JPH0737514B2 - 成形材料原料 - Google Patents
成形材料原料Info
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- JPH0737514B2 JPH0737514B2 JP18346886A JP18346886A JPH0737514B2 JP H0737514 B2 JPH0737514 B2 JP H0737514B2 JP 18346886 A JP18346886 A JP 18346886A JP 18346886 A JP18346886 A JP 18346886A JP H0737514 B2 JPH0737514 B2 JP H0737514B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、重合体成形物を得るための、メタセシス重合
触媒を含有する成形材料原料に関する。
触媒を含有する成形材料原料に関する。
更に詳しくは、5−アルキリデンビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン(以下これを“ABH"と略称することがあ
る)を主とする単量体をメタセシス重合触媒を用いて、
重合体成形物を得るための、好ましくはバルク重合によ
って重合と成形を同時に行って重合体成形物を得るため
の反応性の溶液の組合せからなる成形材料原料に関する
ものである。
プト−2−エン(以下これを“ABH"と略称することがあ
る)を主とする単量体をメタセシス重合触媒を用いて、
重合体成形物を得るための、好ましくはバルク重合によ
って重合と成形を同時に行って重合体成形物を得るため
の反応性の溶液の組合せからなる成形材料原料に関する
ものである。
[従来技術] 5−アルキリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
類、就中エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン[以下これを“ENB"と略称することがある]は、シク
ロペンタジエンとブタジエンとのDiels Alder付加体で
ある5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンの
異性化によって得られる化合物であり、エチレン・プロ
ピレンゴム用の第3成分として賞用されており、イオン
重合用のモノマーとして、利用できる純度のものが、市
販されている。
類、就中エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン[以下これを“ENB"と略称することがある]は、シク
ロペンタジエンとブタジエンとのDiels Alder付加体で
ある5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンの
異性化によって得られる化合物であり、エチレン・プロ
ピレンゴム用の第3成分として賞用されており、イオン
重合用のモノマーとして、利用できる純度のものが、市
販されている。
[発明が解決しようとする課題] そこで、本発明者は、この化合物を利用した新しいポリ
マーを得るべく、鋭意研究の結果、メタセシス重合触媒
系を適用することに想到したものである。メタセシス重
合によれば、環状オレフィンを二重結合部分で開環し、
主鎖にオレフィンを有する重合体を生じることが知られ
ている。しかしながら前記ABHに、メタセシス重合を適
用する場合に、容易に予測される問題点はこの化合物が
環状オレフィン以外にもう一つ、鎖状のオレフィンも当
然メタセシス反応に関与することが予測されるが、その
場合には、架橋を起すだけではなく、重合の末端停止剤
として作用したり、また短鎖のオレフィンを生じたり、
好ましくない副反応を起すことが当然予測される。事実
ABH中の代表的化合物である前記ENBの前駆体である5−
ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンに単独でメ
タセシス重合を適用した場合には、かかる副反応のため
と考えられるが、柔らかく弱い重合体が不規則なガス孔
を多量含んだ形でしか得られず実用性は、殆どないこと
が判明している。
マーを得るべく、鋭意研究の結果、メタセシス重合触媒
系を適用することに想到したものである。メタセシス重
合によれば、環状オレフィンを二重結合部分で開環し、
主鎖にオレフィンを有する重合体を生じることが知られ
ている。しかしながら前記ABHに、メタセシス重合を適
用する場合に、容易に予測される問題点はこの化合物が
環状オレフィン以外にもう一つ、鎖状のオレフィンも当
然メタセシス反応に関与することが予測されるが、その
場合には、架橋を起すだけではなく、重合の末端停止剤
として作用したり、また短鎖のオレフィンを生じたり、
好ましくない副反応を起すことが当然予測される。事実
ABH中の代表的化合物である前記ENBの前駆体である5−
ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンに単独でメ
タセシス重合を適用した場合には、かかる副反応のため
と考えられるが、柔らかく弱い重合体が不規則なガス孔
を多量含んだ形でしか得られず実用性は、殆どないこと
が判明している。
ところが、本発明者の研究によればABHの場合は、かか
る鎖状二重結合が、少なくとも、三つの炭化水素基で置
換された形となっているための立体障害のためと考えら
れるが、この鎖上二重結合が、殆んど、メタセシス重合
に関与せず、非常に丈夫な高重合体が容易に得られるこ
とを見出し得て、本発明に到達したものである。
る鎖状二重結合が、少なくとも、三つの炭化水素基で置
換された形となっているための立体障害のためと考えら
れるが、この鎖上二重結合が、殆んど、メタセシス重合
に関与せず、非常に丈夫な高重合体が容易に得られるこ
とを見出し得て、本発明に到達したものである。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は、ABHよりメタセシス重合触媒の作用に
よって重合体成形物を得ようとするものである。
よって重合体成形物を得ようとするものである。
前述の如くABHのメタセシス重合を溶液重合の如く、極
く温和な条件で行えば、鎖状の二重結合が殆んど反応の
関与せず大部分が鎖状のポリマーとして得ることができ
ることを見出した。
く温和な条件で行えば、鎖状の二重結合が殆んど反応の
関与せず大部分が鎖状のポリマーとして得ることができ
ることを見出した。
また一方、かかるポリマーを溶融成形等によって加熱成
形を行おうとすると、残っている二重結合が、架橋反応
等を起して、充分な成形性を発揮し得ない場合が多い。
形を行おうとすると、残っている二重結合が、架橋反応
等を起して、充分な成形性を発揮し得ない場合が多い。
そこでバルク状で重合を行ない、液状のモノマーをその
まま、鋳型に流し込み、そのまま、重合成形とを同時に
一段で行なうことにより、重合体成形物を一挙に得るの
が有利であることを見出した。
まま、鋳型に流し込み、そのまま、重合成形とを同時に
一段で行なうことにより、重合体成形物を一挙に得るの
が有利であることを見出した。
この場合、メタセシス重合反応は非常に高速で起るた
め、触媒成分を混和した後、鋳型に注入するまでの間に
重合が起ってしまい、型への注入が困難になる場合が多
いが、メタセシス触媒系の主触媒成分と活性化剤成分を
別々のモノマー溶液としておき、この二成分を、注入時
に衝突混合や、スタテックミキサー等により高速混合し
て、鋳型に流し込む方法ができることが判った。バルク
重合においては、激しい発熱反応によって、重合系が、
高温になるためどうしても、鎖状の二重結合もその一部
が、反応に関与することになり、得られた重合体は、架
橋重合体になってしまうが成形は完了しているため、耐
薬品性、耐熱性等の見地からはある程度、架橋が存在す
る方がむしろ有利であることも判った。
め、触媒成分を混和した後、鋳型に注入するまでの間に
重合が起ってしまい、型への注入が困難になる場合が多
いが、メタセシス触媒系の主触媒成分と活性化剤成分を
別々のモノマー溶液としておき、この二成分を、注入時
に衝突混合や、スタテックミキサー等により高速混合し
て、鋳型に流し込む方法ができることが判った。バルク
重合においては、激しい発熱反応によって、重合系が、
高温になるためどうしても、鎖状の二重結合もその一部
が、反応に関与することになり、得られた重合体は、架
橋重合体になってしまうが成形は完了しているため、耐
薬品性、耐熱性等の見地からはある程度、架橋が存在す
る方がむしろ有利であることも判った。
さらにABHの一部を他のメタセシス重合性のモノマーを
おきかえることによっても、支障なく、重合体が得られ
るばかりでなく、その共重合モノマーの選択によって
は、該ポリマーの特徴に加えて、更に別の特性も付与し
得ることができることも判ったものである。
おきかえることによっても、支障なく、重合体が得られ
るばかりでなく、その共重合モノマーの選択によって
は、該ポリマーの特徴に加えて、更に別の特性も付与し
得ることができることも判ったものである。
本発明は、かかる知見により到達されたものであって、
下記(1)の発明を包含している。
下記(1)の発明を包含している。
(1)a.メタセシス重合触媒系の触媒を含む環状オレフ
ィン化合物の反応性溶液(溶液A)、 b.メタセシス重合触媒系の活性化剤を含む環状オレフィ
ン化合物の反応性溶液(溶液B) より少なくともなり、混合によって反応する反応性溶液
の組合せであって、前記溶液A及び溶液B中の環状オレ
フィン化合物は、両方を合せた組成が5−アルキリデン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを少なくとも過半
モル量含有し、必要により残余が他のメタセシス重合性
モノマーより実質的になる単量体であることを特徴とす
る成形材料原料である。
ィン化合物の反応性溶液(溶液A)、 b.メタセシス重合触媒系の活性化剤を含む環状オレフィ
ン化合物の反応性溶液(溶液B) より少なくともなり、混合によって反応する反応性溶液
の組合せであって、前記溶液A及び溶液B中の環状オレ
フィン化合物は、両方を合せた組成が5−アルキリデン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを少なくとも過半
モル量含有し、必要により残余が他のメタセシス重合性
モノマーより実質的になる単量体であることを特徴とす
る成形材料原料である。
本発明によれば、5−アルキリデンビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エンを少なくとも過半モル量含有し、必要
により残余が他のメタセシス重合性モノマーより実質的
になる単量体を、メタセシス重合触媒の存在下バルク重
合せしめて重合と同時に成形せしめることにより重合体
成形物を製造することができるものである。
ヘプト−2−エンを少なくとも過半モル量含有し、必要
により残余が他のメタセシス重合性モノマーより実質的
になる単量体を、メタセシス重合触媒の存在下バルク重
合せしめて重合と同時に成形せしめることにより重合体
成形物を製造することができるものである。
本発明で用いられるABHは下記一般式[I]で表わされ
る、 (但し、式中、R1,R2は水素原子又は、炭素数3以下の
アルキル基を表わす。但し、両方が同時に水素原子であ
ることはない。) R1,R2がともにメチル基、及びR1,R2のいずれかがメチル
基で他の一方が水素である場合が好ましい。
る、 (但し、式中、R1,R2は水素原子又は、炭素数3以下の
アルキル基を表わす。但し、両方が同時に水素原子であ
ることはない。) R1,R2がともにメチル基、及びR1,R2のいずれかがメチル
基で他の一方が水素である場合が好ましい。
即ち、5−イソプロピリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン(以下これを“PNB"と略称する)、5−エチ
リデン[2.2.1]ヘプト−2−エン(ENB)が好ましく、
特に後者が好ましい。
−2−エン(以下これを“PNB"と略称する)、5−エチ
リデン[2.2.1]ヘプト−2−エン(ENB)が好ましく、
特に後者が好ましい。
本発明で用いられるABHは、一般にABH純度95%以上、さ
らに好ましくは97%以上であって、しかも不純物は、メ
タセシス触媒系の活性を阻害しないものであることは当
然であるが、メタセシス重合性を有するものであること
が好ましい。メタセシス重合を阻害するアルコール類、
カルボン酸類、カルボニル化合物類などの極性化合物の
含有量はできるだけ少ない方が好ましい。
らに好ましくは97%以上であって、しかも不純物は、メ
タセシス触媒系の活性を阻害しないものであることは当
然であるが、メタセシス重合性を有するものであること
が好ましい。メタセシス重合を阻害するアルコール類、
カルボン酸類、カルボニル化合物類などの極性化合物の
含有量はできるだけ少ない方が好ましい。
本発明においては、ABHの使用モル量を超えない範囲で
他のメタセシス重合性モノマーを少なくとも一種、共重
合して用いることができる。充分なメタセシス重合性さ
えあれば一般にはいかなるものでも差支えない。
他のメタセシス重合性モノマーを少なくとも一種、共重
合して用いることができる。充分なメタセシス重合性さ
えあれば一般にはいかなるものでも差支えない。
かかる共重合モノマーとしては、ABHのモノマー製造工
程で混入しやすく、それを無理して取り除くことなく、
そのまま用いて、モノマーの合成を有利にしうるような
ものも包含されるが、一般には、本発明の重合体に、新
しい性質を付与し、特長を付与することができるものが
好ましい。かかる共重合モノマーとしては、メタセシス
重合性の基を1分子中に2個以上含有し、生成重合体の
架橋度をあげる効果のあるもの、有機ルイスベース性の
極性基を有しており、メタセシス重合の速度を調整した
り、分子鎖巾に極性基を導入して、耐薬品性や耐熱性を
向上せしめうるものが好ましい。
程で混入しやすく、それを無理して取り除くことなく、
そのまま用いて、モノマーの合成を有利にしうるような
ものも包含されるが、一般には、本発明の重合体に、新
しい性質を付与し、特長を付与することができるものが
好ましい。かかる共重合モノマーとしては、メタセシス
重合性の基を1分子中に2個以上含有し、生成重合体の
架橋度をあげる効果のあるもの、有機ルイスベース性の
極性基を有しており、メタセシス重合の速度を調整した
り、分子鎖巾に極性基を導入して、耐薬品性や耐熱性を
向上せしめうるものが好ましい。
かかる共重合成分としては、ジシクロペンタジエン、シ
クロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二量
体、5−ビニルノルボルネン、5−イソプロペニルノル
ボルネン、ノルボルネン、5−フェニルノルボルネン等
の炭化水素系シクロアルケン;5−シアノノルボルネン、
5−アルコキシカルボニルノルボルネン類、5−メチル
−5−アルコキシカルボニルノルボルネン類、N−アル
キルナディック酸イミド等の異種元素を含む、シクロア
ルケン類等をあげることができる。
クロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二量
体、5−ビニルノルボルネン、5−イソプロペニルノル
ボルネン、ノルボルネン、5−フェニルノルボルネン等
の炭化水素系シクロアルケン;5−シアノノルボルネン、
5−アルコキシカルボニルノルボルネン類、5−メチル
−5−アルコキシカルボニルノルボルネン類、N−アル
キルナディック酸イミド等の異種元素を含む、シクロア
ルケン類等をあげることができる。
炭化水素系としては、ジシクロペンタジエン、5−ビニ
ルノルボルネン、異種元素含有モノマーとしては、5−
シアノノルボルネン、5−アルコキシカルボニルノルボ
ルネン類、5−メチル−5−アルコキシカルボニルノル
ボルネン類を特に好ましい共重合成分としてあげること
ができる。
ルノルボルネン、異種元素含有モノマーとしては、5−
シアノノルボルネン、5−アルコキシカルボニルノルボ
ルネン類、5−メチル−5−アルコキシカルボニルノル
ボルネン類を特に好ましい共重合成分としてあげること
ができる。
かかる共重合成分のABHに対する使用量は、ABHの使用モ
ル量を超えない範囲で、その要求に応じて任意に用いる
ことができるが、好ましくは5〜45モル%、特に好まし
くは10〜40モル%の範囲で用いることができる。
ル量を超えない範囲で、その要求に応じて任意に用いる
ことができるが、好ましくは5〜45モル%、特に好まし
くは10〜40モル%の範囲で用いることができる。
メタセシス重合触媒系は、周知の如く、一般に、主触媒
成分と活性化剤成分の二成分からなる。
成分と活性化剤成分の二成分からなる。
従って、メタセシス重合に対して、2官能として作用す
るモノマーの組合せで行なう時には、不活性溶媒の存在
下で、マイルドな条件下で重合を行ない、大部分が鎖状
である重合体を得ることも可能である。ABH類の場合、
それを更に溶融成形しようとすると、ゲル化等を起す恐
れがあり前述の如く、むしろ、バルク重合を行ない、重
合と同時に成形をも行なってしまう方法をとる方が有利
なことが多い。この場合、発生する重合熱によって加速
的に重合が進行し、成形物の温度が、かなり上がるため
ABH単独の場合でも、多少架橋が起ってしまうこともさ
けられない。ただ、前述の如く、いきなり、成形物を得
ようとした場合は、むしろ架橋がある程度起った方が、
耐溶剤性や、耐熱性の面で有利な場合が多い。
るモノマーの組合せで行なう時には、不活性溶媒の存在
下で、マイルドな条件下で重合を行ない、大部分が鎖状
である重合体を得ることも可能である。ABH類の場合、
それを更に溶融成形しようとすると、ゲル化等を起す恐
れがあり前述の如く、むしろ、バルク重合を行ない、重
合と同時に成形をも行なってしまう方法をとる方が有利
なことが多い。この場合、発生する重合熱によって加速
的に重合が進行し、成形物の温度が、かなり上がるため
ABH単独の場合でも、多少架橋が起ってしまうこともさ
けられない。ただ、前述の如く、いきなり、成形物を得
ようとした場合は、むしろ架橋がある程度起った方が、
耐溶剤性や、耐熱性の面で有利な場合が多い。
かかるバルク重合については、モノマー中に、活性化剤
成分を、まず、加え次いで主触媒成分を加え、重合が開
始され、流動性を失うまでに賦型し、その架橋成形物を
得る方法や、モノマー混合物に、主触媒成分と活性化剤
成分を同時に加え、同様に架橋生成物を得る方法もとる
ことはできる。しかしながらメタセシス重合反応は、一
般に発熱反応であり一旦、重合が開始されると、系がさ
らに加熱されて反応が速くなり非常に高速で、反応が完
了するため、触媒の調整に工夫をこらさない場合には上
記の如き方法では流動性を失う前の賦型が難しいことが
多い。
成分を、まず、加え次いで主触媒成分を加え、重合が開
始され、流動性を失うまでに賦型し、その架橋成形物を
得る方法や、モノマー混合物に、主触媒成分と活性化剤
成分を同時に加え、同様に架橋生成物を得る方法もとる
ことはできる。しかしながらメタセシス重合反応は、一
般に発熱反応であり一旦、重合が開始されると、系がさ
らに加熱されて反応が速くなり非常に高速で、反応が完
了するため、触媒の調整に工夫をこらさない場合には上
記の如き方法では流動性を失う前の賦型が難しいことが
多い。
そこで、前述の如く、モノマーとともに、メタセシス触
媒の主触媒成分を含む溶液(溶液A)と活性化剤成分を
含む溶液(溶液B)との二つの溶液を予め調製してお
き、衝突混合(RIM方式)や、スタティックミキサー等
によって、急速混合し、直ちに鋳型に注入し、賦型した
後、型内で硬化させる方法が、好適に適用できる。
媒の主触媒成分を含む溶液(溶液A)と活性化剤成分を
含む溶液(溶液B)との二つの溶液を予め調製してお
き、衝突混合(RIM方式)や、スタティックミキサー等
によって、急速混合し、直ちに鋳型に注入し、賦型した
後、型内で硬化させる方法が、好適に適用できる。
その場合、モノマーの組成は、両液で同じであることは
必ずしも必要でなく全体としてのモノマー組成が前述の
範囲であれば任意に変更することもできる。
必ずしも必要でなく全体としてのモノマー組成が前述の
範囲であれば任意に変更することもできる。
このようなメタセシス重合による二液混合方式による成
形物の製造法については、ジシクロペンタジエンをモノ
マーとして用いる場合について特開昭58−129013号公報
に開示されている。
形物の製造法については、ジシクロペンタジエンをモノ
マーとして用いる場合について特開昭58−129013号公報
に開示されている。
前述した成形方式におけるメタセシス重合触媒系におけ
る触媒成分としてはタングステン、レニウム、タンタル
等のハライドなどの塩類が用いられるが、特にタングス
テン化合物が好ましい。かかるタングステン化合物とし
ては、タングステンハラルド、タングステンオキシハラ
イドなどが好ましくより具体的には、タングステンヘキ
サクロライド、タングステンオキシクロライドなどが好
ましい。かかるタングステン化合物は、直接ABH類に添
加すると、直ちにカチオン重合を開始することが判って
おり好ましくない。従ってかかるタングステン化合物は
不活性溶剤例えばベンゼン、トルエン、クロロベンゼン
等に予め懸濁し、少量のアルコール系化合物又はフェノ
ール系化合物を添加することによって可溶化させて使用
するのが好ましい。
る触媒成分としてはタングステン、レニウム、タンタル
等のハライドなどの塩類が用いられるが、特にタングス
テン化合物が好ましい。かかるタングステン化合物とし
ては、タングステンハラルド、タングステンオキシハラ
イドなどが好ましくより具体的には、タングステンヘキ
サクロライド、タングステンオキシクロライドなどが好
ましい。かかるタングステン化合物は、直接ABH類に添
加すると、直ちにカチオン重合を開始することが判って
おり好ましくない。従ってかかるタングステン化合物は
不活性溶剤例えばベンゼン、トルエン、クロロベンゼン
等に予め懸濁し、少量のアルコール系化合物又はフェノ
ール系化合物を添加することによって可溶化させて使用
するのが好ましい。
さらに、上述した如き、好ましくない重合を予防するた
めにタングステン化合物又はキレート化剤を添加するこ
とが好ましい。かかる添加剤としてはアセチルアセン、
アセト酢酸アルキルエステル類、テトラヒドロフラン、
ベンゾニトリルなどをあげることができる。かくするこ
とによってタングステン化合物を含むモノマー溶液(溶
液Aに相当する)は実用に供する場合充分に安定性を有
することになる。
めにタングステン化合物又はキレート化剤を添加するこ
とが好ましい。かかる添加剤としてはアセチルアセン、
アセト酢酸アルキルエステル類、テトラヒドロフラン、
ベンゾニトリルなどをあげることができる。かくするこ
とによってタングステン化合物を含むモノマー溶液(溶
液Aに相当する)は実用に供する場合充分に安定性を有
することになる。
一方メタセシス重合触媒系における活性化剤成分は、周
期律表第I−第III族の金属のアルキル化物を中心とす
る有機金属化合物、特にテトラアルキルスズ、アルキル
アルミニウム化合物、アルキルアルミニウムハライド化
合物が好ましく、具体的には、塩化ジエチルアルミニウ
ム、ジ塩化エチルアルミニウム、トリオクチルアルミニ
ウム、テトラブチル錫などをあげることができる。これ
ら活性化剤成分としての有機金属化合物を、ABHまたはA
BH含有混合単量体に溶解することにより、もう一方の溶
液(溶液Bに相当する)が形成される。
期律表第I−第III族の金属のアルキル化物を中心とす
る有機金属化合物、特にテトラアルキルスズ、アルキル
アルミニウム化合物、アルキルアルミニウムハライド化
合物が好ましく、具体的には、塩化ジエチルアルミニウ
ム、ジ塩化エチルアルミニウム、トリオクチルアルミニ
ウム、テトラブチル錫などをあげることができる。これ
ら活性化剤成分としての有機金属化合物を、ABHまたはA
BH含有混合単量体に溶解することにより、もう一方の溶
液(溶液Bに相当する)が形成される。
本発明においては、基本的に前記溶液A及び溶液Bを混
合することによって、架橋重合体成形物を得ることがで
きるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に早く開
始されるので、成形用鋳型に充分流れ込まない間に硬化
が起ることがあり、度々問題となる場合が多く、そのた
めに活性調節剤を用いることが好ましい。
合することによって、架橋重合体成形物を得ることがで
きるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に早く開
始されるので、成形用鋳型に充分流れ込まない間に硬化
が起ることがあり、度々問題となる場合が多く、そのた
めに活性調節剤を用いることが好ましい。
かかる調製剤としては、ルイス塩基類が一般に用いら
れ、就中エーテル類、エステル類、ニトリル類などが用
いられる。具体例としては安息香酸エチル、ブチルエー
テル、ジグライムなどをあげることができる。かかる調
節剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の成分の溶
液の側に添加して用いられる。
れ、就中エーテル類、エステル類、ニトリル類などが用
いられる。具体例としては安息香酸エチル、ブチルエー
テル、ジグライムなどをあげることができる。かかる調
節剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の成分の溶
液の側に添加して用いられる。
メタセシス重合触媒系の使用量は例えば触媒成分として
タングステン化合物を用いる場合は、上記単量体に対す
るタングステン化合物の比率は、モル基準で、約1000対
1〜約15000対1、好ましくは2000対1の付近でありま
た、活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用いる場
合には、上記単量体に対するアルミニウム化合物の比率
は、モル基準で約100対1〜約2000対1、好ましくは約2
00対1〜500対1の付近が用いられる。更に上述した如
き、マスク剤や調節剤については、実験によって上記触
媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用いることがで
きる。
タングステン化合物を用いる場合は、上記単量体に対す
るタングステン化合物の比率は、モル基準で、約1000対
1〜約15000対1、好ましくは2000対1の付近でありま
た、活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用いる場
合には、上記単量体に対するアルミニウム化合物の比率
は、モル基準で約100対1〜約2000対1、好ましくは約2
00対1〜500対1の付近が用いられる。更に上述した如
き、マスク剤や調節剤については、実験によって上記触
媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用いることがで
きる。
本発明による架橋重合体成形物には、実用に当って、そ
の特性を改良または維持するために、各種添加剤を配合
することができる。かかる添加剤としては、充填剤、顔
料、酸化防止剤、光安定剤、高分子改良剤などがある。
このような添加剤は、本発明の架橋重合体が成形されて
後は添加することが不可能であるから、添加する場合に
は予め前記した原料溶液に添加しておく必要がある。
の特性を改良または維持するために、各種添加剤を配合
することができる。かかる添加剤としては、充填剤、顔
料、酸化防止剤、光安定剤、高分子改良剤などがある。
このような添加剤は、本発明の架橋重合体が成形されて
後は添加することが不可能であるから、添加する場合に
は予め前記した原料溶液に添加しておく必要がある。
その際も容易な方法としては、前記溶液A及び溶液Bの
いずれかまたは両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることができるが、その場合、その本発明の架橋重合体
が成形されて後は添加することが不可能であるから、添
加する場合には予め前記した原料溶液を添加しておく必
要がある。
いずれかまたは両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることができるが、その場合、その本発明の架橋重合体
が成形されて後は添加することが不可能であるから、添
加する場合には予め前記した原料溶液を添加しておく必
要がある。
その最も容易な方法としては、前記溶液A及び溶液Bの
いずれかまたは両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることができるが、その場合、その液中の反応性の強い
触媒成分や、活性化剤成分と実用上差し支えある程度に
は反応せず、かつ重合を阻害しないものでなくてはなら
ない。どうしても、その反応がさけえないが共存して
も、重合実質的に阻害しないものの場合は、単量体と混
合して、第三液を調製し、重合直前に、混合使用するこ
ともできる。また、固体の充填剤の場合であって、両成
分が混合されて、重合反応を開始する直前あるいは重合
をしながら、その空隙を充分にうずめ得る形状のものに
ついては、成形用モールド中に、充填しておくことも、
可能である。
いずれかまたは両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることができるが、その場合、その液中の反応性の強い
触媒成分や、活性化剤成分と実用上差し支えある程度に
は反応せず、かつ重合を阻害しないものでなくてはなら
ない。どうしても、その反応がさけえないが共存して
も、重合実質的に阻害しないものの場合は、単量体と混
合して、第三液を調製し、重合直前に、混合使用するこ
ともできる。また、固体の充填剤の場合であって、両成
分が混合されて、重合反応を開始する直前あるいは重合
をしながら、その空隙を充分にうずめ得る形状のものに
ついては、成形用モールド中に、充填しておくことも、
可能である。
添加剤としての補強材または充填剤は、曲げモジュラス
を向上するのに効果がある。かかるものとしてはガラス
繊維、雲母、カーボンブラック、ウォラストナイト等を
あげることができる。これらを、いわゆるシランガプラ
ーなどによって表面処理したものも好適に使用できる。
を向上するのに効果がある。かかるものとしてはガラス
繊維、雲母、カーボンブラック、ウォラストナイト等を
あげることができる。これらを、いわゆるシランガプラ
ーなどによって表面処理したものも好適に使用できる。
また、本発明による架橋重合体成形物は、酸化防止剤を
添加しておくことが好ましく、そのためフェノール系ま
たはアミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えておくこ
とが望ましい。これら酸化防止剤の具体例としては、2,
6−t−ブチル−P−クレゾール、N,N′−ジフェニル−
P−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)]メ
タン、メチレン−4,4′−ビス(3,5−ジ−t−ブチルフ
ェノール)などがあげられる。
添加しておくことが好ましく、そのためフェノール系ま
たはアミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えておくこ
とが望ましい。これら酸化防止剤の具体例としては、2,
6−t−ブチル−P−クレゾール、N,N′−ジフェニル−
P−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)]メ
タン、メチレン−4,4′−ビス(3,5−ジ−t−ブチルフ
ェノール)などがあげられる。
また、本発明による重合体組成物は、他の重合体を単量
体溶液状態の時に添加しておくことができる。かかる重
合体添加剤としてはエラストマーの添加が成形物の耐衝
撃性を強めること、及び溶液の粘度を調節する上で効果
がある。かかる目的に用いられるエラストマーとして
は、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロックゴ
ム、スチレン−イソプレス、ポリイソプレン、ブチルゴ
ム、エチレンプロピレン−ジエンターポリマーなど広範
なエラストマーをあげることができる。
体溶液状態の時に添加しておくことができる。かかる重
合体添加剤としてはエラストマーの添加が成形物の耐衝
撃性を強めること、及び溶液の粘度を調節する上で効果
がある。かかる目的に用いられるエラストマーとして
は、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロックゴ
ム、スチレン−イソプレス、ポリイソプレン、ブチルゴ
ム、エチレンプロピレン−ジエンターポリマーなど広範
なエラストマーをあげることができる。
本発明による重合体成形物は、前記した如く、重合と成
形とを同時に行うことによって製造される間が好まし
い。従って、いわゆるRIM方式によって製造するのが好
ましい。RIM方式の成形においては、前述した通り、触
媒成分と活性化剤成分とを別々に溶解した単量体溶液
(つまり溶液Aと溶液B)をRIM機のミキシングヘッド
部分で急速に混合し、鋳型中に注入した重合及び成形を
行って成形物を得る方法が一般的である。
形とを同時に行うことによって製造される間が好まし
い。従って、いわゆるRIM方式によって製造するのが好
ましい。RIM方式の成形においては、前述した通り、触
媒成分と活性化剤成分とを別々に溶解した単量体溶液
(つまり溶液Aと溶液B)をRIM機のミキシングヘッド
部分で急速に混合し、鋳型中に注入した重合及び成形を
行って成形物を得る方法が一般的である。
鋳型(モールド)への注入圧力は比較的低圧であること
ができ、従って安価な鋳型を使用することが可能であ
る。
ができ、従って安価な鋳型を使用することが可能であ
る。
モールドへの注入圧力は、比較的低圧で使用可能であ
り、従って、安価なモールドの使用が可能である。ま
た、型内の重合反応が開始されると反応熱によって型内
の温度は急速に上昇し、短時間に重合反応が終了する。
ポリウレタン−RIMの場合と異なり、モールドから脱離
は容易であり、特別の離形剤を必要としない場合が多
い。
り、従って、安価なモールドの使用が可能である。ま
た、型内の重合反応が開始されると反応熱によって型内
の温度は急速に上昇し、短時間に重合反応が終了する。
ポリウレタン−RIMの場合と異なり、モールドから脱離
は容易であり、特別の離形剤を必要としない場合が多
い。
成形物は、表面に酸化層ができるためか、表面極性を有
し、エポキシやポリウレタン等の一般に使用される塗料
への付着性は、良好である。
し、エポキシやポリウレタン等の一般に使用される塗料
への付着性は、良好である。
[発明の効果] 本発明による重合体は主として下記の如き構造[II]よ
りなることがメタセシス重合の反応特性及び成形重合体
の赤外吸収スペクトル等によって確認できる。
りなることがメタセシス重合の反応特性及び成形重合体
の赤外吸収スペクトル等によって確認できる。
かかるポリマー中に残存している側鎖の鎖状アルケンの
反応性を利用して後熱処理等によって軟化点をあげるこ
とも可能である。
反応性を利用して後熱処理等によって軟化点をあげるこ
とも可能である。
本発明の成形材料原料は、極めて工業的に有利な反応性
溶液の組合せよりなる成形材料原料である。
溶液の組合せよりなる成形材料原料である。
かくして得られた成形物は、自動車等を含めた各種運搬
機器の部材、電気、電子機器のハウジングなど、大型の
成形物を中心に広範な用途に使用できる。
機器の部材、電気、電子機器のハウジングなど、大型の
成形物を中心に広範な用途に使用できる。
[実施例] 以下に実施例を掲げて本発明を詳述する。なお実施例は
説明のためであって、それに限定されるものではない。
説明のためであって、それに限定されるものではない。
[実施例1〜6] 市販の5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン(ENB)を、窒素気流下で蒸留精製し、ガスクロマ
トグラフによる純度測定で98.5%以上の純度のものを得
た。
エン(ENB)を、窒素気流下で蒸留精製し、ガスクロマ
トグラフによる純度測定で98.5%以上の純度のものを得
た。
同様に市販のジシクロペンタジエン(DCP)を蒸留し、
凝固点33.4℃をしめす精製品を得た。
凝固点33.4℃をしめす精製品を得た。
[触媒成分溶液の調製] 六塩化タングステン20gを乾燥トルエン70mlに窒素気流
中下で添加し、次いでノニルフェノール21g及びトルエ
ン16mlよりなる溶液を添加して0.5Mのタングステン含有
触媒溶液を調製し、この溶液に対し、窒素ガスを一晩パ
ージして、六塩化タングステンとノニルフェノールとの
反応によって生成された塩化水素ガス除去して、重合用
触媒とした。
中下で添加し、次いでノニルフェノール21g及びトルエ
ン16mlよりなる溶液を添加して0.5Mのタングステン含有
触媒溶液を調製し、この溶液に対し、窒素ガスを一晩パ
ージして、六塩化タングステンとノニルフェノールとの
反応によって生成された塩化水素ガス除去して、重合用
触媒とした。
かかる溶液10ml、アセチルアセトン1.0ml混合量体500ml
を混合し、タングステン含量0.01M溶液Aを調製した。
を混合し、タングステン含量0.01M溶液Aを調製した。
[活性化剤成分溶液の調製] ジエチルアルミニウムクロライド1.8g、イソプロピルエ
ーテル3.75ml混合単量体500mlを混合しアルミニウム分
として、0.03Mの溶液Bを調製した。
ーテル3.75ml混合単量体500mlを混合しアルミニウム分
として、0.03Mの溶液Bを調製した。
A,B両液の調製に用いた単量体の組成(モル%)は、次
の通りである。
の通りである。
かかる上記の溶液を、触媒成分溶液(溶液A)10ml活性
化剤成分溶液(溶液B)10mlを内温25℃に保っておいて
充分窒素でおきかえたシリンジ内にとり出した。かかる
シリンジを一定速度で、押出し、液を注入しそれを、ノ
ズル内で混合して型内に流し込める超小型RIM機にかけ
て、板状の極めて丈夫な三次元化重合体成形物を得た。
化剤成分溶液(溶液B)10mlを内温25℃に保っておいて
充分窒素でおきかえたシリンジ内にとり出した。かかる
シリンジを一定速度で、押出し、液を注入しそれを、ノ
ズル内で混合して型内に流し込める超小型RIM機にかけ
て、板状の極めて丈夫な三次元化重合体成形物を得た。
溶液を混合してから、急激に系内の発熱が開発される時
間及び、系内の最高到達温度は、重合が、阻害されるこ
となく、行われたかどうか判断する指標であるが、実施
例1〜6の範囲において、大体、同じような値(わずか
にENBの多い方が高い傾向がある)を示し、すべてが高
い重合性を示している。
間及び、系内の最高到達温度は、重合が、阻害されるこ
となく、行われたかどうか判断する指標であるが、実施
例1〜6の範囲において、大体、同じような値(わずか
にENBの多い方が高い傾向がある)を示し、すべてが高
い重合性を示している。
さらに表には、耐熱性、耐薬品性の指標であるTMAによ
る軟化点及びトルエンを用いた膨潤率を測定した。
る軟化点及びトルエンを用いた膨潤率を測定した。
膨潤率は、ENBの単独重合体が、架橋度が最も小さいた
めと考えられ、かなり大きいが、DCPの共重合割合を増
すと従って小さくなっている。
めと考えられ、かなり大きいが、DCPの共重合割合を増
すと従って小さくなっている。
また、TMAによる軟化点においては、280℃までN2中で昇
温したサンプルを、もう一度、軟化点を計るといずれも
かなり高くなり、特に実施例5では、見かけの軟化点が
観測されなくなっており、後処理による軟化点向上の可
能性をしめしている。
温したサンプルを、もう一度、軟化点を計るといずれも
かなり高くなり、特に実施例5では、見かけの軟化点が
観測されなくなっており、後処理による軟化点向上の可
能性をしめしている。
[実施例7] [触媒液成分液の調製] 六塩化タンスグテン20gを乾燥トルエン70mlに窒素気流
中下で添加し、次いでノニルフェノール21g及びトルエ
ン16mlよりなる溶液を添加して、0.5Mのタングステン含
有触媒溶液を調製し、この溶液に対し、窒素ガスを一晩
パージして、六塩化タングステンとノニルフェノールと
の反応によって生成された塩化水素ガス除去して、重合
触媒とした。
中下で添加し、次いでノニルフェノール21g及びトルエ
ン16mlよりなる溶液を添加して、0.5Mのタングステン含
有触媒溶液を調製し、この溶液に対し、窒素ガスを一晩
パージして、六塩化タングステンとノニルフェノールと
の反応によって生成された塩化水素ガス除去して、重合
触媒とした。
かかる溶液1.0ml、アセチルアセトン0.10ml混合ENB9.0m
lを混合し、タングステン含量0.05M溶液を調製した。
lを混合し、タングステン含量0.05M溶液を調製した。
[活性化剤成分溶液の調製] ジエチルアルミニウムクロライド0.18g、イソプロピル
エーテル0.375ml混合ENB9.5mlを混合してアルミニウム
分として、0.15Mの溶液を調製した。
エーテル0.375ml混合ENB9.5mlを混合してアルミニウム
分として、0.15Mの溶液を調製した。
100mlのガラス容器に乾燥トルエン(水分率5ppm)50ml
を入れ窒素バブルし、容器中及び溶液中の気体を充分置
換し、内温を25℃に保った。
を入れ窒素バブルし、容器中及び溶液中の気体を充分置
換し、内温を25℃に保った。
活性化剤成分溶液2ml、触媒成分溶液2mlの順に加え激し
く撹拌することによりゲル化物のごとき高粘度の液状物
を得た。このポリマー濃度100g/のトルエン溶液を35
℃で粘度測定したところηsp/C=35(m/g)の値を示し
た。
く撹拌することによりゲル化物のごとき高粘度の液状物
を得た。このポリマー濃度100g/のトルエン溶液を35
℃で粘度測定したところηsp/C=35(m/g)の値を示し
た。
このゲル状物のごとき高粘度の液状物をさらにトルエン
50mlに溶解させガラス板上キャスティング後乾燥させ透
明かつ強いフイルムを得た。
50mlに溶解させガラス板上キャスティング後乾燥させ透
明かつ強いフイルムを得た。
添付図面は実施例7のENB単独重合体フイルムの赤外吸
収スペクトルを示すものである。
収スペクトルを示すものである。
Claims (1)
- 【請求項1】a.メタセシス重合触媒系の触媒を含む環状
オレフィン化合物の反応性溶液(溶液A)、 b.メタセシス重合触媒系の活性化剤を含む環状オレフィ
ン化合物の反応性溶液(溶液B) より少なくともなり、混合によって反応する反応性溶液
の組合せであって、前記溶液A及び溶液B中の環状オレ
フィン化合物は、両方を合せた組成が5−アルキリデン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを少なくとも過半
モル量含有し、必要により残余が他のメタセシス重合性
モノマーより実質的になる単量体であることを特徴とす
る成形材料原料。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18346886A JPH0737514B2 (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 | 成形材料原料 |
CA000539701A CA1284247C (en) | 1986-06-24 | 1987-06-15 | Metathesis polymerization of cycloolefins |
DE8787108698T DE3784384T2 (de) | 1986-06-24 | 1987-06-16 | Polymerisierung von cycloolefinen durch metathese. |
EP87108698A EP0251033B1 (en) | 1986-06-24 | 1987-06-16 | Metathesis polymerization of cycloolefins |
KR1019870006432A KR910009378B1 (ko) | 1986-06-24 | 1987-06-24 | 시클로올레핀의 복분해 중합반응에 의한 중합체의 제조방법 |
US07/065,738 US4900799A (en) | 1986-06-24 | 1987-06-24 | Metathesis polymerization of cycloolefins |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18346886A JPH0737514B2 (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 | 成形材料原料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6339904A JPS6339904A (ja) | 1988-02-20 |
JPH0737514B2 true JPH0737514B2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=16136319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18346886A Expired - Fee Related JPH0737514B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-08-06 | 成形材料原料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737514B2 (ja) |
-
1986
- 1986-08-06 JP JP18346886A patent/JPH0737514B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6339904A (ja) | 1988-02-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |