JPH0740527Y2 - 電気メッキラインのアノード交換装置およびアノードパレット - Google Patents

電気メッキラインのアノード交換装置およびアノードパレット

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JPH0740527Y2
JPH0740527Y2 JP1990031450U JP3145090U JPH0740527Y2 JP H0740527 Y2 JPH0740527 Y2 JP H0740527Y2 JP 1990031450 U JP1990031450 U JP 1990031450U JP 3145090 U JP3145090 U JP 3145090U JP H0740527 Y2 JPH0740527 Y2 JP H0740527Y2
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慎一 森川
英二 井上
俊生 飯田
武男 岩部
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、電気メッキラインにおけるアノード交換装
置に係り、詳しくは、操業床上のアノードパレットから
1本ずつアノードを吊り上げ、メッキタンク内のアノー
ドブリッジに装填したり、或いは、アノードブリッジか
ら消耗したアノードを吊り上げてアノードパレットに載
せるといったアノード交換作業の機械化を図るための装
置に関する。
〔従来の技術〕
第10図(a)(b)は電気メッキラインの要部を概略的
に示す正面図と側面図で、回転しているコンダクターロ
ール2の両側にデフレクターロール3を並設し、これに
0.3〜1.2t程度のストリップ(鋼板)Sを図のように巻
きつけてメッキ槽(セル)1内のメッキ液中に浸漬し、
このストリップSにセル1内に設けた両側一対のアノー
ドブリッジR上に装填された消耗型(可溶性)のアノー
ド6を接近させてアノードブリッジRとコンダクターロ
ール2間に電気を流すことによりストリップSのメッキ
を行う。2a、3aはそれぞれコンダクターロール2とデフ
レクターロール3の駆動軸を示す。
この場合、アノード6は消耗型であるため、時間ととも
に縮小(消耗)していくから、電気メッキを連続して行
うためには消耗したアノード6′は取り去ると同時に、
新しいアノードを補充装填する必要がある。
従来、アノードの補充は、第11図に示すようにアノード
に吊り治具Gを係着してホイスト等により吊り上げ、こ
れをメッキ液中のアノードブリッジRに載せた後、押入
棒(プッシャー)Pでアノード6を押して、コンダクタ
ーロール2に巻きつけれらたストリップSに接近させる
ことにより行われていた。しかし、この作業はメッキ液
中で行われるため、目視が不可能であること、およびホ
イストの鎖の揺れや回転によって、アノードをブリッジ
上の所定の位置に確実に搭載することが困難であった。
そのため、ホイストの吊り上げ、吊り下げを何度も行わ
ねばならず、多大な労力と時間を費やしていた。また、
交換作業の頻度は、高い場合には5〜10分毎に一回必要
で、しかもアノード重量が約200kg以上もあることから
そのハンドリングには重筋作業を強いられるうえ、メッ
キ槽から発生するヒュームにより作業環境が悪いため、
一層位置決め等の作業を困難にしていた。
そこで、かかるアノードの位置決め作業の困難性を幾分
でも解消するため、実開昭61-111970号公報記載の可溶
性電極装入ガイドが提案されている。すなわち、このガ
イドの構成は、第12図に示すように底板60と、この底板
60の下面に設けられた脚部61と、底板60下面の一方の端
部に設けられた突部62と、底板60の他方の端部に立設さ
れた側面ガイド板63とを有し、この側面ガイド板63が上
方に延長する腕64と、アノード押入棒Pが通過するため
の孔部65と、アノードブリッジRに固定するため前記突
部62と対峙した位置に爪66を備えたものである。このガ
イドを利用してアノードを補充装填する場合、アノード
をパレット上の格納位置からホイスト等によって吊り治
具G(第11図)を介して吊り上げてタンク上まで持って
いき、そこでアノードを徐々に下降させ、アノードの一
側面をガイドの腕64の表面に接触させつつ下降させる。
するとアノードはその下端が底板60に接触し、その面上
に沿って滑り下りる。さらにアノードを下降させると、
アノードブリッジRに接触し、アノード外面に設けられ
た掛け爪6a(第10図)がブリッジRの角に引っ掛かり、
押入棒Pにより押してアノードの装填が完了する。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術でも、アノード装填の場
合、実際にはアノードを格納(パレット)位置からメッ
キ槽上に持ってきて、コンダクターロールとデフレクタ
ーロールの駆動軸の間をぬってタンク内に下ろして上記
ガイドに沿わせ、アノードブリッジに載せるまでに従前
とそれほど変わらない作業者の労力と手間のかかるハン
ドリングを要するものであって、悪環境下での重筋作業
は依然として解消されない。消耗したアノードを取り出
す作業の場合も同様である。このようにアノード交換の
ためのハンドリングはなおも人手に頼った作業とならざ
るを得ないのが現状であり、昨今の省力、省人化の要請
に沿わないため、かかる交換作業の機械化ひいては自動
化が強く叫ばれていた。
本考案の目的はアノード交換作業の機械化ひいては自動
化を図るための装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的達成のため、本考案の要旨は、電気メッキライ
ンにおけるアノードブリッジにアノードを装填したり、
消耗したアノードを取り出す作業を機械的に行うための
装置であって、アノード把持用のクランプ装置を昇降自
在な昇降フレームに付設し、該昇降フレームを前記電気
メッキラインに沿って走行及び横行可能に構成するとと
もに、前記クランプ装置のクランプ部の側板に設けた開
口にクランプ軸を上下左右の動きが自由となるよう遊嵌
支持する一方、該クランプ軸の位置固定機構を設け、か
つ、該クランプ軸にアノードを把持するための鋏状のク
ランプ材を装着したことを特徴とする電気メッキライン
のアノード交換装置にあり、また、床上に固定されたベ
ッド上に載置されるアノードパレットであって、ベッド
側に位置決め用の一対の上開きのU状部材を設ける一
方、パレット側には該U状部材に嵌まり込む位置決め用
の一対のシヤフトを設けるとともに、ベッド側に揺動自
在に枢着され、且つその先端部がパレットをベッドに載
せた時に下方に押さえられるように上方に突出した検知
部材とこの検知部材の動きを電気信号として取り出すた
めの手段とからなる検出装置を設けたことを特徴とする
アノードパレットにある。
〔作用〕
上記構成において、台車を所定の位置まで走行、横行さ
せ、かつ昇降フレームを降下させて所定のアノードをク
ランプ装置で把持できる。このときアノードに多少の配
置誤差があっても位置固定機構の働きで確実にアノード
がクランプされ、かつ位置固定される。そして所定のア
ノードブリッジ位置まで搬送して、これに装填したり、
或いはアノードブリッジから取り出して所定の場所(パ
レット位置)に置くといった一連のアノード交換作業の
機械化ひいては自動化を図ることができるようになる。
また、固設されたベッド上にパレットを搭載するとき、
U状部材にシャフトが嵌まり込むことによってパレット
の位置決めがなされる。これによって所定の座標位置に
パレットが配置されることになり、交換作業の機械化、
自動化の達成を容易にする。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本考案が適用される電気メッキラインのレイア
ウトを示す概略平面図、第2図は同概略正面図、第3図
は同概略側面図である。
これらの図において、中央部に配置されたメッキ槽(セ
ル)1に直列的にコンダクターロール2が配設され、コ
ンダクターロール2にデフレクターロール3が並設され
ている。2a、3aはその駆動軸、2b、3bはその回転駆動装
置である。メッキ槽(セル)1を挟んで両側の操業床F
上にはベッド4が固設され、このベッド4上に新しいア
ノード6を配備したアノードパレット(以下、単にパレ
ットともいう)5が置かれている。
第1図中、コンダクターロール2の傍の白丸と矢印は新
しいアノードを投入する位置と方向を示し、その反対
(黒丸)側から消耗したアノードを取り出すものであ
る。
第2図中、8はメッキ槽から発生するヒュームを排出す
るためのフードである。
第3図中、Sはメッキを施される0.3〜1.2t厚さのスト
リップを示し、デフレクターロール3に半巻きされて通
過後にコンダクターロール2に導かれて半巻きされた
後、別のデフレクターロール3に導かれる。なお、両面
メッキを行う場合にはストリップSを反転させて上記と
同様なメッキ槽を通過させることになる。7はリンスタ
ンクを示す。コンダクターロール2等は3列に限らず、
メッキ厚さ等に応じて点線にて示すように例えば5列設
けることもある。
一方、メッキ槽1或いはコンダクターロール2の両側に
はこれらに沿って(この方向をX方向とする)走行、又
はこれらに接近するように(この方向をY方向とする)
横行する後述するクランプ装置Cを備えた台車9が設け
られている。すなわち、第4図(a)(b)に示すよう
に台車9を構成する天井クレーン10は、走行車輪11の軸
11aがチェーン12を介して走行モータ13により駆動さ
れ、走行車輪11が天井に並設されたレール14に沿って走
行することによってX方向に往復動可能に構成されてい
る。また、この天井クレーン10に沿ってクランプ装置C
を付設した横行フレーム15が横行モータ15aで駆動され
るワイヤ(図示略)を介してY方向に往復動可能に構成
されている。また、後述の如く横行フレーム15には昇降
フレーム16がガイド17に沿って昇降自在に設けられてい
る。18はその昇降モータを示す。なお、19は台車9に付
設された制御装置であって、パレット5の位置やパレッ
ト5上の新アノード6の数等を記憶し、走行、横行、昇
降等の動作をコントロールするものである。また、図示
していないが床上には操作ボックスが設けてあり、ここ
から作業者が制御装置19に必要な指令を与える。
上述の如くアノードパレット5は床上に固設されたベッ
ド4上に搭載されるようになっており、このパレット5
上には所定本数、例えば5本の新しいアノード6が配備
されている。
第5図(a)(b)(c)は、ベッド4上にパレット5
が載置された状態を示す平面図、正面図および側面図で
ある。ベッド4はH型断面の外枠20で全体が方形状に形
成されている。このベッド4の両側に上開きのU状部材
21が立設され、他方、方形状のパレット5には両側に一
対の位置決め用シャフト22が配設されており、U状部材
21に位置決め用シャフト22がガイドされながら嵌まり込
むことによりパレット5の位置決めがなされるようにな
っている。これにより、パレット5が制御装置19に予め
記憶されているベッド4の座標位置に配置されることに
なる。
パレット5にはアノード位置決め用及び横ずれ防止用の
ストッパ23が設けてあり、このストッパ23を挟んで左側
には新しいアノード6が5本並べて矩形台5a上に置か
れ、右側には消耗したアノード(以下、旧アノードとも
いう)6′が載せられるようになっている。制御装置19
では使用された新アノード6の数、つまり残っている新
アノード6の数が記憶されており、上記のパレット5の
座標位置に基づきクランプ装置Cで次に使用すべき新ア
ノード6を正確に掴むことができるようになっている。
上記ストッパ23は枢支軸23aまわりに回動可能に構成さ
れ、通常は図示するようにカウンタウェイト方式で先端
部がパレット5の表面から突出する斜め状態になってい
て、この突出した先端部に新アノード6の右端が当接し
てその幅方向の位置決めがなされるようになっている。
新アノード6の長手方向の位置は、アノード6の中央部
に形成された掛け爪6aが矩形台5aの側面に当接すること
で位置決めされている。
かくして、固設されたベッド4上にパレット5を置くこ
とによってパレット5即ち新アノード6が所定位置に配
備され、台車9で所定の位置まで走行、横行してクラン
プ装置Cでパレット5から使用すべき新アノード6を掴
み上げたり、旧アノード6′をパレット5に載せたりす
ることができるものである。これにより交換作業の機械
化(自動化)を図ることができるようになる。
第5図中、25は最初の旧アノード6′をパレット5に置
く時のガイドである。新アノード6が順次右から取り去
られた後に生じるスペースに旧アノード6′が順次載せ
られる。この時ストッパ23は旧アノード6′によって下
方に押えられてパレット5内に没するようになってい
る。使用済みの旧アノード6′については位置決めを要
しないが、所定の数だけパレット5に置かれた時点で、
天井クレーン10でパレットごと運搬される。なお、24は
パレットの4隅に立設された支柱で、パレット5を倉庫
内に格納時に複数段積みする場合に利用される。
また、ベッド4側にはパレット5がこの上に置かれたこ
とを検知するための検知装置26が設けてある。即ち、第
6図(a)(b)の要部拡大平面図と同側面図に示すよ
うにベッド4の外枠20の内側に取着されたブラケット27
に検知部材28が枢支軸29を介して揺動自在に取り付けら
れている。この検知部材28は、外枠20を形成しているH
型鋼のウェブ20aの一部切欠部分20bを挿通して配置さ
れ、枢着軸29と反対側にカウンタウェイト30を有してい
る。パレット5がベッド4に載ったときには突出した状
態にある検出部材28の斜部28aが、想像線の位置から下
方に押えられることによって検出部材28が枢支軸29まわ
りに揺動し、他端の突出部28bが起き上がり、ベッド4
上にブラケット31を介して取着されている近接スイッチ
32に接近する。これにより通電状態を形成し、その電気
信号がリード線32aを介して前記制御装置19に送られる
ようになっている。これにより、どのベッド上にパレッ
トが載せられたか把握できるものである。なお、検知装
置として公知のリミットスイッチを採用することも考え
られる。
第7図(a)(b)(c)は台車9に配装された昇降フ
レーム16に付設されたクランプ装置Cの詳細を示す。同
図(a)は部分的に切断して示す概略全体図、同図
(b)は傾動部の要部図、同図(c)はクランプ部の要
部図である。
前述した通りクランプ装置C全体は昇降自在となってい
る。すなわち、第4図(a)にも示すように、横行フレ
ーム15に固設されたガイド部材17に昇降モータ18により
駆動されるワイヤドラム18aが設けてあり、そのワイヤ1
8bがガイドシーブ18cを介して昇降フレーム16が昇降自
在になるように横行フレーム15に掛けわたされている。
クランプ装置Cは通常旋回部C1、傾動部C2およびクラン
プ部C3からなる。
旋回部C1は、上下を軸受34を介して把持部材33に支持さ
れた回動軸35と、この回動軸35に一体に連結された上下
の旋回部材36と、回動軸35をラック&ピニオン方式で回
動させる旋回アクチュエータ37とからなる。従って、旋
回アクチュエータ37を作動させてラック&ピニオン方式
で回動軸35を回動させると回動軸35と一体的に固着され
た旋回部材36が回動軸心O1回り旋回する。これにより先
端部に設けたクランプ部C3が旋回する。この旋回機構が
必要な理由は、アノード6のパレット5上の配置方向
(第1図)とアノードブリッジBに装填方向(第9図)
が異なるからである。つまり、本実施例ではアノード6
がY方向に平行に置いてあるため、アノードブリッジB
に投入する時にはアノード6を掴み上げて90°回転させ
てアノードブリッジBに搭載しなければならないからで
ある。従って、予めアノード6がY方向と直角方向(つ
まり、X方向)に置いてあれば、この旋回機能は必要で
はない。
傾動部C2は、上部の旋回部材36に枢着されて垂設された
傾動アクチュエータ38と、下部の旋回部材36に連設され
た支持部材39と、この支持部材39に軸受40を介して回動
可能に支承された傾動軸41とからなる。傾動アクチュエ
ータ38のロッド端が傾動軸41と一体の連結部材42に接続
されていることにより、傾動アクチュエータ38を作動さ
せると傾動軸41は回動軸心O2まわりに回動し、傾動軸41
の先端部に一体連設されている偏心軸43も回動し、この
偏心軸43に側板44を介して付設したクランプ部C3を回動
(傾動)させる。偏心軸43としたのは、上昇時にフード
8(第2図)との干渉を避けるため等の理由からであ
る。また、上記のような傾動機構が必要な理由は、第10
図にも示すようにアノードブリッジR自体は少し傾いた
状態で設置されているため、パレット5上に置かれたア
ノード6(第5図(b)参照)の状態から少し傾動しな
ければブリッジR上に装填できないからである。従っ
て、パレット5上に最初から装填される状態と同じ傾い
た状態に置かれてあれば傾動は不要となる場合がある。
上記偏心軸43には(偏心軸43を設けない場合には傾動軸
41に直接)一対の側板44が設けてあり、この側板44にア
ノードを把持するためのクランプ部C3が設けられてい
る。すなわち、第7図(c)にも示すように側板44に両
端部が山形部45aに形成されたクランプ軸45が上下左右
に自由な動きができるように支承されている。つまり、
側板44にはクランプ軸45より大きい開口43a(同図
(a))が設けられており、この開口43aにクランプ軸4
5が遊嵌して支持されている。そして、クランプの位置
固定機構を構成する一対のフック状部材46が支軸48まわ
りに揺動自在に設けてあり、そのフック部46aがクラン
プ軸45の山形部45aに固定用シリンダ47の作動によって
上方から降下して嵌合し、クランプ軸45を固定するよう
になっている。
上記クランプ軸45には内クランプ材49と外クランプ材50
が枢着されており、この両部材がアノードを把持するた
めの鋏状のクランプ本体を形成している。内クランプ材
49は略くの字形に形成され、下端部にはアノード係止用
の突起49aを有する。外クランプ材50は略S字形をなし
ており、下端部には上下一対のアノード係止用の突起50
a、50bを有する。また、内外クランプ材49、50の上端部
間にはクランプ開閉用のシリンダ51が架設されている。
クランプ部C3は側板44の両側に対称的に設けられており
(第4図(b)参照)、一方は新アノード装填用、他方
は旧アノードの取出用に使用される。
アノードをクランプする時には、まず、固定用シリンダ
47を作動してフック状部材46をクランプ軸45から外して
クランプ軸45をフリーにしておく。これは、パレットの
位置つまりアノードの位置に多少の誤差があっても、確
実にアノードを把持できるようにクランプ本体に逃げを
設けるためである。これは、消耗して形状が変化した旧
アノードを確実に把持する上でも有利に働く。次に開閉
用シリンダ51を作動してクランプ本体を開にした状態
で、アノード6の先端が内外クランプ材49、50の間に入
り込むように傾動アクチュエータ38を作動する。アノー
ド6の先端が所定の位置まできたところで、開閉用シリ
ンダ51を作動させてクランプ本体を閉にしてアノード6
を把持する。このときクランプ軸45はフリーな状態にあ
るから、内外クランプ材49、50の3つの突起49a、50a、
50bが必ずアノード6に当たり、アノード6は常に3点
で係止され、クランプ部C3やアノード6に無理な力をか
けずにクランプできるものである。また、アノード6の
重心は内クランプ材49の突起49aより内側(吊り点に近
い側)にあり、しかも外クランプ材50の下端の突起50b
が内クランプ材49の突起49aより一定距離下方にあるか
ら、小さい力量の開閉用シリンダ51でもって確実にアノ
ード6をクランプできる。そしてアノード6を上昇させ
た後、固定用シリンダ47を作動させてフック状部材46を
下方に降下させてフック部46aクランプ軸45に係合さ
せ、クランプ軸45を固定する。
第8図はクランプ機構の別の実施例を示す。すなわち、
側板44には上下に略逆三角形状(椀状)の開口部52が設
けられ、この三角状開口部52の下端部(山部)にはロー
ラが遊嵌するような半円形状に欠除された開口部(以
下、半円状開口部という)52aに形成されている。そし
て、内外クランプ材49、50を枢支しているクランプ軸45
の両端と開閉用シリンダ51を枢着している枢着軸51aの
両端にローラ53が設けてあり、このローラ53がそれぞれ
上記の半円状開口部52aに嵌まり込むことができるよう
になっている。従って、アノード6をクランプするとき
には、昇降機構によりクランプ本体をアノード6の先端
部に当たるまで降下させ、クランプ本体を介してクラン
プ軸45を上方に突き上げる。すると、上下のローラ53が
半円状開口部52aから上方に外れてクランブ軸45及び枢
着軸51aが開口部52内でフリーな状態になる。この状態
で開閉用シリンダ51を作動させてクランプ本体を閉にす
ると、クランプ部C3やアノード6に無理な力を発生させ
ずにアノード6を掴むことができる。アノード6を掴ん
だ状態で、再び昇降機構によりクランプ部C3を引き上げ
ると、上下のローラ53は降下して半円状開口部52aに嵌
まり込み、クランプ軸45及び枢着軸51aが固定されるよ
うになっている。この実施例では、前述した実施例のク
ランプ位置固定用のフック状部材やその固定用シリンダ
等が不要となり、装置が簡素化され、装置重量が軽減さ
れるというメリットがある。
次に新アノードをアノードブリッジ上に装填する場合の
動作を主に第9図に基づき簡単に説明する。まず、作業
者が操業床上に設置された操作ボックスから制御装置19
(第4図)にどのパレット上のアノードを何番セルのア
ノードブリッジに装填するかの指令を与える。これによ
って待機位置にある台車9(第1図)はXY方向に走行な
いし横行して所定のパレット上にくる。そして、クラン
プ部C3を昇降機構により降下させ、必要ならばクランプ
部C3を傾動機構により傾動させて前述した要領にてアノ
ード6をクランプする。次に、再び昇降機構によりアノ
ード6を所定高さまで上昇させた後、旋回機構によりア
ノード6を所定方向に旋回させながら台車9を横行させ
てコンダクターロール2の位置に接近させ、第9図に示
すA位置まで移動させる。このA位置から傾動、走行を
繰り返し行ってB位置まで移動させた後、昇降機構によ
りC位置までアノード6を降下させる。次にC位置から
アノードを傾動させてD位置まで移動させた後、E位置
まで降下させてアノードブリッジR上に搭載する。この
後はプッシャーP(第10図)でアノード6をコンダクタ
ーロール2下まで押し込む。これらの動作を制御装置19
からの指令で自動的に行うために走行、横行、昇降、傾
動および旋回の各動作に対する位置検出器が付設されて
いることはいうまでもない。
本実施例では、コンダクターロール2とデフレクターロ
ール3の配置の関係から、両駆動軸2a、3aの間をアノー
ドに複雑な動きを与えて通過させているが、アノードの
大きさや配置等によっては単にアノードを降下させるだ
けで装填が可能な場合もあり得る。
なお、消耗したアノードの取り出しは上記と逆の要領で
行い、最終的には上述したように所定のパレット上に載
せる。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、悪環境下でのアノ
ード交換という重筋作業の機械化、ひいては自動化を図
ることができ、省力、省人化が可能となる。
また、床上に固設されたベッドのU字状部材にアノード
パレットのシャフトを嵌め込むことによって簡単にパレ
ットの位置決めができ、アノードの交換作業の機械化、
自動化の達成を容易にする。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図は本考案の実施例の説明図である。すな
わち、第1図は本考案が適用される電気メッキラインの
レイアウトを示す概略平面図、第2図は同概略正面図、
第3図は同概略側面図、第4図(a)(b)は台車の概
略正面図と側面図、第5図(a)(b)(c)はベッド
上にパレットが搭載された状態を示す平面図、正面図お
よび側面図、第6図(a)(b)は検知装置の要部拡大
平面図と同側面図、第7図(a)(b)(c)は台車に
配装された昇降フレームに付設されたクランプ装置の詳
細図であって、同図(a)は部分的に切断して示す概略
全体図、同図(b)は傾動部の要部図、同図(c)はク
ランプ部の要部図である。第8図はクランプ機構の別の
実施例を示す図面、第9図はアノードを装填する過程を
示す動作図である。 第10図(a)(b)は電気メッキラインの概略正面図と
側面図、第11図と第12図は従来技術の説明図である。 1……メッキ槽(セル)、2……コンダクターロール、
3……デフレクターロール、4……ベッド、5……パレ
ット、6……(新)アノード、6′……旧アノード、9
……台車、10……天井クレーン、S……ストリップ、R
……アノードブリッジ、C……クランプ装置(全体)、
C1……旋回部、C2……傾動部、C3……クランプ部、16…
…昇降フレーム、19……制御装置、21……U状部材、22
……(位置決め用)シャフト、23……ストッパ、37……
旋回アクチュエータ、38……傾動アクチュエータ、44…
…側板、45……クランプ軸、47……固定用シリンダ、46
……フック状部材、49……内クランプ材、50……外クラ
ンプ材、51……開閉用シリンダ、52……開口部、53……
ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩部 武男 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (56)参考文献 特開 昭57−23099(JP,A) 実開 昭52−125028(JP,U) 実公 昭46−13528(JP,Y1)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気メッキラインにおけるアノードブリッ
    ジにアノードを装填したり、消耗したアノードを取り出
    す作業を機械的に行うための装置であって、アノード把
    持用のクランプ装置を昇降自在な昇降フレームに付設
    し、該昇降フレームを前記電気メッキラインに沿って走
    行及び横行可能に構成するとともに、前記クランプ装置
    のクランプ部の側板に設けた開口にクランプ軸を上下左
    右の動きが自由となるよう遊嵌支持する一方、該クラン
    プ軸の位置固定機構を設け、かつ、該クランプ軸にアノ
    ードを把持するための鋏状のクランプ材を装着したこと
    を特徴とする電気メッキラインのアノード交換装置。
  2. 【請求項2】床上に固定されたベッド上に載置されるア
    ノードパレットであって、ベッド側に位置決め用の一対
    の上開きのU状部材を設ける一方、パレット側には該U
    状部材に嵌まり込む位置決め用の一対のシヤフトを設け
    るとともに、ベッド側に揺動自在に枢着され、且つその
    先端部がパレットをベッドに載せた時に下方に押さえら
    れるように上方に突出した検知部材とこの検知部材の動
    きを電気信号として取り出すための手段とからなる検出
    装置を設けたことを特徴とするアノードパレット。
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