JPH0737252B2 - 袋の結束機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は一側の回転式袋詰め装置において商品を袋詰め
した袋を他側の回転式運搬装置に移しかえ、この回転式
運搬装置で前記袋を運搬する途中で該袋の口を細く絞
り、そこを結束材料で結束するようにした袋の結束機に
関する。

（従来の技術） この出願の先願である特願昭62−207143号，特願昭62−
281585号，特願昭62−331451号には、第７図の如く２本
１組からなる多数組の挾持爪（１）（１）…をローター
（２）でもって時計方向に間欠的に回転させ、所定のポ
ジション（３）で袋（４）を支持した挾持爪（１）がロ
ーター（２）と一体に円軌道を間欠的に一回転してくる
間に、前記の袋（４）の口を広げて内部に食品などを充
填すると共に、袋の口を加熱シールしたあと、他側のロ
ーター（６）と一体に反時計方向に回転するアーム
（７）の先端の挾持バー（８）（９）に前記袋詰め品
（10）に移しかえ、アーム（７）がローター（６）と一
体に一回転している間に袋詰め品（10）の袋口を細く絞
って結束材で結束することを開示している。こうするこ
とによって商品の袋詰めから袋の結束までを一貫して自
動化でき、非常に能率的である。

（発明が解決しようとする課題） しかし前記機械では、回転式袋詰め装置（11）における
作業ミスによって仮に袋の中に商品が充填されなかった
場合、それとは無関係に結束装置（12）の挾持バー
（８）（９）は空袋を掴み取り、空袋に対して結束を施
してしまう欠点がある。

本発明は上記の点に鑑み、袋に対して商品が充填されな
かった場合は結束装置に空袋が移らないようにしたもの
である。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を達成するために、第１請求項記載
の発明は、ローターの周縁に等間隔に設けた各対のクラ
ンプでそれぞれ袋の両側を支持し、前記クランプがロー
ターと一体に間欠回転する間の決められた停止位置で、
クランプに支持された袋の中に被包装物を充填すると共
に、また別の決められた停止位置でクランプから袋を解
放するようにした袋詰め包装機と、先端の爪受け板に対
して常に可動爪板をスプリング力で圧接するように附勢
した多数組の腕を、円板に放射状に設ける一方、前記円
板の中心の芯棒にカム板を回転自在に設け、該カム板の
周囲で前記各腕を前記各クランプと同調的に間欠回転さ
せ、カム板の一部に形成した膨出部の張り出し圧力をロ
ッドを介し且前記スプリング力に抗して可動爪板に開放
動力として伝えると共に、前記膨出部の頂点をやヽ越え
た点で各腕を停止させ、このときの膨出部後方（52a）
の下り勾配部に作用する腕内部のスプリングの反力で前
記カム板を遊転させて前記可動爪板を閉鎖するように
し、さらに前記腕の回転軌道の途中に袋口を結束する手
段を設けた結束装置とからなり、前記クランプから袋が
解放されるセクションと前記カム板における膨出部の頂
点とが向かい合うように前記袋詰め包装機と前記結束装
置とを隣接すると共に、前記袋詰め包装機のクランプ通
過域において袋内の被包装物を検索するスイッチと、前
記結束装置において機台など動かない固定要素に設けた
ロック機構とを電気的に接続し、前記スイッチが空袋を
検出したときの信号でロック機構を作動させてカム板の
遊動をロックするように構成したものである。

また第２請求項記載の発明は、前記第１請求項における
ロック機構にかえ、固定要素にアクチュエーターを設置
すると共に、該アクチュエーターの作動部とカム板とを
連結し、スイッチが空袋を検出したときの信号でアクチ
ュエーターを作動させ、カム板を各腕と同じ方向に回転
させるようにしたものである。

（作用） 袋詰め包装機は、クランプがローターと一体に間欠回転
し、その回転中にクランプに支持した袋内に被包装物を
充填したあと、回転エンド部でクランプから袋を解放す
る。

一方、結束装置は先端に可動爪を設けた腕が円板と一体
に前記クランプと同調回転する。そして円板の一部に形
成した膨出部は、その膨出部の外側を回転する腕内のロ
ッドに押圧力を加え、該膨出部の張出し圧力で可動爪を
開放する。前記のクランプから袋が開放されるセクショ
ンと、前記カム板の膨出部の頂点とが向かい合うように
袋詰め包装機と結束装置とを対向させているから、腕が
クランプと向かい合い膨出部の頂点をやや越えた点で停
止すると、回転自在なカム板は腕内のスプリング力に押
されて逆転するので、腕の先端を可動爪はクランプアー
ムから解放される袋を確実にキャッチし、そして回転中
に袋口を結束する。

もし仮に、クランプ通過域に設けたスイッチがクランプ
に支持している袋が空袋であることを検出すると、カム
板はロック機構でロックされて動かなくなるので、本来
カム板の遊動で閉鎖されるべき腕先端の可動爪は、膨出
部後方（52a）の下り勾配の作用を受けながら移動する
ので、該可動爪は袋解放域から遠去りながら緩かに閉鎖
する。従って可動爪が空袋を掴み取るのが防止される。

また第２請求項の発明は、スイッチがクランプアームに
支持されている袋が空袋であることを検出すると、アク
チュエーターはカム板を腕と同方向に回転させ、本来カ
ム板の窪みにロッドの端が落ち込むことによって閉鎖さ
れるべき腕先端の可逆爪の閉鎖を、該可動爪が袋解放域
から遠去る間だけ防止する。

（実施例） 第１図においては袋詰め包装機（10）は、円形のロータ
ー（11）の周縁に一対一組とする多数組のクランプアー
ム（12）（12）…を等間隔に設け、各クランプアーム先
端のクリップ（13）（13）で包装袋（100）を挾持でき
るように構成している。前記ローター（11）は軸（14）
を中心にして矢印方向に間欠的に回転し、Ａのセレクシ
ョンで包装袋（100）を真空カップ（15）で支持してク
リップ（13）（13）に供給すると、クリップは包装袋を
挾持して矢印の方向に回転しその回転軌道の途中の各セ
レクションで包装袋の口を開いて被包装物や味つけ液を
充填したあと、Ｙセクションで一対のシールバーで袋口
を熱溶着し、さらにＺセクションで包装製品（100′）
を対のクランプアーム（12）（12）から解放する構成
で、こうした構成は一般的に公知である。

一方、結束装置（19）は円板（20）の上部から４本の腕
（21）（21）（21）（21）を放射状に突き出している
が、詳しくは第２図に示すように、機台（24）の上面に
立設した軸受け（25）に円筒状の主軸（26）を回転自在
に支持し、該主軸（26）の上端に固定した円板（20）の
上面に前記各腕（21）を支持したもので、これら各腕は
その先端に爪受け板（36）を設けると共に、該爪受け板
に対向するように可動爪板（35）をピン（30）を介して
枢支し、可動爪板の操作レバー（31）に一端を連結した
ロッド（32）を前記腕（21）に沿って配置すると共に、
該ロッドに巻きつけたコイルスプリング（33）の張力を
ロッドの他端のヘッド（34）に作用させ、該スプリング
（33）の張力で可動爪板（35）が爪受け板（36）に圧接
して包装製品（100′）を常にクランプするように附勢
している。

機台内部において原動機とチェーンホイル（41）を介し
て連結した原動軸（42）と、前記の主軸（26）とをゼネ
バストップ（44）を介して係合し、ゼネバストップ（4
4）の作用でもって主軸（26）を90度角ずつ間欠回転す
るようにしている。このため第１図において、４本の腕
（21）（21）（21）（21）は円板（21）によって各腕の
取付け間隔と同じピッチで矢印の方向に間欠回転する。

一方、下端を機台に固定した芯棒（37）を主軸（26）の
中空内に立設し該芯棒（37）の上端に補助カム（40）を
固定すると共に、該補助カムの下側において前記芯棒
（37）に円形のカム板（38）を回転自在に支持し、４本
のロッドの他端に設けたコロ（39）（39）（39）（39）
を前記のカム板（38）の周面に配置している。またカム
板（38）から上方へピン（50）を立設し、該ピン（50）
を補助カム（40）の下面に形成した円弧形の溝（51）内
に係合し、前記溝（51）の長さの範囲だけカム板（38）
がフリー回転するようにしている。さらに第３図の如
く、前記のコロ（39）の移動方向（47）に向かって前記
カム板（38）の周縁一部を緩かな勾配で膨出し、この膨
出部（52）の頂点の後方（52a）を放物線状でカム板周
面に降下させると共に、この膨出部の頂点をやや越した
ところでコロ（39）が停止するように位置決めしてい
る。このため第３図の如くコロ（39）が矢印（47）の方
向に移動する場合、コロ（39）はカム板の膨出部（52）
によって遠心方向に押し出され、結果的に第２図の如く
該コロ（39）を備えたロッド（32）の押し出しによって
可動爪板（35）は開放する。各コロ（39）の停止位置と
膨出部の頂点とが略一致するように位置決めしているの
で、コロ（39）が停止すると腕内部のスプリング（33）
の圧力がコロ（39）を介してカム板のエンド端（52a）
のアール部分に作用するので、該カム板（38）は第３図
に仮想線（38a）で示した如く逆転しコロ（39）をカム
板の周面まで落下（39a）させる。この結果、先端の可
動爪板（35）は閉鎖し爪受け板（36）とで包装製品（10
0′）の上縁を挾持する。なお前記の場合、後位のコロ
（39b）を補助カム（40）の上に乗り上げさせてカム板
（38）が軽快に逆転するようにし、コロ（39）が再び移
動し出すとコロ（39）を介してスプリング（33）の圧力
がカム板の膨出部（52）に作用するので、カム板（38）
は溝（51）の範囲だけ逆時計方向に回転して定位置に復
帰する。そして包装製品（100′）は腕（21）に支持さ
れ円板（20）の回転で運搬され、後方では一対の挾持ア
ーム（27）（28）が両側から接近して袋口を細く絞ると
同時に、一側の挾持アーム（27）内に連続的に装填して
ある結束金具の一つを両挾持アーム（27）（28）で袋口
に絞めつける。

一方、第１図のＹセクション（Ｙ）とＺセクション
（Ｚ）との間に設置したスイッチ（60）は袋（100）に
接触して袋内の被包装物のボリュームを測定し、袋内の
被包装物の有無を検出しており、一方、補助カム（40）
の上には前記スイッチ（60）と電気的に接続された電磁
ソレノイド（61）を設け、第２図の如く前記ソレノイド
の可動鉄芯（62）と、下側のカム板（38）に形成したロ
ック穴（63）とを対向させている。そこでもし仮にクラ
ンプアーム（12）（12）に吊り下げられている袋（10
0）のボリュームが不足していることがスイッチ（60）
で検出されると、つまり空袋であるこをが検出される
と、電磁ソレノイド（61）は直ぐに作動し可動鉄芯（6
2）をカム板（88）のロック穴（62）に係合する。この
ため第４図の如く、コロ（39）がカム板における膨出部
（52）の頂点を越えてもカム板（38）は固定されたまま
である。そしてコロ（39）が仮想線（39c）の位置まで
達したときに可動爪（35））が閉鎖する。しかしこの時
点では第５図の如く、クランプアーム（12）（12）と腕
（21）との相対的な回転でもって可動爪（35）から袋
（100）は離れているので、可動爪（35）が袋を挾持す
ることは防止されるのである。

前記実施例はロック機構でもってカム板（38）を固定要
素に固定し、カム板（38）の逆転を防止して可動爪（3
5）によって空袋が挾持されるのを防止するようにした
ものであるが、第６図は固定カム（40）に固定したアク
チュエーター（65）のピストンロッドの先端にピン（6
6）を介して枢支した部材の長穴（67）にカム板（38）
から立設したピン（68）を遊嵌したもので、コロ（39）
が膨出部の頂点を越えるとカム板（38）は長穴（67）の
長さの範囲で逆転（69）が可能であるが、もしスイッチ
で空袋が検出されたという信号が送られてくると、アク
チュエーター（65）はコロ（39）の移動方向（47）と同
方向にカム板（38）を回転（70）させて、コロ（39）が
早い時期にカム面に落下（71）するのを防止する。

（効果） 本発明はスイッチ（60）で空袋が検出されとロック機構
（61）でカム板（38）の本来の動きを規制するか、また
はアクチュエーター（65）でカム板（38）を腕と同方向
に回転させ、可動爪（35）が本来閉鎖すべき位置での閉
鎖を防止したから、該可動爪（35）によって空袋がチャ
ッキされず、従って空袋の結束が未然に防止され、空袋
及び結束材の無駄な消費を防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す平面図、第２図は前図の
部分的な断面図、第３図及び第４図はカム板の作用説明
図、第５図は平面視における装置の作用説明図、第６図
は他の実施例の説明図、第７図は従来例の説明図であ
る。 （10）…袋詰め包装機，（11）…ローター，（12）…ク
ランプアーム，（19）…結束装置，（20）…円板，（2
1）…腕，（32）…ロッド，（33）…コイルスプリン
グ，（35）…可動爪，（38）…カム板，（52）…膨出
部，（61）…電磁ソレノイド，（62）…可動鉄芯，（6
3）…ロック穴，（65）…アクチュエーター，（67）…
長穴，（68）…ピン，（100）…袋，

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ローターの周縁に等間隔に設けた各対のク
   ランプでそれぞれ袋の両側を支持し、前記クランプがロ
   ーターと一体に間欠回転する間の決められた停止位置
   で、クランプに支持された袋の中に被包装物を充填する
   と共に、また別の決められた停止位置でクランプから袋
   を解放するようにした袋詰め包装機と、先端の爪受け板
   に対して常に可動爪板をスプリング力で圧接するように
   附勢した多数組の腕を、円板に放射状に設ける一方、前
   記円板の中心の芯棒にカム板を回転自在に設け、該カム
   板の周囲で前記各腕を前記各クランプと同調的に間欠回
   転させ、カム板の一部に形成した膨出部の張り出し圧力
   をロッドを介し且前記スプリング力に抗して可動爪板に
   開放動力として伝えると共に、前記膨出部の頂点をやヽ
   越えた点で各腕を停止させ、このときの膨出部後方（52
   a）の下り勾配部に作用する腕内部のスプリングの反力
   で前記カム板を遊転させて前記可動爪板を閉鎖するよう
   にし、さらに前記腕の回転軌道の途中に袋口を結束する
   手段を設けた結束装置とからなり、前記クランプから袋
   が解放されるセクションと前記カム板における膨出部の
   頂点とが向かい合うように前記袋詰め包装機と前記結束
   装置とを隣接すると共に、前記袋詰め包装機のクランプ
   通過域において袋内の被包装物を検索するスイッチと、
   前記結束装置において機台など動かない固定要素に設け
   たロック機構とを電気的に接続し、前記スイッチが空袋
   を検出したときの信号でロック機構を作動させてカム板
   の遊動をロックするようにした袋の結束機。
2. 【請求項２】ローターの周縁に等間隔に設けた各対のク
   ランプでそれぞれ袋の両側を支持し、前記クランプがロ
   ーターと一体に間欠回転する間の決められた停止位置
   で、クランプに支持された袋の中に被包装物を充填する
   と共に、また別の決められた停止位置でクランプから袋
   を解放するようにした袋詰め包装機と、先端の爪受け板
   に対して常に可動爪板をスプリング力で圧接するように
   附勢した多数組の腕を、円板に放射状に設ける一方、前
   記円板の中心の芯棒にカム板を回転自在に設け、該カム
   板の周囲で前記各腕を前記各クランプと同調的に間欠回
   転させ、カム板の一部に形成した膨出部の張り出し圧力
   をロッドを介し且前記スプリング力に抗して可動爪板に
   開放動力として伝えると共に、前記膨出部の頂点をやヽ
   越えた点で各腕を停止させ、このときの膨脹部後方の落
   下点（71）に作用する腕内部のスプリングの反力で前記
   可動爪板を閉鎖するようにし、さらに前記腕の回転軌道
   の途中に袋口を結束する手段を設けた結束装置とからな
   り、前記クランプから袋が解放されるセクションと前記
   カム板における膨出部の頂点とが向かい合うように前記
   袋詰め包装機と前記結束装置とを隣接すると共に、前記
   袋詰め包装機のクランプ通過域において袋内の被包装物
   を検出するスイッチと、前記結束装置における機台など
   固定要素にアクチュエーターを設置すると共に、該アク
   チュエーターの作動部とカム板とを連結し、スイッチが
   空袋を検出したときの信号でアクチュエーターを作動さ
   せてカム板を各腕と同じ方向に回転させるようにした袋
   の結束機。