JPH094717A - リップパッキン、リップパッキンの取付構造及びシール構造の製造方法 - Google Patents

リップパッキン、リップパッキンの取付構造及びシール構造の製造方法

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JPH094717A
JPH094717A JP7156487A JP15648795A JPH094717A JP H094717 A JPH094717 A JP H094717A JP 7156487 A JP7156487 A JP 7156487A JP 15648795 A JP15648795 A JP 15648795A JP H094717 A JPH094717 A JP H094717A
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lip packing
piston
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庸夫 丹羽
Takayasu Hibino
孝泰 日比野
Akiichi Kitagawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間圧力が加わっても異常な弾性変形を防
止して適性な接面圧力を得ることができ、リップパッキ
ンを使用する製品の小型化を図ることができるリップパ
ッキンを提供する。 【構成】 リップパッキン17は、基部18と、基部1
8から延びるリップ部19とを備えている。このリップ
パッキン17は、ピストン13の装着部16に装着され
る。そして、装着部16の底面16aに対する基部18
の対向面18aが底面16bに、側面16bに対する基
部18の対向面18bが側面16bにそれぞれ加流接着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リップパッキン、リッ
プパッキンの取付構造及びシール構造の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】流体圧方向切換弁、流体圧シリンダ等の
流体圧機器においては、ピストン、ロッド等の往復運動
部分の密封にリップパッキンが使用されている。リップ
パッキンの内、Uパッキンをピストンに装着した例を図
8に示す。
【0003】Uパッキン40は、基部41と、この基部
41から延びる内周リップ部42と、同じく基部41か
ら延びる外周リップ部43とから構成されている。これ
ら基部41、内周リップ部42及び外周リップ部43は
弾性のある合成ゴムにより一体成形されている。
【0004】Uパッキン40は自然状態において、その
内径、即ち内周リップ部42の内径側の直径が、Uパッ
キン40が装着されるピストン44の段差状の装着部4
5の底面45aの直径よりも小さく設定されている。
又、Uパッキン40は自然状態において、その外径、即
ち外周リップ部43の外周側の直径が、Uパッキン40
が摺接する摺動面(即ち、ピストン室の内周面)46の
直径よりも大きく設定されている。従って、装着部45
にUパッキン40が装着された状態では、内周リップ部
42の先端部が装着部45の底面45aに当接して内周
リップ部42全体が外周側に弾性変形され、この弾性変
形に基づく予圧をその先端部から底面45aに与える。
又、同様に、外周リップ部43は摺動面46による弾性
変形に基づく予圧をその先端部から摺動面46に与え
る。
【0005】図8(a)に示すように、ピストン44に
矢印S方向の流体圧力が加わると、Uパッキン40の基
部41は段差部側面45bに押圧される。同時に、内周
リップ部42は流体圧力により段差部底面45aに押圧
され、その流体圧力に基づく圧力(接面圧力)Fをその
先端部から段差部底面45aに与える。又、外周リップ
部43も流体圧力により摺動面46に押圧され、その流
体圧力に基づく接面圧力Fをその先端部から摺動面46
に与える。この結果、流体圧力が、その流体圧力に基づ
くUパッキン40の自己密封作用により確実に密封され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピスト
ン44に流体圧力が加わった状態が長時間続くと、Uパ
ッキン40が通常の変形量を越えて潰れるように変形す
る。即ち、図8(a)に二点鎖線で示す初期の状態から
実線で示す状態に変化する。この変形量が過度になる
と、図8(b)に示すように、Uパッキン40の基部4
1の外周側が摺動面46に、同じく内周側が底面45a
にそれぞれ押圧される。従って、外周リップ部43は、
その先端部だけでなく、ほぼ外周側全体が摺動面46に
押圧される。同様に、内周リップ部42もその内周側全
体が底面45aに押圧されることになる。
【0007】このような状態が発生すると、Uパッキン
40と摺動面46の間の摺動面積が通常の場合に比較し
て著しく大きくなる。この結果、摺動抵抗が通常の場合
に比較して著しく大きな値になるため、ピストン44の
応答性が悪化する。
【0008】このような状態が発生した場合においても
ピストン44の応答性を確保するため、予めピストン4
4の受圧面積を大きくして駆動力を大きく設定する方法
が考えられる。しかしながら、ピストン44が大形化す
ると、このピストン44を内蔵する方向切換弁等の製品
全体の大型化を招くことになるため、小型化の要求に反
することになる。
【0009】又、基部41の外周側、及び、外周リップ
部43の外周側が摺動面46に押圧された状態でピスト
ン44を繰り返し作動させると、Uパッキン40が異常
摩耗し、密封機能が早期に損なわれる問題もある。さら
に、上記の状態でピストン44を作動させると、Uパッ
キン40に作用する大きな摺動抵抗により、Uパッキン
40がピストン44の装着部45から脱落する場合があ
る。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、長時間圧力が加わっ
ても異常な弾性変形を防止して適度な接面圧力を得るこ
とができ、該リップパッキンを使用する製品の小型化を
図ることができるリップパッキン、該リップパッキンの
取付構造及びリップパッキンを使用したシール構造の製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、基部と、基部から延びる
リップ部とを備え、基部を装着部に当接させた状態で装
着部に装着されるリップパッキンにおいて、基部の少な
くとも一部を装着部との接着面とした。
【0012】又、請求項2に記載の発明は、基部と、基
部から延びるリップ部とを備えたリップパッキンを装着
部に装着するようにしたリップパッキンの取付構造にお
いて、基部の少なくとも一部を装着部に接着した。
【0013】又、請求項3に記載の発明は、リップパッ
キンの圧縮成形及び熱加硫時において、成形されるリッ
プパッキンに装着部を同時的に加硫接着するようにし
た。
【0014】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、基部
の少なくとも一部に形成された接着面を装着部に接着す
ると、基部の一部が装着部に固定されることから、基部
の異常な弾性変形が規制される。その結果、長時間圧力
が加わった際における基部の異常な弾性変形が規制され
るため、その弾性変形により基部の一部が摺動面へ摺接
することが防止される。従って、常にリップ部のみが摺
動面に摺接するため、接面圧力が安定化する。
【0015】又、請求項2に記載の発明によれば、リッ
プパッキンの基部の少なくとも一部が装着部に接着され
るため、基部の異常な弾性変形が規制される。その結
果、リップパッキンに長時間に渡り圧力が加わった際に
おける基部の異常な弾性変形が規制されるため、その弾
性変形により基部の一部が摺動面に摺接することが防止
される。従って、常にリップパッキンのリップ部のみが
摺動面に摺接するため、接面圧力が安定化する。
【0016】又、請求項3に記載の発明によれば、リッ
プパッキンが圧縮成形及び熱加硫されるときに、リップ
パッキンと装着部とが同時的に加硫接着される。その結
果、リップパッキンの成形と、リップパッキンと装着部
との接合が同時的に行われる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図6に従って説明する。図3は、パイロット方式の2位
置5ポートタイプの電磁操作空圧方向切換弁1の断面を
示している。この空圧方向切換弁1は、弁本体2及び電
磁ソレノイド部3から構成されている。弁本体2内には
スプール室4が形成され、このスプール室4は入力ポー
トP、出力ポートA,B及び排気ポートR1,R2にて
外部と連通されている。スプール室4内において、各ポ
ートP,A,B,R1,R2間にはそれぞれ弁座5が形
成されている。スプール室4内には、スプール弁6が左
右方向に移動可能に収容されている。スプール弁6には
複数のフランジ状のパッキン装着部7が形成され、各パ
ッキン装着部7には全周に渡り周溝8が形成されてい
る。各周溝8内には、それぞれ環状のOリング9が装着
されている。各Oリング9は、スプール弁6の往復移動
に伴い前記各弁座5を摺接するようになっている。
【0018】電磁ソレノイド部3には、励磁コイル10
にて駆動されるプランジャ11、及び、ピストン室12
に収容され前記スプール弁6に連結されるピストン13
等が設けられている。ピストン室12には、入力ポート
Pに供給されるエアの一部がパイロットエアとして供給
されるようになっている。そして、励磁コイル10が通
電されない場合は、プランジャ11がリターンスプリン
グ14により左側に配置される。この場合、ピストン室
12にパイロットエアが導入されず、ピストン13はリ
ターンスプリング15によりピストン室12の右端に配
置されている。従って、スプール弁6がスプール室4の
右端に配置されるため、入力ポートPが出力ポートA
と、出力ポートBが排気ポートR2と、それぞれ連通さ
れるようなっている。
【0019】励磁コイル10が通電されると、プランジ
ャ11が右端まで駆動される。すると、ピストン室12
にパイロットエアが導入されるため、ピストン13がピ
ストン室12の左端に移動配置される。従って、スプー
ル弁6がスプール室4の左端に移動配置されるため、入
力ポートPが出力ポートBと、出力ポートAが排気ポー
トR1と、それぞれ連通されるようになっている。尚、
ピストン室12のピストン13よりも左方の空間は、弁
本体に設けられた流路を介して大気に連通されている。
従って、ピストン室12のピストン13よりも左方の空
間は常に大気圧に保持されている。
【0020】図1及び図3に示すように、ピストン13
にはその外周に段差状の装着部16が形成されている。
この装着部16は、底面16aと側面16bとから構成
されている。
【0021】装着部16には、円環状のリップパッキン
17が装着されている。図2に示すように、リップパッ
キン17は、円環状の基部18と、該基部18の外周側
から一方に延びる円環状のリップ部19とから構成され
ている。これらの基部18及びリップ部19は、弾性を
有する合成ゴム(本実施例では、ニトリルゴム)により
一体成形されている。
【0022】このリップパッキン17は、自然状態にお
いて、その内径、即ち基部18の内周側の直径が、前記
装着部16の底面16aの直径とほぼ同じに形成されて
いる。又、リップパッキン17は、自然状態において、
その外径、即ちリップ部19の外周側の直径が、同リッ
プ部19が摺接する摺動面(即ち、ピストン室12の内
周面)20の直径よりも大きく形成されている。又、リ
ップパッキン17は、装着部16に装着した状態で、基
部18の右端がピストン13の右方に張り出すように形
成されている。
【0023】従って、ピストン13の装着部16に装着
されたリップパッキン17は、そのリップ部19の先端
部が摺動面20に当接して内周側に弾性変形する。そし
て、リップパッキン17は、リップ部19の弾性変形に
基づく予圧をその先端部から摺動面20に与える。一
方、基部18は殆ど弾性変形しない状態で、その内周面
が底面16aに当接している。
【0024】リップパッキン17は、装着部16の底面
16aと側面16bに対して加硫接着により接着されて
いる。本実施例では、底面16aに対する基部18の対
向面18a、及び、側面16bに対する基部18の対向
面18bがそれぞれ接着面になっている。
【0025】装着部16にリップパッキン17を加硫接
着する方法を説明する。即ち、図4に示すように、リッ
プパッキン17を金型22,23にて圧縮成形及び熱加
硫する際に、成形されるリップパッキン17が段差部1
6に配置されるようにピストン13を金型22,23内
に配置する。このピストン13の段差部16には、予め
加硫接着剤Eを塗布しておく。そして、リップパッキン
17を圧縮成形及び熱加硫すると同時に、成形されるリ
ップパッキン17をピストン13の段差部16に加硫接
着する。
【0026】次に、以上のように構成されたリップパッ
キン17の作用を説明する。図3は、ピストン室12に
パイロットエアが供給されていない状態を示しており、
この状態では、スプール弁6及びピストン13がリター
ンスプリング15により右側端部に保持されている。こ
のとき、入力ポートPと出力ポートAとが連通されると
ともに、排気ポートR2と出力ポートBとが連通されて
いる。
【0027】ここで、励磁コイル10に通電すると、プ
ランジャ11がリターンスプリング14の付勢力に抗し
て左方に駆動され、ピストン室12にパイロットエアが
供給される。このパイロットエアにより、ピストン13
がリターンスプリング15の付勢力に抗して左側端部ま
で駆動され、新たに入力ポートPと出力ポートBとが連
通されるとともに排気ポートR2と出力ポートAとが連
通される。このとき、ピストン13には、その右側にパ
イロット圧が加わるとともに、その左側には大気圧が加
わっている。
【0028】このときのリップパッキン17の状態を詳
述する。図1に示すように、リップパッキン17は、矢
印S方向から加わるパイロット圧により、その基部18
の対向面18bが段差部側面16bに押圧され、対向面
18aが段差部底面16aに押圧される。同時に、リッ
プ部19が摺動面20に押圧され、その先端部からパイ
ロット圧に基づく接面圧力Fを摺動面20に与える。こ
の結果、パイロット圧がリップパッキン17のパイロッ
ト圧に基づく自己密封作用により密封されるため、ピス
トン13が左方に駆動される。
【0029】ピストン13がピストン室12の左端部ま
で駆動されて停止してもなおパイロット圧が供給された
状態が長時間続くと、リップパッキン17の基部18が
通常の変形量を越えて偏平に変形しようとする。即ち、
ピストン13の軸線方向に潰れるように変形しようとす
る。しかし、基部18の対向面18bが側面16bに、
同じく対向面18aが底面16aにそれぞれ接着されて
いるため、基部18全体が通常の変形量を越えて偏平に
変形することが規制される。
【0030】従って、長時間に渡ってパイロット圧が加
わってもリップパッキン17が異常に弾性変形しないた
め、基部18の外周側が摺動面20に押圧される状態が
防止される。さらに、リップ部19が先端部のみなら
ず、その外周側全体が摺動面20に押圧されることが防
止される。即ち、基部18の外周側や、リップ部19の
外周側が摺動面20に押圧されることにより、接面圧力
Fが通常の値を越えて過度に大きくなることがない。
【0031】その結果、リップパッキン17に長時間パ
イロット圧が加わっても、リップ部19の先端部のみを
摺動面に押圧することにより適性な接面圧力Fでパイロ
ット圧の密封が行われる。
【0032】従って、長時間のパイロット圧の供給後に
おいても、基部18の外周側、さらに、リップ部19の
外周側全体が摺動面20に押圧されることによるピスト
ン13の摺動抵抗の過度の増大を防止することができ
る。このため、ピストン13の応答性の悪化を防止する
ことができる。
【0033】又、その結果、摺動抵抗の増大を見越して
ピストン13の駆動力を大きく設定しておく必要がな
い。従って、ピストン13の受圧面積を必要なだけの小
さい面積にすることができるため、ピストン室12ひい
ては方向切換弁1の小型化を図ることができる。
【0034】さらに、リップパッキン17の異常な変形
により、基部18の外周側や、リップ部19の外周側全
体が摺動面20に押圧されないため、その摩耗を防止す
ることができる。その結果、リップパッキン17の異常
な摩耗による密封機能の早期低下を防止して耐久性を向
上させることができる。
【0035】又、基部18の外周側や、リップ部19の
外周側全体が摺動面20に押圧されない上に、基部18
が装着部16に接着されているため、リップパッキン1
7を装着部16に確実に保持してその脱落を防止するこ
とができる。
【0036】さらに、本実施例では、基部18の対向面
18bが側面16bに、及び、同じく対向面18aが底
面16aにそれぞれ接着されているため、パイロット圧
が加わった状態でリップパッキン17内部に発生する内
部応力が低減される。従って、繰り返し使用による部分
的な破断が防止され、長寿命化を図ることができる。リ
ップパッキン17に圧力が加わることにより、リップパ
ッキン17内部に発生する内部応力の応力分布解析の結
果を図5,6に示す。
【0037】図5(a),(b)は、従来のリップパッ
キン40に圧力が加わった場合における応力分布解析結
果を示している。この場合には、図5(a)に示すよう
に、圧力が加わっていない状態でも、外周リップ43か
ら基部41にかけて比較的高い内部応力が発生している
ことが分かる。図5(b)に示すように、圧力が加わる
と、基部41と外周リップ43との境界領域に高い内部
応力が発生することが分かる。従って、従来のリップパ
ッキン40では、繰り返し使用により外周リップ部43
と基部41との間で破断が発生し易い。
【0038】一方、図6(a),(b)は、本実施例の
リップパッキン17に圧力が加わった場合における応力
分布解析結果を示している。この場合には、図6(a)
に示すように、圧力が加わっていない状態では、基部1
8には内部応力は殆ど発生していない。図6(b)に示
すように、圧力が加わると、局所的に応力が高い領域が
発生するが、基部18とリップ部19との境界領域にお
ける応力の高まりが従来のリップパッキン40に対して
顕著に小さくなっている。従って、従来例のリップパッ
キン40に比較して、繰り返し使用によってもリップ部
19と基部18との間で破断が発生しにくくなることが
わかる。
【0039】又、本実施例では、リップパッキン17の
基部18の右端部を装着部16の底面16aから右方に
張り出させているため、図1に二点鎖線で示すように、
ピストン13がピストン室12の右端に復帰した際に基
部18の右端がピストン室12の右端面12aに当接す
る。従って、ピストン室12の右端面へのピストン13
の衝突による生じる衝撃を緩和して、作動音を低減する
ことができる。
【0040】又、本実施例のシール構造の製造方法によ
れば、リップパッキン17を圧縮成形及び熱加硫する際
に、ピストン13の段差部16に形成されたリップパッ
キン17を同時的に加硫接着するようにした。その結
果、リップパッキン17を成形すると同時にリップパッ
キン17をピストン13の段差部16に接着することが
できるため、リップパッキン17の形成、及び、段差部
16への接着を行う工程の工数を最小限にすることがで
きる。尚、ピストン13を熱変形温度が常加硫時の温度
よりも高い合成樹脂材(例えば200°C以上)で形成
することにより、合成樹脂材からなるピストン13を使
用することができる。
【0041】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、以下のように構成することもできる。 (1) リップパッキン17は、ピストン13に装着さ
れるものに限らず、図7に示すように、シリンダチュー
ブ24側に固定され、その内周側のリップ部25で往復
駆動されるロッド26の密封を行うリップパッキン27
に実施してもよい。
【0042】さらに、このリップパッキン27を図3の
方向切換弁1の弁座5側に設けるとともにスプール弁6
側のOリング9を廃止し、リップパッキン27のリップ
部25をスプール弁6に摺接させることにより各ポート
A,B,P,R1,R2間の密封を行うようにしてもよ
い。
【0043】(2) 本実施例では、リップパッキン1
7をピストン13に装着されその外周側に設けられたリ
ップ部19でピストン室12の摺動面20に摺接するい
わゆるLパッキンに実施した。そして、基部18の内周
側をリップ部19と同じ方向に延びるリブ状に形成する
ことにより、リップ部19が弾性変形した際における基
部18の内周方向への捩じれを防止するようにした。そ
の結果、リップ部19から高くて安定した予圧を摺動面
20に与えることができる。又、リップ部19の弾性変
形により側面16bさらに底面16aに対する基部18
の接着部に剥がれる力が作用することを防止することが
できる。
【0044】さらに、Lパッキンに限らず、その他のリ
ップパッキン17、例えば、Uパッキン、Vパッキン、
Yパッキン、Jパッキン、カップパッキン等に実施して
もよい。即ち、各パッキンの基部を装着部16に接着す
るようにする。
【0045】(3) 方向切換弁1に限らず、その他の
流体圧機器の運動部の密封を行うリップパッキン17に
実施してもよい。 (4) 空圧機器に限らず、油圧機器に使用するリップ
パッキン17に実施してもよい。
【0046】上記実施例から把握できる請求項以外の技
術的思想について、以下にその効果とともに記載する。 (1) 請求項1に記載のリップパッキンにおいて、基
部18のリップ部19が設けられる側と反対側にリップ
部19と同方向に延びるリブを設けた。このような構成
によれば、リップ部19を中心とした弾性変形をリブで
支持することができるため、高くて安定した予圧を得る
ことができる。又、接着部の剥がれを防止することがで
きる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1又は請求
項2に記載の発明によれば、長時間圧力が加わっても異
常な弾性変形を防止して適度な接面圧力を得ることがで
き、リップパッキンを使用する製品の小型化を図ること
ができる。
【0048】又、請求項3に記載の発明によれば、リッ
プパッキンの成形及び装着部への接着工程の工数を最小
限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ピストンとリップパッキンを示す模式断面
図。
【図2】 リップパッキンの一部を断面化した斜視図。
【図3】 パイロット式空圧方向切換弁の断面図。
【図4】 金型内のリップパッキンとピストンを示す模
式断面図。
【図5】 (a),(b)共に、リップパッキンの応力
分布解析図。
【図6】 (a),(b)共に、リップパッキンの応力
分布解析図。
【図7】 別例のリップパッキンの模式断面図。
【図8】 (a),(b)共に、従来例のリップパッキ
ンの模式断面図。
【符号の説明】
16…装着部、17…リップパッキン、18…基部、1
8a,18b…接着面としての対向面、19…リップ
部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部(18)と、基部(18)から延び
    るリップ部(19)とを備え、基部(18)を装着部
    (16)に当接させた状態で装着部(16)に装着され
    るリップパッキンにおいて、 基部(18)の少なくとも一部を装着部(16)との接
    着面(18a,18b)としたリップパッキン。
  2. 【請求項2】 基部(18)と、基部(18)から延び
    るリップ部(19)とを備えたリップパッキン(17)
    を装着部(16)に装着するようにしたリップパッキン
    の取付構造において、 基部(18)の少なくとも一部を装着部(16)に接着
    したリップパッキンの取付構造。
  3. 【請求項3】 リップパッキン(17)の圧縮成形及び
    熱加硫時において、成形されるリップパッキン(17)
    に装着部(16)を同時的に加硫接着するようにしたシ
    ール構造の製造方法。
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