JPH0739227Y2 - 多層構造の石英ガラス製炉芯管 - Google Patents
多層構造の石英ガラス製炉芯管Info
- Publication number
- JPH0739227Y2 JPH0739227Y2 JP1985106556U JP10655685U JPH0739227Y2 JP H0739227 Y2 JPH0739227 Y2 JP H0739227Y2 JP 1985106556 U JP1985106556 U JP 1985106556U JP 10655685 U JP10655685 U JP 10655685U JP H0739227 Y2 JPH0739227 Y2 JP H0739227Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
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- quartz glass
- tube
- furnace core
- core tube
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、多層構造の石英ガラス製炉芯管に関し、特に
は半導体熱処理用炉芯管の提供を目的とするものであ
る。
は半導体熱処理用炉芯管の提供を目的とするものであ
る。
従来の技術とその問題点 高温下で長時間を要しかつ金属等の不純物による汚染を
嫌う半導体の熱処理プロセスには、従来耐熱性に優れた
高純度石英ガラス製炉芯管が多く使用されている。しか
しこの場合においても、炉芯管外部にあるヒーターなど
の構造物からの汚染、特に石英ガラス中で拡散速度の速
いアルカリ金属元素不純物の侵入、拡散、透過による汚
染のおそれがあった。そこで、一般的に不純物の拡散は
その濃度差に依存することから、半導体への悪影響が少
なく拡散の遅いOH基などを多量に含有させる(120〜300
ppm)ことにより、アルカリ金属元素等の有害不純物の
侵入、拡散を抑制する検討がなされた。
嫌う半導体の熱処理プロセスには、従来耐熱性に優れた
高純度石英ガラス製炉芯管が多く使用されている。しか
しこの場合においても、炉芯管外部にあるヒーターなど
の構造物からの汚染、特に石英ガラス中で拡散速度の速
いアルカリ金属元素不純物の侵入、拡散、透過による汚
染のおそれがあった。そこで、一般的に不純物の拡散は
その濃度差に依存することから、半導体への悪影響が少
なく拡散の遅いOH基などを多量に含有させる(120〜300
ppm)ことにより、アルカリ金属元素等の有害不純物の
侵入、拡散を抑制する検討がなされた。
しかしながら、OH基の石英ガラス中での含有量の増加
は、石英ガラス自体の高温下での粘度を減少させ、ひい
ては炉芯管自体の耐熱性を低下させ、高価な高純度石英
ガラス製炉芯管が短時間でツブレをおこし、寿命が短く
なる不利をもたらす。
は、石英ガラス自体の高温下での粘度を減少させ、ひい
ては炉芯管自体の耐熱性を低下させ、高価な高純度石英
ガラス製炉芯管が短時間でツブレをおこし、寿命が短く
なる不利をもたらす。
問題点を解決するための手段とその効果 本考案は上記問題点にかんがみ、これを解決するため種
々検討を重ねた結果なされたもので、その要旨とすると
ころは、肉厚方向に、OH基含有量が80ppm以下の層と120
ppm以上の層とを有することを特徴とする多層構造の石
英ガラス製炉芯管にある。
々検討を重ねた結果なされたもので、その要旨とすると
ころは、肉厚方向に、OH基含有量が80ppm以下の層と120
ppm以上の層とを有することを特徴とする多層構造の石
英ガラス製炉芯管にある。
これをさらに詳しく説明すると、本考案者の知見によれ
ば、OH基の含有量が80ppm以下の石英ガラスは、高温に
なっても粘度の減少が少なく耐熱性がすぐれているの
で、熱的ツブレを起こすことがなく、一方OH基の含有量
が120ppm以上のものは、前記不純物の浸入、拡散、透過
を抑制する力が強く、ヒータ、SiCライナ管のような外
部構造物からの不純物の透過、拡散を抑制するので、半
導体の汚染を防ぐことが確認された。
ば、OH基の含有量が80ppm以下の石英ガラスは、高温に
なっても粘度の減少が少なく耐熱性がすぐれているの
で、熱的ツブレを起こすことがなく、一方OH基の含有量
が120ppm以上のものは、前記不純物の浸入、拡散、透過
を抑制する力が強く、ヒータ、SiCライナ管のような外
部構造物からの不純物の透過、拡散を抑制するので、半
導体の汚染を防ぐことが確認された。
本考案者はこれに基づき、石英ガラス製炉芯管の管壁
を、肉厚方向にOH基の多い層と少ない層とに分けた構成
にしたもので、これによって、一定成分の単一石英ガラ
ス層よりなる炉芯管では達成し得なかった前記従来の問
題点を除去することができ、耐熱性向上と汚染防止の二
つの効果を併せ備えるにいたったものである。
を、肉厚方向にOH基の多い層と少ない層とに分けた構成
にしたもので、これによって、一定成分の単一石英ガラ
ス層よりなる炉芯管では達成し得なかった前記従来の問
題点を除去することができ、耐熱性向上と汚染防止の二
つの効果を併せ備えるにいたったものである。
この場合OH基の多い層を外側にするか内側にするかは任
意であり、層厚は各層とも1〜3mmで、全体として3〜5
mmとすることが望ましい。
意であり、層厚は各層とも1〜3mmで、全体として3〜5
mmとすることが望ましい。
第1図、第2図(a)、(b)に本考案による石英ガラ
ス製炉芯管の一例を示すが、外径200mm、長さ2500mm、
層厚3.5mmで、管壁は2層よりなり、外層はOH基含有量
が約190ppm、厚さ2mmであり、内層はOH基含有量が約60p
pm、厚さ1.5mmである。
ス製炉芯管の一例を示すが、外径200mm、長さ2500mm、
層厚3.5mmで、管壁は2層よりなり、外層はOH基含有量
が約190ppm、厚さ2mmであり、内層はOH基含有量が約60p
pm、厚さ1.5mmである。
かかる本考案の炉芯管は、たとえば次の方法により容易
に作ることができる。
に作ることができる。
内層用石英ガラス管(以下内管という)を外層用石英ガ
ラス管(以下外管という)内に挿入し、内管内を加圧
し、外管と内管の隙間を減圧し、内・外管を回転しつ
つ、ガスバーナ等により外管を加熱し、内管に密着させ
るようにして2層構造とするのである。第3図に示すよ
うに、OH基の少ない石英ガラス層1をはさんでOH基の多
い層2、3を設けることも可能であり、このように2層
以上の組合せにすることによって前記効果をさらに向上
させることができる。
ラス管(以下外管という)内に挿入し、内管内を加圧
し、外管と内管の隙間を減圧し、内・外管を回転しつ
つ、ガスバーナ等により外管を加熱し、内管に密着させ
るようにして2層構造とするのである。第3図に示すよ
うに、OH基の少ない石英ガラス層1をはさんでOH基の多
い層2、3を設けることも可能であり、このように2層
以上の組合せにすることによって前記効果をさらに向上
させることができる。
実施例 次に、具体例により本考案を説明する。
実施例1〜4及び比較例1〜7 電気溶融により作成した内層用石英ガラス管を、火炎溶
融により作成した外層用石英ガラス管の内側に挿入し、
ガスバーナで外部加熱して融着一体化した二層石英ガラ
ス管を製造した。
融により作成した外層用石英ガラス管の内側に挿入し、
ガスバーナで外部加熱して融着一体化した二層石英ガラ
ス管を製造した。
各種の内層用石英ガラス管及び各種の外層用石英ガラス
管を組み合わせて、各種のOH基含有量及び層厚を有する
5種の複合炉芯管(実施例1〜4,比較例1〜3)を製作
した。
管を組み合わせて、各種のOH基含有量及び層厚を有する
5種の複合炉芯管(実施例1〜4,比較例1〜3)を製作
した。
更に、比較のために、火炎溶融石英ガラス管のみを素材
とした単層管2種(比較例4,5)及び電気溶融による石
英ガラス単層管2種(比較例6,7)を製作した。
とした単層管2種(比較例4,5)及び電気溶融による石
英ガラス単層管2種(比較例6,7)を製作した。
これらの各管は、拡散プロセス管用に作成され、すべて
管長が約2500mm、外径が182mmに揃えられた。
管長が約2500mm、外径が182mmに揃えられた。
各管及び各層のOH基含有量、層厚を下掲第1表にまとめ
て示す。
て示す。
これらの各管を使用して、実際に、1050℃のウエット酸
化プロセスを通してウエーハ上に、約180Åの酸化膜を
形成させ、絶縁耐圧の測定を行った。それらについての
測定結果を第2表に示す。
化プロセスを通してウエーハ上に、約180Åの酸化膜を
形成させ、絶縁耐圧の測定を行った。それらについての
測定結果を第2表に示す。
但し、酸化物の絶縁耐圧の不良率は、絶縁耐圧が8MV/cm
以下のものの割合であり、炉管の変形は、未使用の炉管
の外径からの潰れ量である。また、炉の昇温速度は、45
KVAの炉で常温から1050℃までの最初に達した時間であ
る。
以下のものの割合であり、炉管の変形は、未使用の炉管
の外径からの潰れ量である。また、炉の昇温速度は、45
KVAの炉で常温から1050℃までの最初に達した時間であ
る。
上表の実施例3と比較例7から、OH基の上限が300ppmを
超えると炉管が変形することが判る。また、実施例4と
比較例6から、少なくともOH基が120ppm以上でなければ
絶縁耐圧などの不良抑制効果がないことが判る。
超えると炉管が変形することが判る。また、実施例4と
比較例6から、少なくともOH基が120ppm以上でなければ
絶縁耐圧などの不良抑制効果がないことが判る。
実施例1と比較例1,5から、OH基が多い層が、1mm以上な
いと絶縁耐圧などの不良抑制効果がないことが判る。更
に、実施例2と比較例2,3から、OH基が80ppm以下の層が
1mm以上ないと炉管が変形するすることが判り、比較例
5から合計肉厚が約3mm以上ないと炉管が変形すること
が判る。比較例4からは、合計の肉厚があまり厚くなる
と炉の昇温時間が長くなりすぎて実用的でなくなること
が判る。
いと絶縁耐圧などの不良抑制効果がないことが判る。更
に、実施例2と比較例2,3から、OH基が80ppm以下の層が
1mm以上ないと炉管が変形するすることが判り、比較例
5から合計肉厚が約3mm以上ないと炉管が変形すること
が判る。比較例4からは、合計の肉厚があまり厚くなる
と炉の昇温時間が長くなりすぎて実用的でなくなること
が判る。
実験における絶縁耐圧は、ウエーハの処理の歩留まりに
影響し、炉管の変形は炉管の寿命に、また昇温時間はプ
ロセスの効率にそれぞれ影響する。
影響し、炉管の変形は炉管の寿命に、また昇温時間はプ
ロセスの効率にそれぞれ影響する。
上記実験から、実用的には、OH基が80ppm以下の層と120
〜300ppmの層が、各1〜3mmの厚みで、且つ肉厚の合計
が3〜5mmであることが極めて重要であることが理解さ
れよう。
〜300ppmの層が、各1〜3mmの厚みで、且つ肉厚の合計
が3〜5mmであることが極めて重要であることが理解さ
れよう。
以上説明したように、本考案の炉芯管を使って半導体の
熱処理を行なえば、不純物に汚染されることもなく、し
かも耐熱性の高い炉芯管であるため寿命永く使用するこ
とができ、産業上有用な考案である。
熱処理を行なえば、不純物に汚染されることもなく、し
かも耐熱性の高い炉芯管であるため寿命永く使用するこ
とができ、産業上有用な考案である。
第1図は本考案による炉芯管の長さ方向の縦断面図を、
第2図(a)は第1図A部の拡大断面図を、(b)はA
部各層のOH基含有量分布を、第3図は本考案による3層
構造炉芯管の断面図を示す。 1……OH基の少ない石英ガラス層、2……OH基の多い石
英ガラス層、3……OH基の多い石英ガラス層。
第2図(a)は第1図A部の拡大断面図を、(b)はA
部各層のOH基含有量分布を、第3図は本考案による3層
構造炉芯管の断面図を示す。 1……OH基の少ない石英ガラス層、2……OH基の多い石
英ガラス層、3……OH基の多い石英ガラス層。
Claims (1)
- 【請求項1】肉厚方向に、OH基含有量が80ppm以下の層
と120〜300ppmの層とを有し、各層が1〜3mmで合計が3
〜5mmの厚さであることを特徴とする多層構造の石英ガ
ラス製炉芯管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985106556U JPH0739227Y2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 多層構造の石英ガラス製炉芯管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985106556U JPH0739227Y2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 多層構造の石英ガラス製炉芯管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6214722U JPS6214722U (ja) | 1987-01-29 |
JPH0739227Y2 true JPH0739227Y2 (ja) | 1995-09-06 |
Family
ID=30982026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985106556U Expired - Lifetime JPH0739227Y2 (ja) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | 多層構造の石英ガラス製炉芯管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739227Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2610056B2 (ja) * | 1989-06-13 | 1997-05-14 | 信越石英株式会社 | 半導体熱処理用石英ガラス部材及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5917242A (ja) * | 1982-07-20 | 1984-01-28 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 半導体製造用石英ガラス |
-
1985
- 1985-07-12 JP JP1985106556U patent/JPH0739227Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6214722U (ja) | 1987-01-29 |
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