JPH0738394U - タイルシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 目地詰めが不要で、しかも、目地部の装飾性
に優れた壁紙感覚のタイルシートを提供する。 【構成】 タイルシート１は、タイル２を、多数枚、タ
イル相互間に間隔をあけて格子状に配列し、各タイル２
の裏面を覆うようにシート状物３を配置し、このシート
状物３をタイル２の間隔及びそれに沿う部分で、カラー
目地剤で接着すると共に着色したものである。 【効果】 表面から見たタイルシートのタイル間の目地
部（間隔部）にそのカラー接着剤により着色された吸水
性シート状物が視認され、目地詰めが不要で、目地部の
装飾性に優れる。くるくると巻く如くして、或いは、折
り畳んで運搬、保管することができ、現場への搬入が容
易である。また、釘打ち、タッカー留め、接着などによ
り容易に施工可能であり、コーナー部（出隅）の施工も
容易である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はタイルシートに係り、特に、極薄のタイルをつなぎ合わせた壁紙感覚 の装飾性に優れたタイルシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数枚のタイルをまとめて施工する方法として、複数枚のタイルを紙などで連 結して紙張りユニットタイルとしておき、このユニットタイルを壁面にモルタル や接着剤で張り付けるようにした紙張りユニットタイル工法がある。

【０００３】 別のタイル施工法として、タイルを複数枚裏返しにして並べておき、このタイ ル裏面にコンクリートやモルタルを打設してタイルパネルをつくっておき、この タイルパネルを建築物躯体に取り付ける工法がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の紙張りユニットタイル工法においては、タイル張りした後、又は、ユニ ットタイル製造時に目地詰めしなければならなかった。

【０００５】 一方、従来のタイルパネルを用いたタイル施工法にあっては、予め目地詰めし たタイルパネルとしておくことができるため、現場での目地処理は不要となる。 しかしながら、このタイルパネルは重量がかなり大きく、施工作業労力が大きい 。また、既存の壁面にこのタイルパネルを固着させることは技術的にきわめて困 難である。

【０００６】 本考案は上記従来の問題点を解決し、目地詰めが不要で、しかも、目地部の装 飾性に優れた壁紙感覚のタイルシートを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案のタイルシートは、方形板状のタイルが相互間に間隔をあけて格子状に 配列され、各タイル間のすべての間隔部が裏側から吸水性シート状物で覆われ、 且つ該シート状物に該タイルが接着されており、前記シート状物が該間隔部に露 出しているタイルシートであって、前記シート状物は、その前記間隔部及びそれ に沿う部分に含浸されたカラー接着剤により前記タイルに接着され且つ着色され ていることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

本考案のタイルシートは、各タイル間の間隔部の裏側を覆う吸水性シート状物 がカラー接着剤でタイルに接着されると共に着色されているため、表面から見た タイルシートのタイル間の目地部（間隔部）にそのカラー接着剤により着色され た吸水性シート状物が視認され、目地詰めが不要で、目地部の装飾性に優れる。

【０００９】 また、シート状物でタイルを接着してなるものであるため、巻回又は折り曲げ 可能であり、 折り畳んで或いは巻回して容易に運搬することができ、取り扱い性に優れる 。 コーナー部（出隅）の施工も容易である。 といった効果を得ることもできる。更に、その施工に当っては、これを壁パネル や、既設の壁面に釘打ち、タッカー留め、接着など適宜の手段によって容易に取 り付けることができる。

【００１０】

【実施例】

以下、図面を参照して実施例について説明する。第１図は実施例に係るタイル シートの平面図、第２図は第１図のII−II線に沿う断面図である。

【００１１】 この内装タイルシート１は、厚さが薄い（本実施例では約３ｍｍで１００ｍｍ 角の大きさ）の内装用タイル２を、多数枚（本実施例では３６枚）、タイル相互 間に間隔（ｄ＝２．５ｍｍ）をあけて格子状に配列し、各タイル２の裏面の全面 を覆うように、不織布、織布、紙などの吸水性シート状物３を配し、このシート 状物３のタイル間隔部（目地部）２Ａ及びそれに沿う部分（幅Ｗ＝１５ｍｍ）に 含浸させたカラー接着剤４により、シート状物３をタイル２の裏面に接着すると 共に、シート状物３の目地部及びそれに沿う部分をカラー接着剤４の色に着色し たものである。なお、このタイル２は内装用であるから、表面に釉薬層が形成さ れている。

【００１２】 このようなタイルシート１は、タイル２が薄いため、多数枚のタイルを連結し てあるにもかかわらず、軽量である。また、タイル２が薄いから、壁面に取り付 けられた場合に、室内の居住スペースを殆ど狭めない。

【００１３】 このタイルシート１においては、目地部が空になっているが、この目地部に対 しカラー接着剤４で着色されたシート状物３が露出しており、このシート状物３ の外観がそのまま目地材として視覚されるようになるから、現場で目地処理する ことなく意匠性に優れた美麗なタイル壁面の仕上り状態を得ることができる。

【００１４】 この内装タイルシート１は、所謂くるくると巻く如くして、或いは、目地部で 折り畳んで運搬、保管することができ、現場への搬入が容易である。

【００１５】 また、第３図に示す如く、コーナー部（出隅）５に対しても、シート状物３を タイル２の目地部で容易に折り込んで施工することができる。

【００１６】 本実施例のタイルシート１のタイル２は、約３ｍｍ程度ときわめて薄いため、 タイル２に筋をつけておくことにより、タイル２をこの筋に沿って折ることがで きる。従って、壁面の寸法や形状に合わせて内装タイルシートを所望の寸法に切 断することが容易である。

【００１７】 本考案において、タイルの厚さは、タイルシートの薄肉軽量化及び目地部に露 出するシート状物を目地材として視覚させるために、薄くすることが好ましく、 通常の場合４ｍｍ以下とするのが好ましい。

【００１８】 第１，２図に示すタイルシート１は、各タイル２の裏面の全面を覆うようにシ ート状物３を設けているが、このシート状物は第４，５図に示す如く、タイル２ の裏縁にまたがるように帯状に設けたものであっても良く、この場合には、例え ば、その全体にカラー接着剤を含浸させたシート状物３でタイル２を接着してタ イルシート１Ａとする。

【００１９】 また、シート状物の端辺は、タイルシートの辺と面一となるようにしても良い 。

【００２０】 しかし、第１，２図に示す如く、タイルシート１の辺からシート状物３がはみ 出るようにした場合には、このはみ出た部分に、釘やタッカーを容易に打ち込む ことができ、また、隣接するタイルシートとの間に目地間隔を取ることが容易と なり、施工上有利である。

【００２１】 図示はしないが、本考案のタイルシートにおいては、タイルやシート状物の裏 面に接着剤（粘着剤をも包含する。）を付着させ、この接着剤を剥離紙で覆って おいても良い。この剥離紙を剥してタイルシートを壁面に容易に張り付けること ができる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案のタイルシートは、タイルをつなぎ合わせたものであるため、１枚のタ イルシートによって大きな面積を覆うことができ、また、目地部に露出している シート状物はカラー接着剤で着色されているため、現場で目地処理することなく 美麗なタイル壁面の仕上り状態を得ることができる。

【００２３】 なお、本考案のタイルシートは、所謂くるくると巻く如くして、或いは、折り 畳んで運搬、保管することができ、現場への搬入が容易である。また、釘打ち、 タッカー留め、接着などにより容易に施工可能であり、コーナー部（出隅）の施 工も容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係るタイルシートの平面図である。

【図２】図１のII−II線に沿う断面図である。

【図３】実施例に係るタイルシートの施工例を示す断面
図である。

【図４】実施例に係るタイルシートの平面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１，１Ａ タイルシート ２ タイル ３ シート状物 ４ カラー接着剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形板状のタイルが相互間に間隔をあけ
   て格子状に配列され、各タイル間のすべての間隔部が裏
   側から吸水性シート状物で覆われ、且つ該シート状物に
   該タイルが接着されており、前記シート状物が該間隔部
   に露出しているタイルシートであって、 前記シート状物は、その前記間隔部及びそれに沿う部分
   に含浸されたカラー接着剤により前記タイルに接着され
   且つ着色されていることを特徴とするタイルシート。