JPH0735430A - 空調装置の運転方法、及び、その方法を用いる空調装置 - Google Patents

空調装置の運転方法、及び、その方法を用いる空調装置

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JPH0735430A
JPH0735430A JP18458193A JP18458193A JPH0735430A JP H0735430 A JPH0735430 A JP H0735430A JP 18458193 A JP18458193 A JP 18458193A JP 18458193 A JP18458193 A JP 18458193A JP H0735430 A JPH0735430 A JP H0735430A
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JP
Japan
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refrigerant
heat exchanger
evaporator
pressure
compressor
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JP18458193A
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Akira Morikawa
朗 森川
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 暖房運転では冷媒蒸発器Evとしての室外熱
交換器N1に対する外気通風量の調整により受液器Tに
おける冷媒貯留量を調整して、圧縮機Cmpの吸入圧力
Ps又は吐出圧力Poを目標圧力に調整する。又、冷房
運転では冷媒蒸発器Evとしての室内熱交換器N2〜N
5に対する膨張弁ex2〜ex5の開度の調整により受
液器Tおける冷媒貯留量を調整して、圧縮機Cmpの吸
入圧力Ps又は吐出圧力Poを目標圧力に調整する。 【効果】 装置構造を簡略化し、また、エネルギ効率の
向上を図りながら、受液器の冷媒貯留量の調整により圧
縮機の吸入圧力または吐出圧力を目標圧力に調整でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本第1発明は、圧縮機による冷媒
循環において、冷媒と外気を熱交換させる室外熱交換器
を冷媒蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器の全
部又は一部を室内加熱用の冷媒凝縮器として機能させる
冷媒回路(すなわち、外気を吸熱源とする状態で圧縮式
ヒートポンプを用いて暖房を行う冷媒回路)を設け、冷
媒凝縮器としての前記室内熱交換器から冷媒蒸発器とし
ての前記室外熱交換器へ冷媒を送る冷媒路において、冷
媒蒸発器としての前記室外熱交換器に対する膨張弁より
も上流側に、余剰冷媒を貯留する受液器を接続しておく
空調装置の運転方法に関する。
【0002】本第2発明は、圧縮機による冷媒循環にお
いて、冷媒と外気を熱交換させる室外熱交換器を冷媒凝
縮器として機能させ、かつ、室内熱交換器の全部又は一
部を室内冷却用の冷媒蒸発器として機能させる冷媒回路
(すなわち、外気を放熱源とする状態で圧縮式ヒートポ
ンプを用いて冷房を行う冷媒回路)を設け、冷媒凝縮器
としての前記室外熱交換器から冷媒蒸発器としての前記
室内熱交換器へ冷媒を送る冷媒路において、冷媒蒸発器
としての前記室内熱交換器に対する膨張弁よりも上流側
に、余剰冷媒を貯留する受液器を接続しておく空調装置
の運転方法に関する。
【0003】また、本第3発明は、圧縮機による冷媒循
環において、冷媒と外気を熱交換させる室外熱交換器を
冷媒蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器の全部
又は一部を室内加熱用の冷媒凝縮器として機能させる暖
房運転と、前記室外熱交換器を冷媒凝縮器として機能さ
せ、かつ、前記室内熱交換器の全部又は一部を室内冷却
用の冷媒蒸発器として機能させる冷房運転とに、冷媒回
路を切り換える切換手段(すなわち、外気を吸熱源とし
て暖房を行う運転と、外気を放熱源として冷房を行う運
転とを、圧縮式ヒートポンプを用いて選択的に行う切換
手段)を設け、暖房運転時には冷媒凝縮器としての前記
室内熱交換器から冷媒蒸発器としての前記室外熱交換器
へ冷媒を送り、かつ、冷房運転時には冷媒凝縮器として
の前記室外熱交換器から冷媒蒸発器としての前記室内熱
交換器へ冷媒を送る冷媒路に、余剰冷媒を貯留する受液
器を接続した空調装置に関する。
【0004】
【従来の技術】従来、上記の如き空調装置において、受
液器における冷媒貯留量(重量)をヒートポンプの運転
条件に応じ調整し、これにより、圧縮機の吐出圧力を適
正値に調整するには、図10に示すように、凝縮器Cd
から蒸発器Evへ冷媒を送る冷媒路L(即ち液冷媒路)
に受液器Tの入口路iを接続するとともに、圧縮機吸入
側の低圧ガス冷媒路Gsに受液器Tの出口路oを接続す
る受液器装備構成とし、この構成において、出口路oの
弁voを閉じた状態で入口路iの弁viを開くことによ
り、液冷媒路Lから液相冷媒を受液器Tに導入してその
受液器Tの冷媒貯留量を増加側に調整し、一方、入口路
iの弁viを閉じた状態で出口路oの弁voを開くこと
により、受液器Tの貯留冷媒を低圧ガス冷媒路Gsに導
出してその受液器Tの冷媒貯留量を減少側に調整するよ
うにしており、そして、この弁操作による冷媒貯留量の
調整により、冷媒回路中を循環させる有効冷媒量を調整
することで圧縮機Cmpの吐出圧力Poを適正値に調整
していた(例えば、特開平4−143561号公報参
照)。
【0005】また、受液器Tの冷媒貯留量を変更すれ
ば、圧縮機Cmpの吐出圧力Poとともに圧縮機Cmp
の吸入圧力Psも変化することから、吐出圧力Poに代
え圧縮機Cmpの吸入圧力Psをヒートポンプ運転の調
整基準として、上記と同形態の冷媒貯留量の調整により
圧縮機Cmpの吸入圧力Psを適正値に調整するといっ
たことも考えられる。
【0006】なお、図10においてexVは膨張弁であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の調整形
態では下記(a),(b)の問題があった。 (a)冷媒貯留量の調整操作のための専用弁vi,vo
を受液器Tに付帯装備するため、構造が複雑になる。
【0008】(b)冷媒貯留量の増加側への調整操作で
液冷媒路Lから受液器Tに導入された液冷媒が、その後
の冷媒貯留量の減少側への調整操作において蒸発器Ev
を迂回する状態でその蒸発器Evの吸熱作用に寄与する
ことなく低圧ガス冷媒路Gsへ導出されるため、受液器
Tにおける冷媒貯留量の増減調整が適時行われるヒート
ポンプ運転において蒸発器Evの吸熱能力が圧縮機Cm
pの消費動力の割りに平均して低いものとなる。
【0009】本第1ないし第3発明の目的は、上記の如
き問題を生じることなく、受液器の冷媒貯留量調整をも
って圧縮機の吸入圧力や吐出圧力を調整できるようにす
る点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
〔第1発明〕本第1発明による空調装置の運転方法の第
1特徴構成は、圧縮機による冷媒循環において、冷媒と
外気を熱交換させる室外熱交換器を冷媒蒸発器として機
能させ、かつ、室内熱交換器の全部又は一部を室内加熱
用の冷媒凝縮器として機能させる冷媒回路を設け、冷媒
凝縮器としての前記室内熱交換器から冷媒蒸発器として
の前記室外熱交換器へ冷媒を送る冷媒路において、冷媒
蒸発器としての前記室外熱交換器に対する膨張弁よりも
上流側に、余剰冷媒を貯留する受液器を接続しておくこ
とに対し、冷媒蒸発器としての前記室外熱交換器に対す
る外気通風量の調整により前記受液器における冷媒貯留
量を調整して、前記圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を目
標圧力に調整することにある。
【0011】又、本第1発明による空調装置の運転方法
の第2特徴構成は、前記の圧力調整に伴い、冷媒蒸発器
としての前記室外熱交換器に対する前記膨張弁の開度の
調整により冷媒の過熱度を目標過熱度に調整することに
ある。
【0012】〔第2発明〕本第2発明による空調装置の
運転方法の第1特徴構成は、圧縮機による冷媒循環にお
いて、冷媒と外気を熱交換させる室外熱交換器を冷媒凝
縮器として機能させ、かつ、室内熱交換器の全部又は一
部を室内冷却用の冷媒蒸発器として機能させる冷媒回路
を設け、冷媒凝縮器としての前記室外熱交換器から冷媒
蒸発器としての前記室内熱交換器へ冷媒を送る冷媒路に
おいて、冷媒蒸発器としての前記室内熱交換器に対する
膨張弁よりも上流側に、余剰冷媒を貯留する受液器を接
続しておくことに対し、冷媒蒸発器としての前記室内熱
交換器に対する前記膨張弁の開度の調整により前記受液
器における冷媒貯留量を調整して、前記圧縮機の吸入圧
力又は吐出圧力を目標圧力に調整することにある。
【0013】又、第2発明による空調装置の運転方法の
第2特徴構成は、前記の圧力調整に伴い、冷媒凝縮器と
しての前記室外熱交換器に対する外気通風量の調整によ
り冷媒の過熱度を目標過熱度に調整することにある。
【0014】〔第3発明〕本第3発明による空調装置の
特徴構成は、圧縮機による冷媒循環において、冷媒と外
気を熱交換させる室外熱交換器を冷媒蒸発器として機能
させ、かつ、室内熱交換器の全部又は一部を室内加熱用
の冷媒凝縮器として機能させる暖房運転と、前記室外熱
交換器を冷媒凝縮器として機能させ、かつ、前記室内熱
交換器の全部又は一部を室内冷却用の冷媒蒸発器として
機能させる冷房運転とに、冷媒回路を切り換える切換手
段を設け、暖房運転時には冷媒凝縮器としての前記室内
熱交換器から冷媒蒸発器としての前記室外熱交換器へ冷
媒を送り、かつ、冷房運転時には冷媒凝縮器としての前
記室外熱交換器から冷媒蒸発器としての前記室内熱交換
器へ冷媒を送る冷媒路に、余剰冷媒を貯留する受液器を
接続した構成において、暖房運転時に前記冷媒路におい
て前記受液器よりも下流側で冷媒蒸発器としての前記室
外熱交換器に対し作用させる室外用膨張弁と、冷房運転
時に前記冷媒路において前記受液器よりも下流側で冷媒
蒸発器としての前記室内熱交換器に対し作用させる室内
用膨張弁とを各別に設け、冷媒圧力の検出、及び、冷媒
過熱度の検出に基づいて、暖房運転時には、圧縮機の吸
入圧力又は吐出圧力が目標圧力になるように、前記室外
熱交換器に対し外気を通風するファンの送風量を調整す
るとともに、冷媒の過熱度が目標過熱度になるように前
記室外用膨張弁の開度を調整し、かつ、冷房運転時に
は、前記圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力が目標圧力にな
るように前記室内用膨張弁の開度を調整するとともに、
冷媒の過熱度が目標過熱度になるように前記ファンの送
風量を調整する制御手段を設けたことにある。
【0015】
【作用】
〔第1発明〕本第1発明の第1特徴構成においては(図
1及び図8参照)、受液器Tの冷媒貯留量を減少側に調
整する場合、冷媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1
に対する加熱媒体としての外気OAの通風量を減少側に
調整することで、室外熱交換器N1の冷媒蒸発器Evと
しての冷媒加熱能力Heを低下させ、これにより、図8
に示すph線図(圧力−比エンタルピ線図)において冷
媒サイクルを、例えばイ線の状態からロ線の状態へ変化
(即ち、比エンタルピ差縮小方向へ変化)させて、冷媒
凝縮器Cdとしての室内熱交換器N2,N4から受液器
Tの側へ送る冷媒Rwの比エンタルピを増大させる。
【0016】そして、この比エンタルピの増大側への調
整により、受液器Tにおいて気相部分Rwg(湿り蒸気
冷媒の溜まり)を発生・成長させ、これにより、受液器
Tにおける貯留液相冷媒Rwwを気相部分Rwgにより
追い出す状態で受液器Tから冷媒路Lへ導出して、受液
器Tにおける冷媒貯留量(重量)を減少させる。
【0017】また、受液器Tの冷媒貯留量を増加側に調
整する場合、冷媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1
に対する加熱媒体としての外気OAの通風量を増大側に
調整することで、室外熱交換器N1の冷媒蒸発器Evと
しての冷媒加熱能力Heを増大させ、これにより、上記
の図8に示すph線図において冷媒サイクルを、例えば
イ線の状態からハ線の状態へ変化(即ち、比エンタルピ
差拡大方向へ変化)させて、冷媒凝縮器Cdとしての室
内熱交換器N2,N4から受液器Tの側へ送る冷媒Rw
の比エンタルピを減少させる。
【0018】そして、この比エンタルピの減少側への調
整により、受液器Tにおける気相部分Rwg(湿り蒸気
冷媒の溜まり)を凝縮させて縮小し、これにより、受液
器Tでの流入液相冷媒Rwwの滞留を許容する状態で受
液器Tにおける液相冷媒Rwwの貯留量を増加させて受
液器Tの冷媒貯留量(重量)を増加させる。
【0019】すなわち、本第1発明の第1特徴構成にお
いては、冷媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1に対
する外気通風量の調整により、上記の如く受液器Tにお
ける液相冷媒Rwwの貯留量を調整して受液器Tにおけ
る全体としての冷媒貯留量(重量)を増減調整し、これ
により、冷媒回路中を循環させる有効冷媒量を調整し
て、圧縮機Cmpの吸入圧力Psないし吐出圧力Poを
目標圧力に調整する。
【0020】なお、図8において冷媒サイクルのイ線か
らロ線への変化や、イ線からハ線への変化は、冷媒蒸発
器Evとしての室外熱交換器N1に対する外気通風量の
調整に応答した冷媒サイクルの過渡的な変化を模式的に
示すものであって、その外気通風量の調整による冷媒貯
留量調整の結果として圧縮機Cmpの吸入圧力Psや吐
出圧力Poが変化し安定する以前の段階を示している。
【0021】本第1発明の第2特徴構成においては(同
図1及び図8参照)、上述の第1特徴構成において、冷
媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1に対する外気O
Aの通風量を調整して受液器Tにおける冷媒貯留量を変
化させると、圧縮機Cmpの吸入圧力Psや吐出圧力P
oが変化するとともに冷媒の過熱度も変化することに対
し、冷媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1に対する
膨張弁ex1の開度を調整することにより、冷媒蒸発器
Evとしての室外熱交換器N1での冷媒の蒸発度を調整
し、これにより、冷媒の過熱度(具体的には圧縮機吸入
冷媒Rcの過熱度SHsや圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度
SHo)を目標過熱度に調整する。
【0022】〔第2発明〕 本第2発明の第1特徴構成においては(図2及び図9参
照) 受液器Tの冷媒貯留量を減少側に調整する場合、冷媒蒸
発器Evとしての室内熱交換器N2,N41に対する膨
張弁ex2,ex4の開度を開き側に調整することで、
図9に示すph線図(圧力−比エンタルピ線図)におい
て冷媒サイクルを、例えばイ’線の状態からロ’線の状
態へ変化(即ち、圧力差縮小方向へ変化)させて、冷媒
凝縮器Cdとしての室外熱交換器N1から受液器Tの側
へ送る冷媒Rwの圧力を低下させる。
【0023】そして、この圧力の低下側への調整によ
り、受液器Tにおいて気相部分Rwg(湿り蒸気冷媒の
溜まり)を発生・成長させ、これにより、受液器Tにお
ける貯留液相冷媒Rwwを気相部分Rwgにより追い出
す状態で受液器Tから冷媒路Lヘ導出して、受液器Tに
おける冷媒貯留量(重量)を減少させる。
【0024】また、受液器Tの冷媒貯留量を増加側に調
整する場合、冷媒蒸発器Evとしての室内熱交換器N
2,N4に対する膨張弁ex2,ex4の開度を閉じ側
に調整することで、上記の図9に示すph線図において
冷媒サイクルを、例えばイ’線の状態からハ’線の状態
へ変化(即ち、圧力差拡大方向へ変化)させて、冷媒凝
縮器Cdとしての室外熱交換器N1から受液器Tの側へ
送る冷媒Rwの圧力を増大させる。
【0025】そして、この圧力の増大側への調整によ
り、受液器Tにおける気相部分Rwg(湿り蒸気冷媒の
溜まり)を凝縮させて縮小し、これにより、受液器Tで
の流入液相冷媒Rwwの滞留を許容する状態で受液器T
における液相冷媒Rwwの貯留量を増加させて受液器T
の冷媒貯留量(重量)を増加させる。
【0026】すなわち、本第2発明の第1特徴構成にお
いては、冷媒蒸発器Evとしての室内熱交換器N2,N
4に対する膨張弁ex2,ex4の開度の調整により、
上記の如く受液器Tにおける液相冷媒Rwwの貯留量を
調整して受液器Tにおける全体としての冷媒貯留量(重
量)を増減調整し、これにより、冷媒回路中を循環させ
る有効冷媒量を調整して圧縮機Cmpの吸入圧力Psな
いし吐出圧力Poを目標圧力に調整する。
【0027】なお、図9において冷媒サイクルのイ’線
からロ’線への変化や、イ’線からハ’線への変化は、
先述の図8と同様、冷媒蒸発器Evとしての室内熱交換
器N2,N4に対する膨張弁ex2,ex4の開度の調
整に応答した冷媒サイクルの過渡的な変化を模式的に示
すものであって、その膨張弁開度の調整による冷媒貯留
量調整の結果として圧縮機Cmpの吸入圧力Psや吐出
圧力Poが変化し安定する以前の段階を示している。
【0028】本第2発明の第2特徴構成においては(同
図2及び図9参照)、上述の第1特徴構成において、冷
媒蒸発器Evとしての室内熱交換器N2,N4に対する
膨張弁ex2,ex4の開度を調整して受液器Tにおけ
る冷媒貯留量を変化させると、圧縮機Cmpの吸入圧力
Psや吐出圧力Poが変化するとともに冷媒の過熱度も
変化することに対し、冷媒凝縮器Cdとしての室外熱交
換器N1に対する冷却媒体としての外気OAの通風量を
調整することで、室外熱交換器N1の冷媒凝縮器Cdと
しての冷媒冷却能力Hcを調整し、これにより、冷媒の
過熱度(具体的には圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度SHs
や圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SHo)を目標過熱度に
調整する。
【0029】〔第3発明〕本第3発明の特徴構成におい
ては、暖房運転時(図1参照)には冷媒凝縮器Cdとし
ての室内熱交換器N2,N4から冷媒蒸発器Evとして
の室外熱交換器N1へ冷媒Rwを送り、冷房運転時(図
2参照)には逆に冷媒凝縮器Cdとしての室外熱交換器
N1から冷媒蒸発器Evとしての室内熱交換器N2,N
4へ冷媒Rwを送る冷媒路Lにおいて、暖房運転時に受
液器Tよりも下流側で冷媒蒸発器Evとしての室外熱交
換器N1に対し作用させる室外用膨張弁ex1と、冷房
運転時に受液器Tよりも下流側で冷媒蒸発器Evとして
の室内熱交換器N2,N4に対し作用させる室内用膨張
弁ex2,ex4とを各別に設けることで、それら室外
用膨張弁ex1と室内用膨張弁ex2,ex4との間の
冷媒路部分、つまり受液器Tを接続した冷媒路部分は、
冷房運転と暖房運転との切り換えにかかわらず膨張工程
前の凝縮冷媒が流れる部分とし、これにより、暖房運転
と冷房運転とにおいて受液器Tを兼用使用する。
【0030】そして、暖房運転時には、冷媒圧力の検
出、及び、冷媒過熱度の検出に基づいて、冷媒蒸発器E
vとしての室外熱交換器N1に対し加熱媒体としての外
気OAを通風するファンF1の送風量を調整するととも
に、冷媒蒸発器Evとしての室外熱交換器N1に対する
室外用膨張弁ex1の開度を調整することで、前述の本
第1発明における第1特徴構成の作用と第2特徴構成の
作用とをもって、圧縮機Cmpの吸入圧力Ps又は吐出
圧力Poを目標圧力に調整し、かつ、冷媒の過熱度(具
体的には圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度SHsや圧縮機吐
出冷媒Rhの過熱度SHo)を目標過熱度に調整する。
【0031】また、冷房運転時には、冷媒圧力の検出、
及び、冷媒過熱度の検出に基づいて、冷媒蒸発器Evと
しての室内熱交換器N2,N4に対する室内用膨張弁e
x2,ex4の開度を調整するとともに、冷媒凝縮器C
dとしての室外熱交換器N1に対し冷却媒体としての外
気OAを通風する上記ファンF1の送風量を調整するこ
とで、前述の本第2発明における第1特徴構成の作用と
第2特徴構成の作用とをもって、圧縮機Cmpの吸入圧
力Ps又は吐出圧力Poを目標圧力に調整し、かつ、冷
媒の過熱度(具体的には圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度S
Hsや圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SHo)を目標過熱
度に調整する。
【0032】
【発明の効果】
〔第1発明〕本第1発明の第1特徴構成によれば、冷媒
蒸発器としての室外熱交換器に対する外気通風量の調整
により、圧縮器の吸入圧力又は吐出圧力を目標の圧力に
調整するから、先述の従来構成の如き受液器の冷媒貯留
量を調整するための専用弁の付加装備が不要となり、装
置構造を簡略にできる。
【0033】しかも、冷媒貯留量の減少側への調整で受
液器から冷媒路へ導出した冷媒は膨張弁を介し冷媒蒸発
器としての室外熱交換器に供給されて、その冷媒蒸発器
としての室外熱交換器の吸熱作用に寄与するから、受液
器からの導出冷媒が蒸発器を迂回した状態でその蒸発器
の吸熱作用に寄与することなく低圧ガス冷媒路へ導かれ
る先述の従来構成に比べ、冷媒蒸発器としての室内熱交
換器の吸熱能力を向上でき、ひいては、この吸熱能力の
向上によりヒートポンプの室内に対する加熱能力を向上
できて装置のエネルギ効率を向上できる。
【0034】又、本第1発明の第2特徴構成によれば、
上記の外気通風量の調整により受液器における冷媒貯留
量を調整して圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を目標の圧
力に調整しながらも、それに加えて、冷媒蒸発器として
の室外熱交換器に対する膨張弁の開度の調整により冷媒
の過熱度も目標の過熱度に調整することで、ヒートポン
プの運転状態を所望の適切な運転状態へより一層的確に
調整することができ、ヒートポンプ運転の安定性を向上
できる。
【0035】〔第2発明〕本第2発明の第1特徴構成に
よれば、冷媒蒸発器としての室内熱交換器に対する膨張
弁の開度の調整により圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を
目標の圧力に調整するから、上述の本第1発明の第1特
徴構成と同様、先述の従来構成の如き受液器の冷媒貯留
量を調整するための専用弁の付加装備が不要となり、装
置構造を簡略にできる。
【0036】そして、冷媒貯留量の減少側への調整で受
液器から冷媒路へ導出する冷媒についても、本第1発明
の第1特徴構成と同様、その導出冷媒は膨張弁を介し冷
媒蒸発器としての室内熱交換器に供給されて、その冷媒
蒸発器としての室内熱交換器の吸熱作用に寄与するか
ら、先述の従来構成に比べ冷媒蒸発器としての室内熱交
換器の吸熱能力、すなわち室内に対する冷却能力を向上
でき、これにより、装置のエネルギ効率を向上し得る。
【0037】又、本第2発明の第2特徴構成によれば、
膨張弁の開度の調整により受液器における冷媒貯留量を
調整して圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を目標の圧力に
調整しながらも、それに加えて、冷媒凝縮器としての室
外熱交換器に対する外気通風量の調整により冷媒の過熱
度も目標の過熱度に調整することで、本第1発明の第2
特徴構成と同様、ヒートポンプの運転状態を所望の適切
な運転状態へより一層的確に調整することができて、ヒ
ートポンプ運転の安定性を向上できる。
【0038】〔第3発明〕本第3発明の特徴構成によれ
ば、暖房運転と冷房運転とにおいて受液器を兼用使用す
ることで装置構造の簡素化を図りながら、また、制御手
段による自動調整おいて上述の本第1発明の効果、及
び、本第2発明の効果を得ながら、暖房運転と冷房運転
とを適時切り換え実施でき、全体として、簡略な装置構
成で装置コストを安価にしながら装置性能の高い空調装
置とすることができる。
【0039】ちなみに、本第1、第2、第3発明による
圧縮機の吸入圧力や吐出圧力の調整、及び、冷媒過熱度
の調整に代え、暖房では、冷媒凝縮器としての室内熱交
換器に対する通風量の調整により、受液器における冷媒
貯留量を調整して圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を目標
圧力に調整するといった形態や、あるいは、冷媒凝縮器
としての室内熱交換器に対する通風量の調整により冷媒
の過熱度を目標過熱度に調整するといった形態、又、冷
房では、冷媒蒸発器としての室内熱交換器に対する通風
量の調整により、受液器における冷媒貯留量を調整して
圧縮機の吸入圧力又は吐出圧力を目標圧力に調整すると
いった形態や、あるいは、冷媒蒸発器としての室内熱交
換器に対する通風量の調整により冷媒の過熱度を目標過
熱度に調整するといった形態も考えられる。
【0040】しかしながら、圧縮機の吸入・吐出圧力の
調整や冷媒過熱度の調整のために室内熱交換器への通風
量を変更することは、室内に与える影響が大きくて室内
空調状態の大きな変化を伴い、室内に対する空調性の低
下を招く問題がある。
【0041】この点、本第1、第2、第3発明では、室
外熱交換器に対する外気通風量の調整や、膨張弁の開度
の調整をもって、圧縮機の吸入・吐出圧力の調整や冷媒
過熱度の調整を行うことから、それら調整のために上記
の如く室内に対する空調性が低下するといったことを回
避でき、室内に対する空調性を高く維持できるという効
果も奏する。
【実施例】図1は圧縮式ヒートポンプを用いたセパレー
ト型の空調装置を示し、Uoは室外機、Ua,Ubは、
夫々、渡り冷媒配管rを介して室外機Uoに接続した第
1及び第2の室内機である。
【0042】室外機Uoには、外気OAを吸放熱対象と
する室外熱交換器としての第1熱交換器N1、その第1
熱交換器N1に外気OAを通風する第1ファンF1、圧
縮機Cmp、アキュムレータAc、受液器T、並びに、
第1熱交換器N1に対する室外用膨張弁としての第1膨
張弁ex1を装備してある。
【0043】第1室内機Uaには、室内熱交換器として
空気の冷却・加熱を行う第2及び第3の熱交換器N2,
N3をその順に空気流れ方向の上流側から並べて装備す
るとともに、それら第2及び第3熱交換器N2,N3に
より調整した空気SA1を対応の空調対象室へ送出する
第2ファンF2を装備し、また、室内用膨張弁として第
2熱交換器N2に対する第2膨張弁ex2と第3熱交換
器N3に対する第3膨張弁ex3を装備してある。
【0044】第1室内機Uaと同様、第2室内機Ubに
は、室内用熱交換器として空気の冷却・加熱を行う第4
及び第5の熱交換器N4,N5をその順に空気流れ方向
の上流側から並べて装備するとともに、それら第4及び
第5熱交換器N4,N5により調整した空気SA2を対
応の空調対象室へ送出する第3ファンF3を装備し、ま
た、室内用膨張弁として第4熱交換器N4に対する第4
膨張弁ex4と第5熱交換器N5に対する第5膨張弁e
x5を装備してある。
【0045】図中v1〜v9は、各熱交換器N1〜N5
のうち、それらの一端側冷媒口に対し圧縮機吐出側の高
圧ガス冷媒路Goを接続することで冷媒凝縮器Cd(以
下、単に凝縮器Cdと称する)として機能させるもの
と、一端側冷媒口に対し圧縮機吸入側の低圧ガス冷媒路
Gsを接続することで冷媒蒸発器Ev(以下、単に蒸発
器Evと称する)として機能させるものとを選択的に切
り換える切換手段としての電磁弁であり、これら電磁弁
のうち、第1及び第2の電磁弁v1,v2は第1熱交換
器N1の一端側冷媒口に対する高圧ガス冷媒路Goと低
圧ガス冷媒路Gsとの接続切り換えを行い、第3,第
4,第5,第6の電磁弁v3,v4,v5,v6は第2
及び第3熱交換器N2,N3夫々の一端側冷媒口に対す
る高圧ガス冷媒路Goと低圧ガス冷媒路Gsとの接続切
り換えを行い、また、第3,第7,第8,第9の電磁弁
v3,v7,v8,v9は第4及び第5熱交換器N4,
N5夫々の一端側冷媒口に対する高圧ガス冷媒路Goと
低圧ガス冷媒路Gsとの接続切り換えを行う。
【0046】第1ないし第5の膨張弁ex1〜ex5
は、各熱交換器N1〜N5における圧縮機接続側とは反
対側の他端側冷媒口どうしを接続する液冷媒路Lに配置
するとともに、夫々、対応の熱交換器に対し本来の膨張
弁として作用させる状態と流量調整弁として作用させる
状態とに切り換え可能に構成し、対応の熱交換器を蒸発
器Evとして機能させるときには受液器Tよりも下流側
で本来の膨張弁として作用させ、また、対応の熱交換器
を凝縮器Cdとして機能させるときには受液器Tよりも
上流側で流量調整弁として作用させるようにしてある。
【0047】そして、受液器Tについては、上記の液冷
媒路Lにおいて各熱交換器N1〜N5に対する膨張弁e
x1〜ex5どうしの間の部分(すなわち、後述の運転
モードによらず、常に凝縮冷媒Rwが存在する部分)に
介装することにより、運転モードの切り換えにかかわら
ず一個の受液器Tで対応できるようにしてある。
【0048】図中Yは運転制御を司る制御器であり、こ
の制御器Yはモード指令に応じて電磁弁v1〜v9、及
び、膨張弁ex1〜ex5の切り換え操作による運転モ
ードの切り換えを行うとともに、それら各運転モードに
おいて圧縮機Cmpの吸入圧力Psの調整と、冷媒過熱
度の調整を行う。
【0049】同図1は通常暖房モードの冷媒回路切り換
え状態を示し、この通常暖房モードでは、第3及び第5
熱交換器N3,N5への冷媒供給を断った状態で、第2
及び第4熱交換器N2,N4の夫々を凝縮器Cdとして
機能させて、各空調対象域への供給空気SA1,SA2
を加熱温調し、これに対し、第1熱交換器N1を蒸発器
Evとして機能させて外気OAから吸熱する。
【0050】つまり、冷媒流れとしては、圧縮機Cmp
から高圧ガス冷媒路Goへ吐出される高圧乾き蒸気冷媒
Rh(図中、黒塗りの太線で示す)を第2及び第4熱交
換器N2,N4に分流供給して、これら第2及び第4熱
交換器N2,N4の夫々で凝縮させ、これに続き、それ
ら第2及び第4熱交換器N2,N4から送出される凝縮
冷媒Rw(図中、ハッチングを施した太線で示す)を、
第2及び第4膨張弁ex2,ex4が流量調整弁として
作用し、また、第1膨張弁ex1が本来の膨張弁として
作用する液冷媒路Lを介し第1熱交換器N1に供給し
て、この第1熱交換器N1で蒸発させ、そして、第1熱
交換器N1から送出される蒸発後の低圧乾き蒸気冷媒R
c(図中、白抜きの太線で示す)を低圧ガス冷媒路Gs
及びアキュムレータAcを介して圧縮機Cmpの吸入側
に戻す(なお、図中黒塗りの弁は閉じ状態を示す)。
【0051】図2は通常冷房モードの冷媒回路切り換え
状態を示し、この通常冷房モードでは、第3及び第5熱
交換器N3,N5への冷媒供給を断った状態で、第2及
び第4熱交換器N2,N4の夫々を蒸発器Evとして機
能させて、各空調対象室への供給空気SA1,SA2を
冷却温調し、これに対し、第1熱交換器N1を凝縮器C
dとして機能させて外気OAへ放熱する。
【0052】つまり、冷媒流れとしては、圧縮機Cmp
から高圧ガス冷媒路Goへ吐出される高圧乾き蒸気冷媒
Rh(黒塗りの太線)を第1熱交換器N1に供給して、
この第1熱交換器N1で凝縮させ、これに続き、第1熱
交換器N1から送出される凝縮冷媒Rw(ハッチングを
施した太線)を、第1膨張弁ex1が流量調整弁として
作用し、また、第2及び第4膨張弁ex2,ex4の夫
々が本来の膨張弁として作用する液冷媒路Lを介し第2
及び第4熱交換器N2,N4に分流供給して、これら第
2及び第4熱交換器N2,N4で蒸発させ、そして、第
2及び第4熱交換器N2,N4から送出される蒸発後の
低圧乾き蒸気冷媒Rc(白抜きの太線)を低圧ガス冷媒
路Gs及びアキュムレータAcを介して圧縮機Cmpの
吸入側に戻す。
【0053】図3は暖房主体の冷暖房並行モードにおけ
る冷媒回路切り換え状態を示し、この暖房主体の冷暖房
並行モードでは、第3及び第5熱交換器N3,N5への
冷媒供給を断った状態で、第2及び第4熱交換器N2,
N4のうちのいずれか一方を凝縮器Cdとして機能させ
て対応空調対象室への供給空気SA1(ないしSA2)
を加熱温調し、これに対し、第1熱交換器N1を蒸発器
Evとして機能させて外気OAから吸熱するとともに、
第2及び第4熱交換器N2,N4のうちの他方を、全体
として必要な冷媒蒸発量の一部を担う付加的蒸発器E
v’として機能させて対応空調対象室への供給空気SA
2(ないしSA1)を冷却温調する。
【0054】なお、図3は暖房主体の冷暖房並行モード
の一例として、第2及び第4熱交換器N2,N4のうち
第2熱交換器N2を凝縮器Cdとして機能させ、かつ、
第4熱交換器N4を上記の付加的蒸発器Ev’として機
能させる場合の冷媒回路切り換え状態を示しており、こ
の場合の冷媒流れとしては、圧縮機Cmpから高圧ガス
冷媒路Goへ吐出される高圧乾き蒸気冷媒Rh(黒塗り
の太線)を第2熱交換器N2に供給して、この第2熱交
換器N2で凝縮させ、これに続き、第2熱交換器N2か
ら送出される凝縮冷媒Rw(ハッチングを施した太線)
を、第2膨張弁ex2が流量調整弁として作用し、ま
た、第1及び第4膨張弁ex1,ex4が本来の膨張弁
として作用する液冷媒路Lを介し第1及び第4熱交換器
N1,N4に分流供給して、これら第1及び第4熱交換
器N1,N4で蒸発させ、そして、第1及び第4熱交換
器N1,N4から送出される蒸発後の低圧蒸気冷媒Rc
(白抜きの太線)を低圧ガス冷媒路Gs及びアキュムレ
ータAcを介して圧縮機Cmpの吸入側に戻す。
【0055】図4は冷房主体の冷暖房並行モードにおけ
る冷媒回路切り換え状態を示し、この冷房主体の冷暖房
並行モードでは、第3及び第5熱交換器N3,N5への
冷媒供給を断った状態で、第2及び第4熱交換器N2,
N4のうちのいずれか一方を蒸発器Evとして機能させ
て対応空調対象室への供給空気SA1(ないしSA2)
を冷却温調し、これに対し、第1熱交換器N1を凝縮器
Cdとして機能させて外気OAへ放熱するとともに、第
2及び第4熱交換器N2,N4のうちの他方を、全体と
して必要な冷媒凝縮量の一部を担う付加的凝縮器Cd’
として機能させて対応空調対象室への供給空気SA2
(ないしSA1)を加熱温調する。
【0056】なお、図4は冷房主体の冷暖房並行モード
の一例として、第2及び第4熱交換器N2,N4のうち
第2熱交換器N2を蒸発器Evとして機能させ、かつ、
第4熱交換器N4を上記の付加的凝縮器Cd’として機
能させる場合の冷媒回路切り換え状態を示しており、こ
の場合の冷媒流れとしては、圧縮機Cmpから高圧ガス
冷媒路Goへ吐出される高圧乾き蒸気冷媒Rh(黒塗り
の太線)を第1及び第4熱交換器N1,N4に分流供給
して、これら第1及び第4熱交換器N1,N4の夫々で
凝縮させ、これに続き、それら第1及び第4熱交換器N
1,N4から送出される凝縮冷媒Rw(ハッチングを施
した太線)を、第1及び第4膨張弁ex1,ex4が流
量調整弁として作用し、また、第2膨張弁ex2が本来
の膨張弁として作用する液冷媒路Lを介し第2熱交換器
N2に供給して、この第2熱交換器N2で蒸発させ、そ
して、第2熱交換器N2から送出される蒸発後の低圧乾
き蒸気冷媒(白抜きの太線)を低圧ガス冷媒路Gs及び
アキュムレータAcを介して圧縮機Cmpの吸入側に戻
す。
【0057】図5は除湿冷房モードの冷媒回路切り換え
状態を示し、この除湿冷房モードでは、第2及び第4熱
交換器N2,N4を蒸発器Evとして機能させて対応空
調対象室への供給空気SA1,SA2を冷却除湿すると
ともに、第3及び第5熱交換器N3,N5を付加的凝縮
器Cd’として機能させて、第2及び第4熱交換器N
2,N4による冷却除湿空気SA1,SA2を再熱温調
し、これに対し、第1熱交換器N1を凝縮器Cdとして
機能させて外気OAへ放熱する。
【0058】つまり、冷媒流れとしては、圧縮機Cmp
から高圧ガス冷媒路Goへ吐出される高圧乾き蒸気冷媒
(黒塗りの太線)を第1,第3及び第5熱交換器N1,
N3,N5に分流供給して、これら第1,第3及び第5
熱交換器N1,N3,N5で凝縮させ、これに続き、そ
れら第1,第3及び第5熱交換器N1,N3,N5から
送出される凝縮冷媒Rw(ハッチングを施した太線)
を、第1,第3及び第5膨張弁ex1,ex3,ex5
が流量調整弁として作用し、また、第2及び第4膨張弁
ex2,ex4が本来の膨張弁として作用する液冷媒路
Lを介し第2及び第4熱交換器N2,N4に分流供給し
て、これら第2及び第4熱交換器N2,N4で蒸発さ
せ、そして、第2及び第4熱交換器N2,N4から送出
される蒸発後の低圧乾き蒸気冷媒Rc(白抜きの太線)
を低圧ガス冷媒路Gs及びアキュムレータAcを介して
圧縮機Cmpの吸入側に戻す。
【0059】図6は強暖房モードの冷媒回路切り換え状
態を示し、この強暖房モードについては、第3及び第5
膨張弁ex3,ex5を流量調整弁として作用させて、
第3及び第5熱交換器N3,N5を第2及び第4熱交換
器N2,N4とともに凝縮器Cdとして機能させる以外
は、前述の通常暖房モードと同様である。
【0060】図7は強冷房モードの冷媒回路切り換え状
態を示し、この強冷房モードについては、第3及び第5
膨張弁ex3,ex5を本来の膨張弁として作用させ
て、第3及び第5熱交換器N3,N5を第2及び第4熱
交換器N2,N4とともに蒸発器Evとして機能させる
以外は、前述の通常冷房モードと同様である。
【0061】なお、上記の各運転モード以外にも本例の
空調装置においては、第1室内機Uaと第2室内機Ub
とのうちの一方で例えば除湿冷房モードと同等の運転を
実施しながら他方で通常冷房モードや通常暖房モードと
同等の運転を実施したり、また、一方で強冷房モードと
同等の運転を実施しながら他方で通常冷房モードや除湿
冷房モードと同等の運転を実施したり、さらには、第1
室内機Uaと第2室内機Ubとのうちの一方の運転を休
止した状態で他方において上記の各運転モードと同等の
運転を実施したりする等のこともできる。
【0062】これら運転モードの切り換えに対し、各運
転モードでの圧縮機Cmpの吸入圧力Psの調整と、冷
媒過熱度の調整については、上記の各運転モードのうち
通常暖房モード、暖房主体の冷暖房並行モード、強暖房
モードなど、第1熱交換器N1を蒸発器Evとして機能
させながら第2ないし第5熱交換器N2〜N5の全部ま
たは一部を凝縮器Cdとして機能させる運転モード(す
なわち、全体としては外気OAから吸熱する暖房運転の
モード)の場合、制御装置Yは下記(A),(B)の制
御を実行する(図8参照)。
【0063】(A)圧縮機吸入冷媒Rc(または圧縮機
吐出冷媒Rh)の温度・圧力を検出する過熱度用センサ
S1の検出情報に基づき、その圧縮機吸入冷媒Rcの過
熱度SHs(または圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SH
o)を演算し、そして、その演算結果に基づいて、本来
の膨張弁として作用させる第1膨張弁ex1(即ち、蒸
発器Evとしての第1熱交換器N1に対する膨張弁)の
開度を調整することにより、蒸発器Evとしての第1熱
交換器N1での冷媒の蒸発度を調整して、圧縮機吸入冷
媒Rcの過熱度SHsを目標過熱度SHsmに調整(ま
たは圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SHoを目標過熱度S
Homに調整)する。
【0064】(B)また、上記Aの冷媒過熱度の調整に
並行して、圧縮機Cmpの吸入圧力Psを検出する圧力
センサS2の検出情報に基づき、その検出吸入圧力Ps
が目標吸入圧力Psmよりも低くなることに対しては、
第1ファンF1の送風量を減少側に調整して第1熱交換
器N1に対する外気OAの通風量を減少させることによ
り、第1熱交換器N1の蒸発器Evとしての冷媒加熱能
力Heを低下させ、これにより、図8に示すph線図
(圧力−比エンタルピ線図)において冷媒サイクルを、
例えばイ線の状態からロ線の状態へ変化(即ち、比エン
タルピ差縮小方向へ変化)させて、第2ないし第5熱交
換器N2〜N5のうちで凝縮器Cdとして機能させるも
のから受液器Tの側へ送る凝縮冷媒Rwの比エンタルピ
を増大させる。
【0065】そして、この比エンタルピの増大側への調
整により、受液器Tにおいて気相部分Rwg(湿り蒸気
冷媒の溜まり)を発生・成長させて、受液器Tにおける
貯留液相冷媒Rwwを気相部分Rwgにより追い出す形
態で液冷媒路Lへ導出し、これにより、受液器Tにおけ
る全体としての冷媒貯留量(重量)を減少させて、冷媒
回路中を循環させる有効冷媒量を増加させ、その結果と
して、圧縮機Cmpの吸入圧力Psを目標吸入圧力Ps
mの側へ復帰上昇させる。
【0066】また逆に、圧力センサS2による検出吸入
圧力Psが目標吸入圧力Psmよりも高くなることに対
しては、第1ファンF1の送風量を増大側に調整して第
1熱交換器N1に対する外気OAの通風量を増大させる
ことにより、第1熱交換器N1の蒸発器Evとしての冷
媒加熱能力Heを増大させ、これにより、同図8に示す
ph線図において冷媒サイクルを、例えばイ線の状態か
らハ線の状態へ変化(即ち、比エンタルピ差拡大方向へ
変化)させて、第2ないし第5熱交換器N2〜N5のう
ちで凝縮器Cdとして機能させるものから受液器Tの側
へ送る凝縮冷媒Rwの比エンタルピを減少させる。
【0067】そして、この比エンタルピの減少側への調
整により、受液器Tにおいて気相部分Rwg(湿り蒸気
冷媒の溜まり)を凝縮・縮小させて、受液器Tでの流入
液相冷媒Rwwの滞留を許容する形態で受液器Tにおけ
る液相冷媒Rwwの貯留量を増大させ、これにより、受
液器Tにおける全体としての冷媒貯留量(重量)を増大
させて、冷媒回路中を循環させる有効冷媒量を減少さ
せ、その結果として、圧縮機Cmpの吸入圧力Psを目
標吸入圧力Psmの側へ復帰下降させる。
【0068】つまり、各運転モードのうち室外熱交換器
としての第1熱交換器N1を蒸発器Evとして機能させ
ながら、室内熱交換器としての第2ないし第5熱交換器
N2〜N5の全部または一部を凝縮器Cdとして機能さ
せる運転モードでは、蒸発器Evとしての室外熱交換器
N1に対し本来の膨張弁として作用させる第1膨張弁e
x1の開度の調整により、圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度
SHsを目標過熱度SHsmに調整・維持(または圧縮
機吐出冷媒Rhの過熱度SHoを目標過熱度SHomに
調整・維持)しながら、その蒸発器Evとしての第1熱
交換器N1に対し外気OAを通風する第1ファンF1の
送風量の調整により受液器Tの冷媒貯留量を調整して、
圧縮機Cmpの吸入圧力Psを目標吸入圧力Psmに調
整する。
【0069】なお、室外熱交換器としての第1熱交換器
N1を蒸発器Evとして機能させながら、室内熱交換器
としての第2ないし第5熱交換器N2〜N5の全部また
は一部を凝縮器Cdとして機能させる運転モードにおい
て、制御装置Yは、上記の如く圧縮機吸入圧力Psの調
整、及び、冷媒過熱度の調整を行うことに加え、第2な
いし第5熱交換器N2〜N5のうち凝縮器Cdとして機
能させるものに対応する空調対象室の総暖房負荷に応
じ、圧縮機Cmpの回転数を調整して、第2ないし第5
熱交換器N2〜N5のうち凝縮器Cdとして機能させる
ものの冷媒冷却能力Hc(換言すれば、空調対象室への
送給空気SA1,SA2に対する加熱能力)を調整す
る。
【0070】上記の図8は理解を容易にするため、一つ
の室外熱交換器と一つの室内熱交換器との間で冷媒循環
させる場合の冷媒サイクルを模式的に示しており、ま
た、図8において冷媒サイクルのイ線からロ線への変化
や、イ線からハ線への変化は、蒸発器Evとしての室外
熱交換器N1(第1熱交換器)に対する外気通風量の調
整に応答した冷媒サイクルの過渡的な変化を示すもので
あって、その外気通風量の調整による受液器冷媒貯留量
の調整の結果として圧縮機吸入圧力Psが変化し安定す
る以前の段階を示している。
【0071】一方、上記の各運転モードのうち通常冷房
モード、冷房主体の冷暖房並行モード、除湿冷房モー
ド、強冷房モードなど、第1熱交換器N1を凝縮器Cd
として機能させながら第2ないし第5熱交換器N2〜N
5の全部または一部を蒸発器Evとして機能させる運転
モード(すなわち、全体としては外気OAへ放熱する冷
房運転のモード)の場合、制御装置Yは下記(C),
(D)の制御を実行する(図9参照)。
【0072】(C)前記の過熱度用センサS1の検出情
報に基づいて、同様に圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度SH
s(または圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SHo)を演算
し、そして、その演算結果に基づき、第1ファンF1の
送風量を調整して第1熱交換器N1に対する外気OAの
通風量を調整することにより、第1熱交換器N1の凝縮
器Cdとしての冷媒冷却能力Hcを調整して、圧縮機吸
入冷媒Rcの過熱度SHsを目標過熱度SHsmに調整
(または圧縮機吐出冷媒Rhの過熱度SHoを目標過熱
度SHomに調整)する。
【0073】(D)また、上記Cの冷媒過熱度の調整に
並行して、前記の圧力センサS2の検出情報に基づき、
その検出吸入圧力Psが目標吸入圧力Psmよりも低く
なることに対しては、室内用膨張弁ex2〜ex5のう
ち本来の膨張弁として作用させるもの(即ち、室内熱交
換器としての第2ないし第5熱交換器N2〜N5のうち
蒸発器Evとして機能させるものに対する膨張弁)の開
度を開き側に調整することで、図9に示すph線図(圧
力−比エンタルピ線図)において冷媒サイクルを、例え
ばイ’線の状態からロ’線の状態へ変化(即ち、圧力差
縮小方向へ変化)させ、これにより、凝縮器Cdとして
の第1熱交換器N1から受液器Tの側へ送る凝縮冷媒R
wの圧力を低下させる。
【0074】そして、この圧力の低下側への調整によ
り、前述(B)の場合と同様、受液器Tにおいて気相部
分Rwg(湿り蒸気冷媒の溜まり)を発生・成長させ
て、受液器Tにおける貯留液相冷媒Rwwを気相冷媒R
wgにより追い出す形態で液冷媒路Lへ導出し、これに
より、受液器Tにおける全体としての冷媒貯留量(重
量)を減少させて、冷媒回路中を循環させる有効冷媒量
を増加させ、その結果として、圧縮機Cmpの吸入圧力
Psを目標吸入圧力Psmの側へ復帰上昇させる。
【0075】また逆に、圧力センサS2による検出吸入
圧力Psが目標吸入圧力Psmよりも高くなることに対
しては、室内用膨張弁ex2〜ex5のうち本来の膨張
弁として作用させるもの(即ち、室内熱交換器としての
第2ないし第5熱交換器N2〜N5のうち蒸発器Evと
して機能させるものに対する膨張弁)の開度を閉じ側に
調整することで、図9に示すph線図において冷媒サイ
クルを、例えばイ’線の状態からハ’線の状態へ変化
(即ち、圧力差拡大方向へ変化)させ、これにより、凝
縮器Cdとしての第1熱交換器N1から受液器Tの側へ
送る凝縮冷媒Rwの圧力を上昇させる。
【0076】そして、この圧力の上昇側への調整によ
り、前述の(B)の場合と同様、受液器Tにおいて気相
部分Rwg(湿り蒸気冷媒の溜まり)を凝縮・縮小させ
て、受液器Tでの流入液相冷媒Rwwの滞留を許容する
形態で受液器Tにおける液相冷媒Rwwの貯留量を増大
させ、これにより、受液器Tにおける全体としての冷媒
貯留量(重量)を増大させて、冷媒回路中を循環させる
有効冷媒量を減少させ、その結果として、圧縮機Cmp
の吸入圧力Psを目標吸入圧力Psmの側へ復帰下降さ
せる。
【0077】つまり、各運転モードのうち室外熱交換器
としての第1熱交換器N1を凝縮器Cdとして機能させ
ながら、室内熱交換器としての第2ないし第5熱交換器
N2〜N5の全部または一部を蒸発器Evとして機能さ
せる運転モードでは、凝縮器Cdとしての第1熱交換器
N1に対し外気OAを通風する第1ファンF1の送風量
の調整により、圧縮機吸入冷媒Rcの過熱度SHsを目
標過熱度SHsmに調整・維持(または圧縮機吐出冷媒
Rhの過熱度SHoを目標過熱度SHomに調整・維
持)しながら、室内熱交換器としての第2ないし第5熱
交換器N2〜N5のうち蒸発器Evとして機能させるも
のに対する膨張弁(すなわち、室内膨張弁ex2〜ex
5のうち本来の膨張弁として作用させるもの)の開度の
調整により、受液器Tの冷媒貯留量を調整して圧縮機C
mpの吸入圧力Psを目標吸入圧力Psmに調整する。
【0078】なお、室外熱交換器としての第1熱交換器
N1を凝縮器Cdとして機能させながら、室内熱交換器
としての第2ないし第5熱交換器N2〜N5の全部また
は一部を蒸発器Evとして機能させる運転モードにおい
て、制御装置Yは、上記の如く圧縮機吸入圧力Psの調
整、及び、冷媒過熱度の調整を行うことに加え、第2な
いし第5熱交換器N2〜N5のうち蒸発器Evとして機
能させるものに対応する空調対象室の総冷房負荷に応
じ、圧縮機Cmpの回転数を調整して、第2ないし第5
熱交換器N2〜N5のうち蒸発器Evとして機能させる
ものの冷媒加熱能力He(換言すれば、空調対象室への
送給空気SA1,SA2に対する冷却能力)を調整す
る。
【0079】上記の図9は理解を容易にするため、前述
の図8と同様、一つの室外熱交換器と一つの室内熱交換
器との間で冷媒循環させる場合の冷媒サイクルを模式的
に示しており、また、図9において冷媒サイクルのイ’
線からロ’線への変化や、イ’線からハ’線への変化
も、室内熱交換器としての第2ないし第5熱交換器N2
〜N5のうち蒸発器Evとして機能させるものに対する
膨張弁ex2〜ex5のの開度の調整に応答した冷媒サ
イクルの過渡的な変化を示すものであって、その膨張弁
開度の調整による受液器冷媒貯留量の調整の結果として
圧縮機吸入圧力Psが変化し安定する以前の段階を示し
ている。
【0080】受液器Tの具体構造について、液冷媒路L
のうち受液器Tを境とした一方側の液冷媒炉部分L1の
受液器Tに対する連通口a、及び、他方側の液冷媒路部
分L2の受液器Tに対する連通口bは、夫々、受液器T
における貯留液相冷媒Rww中に位置させるように受液
器内の底部に配置してあり、さらに、受液器Tの内部に
おいてそれら連通口a,bどうしの間には、流入側の連
通口(aないしb)から受液器T内に侵入した気泡(湿
り蒸気冷媒Rwgの気泡)が液相冷媒Rwwとともに流
出側の連通口(bないしa)に吸入されることを防止す
る仕切り壁spを配置してある。
【0081】つまり、運転モードによって一方側の液冷
媒路部分L1から受液器T内へ凝縮冷媒Rwが流入する
場合と、逆に他方側の液冷媒部分L2から受液器T内へ
凝縮冷媒Rwが流入する場合とがあり、また、それら流
入する凝縮冷媒Rwの比エンタルピや圧力が前述の如く
気相部分発生側に調整されることがあるのに対し、受液
器Tを上記の如く構成することにより、受液器Tへの凝
縮冷媒Rwの流入方向がいづれの場合でも、受液器Tよ
り下流側で本来の膨張弁として作用させる膨張弁ex1
ないしex5へは気相部分Rwgの混入がない液相冷媒
Rwwを確実に送るようにしてあり、これにより、膨張
弁へ送る液相冷媒Rww中への気相部分Rwgの混入に
起因する膨張弁作用の不安定化を防止するようにしてあ
る。
【0082】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0083】(1)前述の実施例においては、圧縮機C
mpの吸入圧力Psを目標吸入圧力Psmに調整する形
態において本第1ないし第3発明を実施する例を示した
が、本第1ないし第3発明は夫々、圧縮機Cmpの吐出
圧力Poを目標吐出圧力Pomに調整する形態において
実施してもよい。
【0084】(2)室外熱交換器N1を冷媒蒸発器Ev
として機能させ、かつ、室内熱交換器N2〜N5の全部
ないし一部を冷媒凝縮器Cdとして機能させる冷媒回路
状態において本第1発明を実施し、これに対し、室外熱
交換器N1を冷媒凝縮器Cdとして機能させ、かつ、室
内熱交換器N2〜N5の全部ないし一部を冷媒蒸発器E
vとして機能させる状態へ冷媒回路を切り換えたときに
は、本第2発明に代えて、冷媒凝縮器Cdとしての室外
熱交換器N1に対する外気通風量の調整により受液器T
の冷媒貯留量を調整して、圧縮機Cpmの吸入圧力Ps
または吐出圧力Poを目標圧力に調整する、といった運
転形態を採用してもよい。
【0085】(3)また、室外熱交換器N1を冷媒凝縮
器Cdとして機能させ、かつ、室内熱交換器N2〜N5
の全部または一部を冷媒蒸発器Evとして機能させる冷
媒回路状態において本第2発明を実施し、これに対し、
室外熱交換器N1を冷媒蒸発器Evとして機能させ、か
つ、室内熱交換器N2〜N5の全部ないし一部を冷媒凝
縮器Cdとして機能させる状態へ冷媒回路を切り換えた
ときには、本第1発明に代えて、冷媒蒸発器Evとして
の室外熱交換器N1に対し作用させる膨張弁ex1の開
度の調整により受液器Tの冷媒貯留量を調整して、圧縮
機Cmpの吸入圧力Psまたは吐出圧力Poを目標圧力
に調整するといった、運転形態を採用してもよい。
【0086】(4)本第1または第3発明は、室外熱交
換器N1を冷媒蒸発器Evとして機能させる状態におい
て、複数の室内熱交換器N2〜N5のうち冷媒凝縮器C
dとして機能させるものの選択的切り換え、または、台
数切り換えを可能とする場合に、それら切り換えに伴う
最適冷媒量(冷媒回路中を循環させる有効冷媒量の最適
値)の変化が多様であることに対し、その圧縮機吸入圧
力Psまたは圧縮機吐出圧力Poの調整作用(換言すれ
ば、受液器Tにおける冷媒貯留量の調整作用)が特に有
効であるが、室外熱交換器N1を冷媒蒸発器Evとして
機能させる状態において一台ないし複数の室内熱交換器
N2〜N5の全てを常時、冷媒凝縮器Cdとして機能さ
せる場合にも、外気条件や室内条件の変化に伴う上記の
最適冷媒量の変化に対し、また、室外熱交換器N1を冷
媒凝縮器Cdとして機能させ、かつ、室内熱交換器N2
〜N5の全部または一部を冷媒蒸発器Evとして機能さ
せる状態への冷媒回路の切り換えに伴う上記の最適冷媒
量の変化に対し良好に対応できる点で有効である。
【0087】(5)本第2または第3発明は、室外熱交
換器N1を冷媒凝縮器Cdとして機能させる状態におい
て、複数の室内熱交換器N2〜N5のうち冷媒蒸発器E
vとして機能させるものの選択的切り換え、または、台
数切り換えを可能とする場合に、それら切り換えに伴う
最適冷媒量(冷媒回路中を循環させる有効冷媒量の最適
値)の変化が多様であることに対し、その圧縮機吸入圧
力Psまたは圧縮機吐出圧力Poの調整作用(換言すれ
ば、受液器Tにおける冷媒貯留量の調整作用)が特に有
効であるが、室外熱交換器N1を冷媒凝縮器Cdとして
機能させる状態において一台ないし複数の室内熱交換器
N2〜N5の全てを常時、冷媒蒸発器Evとして機能さ
せる場合にも、外気条件や室内条件の変化に伴う上記の
最適冷媒量の変化に対し、また、室外熱交換器N1を冷
媒蒸発器Evとして機能させ、かつ、室内熱交換器N2
〜N5の全部または一部を冷媒凝縮器Cdとして機能さ
せる状態への冷媒回路の切り換えに伴う上記の最適冷媒
量の変化に対し対応できる点で有効である。
【0088】(6)本第1ないし第3発明の夫々におい
て、受液器Tの具体的構造は種々の構成変更が可能であ
る。
【0089】(7)本第1ないし第3発明の夫々におい
て、室内を冷却又は加熱する室内熱交換器N2〜N5の
具体的熱交換対象は、室内空気や室内への送給空気に限
定されるものではなく、室内に対する冷却源や加熱源と
して用いる水を初めとする液体、又は、室内に対し冷熱
や温熱を放射するための固体等であってもよい。
【0090】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常暖房モードの冷媒流れ経路を示す冷媒回路
【図2】通常冷房モードの冷媒流れ経路を示す冷媒回路
【図3】暖房主体の冷暖房並行モードにおける冷媒流れ
経路を示す冷媒回路図
【図4】冷房主体の冷暖房並行モードにおける冷媒流れ
経路を示す冷媒回路図
【図5】除湿冷房モードの冷媒流れ経路を示す冷媒回路
【図6】強暖房モードの冷媒流れ経路を示す冷媒回路図
【図7】強冷房モードの冷媒流れ経路を示す冷媒回路図
【図8】調整形態を説明するための圧力・比エンタルピ
線図
【図9】調整形態を説明するための圧力・比エンタルピ
線図
【図10】従来の調整形態を示するための冷媒回路図
【符号の説明】
Cmp 圧縮機 OA 外気 N1 室外熱交換器 Cd 冷媒凝縮器 N2〜N5 室内熱交換器 Ev 冷媒蒸発器 L 冷媒路 ex1〜ex5 膨張弁 T 受液器 Po 吐出圧力 Ps 吸入圧力 v1〜v9 切換手段 F1 ファン Y 制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(Cmp)による冷媒循環におい
    て、冷媒と外気(OA)を熱交換させる室外熱交換器
    (N1)を冷媒蒸発器(Ev)として機能させ、かつ、
    室内熱交換器(N2〜N5)の全部又は一部を室内加熱
    用の冷媒凝縮器(Cd)として機能させる冷媒回路を設
    け、 冷媒凝縮器(Cd)としての前記室内熱交換器(N2〜
    N5)から冷媒蒸発器(Ev)としての前記室外熱交換
    器(N1)へ冷媒を送る冷媒路(L)において、冷媒蒸
    発器(Ev)としての前記室外熱交換器(N1)に対す
    る膨張弁(ex1)よりも上流側に、余剰冷媒を貯留す
    る受液器(T)を接続しておく空調装置の運転方法であ
    って、 冷媒蒸発器(Ev)としての前記室外熱交換器(N1)
    に対する外気通風量の調整により前記受液器(T)にお
    ける冷媒貯留量を調整して、前記圧縮機(Cmp)の吸
    入圧力(Ps)又は吐出圧力(Po)を目標圧力に調整
    する空調装置の運転方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空調装置の運転方法にお
    いて、前記の圧力調整に伴い、冷媒蒸発器(Ev)とし
    ての前記室外熱交換器(N1)に対する前記膨張弁(e
    x1)の開度の調整により冷媒の過熱度を目標過熱度に
    調整する空調装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 圧縮機(Cmp)による冷媒循環におい
    て、冷媒と外気(OA)を熱交換させる室外熱交換器
    (N1)を冷媒凝縮器(Cd)として機能させ、かつ、
    室内熱交換器(N2〜N5)の全部又は一部を室内冷却
    用の冷媒蒸発器(Ev)として機能させる冷媒回路を設
    け、 冷媒凝縮器(Cd)としての前記室外熱交換器(N1)
    から冷媒蒸発器(Ev)としての前記室内熱交換器(N
    2〜N5)へ冷媒を送る冷媒路(L)において、冷媒蒸
    発器(Ev)としての前記室内熱交換器(N2〜N5)
    に対する膨張弁(ex2〜ex5)よりも上流側に、余
    剰冷媒を貯留する受液器(T)を接続しておく空調装置
    の運転方法であって、 冷媒蒸発器(Ev)としての前記室内熱交換器(N2〜
    N5)に対する前記膨張弁(ex2〜ex5)の開度の
    調整により前記受液器(T)おける冷媒貯留量を調整し
    て、前記圧縮機(Cmp)の吸入圧力(Ps)又は吐出
    圧力(Po)を目標圧力に調整する空調装置の運転方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の空調装置の運転方法にお
    いて、前記の圧力調整に伴い、冷媒凝縮器(Cd)とし
    ての前記室外熱交換器(N1)に対する外気通風量の調
    整により冷媒の過熱度を目標過熱度に調整する空調装置
    の運転方法。
  5. 【請求項5】 圧縮機(Cmp)による冷媒循環におい
    て、冷媒と外気(OA)を熱交換させる室外熱交換器
    (N1)を冷媒蒸発器(Ev)として機能させ、かつ、
    室内熱交換器(N2〜N5)の全部又は一部を室内加熱
    用の冷媒凝縮器(Cd)として機能させる暖房運転と、 前記室外熱交換器(N1)を冷媒凝縮器(Cd)として
    機能させ、かつ、前記室内熱交換器(N2〜N5)の全
    部又は一部を室内冷却用の冷媒蒸発器(Ev)として機
    能させる冷房運転とに、冷媒回路を切り換える切換手段
    (v1〜v9)を設け、 暖房運転時には冷媒凝縮器(Cd)としての前記室内熱
    交換器(N2〜N5)から冷媒蒸発器(Ev)としての
    前記室外熱交換器(N1)へ冷媒を送り、かつ、冷房運
    転時には冷媒凝縮器(Cd)としての前記室外熱交換器
    (N1)から冷媒蒸発器(Ev)としての前記室内熱交
    換器(N2〜N5)へ冷媒を送る冷媒路(L)に、余剰
    冷媒を貯留する受液器(T)を接続した空調装置であっ
    て、 暖房運転時に前記冷媒路(L)において前記受液器
    (T)よりも下流側で冷媒蒸発器(Ev)としての前記
    室外熱交換器(N1)に対し作用させる室外用膨張弁
    (ex1)と、冷房運転時に前記冷媒路(L)において
    前記受液器(T)よりも下流側で冷媒蒸発器(Ev)と
    しての前記室内熱交換器(N2〜N5)に対し作用させ
    る室内用膨張弁(ex2〜ex5)とを各別に設け、 冷媒圧力の検出、及び、冷媒過熱度の検出に基づいて、 暖房運転時には、圧縮機(Cpm)の吸入圧力(Ps)
    又は吐出圧力(Po)が目標圧力になるように、前記室
    外熱交換器(N1)に対し外気(OA)を通風するファ
    ン(F1)の送風量を調整するとともに、冷媒の過熱度
    が目標過熱度になるように前記室外用膨張弁(ex1)
    の開度を調整し、 かつ、冷房運転時には、前記圧縮機(Cmp)の吸入圧
    力(Ps)又は吐出圧力(Po)が目標圧力になるよう
    に前記室内用膨張弁(ex2〜ex5)の開度を調整す
    るとともに、冷媒の過熱度が目標過熱度になるように前
    記ファン(F1)の送風量を調整する制御手段(Y)を
    設けた空調装置。
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