JPH0357504Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 この考案は、金融機関等において一般的に利用
されているATM等の自動処理機械に使用する通
帳であつて、特に、登録印鑑表示シールの貼り合
せ部の構造に関するものである。

(b) 従来の技術およびその問題点 金融機関等において利用されている従来の通帳
は、第５図に示すように表紙クロス３の裏面側３
ａに中紙４が貼り合されていて、表紙の裏面側に
あたる前記中紙面に取り引き発生時点での確認用
としての登録印鑑表示シール１０および印捺表示
面を保護するための透明保護シール１１が貼り付
けられるようになつている。この従来の通帳は、
表紙クロス３および中紙４とによつて接着剤層５
を介して積層形成されている表紙２の裏面側に、
接着剤層１４を介して透明性の剥離シート１５を
貼り合せ、その上に登録印鑑表示シール１０およ
び透明保護シール１１が、単に積層貼着されてい
るにすぎないため、貼り合せ部分のみ部分的な膨
らみｈが生じ、当該通帳１を自動処理機械にかけ
て使用する際、その段差が自動処理機械を誤動作
させる原因となつていて、その対策が要望されて
いる。

(c) 本考案の技術的課題 そこで、この考案は、通帳表紙の裏面側に登録
印鑑表示シールおよび透明保護シールを貼り付け
たあとも、表紙の厚みの部分的変化を極力少なく
し、通帳の機械処理においても誤動作の発生を防
止するためのものである。

(d) 本考案の技術的手段 この考案は、上述する目的を達成するにあたつ
て、具体的には、端末処理装置によつて情報処理
が可能なように作成されていて、表紙クロスに中
紙を貼り合せ、中紙面側に登録印鑑表示シール取
付部を設けてなる通帳において、前記中紙に対し
て、前記登録印鑑表示シール取付部を囲むように
切り込み線を設け、前記表紙クロスの中紙貼り合
せ面における登録印鑑表示シール取付部に剥離性
を高める表面処理層を設け、前記切り込み線で囲
まれた部分の中紙を前記表紙クロスから剥離し
て、登録印鑑表示シール取付部を凹状に形成し、
前記凹状に形成された部分に登録印鑑表示シール
および透明性の保護シールを貼り合せるように形
成してなる通帳である。

(e) 本考案の実施例 以下、この考案になる通帳について、図面に示
す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。

通帳１の表紙２は、一般的に通帳用表紙クロス
３と中紙用紙４とを接着剤５を介して全面的に貼
り合せ形成されている。この考案になる通帳１
は、通帳用表紙クロス３の裏面側３ａであつて、
登録印鑑表示シール取付部６に対して、予めシリ
コン等の高剥離性物質の塗工による剥離性処理層
７が設けられる。前記通帳用表紙クロス３の裏面
側３ａに剥離処理層７を設けた上で、前記通帳用
表紙クロス３と中紙用紙４とを接着剤５によつて
全面完全接着する。一方、通帳用表紙クロス３に
接着された中紙用紙４に対して、前記剥離性処理
層７の周囲の線から若干内側に寄つた線に沿つ
て、前記通帳用表紙クロス３が打ち抜かれないよ
うに切り込み線８を設ける。前記切り込み線８に
よつて囲まれた部分の中紙は、前記通帳用表紙ク
ロス３の裏面３ａに設けた剥離性処理層７の効果
によつて通帳用表紙クロス３から接着剤５と共に
きわめて容易に剥がし取ることができる。このよ
うに切り込み線８によつて囲まれた部分の中紙４
を剥がし取ることによつて表紙の裏面側に凹状部
９が形成される（第３図参照）。この考案では、
前記凹状部９に対して、登録印鑑表示シール１０
および透明保護シール１１が貼り付けられる（第
４図参照）。前記登録印鑑表示シール１０は、一
方の面１０ａに登録された印鑑によつて捺印がな
されていて、他方の面１０ｂに接着剤層１２が設
けてある。一方、透明保護シール１１は、前記登
録印鑑表示シール１０より大きく、前記切り込み
線８によつて囲まれた部分より若干小さいかある
いは等しい大きさのものからなり、裏面全面に接
着剤層１３を有している。この考案では、前記登
録印鑑表示シール１０と透明保護シール１１とを
貼り合せた状態での厚さが、前記中紙用紙４の厚
さにほぼ等しくなるように設計されている。した
がつて、登録印鑑表示シール１０と透明保護シー
ル１１とを貼り合せ、前記凹状部９に貼り付ける
ことによつて、通帳表紙の裏面側を過不足なく面
一に形成することができる。

(f) 本考案の効果 以上の構成になるこの考案の通帳によれば、通
帳表紙の裏面側に登録印鑑表示シールおよびその
保護シールを貼り付けたとしても、前記通帳表紙
の裏面側を過不足なく面一的に形成することがで
き、従来のもののように、登録印鑑表示シールの
貼り付けによつて生じる部分的な膨みｈを完全に
解消することができ、機械処理においても誤動作
の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案が適用される一般的な通帳
の概要を示す斜視図、第２図は、この考案になる
通帳における登録印鑑表示シール取付部の詳細を
示す側断面図、第３図は、切り込み線に沿つて囲
まれた部分を剥がし取つた状態の側断面図、第４
図は、剥がし取り凹状部分に登録印鑑表示シール
および透明保護シールを貼り付けた状態の側断面
図、第５図は、従来の通帳における登録印鑑表示
シール取付部の側断面図である。 １……通帳、２……通帳表紙、３……通帳用表
紙クロス、４……中紙用紙、５……接着剤、６…
…登録印鑑表示シール取付部、７……剥離性処理
層、８……切り込み線、１０……登録印鑑表示シ
ール、１１……透明保護シール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端末処理装置によつて情報処理が可能なように
   作成されていて、表紙クロスに中紙を貼り合せ、
   中紙面側に登録印鑑表示シール取付部を設けてな
   る通帳において、前記中紙に対して、前記登録印
   鑑表示シール取付部を囲むように切り込み線を設
   け、前記表紙クロスの中紙貼り合せ面における登
   録印鑑表示シール取付部に剥離性を高める表面処
   理層を設け、前記切り込み線で囲まれた部分の中
   紙を前記表紙クロスから剥離して、登録印鑑表示
   シール取付部を凹状に形成し、前記凹状に形成さ
   れた部分に登録印鑑表示シールおよび透明性の保
   護シールを貼り合せるように形成したことを特徴
   とする通帳。