JPH0735759A - 液滴の検出方法及びその分注装置 - Google Patents

液滴の検出方法及びその分注装置

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JPH0735759A
JPH0735759A JP17870093A JP17870093A JPH0735759A JP H0735759 A JPH0735759 A JP H0735759A JP 17870093 A JP17870093 A JP 17870093A JP 17870093 A JP17870093 A JP 17870093A JP H0735759 A JPH0735759 A JP H0735759A
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infrared light
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雅明 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分注時にノズル先端に生成する液滴の有無を
検出する液滴の検出方法及びその分注装置を提供する。 【構成】 本発明に係る分注装置は、近赤外光発光ダイ
オード14と、射出された近赤外光を平行光ビームに変
換するレンズ16と、チップ36の軸方向であってある
大きさに平行ビームを絞る円柱レンズ18とから光ビー
ム20を形成し、この光ビーム20は、チップ36の軸
と垂直の幅より大きいビーム幅を有する。従って、チッ
プ36の先端からの液滴が発生すると、この液滴と光ビ
ーム20が交差する。液滴検出回路26は、チップ36
の移動時の透過光量を受光部の光学フィルタ22及び光
検出器24を介して入力し、透過光量レベルの急激な変
化を検知すると、「液滴発生」の信号をモニタ28に出
力し、使用者に液滴発生を知らせるメッセージを表示し
警告を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液滴の検出方法及びそ
の分注装置、特に自動分注装置において、分注時に発生
するノズル先端からの液滴の有無を検出する液滴の検出
方法及びその分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料の分注を行う分注装置が知られてお
り、例えば人体から採取した血液検体を複数の容器に分
配する装置として用いられている。
【0003】このような血液試料の吸引には、例えばデ
ィスポーザブル化されたチップを有するノズルチップに
よって行われる。図10には、ノズル部32の要部断面
図が示されており、ノズル部32は、ノズルベース35
とノズルチップを成すディスポーザブルチップ(以下、
チップという)36とで構成されている。なお、このチ
ップ36の上部開口には、ノズルベース35の先端部が
加圧挿入され、このようにチップ36の上部開口にノズ
ルベース35の先端部が嵌合することによって、チップ
36がノズルベース35に確実に固定される。チップ3
6の下方先端には、小孔36aが形成され、この小孔3
6aから血清等が吸引され、あるいは吐出されることに
なる。なお、チップ36は透明又は半透明の素材によっ
て構成され、主に半透明の硬質プラスチック等で構成さ
れる。また、ノズルベース35は金属等で構成される。
【0004】ノズル部32は一般に上記の構造を有して
いるので、分注のたびにチップ36を取り替える際に、
チップ36とノズルベース35との嵌合に不具合が生じ
ると、ノズル先端に液滴が生成する。一方、ノズル部3
2と吸引ポンプとを結ぶ配管系でも液漏れによって、ノ
ズル先端に液滴が生成する。
【0005】そこで、従来の分注装置では、チップ36
に試料を吸引した状態で一定時間放置し、その間継続し
て使用者がノズル部32の先端に液滴が発生していない
かどうかを監視していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分注装置において上記液滴の発生を分注動作中に監視す
ることは、使用者にとって大きな負担であり、非効率的
であった。
【0007】そこで、現行では分注装置の使用前後で使
用者が液滴の発生の有無を監視し、液滴の発生がない場
合には、分注動作中に液漏れが生ぜず、必要量を吐出し
たとみなしていた。
【0008】しかしながら、上記の方法では、分注動作
中にのみ発生した液漏れによる液滴を見逃してしまうと
いう問題があった。例えば、分注するたびに取り替える
ディスポーザブルチップが不良の場合、又は分注動作中
ポンプ内のシリンジとピストンとの機密性が保てなくな
った場合、液漏れによる液滴を見逃してしまう。
【0009】これによって、上述したようにノズル先端
に付着した液滴により、分注精度を著しく劣化させてし
まう。
【0010】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、分注時にノズル先端に生成す
る液滴の有無を検出する液滴の検出方法及びその分注装
置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、液滴の検出方法であって、
発光体から発生した近赤外光をビーム状として、この近
赤外光に交差させながら試料を吸引又は吐出するノズル
を移動させ、試料吸引後のノズルを通過した近赤外光の
透過光量レベルと該近赤外光が通過した位置を記憶し、
また吐出用容器へ移動後の吐出前のノズルを通過した近
赤外光の透過光量レベルと該近赤外光が通過した位置を
記憶して、ノズルの同じ位置における吸引後の近赤外光
の透過光量レベルと吐出前の近赤外光の透過光量レベル
とを減算し、ノズル先端の近赤外光の透過光量レベルに
差が生じたか否か又はノズル上方の近赤外光の透過光量
レベルに差が生じたか否かによって、ノズル先端に液滴
の発生の有無を検出することを特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の発明は、液滴の検出
分注装置であって、発光体から発生した近赤外光をビー
ム状とする光学系と、試料を吸引又は吐出するノズル
と、前記ノズルを前記ビーム状の近赤外光と交差させて
移動させるノズル移動手段と、前記ノズルを通過した前
記近赤外光を検出する光検出手段と、前記光検出手段の
出力側に切換スイッチを介して接続され、ノズル位置情
報と試料吸引後のノズルの通過時の近赤外光の透過光量
レベルとを記憶する第1の透過光量レベルメモリと、ノ
ズル位置情報と移動後吐出前のノズルを通過した近赤外
光の透過光量レベルとを記憶する第2の透過光量レベル
メモリと、第1の透過光量レベルメモリの出力と第2の
透過光量レベルメモリの出力とを減算する減算器と、前
記減算器によって、ノズル先端の近赤外光の透過光量レ
ベルに差が生じたか否か又はノズル上方の近赤外光の透
過光量レベルに差が生じたか否かによって、ノズル先端
に液滴の発生の有無を検出する液滴検出回路とを有する
ことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、液滴の検出方法で
あって、発光体から発生した近赤外光をビーム状とし
て、受光体において近赤外光の透過光量レベルを監視し
ながら、ノズルの先端がこのビーム状の近赤外光に接す
るように試料入りノズルを吐出用容器に移動させ、ノズ
ル先端に発生した液滴と近赤外光とが交差したことによ
り、液滴発生を検出することを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、液滴の検出分注装
置であって、発光体から発生した近赤外光をビーム状と
する光学系と、試料を吸引又は吐出するノズルと、前記
ノズルの先端を前記ビーム状の近赤外光と接するように
移動させるノズル移動手段と、前記ノズルを通過した前
記近赤外光を検出する光検出手段と、前記光検出手段の
出力側に設けられ、ノズルの先端がこのビーム状の近赤
外光に接するように試料入りノズルを吐出用容器に移動
させる際に常時近赤外光の透過光量レベルを監視し、透
過光量レベルが急激に変化したことにより、液滴が発生
したことを検出する液滴検出回路と、を有することを特
徴とする。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、試料吸引後
のノズルのノズルを通過した近赤外光の透過光量レベル
と該近赤外光が通過した位置を記憶し、一方吐出用容器
へ移動後の吐出前のノズルを通過した近赤外光の透過光
量レベルと該近赤外光が通過した位置を記憶するので、
ノズルの同じ位置における吸引後の近赤外光の透過光量
レベルと吐出前の近赤外光の透過光量レベルとを減算す
ることによって、ノズル先端の近赤外光の透過光量レベ
ルの差又はノズル上方の近赤外光の透過光量レベルの差
から液滴の発生を認識することができる。
【0016】また、請求項2記載の構成によれば、光検
出手段を用いて吸引後及び吐出前のノズルを透過する近
赤外光の透過光量レベルをその位置情報と共に記憶する
第1の透過光量レベルメモリ及び第2の透過光量レベル
メモリと、第1の透過光量レベルメモリの出力と第2の
透過光量レベルメモリの出力とを減算する減算器とを有
しているので、液滴検出回路において、前記減算器から
の出力されたノズル先端の近赤外光の透過光量レベルの
差又はノズル上方の近赤外光の透過光量レベルの差から
液滴を検出することができる。
【0017】請求項3記載の構成によれば、ノズルの先
端がこのビーム状の近赤外光に接するように試料入りノ
ズルを吐出用容器に移動させるので、ノズル先端に発生
した液滴と近赤外光とが交差したことにより、液滴を検
出することができる。
【0018】また、請求項4記載の構成によれば、ノズ
ルの先端をビーム状の近赤外光と接するように移動させ
るノズル移動手段と、ノズルを通過した前記近赤外光を
検出する光検出手段とを有するので、液滴検出回路は、
常時近赤外光の透過光量レベルを監視し、ノズル先端に
発生した液滴と近赤外光とが交差したことによる透過光
量レベルの急激な変化により、液滴が発生したことを検
出することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0020】図1には、本発明に係る液滴の検出方法を
適用した自動分注装置30の外観が示されており、図1
はその斜視図である。なお、この自動分注装置30は、
本実施例において、採取された全血を遠心分離して血清
成分と血球成分とに分け、そのうちの血清成分のみを分
注するものである。
【0021】図中ほぼ中央に図示される血液試料の吸引
を行うノズル部32は、XYZロボット34によって保
持されており、ノズル部32は、三次元的に自在に移動
可能とされている。
【0022】図1において、前記XYZロボット34
は、X駆動部34xと、Y駆動部34yと、Z駆動部3
4zとで構成され、Z駆動部34zにはノズル部32を
備えたエレベータ部38が昇降自在に連結されている。
このエレベータ部38はジャミングセンサ等の機能をな
すリミットスイッチ40を有し、このリミットスイッチ
40は、ノズル部32に加えられる上方への一定以上の
外的作用力を検出する。
【0023】ノズル部32には、エアホース44の一端
が接続され、エアホース44の他端は吸引・吐出ポンプ
の作用を成すシリンダ46に接続されている。
【0024】シリンダ46とノズル部32との間には、
エアホース44内の内圧を測定するための圧力センサ5
4が接続されている。なお、リミットスイッチ40から
の信号は信号ケーブル56を介して装置本体に送られて
いる。
【0025】分注台58に載置された試験管ラック60
には、遠心分離処理が行われた後の血液試料を入れた複
数の検体入り試験管62が起立保持されている。すなわ
ち、この検体入り試験管62には、血清成分と血球成分
とが上下に分離されている血液試料が入れられている。
また、分注台58上には、血液試料の一成分が移し変え
られる吐出用試験管66が分注台58に載置された試験
管ラック60に起立保持されている。
【0026】本実施例の自動分注装置30は、ノズルチ
ップがディスポーザブル、すなわち使い捨て型であるた
め、順次新しいチップに交換され、使用済みチップを廃
棄するために、チップ廃棄トレイ74が設けられてい
る。
【0027】以上の構造において、Z駆動部34zによ
りノズル部32を吐出用試験管66に移動させる際に、
液漏れが発生するとすれば、エアホース44の損傷、シ
リンダ46の気密性劣化、ノズル部32の気密性劣化等
が挙げられる。
【0028】一方、ノズル部32のチップ36の両側面
には、発光部70と受光部72が設けられている。発光
部70は、図2に示すように、近赤外光発光ダイオード
14と、この近赤外光発光ダイオード14から射出され
た近赤外光(例えば、波長890nm)を平行光ビーム
に変換するレンズ16と、チップ36の軸方向であって
ある大きさに平行光ビームを絞る円柱レンズ18を有す
る。また、図3に示すように、チップ36の軸に垂直な
方向の光ビーム幅(例えば、6mm)を有し、チップ3
6の位置交差で決まる幅より大きくなっている。また、
光ビームの厚みは、例えば円柱レンズ18付近で0.7
mm、チップ36が下降するときに交差するところで
0.5mmである。
【0029】また、受光部72は、チップ36の通過光
及びチップ36と交差しない光を通し、かつ他の照明光
等の可視領域の光を通さない光学フィルタ22と、この
光学フィルタ22を通過した光を検出する光検出器24
とから成る。なお、発光部70及び受光部72は、チッ
プ36と同時に共に動いてもよいし、固定されていても
よい。
【0030】次に、液滴の検出方法及びその分注装置に
ついての第1実施例を以下に説明する。
【0031】図2には、分注装置の光検出による液滴の
検出方法を実施する第1実施例の装置の概略的な構成が
ブロック図で示されている。
【0032】チップ36の移動時における透過光は、前
述した受光部72の光検出器24に収集され、その光信
号は、切換スイッチ28によって接点A又はBを介し
て、第1の透過光量レベルメモリ(以下、第1のレベル
メモリという)80又は第2の透過光量レベルメモリ
(以下、第2のレベルメモリという)82に記憶され
る。このとき、第1のレベルメモリ80及び第2のレベ
ルメモリ82は、光ビーム20が照射されたチップ36
の位置の情報も同時に記憶する。なお、位置情報の検出
については後述する。
【0033】第1のレベルメモリ80と第2のレベルメ
モリ82からのレベル出力a、bは、減算器86によっ
てチップ36の同位置において減算される。そして、減
算器86から透過光量レベルの差が出力されると、液滴
検出回路88において、「液滴発生」の信号をモニタ9
0に出力する。そして、モニタ90において液漏れを知
らせるメッセージが表示され警告が行われる。本実施例
では、モニタ90で警告を行っているが、アラーム音を
発してもよい。
【0034】チップ36の位置の検出方法は、例えば、
Z駆動部34zによって一定速度でチップ36を下降及
び上昇させる場合、移動速度と移動時間より光ビーム2
0が照射されているチップ36の位置が検出される。一
方、可変速で移動される場合、チップ36の位置情報
は、例えばエンコーダを利用して検出される。
【0035】図4には、チップ36内を透過した光量の
変化を説明する図が示されている。ここで、チップ36
は、半透明の硬質プラスチックから成る。
【0036】まず、図4(a)には、検体12のない場
合のチップ36の透過光量の変化が示されている。ま
た、図4(b)には、検体12入りの場合のチップ36
の透過光量の変化が示されている。
【0037】図4(a)及び(b)に示されるように、
検体12のない場合、光量I0 の照射光はチップ36の
外側面及び内側面で散乱光が発生するので、通過後の光
の光量I1 となる。一方、検体12入りの場合、検体1
2で濡れているチップ36の内側面では散乱光が発生し
ないので、光量I0 の照射光はチップ36の外側面での
み散乱光を発生し、通過後の光の光量I2 となる。図4
より、検体12が入っていると、透過性が高いことが分
かる。これにより、光の透過性によって、チップ36の
ある位置における検体12の有無を検出することができ
る。
【0038】次に、液滴発生の場合の分注工程とその場
合の液滴検出について説明する。
【0039】図5には、液滴発生の場合の分注工程が示
されている。
【0040】ステップ100(なお、図において「ステ
ップ」を「S」と略す)では、検体入り試験管62より
検体12を吸引し、その後チップ36を上昇させる。
【0041】ステップ101では、チップ36を検体入
り試験管62から吐出用試験管66に移動させる。その
際、チップ36の先端から検体12の一部が液滴となっ
て付着する。なお、破線で示した位置が正常分注時の必
要吸引料の液面である。
【0042】ステップ102では、チップ36を吐出用
試験管66の上方に移動完了させる。
【0043】ステップ103では、チップ36を下降さ
せ、必要量の検体12を吐出用試験管66に吐出する。
【0044】通常、必要吐出量は25〜500μlであ
るが、例えば25μlの場合に液滴が5〜10μlとす
ると、分注精度は著しく劣化してしまう。
【0045】そこで、本発明の場合には、以下に示すよ
うにチップ36と交差する近赤外光の透過光量レベル
と、チップ36の位置との関係を監視することにより、
液滴の発生を検出し、分注精度の劣化を未然に防止す
る。
【0046】図6には、分注工程における透過光量レベ
ルとチップ36の位置との関係がグラフによって示され
ている。
【0047】図6(a)には、吸引・上昇時のグラフ
(すなわち、ステップ101)、図6(b)には、下降
・吐出のグラフ(すなわち、ステップ103)、図6
(c)には、吸引から吐出直前までの折り返しグラフが
それぞれ示されている。
【0048】吸引と吐出前との透過光量レベルをチップ
36の同位置で減算器86により減算した結果が図6
(c)に示すグラフである。
【0049】図より明らかなように、液滴発生時は、チ
ップ36先端部と、チップ36の上部とで透過光量レベ
ルの差が生じる。まず、チップ36先端部での透過光量
レベルの差は、液滴によるものである。すなわち、吸引
後はほぼ近赤外光が透過するのに対して、吐出前は発生
した液滴が近赤外光を散乱し若干遮光するので、グラフ
に示すような差が生じる。
【0050】一方、チップ36の上部での透過光量レベ
ルの差は、液滴発生による検体12の液面低下に起因す
る。
【0051】以上のように、透過光量レベルの差を監視
することにより、液滴発生を検出することができ、使用
者は液滴発生を認識することができる。
【0052】次に、液滴の検出方法及びその分注装置の
第2実施例について説明する。
【0053】図7には、分注装置の光検出による液滴の
検出方法を実施する第2実施例の装置の概略的な構成が
ブロック図で示されている。
【0054】チップ36の先端が光ビーム20に接する
ようにチップ36を移動させ、その移動時における透過
光は、上述した受光部72の光検出器24に収集され、
その光信号は、液滴検出回路26に入力される。液滴検
出回路26は、常時チップ36の移動時の透過光量レベ
ルを監視し、監視中に急激に透過光量レベルが変化した
ことを検知すると、「液滴発生」の信号をモニタ28に
出力する。そして、モニタ28において液滴発生を知ら
せるメッセージが表示され警告が行われる。なお、先の
実施例と同様に、モニタ28で警告を行ってもよいが、
アラーム音を発してもよい。
【0055】図8には、本実施例の自動分注装置30の
ノズル部32と発光部70及び受光部72の部分拡大図
が示されている。また、図9には、液滴検出器26にお
いて「液滴発生」と判定するときの透過光量レベルと時
間との関係のグラフが示されている。
【0056】図8に示すように、チップ36の先端に液
滴が発生すると、この液滴と発光部70から照射され受
光部72に至る光ビーム20の面と交差する。この交差
時点で、図7に示す遮光のピークが現れる。通常、チッ
プ36の先端は光ビーム20と接するように移動させる
ので、透過光量はほぼ初期値のままで推移する。従っ
て、この遮光ピークは、液滴が光ビーム20と交差し、
その液滴の球面が光を散乱し、液滴を透過する光量が減
少することによって生じる。この遮光ピークを検出する
ことによって、液漏れ検出回路26は「液滴発生」と判
定し、モニタ28等に警告を発する。これにより、使用
者は分注動作中に液漏れが発生したことを認識すること
ができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料吸引後のノズルのノズルを通過した近赤外光の透過
光量レベルと吐出用容器へ移動後の吐出前のノズルを通
過した近赤外光の透過光量レベルとを同位置において比
較するので、ノズル先端の近赤外光の透過光量レベルの
差又はノズル上方の近赤外光の透過光量レベルの差から
液滴の発生を認識することができる。
【0058】また、本発明に係る分注装置は、光検出手
段を用いて吸引後及び吐出前のノズルを透過する近赤外
光の透過光量レベルをその位置情報と共に記憶する第1
の透過光量レベルメモリ及び第2の透過光量レベルメモ
リと、第1の透過光量レベルメモリの出力と第2の透過
光量レベルメモリの出力とを減算する減算器とを有して
いるので、液滴検出回路において、前記減算器から出力
されたノズル先端の近赤外光の透過光量レベルの差又は
ノズル上方の近赤外光の透過光量レベルの差から液滴を
検出することができる。
【0059】また、ノズルの先端がこのビーム状の近赤
外光に接するように吸引した試料入りノズルを吐出用容
器に移動させるので、ノズル先端に発生した液滴と近赤
外光とが交差したことにより、液滴を検出することがで
きる。
【0060】従って、使用者は液滴検出の警告により、
ノズル内フィッテングの不具合又は配管系の漏れを把握
することができ、更に先端位置誤認による分注誤差を未
然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液滴検出方法を適用した分注装置
の実施例を示す外観図である。
【図2】図1に示した分注装置の光検出による液滴検出
方法を実施する第1実施例の装置の概略的な構成がブロ
ック図である。
【図3】図1に示した分注装置の光検出による液滴検出
方法を実施する装置の一部平面図である。
【図4】チップ36内を透過した光量の変化を説明する
説明図である。
【図5】液滴発生の場合の分注工程の説明図である。
【図6】分注工程における透過光量レベルとチップ36
の位置との関係を説明する図である。
【図7】図1に示した分注装置の光検出による液滴検出
方法を実施する第2実施例の装置の概略的な構成を示す
ブロック図である。
【図8】自動分注装置30のノズル部32と発光部70
及び受光部72の部分拡大図である。
【図9】液漏れ検出器26において「液漏れ発生」と判
定するときの透過光量レベルと時間との関係のグラフで
ある。
【図10】ノズル部32の要部断面図を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
12 検体 14 近赤外光発光ダイオード 16 レンズ 18 円柱レンズ 20 光ビーム 22 光学フィルタ 24 光検出器 26、88 液滴検出回路 28、90 モニタ 36 ディスポーザブルチップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光体から発生した近赤外光をビーム状
    として、この近赤外光に交差させながら試料を吸引又は
    吐出するノズルを移動させ、 試料吸引後のノズルを通過した近赤外光の透過光量レベ
    ルと該近赤外光が通過した位置を記憶し、また吐出用容
    器へ移動後の吐出前のノズルを通過した近赤外光の透過
    光量レベルと該近赤外光が通過した位置を記憶して、 ノズルの同じ位置における吸引後の近赤外光の透過光量
    レベルと吐出前の近赤外光の透過光量レベルとを減算
    し、 ノズル先端の近赤外光の透過光量レベルに差が生じたか
    否か又はノズル上方の近赤外光の透過光量レベルに差が
    生じたか否かによって、ノズル先端に液滴の発生の有無
    を検出することを特徴とする液滴の検出方法。
  2. 【請求項2】 発光体から発生した近赤外光をビーム状
    とする光学系と、 試料を吸引又は吐出するノズルと、 前記ノズルを前記ビーム状の近赤外光と交差させて移動
    させるノズル移動手段と、 前記ノズルを通過した前記近赤外光を検出する光検出手
    段と、 前記光検出手段の出力側に切換スイッチを介して接続さ
    れ、ノズル位置情報と試料吸引後のノズルの通過時の近
    赤外光の透過光量レベルとを記憶する第1の透過光量レ
    ベルメモリと、ノズル位置情報と移動後吐出前のノズル
    を通過した近赤外光の透過光量レベルとを記憶する第2
    の透過光量レベルメモリと、 第1の透過光量レベルメモリの出力と第2の透過光量レ
    ベルメモリの出力とを減算する減算器と、 前記減算器によって、ノズル先端の近赤外光の透過光量
    レベルに差が生じたか否か又はノズル上方の近赤外光の
    透過光量レベルに差が生じたか否かによって、ノズル先
    端に液滴の発生の有無を検出する液滴検出回路と、 を有することを特徴とする液滴の検出分注装置。
  3. 【請求項3】 発光体から発生した近赤外光をビーム状
    として、受光体において近赤外光の透過光量レベルを監
    視しながら、ノズルの先端がこのビーム状の近赤外光に
    接するように試料入りノズルを吐出用容器に移動させ、
    ノズル先端に発生した液滴と近赤外光とが交差したこと
    により、液滴発生を検出することを特徴とする液滴の検
    出方法。
  4. 【請求項4】 発光体から発生した近赤外光をビーム状
    とする光学系と、 試料を吸引又は吐出するノズルと、 前記ノズルの先端を前記ビーム状の近赤外光と接するよ
    うに移動させるノズル移動手段と、 前記ノズルを通過した前記近赤外光を検出する光検出手
    段と、 前記光検出手段の出力側に設けられ、ノズルの先端がこ
    のビーム状の近赤外光に接するように試料入りノズルを
    吐出用容器に移動させる際に常時近赤外光の透過光量レ
    ベルを監視し、透過光量レベルが急激に変化したことに
    より、液滴が発生したことを検出する液滴検出回路と、 を有することを特徴とする液滴の検出分注装置。
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