JPH073852Y2 - 小型管理機の支持案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は作物栽培ベッド内の床土を耕耘又はその他の管
理作業を行なう小型管理機の支持案内装置に関する。

（ロ）従来技術 従来、機体の中間部に左右一対の車輪を軸支し、後部に
耕耘装置を装着して車輪により機体を支持しながら走行
するようにした動力農機において、機体の一側前後から
側方へ突出した支持アームに案内ローラーを装着して動
力農機をコンクリートに沿って進行案内するようにした
ものも既に知られている。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 前記既知の動力農機は、機体をコンクリート畦畔に沿っ
て進行案内するようにしたものは、機体がコンクリート
畦畔に衝突しないように案内することはできるが、これ
を作物栽培ベッドに適用しても、車輪が作物栽培ベッド
内を転動して床土面を荒らし、それへの播種、又は植付
が困難になると共に一方の側壁に対する機体の間隔が一
定になるだけで、機体全体を左右の側壁により支持する
ことができないので、耕深が変化すると共に作物栽培ベ
ッドの底部の礫層を破壊する等の問題点があった。

（ニ）問題点を解決するための手段 本考案は、伝動ケースの前部にフレームを取付け、後部
には支持枠を装着し、下部には左右両側方へ延出した作
業軸に作業部を装着して作業を行う小型管理機におい
て、前記フレームの下部に左右両側方へ延出した支軸を
着脱可能に装着し、該支軸の両端部に作物栽培ベッドの
左右の側壁上を転動するガイドローラーをそれぞれ装着
し、前記支持枠の後部にヒッチ金を取付け、該ヒッチ金
に着脱可能に装着した取付金をヒッチ金よりも下方へ垂
下させ、この垂下部に左右両側方に固定したパイプの両
端部に嵌挿して進退調節可能でかつ着脱可能な支杆を装
着し、該支杆の両端部にそれぞれガイドローラーを装着
して、機体全体を前記前後２対のガイドローラーを介し
て前記作物栽培ベッドの側壁で支持しながら進行させる
ように構成することにより前述の問題点を解決した。

（ホ）作用 前後にあって左右へ延出した支軸の先端部にそれぞれ装
着したガイドローラーは作物栽培ベッドの左右の側壁上
を転動し、それにより小型管理機全体が両方の側壁に進
行可能に支持され、この状態で作業軸を回転するとそれ
に装着した耕耘爪が作物栽培ベッド中の床土を耕耘し、
それにより機体が前方へ押され、左右で対をなす前後の
ガイドローラーが回動するので、耕耘爪が前記作物栽培
ベッドの礫層を破壊することがなく、一定の耕深で耕耘
する。

また、作物栽培ベッド以外の通常の圃場において作業を
行う場合は、前方のガイドローラー及び支軸を取外し、
取付金をヒッチ枠から取り外すと、後部のガイドローラ
ー及びそれぞれの支軸を簡単に取り外すことができ、ガ
イドローラーが耕耘作業及び機体回行等の諸操作の障害
になることがない。

（ヘ）実施例 本考案の一実施例を図面について説明すると、１は中央
部が低くなった底板２と、その外側から立上がっていて
上部が平担になった側壁3,3と、前記底板２の中央に設
けた排水パイプ５と、その上面を覆うと共に多数の孔を
有する半円状の浸透枠６とからなる作物栽培ベッドであ
て、低部を礫層７とし、その上に堆肥層８及び床土層９
を充填してある。

10は小型管理機であって、上下方向の伝動ケース11と一
体なフレーム12にエンジン13を搭載して該エンジン13に
より伝動ケース11の上部の入力軸を駆動し、後部にハン
ドル15を取付け、下部から両側方へ突出した出力軸にパ
イプからなる作業軸16を着脱可能に連結すると共に該作
業軸16に多数の耕耘爪17・・を取付けることにより構成
されており、耕耘幅は側壁3,3の内側に間隔ｌ（例えば
約５〜20mm）を隔てる程度となっている。

そして、前記フレーム12に螺着して垂下させたブラケッ
ト18には両側方へ延出したパイプ20の先端に支軸21,21
を進退調節可能でかつ着脱可能に嵌挿してボルト22,22
にて止着してなる軸23を固定し、上記支軸21,1には前記
側壁３の内側面に当接するフランジ25,25を有するガイ
ドローラー26,26を、ベアリング27,27を介して回転自在
に取付けてある。

また、伝動ケース11の後部に螺着した支持枠28の後部に
は、側面視でコ字状をなしていて上面に保持筒29を有す
るヒッチ金30を固定し、後方の支軸31は、その中間部を
下向きコ字状をなしていて前記ヒッチ金30よりも下方へ
垂下した取付金32の垂下部に貫挿して固定したパイプ33
と、その両端部に嵌挿して進退調節可能でかつ着脱可能
にボルト33aで螺着した支杆34,34とで構成されており、
それらの支杆34,34にはフランジ25,25を有するガイドロ
ーラー26,26を、ベアリング27,27を介して回転自在に取
付けてあり、前記取付金32の内側に、水平受板35と、左
右一対の孔の後面にナット37,37を固定してなる垂直受
板36とを熔接し、この取付金32の頂板と水平受板35を第
３図に示す如く前記ヒッチ金30に嵌合し、該ヒッチ金30
の孔38,38及び保持筒29と、取付金32の頂板の孔39およ
び水平受板35の孔40とに抵抗棒41を挿通してピン42とボ
ルト42aで止め、前記ナット37,37にそれぞれボルト43,4
3をねじ込んでその先端をヒッチ金30の後面に圧接する
ことにより支軸31の方向を特定する。

この状態で前記作業軸16は第１図に示す如く前後のガイ
ドローラー26,26より低くなって適切な耕深を保持する
ことができる。

前述の小型管理機において、作物栽培ベッド１の側壁3,
3上に前後のガイドローラー26・・を載せ、耕耘部を作
物栽培ベッド１内に入れてエンジン13により作業軸16を
駆動すると、耕耘爪17・・は回転して床土を耕耘し、機
体は抵抗棒41による抵抗に抗しながら前進する。

その際、機体は前部と後部を作物栽培ベッド１の側壁3,
3上に載って転動するガイドローラー26,26により支持さ
れながら進行するので、一定の姿勢を保持し、手離し運
転を行なうことができると共に略直進走行し、しかも耕
深は一定になる。

また、従来の作業軸にガイドローラーを取付けたもので
は、作業軸が側壁3,3より高くなるので耕深が浅くなる
が、この実施例では作業軸16を前後のガイドローラー26
・・より低くなるように支持しているので、耕深を充分
深くすることができる。

更に、前記ブラケット18に軸23を高さ調節可能に取付
け、取付金32の高さを適宜設定すると共に水平受板35を
上下に間隔をおいて複数枚固定する等、支軸31の高さを
調節することができる手段を付加することで耕深を深浅
に調節することができ、かつ小型管理機は軽量であるの
で、作物栽培ベッド１・・間の移動を容易に行なうこと
ができる。

（ト）考案の効果 本考案は、前述のように構成したので、小型管理機全体
を前後左右のガイドローラー26・・を介して作物栽培ベ
ッド１の左右の側壁3,3により支持した状態で進行させ
ることが可能になり、それにより耕深を一定にすること
ができると共に作物栽培ベッド１の底部の堆肥や礫層を
乱したり破壊したりするのを防止して作物栽培ベッド１
の作物栽培条件を良好に保持することができる。

しかも、伝動ケース11の後部に後部装着した支持枠28の
ヒッチ金30を、後方のガイドローラー26,26の支軸31の
支持手段として利用することができるので、支持構成が
簡略になってコストダウンを図ることができると共に着
脱操作が簡単であり、しかも、取付金32をヒッチ金30よ
り下方へ垂下させ、その垂下部にて支軸31を支持するの
で、ヒッチ金30を取付手段として利用するものでありな
がら適切な耕深を容易に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
要部の側面図、第２図は耕耘部と作物栽培ベッドの正面
図、第３図は後方の支持部の背面図、第４図は同上分解
斜視図、第５図は作業状態を示す斜視図、第６図は作物
栽培ベッドの斜視図である。 １……作物栽培ベッド、３……側壁、16……作業軸、23
……軸、31……支軸、26……ガイドローラー、30……ヒ
ッチ金、32……取付金、41……抵抗棒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】伝動ケース11の前部にフレーム12を取付
   け、後部には支持枠28を装着し、下部には左右両側方へ
   延出した作業軸16に作業部を装着して作業を行う小型管
   理機において、前記フレーム12の下部に左右両側方へ延
   出した支軸21を着脱可能に装着し、該支軸21の両端部に
   作物栽培ベッド１の左右の側壁3,3上を転動するガイド
   ローラー26,26をそれぞれ装着し、前記支持枠28の後部
   にヒッチ金30を取付け、該ヒッチ金30に着脱可能に装着
   した取付金32をヒッチ金30よりも下方へ垂下させ、この
   垂下部に左右両側方に固定したパイプ33の両端部に嵌挿
   して進退調節可能でかつ着脱可能な支杆34を装着し、該
   支杆34の両端部にそれぞれガイドローラー26,26を装着
   して機体全体を前記前後２対のガイドローラー26,26を
   介して前記作物栽培ベッド１の側壁3,3で支持しながら
   進行させるように構成したことを特徴とする小型管理機
   の支持案内装置。