JPH0738933Y2 - 抜き取り型貼着ラベル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、新規な構造の貼着ラベルに関するものであ
り、特に、ラベル表示面側における周囲部分に貼り合せ
粘着面を備えていて、たとえば透明な被貼着体の裏面側
に直接貼り付けた際、被貼着体の表面側からラベル表示
内容を目視することができるようになした抜き取り型貼
着ラベルである。

［従来の技術およびその問題点］ 従来の貼着ラベルは、ラベル自体の裏面に直接的に粘着
剤層を備えたものからなっており、通常、粘着剤層を保
護する目的において、当該粘着剤層側に離型紙を貼り合
せたものとして提供されている。この種のラベルは、上
記するようにラベル自体の裏面すなわちラベル表示面の
背反面に粘着剤層が設けてあるので、当該貼着ラベルを
被貼着体に対して貼り付ける際、常に、当該被貼着体の
表面側から直接的に貼り付けなければならなかった。し
たがって、貼り付けられたラベルは、常に、そのラベル
表示面が露出してしまい、ラベル表示面の汚れ、及び損
傷に対して無防備であった。

一方、この種の貼着ラベルにおいて、ラベル表示面を保
護し、被貼着体越しに目視し得るように用いようにとす
る場合、離型紙から剥離したラベルを更にそれよりも大
きな紙に貼り付け、はみ出した周囲の部分に粘着剤層を
設け、当該粘着剤層を介して被貼着体に貼り付けなけれ
ばならなかった。この場合、ラベル表示面を保護するこ
とができるが、反面、ラベルの貼り付けに関する取り扱
い並びに作業性に欠けるという問題点を有していた。

［考案が解決しようとする課題］ そこで、この考案は、抜き取り紙からラベルを抜き取っ
た段階において、ラベル表示面側における周囲部分に貼
り付け用の粘着剤面を備えていて、たとえば、透明な被
貼着体の裏面側に直接貼り付けた際、被貼着体の表面側
からラベル表示面を目視可能とするようになした、ラベ
ル表示面の保護並びに貼り付け処理及び取り扱いに好便
な抜き取り型貼着ラベルを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ この考案は、上記する目的を達成するにあたって、具体
的には、裏面側における予め定められた領域に対して離
型剤を塗布してなる離型剤層を備えていて、この離型剤
層の領域内にラベル領域を区画するダイカットを備えて
なるラベル抜き取り用紙と、 ラベル抜き取り用紙における離型剤層の領域に対応する
大きさを有し、一方の面の全面にわたって粘着剤層を備
えた裏あてシート部材とからなり、 裏あてシート部材を、その粘着剤層を介して、ラベル抜
き取り用紙における離型剤層に対応させて貼り合せてな
る抜き取り型貼着ラベルを構成する。

［実施例の説明］ 以下、この考案になる抜き取り型貼着ラベルについて、
図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明す
る。

この考案になる抜き取り型貼着ラベル（１）は、ラベル
抜き取り用紙（２）と裏あてシート部材（３）とからな
っている。一例において、前記ラベル抜き取り用紙
（２）は、両側にマージナルホール列（４、４）を備え
た送り印字処理可能な連続シートによって構成される。
前記ラベル抜き取り用紙（２）は、単葉紙により構成さ
れるものであってもよい。

前記ラベル抜き取り用紙（２）は、その裏面側における
予め定められた領域に対して離型剤を塗布してなる離型
剤層（５）を有していて、前記離型剤層（５）の領域内
にラベル領域（６）を区画するダイカット（７）を備え
ている。前記離型剤層（５）は、第２図に示すように、
予め定められた領域全面に設けられている。

前記ラベル領域（６）は、その一方の面側においてラベ
ル表示面（6a）を形成する。前記ラベル領域（６）にお
けるラベル表示面（6a）に対しては、コンピュータ機器
等により、連続的に印字処理可能になっている。前記抜
き取り用紙（２）における残余部分（８）に対しても、
同様にコンピュータ印字処理が可能である。前記ダイカ
ット（７）は、連続切線によって構成され、場合によっ
ては不連続切線であってもよい。

前記ラベル領域（６）と残余部分（８）とは、前記ダイ
カット（７）で区分されているが、前記裏あてシート部
材（３）の裏あて処理により一平面的に連接する構造体
として構成される。前記ダイカット（７）によってラベ
ル領域（６）を区分することにより、前記ラベル領域
（６）を前記ラベル抜き取り用紙（２）から極めて容易
に抜き取ることができるようになっている。前記ダイカ
ット（７）は、第２図に示すように、前記離型剤層
（５）に達するように形成されている。

一方、前記裏あてシート部材（３）は、前記ラベル抜き
取り用紙（２）における裏面側に設けた離型剤層（５）
の領域に対応する大きさを有するシート材からなり、一
方の面（3a）の全面にわたって粘着剤層（９）を備えた
ものからなっている。前記裏あてシート部材（３）は、
前記粘着剤層（９）の面側を介して前記ラベル抜き取り
用紙（２）における離型剤層（５）に対応する状態で貼
り合わされている。

以上の構成になる抜き取り型貼着ラベル（１）は、ラベ
ル領域（６）におけるラベル表示面（6a）及び残余部分
（８）に対して、たとえばコンピュータ装置等の手段に
よって、所望の情報の印字処理がなされる。

一方、この考案になる抜き取り型貼着ラベル（１）の使
用手順並びに使用態様の一例を第３図各図に示す。この
考案になる抜き取り型貼着ラベル（１）の使用手順に従
えば、まず、ラベル抜き取り用紙（２）から裏あてシー
ト部材（３）を剥がし取る。この場合、ダイカット
（７）によって区画されているラベル領域（６）は、裏
あてシート部材（３）の粘着剤層（９）に貼り付けられ
た状態で残余部分（８）から抜き取られる。前記裏あて
シート部材（３）は、ラベル抜き取り用紙（２）の裏面
側に離型剤層（５）を介して貼り付けられているので、
前記ラベル抜き取り用紙（２）から極めて容易に剥離す
ることができる。

すなわち、この考案になる抜き取り型貼着ラベル（１）
において、例えば、第２図に示す実施例によれば、離型
剤層（５）と粘着剤層（９）との間の接着力よりもダイ
カット（７）が、外力に対して脆弱であるので、ラベル
抜き取り用紙（２）から裏あてシート部材（３）を剥が
し取る際、ラベル抜き取り用紙（２）は、ダイカット
（７）で確実に分離し、裏あてシート部材（３）側にラ
ベル領域（６）が貼着積層された状態の貼着ラベル
（Ｒ）を得るものである。

裏あてシート部材（３）の剥離により抜き取られたラベ
ル領域（６）は、前記裏あてシート部材（３）における
粘着剤層（９）の面とラベル表示面（6a）とが同一面に
向く態様で、かつ裏あてシート部材（３）の中央部分に
貼り付いた態様で抜き取られる。このようにして抜き取
られた貼着ラベル（Ｒ）は、ラベル領域（６）の周囲に
表向きの粘着剤層（９）を備えたものからなっており、
第３図Ｃに示すようなガラス等の透明性の被貼着体
（Ｈ）に対してその裏面側（Hb）から貼り付けた場合、
ラベル表示面を被貼着体（Ｈ）の表面側（Ha）から目視
可能な状態で、かつラベル領域（６）を完全包被状態で
貼り付けられる。

［本考案の効果］ 以上の構成になるこの考案の抜き取り型貼着ラベルは、
連続シート状態においてラベル領域への情報書き込み処
理が可能である点、抜き取り用紙からラベル領域を極め
て容易にかつ正確に抜き取ることができる点、抜き取っ
たラベルを被貼着体に対して直接的に貼り付けることが
できる点、透明性の被貼着体に対してその裏面側から直
接的に貼り付けた際、ラベル表示面が被貼着体の表面側
から目視できる点、及び被貼着体に対して取り付けた状
態においてラベル表示されているラベル領域を完全に包
被し、汚れ及び損傷を防止できる点等において、極めて
実効性の高いものといえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案になる抜き取り型貼着ラベルの具体
的実施例を示す概略的斜視図、 第２図は、第１図におけるII-II線に沿った概略的拡大
断面図、 第３図Ａは、ラベル抜き取り用紙から裏あてシート部材
を剥がし取る状態を示す概略的斜視図、第３図Ｂは、剥
がし取った貼着ラベル（Ｒ）の態様を示す概略的斜視
図、第３図Ｃは、剥がし取った貼着ラベル（Ｒ）をガラ
ス等の透明性の被貼着体（Ｒ）に貼り合わせた状態を示
す概略的側断面図である。 （１）……抜き取り型貼着ラベル （２）……ラベル抜き取り用紙 （３）……裏あてシート部材 （４）……マージナルホール列 （５）……離型剤層 （６）……ラベル領域 （７）……ダイカット （８）……残余部分 （９）……粘着剤層 （Ｒ）……粘着ラベル （Ｈ）……被貼着体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】裏面側における予め定められた領域に対し
   て離型剤を塗布してなる離型剤層（５）を備え、前記離
   型剤層（５）の領域内にラベル領域（６）を区画するダ
   イカット（７）を備えてなるラベル抜き取り用紙（２）
   と、 前記ラベル抜き取り用紙（２）における離型剤層（５）
   の領域に対応する大きさを有し、一方の面の全面にわた
   って粘着剤層（９）を備えた裏あてシート部材（３）と
   からなり、 前記裏あてシート部材（３）を、その粘着剤層（９）を
   介して、前記ラベル抜き取り用紙（２）における離型剤
   層（５）に対応させて貼り合せてなることを特徴とする
   抜き取り型貼着ラベル。
2. 【請求項２】前記ラベル抜き取り用紙（２）が、両側に
   マージナルホール列を備えた送り印字処理可能な連続シ
   ートからなり、前記ダイカット（７）により区画される
   ラベル領域（６）のラベル表示面（6a）に対して機械的
   に印字処理可能になしたことを特徴とする請求項（１）
   に記載の抜き取り型貼着ラベル。