JP3936345B2 - 空気調和機 - Google Patents

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この発明は、ドライ運転の機能を備えた空気調和機に関する。
空気調和機には、2つの室内熱交換器を絞り量可変の膨張弁を介して接続し、その膨張弁を全開して両室内熱交換器を共に蒸発器として機能させることにより冷房運転を実行するとともに、膨張弁を絞って両室内熱交換器のうち一方を蒸発器、他方を再熱器(凝縮器)として機能させることによりドライ運転を実行するものがある。すなわち、ドライ運転では、蒸発器で冷却および除湿された空気が再熱器で再熱され、通常温度となって室内に吹出される。
ドライ運転では、安定かつ適正な除湿能力を常に確保することが望まれる。
この発明は上記の事情を考慮したもので、ドライ運転時の安定かつ適正な除湿能力を常に確保して快適性の向上が図れるとともに、ドライ運転時の室内温度の変動を緩やかにすることができる空気調和機を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明の空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、膨張機構第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、及び上記第1室内熱交換器と上記第2室内熱交換器との間にドライ用絞り装置を設けたサイクル構成を持つものであって、室内温度を検知する室内温度センサと、室内湿度を検知する室内湿度センサと、上記圧縮機の回転数、上記第1,第2室内熱交換器用の室内ファンの回転数、上記室外熱交換器用の室外ファンの回転数を制御する制御手段と、を備えている。そして、制御手段は、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差に対応付けて記憶されているドライ運転時の圧縮機回転数、室内ファン回転数、室外ファン回転数のうち、上記室内温度センサにより検知される室内温度と設定温度との差および上記室内湿度センサにより検知される室内湿度と設定湿度との差に対応する圧縮機回転数、室内ファン回転数、室外ファン回転数に従い、上記圧縮機の回転数、上記室内ファンの回転数、上記室外ファンの回転数を制御するものであって、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差に対応付けて記憶されているドライ運転時の圧縮機回転数は室内温度と設定温度との差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなり、かつ室内湿度と設定湿度との差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定されている。
請求項2に係る発明の空気調和機は、請求項1に係る発明において、記憶されているドライ運転時の室内ファン回転数について限定している。すなわち、ドライ運転時の室内ファン回転数は、室内温度と設定温度との差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなると同時に室内湿度と設定湿度との差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定され、さらに、室内温度と設定温度との差が離れた領域において、正側よりも負側の方が同じ絶対値の差に対して小さな値に設定されている。
この発明によれば、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差の両方に対応付けて記憶したドライ運転用の圧縮機回転数を制御に用いるので、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差という2つのパラメータに基づいて圧縮機回転数という1つの要素を制御する場合のような相互間の干渉等がなくなって、室内温度および室内湿度に応じた適切な圧縮機回転数を得ることができる空気調和機を提供できる。
しかも、この発明によれば、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差に対応付けて記憶されるドライ運転時の圧縮機回転数が、室内温度と設定温度との差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなり、かつ室内湿度と設定湿度との差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定されるので、ドライ運転時の安定かつ適正な除湿能力を常に確保して快適性の向上が図れるとともに、ドライ運転時の室内温度の変動を緩やかにすることができる空気調和機を提供できる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、圧縮機1の吐出口に、四方弁2を介して室外熱交換器3が接続される。この室外熱交換器3が、膨張機構たとえばドライ用絞り装置として機能する第1電子膨張弁4を介して第1室内熱交換器5に接続される。第1室内熱交換器5が絞り量可変の膨張機構たとえば第2電子膨張弁6を介して第2室内熱交換器7に接続され、その第2室内熱交換器7が四方弁2を介して圧縮機1の吸込口に接続される。
電子膨張弁4,6は、入力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的に変化するパルスモータバルブである。以下、このパルスモータバルブのことをPMVと略称する。
圧縮機1は能力可変(回転数可変)圧縮機で、駆動モータがインバータ回路11に接続される。このインバータ回路11は、商用交流電源10の電圧を整流し、それを制御部20の指令に応じた周波数の交流に変換し、出力する。この出力は、圧縮機モータの駆動電力となる。
室外熱交換器3の近傍に室外ファン(室外熱交換器のファン)8が設けられる。この室外ファン8は室外熱交換器3に外気を循環させるもので、モータ8Mが位相制御回路12に接続される。この位相制御回路12は、商用交流電源10からモータ8Mに対する通電を制御部20の指令に応じて位相制御する。この位相制御により、室外ファン8の回転数の変化が可能となっている。
室内熱交換器5,7の近傍に室内ファン(室内熱交換器のファン)9が設けられる。この室内ファン9は室内熱交換器5,7に室内空気を循環させるもので、モータ9Mがタップ切換回路13を介して商用交流電源10に接続される。タップ切換回路13は、速度切換タップH(高速),M(中速),L(低速),L−(微低速),UL(超低速)を有し、制御部20の指令に応じたタップ切換を行なう。
第2電子膨張弁6と第2室内熱交換器7との接続管に、温度センサ14が取付けられる。第2室内熱交換器7と四方弁2との接続管において、第2室内熱交換器7に近い位置に温度センサ15が取付けられる。また、PMV4と第1室内熱交換器5との接続管において、第1室内熱交換器5に近い位置に温度センサ16が取付けられる。
制御部20は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路からなり、空気調和機の全般にわたる制御を行なう。この制御部20に、リモートコントロール式の操作器(以下、リモコンと略称する)21、室内温度センサ22、室内湿度センサ23、室外温度センサ24、四方弁2、PMV4、PMV6、インバータ回路11、位相制御回路12、タップ切換回路13、温度センサ14,15,16が接続される。
制御部20は、次の機能手段を備える。
[1]圧縮機1を運転し、圧縮機1から吐出される冷媒を四方弁2、室外熱交換器3、PMV4、第1室内熱交換器5、PMV6、第2室内熱交換器7、四方弁2に通して流し、且つPMV4を絞り制御するとともにPMV6を全開し、冷房運転を実行する手段。
[2]冷房運転時、蒸発器として機能する室内熱交換器5,7での冷媒過熱度(=温度センサ15の検知温度−温度センサ16の検知温度)が一定値となるようPMV4の開度(絞り量)を制御する手段。
[3]冷房運転時、あらかじめ内部メモリに定められた冷房用の周波数・回転数割付条件と、室内温度センサ22で検知される室内温度Taおよび室内湿度センサ23で検知される室内湿度Haとから、圧縮機1の運転周波数(インバータ回路11の出力周波数)Fおよび室内ファン9の回転数(タップ切換回路13の切換に基づく)を設定する手段。
[4]圧縮機1を運転し、圧縮機1から吐出される冷媒を四方弁2、室外熱交換器3、PMV4、第1室内熱交換器5、PMV6、第2室内熱交換器7、四方弁2に通して流し、且つPMV4を全開してPMV6を絞り制御し、ドライ運転を実行する手段。
[5]ドライ運転時、あらかじめ内部メモリに定められたドライ用の周波数・回転数割付条件と、室内温度Taおよび室内湿度Haとから、圧縮機1の運転周波数(圧縮機1の回転数に対応する)F、室内ファン9の回転数、および室外ファン8の回転数を設定する手段。
[6]ドライ運転時、検知される室内温度Taに応じて室外ファン8の回転数(位相制御回路12の出力に基づく)Nを制御し、これにより顕熱量を調節し、ドライ空気の温度が異なる冷気味ドライ、等温ドライ、暖気味ドライを選択的に実行する手段。
[7]冷気味ドライおよび等温ドライ時、蒸発器として機能する室内熱交換器7での冷媒過熱度(=温度センサ15の検知温度−温度センサ14の検知温度)が一定値となるようPMV6の開度(絞り量)を制御する手段。
[8]暖気味ドライ時、PMV6を一定開度に維持する手段。
[9]圧縮機1を運転し、圧縮機1から吐出される冷媒を四方弁2、第2室内熱交換器7、PMV6、第1室内熱交換器5、PMV4、室外熱交換器3、四方弁2に通して流し、且つPMV6を全開してPMV4を絞り制御し、暖房運転を実行する手段。
[10]暖房運転時、蒸発器として機能する室外熱交換器3での冷媒過熱度が一定値となるようPMV4の開度を制御する手段。なお、室外熱交換器3での冷媒過熱度を検出する温度センサは室外熱交換器3の中間位置および室外熱交換器3と四方弁2との間にそれぞれ設ける(図示せず)。
[11]暖房運転時、室内温度Taに応じて圧縮機1の運転周波数Fを制御する手段。
[12]リモコン21での設定モードに応じて冷房運転、ドライ運転、暖房運転のいずれかの実行を選択する手段。
[13]リモコン21で自動モードが設定されると、室内温度Taの領域に応じて、冷房・ドライモードの設定または暖房運転の実行を選択する手段。
[14]冷房・ドライモードが設定されると、室内温度Taおよび室内湿度Haとあらかじめ内部メモリに定められた運転モード選択条件とから冷房運転の実行またはドライ運転の実行を選択する手段。
つぎに、室内熱交換器5,7が搭載される室内ユニットの内部の構成を図2に示す。
30は室内ユニットで、前面に空気吸込口31、下部に空気吹出口32を有する。内部には背面側に断熱材33が設けられ、その断熱材33と前面との間に、かつ空気吸込口31から空気吹出口32にかけて、通風路34が形成される。この通風路34に、PMV6、室内熱交換器7、室内熱交換器5、室内ファン9、ルーバ35が設けられる。
室内熱交換器7と室内熱交換器5は、アルミニウム製の共通のフィンに風上側と風下側に位置する2つの熱交換器を配列したもので、風上側が室内熱交換器7、風下側が室内熱交換器5となっている。また、室内熱交換器7,5のほぼ中央部は“く”の字形に屈曲され、ユニット筐体の縮小が図られている。
なお、このような一体構成の室内熱交換器7,5では、後述するドライ運転時、室内熱交換器7(=蒸発器;冷却器)で生じるドレンが室内熱交換器5(=再熱器;加熱器)に流れ込み、それが室内熱交換器5で蒸発して室内に吹出され、除湿性能の低下を招く心配がある。
そこで、両熱交換器のフィンにおいて、中間位置にスロット40が形成される。つまり、室内熱交換器7(=蒸発器)で生じるドレンをスロット40によって下方に導く構成である。
ただし、“く”の字形状を有する室内熱交換器7,5では、図3に示すように、室内熱交換器7の上部で生じて一旦はスロット40に流入したドレンが室内熱交換器5の下部に向けて滴下することがある。
この不具合を解消するため、図4に示すように、室内熱交換器7,5の上部側のスロット40に板状のドレンガイド41の上縁部が差し込まれ、そのドレンガイド41の下縁部が室内熱交換器7,5の下部側のスロット40に差し込まれる。ドレンガイド41は、室内熱交換器7,5の屈曲に対応する“く”の字形状を有している。
つまり、室内熱交換器7の上部側で生じるドレンは、スロット40およびドレンガイド41の板面を伝わって流れ、室内熱交換器5の下部側に滴下することなく下方に導かれる。したがって、除湿性能の低下が防止される。しかも、ドレンガイド41の存在により、屈曲部における無駄な通風がなくなり、熱交換効率の向上が図れる。
除湿性能の低下を防ぐ構成としては、他に図5に示すものがある。これは、室内熱交換器7の上部と下部との屈曲部にフィンの構成要素である接続片42を残す構成である。
接続片42は、図6に示すように、室内熱交換器7,5の屈曲前、その屈曲部となる位置のフィンに切り込みが入れられることによって予め形成されるもので、実際に屈曲がなされることで、板状に、しかも“く”の字形に形成される。
つまり、室内熱交換器7の上部側で生じるドレンは、スロット40および接続片42を伝わって流れ、室内熱交換器5の下部側に滴下することなく下方に導かれる。したがって、除湿性能の低下が防止される。しかも、接続片42の存在により、屈曲部における無駄な通風がなくなり、熱交換効率の向上が図れる。
次に、全体の作用について説明する。
リモコン31で自動モードが設定されたとする。この場合、室内温度センサ22で検知される室内温度Taが高めの冷房・ドライ領域にあれば、冷房・ドライモードが設定される。
冷房・ドライモードが設定されると、室内温度Taおよび室内湿度センサ23で検知される室内湿度Haとあらかじめ制御部20の内部メモリに定められた運転モード選択条件とから、冷房運転の実行、ドライ運転の実行、または送風運転の実行が選択される。
つまり、室内温度Taがリモコン21での設定温度Tsよりも十分に高ければ冷房運転が実行され、室内温度Taが設定温度Tsを中心とする所定範囲内に収まっていればドライ運転が実行され、室内温度Taが設定温度Tsを下回って上記所定範囲から外れると送風運転が実行される。
冷房運転では、圧縮機1の運転、四方弁2の非作動(ニュートラル状態)、PMV4の絞り、PMV6の全開、室外ファン8の運転、室内ファン9の運転が設定される。
この場合、圧縮機1から冷媒が吐出され、それが四方弁2を通って室外熱交換器3に入る。この室外熱交換器3では、冷媒が外気に熱を放出して液化する。室外熱交換器3を経た冷媒は、PMV4で気化し易いように減圧され、室内熱交換器5に入る。この室内熱交換器5に入った冷媒は、全開状態のPMV6を通って室内熱交換器7にも流入する。室内熱交換器5,7では、冷媒が室内空気から熱を奪って気化する。この室内熱交換器5,7を経た冷媒は、四方弁2を通って圧縮機1に戻る。
こうして、図1に実線矢印で示す方向に冷媒が流れて冷房サイクルが形成され、室外熱交換器3が凝縮器、室内熱交換器5,7が共に蒸発器として働くことにより、室内が冷房される。
この冷房運転時、蒸発器として機能する室内熱交換器5,7での冷媒過熱度(=温度センサ15の検知温度−温度センサ16の検知温度)が一定値となるよう、PMV4の開度が制御される。これにより、安定かつ適正な冷房能力が確保される。
ドライ運転では、圧縮機1の運転、四方弁2の非作動、PMV4の全開、PMV6の絞り、室外ファン8の運転、および室内ファン9の運転が設定される。
この場合、圧縮機1から冷媒が吐出され、それが四方弁2および室外熱交換器3を通り、さらにそこからPMV4を通って室内熱交換器5に入る。この室内熱交換器5では、冷媒が室内空気に熱を放出して液化する。室内熱交換器5を経た冷媒は、PMV6で気化し易いように減圧され、室内熱交換器7に入る。この室内熱交換器7では、冷媒が室内空気から熱を奪って気化する。室内熱交換器7を経た冷媒は、四方弁2を通って圧縮機1に戻る。
こうして、図1に実線矢印で示す方向に冷媒が流れてドライサイクルが形成され、室外熱交換器3が凝縮器、室内熱交換器5も凝縮器(再熱器)、室内熱交換器7が蒸発器として働く。
したがって、室内熱交換器7で室内空気が冷却され、室内空気に含まれている水分がドレンとなって室内熱交換器7に付着する。この室内熱交換器7で冷却および除湿されたドライ空気は、再熱器である室内熱交換器5で暖められ、室内に吹出される。
このドライ運転時、あらかじめ定められた図7のドライ用の周波数・回転数割付条件と上記検知される室内温度Taおよび室内湿度Haとから、圧縮機1の運転周波数Fおよび室内ファン9の回転数が設定される。図7の周波数・回転数割付条件は、制御部20の内部メモリに記憶されている。
図7の周波数・回転数割付条件において、上段の数値は運転周波数(圧縮機回転数)F、中断のアルファベットは室内ファン回転数であり、設定温度Tsおよび設定湿度Hsをそれぞれ中心とする広範囲の領域にわたって運転周波数Fが割り当てられている。下段の数値は室外ファン回転数(位相制御回路12の出力に基づく)Nである。
たとえば、室内温度Taと設定温度Tsとの差(Ta−Ts)が0deg〜0.5deg、室内湿度Haと設定湿度Hsとの差(Ha−Hs)が+5%〜+10%のゾーンにあれば、その温度差および湿度差に対応付けられている運転周波数F=28Hz、室内ファン9の超低速回転数UL、室外ファン8の回転数N=200rpm(図示斜線のゾーン)が設定される。
このように、ドライ専用の割付条件が用意され、設定温度Tsおよび設定湿度Hsをそれぞれ中心とする広範囲の領域にわたって運転周波数Fが割り当てられることにより、室内温度Taに基づく冷房能力の低下にかかわらず、必要十分な除湿能力(潜熱)を確保できる。よって、室内湿度Haを設定湿度Hsに向けて確実かつ迅速に到達させることができ、快適性の向上が図れる。
この場合、割付条件における下段の数値によって室外ファン8の回転数Nを設定しているが、これは室内温度Taに応じた冷気味ドライ運転、等温ドライ運転、暖気味ドライ運転の選択用である。
室内温度Taが低めでは、暖気味ドライ運転が選択される。この暖気味ドライ運転では、室外ファン8が回転数N=0rpmまたは回転数N=100rpmで運転される。この場合、室外熱交換器3での冷媒の放熱が少ないため(顕熱量が少)、再熱器(室内熱交換器5)に加わる熱量が多くなり、ドライ空気が十分に暖められて室内に吹出される。
室内温度Taが設定温度Tsに近ければ、等温ドライ運転が選択される。この等温のドライ運転では、室外ファン8が回転数N=150rpmで運転される。この場合、室外熱交換器3での冷媒の放熱分だけ再熱器(室内熱交換器5)の放熱量が減り、ドライ空気は室内温度Taと同じくらいに暖められる程度で室内に吹出される。
室内温度Taが高めでは、冷気味ドライ運転が選択される。この冷気味ドライ運転では、室外ファン8が回転数N=200rpmないし回転数N=400rpmで運転される。この場合、室外熱交換器3での冷媒の放熱量が多くなる分だけ再熱器(室内熱交換器5)の放熱量が少なくなり、ドライ空気はあまり暖められずに冷たい状態で室内に吹出される。
このように、室外ファン8の回転数Nを制御してドライ空気の温度を調節することにより、室内温度の変動を緩やかにすることができ、快適である。
なお、図7のドライ用の周波数・回転数割付条件は、次のように表現することができる。
ドライ運転時の圧縮機1の運転周波数F(回転数)は、室内温度Taと設定温度Tsとの差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなると同時に室内湿度Haと設定湿度Hsとの差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定されている。
室内ファン9の回転数は、室内温度Taと設定温度Tsとの差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなると同時に室内湿度Haと設定湿度Hsとの差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定され、さらに、室内温度Taと設定温度Tsとの差が離れた領域において正側よりも負側の方が同じ絶対値の差に対して小さな値に設定されている。
室外ファン8の回転数Nは、室内温度Taと設定温度Tsとの差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定されている。
そして、ドライ運転では、図8に示すように、室外ファン8の回転数NがN(=150rpm)以上となる等温ドライおよび冷気味ドライ運転時、蒸発器として機能する室内熱交換器5での冷媒過熱度(=温度センサ15の検知温度−温度センサ14の検知温度)が一定値となるよう、PMV6の開度が制御される。これにより、安定かつ適正な除湿能力が確保される。
ただし、室外ファン8の回転数NがN(=150rpm)以下となる暖気味ドライ運転では、冷媒過熱度の一定値制御が禁止され、PMV6が一定開度に維持される。
一般に暖気味ドライ運転では、過熱度一定値制御を行なうと、再熱器の冷媒がほとんど過冷却域に達し、再熱器の加熱能力が低下するとともに、蒸発器能力は同等もしくは上昇することから、暖気味能力がかえって減少してしまう。すなわち、図9に示すように、圧縮機1の運転周波数Fが上昇しても顕熱量はあまり増えない。しかも、暖気味ドライ時の過熱度一定値制御では、冷凍サイクルの高低圧の差が大きくなって圧縮機負荷が増し、消費電力が上昇してしまう。
これらの不具合を解消するため、上記のようにPMV6を一定開度に維持するので、これにより快適空調および省エネルギ効果が得られる。
ところで、運転の停止から開始に際しては、図10に示すように、電源投入時にPMV4,6のイニシャライズ(初期化)がなされる。このイニシャライズは、PMV4,6の適正な開度調節を行なうべく、PMV4,6を一旦全閉してから運転に必要な開度へと至らせるものである。
冷房運転からドライ運転への切換に際しては、PMV4が絞り状態から全開状態に移行し、またPMV6が全開状態から絞り状態に移行するが、そのときに圧力変動に伴う大きな冷媒音が発生する心配がある。
そこで、冷房運転からドライ運転への切換のように冷媒の圧力変動が大きい状況では、PMV4,6の開度変化を遅くする。たとえば、PMV4,6に供給する駆動パルスの数を1秒間に10パルス程度に抑える。
運転中のように冷媒の圧力変度がそれほど大きくない状況では、PMV4,6の開度変化を遅くする必要はなく、たとえばPMV4,6に供給する駆動パルスの数を1秒間に30パルス程度とする。
これに対し、イニシャライズ時は、圧縮機1がまだ運転しておらず冷媒音が発生しないため、またPMV4,6の駆動音発生を長引かせないため、PMV4,6の開度変化を速くする。たとえば、PMV4,6に供給する駆動パルスの数を1秒間に100パルスとする。
なお、上記実施形態では、暖気味ドライ時、PMV6を一定開度に維持したが、PMV6の開度を圧縮機1の運転周波数Fに応じた一定開度に維持するようにしても同様の効果が得られる。この場合の顕熱量変化を図9に示し、また運転周波数Fと一定開度との関係を図11に示す。すなわち、室内ユニットから室外ユニットに送られる指令コードSによって運転周波数Fが設定されるが、それと同時にPMV6の一定開度が設定される。
暖気味ドライ時、蒸発器である室内熱交換器7の温度(つまり蒸発温度)を温度センサ15で検知し、その検知温度が一定値(たとえば5℃〜10℃)となるようPMV6の開度を制御しても、同様の効果が得られる。
この場合、蒸発温度が圧縮機1の運転周波数Fに応じた所定値に維持されるよう、PMV6の開度を制御してもよい。この場合の運転周波数Fと蒸発温度との関係を図12に示す。すなわち、室内ユニットから室外ユニットに送られる指令コードSによって運転周波数Fが設定されると、その運転周波数Fに対応する蒸発温度が読出され、その読出し温度に対して温度センサ15の検知温度が一致するよう、PMV6の開度が制御される。
暖気味ドライ時、再熱器である室内熱交換器5の温度(つまり凝縮温度)を温度センサ16で検知し、その検知温度が一定値(たとえば30℃〜35℃)となるようPMV6の開度を制御しても、同様の効果が得られる。
この場合、凝縮温度が圧縮機1の運転周波数Fに応じた所定値に維持されるよう、PMV6の開度を制御してもよい。この場合の運転周波数Fと凝縮温度との関係を図13に示す。すなわち、室内ユニットから室外ユニットに送られる指令コードSによって運転周波数Fが設定されると、その運転周波数Fに対応する凝縮温度が読出され、その読出し温度に対して温度センサ15の検知温度が一致するよう、PMV6の開度が制御される。
また、上記実施形態では、減圧器としてPMV4,6を用いたが、それに代えて、キャピラリーと開閉弁からなる絞り量可変の膨張機構を用いてもよい。
この発明の一実施形態における冷凍サイクルの構成図。 同実施形態における室内ユニットの内部構成図。 室内熱交換器の一般的なドレン排出構成を示す図。 同実施形態における室内熱交換器のドレン排出構成を示す図。 図4の変形例の構成図。 図5の室内熱交換器の屈曲前状態を示す図。 同実施形態におけるドライ用の周波数・回転数割付条件のフォーマット。 同実施形態におけるドライ運転時の過熱度一定値制御を説明するためのフローチャート。 同実施形態における運転周波数Fと顕熱量との関係を示す図。 同実施形態におけるPMV4,6の開度変化の一例を示すタイムチャート。 この発明の他の実施形態におけるPMV6の開度制御のフォーマット。 さらに他の実施形態におけるPMV6による蒸発温度一定制御のフォーマット。 別の実施形態におけるPMV6による凝縮温度一定制御のフォーマット。
符号の説明
1…圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器、4…PMV(第1電子膨張弁)、5…第1室内熱交換器、6…PMV(第2電子膨張弁)、7…第2室内熱交換器、8…室外ファン、9…室内ファン、20…制御部。

Claims (2)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、膨張機構第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、及び前記第1室内熱交換器と前記第2室内熱交換器との間にドライ用絞り装置を設けたサイクル構成を持つ空気調和機において、
    室内温度を検知する室内温度センサと、室内湿度を検知する室内湿度センサと、前記圧縮機の回転数、前記第1,第2室内熱交換器用の室内ファンの回転数、前記室外熱交換器用の室外ファンの回転数を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差に対応付けて記憶されているドライ運転時の圧縮機回転数、室内ファン回転数、室外ファン回転数のうち、前記室内温度センサにより検知される室内温度と設定温度との差および前記室内湿度センサにより検知される室内湿度と設定湿度との差に対応する圧縮機回転数、室内ファン回転数、室外ファン回転数に従い、前記圧縮機の回転数、前記室内ファンの回転数、前記室外ファンの回転数を制御するものであって、前記室内温度と設定温度との差および室内湿度と設定湿度との差に対応付けて記憶されているドライ運転時の圧縮機回転数は室内温度と設定温度との差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなり、かつ室内湿度と設定湿度との差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定されていることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記記憶されているドライ運転時の室内ファン回転数は、室内温度と設定温度との差が0を中心として正及び負の値が大きくなるにしたがって大きくなると同時に室内湿度と設定湿度との差が大きくなるにしたがって大きくなるように設定され、さらに、室内温度と設定温度との差が離れた領域において、正側よりも負側の方が同じ絶対値の差に対して小さな値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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