JPH0738863A - 画像通信端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者のプライバシーを効率的に保護するこ
とができるテレビ電話を提供する。 【構成】 カメラ２で撮影した画像とマイク１に入力し
た音声とを多重化して送信する画像通信端末装置におい
て、電話番号を登録する番号登録手段11と、着信した電
話番号が番号登録手段に登録されているかどうかを判別
する番号判定手段12と、着信した電話番号が番号登録手
段に登録されていないとき画像の多重化を抑える制御手
段13とを設ける。番号登録されている相手からの着信に
は、自側の画像を音声と共に送信するが、未登録の相手
からの着信には、音声のみで応対することができ、使用
者のプライバシーが保護される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テレビ電話等に使用さ
れる画像通信端末装置に関し、特に、使用者のプライバ
シーを効率的に保護できるように構成したものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＣＣＩＴＴからオーディオビジュ
アル・サービス用の画像符号化方式が正式勧告されたこ
とや、ＩＳＤＮが普及し、高速デジタル伝送路の低ラン
ニング・コストでの利用が可能になったことに伴って、
動画テレビ電話等の画像通信端末機能を持つ画像通信端
末装置の市場が拡大しつつある。

【０００３】テレビ電話に使用される従来の画像通信端
末装置は、図３に示すように、音声用マイクおよびスピ
ーカーを内蔵するハンドセット１と、自側の画像を撮影
するカメラ２と、相手側の画像を表示するモニター３
と、各端末の操作を行なうキー操作部４と、ハンドセッ
ト１から入力した音声を圧縮・符号化すると共に受信し
た音声データの伸長・復号化を行なう音声コーデック部
５と、カメラ２で撮影した画像を圧縮・符号化すると共
に受信した画像データの伸長・復号化を行なう画像コー
デック部６と、キー操作部４からの入力に従って端末を
制御する端末制御部７と、音声コーデック部５および画
像コーデック部６から送られた画像および音声の両デー
タを多重化すると共に受信データを音声データと画像デ
ータとに分離する多重・分離部８と、発着呼や切断等の
管理を行なう呼制御処理部９と、ＩＳＤＮとテレビ電話
とを接続する網インタフェース部10とを備えている。

【０００４】この装置の網インタフェース部10は、ＩＳ
ＤＮから呼設定メッセージを受けて着呼を知ると、その
メッセージを解析し、発信端末がテレビ電話であること
を確認した場合には、呼制御処理部９に着呼を通知す
る。

【０００５】呼制御処理部９は、端末制御部７に着呼通
知を出力し、端末制御部７は、使用者に対してベルを鳴
らして着呼を知らせる。使用者がそれに応じると、それ
を認識した端末制御部７は、呼制御処理部９を通じて、
網インタフェース部10に応答メッセージを送るように指
示し、その指示に従って網インタフェース部10がＩＳＤ
Ｎに応答メッセージを送出することにより相手との接続
が完了する。

【０００６】接続完了後は、カメラ２で撮影した画像が
画像コーデック部６で、また、ハンドセットから入力し
た音声が音声コーデック部５で圧縮、符号化され、それ
らが多重・分離部８で多重化されて、網インタフェース
部10からＩＳＤＮ回線上に送られる。

【０００７】また、それと共に、網インタフェース部10
が受取った相手からの映像・音声データは、多重・分離
部８で映像信号と音声信号とに分離され、さらに、画像
コーデック部６および音声コーデック部５で伸長・復号
化されて、それぞれ、音声はハンドセット１から、映像
はモニター３から出力される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の画像通
信端末装置では、着信に応じると同時に着信側の画像が
相手側に送信されるため、着信側の使用者の全く知らな
い相手に対しても着信側の画像が送られてしまうことに
なり、プライバシーの保護という点において問題が生じ
てくる。

【０００９】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、使用者のプライバシーを効率的に保護す
ることができる画像通信端末装置を提供することを目的
としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、カ
メラで撮影した画像とマイクに入力した音声とを多重化
して送信する画像通信端末装置において、電話番号を登
録する番号登録手段と、着信した電話番号が番号登録手
段に登録されているかどうかを判別する番号判定手段
と、着信した電話番号が番号登録手段に登録されていな
いとき画像の多重化を抑える制御手段とを設けている。

【００１１】また、番号登録されていない相手へのメッ
セージを登録するメッセージ登録手段を設け、着信した
電話番号が番号登録手段に登録されていないとき、制御
手段が、画像に代えてこのメッセージを多重化するよう
に構成している。

【００１２】

【作用】そのため、番号登録されている相手から着信が
あった場合には、自側の画像を音声と共に送信するが、
番号登録されていない相手からの着信の場合には、音声
のみ、または、音声とメッセージ画面とにより応対する
ことができ、使用者のプライバシーが効率良く保護され
る。

【００１３】

【実施例】（第１実施例）本発明の第１実施例における
画像通信端末装置は、図１に示すように、電話番号を登
録する番号登録部11と、着信時に相手番号が番号登録部
11に登録してあるかどうかを判断する番号判定部12と、
着信時の相手の番号が番号登録部11に登録されていない
場合に画像データを多重化せずに、音声だけを送信する
多重化制御部13とを備えている。また、端末を制御する
端末制御部７は、キー操作部４からの入力に従って電話
番号を番号登録部11に登録する。その他の構成は、従来
の装置（図３）と変わりが無い。

【００１４】この画像通信端末装置は、次のように動作
する。この装置の使用者は、使用者側の画像が送信され
ても支障を生じない相手の電話番号を、予めキー操作部
４から入力し登録する。キー入力された電話番号は、端
末制御部７から番号登録部11に入力され、登録される。

【００１５】この装置において、着信から相手側端末と
接続完了するまでの手順は従来の装置と同じであり、Ｉ
ＳＤＮから呼設定メッセージを受けて着呼を知った網イ
ンタフェース部10がそのメッセージを解析し、発信端末
がテレビ電話であることを確認した場合には、呼制御処
理部９に着呼を通知する。呼制御処理部９は、端末制御
部７に着呼通知を出力し、端末制御部７は、使用者に対
してベルを鳴らして着呼を知らせる。使用者がそれに応
じると、それを認識した端末制御部７が、呼制御処理部
９を通じて、網インタフェース部10に応答メッセージの
送信を指示し、その指示に従って網インタフェース部10
がＩＳＤＮに応答メッセージを送出して相手との接続が
完了する。

【００１６】接続完了後は、呼制御処理部９より番号判
定部12に相手の電話番号が伝えられ、番号判定部12は、
その番号が番号登録部11に登録されている番号であるか
どうかを判定する。

【００１７】登録された番号であるときは、従来どお
り、カメラ２で撮影した画像が画像コーデック部６で圧
縮、符号化され、また、ハンドセットから入力した音声
が音声コーデック部５で圧縮、符号化され、それらが多
重・分離部８で多重化されて、網インタフェース部10か
らＩＳＤＮ回線上に送られる。

【００１８】また、それと共に、網インタフェース部10
が受取った相手からの映像・音声データは、多重・分離
部８で映像信号と音声信号とに分離され、さらに、画像
コーデック部６および音声コーデック部５で伸長・復号
化されて、それぞれ、音声はハンドセット１から、映像
はモニター３から出力される。

【００１９】相手番号が番号登録部11に登録されていな
い場合は、番号判定部12から通知を受けた多重化制御部
13が、画像コーデック部６の圧縮・符号化した画像デー
タを音声データと多重化しないように多重・分離部８を
制御し、多重・分離部８からは、音声データのみが網イ
ンタフェース部10に出力され、ＩＳＤＮ回線を通じて相
手側に送られる。

【００２０】また、それと共に、網インタフェース部10
が受取った相手からの画像・音声データは、従来どう
り、多重・分離部８で画像データと音声データとに分離
され、画像データは画像コーデック部６で、また、音声
データは音声コーデック部５で伸長・復号化されて、そ
れぞれ、音声はハンドセット１から、画像はモニター３
から出力される。

【００２１】また、相手が確認できた段階で、使用者が
キー操作部４のキーを押すと、端末制御部７から多重化
制御部13に画像の多重化が通知され、自側の画像の送信
が開始される。

【００２２】このように、予め登録した電話番号以外か
ら着信があった場合には、相手側への画像の送信を抑え
ることにより、プライバシーが守られる。

【００２３】（第２実施例）第２実施例の画像通信端末
装置は、図２に示すように、番号登録されていない相手
へのメッセージを登録するメッセージ登録部14と、着信
した相手の電話番号が登録されていないときにメッセー
ジ登録部14に登録されたメッセージを画像として送信す
るように制御する送信画像制御部15とを備えている。そ
の他の構成は第１実施例の装置（図１）と変わりが無
い。

【００２４】この装置では、第１実施例で説明した手順
で相手との接続が完了すると、呼制御処理部９は、番号
判定部12に相手の電話番号を伝え、番号判定部12は、そ
の番号が番号登録部11に登録されているかどうかを判定
して、判定結果を送信画像制御部15に伝える。

【００２５】その番号が登録されているときは、送信画
像制御部15は、画像コーデック部５に対してカメラ２で
撮影した画像を圧縮・符号化するように制御し、画像コ
ーデック部５は、圧縮・符号化した画像データを多重・
分離部８に送る。

【００２６】一方、ハンドセット１から入力した音声デ
ータは、音声コーデック部５において圧縮、符号化さ
れ、多重・分離部８に出力される。多重・分離部８は、
この音声データと画像データとを多重化し、網インタフ
ェース部10を通じて回線上に送出する。

【００２７】また、網インタフェース部10が相手局から
受取った画像・音声データは、多重・分離部８で画像デ
ータと音声データとに分離され、画像データは画像コー
デック部６で、また、音声データは音声コーデック部５
で伸長・復号化されて、それぞれ、音声はハンドセット
１から、画像はモニター３から出力される。

【００２８】相手番号が番号登録部11に登録されていな
い場合は、番号判定部12から通知を受けた送信画像制御
部15は、画像コーデック部６に対してメッセージ登録部
14に登録されているメッセージを圧縮・符号化するよう
に制御する。画像コーデック部６により圧縮・符号化さ
れたこの画像データは、多重・分離部８において、音声
コーデック部５で圧縮、符号化された音声データと多重
化され、網インタフェース部10を介してＩＳＤＮ回線に
出力される。

【００２９】また、網インタフェース部10が受取った相
手からの画像・音声データは、従来どうり、多重・分離
部８で画像データと音声データとに分離され、画像デー
タは画像コーデック部６で、また、音声データは音声コ
ーデック部５で伸長・復号化されて、それぞれ、音声は
ハンドセット１から、画像はモニター３から出力され
る。

【００３０】なお、使用者が、相手を確認した段階でキ
ー操作部４を操作した場合には、カメラ２の撮影した自
側の画像の送信が開始される。

【００３１】このように、第２実施例の装置では、メッ
セージ登録部14に、例えば似顔絵に添えて“こちらは○
○です”と表示したメッセージを格納しておくことによ
り、予め登録した電話番号以外から着信があったとき
は、このメッセージが音声と共に相手側に送信される。
従って、自側のプライバシーは守られ、また、相手側は
端末のモニターにメッセージが映るために、画像通信端
末装置の故障と見誤る虞れがない。

【００３２】

【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の画像通信端末装置では、見知らぬ相手から
着信があった時は、自側の画像を送信せずに、音声また
は音声とメッセージとにより応対することができるの
で、プライバシーを効率良く保護することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例における画像通信端末装置
の構成を示すブロック図、

【図２】本発明の第２実施例における画像通信端末装置
の構成を示すブロック図、

【図３】従来の画像通信端末装置の構成を示すブロック
図である。

【符号の説明】

１ ハンドセット ２ カメラ ３ モニター ４ キー操作部 ５ 音声コーデック部 ６ 画像コーデック部 ７ 端末制御部 ８ 多重・分離部 ９ 呼制御処理部 10 網インタフェース部 11 番号登録部 12 番号判定部 13 多重化制御部 14 メッセージ登録部 15 送信画像制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラで撮影した画像とマイクに入力し
   た音声とを多重化して送信する画像通信端末装置におい
   て、 電話番号を登録する番号登録手段と、 着信した電話番号が前記番号登録手段に登録されている
   かどうかを判別する番号判定手段と、 着信した電話番号が前記番号登録手段に登録されていな
   いとき前記画像の多重化を抑える制御手段とを設けたこ
   とを特徴とする画像通信端末装置。
2. 【請求項２】 番号登録されていない相手へのメッセー
   ジを登録するメッセージ登録手段を設け、着信した電話
   番号が前記番号登録手段に登録されていないとき、前記
   制御手段が、前記画像に代えて前記メッセージを多重化
   することを特徴とする請求項１に記載の画像通信端末装
   置。