JPH0736948Y2 - ダムなどの貯水場用異物排除装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ダムなどの貯水場用異物排除装置に関す
る。

〔従来の技術〕

ダムなどの貯水場には、山上から川を伝って材木やごみ
などの異物が多量に流れ込む。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来は、これらの異物を池に浮かぶ船で掻き集めて所定
の箇所まで運搬して処理するという方法によっていた
が、これでは効率が悪かった。

この考案は前記事情に鑑みてなされたもので、効率良く
異物を排除することができるようにすることを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、この考案は、ダム等の貯水場
の上方に張架された索道に沿って移動可能な移動手段に
吊り下げられて昇降動作が可能であるとともにそれ自体
が開閉動作可能で閉じ動作で貯水場に浮く異物を掴み得
るようになっている異物排除装置であって、フロートで
水面に浮かび得るようになっていることを特徴とする。

〔実施例〕 以下、図面によりこの考案を詳しく説明する。

第１図は、この考案の一実施例を示している。同図に示
すように、ダム１の水面２には、材木などの異物３…が
多量に浮かんでいる。これを除去するため、この考案で
は、上方に索道４が通され、これの本索道４には、ロー
ラー５…により移動可能な本体ボックス６が吊り下げら
れている。同ボックス６は、移動索７により移動させら
れるようになっている。ボックス６の内部には回転体が
設けられ、同回転体はモーターにより回転するようにな
っている。この回転体の外周には、ボックス６から下方
に吊り下がったワイヤ８が巻き取られたり巻き戻したり
することができるようになっている。なお、前記ボック
ス６には、移動索７に引っ掛けされるように電気および
油圧を導く配管・配線類10が導かれている。同ワイヤ８
の下端にはブラケット９が設けられている。このブラケ
ット９にはシリンダ12が設けられているとともに孔13が
設けられている。そして、同ブラケット９の両側には突
片14,14が設けられ、同突出14,14にはガイド15,15が設
けられている。一方排除装置の本体20は、爪体を対象に
備えたものでなり、この本体20には、前記ガイド15,15
に嵌まり合うガイド孔21,21が設けられているととも
に、中央がピン22で開閉自在に止め付けられている。こ
の本体20の爪部分の外側にはフロート23,23が強度のあ
る材質により形成されて付されている。

前記本体20は、索道４に沿って移動可能であるとともに
上下にも移動されるようになっている。水面２に降ろさ
れた本体20は、まずフロート23,23により水面上に浮か
ぶようになる。これにより、水面下に本体20が沈むこと
がなくなり、常に水面２上に浮かんだ状態で異物３…を
効果的につかむことができるのである。掴まれた異物３
…は持ち上げられるとともに移動索７によりダム１の周
域に設けられた処理場まで運搬されてゆく。そして、再
び、戻ってきて掴む処理をするのである。

なお、第２図は付加的な実施例を示している。この実施
例は、前記索道により吊り下げられて上下するようにな
った装置を示している。この装置は、中央のピン30に結
合されてシリンダ（図示省略）により折り畳み自在な２
本の主フレーム31,31と、同フレーム31,31のそれぞれに
ピン32,32により結合されシリンダにより折り畳み自在
とされた副フレーム33,33とを備えている。前記主フレ
ーム21には水面上に浮かぶようにフロート34…が取り付
けられているとともに、前記主・副フレーム31,33の下
部には水が抜けるように網34…が取り付けられている。
この装置は、両主フレーム31,31が折り畳まれるととも
に、同フレーム31,31を介して副フレーム33,33が折り畳
まれるようになっている。これにより、全体は菱形に近
い形状になってその中に前記異物類を囲って他の場所に
運搬あるいは掴むことができるようになっている。

第３図も付加的な実施例を示している。

同実施例は、池底40に孔41を明けておき、同孔41内にヒ
ーター42を内蔵する容器43を嵌め込んでおくようにす
る。この容器43内には、ダム内に混在する砂が集め込ま
れる。この砂44はあとでガス45により凍結されるととも
に、打ち込まれたアンカー46により引き上げられる。こ
の際、前記ヒーター42により凍結分の外周が溶解される
ので、取り出しやすくなる。なお、このような作業をす
るとき、砂が外部に出ないようにするため、水中に蛇腹
47を設けておいてもよい。

第４図ないし第８図はダム50に浮かぶ異物を他の手段で
除去するようにしたものに関する。第４図の実施例は、
ダム50の一部に切欠51を設け、同切欠51に扉52を開閉自
在に設けたものであり、さらに、ダム50の外側には、前
記切欠51に対応するように網状のシュート53が設けられ
て異物を水切りしながら下方へガイドするようになって
いる。同シュート53の下端にはガイド筒54が設けられ、
その下端が蓋55により開閉自在になっている。この蓋55
が明けられると、異物がトラック56に積み込まれる。

第５図は前記シュート53の下方に設けられるようにした
焼却装置57を示している。

第６図は異物を入れるようにしたリフト式の運搬容器58
を示している。

第７図はダム内に、フロート59により浮かぶようにした
容器60の一部から異物がは入り込むようにするととも
に、容器60内に入り込んだ水はパイプ61によりダムガイ
ドに排除するようにしたものを示している。

第８図はダムの一部が切欠62になっているとともに同切
欠62に高さの低い堰63が設けられ、さらにダムの外側に
はゴム64が設けられて異物を排除するようにしたもので
ある。

〔考案の効果〕

この考案は以上のようであり、したがって、効率良く異
物を排除することができるようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第２図は付
加的実施例を示す斜視図、第３図ないし第８図は他の付
加的な実施例を示す説明図である。 １…ダム、２…水面、４…索道、20……本体、23…フロ
ート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−100993（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−36494（ＪＰ，Ａ) 実開 昭64−471（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭60−44234（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ダム等の貯水場の上方に張架された索道に
   沿って移動可能な移動手段に吊り下げられて昇降動作が
   可能であるとともにそれ自体が開閉動作可能で閉じ動作
   で貯水場に浮く異物を掴み得るようになっている異物排
   除装置であって、フロートで水面に浮かび得るようにな
   っていることを特徴とするダム等の貯水場用異物排除装
   置。