JPH0740091Y2 - 流体圧シリンダ用クッションシール - Google Patents

流体圧シリンダ用クッションシール

Info

Publication number
JPH0740091Y2
JPH0740091Y2 JP1989034483U JP3448389U JPH0740091Y2 JP H0740091 Y2 JPH0740091 Y2 JP H0740091Y2 JP 1989034483 U JP1989034483 U JP 1989034483U JP 3448389 U JP3448389 U JP 3448389U JP H0740091 Y2 JPH0740091 Y2 JP H0740091Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushion
seal
piston
cylinder
fluid pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989034483U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02125201U (ja
Inventor
富夫 松本
Original Assignee
エヌオーケー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エヌオーケー株式会社 filed Critical エヌオーケー株式会社
Priority to JP1989034483U priority Critical patent/JPH0740091Y2/ja
Publication of JPH02125201U publication Critical patent/JPH02125201U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0740091Y2 publication Critical patent/JPH0740091Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は流体圧シリンダ用クッションシールに関し、特
に、空気圧などを利用した流体圧シリンダのストローク
エンド部に設けられて、ピストンおよびシリンダの間で
形成される室と外部との間をシールする流体圧シリンダ
用クッションシールに関するものである。
〔従来技術および解決しようとする課題〕 一般に、空気圧または油圧を利用した流体圧シリンダに
おいては、シリンダの内部のピストンが流体圧の作用に
より移動するようになっていて、このような流体圧シリ
ンダのストロークエンド部には、ピストンおよびシリン
ダの間で形成される室と外部との間をシールする流体圧
シリンダ用クッションシールが設けられている。
第7図には従来の流体圧シリンダ用クッションシールが
示されていて、このクッションシール31は、ゴムなどの
弾性材料を断面略コ字状の環状に形成したシール本体31
aと、そのシール本体31aの外周面を環状に被覆する断面
L字状の補強部材である金属環31bとから構成されてい
る。
そして第9図にはこの流体圧シリンダ用クッションシー
ル31が配設される流体圧シリンダのストロークエンド部
が示されている。
この流体圧シリンダは、ピストン作動用の流体圧源(図
示せず)に接続されて流体圧を供給排出するポート32が
設けられているシリンダヘッド33とシリンダチューブ34
とからなるシリンダ35の内部に、ピストンロッド36に連
結したピストン37が配設されていて、このピストン37は
大径のピストン本体38と、シリンダヘッド33側に突出し
たクッションカラー39とからなり、前記ピストン本体38
の外周には前記シリンダチューブ34との間をシールする
ピストンシール40が配設されている。
また、前記シリンダヘッド33には、前記ポート32に連通
するとともに、前記クッションカラー39が嵌入可能な孔
41が設けられていて、この孔41の内周面に環状溝42が穿
設され、この環状溝42内に前記クッションシール31が配
設されている。
したがって、ピストン37がシリンダ35内を移動してスト
ロークエンド部であるシリンダヘッド33に接近し、前記
ピストン37のクッションカラー39が前記孔41に嵌入した
際、このクッションカラー39がクッションシール31に接
触する。
すなわち、ピストン37のストロークエンド部において、
ピストン37およびシリンダ35の間で形成される排気室43
と、前記外部に連通するポート32との間をシールするよ
うになっている。
また、前記シリンダヘッド33には、前記シリンダ室43
と、前記ポート32とを連通する貫通孔44がバイパスとし
て形成され、この貫通孔44にクッション圧調整用バルブ
45が配設されている。
そして、上記の構成の流体圧シリンダにおいて、ピスト
ンロッド36側に配設されるポート(図示せず)からピス
トン37の右側の部分に形成される給気室49内に流体圧を
供給することにより、前記ピストン37をシリンダヘッド
33側に移動させると、ストロークエンド部であるシリン
ダヘッド33の近傍で前記ピストン37は大きな慣性力を有
しているが、ピストン37のクッションカラー39が前記シ
リンダヘッド33の孔41内に嵌入すると、このクッション
カラー39とシリンダヘッド33との間が前記クッションシ
ール31によりシールされ、これにより、前記ピストン37
とシリンダヘッド33とシリンダチューブ34とで形成され
た排気室43から流体が排出されるのを阻止され、この排
気室43のクッション作用により、前記ピストン37のスト
ロークエンド部における慣性力を吸収するようになって
いて、さらにこのとき、前記排気室43とポート32とを連
通するシリンダヘッド33に設けられた貫通孔44内に配設
されるクッション圧調整用バルブ45により、前記排気室
43内から排出される流体を調整して、クッション性を調
整できるようになっている。
しかしながら、上記のような従来の流体圧シリンダ用ク
ッションシールにあっては、前記排気室43内のクッショ
ン圧が高かったり、大きく偏心した状態でピストン37の
クッションカラー39がシリンダヘッド33の孔41内に嵌入
すると、前記シリンダヘッド33の孔40の内周面に配設さ
れるクッションシール31に大きな負荷がかかり、第8図
に示すようにクッションシール31のシール本体31aに割
れAが発生したり、摩耗したりしてシール機能を果たさ
なくなるという問題点があった。
また、このクッションシール31のシール圧が高い場合に
は、前記ピストン37がシリンダ35内を移動させる際のク
ラッキング特性が極めて悪くなる。一方、シール圧が低
い場合には、シール特性が不充分になり、一定の規格で
製造したクッションシール31においては、前記クラッキ
ング特性およびシール特性を同時に満足することはでき
ず、流体圧シリンダのクッション性を最適状態に設定す
ることが困難であった。
本考案は上記のような従来のもののもつ問題点を解決し
たものであって、ストロークエンド部に形成される排気
室内の流体圧が高い場合やシリンダとピストンとの軸心
が大きくずれた場合であっても、割れの発生や摩耗する
ことがほとんどなく、また、クラッキング特性およびシ
ール特性を同時に満足させることができて流体圧シリン
ダのクッション性を最適状態に設定することができる流
体圧シリンダ用クッションシールを提供することを目的
としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本考案は、シリンダチュー
ブ内を給気室と排気室に二分割状態にして移動自在に嵌
合するピストンの軸方向に有するクッションカラーと、
該クッションカラーと対向するとともに、シリンダヘッ
ドに設けられたポートと連通するクッション孔の内周面
に形成された環状溝に取り付けられるクッションシール
であって、断面中空を成して環状に形成されているとと
もに、内周面に前記クッションカラーが嵌合可能なシー
ル本体と、該シール本体の中空内部に連通する通路を内
部に有するホース部とを有し、該ホース部が高低圧力発
生部に連通可能に形成されている手段を採用したもので
ある。また、前記高低圧力発生部は、前記シリンダチュ
ーブ内に形成される給気室又は排気室で構成され、前記
排気室側に前記クッション孔を設けるとともに、該クッ
ション孔の内周面に前記環状溝を設け、該環状溝内に前
記シール本体および前記ホース部を取り付けた手段を採
用したものである。
〔作用〕
本考案は上記の手段を採用したことにより、ピストンが
シリンダチューブ内をシリンダヘッドの方向に移動する
と、クッションカラーがシール本体の内周面に嵌合す
る。この場合、予め、高低圧力発生部からホース部を介
してシール本体の内部に任意の値に設定した流体圧を供
給し、シール本体を膨脹変形させておくことにより、シ
ール本体とクッションカラーとの間が密封され、ピスト
ンがシリンダヘッドに近づくほど排気室の圧力が高ま
り、ピストンがゆっくりとシリンダヘッド側に当接す
る。一方、ピストンがシリンダヘッドから離れる方向に
移動する場合には、シリンダヘッドのポートに流体圧が
作用すると、その流体圧はポートからクッション孔を介
してシール本体に作用し、シール本体とクッションカラ
ーとの間を介してピストンに作用し、ピストンがシリン
ダヘッドから離れる方向に移動する。
また、高低圧力発生部をシリンダチューブ内に形成され
る給気室で構成した場合には、給気室内に流体圧が供給
されると同時にシール本体にも流体圧が供給されてシー
ル本体が膨脹変形する。そして、ピストンがシリンダヘ
ッドの方向に移動すると、膨脹変形した状態のシール本
体の内周面にクッションカラーが嵌合し、シール本体と
クッションカラーとの間が密封され、ピストンがシリン
ダヘッドに近づくほど排気室の圧力が高められ、ピスト
ンはゆっくりとシリンダヘッド側に当接する。一方、ピ
ストンがシリンダヘッドから離れる方向に移動する場合
には、給気室への流体圧の供給を停止し、シリンダヘッ
ドのポートに流体圧を供給する。その流体圧はポートか
らクッション孔を介してシール本体に作用し、シール本
体とクッションカラーとの間を介してピストンに作用
し、ピストンがシリンダヘッドから離れる方向に移動す
る。
さらに、高低圧力発生部をシリンダチューブ内に形成さ
れる排気室で構成した場合には、ピストンがシリンダヘ
ッドの方向に移動すると同時に排気室の流体の一部がシ
ール本体の内部に流れ込んでシール本体が膨脹変形し、
この膨脹変形した状態のシール本体にクッションカラー
が嵌合し、シール本体とクッションカラーとの間が密封
される。この密封力はピストンがシリンダヘッドに近づ
くほど強くなり、排気室の圧力が高められてピストンが
シリンダヘッド側にゆっくりと当接する。一方、ピスト
ンをシリンダヘッドから離れる方向へ移動させる場合に
は、給気室への流体圧の供給を停止し、シリンダヘッド
のポートに流体圧を供給する。その流体圧はポートから
クッション孔を介してシール本体に作用し、シール本体
とクッションカラーとの間を介してピストンに作用し、
ピストンがシリンダヘッドから離れる方向に移動する。
〔実施例〕
以下、図面に示す本考案による実施例について説明す
る。
第1図(a)(b)には本考案による流体圧シリンダ用
クッションシールが示されていて、このクッションシー
ル1は、ゴムなどの弾性材料を中空環状に形成したシー
ル本体1aと、このシール本体1aの中空部に連通するホー
ス部1bとから構成されている。
第2図には上記本考案によるクッションシール1が配設
される流体圧シリンダのストロークエンド部が示されて
いて、この流体圧シリンダは、ピストン作動用の流体圧
源(図示せず)に接続されて流体圧を供給排出するポー
ト2が設けられているシリンダヘッド3と、シリンダチ
ューブ4とからなるシリンダ5の内部に、ピストンロッ
ド6に連結したピストン7が配設されいて、このピスト
ン7は大径のピストン本体8と、このピストン本体8か
らシリンダヘッド3側に突出したクッションカラー9と
からなり、前記ピストン本体8の外周には前記シリンダ
チューブ4との間をシールするピストンシール10が配設
されている。
また、前記シリンダヘッド3には、前記ポート2に連通
するとともに、前記クッションカラー9が嵌入可能な孔
11が設けられていて、この孔11の内周面に環状溝12が穿
設され、この環状溝12内に前記本考案によるクッション
シール1のシール本体1aが配設され、さらに、その環状
溝12の一部からシリンダ5の外部に連通する貫通孔13が
設けられ、この貫通孔13にクッションシール1のホース
部1bが挿通されるとともに、前記シリンダヘッド3の外
部にホース部1bを固定する固定治具14が設けられ、その
ホース部1bの端部がエアコンプレッサなどの高低圧力発
生部(図示せず)にレギュレータ(図示せず)を介して
接続されていて、この高低圧力発生部からホース部1bを
経由してシール本体1a内に流体圧を供給できるようにな
っている。
上記の本考案によるクッションシール1を配設した流体
圧シリンダにおいては、あらかじめ前記シール本体1a内
に高低圧力発生部から流体圧を供給しておき、つぎに、
ピストンロッド6側に配設されるポート(図示せず)か
らピストン7の右側の部分に形成される給気室19内に流
体圧を供給することにより、前記ピストン7をシリンダ
ヘッド3側に移動させると、ストロークエンド部である
シリンダヘッド3の近傍で、ピストン7のクッションカ
ラー9が前記シリンダヘッド3の孔11内に嵌入した際、
このクッションカラー9が前記本考案によるクッション
シール1に接触する。
すなわち、ピストン7のストロークエンド部において、
ピストン7とシリンダヘッド3とシリンダチューブ4と
で排気室15が形成されるとともに、この排気室15からの
流体の排出が阻止され、この排気室15により前記ピスト
ン7にストロークエンド部において、クッション作用を
施すこととなる。
したがって、前記ピストン7がシリンダヘッド3に衝突
して破損することを確実に防止できる。
なお、上記の本考案によるクッションシール1において
は、シール本体1a内の流体圧をシール本体1aに連通した
ホース部1bを介してシリンダ5の外部から任意に設定で
き、前記排気室15と、外部に連通したポート2との間の
シール度合いを調整して排気室15内のクッション圧を調
整できるので、ピストン7のストロークエンド部におけ
るクッション性を最適条件に設定できることとなる。
また、ピストン7のクッションカラー9が大きく偏心し
た状態で前記シリンダヘッド3の孔11内に嵌入する場合
でも、本考案によるクッションシール1のシール本体1a
が弾性材料からなる中空環状であるので、クッションカ
ラー9の偏心による偏った荷重の負荷をシール本体1aの
全体で受けることができ、クッションシール1に割れや
磨耗がほとんど発生することがなく、クッションシール
1の耐久性が向上することとなる。
さらに、本考案のクッションシール1を用いた流体圧シ
リンダにおいては、従来のようにクッション圧調整用バ
ルブ45およびそのバルブ45を配設する貫通孔44を設ける
必要がないので流体圧シリンダの構造を簡単にすること
ができ製造コストを低減できることとなる。
第3図には前記本考案によるクッションシール1を流体
圧シリンダに配設した他の例が示されていて、この例に
おいては本考案によるクッションシール1のホース部1b
の先端部を、前記ピストンロッド6側に配設されるポー
ト16に接続した高低圧力発生部(図示せず)と共通にし
たものである。
この実施例においては、シリンダ5の外部からクッショ
ンシール1のシール本体1a内の内部圧をピストンロッド
6側のポート16からの流体圧と共通にしたものである。
このように構成することにより、ピストン7の右側の部
分に形成される給気室19内に流体圧が供給されるときに
は、前記シール本体1a内にも同時に流体圧が供給される
ので、前記給気室19に対する流体供給と、クッションシ
ール1のシール本体1aに対する流体供給とを別々に考慮
することなく操作が容易となり、さらに、流体圧シリン
ダの構造を簡単にできることとなる。
第4図には前記本考案によるクッションシール1を流体
圧シリンダに配設したさらに他の例が示されていて、こ
の例においては本考案によるクッションシール1のホー
ス部1bの先端部を、前記シリンダ室15に開口するように
配設したものであり、それ以外は同様の構成であるの
で、前記の実施例と同一の番号を付して説明を省略す
る。
この実施例においては、前記の実施例のようにシリンダ
5の外部からクッションシール1のシール本体1a内の流
体圧を調整しなくても、ピストン7の移動に伴う排気室
15内の内部流体圧によりシール本体1b内の圧力を設定で
きる。すなわち、排気室15が高低圧力発生部となるもの
である。また、ピストン7にクッション作用を施す排気
室15が昇圧した際にはクッションシール1のシール本体
1aの内部も昇圧するので、シール本体1aがシール作用を
要求されるときのみ機能することとなり、クッションシ
ール1の耐久性が一段と向上するとともに、流体圧シリ
ンダの構造をさらに簡単にできることとなる。
なお、前記クッションカラー9の長さを変更することに
より、シール本体1a内への流体圧の供給時期を調整する
ことが可能である。
第5図には本考案によるクッションシールの他の例が示
されていて、このクッションシール21は、ゴムなどの弾
性材料を中空環状に形成したシール本体1aと、このシー
ル本体1aの中空部に連通するホース部1bと、前記シール
本体1aの外周を被覆する補強部材である金属環1cとから
構成されている。
第6図には上記の本考案によるクッションシール21を流
体圧シリンダ内に配設した状態が示されていて、上記の
クッションシール21を配設するシリンダヘッド3の環状
溝12の穿設位置が異なるのみで、それ以外は前記第1の
実施例と同様な構成であり、前記の実施例と同様な番号
を付して詳細な説明は省略する。
上記の実施例においても、前記第1の実施例と同様に、
クッションシール21のシール本体1a内の流体圧をシール
本体1aに連通したホース部1bを介してシリンダ5の外部
から任意に設定でき、前記排気室15と外部に連通したポ
ート2との間のシール度合いを調整して排気室15内のク
ッション圧を調整できるので、ピストン7のストローク
エンド部におけるクッション性を最適条件に設定でき、
また、ピストン7のクッションカラー9が大きく偏心し
た状態で前記シリンダヘッド3の孔11内に嵌入する場合
でも、本考案によるクッションシール21のシール本体1a
が中空環状であるので、クッションシール21に割れや磨
耗をほとんど発生することがないなどの効果に加え、さ
らに、シール本体1aの外周を金属環1cで補強してあるの
でさらに一段と耐久性が向上することとなる。
なお、上記の実施例におけるホース部1bを、前記第3
図、第4図に示したもののように構成してもよい。
また、ホース部1bのシリンダ5の外部に第2図に示した
ような固定治具14を設けることも好ましいものである。
〔考案の効果〕
本考案は請求項1のように構成したことにより、以下の
ような効果を奏することになる。
すなわち、ピストンをシリンダヘッドの方向に移動させ
ると、クッションカラーがシール本体の内周面に嵌合す
る。この場合、予め、高低圧力発生部からシール本体の
内部に流体圧を供給しておき、シール本体を膨脹変形さ
せておくことにより、シール本体とクッションカラーと
の間が密封され、ピストンがシリンダヘッドに近づくほ
と排気室の圧力が高められ、ピストンはシリンダヘッド
側にゆっくりと当接する。
したがって、ピストンがシリンダヘッド側に当接する際
の衝撃力を和らげることができ、ピストンが損傷を受け
るのを防止できる。また、ピストンが偏心した状態でシ
リンダヘッド側に移動しても、シール本体は断面が中空
で環状をなしているのでクッションカラーをスムーズに
シール本体の内周面に嵌合させることができることにな
る。したがって、嵌合の際にクッションカラーがシール
本体に引っ掛かってシール本体を損傷させたり摩耗を促
進させたりするようなことはなく、耐久性を大幅に高め
ることができる。さらに、高低圧力発生部からシール本
体に供給する圧力を調整することにより、シール本体の
膨脹変形の度合い、すなわちピストンがシリンダヘッド
側に当接する速度(クッション圧)を調整できるので、
クッション圧調整バルブ等を設ける必要がなく、構造を
簡単にすることができることとなる。
一方、ピストンをシリンダヘッドから離れる方向に移動
させる場合には、給気室への流体の供給を停止する。こ
の状態でシリンダヘッドのポートに流体圧を供給する
と、その流体圧はポートからクッション孔を介してシー
ル本体に作用し、シール本体とクッションカラーとの間
を介してピストンに作用し、ピストンはシリンダヘッド
から離れる方向に移動する。
したがって、ピストンがシリンダヘッドから離れる方向
に移動する場合においても、シール本体がクッションカ
ラーに引き摺られて損傷を受けたり摩耗が促進されたり
することはない。
また、請求項2のように構成したことにより、以下のよ
うな効果を奏することになる。
すなわち、高低圧力発生部がシリンダチューブ内に形成
される給気室である場合には、給気室内に流体圧が供給
されると同時にシール本体にも流体圧が供給され、シー
ル本体が膨脹変形する。この状態でピストンがシリンダ
ヘッドの方向に移動し、シール本体の内周面にクッショ
ンカラーが嵌合すると、両者間がシールされることによ
り排気室の圧力が高められる。ピストンがシリンダヘッ
ド側に近づくほど排気室の圧力が高まり、ピストンはゆ
っくりとシリンダヘッド側に当接する。
したがって、請求項1に記載したものが奏する効果の他
に、高低圧力発生部を設ける必要がなくなることにより
全体を小型化することができる効果も奏することにな
る。
一方、高低圧力発生部がシリンダチューブ内に形成され
る排気室である場合には、ピストンがシリンダヘッドの
方向に移動すると、排気室内の流体の一部がシール本体
の内部に流れ込んでシール本体が膨脹変形する。この状
態でクッションカラーがシール本体の内周面に嵌合する
と、両者間がシールされて排気室の圧力が高まる。ピス
トンがシリンダヘッドに近づくほど排気室の圧力が高ま
り、ピストンはゆっくりとシリンダヘッド側に当接す
る。
したがって、請求項1に記載したものが奏する効果の他
に、高低圧力発生部を設ける必要がなくなることにより
全体を小型化することができる効果も奏することにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)は本考案による流体圧シリンダ用ク
ッションシールを示し、第1図(a)は斜視図、第1図
(b)は第1図(a)のI−I線断面図、第2図は第1
図(a)(b)に示した流体圧シリンダ用クッションシ
ールを配設した流体圧シリンダの断面説明図、第3図は
第1図(a)(b)に示した流体圧シリンダ用クッショ
ンシールの他の配設例を示す流体圧シリンダの断面説明
図、第4図は第1図(a)(b)に示した流体圧シリン
ダ用クッションシールのさらに他の配設例を示す流体圧
シリンダの断面説明図、第5図は本考案による流体圧シ
リンダ用クッションシールの他の例の断面図、第6図は
第5図に示した流体圧シリンダ用クッションシールを配
設した流体圧シリンダの断面説明図、第7図は従来の流
体圧シリンダ用クッションシールの断面図、第8図は従
来の流体圧シリンダ用クッションシールの割れの状態を
示す断面図、第9図は従来の流体圧シリンダ用クッショ
ンシールを配設した流体圧シリンダの断面説明図であ
る。 1、21、31……クッションシール 1a、31a……シール本体 1b……ホース部 1c、31b……金属環(補強部材) 2、32……ポート 3、33……シリンダヘッド 4、34……シリンダチューブ 5、35……シリンダ 6、36……ピストンロッド 7、37……ピストン 8、39……ピストン本体 9、39……クッションカラー 10、40……ピストンシール 11、41……クッション孔 12、42……環状溝 13、44……貫通孔 14……固定治具 15、43……排気室 19、49……給気室 45……クッション圧調整用バルブ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダチューブ(4)内を給気室(19)
    と排気室(15)に二分割状態にして移動自在に嵌合する
    ピストン(7)の軸方向に有するクッションカラー
    (9)と、該クッションカラー(9)と対向するととも
    に、シリンダヘッド(3)に設けられたポート(2)と
    連通するクッション孔(11)の内周面に形成された環状
    溝(12)に取り付けられるクッションシールであって、 断面中空を成して環状に形成されているとともに、内周
    面に前記クッションカラー(9)が嵌合可能なシール本
    体(1a)と、該シール本体(1a)の中空内部に連通する
    通路を内部に有するホース部(1b)とを有し、該ホース
    部(1b)が高低圧力発生部に連通可能に形成されている
    ことを特徴とする流体圧シリンダ用クッションシール。
  2. 【請求項2】前記高低圧力発生部は、前記シリンダチュ
    ーブ(4)内に形成される給気室(19)又は排気室(1
    5)で構成され、前記排気室(15)側に前記クッション
    孔(11)を設けるとともに、該クッション孔(11)の内
    周面に前記環状溝(12)を設け、該環状溝(12)内に前
    記シール本体(1a)および前記ホース部(1b)を取り付
    けた請求項1記載の流体圧シリンダ用クッションシー
    ル。
JP1989034483U 1989-03-27 1989-03-27 流体圧シリンダ用クッションシール Expired - Lifetime JPH0740091Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989034483U JPH0740091Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 流体圧シリンダ用クッションシール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989034483U JPH0740091Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 流体圧シリンダ用クッションシール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02125201U JPH02125201U (ja) 1990-10-16
JPH0740091Y2 true JPH0740091Y2 (ja) 1995-09-13

Family

ID=31538987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989034483U Expired - Lifetime JPH0740091Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 流体圧シリンダ用クッションシール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0740091Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103410977A (zh) * 2013-07-25 2013-11-27 天津市亚安科技股份有限公司 一种防护罩充气式密封圈安装结构

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS519157U (ja) * 1974-07-09 1976-01-23
JPS5284350A (en) * 1975-12-30 1977-07-13 Nippon Fueiuitsuku Kk Pressure sealing device
JPS5882510U (ja) * 1981-11-30 1983-06-04 三菱電線工業株式会社 クツシヨンシ−ル装置
JPS6256605A (ja) * 1985-09-03 1987-03-12 Smc Corp 流体圧シリンダ
JPS6326467A (ja) * 1986-07-17 1988-02-04 Hokusei Kisou Kk 密封装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103410977A (zh) * 2013-07-25 2013-11-27 天津市亚安科技股份有限公司 一种防护罩充气式密封圈安装结构
CN103410977B (zh) * 2013-07-25 2015-07-29 天津市亚安科技股份有限公司 一种防护罩充气式密封圈安装结构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02125201U (ja) 1990-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8348028B2 (en) Pneumatic damper for slowing down movable furniture parts
US7147216B2 (en) Damper, especially for movable furniture parts
US6957605B1 (en) High pressure pump piston
CA2002662A1 (en) Clamp ring assembly for air spring
JPH04231743A (ja) ガススプリング装置
JPH11325245A (ja) スイングピストン
JPH0740091Y2 (ja) 流体圧シリンダ用クッションシール
EP2378136B1 (en) Fluid pressure cylinder
US5850776A (en) Fluid pressure cylinders provided with impact absorbing mechanisms
JP2000081146A (ja) 密封装置
JPH08210242A (ja) アキシャルピストンポンプ・モータ
JP5412053B2 (ja) 空気圧シリンダ
GB2311584A (en) Seal for piston or piston rod
JP3780040B2 (ja) 流体圧シリンダ
JP2000337315A (ja) 油圧シリンダのクッション装置
JPH07317911A (ja) ピストン用パッキン
JP2782087B2 (ja) 直動型油圧ラッシュアジャスタ
JP2782088B2 (ja) 直動型油圧ラッシュアジャスタ
JP6780820B2 (ja) エアシリンダ
CN212744776U (zh) 一种柱塞式离合器工作缸总成
CN216589728U (zh) 减振器及具有该减振器的车辆
JPH04302778A (ja) 圧力シリンダ用クッションパッキン
JP2541731Y2 (ja) 逆止弁
JPH051004U (ja) 流体圧シリンダ
JPH094717A (ja) リップパッキン、リップパッキンの取付構造及びシール構造の製造方法