が６％のポリエチレンテレフタレ
ート長繊維糸と50デニール/24フイラメント（単糸繊度
2.08デニール）で熱水収縮率が38％のポリエチレンテレ
フタレート長繊維糸の混繊糸条をそれぞれ供給して編立
てた。このときの編地に占める素材の混率は，レーヨン
長繊維糸条が27％で，天竺部の混繊糸条は30％であり，
残りの43％はポリエチレンテレフタレート長繊維加工糸
であった。 この編地を通常の方法で染色・加工仕上げを実施したと
ころ，仕上げ編地の表裏を形成しているパイルの個数
は，それぞれ単位面積当り80ケ／cm2であった。 この仕上げ編地は，ハリ・腰のあるソフトな感触の風合
を有し，タオルとして洗髪後に使用したところ，短時間
でほとんど熱風を使用しなくてもすむほど水分をふき取
ることができた。耐洗濯性についても，市販の綿タオル
と比較した結果，第１表に示すとおり，洗濯回数を100
回実施しても，吸水性能面の効果はもちろん，生地外観
についても当初の美観を維持する等，優れた性能を示し
た。
１図の編組織図に基づき，パイル部を形成する給糸口1
F,5Fには75デニール/30フイラメントのレーヨン長繊維
糸と75デニール/36フイラメントのポリエチレンテレフ
タレート長繊維加工糸の混繊糸条を供給し，天竺部を形
成する給糸口のうち,2F,6Fには75デニール/36フイラメ
ントのポリエチレンテレフタレート長繊維加工糸を,3F,
7Fには110デニール/336フイラメント（単糸繊度0.33デ
ニール）で熱水収縮率が６％のポリエチレンテレフタレ
ート長繊維糸と50デニール/24フイラメント（単糸繊度
2.08デニール）で熱水収縮率が38％のポリエチレンテレ
フタレート長繊維糸の混繊糸条をそれぞれ供給して編立
てた。このときの編地に占める素材の混率は，レーヨン
長繊維糸条が27％で，天竺部の混繊糸条は30％であり，
残りの43％はポリエチレンテレフタレート長繊維加工糸
であった。 この編地を通常の方法で染色・加工仕上げを実施したと
ころ，仕上げ編地の表裏を形成しているパイルの個数
は，それぞれ単位面積当り80ケ／cm2であった。 この仕上げ編地は，ハリ・腰のあるソフトな感触の風合
を有し，タオルとして洗髪後に使用したところ，短時間
でほとんど熱風を使用しなくてもすむほど水分をふき取
ることができた。耐洗濯性についても，市販の綿タオル
と比較した結果，第１表に示すとおり，洗濯回数を100
回実施しても，吸水性能面の効果はもちろん，生地外観
についても当初の美観を維持する等，優れた性能を示し
た。
本考案編地は，上記のごとき構成により，表裏のレーヨ
ン長繊維糸条で吸水された水分は，中間層を構成してい
る１デニール未満の極細糸の導水効果によって移行，拡
散がすばやく行われる。この作用は，表裏のパイル密度
が大きいためにさらに高められ，ますます吸水速度が上
がると，同時に，拡散効果によって乾燥速度が速くな
る。また長繊維糸条100％の構成によって，長時間使用
しても繊維の脱落がなく，いつまでも初期の美観が保た
れる等，タオル用布帛としては極めて好適な両面パイル
編地である。
ン長繊維糸条で吸水された水分は，中間層を構成してい
る１デニール未満の極細糸の導水効果によって移行，拡
散がすばやく行われる。この作用は，表裏のパイル密度
が大きいためにさらに高められ，ますます吸水速度が上
がると，同時に，拡散効果によって乾燥速度が速くな
る。また長繊維糸条100％の構成によって，長時間使用
しても繊維の脱落がなく，いつまでも初期の美観が保た
れる等，タオル用布帛としては極めて好適な両面パイル
編地である。
第１図は本考案の編地編成における編成組織図の一例で
あり，第２図は該組織図の編目の断面図である。
あり，第２図は該組織図の編目の断面図である。
Claims (1)
- 【請求項１】長繊維糸条100％で編成された両面パイル
編地であり，かつ天竺部とパイル部からなる組織で，パ
イル部にはレーヨン長繊維糸条が少なくとも編地全体の
10％以上，天竺部には単糸繊度１デニール未満で熱水収
縮率が10％以下のポリエチレンテレフタレート長繊維糸
条と単糸繊度が１デニール以上で熱水収縮率が25〜65％
のポリエチレンテレフタレート長繊維糸条とを混繊した
糸条が少なくとも編地全体の25％以上を占める構成で編
成されており，かつ表裏を形成しているパイルの個数が
それぞれ単位面積当り80ケ／cm2以上であることを特徴
とする両面パイル編地。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10749889U JPH0740546Y2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 両面パイル編地 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10749889U JPH0740546Y2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 両面パイル編地 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0345988U JPH0345988U (ja) | 1991-04-26 |
| JPH0740546Y2 true JPH0740546Y2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=31656189
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10749889U Expired - Lifetime JPH0740546Y2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 両面パイル編地 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0740546Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-09-13 JP JP10749889U patent/JPH0740546Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0345988U (ja) | 1991-04-26 |
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