JPH0737067Y2 - フアンコイルユニットにおける可動式吹出口、吸込口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は床置埋込形または天井
設置形等の空調機において吹出口、吸込口等の送風口の
位置を容易に移動変更自在とし現場での設置工事作業を
容易確実に施工しようとするフアンコイルユニットにお
ける可動式吹出口、吸込口に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、空調機等において吹出口、吸込口
等が機体の上部または前部等一定の箇所に予じめ開口設
けられている。従って該空調機を室内等に据付時に上記
吹出口、吸込口が固定式であるがためにこれらとダクト
等の接続位置にスレが生じてこれが原因にて適切な風流
を求めることが困難であると共にその設置場所も当然制
約を受ける等の欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】特にその殆どが現場施
工であるがために、ダクト等配管の接続時において吹出
口、吸込口の位置と接続管口と位置関係が一致せずこれ
が為に吹出口、吸込口の開口位置を変更させるかダクト
口部を移動行わしめる等非常に多雑な難作業を要しなけ
ればならなかったのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は上記、問題点
に鑑みて天板及び吹出口、吸込口の取付け位置を可動自
在に形成することにより容易に解決出来得る点に着眼し
考案したものであって図面にて示す如く機体１の内部に
フアンモータ２、熱交換コイル３、ドレンパン４の機構
を各配置し且つ該機体１の上部に天板取付枠５を取付け
枠体口部を形成すると共に該天板取付枠５上に周縁部に
多数の長溝孔ａ，ａ，ａを横方向に各孔設してなる天板
６をビス等の留め金具ｂ，ｂ，ｂを介して横方向にのみ
可動自在に支承し、更に内部に吹出口８か吸込口を開設
形成し且つ該周縁に数個の長溝孔ｃ，ｃ，ｃを前後方向
に孔設してなる吹出口天板７を上記、天板６の上部にビ
ス等の留め金具ｄ，ｄ，ｄを介して前後方向にのみ可動
自在に嵌装し、上記天板６及び吹出口天板７両板による
左右及び前後の可動調整によって吹出口８または吸込口
の位置を任意の位置にて設定出来得るように構成してな
るものである。また請求項２項記載の構成により上記、
天板６を前板６｀として用いることによって床上設置形
のみに限定されることもなく天井設置形フアンコイルユ
ニット等汎く利用出来得ることも可能である。

【０００５】

【作用】本考案は上記による構成を有するものであっ
て、室内の床上または床内に埋込み設置し、しかる後に
吹出口８，吸込口とダクト送風管との接続連結時におい
て天板６を左右に、吹出口天板７を前後に可動させ所定
の位置でビス等の留め金具ｂ，ｂ，ｂを締結行わしめる
ことによって機体ならびにダクト部分を移動させること
なく両者を確実容易に一致連結を行わしめることが出来
得る。かかる状体で運転することによって吸込口９より
機体１内部に導入せる空気が熱交換コイル３にて適当温
度に熱交換が行われ、該冷暖風が吹出口８と連設せるダ
クトを通して所定の冷暖気を室内に送風送給が行わるの
である。

【０００６】

【実施例】以下、この考案の実施例を図面について説明
すると、フアンコイルユニットの構造は図面にて示す如
く、機体１の内部下方にフアンモータ２を、該フアンモ
ータ２の上部にドレンパン４及び熱交換コイル３等の諸
機構が各配置されている。また上記、機体１の上部には
天板取付枠５を一体的に取付け、枠体口部を形成する。
天板６は周縁部に多数の長溝孔ａ，ａ，ａを左右方向に
細長く各孔設したものあって、上記天板取付枠５にビス
等の留め金具ｂ，ｂ，ｂを介して横方向にのみ可動自在
に支承させ天板取付枠５の適当位置にてこれを締結固定
行わしめる。更に該天板６の表面に内部に吹出口８を開
設形成してなる吹出口天板７を固定するもので該吹出口
天板７の周縁部に数個の長溝孔ｃ，ｃ，ｃを前後方向に
孔設しビス等の留め金具ｄ，ｄ，ｄを介して前後方向に
のみ可動自在とし所定の位置においてこれを締結して天
板６上に固定行わしめる。かかる構造において本体設置
後、天板６及び吹出口天板７の両板を左右、前後に、ま
たは何れかを移動調整行わしめることによって吹出口８
の位置とダクトの接続口部を簡単確実に一致させ強力な
連結を求めることが出来得るのである。なお場合によっ
ては上記、吹出口８の構造を吸込口にも使用して配管接
続を容易とすることも出来得る。

【０００７】また、この考案は請求項２項記載の如く天
井設置形等に用いる場合には天板６を前板６｀とし該前
板６｀の周縁部に多数の長溝孔ａ，ａ，ａを左右方向に
各孔設しビス等の留め金具ｂ，ｂ，ｂを介して左右方向
にのみ可動自在に機体１の前部に取付けする、また正面
に吹出口８を開口し周縁部に数個の溝孔ｃ，ｃ，ｃを上
下方向に孔設せる吹出口前板７｀を上記前板６｀の表面
に留め金具ｄを介して上下方向にのみ可動自在に嵌装
し、前板６｀と吹出口前板６｀による左右上下の可動調
整にて吹出口、吸込口の位置を任意に設定行わしめるこ
とも可能である。なお該天井設置形空気調和機の実施例
図面については上記、床置形と重複するので省略する。
また各符号は図１と同一である。

【０００８】

【考案の効果】上記の如くこの考案に係るフアンコイル
ユニットにおける可動式吹出口、吸込口は天板６及び吹
出口天板７を左右前後に可動自在に移動調整行わしめる
ように構成してなるものであるから、夫々の天板６、７
を単に可動するのみにて室内等設置場所の吹出口、吸込
口箇所に万一に障害物があるとしても該本体及び障害物
を毛頭にも移動させる必要もなく円滑な送風状体が容易
に求めることが出来得るのである。更にダクト配管時に
おいても上記せる移動調整により吹出口、吸込口と配管
口を容易且つ完全強固に結合が結合部がが得られ、該接
続部分よりの空気洩れをも確実に防止出来得る等の顕著
な効果を併せ有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案に係るフアンコイルユニットの機体
正面図

【図２】 同上、平面図である。

【符号の説明】

５ 天板取付枠 ６ 天板 ７ 吹出口、吸込口天板 ａ, ｃ, 調整用長溝孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体１の内部にフアンモータ２及び熱交
   換コイル３、ドレンパン４等の諸機構を各配置し且つ該
   機体１の上部に天板取付枠５を取付け枠体口部を形成す
   ると共に該天板取付枠５上に周縁部に多数の長溝孔ａ，
   ａ，ａを横方向に各孔設してなる天板６をビス等の留め
   金具ｂ，ｂ，ｂを介して横方向にのみ可動自在に支承
   し、更に内部に吹出口８を開設形成し且つ該周縁に数個
   の長溝孔ｃ，ｃ，ｃを前後方向に孔設してなる吹出口天
   板７を上記、天板６の上部にビス等の留め金具ｄ，ｄ，
   ｄを介して前後方向にのみ可動自在に嵌装し、上記天板
   ６及び吹出口天板７両板による左右及び前後の可動調整
   によって吹出口８または吸込口の位置を任意の位置にて
   設定出来得るように構成せしめたことを特徴とするフア
   ンコイルユニットにおおける可動式吹出口、吸込口
2. 【請求項２】 上記、請求項１項記載の吹出口、吸込口
   を可動式に形成してなるフアンコイルユニットにおい
   て、上記天板６を前板６｀として該前板６｀の周縁部に
   多数の長溝孔ａ，ａ，ａを横方向に各孔設してビス等の
   留め金具ｂ，ｂ，ｂを介して横方向にのみ可動自在に機
   体１の前部に嵌装取付けし、更に該前板６｀の前部に吹
   出口８または吸込口を開設形成すると共に該周縁に数個
   の長溝孔ｃ，ｃ，ｃを上下方向に各孔設してなる吹出口
   前板７｀を上記、前板６｀にビス等の留め金具ｄ，ｄ，
   ｄを介して上下方向にのみ可動自在に嵌装し、上記前板
   ６｀と吹出口前板６｀の左右上下の可動調整によって吹
   出口または吸込口８の位置を任意の位置において移動設
   定出来得るように構成せしめたことを特徴とする天井設
   置形のフアンコイルユニットにおける可動式吹出口、吸
   込口