JPH0740315B2 - 入金取引装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は入金取引装置に関するもので、特に銀行等の金
融機関において公金の支払い等の入金取引に使用される
ものである。

（従来の技術） 最近、電気料金、ガス料金、電話料金等の公金を銀行等
の金融機関で入金支払いすることが増加している。

これに対処するため、銀行によっては専用の窓口を設け
ており、専用窓口を設けていない銀行等では通常の預金
窓口で公金の入金取引処理を行なっている。

（発明が解決しようとする問題点） このような公金入金についてはその性格上、小口金額で
あり、多額の入金扱いにはならないため、専用窓口を設
けて担当者を配置させておくのは設備や人件費上の無駄
を生じ経営的にはあまり得策ではない。

一方、専用窓口が置かれない場合において一度に多くの
客が公金支払いに来た場合、ほとんどの銀行では支払い
の窓口が１つしかなく客の待ち時間が多くなって不満が
出ている。

さらに、窓口担当者も小額の公金であっても、計数の手
間は高額入金の場合と変わらないので処理時かがかか
り、業務効率の向上を妨げている。

そこで本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、客の待ち時間を減らすと共に効率良い入金取引処理
が行なえる入金取引装置を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するため、本発明によれば、入金すべ
き貨幣について計数処理を行なう入金部、この入金部で
計数された入金データを計数処理別に受付番号を付して
各々記憶する記憶部、計数処理の都度少なくとも入金デ
ータおよび受付番号をレシート等に印字して発行する発
行部とを少なくとも有する入金機と、窓口での入金取引
処理が可能であることを受付番号を表示して客に案内す
る案内手段と、記憶部に記憶されている受付番号に基づ
く計数データについて別途入力される入金伝票からの入
金データとの比較照合を行ない入金取引処理を行なうテ
ラーズマシンとを備えたことを特徴としている。

（作 用） 本発明にかかる入金取引装置では、入金すべき貨幣につ
いては客自身が操作して入金の計数処理を入金機で行な
わせて記録体に入金データと計数処理毎に付される受付
番号とを少なくとも印字して客に対して発行し、テラー
ズマシンにより受付番号に基づいて入金データについて
の入金取引処理を行なうようにしている。したがって入
金のための計数処理と入金データについての入金取引処
理の分離することができ、処理能力の向上を図ることが
できる。

（実施例） 以下図面を参照しながら本発明の一実施例を詳細に説明
する。

第１図は入金取引装置全体の制御ブロック図であって、
ロビーに設置されて、客が自由に公金支払いや預金等の
ための現金を投入することにより入金計算処理を行なう
ロビー入金機100,150およびテラーにより窓口で操作さ
れるテラーズマシン200,250を備えている。

ここでロビー入金機100および150並びにテラーズマシン
200および250はそれぞれ全く同じものであるので以下に
おいてはロビー入金機100およびテラーズマシン200につ
いて説明する。

第２図はロビー入金機100の外観を示すもので、キーボ
ード101、硬貨入金口103、表示部104、硬貨排除返却口1
09、レシート発行口110、紙幣入金口兼紙幣排除返却口1
11をその前面に備えている。そのブロック構成は第１図
に示す通りであり、操作部101には入金の承認を指示入
力する「承認釦」（Ｏ釦）、入金を取止める場合に返却
を指示入力する「冷却釦」（Ｘ釦）、硬貨を投入して入
金計数させる場合に指示入力する「硬貨入金釦」を少な
くとも備えている。

紙幣入金部102は１枚ずつあるいは一括して挿入される
紙幣を取込んで真偽、金種、厚み等をチェックして偽あ
るいは識別不可のもの、厚み異常等の異常紙幣は返却
し、真である紙幣については金種を判断して一時保留す
ると共に入金計数データとして金種別枚数、合計金額等
を入金部102に設けられている一時メモリ（図示せず）
に記憶する。硬貨入金部103は上述した紙幣入金部102と
同様に投入された硬貨について、前述した「硬貨入金
釦」の操作指示により計数を開始し、硬貨１枚ずつ真
偽、金種等を判別して偽あるいは判別不能等の異常硬貨
は返却し、正常硬貨については金種を判断して一時保留
させると共に入金計数データとして、金種別枚数、合計
金額等を硬貨入金部103に設けられている一時メモリ
（図示せず）に記憶する。

なお、上記一時保留されている紙幣、硬貨については
「承認釦」の操作によりそれぞれ金庫に収納され、「返
却釦」の操作指示によりそれぞれ返却され、かつ各一時
メモリの内容もリセットされる。

承認された場合には各一時メモリの内容を後述の受付番
号、日、時等と共に第６図に示すように受付番号順に記
憶部107に記憶される。

表示部104はCRTディスプレイ装置等であって、紙幣や硬
貨の計数データを表示したり、操作ガイダンスを表示す
る。

レシート発行部105は「承認釦」が操作されて、紙幣お
よび硬貨が各々金庫に収納されると、第７図に示す内容
を印字して発行する。

記憶部107は先に述べたように、入金計数された紙幣、
硬貨の金種別枚数、受付番号、日時データ、入金取引処
理の未完了、完了の区分等を受付番号順に記憶する。さ
らに入金機全体を制御するプログラム等も記憶されてい
る。

通信インタフェース108は後述するテラーズマシン200か
らの受付番号に基づく入金データの問合せ要求に対して
記憶部107に記憶されている当該受付番号の入金データ
を出力する。また、テラーズマシンからの入金取引処理
完了信号を入力する。

制御部106は上述した各マニットを総合的に制御する。

一方、テラーズマシン（１）200は銀行の窓口で窓口担
当のテラーが入金取引処理や例えば出金や両替等の他の
処理を行なう時に使用されるもので、そのブロック構成
を示す第１図に従って説明すると、操作部201はテラー
が各種処理を行なう時に操作されるキーボードであり、
例えば第３図に示すように入金処理に必要なキーとして
０〜９のテンキー、クリア（CE）キー、“完了”キー、
“金種”キー、“訂正”キー、“受付番号”キーを備え
ている。

表示部202は操作部201で操作された内容や、受付番号、
ロビー入金機100や入出金機300,400で計数され記憶され
ている入金データすなわち金種別枚数、合計金額等を表
示する。

印字部203はテラーズマシン200で処理されるデータをジ
ャーナル印字したり、伝票等への認証印字をする。

記憶部205はテラーによって処理される入金取引処理の
データを記憶すると共にテラーズマシン全体を制御する
プログラム等も記憶する。

制御部204はテラーズマシン全体を制御するもので、ロ
ビー入金機（１）100、（２）150、紙幣入出金機300、
硬貨入出金機400、案内表示部（１）501、（２）502を
制御する表示制御部500等とのデータおよび各種指令を
通信インタフェース206を介して送受信し、処理を行な
う。

通信インタフェース206はテラーズマシン200,250、ロビ
ー入金機100,150、後述する紙幣入出金機300、硬貨入出
金機400、表示制御部500とのデータおよび指令信号を送
受信するための制御を行なうものである。

また、紙幣入出金機300および硬貨入出金機400は入金時
にはテラーが客から受取った紙幣、硬貨について計数
し、その計数データをテラーズマシンに対して出力する
と共に金種別に収納し、つり銭や支払い処理時にはテラ
ーズマシンからの要求に応じて必要金種の紙幣や硬貨を
払出すものである。

これらの紙幣入出金機300、硬貨入出金機400は各テラー
ズマシン（１）200、（２）250の双方から重複しないタ
イミングで使用される。なお、実施例のように入出金機
である必要はなく、入金機と出金機は別々の装置であっ
ても良い。

表示制御部500は案内表示部（１）501、（２）502を接
続してテラーズマシン（１）200、（２）250で入金取引
処理が可能になっている受付番号のデータをテラーズマ
シンから入力して、案内表示部（１）501、（２）502に
客の呼出しのために受付番号を表示させるものであり、
入金取引完了信号がテラーズマシンから入力されると案
内表示部にその番号を消灯させる。

ここでは案内表示部を２台としているが、この台数は利
用者の数に応じて増設されるロビー入金機の設置状況に
応じて受付番号を分担するよう適宜決定される。この場
合、受付番号の再上位桁の数を入金機毎に区別して受付
番号を空振るようにすることができる 次に第４図のフローチャートを参照しながら本発明にか
かる入金取引装置の動作を説明する。

まず、装置全体が待機状態にあると（ステップ11）、ロ
ビー入金機100による入金処理（ステップ12）が可能で
あり、紙幣入金口111および／または硬貨入金口103から
客により入金が行なわれると、ロビー入金機100は入金
された貨幣を計数し、客による承認釦の操作に基づいて
受付番号、入金額、金種別枚数等を記録した第７図に示
すレシートを発行し、その内容はバス600を介してテラ
ーズマシン200に入力され、あるいは記憶部107に記憶さ
れる。この受付番号は表示制御部500に送られ、案内表
示部501,502に表示される（ステップ13）。同様にテラ
ーズマシン200の表示部202にも受付番号が表示される
（ステップ14）。

ここで第７図について詳細に説明すると、再上段に回付
および入金確定時刻、次の段に４桁の整理番号である受
付番号、次の段に６桁の数字からなる合計金額、その下
に入金のあった金種を表示する金種明細、最下段には８
桁の支店コードがそれぞれ印字される。なお合計金額で
上位桁が“0"である場合には例えばアスタリスク（＊）
が印字される。金種明細はレシート上に金種が固定フォ
ーマットとして印刷されており、入金枚数について印字
されるが、入金のあった金種についてのみ印字し、０枚
の金種は印字しないようにしてもよい。

客が表示部501,502に表示された受付番号が自分のレシ
ートに表示されたものと一致することを確認して窓口に
レシートを提出すると、テラーはまず受付番号をテンキ
ーを用いて入力する（ステップ15）。この時キー入力ミ
スがあった時はCEキーをオンの上（ステップ16）再度キ
ー入力を行ない、最後に“受付番号”キーを押す（ステ
ップ17）。これにより、テラーズマシン200の制御部204
は入力された受付番号のデータがあるか否かをロビー入
金機側に問合わせる（ステップ18）。この時該当するデ
ータがあれば、そのデータはテラーズマシン200側に転
送され、テラーズマシンの表示部202に金種別枚数、金
額、合計額等の入金データが表示される（ステップ1
9）。またテラーが窓口で客から受け取った支払うべき
公金等の請求伝票の金額を入力する（ステップ20）と、
この伝票の金額とロビー入金機100における計数額とが
比較されてつり銭が必要か否かが制御部204により判断
される（ステップ21）。ロビー入金機での計数額の方が
伝票金額よりも多い時はその差額を算出してつり銭と
し、貨幣入出金機300,400より支払いをする（ステップ2
2）。支払いが完了すると完了キーが押され（ステップ2
3）、これにより処理完了信号がテラーズマシン200から
ロビー入金機100に対して出力され（ステップ26）、ロ
ビー入金機100側ではその記憶部中の該当受付番号のメ
モリブロックの処理完了フラグを“1"とする。すなわ
ち、受付番号、入金明細は第６図に示すような形でメモ
リに記憶されており、処理が完了する毎にフラグ“1"が
立つようになっている。従ってロビー入金機側では未完
了すなわちフラグ“0"のものを番号の若いものから順に
抽出して、未完了の取引が存在する時はステップ13以降
を繰り返し、存在しない時は待機状態となる（ステップ
27）。なお、入金金額が不足で追加入金があった場合、
また完了キーが押されずに更に追加入金があった場合
（ステップ24）には、その入金が計算され（ステップ2
5）ステップ21にもどることになる。

第５図はロビー入金機100における動作をまとめたフロ
ーチャートであって、開始（ステップ51）後異常がある
時は入金しても受け付けられず異常状態として終了する
（ステップ91,92）この時表示部104には例えば「現金を
お取り下さい。」という表示が出る。

これに対し正常である時はまずニュートラル状態となり
（ステップ52）、表示部104には例えば「現金をお入れ
下さい。」との表示が出るので紙幣挿入（ステップ53）
あるいは硬貨入金（ステップ54）が行なわれる。入金さ
れた貨幣は計数される（ステップ55）。この時例えば
「ただいま計算をしております。」との表示が行なわれ
る。計数において異常が生じた時（ステップ71）、例え
ば「おそれいりますがもう一度現金をお入れ下さい。」
との表示が出て終了する（ステップ72）。

正常に計数が終了した場合において特にリジェクト貨幣
がなかった時は（ステップ57）、例えば「金額を確認し
て下さい。」との表示が出て計数値と入金額が一致する
時は○釦（ステップ58）一致しない時は×釦（ステップ
63）が客により押される。○釦が押された時は例えば
「ただいま電子計算機と交信しております。」という表
示が出て収納され（ステップ59）、「レシートをお受け
取り下さい。」という表示が出てレシートが発行される
（ステップ60）。このレシートが抜取られたこと（ステ
ップ61）、あるいは硬貨取出しに相当する５秒程度のタ
イムディレー（ステップ62）を経て待機状態となる。

一方、×釦が押された時は例えば「返却された現金をお
受け取り下さい。」という表示がされて貨幣が返却され
る（ステップ64）。この時硬貨の返却があった時は硬貨
の受取り時間として５秒間のタイムディレーが与えられ
（ステップ66）、硬貨がない時は紙幣の抜取り（ステッ
プ67）を例えば光センサにより確認して待機状態とな
る。

なお、リジェクトがなかった場合において、紙幣の挿入
があったり（ステップ68）、硬貨入金があったり（ステ
ップ69）する場合があるが、この時はステップ55の前に
戻って計数処理がくり返される。

また、リジェクト貨幣があった時は（ステップ81）、例
えば「返却された現金をお受け取り下さい。」という表
示がされ、リジェクト貨幣を抜取った（ステップ82）
後、残りの金額が投入金額と一致する時は○釦を押す
（ステップ85）ことによりステップ59の前に飛び、紙幣
挿入（ステップ86）あるいは硬貨入金（ステップ87）が
あった時は計数のためにステップ55の前に飛ぶ。またリ
ジェクト後の金額が計数金額と一致せず×釦が押された
時（ステップ83）、あるいは計数機の規定枚数以上の貨
幣が投入されて中間プールが一杯となった時は（ステッ
プ93）、返金がなされる（ステップ84）。

以上の実施例におけるロビー入金機、テラーズマシン、
入出金機、案内表示部等の台数は必要に応じ適宜増減で
きる。また、入金部、表示部等は通常用いられるあらゆ
る方式のものを採用することができる。

なお、表示部は窓口処理の可能な受付番号をいくつか同
時に表示するようにしても、処理が未完了な受付番号の
うち最も若い番号のみを表示してこの番号以降について
窓口受付を行なうようにしてもよい。

〔発明の効果〕

以上のように本発明にかかる入金取引装置によれば、入
金のための計数処理は客自身が行なうためテラーの作業
を減少させることができ、処理時間の短縮化を図ること
ができる。このためテラーにあっては窓口における処理
効率が向上し、客にあっては窓口で長時間待たされる不
安が解消される。

また、受付番号を印字したレシートを発行するようにし
ているため、計数処理の完了についての確認が容易にで
きる。一方テラーもこの受付番号に基づいて入金取引処
理を行なうため入金取引処理の負担が少なくなり、かつ
テラーによる入金金額入力ミスも無くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる入金取引装置の構成を示すブロ
ック図、第２図はロビー入金機の外観を示す斜視図、第
３図はテラーズマシンの操作部を示す平面図、第４図は
装置全体の動作を示すフローチャート、第５図はロビー
入金機の動作を示すフローチャート、第６図はロビー入
金機の記憶部における記憶内容を示す説明図、第７図は
ロビー入金機により発行されるレシートを示す平面図で
ある。 100,150……ロビー入金機、101……操作部、102,103…
…入金部、104……表示部、105……レシート発行部、10
6……制御部、107……記憶部、200,250……テラーズマ
シン、201……操作部、202……表示部、204……制御
部、205……記憶部、300,400…入出金機、500……表示
制御部、501,502……案内表示部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 卓也 兵庫県姫路市下手野35番地 グローリー工 業株式会社内 (72)発明者 白川 昇 兵庫県姫路市下手野35番地 グローリー工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−82591（ＪＰ，Ａ) 特公 昭57−44181（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入金すべき貨幣については計数処理を行な
   う入金部、この入金部で計数された入金データを前記計
   数処理別に受付番号を付して各々記憶する記憶部、前記
   計数処理の都度少なくとも前記入金データおよび受付番
   号をレシート等に印字して発行する発行部とを少なくと
   も有する入金機と、 窓口での入金取引処理が可能であることを前記受付番号
   を表示して客に案内する案内手段と、 前記記憶部に記憶されている受付番号に基づく上記計数
   データについて別途入力される入金伝票からの入金デー
   タとの比較照合を行ない入金取引処理を行なうテラーズ
   マシンと、 を備えたことを特徴とする入金取引装置。
2. 【請求項２】入金機における入金データが入金伝票の入
   力データより多いか一致する場合のみ入金取引処理を行
   ない、その後完了信号を入金機に対して出力するように
   したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の入金
   取引装置。
3. 【請求項３】入金機における入金データが入金伝票の入
   力データより多い場合のみ差額を釣銭として払出すよう
   に貨幣出金機を作動させるようにしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の入金取引装置。
4. 【請求項４】入金機における入金データが入金伝票の入
   力データより少ない場合には不足額を算出して表示部に
   表示すると共に不足額以上の金額が貨幣入金機にて計数
   されると入金処理完了として上記入金機に対して完了信
   号を出力するようにしたことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の入金取引装置。
5. 【請求項５】入金取引完了信号が出力されたときに前記
   案内手段における表示を消すようにしたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第２項または第４項記載の入金取引装
   置。