JPH0737177Y2 - カップ式飲料自動販売機の原料収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、粉粒状の飲料用原料が上部の投入口から投入
収容される原料容器を本体ケース内に備えるカップ式飲
料自動販売機の原料収納装置に関するものである。

従来の技術 近年、カップ式飲料自動販売機の原料収納装置は飲料用
原料補充の際に、この原料が投入口からそれて機内を汚
損しないように、各原料容器の投入口周辺を覆う受け板
が取付けられている。また収容する原料の変更等の際
に、原料容器が本体ケースから取出しやすいように、前
記受け板は回動自在に軸支取付けされている。

この種のカップ式飲料自動販売機の原料収納装置は、例
えば実開昭63−103179号公報に示されているようになっ
ていた。

以下図面を参照しながら、上述した従来のカップ式飲料
自動販売機の原料収納装置の一例について説明する。

第４図，第５図は従来のカップ式飲料自動販売機の原料
収納装置の構造を示すものである。

同図において、１は飲料自動販売機の本体ケース、２は
本体ケース１内に設けられた台板、３は台板２上に載置
され横並びに本体ケース１内に収容設置される複数（こ
の場合５個）の原料容器である。この原料容器３は、そ
れぞれ販売信号により一定量の原料を搬出口3aから搬出
する搬出機構を下部に有し（図示せず）、また上部が段
丘状に絞られていて上面に投入口3bがあけられている。
４は投入口3bに設けられた蓋、５は台板２上の原料容器
３の位置を規制する位置決めである。６は平板状のかつ
右端に下向きに屈曲する折曲部6aを有する受け板で、中
央部には前記原料容器３の投入口3a下方の頸部に嵌る係
合孔6bが横並びあけられており、また前端部に取手6cが
設けられている。７は断面かぎ形をなし、本体ケース１
の背壁内面上に固定された受け板支えである。

以上のように構成されたカップ式飲料自動販売機の原料
収納装置について、以下その動作について説明する。

まず原料容器３が台板２上に載置される。また受け板６
は嵌合孔6bが原料容器３の頸部に嵌り、かつ折曲部6aが
本体ケース１の側壁に小ねじにより締付けられて、原料
容器３の上部を本体ケース１に固定する。しかして原料
補充時には蓋４を取り外し、原料が投入口3bが原料容器
３に充填される。この際、投入口3bからこぼれ落ちた原
料は受け板６に受け止められ、適宜寄せ集めて廃棄され
る。従って機内の汚れることがない。一方機内のメンテ
ナンス、あるいは販売飲料の変更等により、原料容器３
を機外に取り出す際には、受け板６は折曲部6aの本体ケ
ース１へのねじ固定を解いた後上方へ持ち上げられ、前
端部を上方へ移動させ、後端部を受け板支え７に係止さ
せて、原料容器３と受け板６の係合関係を解除すること
により、原料容器３が本体ケース１から取出し可能な状
態になる。このように原料容器３は受け板６を機外に取
出すことなく、機外に取出される。

考案が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、受け板６の嵌合孔
6bが原料容器３の頸部に嵌るだけで、完全に両者の隙間
が密封されていないため、粉粒状の飲料用原料が受け板
６の嵌合孔6bと原料容器３との隙間から機内への散乱、
汚損を完全には防止できないという欠点を有していた。

本考案は上記従来の課題を解決するもので、受け板の嵌
合孔と原料容器の接合部に機内への原料の侵入するよう
な隙間がなく自動販売機内を汚損しないカップ式飲料自
動販売機の原料収納装置を提供するものである。

課題を解決するための手段 上記従来の課題を解決するために本考案のカップ式飲料
自動販売機の原料収納装置は、複数個並設され粉粒状の
飲料用原料が上部の投入口から投入収容される原料容器
と、前記原料容器各々の上方に設けられた仕切部材と、
前記仕切部材の中央部に前記投入口に内包されるように
前記投入口に連通して設けられた投入案内口と、前記仕
切部材に取り付けられ前記投入案内口を開閉する投入口
蓋と、前記仕切部材の両辺に各々形成された連結片と、
前記仕切部材の一端に設けられた連結軸と、前記連結軸
を支点として前記仕切部材を回動自在に軸支する保持片
とを有し、隣接する前記仕切部材の連結片は、相互に重
なり合うよう配設され嵌合して前記仕切部材各々を一体
に連結するという構成を備えたものである。

作用 本考案はこの構成によって、原料は仕切部材に設けられ
た投入案内口を介し、原料容器の投入口から充填され、
この時こぼれた原料は、仕切部材の連結片が相互に重な
り合うよう配設され嵌合しており、仕切部材間に隙間が
ないので、この仕切部材上に受け止めることができ、機
内への散乱を防止するとともに、原料容器を取り外して
仕切部材を回動することにより、仕切部材の傾斜角度を
大きくし清掃し易くすることができる。

実施例 以下本考案の一実施例のカップ式飲料自動販売機の原料
収納装置について第１図から第３図を参照しながら説明
する。なお、従来と同一構成については同一番号を附し
てその詳細な説明を省略する。

同図において、８は仕切集合体である。この仕切集合体
８は各原料容器３の投入口3b上部に設けられた仕切部材
９を連続的に連結して形成されている。9aは投入案内口
で、仕切部材９の中央部に投入口3bに内包されながら突
設されている。9bは仕切部材９の両辺に各々形成された
連結片である。各仕切部材９はこの連結片9bにて嵌合連
結されている。尚、各連結片9bは原料の機内への散乱を
防止すべく凹凸状に形成され、相互に重なり合うよう配
設され嵌合し、隣接する仕切部材９間に隙間が生じない
ようにしている。10は連結軸である。

仕切集合体８はこの連結軸10を支点として、機体に固着
された保持片11で回動自在に軸支されている。12は投入
案内口9aに設けられた投入口蓋で、この投入口蓋12は後
端を仕切部材９に回動自在に軸支されている。

以上のように本実施例によれば、原料を補充する投入口
3bを、仕切部材９側に投入口3bに内包させた状態で投入
案内口9aとして設け、かつこぼれた原料を受け止める箇
所に位置する仕切部材９の連結片9bを凹凸状に形成し、
相互に重なり合うよう配設し嵌合して、仕切部材９間に
隙間が生じないようにすることにより、こぼれた原料の
回収作業性を損うことなく、機内への散乱を防止するこ
とができる。

また、原料容器３の相当量だけ仕切部材９を連結すれば
仕切集合体８が容易に形成できるようにしたため、例え
ば新機種開発の際の原料容器３の数量変更に対しても、
容易に対応することが可能である。

考案の効果 以上のように本考案は、原料を補充する真の投入口を回
動自在な仕切部材側に投入案内口として設け、かつこぼ
れた原料を受け止める箇所に位置する仕切部材の連結片
を、凹凸状に形成し相互に重なり合うよう配設して仕切
部材間に隙間が生じないようにすることにより、こぼれ
た原料の回収作業性を損なうことなく、機内への侵入を
完全に防止することができる。

また、原料容器の相当量だけ仕切部材を連結して仕切集
合体が形成できるようにしたため、原料容器の数量の変
更対応が容易になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるカップ式飲料自動販
売機の原料収納装置の側面断面図、第２図は同第１図の
Ａ−Ａ線による断面図、第３図は同第１図のＢ矢視図、
第４図は従来のカップ式自動販売機の原料収納装置の側
面断面図、第５図は同第４図の正面図である。 ３……原料容器、3b……投入口、８……仕切集合体、９
……仕切部材、9a……投入案内口、9b……連結片、10…
…連結軸、11……保持片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数個並設され粉粒状の飲料用原料が上部
   の投入口から投入収容される原料容器と、前記原料容器
   各々の上方に設けられた仕切部材と、前記仕切部材の中
   央部に前記投入口に内包されるように前記投入口に連通
   して設けられた投入案内口と、前記仕切部材に取り付け
   られ前記投入案内口を開閉する投入口蓋と、前記仕切部
   材の両辺に各々形成された連結片と、前記仕切部材の一
   端に設けられた連結軸と、前記連結軸を支点として前記
   仕切部材を回動自在に軸支する保持片とを有し、隣接す
   る前記仕切部材の連結片は、相互に重なり合うよう配設
   され嵌合して前記仕切部材各々を一体に連結するカップ
   式飲料自動販売機の原料収納装置。