JPH0414327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、生麺等の物品をプラスチツクフイル
ムで包み、往復運動するシーラーによつてヒート
シールして袋状に包装する包装装置に関するもの
である。

「従来の技術」 生麺等の物品をプラスチツクフイルムで包み、
往復運動するシーラーによつてヒートシールして
袋状に包装する包装装置に於ては、１個のモータ
ーによりシーラーを往復運動させたり、プラスチ
ツクフイルムを移送させたりしているが、シール
時間を長くするために往復運動するシーラーを受
台に長時間押圧させる場合にはモーターの回転速
度を小さくして包装装置の速度を全体的に遅くし
なければならなかつた。

しかも従来の包装装置は、回転するカムの突起
部がマイクロスイツチを押していない時に限つ
て、回転シーラーが筒状素材をシールするもの
で、シール時間は回転するカムの突起部の間隔、
カムの大小で調節しようとするものであり、カム
の突起部の間隔は常に一定に固定されているた
め、予じめ設定されたシール時間しか得られず、
シール時間を各シール毎に微調節することはでき
ないし、装置運転中は、回転するカムの交換はで
きないから、運転中にはシール時間の調節そのも
のが不可能である。

「考案が解決しようとする課題」 本考案者等は、包装装置の速度を全体的に遅く
することなくシーラーを受台に長時間押圧させる
ことができ、必要に応じてシール時間の微調節が
極めて容易に行え、しかも包装装置運転中でもシ
ール時間の調節ができる包装装置について研究を
進めた結果、本考案に到達した。

「課題を解決するための手段」 本考案は、物品をプラスチツクフイルムで包
み、往復運動するシーラーによつてこのフイルム
を受台に押圧し、ヒートシールして袋状に包装す
る包装装置に於て、モーターからの動力をシーラ
ーに伝える過程に設けた駆動軸に電磁クラツチ並
びに電磁ブレーキを設置するとともに、シーラー
の受台を押圧する圧力を検知するリミツトスイツ
チと、シーラーの受台を押圧する時間を任意に設
定できるタイムスイツチとをさらに設け、電磁ク
ラツチによりモーターからの動力によつて連続的
に回転している駆動軸とシーラーを駆動する駆動
軸を接続するとともに電磁ブレーキをブレーキオ
フにしてシーラーを受台に向かつて移動させ、プ
ラスチツクフイルムを挟んでシーラーが受台を押
圧する圧力が所定値となつたことをリミツトスイ
ツチにより検知した時点に於て電磁クラツチによ
りモーターからの動力によつて連続的に回転して
いる駆動軸とシーラーを駆動する駆動軸を遮断す
るとともに電磁ブレーキをブレーキオンにしてシ
ーラーの移動を停止させ、次いで予じめ所定のシ
ール時間が設定されたタイムスイツチにより一定
のシール時間が経過したことを検知した時点に於
て、直ちに電磁クラツチによりモーターからの動
力によつて連続的に回転している駆動軸とシーラ
ーを駆動する駆動軸を接続するとともに電磁ブレ
ーキをブレーキオフしてシーラーを受台から離脱
させることを特徴とする包装装置に関するもので
ある。

「実施例」 以下、図面に従つて本考案を説明する。

第１図は本考案に係わる包装装置の一例を示し
た部分平面図である。

包装装置はモーター（図示せず）からの動力に
よつて往復運動するシーラー１を有し、モーター
からシーラー１に動力を伝える過程に駆動軸２，
３が設けられている。駆動軸２と駆動軸３との間
に電磁クラツチ４が設置され、駆動軸３に電磁ブ
レーキ５が設置されている。

駆動軸２がモーターからの動力によつて連続的
に回転している。電磁クラツチ４により駆動軸２
と駆動軸３を接続し、駆動軸２と駆動軸３を一体
的に回転させたり、或いは駆動軸２と駆動軸３を
遮断し、駆動軸２のみを回転させることができ
る。電磁ブレーキ５によりブレーキオンとし、駆
動軸３の回転を停止させたり、或いはブレーキオ
フとし、ブレーキを解除して駆動軸３を回転させ
たりすることができる。駆動軸３に続いてクラン
クシヤツフト６並びにクランクアーム７から構成
されるクランク機構が設けられることにより、駆
動軸３が回転することによつてシーラー１が順次
に矢印Ａ及びＢ方向に向かつて往復運動する。

物品をプラスチツクフイルムで包み、ヒートシ
ールして袋状に包装する場合には、プラスチツク
フイルムを円筒状シユーター８の周囲に巻き付
け、プラスチツクフイルムの両端部を重ね合せて
シーラー１と受台９との間に挟むとともに円筒状
シユーター８内に物品を投入する。

電磁クラツチ４により駆動軸２と駆動軸３を接
続するとともに電磁ブレーキ５をブレーキオフに
して駆動軸３を駆動軸２と一体的に回転させ、シ
ーラー１を矢印Ａ方向に移動させる。

プラスチツクフイルムを挟んでシーラー１が受
台９を押圧する圧力が最大となつたことをリミツ
トスイツチにより検知した時点に於て、電磁クラ
ツチ４により駆動軸２と駆動軸３を遮断するとと
もに電磁ブレーキ５をブレーキオンにして駆動軸
３の回転を停止させ、シーラー１の移動を停止さ
せる。

タイムスイツチによつて一定の時間が経過した
ことを検知した時点に於て、電磁クラツチ４によ
り駆動軸２と駆動軸３を接続するとともに電磁ブ
レーキ５をブレーキオフにして駆動軸３と駆動軸
２と一体的に回転させ、シーラー１を矢印Ｂ方向
に移動させた後に再び矢印Ａ方向に移動させ、以
下同様の工程を繰り返す。

本発明ではタイムスイツチを用いているので、
包装装置運転中であつても、シーラー１が受台９
を押圧する時間を容易に微調節できる。この押圧
時間は、一般に0.1〜１秒とすることが好ましい。

尚、第１図は筒状袋の軸方向に沿つて縦にシー
ルする態様について説明してあるが、本考案は筒
状袋の上端並びに下端を横にシールする場合にも
適用することができる。

「考案の効果」 本考案に係わる包装装置に依れば、モーターの
回転速度を小さくせずにシーラー１が受台９を押
圧するシール時間を長くすることができるため、
包装装置の速度を高速に保つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係わる包装装置の一例を示し
た部分平面図である。 １……シーラー、２，３……駆動軸、４……電
磁クラツチ、５……電磁ブレーキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品をプラスチツクフイルムで包み、往復運動
   するシーラーによつてこのフイルムを受台に押圧
   し、ヒートシールして袋状に包装する包装装置に
   於て、モーターからの動力をシーラーに伝える過
   程に設けた駆動軸に電磁クラツチ並びに電磁ブレ
   ーキを設置するとともに、シーラーの受台を押圧
   する圧力を検知するリミツトスイツチと、シーラ
   ーの受台を押圧する時間を任意に設定できるタイ
   ムスイツチとをさらに設け、電磁クラツチにより
   モーターからの動力によつて連続的に回転してい
   る駆動軸とシーラーを駆動する駆動軸を接続する
   とともに電磁ブレーキをブレーキオフにしてシー
   ラーを受台に向かつて移動させ、プラスチツクフ
   イルムを挟んでシーラーが受台を押圧する圧力が
   所定値となつたことをリミツトスイツチにより検
   知した時点に於て電磁クラツチによりモーターか
   らの動力によつて連続的に回転している駆動軸と
   シーラーを駆動する駆動軸を遮断するとともに電
   磁ブレーキをブレーキオンにしてシーラーの移動
   を停止させ、次いで予じめ所定のシール時間が設
   定されたタイムスイツチにより一定のシール時間
   が経過したことを検知した時点に於て、直ちに電
   磁クラツチによりモーターからの動力によつて連
   続的に回転している駆動軸とシーラーを駆動する
   駆動軸を接続するとともに電磁ブレーキをブレー
   キオフしてシーラーを受台から離脱させることを
   特徴とする包装装置。