JP4068927B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの熱交換器により形成される室内熱交換器を備え、再熱ドライモードを含む複数の運転モードを実行可能な空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和機は冷房のみの運転を行うタイプのものと、冷房及び暖房の双方の運転が可能なタイプのものとに大別されるが、近時はユーザ側からの多機能化の要求と空気調和機メーカ側における各種技術の急速な進歩とが相まって、後者のタイプの空気調和機が大半を占めるようになってきている。
【0003】
この場合、冷房運転においては室外熱交換器が凝縮器として、また、室内熱交換器が蒸発器としてそれぞれ機能するが、本明細書ではこのような運転モードを「通常冷房モード」と呼ぶ。また、暖房運転においては室外熱交換器が蒸発器として、また、室内熱交換器が凝縮器としてそれぞれ機能するが、本明細書ではこのような運転モードを「通常暖房モード」と呼ぶ。
【0004】
そして、空気調和機では、このような通常冷房モードや通常暖房モードの他に、室内の湿気を取り除くためのドライモード(除湿モード)と呼ばれるモードが実行可能となっている。従来、古くから行われている除湿運転の方式としては、冷房運転又は暖房運転の実行中に室内機に設けられているヒーターに通電する方式、あるいは、冷房運転の実行中に一時的に暖房運転を行ったり、暖房運転の実行中に一時的に冷房運転を行ったりする方式などがあった。
【0005】
しかし、一般に、除湿運転を行うと室内温熱環境が大きく変わるため、室内に居るユーザに対して不快感を与える場合もあり得る。そこで、最近はより快適な除湿を目指して、異なる方式の除湿運転が広く行われるようになってきている。このような除湿運転方式の一つに所謂「再熱ドライ運転方式」がある。これは、室内機に2台の室内熱交換器を備えるようにし、除湿時には一方の室内熱交換器を室外熱交換器と同様に凝縮器として機能させると共に、他方の熱交換器を蒸発器として機能させるものである(例えば、特許文献1参照)。また、他の除湿運転方式の一つに所謂「過絞り冷房運転方式」がある。これは、冷房運転を行っている場合にのみ行われるもので、室外熱交換器と室内熱交換器との間に設けられている電子膨張弁の開度を通常の冷房運転モード時よりも大きく絞り、冷媒の蒸発を室内熱交換器の出口手前で完了させるようにしたものである(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
そして、従来は、室内機に2台の室内熱交換器を備えて再熱ドライ運転が可能になっている空気調和機は過絞り冷房運転ができないようになっており、また、過絞り冷房運転が可能な空気調和機の場合は室内機に2台の室内熱交換器を備えていないのが通常の構成となっているが、この場合には当然のことながら再熱ドライ運転ができないようになっていた。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−280668号公報(第2頁、図6)
【特許文献2】
特開平10−103791号公報(第5頁〜第6頁、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
冷房運転中又は暖房運転中に除湿運転を行うと、一時的に室温制御機能が低下し室内温熱環境が変化するため、室内に居るユーザが不快感を受ける場合もあったが、上記のような再熱ドライ運転方式や過絞り冷房運転が導入されるようになってから、かなりの程度ユーザが受ける不快感を低減できるようになってきている。
【0009】
しかし、従来の空気調和機は、上述したように、再熱ドライ運転が可能なタイプのものは過絞り冷房運転が不可能であり、一方、過絞り冷房運転が可能なタイプのものは再熱ドライ運転が不可能であるのが通常の構成となっている。つまり、実行可能な運転モードの種類が制限されたものとなっている。そのため、快適空調化実現の観点からはなお改善の余地を有するものとなっている。
【0010】
例えば、ユーザが室内設定温度をリモコン等で設定した場合、従来であれば、この室内設定温度は乾球温度で表されたものを指すのが一般的であったが、最近の空調制御では乾球温度で表された温度に湿度変化が反映された所謂「体感温度」を用いることにより快適空調の実現を図ろうとする構成が多くなってきている。したがって、最近の空調制御では湿度制御が重要な意義を持つようになってきており、よりきめ細かな制御が要求されるようになってきたが、従来の空気調和機は運転モードがかなり限られたものとなっているため、このような要求に充分に応えることが困難であった。また、このように運転モードが限られていることから、従来の空気調和機では、目標温度及び目標湿度のレベルが現在の室温及び湿度のレベルに比べて大きく隔たっている場合は、室温及び湿度の双方を目標値に到達させるのが困難であったり、あるいは到達させることができたとしても非常に長い時間がかかることがあった。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、よりきめ細かで且つスピーディな除湿制御ができるように除湿運転機能を充実させることができ、快適性を向上させることが可能な空気調和機を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、2つの熱交換器により形成される室内熱交換器を備え、再熱ドライモードを含む複数の運転モードを実行する運転制御回路を有すると共に、この運転制御回路は、少なくとも、冷房運転モードとして、通常冷房モード、過絞り冷房モード、冷房時再熱ドライモードを有し、暖房運転モードとして、通常暖房モード、暖房時再熱ドライモードを有し、更にこの運転制御回路は、室温制御を行う場合に、乾球温度で表される室内温度に湿度変化が反映された体感温度を用いるものである、空気調和機において、前記運転制御回路は、前記複数の運転モードのうちからいずれかを選択して実行する場合に、現在の室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させるのに必要な顕熱負荷を演算し、その演算した顕熱負荷の大きさに基づき最初の運転モードを選択して実行し、次いで、前記現在の室内温度のレベルの空気調和目標体感温度への移行が終了した時点で現在の室内湿度のレベルを目標湿度に移行させるのに必要な潜熱負荷を演算し、その演算した潜熱負荷の大きさに基づき次の運転モードを選択すると共に、その選択した次の運転モードを実行した場合に現在の室内温度のレベルを維持できるか否かを判別し、維持できると判別した場合にのみその選択した次の運転モードを実行するものである、ことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記運転制御回路が、前記最初の運転モードとして通常冷房モードを選択して実行し、その空気調和目標体感温度への移行が終了した時点で前記次の運転モードとして冷房時再熱ドライモードを選択し、前記判別の結果が維持できるものであった場合に、過絞り冷房モードを経由することなく、通常冷房モードから直ちに冷房時再熱ドライモードへの切り換えを行う、ことを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記運転制御回路は、前記次の運転モードを実行中に、現在の目標湿度のレベルを高湿側のレベルへ変更しようとする場合に、現在の運転モードよりも潜熱能力の小さな運転モードを選択すると共に、その潜熱能力の小さな運転モードを実行した場合に室内湿度をその変更しようとするレベルに維持できるか否かを判別し、維持できると判別した場合にのみその選択した潜熱能力の小さな運転モードを実行するものである、ことを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記運転制御回路は、冷房運転モードを基調とする運転中に暖房運転モードのいずれかを実行する場合、その室内加熱顕熱能力の最大値を暖房運転モードを基調とする運転時よりも小さなものとし、また、暖房運転モードを基調とする運転中に冷房運転モードのいずれかを実行する場合、その室内冷却顕熱能力の最大値を冷房運転モードを基調とする運転時よりも小さなものとする、ことを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記運転制御回路は、前記再熱ドライモードを実行する場合に、現在の室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させるのに必要な顕熱負荷を演算し、その演算した顕熱負荷の大きさに基づき室外ファン回転数を制御し、これにより室内熱交換器の熱交換能力を可変する、ことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和機の構成図である。なお、以下の説明では、主として冷房運転モードで運転する場合につき説明する。この図において、コンプレッサ1で圧縮され高温高圧で気体化された冷媒は四方弁2を通って(図示された四方弁2内の冷媒経路は冷房時のものを示している)凝縮器としての室外熱交換器3に送出され、ここで外気との熱交換により凝縮液化され液冷媒とされるようになっている。この液冷媒は第1の電子膨張弁4で絞られることにより低温低圧の液冷媒となって第1の室内熱交換器5に送られ、更に第2の電子膨張弁6を通って第2の室内熱交換器7に送られるようになっている。低温低圧となった液冷媒は、蒸発器として機能するこれら2つの室内熱交換器5,7で室内空気と熱交換を行って気化し、低温低圧の気体状冷媒となる。室内空気はこのときの液冷媒との熱交換により熱を奪われるので、室温が低下することになる。そして、第2の室内熱交換器7からの気体状冷媒は、再度四方弁2を通ってコンプレッサ1の吸入側に送られ、このコンプレッサ1で圧縮されて上記と同様の過程を繰り返すようになっている。
【0030】
コンプレッサ1は、インバータ装置8からの電力供給により回転駆動されるようになっており、また、室外熱交換器3にはプロペラ型の室外ファン9が、室内熱交換器5,7には横流型の室内ファン10がそれぞれ取り付けられて熱交換が促進されるようになっている。これらインバータ装置8、室外ファン9、及び室内ファン10は、運転制御回路11からの制御信号により制御されるようになっている。
【0031】
そして、リモコン12からは、ユーザの操作により設定された室温設定値Ts及び湿度設定値Hsが出力されるようになっている。また、室内機の吹き出し口付近すなわち室内ファン10の付近には室温検出器13及び湿度検出器14が取り付けられており、これらからの室温検出値Ta及び湿度検出値Haも運転制御回路11に出力されるようになっている。更に、第2の室内熱交換器7の冷媒入口部及び冷媒出口部、並びに第1の室内熱交換器5の冷媒入口部にはそれぞれ熱交温度検出器15〜17が取り付けられており、これらからの熱交温度Tc1〜Tc3も運転制御回路11に出力されるようになっている。運転制御回路11は、これらの各信号の入力に基づき、インバータ装置8を介してコンプレッサ1の可変速制御を行うと共に、室外ファン9、及び室内ファン10を制御し、更に、第1及び第2の電子膨張弁4,6に対して開度指令PLS1,PLS2を出力してこれらの開度制御を行うようになっている。
【0032】
図2は、図1に示した空気調和機が有する運転モードの名称、及び各運転モードの特性を示す事項が記載された図表である。この図2から明らかなように、図1の空気調和機は、冷房運転及び暖房運転の双方の運転が可能なものであり、冷房運転モードとしては、少なくとも、通常冷房モード、過絞り冷房モード、冷房時再熱ドライモードの3つのモードを持ち、また、暖房運転モードとしては、少なくとも、暖房時再熱ドライモード、通常暖房モードの2つのモードを持っている。すなわち、図1の空気調和機は、室内機に2つの室内熱交換器5,7を有する再熱ドライ型の空気調和機であるため、冷房時再熱ドライモード及び暖房時再熱ドライモードを持っているのは当然であるが、これらのモードに加えて過絞り冷房モードも持っている。したがって、冷房運転に関しては通常冷房モード及び冷房時再熱ドライモードの2つのモードしか持っていなかった従来の空気調和機に比べてよりきめ細かな除湿制御を行うことが可能になっている。なお、製品として実際に製造される空気調和機においては、図2に示した運転モードの他に種々のモードが具備されている。
【0033】
図2の各運転モードにつき説明すると、まず、通常冷房モードでは、室外熱交換器3が凝縮器として機能すると共に、第1の室内熱交換器5及び第2の室内熱交換器7が蒸発器として機能するようになっている。この場合、蒸発器内を通る冷媒は主として2相領域のものであり、冷房時の顕熱能力は大きく(「大」の前に付されているマイナス符号は冷房時の能力であることを示している)、潜熱能力は小さなものとなっている。ここで、顕熱とは、空気の乾球温度を変化させるための熱のことであり、したがって、本明細書において顕熱能力とは室内温度を変化させるための能力を指すものとする。また、潜熱とは、空気の絶対湿度を変化させる水蒸気の蒸発又は凝縮に要する熱のことであり、したがって、本明細書において潜熱能力とは室内湿度を変化させるための能力を指すものとする。
【0034】
過絞り冷房モードでは、室外熱交換器3が凝縮器として機能すると共に、第1の室内熱交換器5及び第2の室内熱交換器7が蒸発器として機能するようになっている。但し、この場合の蒸発器内を通る冷媒は、第1の室内熱交換器5側では主として2相領域のものであり、第2の室内熱交換器7側では主としてガス領域のものとなる。そして、顕熱能力及び潜熱能力は共に中程度となっている。
【0035】
冷房時再熱ドライモードでは、室外熱交換器3及び第1の室内熱交換器5が凝縮器として機能すると共に、第2の室内熱交換器7が蒸発器として機能するようになっている。そして、顕熱能力は小であり、潜熱能力は大となっている。
【0036】
暖房時再熱ドライモードでは、室外熱交換器3及び第1の室内熱交換器5が蒸発器として機能すると共に、第2の室内熱交換器7が凝縮器として機能するようになっている。そして、暖房時の顕熱能力は中程度であり、潜熱能力は大となっている。
【0037】
通常暖房モードでは、室外熱交換器3が蒸発器として機能すると共に、第1の室内熱交換器5及び第2の室内熱交換器7が凝縮器として機能するようになっている。そして、暖房時の顕熱能力は大であり、潜熱能力はゼロとなっている。
【0038】
なお、図2の図表では第1の電子膨張弁4及び第2の電子膨張弁6の開度制御の内容については記載を省略しているので、これにつき簡単に説明しておく。第1の電子膨張弁4については、通常冷房モード及び通常冷房モードにおいて各モード固有の開度に固定されているが、過絞り冷房モードにおいては基本的には第2の室内熱交換器7を流れるガス冷媒の過熱度(Tc2−Tc1)を制御するために可変するようになっている。そして、冷房時再熱ドライモード及び暖房時再熱ドライモードにおいて、従来は全開状態としていたが、本実施形態ではコンプレッサ1の回転数に応じて可変できるようにしている(これについては、冷房時の場合を例に取り後述する)。
【0039】
また、第2の電子膨張弁6については、通常冷房モード、過絞り冷房モード、及び通常暖房モードにおいては全開状態としておくが、冷房時再熱ドライモード及び暖房時再熱ドライモードにおいては、第2の室内熱交換器7を流れる過熱度(Tc2−Tc1)を制御するために、第1の電子膨張弁4と同様に可変できるようになっている。従来の空気調和機では、この第2の電子膨張弁6の代わりに2方弁などの一定開度しか維持できない絞り弁を用いており、通常冷房モード、過絞り冷房モード、及び通常暖房モードにおいては全開状態としておき、冷房時再熱ドライモード及び暖房時再熱ドライモードにおいては一定の絞り開度に切り換わるようにしていた。これに対し、本実施形態では、電子膨張弁を用いることにより多段階の開度制御を可能にしている。このように、本実施形態では、運転モード数が増えたことに加えて、第1の電子膨張弁4及び第2の電子膨張弁6の双方を多段階に開度制御できるようにしているので、従来よりも更にきめ細かな除湿制御が可能になっている。
【0040】
次に、本実施形態の動作(冷房時)につき説明する。まず、ユーザがリモコン12を操作し、室温設定値をTs1、湿度設定値をHs1に設定したとする。すると、運転制御回路11は、下式(1)により、乾球温度で表される室温に湿度変化が反映された目標体感温度Tf1を演算する。ここで、(1)式中のHa1は現在の湿度検出値である。したがって、(1)式の右辺第2項の符号は、Hs1<Ha1の場合にマイナスとなる。また、この(1)式から明らかなように、目標体感温度Tf1は、Hs1がHa1に近づくにしたがって室温設定値Ts1に接近していく。
【0041】
Tf1=Ts1+(Hs1−Ha1)/15 …… (1)
次いで、運転制御回路11は、この演算した目標体感温度Tf1と現在の室温検出値Ta1との差(Ta1−Tf1)を求める。この差(Ta1−Tf1)は、現在の室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させるのに必要な顕熱負荷に相当するものである。そして、運転制御回路11は、この差(Ta1−Tf1)が大きい場合には「最初の運転モード」として通常冷房モードを選択して実行し、この差(Ta1−Tf1)が中程度の場合には「最初の運転モード」として過絞り冷房モードを選択して実行し、この差(Ta1−Tf1)が小さい場合には「最初の運転モード」として冷房時再熱ドライモードを選択して実行する。このような運転モードの選択・実行により、現在の室内温度Ta1は目標体感温度Tf1に速やかに近づいていき、やがてTa1はTf1のレベルに到達する。このときの室内湿度の値は成り行きとなる。
【0042】
このように、室内温度のレベルを空気調和目標体感温度Tf1へ移行させることが終了したら、今度は室内湿度を目標湿度Hs1に移行させ、目標の湿度感を実現させる必要がある。そこで、運転制御回路11は、次に、この時点での室内湿度Ha1を目標湿度Hs1へ移行させるのに必要な潜熱負荷として両者の差(Ha1−Hs1)を演算する。そして、この差(Ha1−Hs1)が大きな場合は「次の運転モード」として冷房時再熱ドライモードを選択し(但し、未だ選択だけで実行はしない。以下、同様)、この差(Ha1−Hs1)が中程度の場合は「次の運転モード」として過絞り冷房モードを選択し、この差(Ha1−Hs1)が小さな場合は「次の運転モード」として通常冷房モードを選択する。
【0043】
そして、更に、このように「次の運転モード」を選択したら、この選択した「次の運転モード」を実際に実行した場合に、折角目標体感温度Tf1のレベルに到達した室内温度のレベルをそのまま維持できるかどうか判別し、維持できると判別した場合のみその選択した「次の運転モード」を実行するようにする。ここで、維持できると判別した場合とは、室内温度Ta1が目標体感温度Tf1に移行した時点から所定時間t1(例えば、10分間)以上にわたってTf1を超えることがなく、且つその間にコンプレッサ回転数(インバータ周波数)が所定回転数F1(例えば、15〔Hz〕)を超えることがなかった場合とする。これは、コンプレッサを低速で所定時間運転しても充分に室温を一定レベル以上に維持できたのであるから、顕熱能力の小さな運転モードに切り換えてもコンプレッサの回転数を上げることにより対処できるはずであるという考えに基づいている。
【0044】
図3は、上記のような室温制御及び湿度制御に基づく室温(体感温度)変化の一例を示す室温変化特性図である。この特性例は、例えば、当初の室温Ta1が31.7℃、室内湿度が75%であった室内温熱環境を、ユーザがリモコン12を操作して、室温設定値Ts1を28℃、湿度設定値Hs1を40%に設定して運転を行った場合のものである。この図に示すように、従来の空気調和機では、室温が目標体感温度のレベルに達するまでに210分程度かかっているが、本実施形態の空気調和機では20分程度で既に目標体感温度のレベルに達しており、室温が目標レベルに移行するのに要する時間が10分の1以下に短縮されている。
【0045】
本実施形態の空気調和機によれば、室温制御をこのようにスピーディに行うことができるので、空調制御に関するユーザの基本的な要求である迅速性に充分に応えることができる。つまり、例えば、外出していたユーザが自宅に帰宅して空気調和機のスイッチをオンにした場合、それまで暑い室外にいて汗をかいているユーザは、とりあえず一刻も早く室内温度を低くしてある程度の涼感を得ることを希望するはずである。ところが、従来の空気調和機では、室温と共に湿度についても同時に目標値に到達させるような制御を行っていたため、結果として室温が目標値に到達するまでに非常に長い時間を要しており、ユーザが一定以上の涼感を得られるまで長時間待たなければならなかった。これに対し、本実施形態では、とりあえず最初に室温制御の方を優先して行い、その後に時間をかけて湿度制御を行う構成としているので、室内温度だけに関して言えば非常にスピーディに目標レベルに到達させることができ、一刻も早く涼感を得たいというユーザの要求に合致したものとなっている。
【0046】
図4は、上記のような室内温熱環境の実現過程についてのイメージを本実施形態と従来例とを対比して示した概念図である。本実施形態の空気調和機によれば、通常冷房モード領域R1、過絞り冷房モード領域R2、冷房時再熱ドライモード領域R3で表される室内温熱環境を実現することができる。この図は、図3で説明した室内温熱環境すなわち室温が31.7℃、湿度が75%であった状態を、ユーザが設定した室内温熱環境である室温が28℃、湿度40%付近の目標地点に移行させる場合について示している。従来の空気調和機は、矢印Y2で示すように、顕熱負荷が大きな環境であるにもかかわらず顕熱能力の小さな冷房時再熱ドライモードのみの運転により目標地点への移行を行わせようとするものであったため、図3で示したように非常に長い時間を要するものであった。これに対し、本実施形態の空気調和機では、矢印Y1で示すように、最初に顕熱能力の大きな通常冷房モードにより運転を行ってとりあえず室内温度だけを速やかに目標レベルに移行するようにしている。そして、その後に過絞り冷房モード又は再熱ドライモードによる運転を時間をかけて行ない、これにより目標とする湿度感を達成しようとしている。
【0047】
ここで、図3に示した特性例は、「最初の運転モード」として通常冷房モードを選択・実行し、「次の運転モード」として冷房時再熱ドライモードを選択・実行することにより得られたものである。この場合、通常冷房モードによる室温制御が終了した後、「次の運転モード」として、過絞り冷房モードを選択・実行することも勿論可能である。過絞り冷房モードの方が冷房時再熱ドライモードよりも顕熱能力が大きく潜熱能力が小さいために、制御の順番から言えば、むしろその方が自然な感じである。しかし、「最初の運転モード」の終了時点で既に室温は目標レベルに達しており、最低限このレベルを維持できるのであれば顕熱能力の大きさにこだわる必要はなく、潜熱能力が一番大きな冷房時再熱ドライモードを選択・実行した方が迅速な湿度制御を行う上で好ましい。それ故、上記の例では、「最初の運転モード」として通常冷房モードを選択・実行した後、過絞り冷房モードを省略し、「次の運転モード」としていきなり冷房時再熱ドライモードを選択・実行している。
【0048】
また、運転制御回路11が「次の運転モード」を実行している間に、ユーザがリモコン12を操作して設定湿度をかなり高く変更したような場合、運転制御回路11は現在の目標湿度のレベルを高湿側のレベルに変更しようとする。この場合、運転制御回路11は、現在の運転モードよりも潜熱能力の小さな運転モードを選択すると共に、その潜熱能力の小さな運転モードを実行した場合に室内湿度をその変更しようとする高湿側レベルに維持できるか否かを判別し、維持できると判別した場合にのみその選択した潜熱能力の小さな運転モードを実行するようにする。例えば、現在、「次の運転モード」として冷房時再熱ドライモードを実行中であるとし、目標湿度を40%から55%に変更しようとする場合、運転制御回路11は、これよりも潜熱負荷の小さな過絞り冷房モードを選択する。そして、もしこの過絞り冷房モードに切り換えて運転を行った場合に、室内湿度を55%のレベルに維持できるか否かにつき判別し、維持できると判別した場合に過絞り冷房モードを実行するようにする。
【0049】
ここで、室内湿度を55%のレベルに維持できると判別した場合とは、現在実行中の運転モードすなわち冷房時再熱ドライモードにおいて湿度が55%以下の状態が所定時間t2(例えば、30分間)以上にわたって続いており、且つその間にコンプレッサの回転数(インバータ周波数)が所定回転数F2(例えば、10〔Hz〕)を超えることがなかった場合とする。これは、コンプレッサを低速で所定時間運転しても充分に湿度を一定レベル以下に維持できたのであるから、潜熱能力の小さな運転モードに切り換えてもコンプレッサの回転数を上げることにより対処できるはずであるという考えに基づいている。
【0050】
ところで、夏季には冷房運転が行われ、冬季には暖房運転が行われるのが通常であるが、季節の変わり目や室内環境が変化した場合等には、冷房運転中でも一時的に暖房運転を行ったり、あるいは逆に、暖房運転中でも一時的に冷房運転を行ったりする必要が生じることがある。しかし、一時的にせよ、冷房運転中に室内に加熱源が出現すること、あるいは暖房運転中に室内に冷却源が発生することはユーザに対して著しい不快感を与える虞がある。
【0051】
そこで、本実施形態では、冷房運転中に行う一時的な暖房運転は、冬季に行われる通常の暖房運転よりは小さな能力で済むことに鑑みて、その室内加熱顕熱能力の最大値を通常の暖房運転時のものよりも小さくしている。同様に、暖房運転中に行う一時的な冷房運転は、夏季に行われる通常の冷房運転よりは小さな能力で済むことに鑑みて、その室内冷却顕熱能力の最大値を通常の冷房運転時のものよりも小さくしている。これにより、冷房運転中における過剰な室内加熱による急激な温度上昇や、暖房運転中における過剰な室内冷却による急激な温度低下を防ぐことができ、ユーザに与える不快感を減少させることができる。
【0052】
更に、本実施形態では、このような場合に室内機の風向板の向きを略水平方向となるようにしている。これによれば、室内機の吹き出し口の開口面積を最大とすることができ、通常よりも最大値が抑制されている顕熱能力を効率的に発揮させることができ、室内の温度分布状態を良好にすることができる。また、室内機の風向板を動かすことなく略水平方向に固定することにより、室内全体の雰囲気温度と大きな温度差を持つ風がユーザに当たるのを防ぐことができ、ユーザに与える不快感を減少させることができる。
【0053】
次に、本実施形態では、冷房時再熱ドライモード又は暖房時再熱ドライモードにおける室温制御を行う場合に従来とは異なる手法を導入しているので、以下これについて冷房時再熱ドライモードの場合を例に取り説明する。
【0054】
図5は、冷房時再熱ドライモードにおいて室温制御を行う場合の制御項目を示した図表である。運転制御回路11は、まず、顕熱負荷を演算し、その演算した顕熱負荷の大きさに基づき室外ファン9の回転数制御を行うようにする。なお、顕熱負荷とは、室温現在値と空気調和目標温度との差を指している。つまり、顕熱負荷が「小」から「中」の間にある場合、運転制御回路11は室外ファン9の回転数を「Min」(最小)から「Max」(最大)の間で可変し、顕熱負荷が「中」以上であれば「Max」とする。例えば、室外ファン9の回転数を上げると、凝縮器として機能する室外熱交換器3及び第1の室内熱交換器5の温度、並びに蒸発器として機能する第2の室内熱交換器7の温度のいずれについても低下させることができる。したがって、室外ファン9の回転数制御により室内機の吹き出し口温度を可変することができ、室温制御を行うことができる。このような室外ファンの回転数制御はコンプレッサの回転数制御に比べて必要とする電力量は少なくて済むため省エネ化の観点からは好ましいものとなっている。
【0055】
しかし、このような室外ファンの回転数制御を行っても充分な顕熱能力を得られない場合もある。その場合、運転制御回路11は、更に蒸発器として機能する第2の室内熱交換器7の過熱度を制御し、これにより顕熱能力を上昇させるようにする。ここで、過熱度をTshとすると、下式(2)で示すように、過熱度Tshは、第2の室内熱交換器7における冷媒出口部の熱交温度Tc2と冷媒入口部の熱交温度Tc1との差により表される。
【0056】
Tsh=Tc2−Tc1 …… (2)
運転制御回路11は、予め所定の制御特性を記憶しており、現在の顕熱負荷に対して目標過熱度Tsh0のレベルをどのように設定すればよいか分かっている。したがって、運転制御回路11は(2)式により与えられる過熱度Tshを目標過熱度Tsh0に近づけるような制御を行う。このような過熱度制御は、基本的にはコンプレッサ1の回転数制御すなわちインバータ装置8の周波数制御に基づく冷媒流量の制御により行う。この場合、運転制御回路11はインバータ周波数のレベルに応じて第1の電子膨張弁4の開度を制御する。すなわち、図5の図表に示すように、インバータ周波数が低いとき(顕熱負荷が「小」のとき)は開度を「Min」とし、インバータ周波数が中程度以上のときは開度を「Min」から「Max」の間で可変する。過熱度Tshは、コンプレッサの回転数制御によっても制御することが可能であるが、このような第1の電子膨張弁4の開度制御によって行うことも可能である。
【0057】
一般に、蒸発器の熱交換能力が最大となるのは、過熱度Tshが、Tsh=0±α(α:約1〜2〔K〕)の場合であり、この場合には蒸発器出口で冷媒が完全にガス化されることになる。そして、当初はコンプレッサの回転数制御のみで過熱度Tshを制御していたため、Tsh<0となっていた状態(所謂「液バック状態」)を、第1の電子膨張弁4の開度PLS1を絞ることによりTsh≒0とすることができる。これにより、第1の室内熱交換器5及び第2の室内熱交換器7の熱交換器温度を共に低下させることができ、したがって室内機の吹き出し口温度を低下させることができる。ここで、通常、第1の電子膨張弁4の最大開度「Max」はパルス数にすると500パルスであり、最小開度「Min」は200パルスである。しかし、本実施形態においては冷房時再熱ドライモードで上記のような開度制御を行う場合、最小開度「Min」については200パルス以下に設定することも可能である。
【0058】
なお、第1の電子膨張弁4の開度PLS1をあまりに絞りすぎると室外熱交換器3に液冷媒が多く溜まる現象が発生する。このような現象が発生すると第1の室内熱交換器5と第2の室内熱交換器7との間で熱交換器温度の差が小さくなり、再熱ドライサイクルを形成できなくなる。そこで、運転制御回路11は熱交温度検出器15,17から熱交温度Tc1,Tc3を入力し、これらの差(Tc1−Tc3)を監視している。そして、(Tc1−Tc3)が所定値より小さくなった場合には開度PLS1を増加させてやることにより、上記のような異常が発生するのを防止するようにしている。
【0059】
従来の再熱ドライモードでは、室外ファン9の回転数は常に一定となっていると共に、第1の電子膨張弁4の開度は常に全開状態となっていたため、室温制御が可能な領域は極めて狭いものとなっていたが、本実施形態では室外ファン9の回転数、及び第1の電子膨張弁4の開度の双方を可変制御するようにしているので、室温制御が可能な領域を大幅に広げることが可能になっている。但し、室内湿度が一定以上高い場合(例えば、80%以上)に、室外ファン9の回転数を最大にしたり、第1の電子膨張弁4の開度を最小又は最小近くまで絞ると結露が生じ、熱交換効率が低下する。したがって、室外ファン9の回転数を最大にし、第1の電子膨張弁4の開度を最小又は最小近くまで絞ることができるのは、室内湿度Haが80%を下回っている場合であることに注意する必要がある。
【0060】
また、本実施形態では、コンプレッサ1の回転数制御すなわちインバータ装置8と、第2の電子膨張弁6の開度制御とにより、冷房時再熱ドライモードにおける湿度制御を広い範囲で行うことができるようになっている。すなわち、運転制御回路11は、まず、潜熱負荷を演算し、その演算した潜熱負荷の大きさに基づきインバータ装置8の周波数制御を行うようにする。なお、潜熱負荷とは室内湿度現在値と目標湿度との差を指している。
【0061】
運転制御回路11は、予め所定の制御特性を記憶しており、現在の潜熱負荷に対する目標過熱度Tsh0`のレベルをどのように設定すればよいか分かっている。したがって、運転制御回路11は(2)式により与えられる過熱度Tshを目標過熱度Tsh0`に近づけるような制御を行う。このような過熱度制御は、基本的にはインバータ装置8の周波数制御に基づく冷媒流量の制御により行う。
【0062】
上記の過熱度Tshは、インバータ装置8の周波数制御(コンプレッサの回転数制御)によっても制御することが可能であるが、第2の電子膨張弁6の開度制御によって行うことも可能である。すなわち、前述したように、一般に、蒸発器の熱交換能力が最大となるのは、過熱度Tshが、Tsh=0±α(α:約1〜2〔K〕)の場合であり、この場合には蒸発器出口で冷媒が完全にガス化されることになる。そして、当初はインバータ周波数の制御のみで過熱度Tshを制御していたため、Tsh<0となっていた状態(所謂「液バック状態」)を、第2の電子膨張弁6の開度PLS2を絞ることによりTsh≒0とすることができる。このように、第2の電子膨張弁6の開度PLS2を絞ると、第1の電子膨張弁4を絞った場合とは異なり、第1の室内熱交換器5の熱交換器温度は上昇し、一方、第2の室内熱交換器7の熱交換器温度は低下する。したがって、室内機の吹き出し口温度を大きく変化させずに除湿能力だけを高くすることができる。なお、開度PLS2をあまりに絞りすぎると凝縮器圧力が上昇するので、運転制御回路11は熱交温度Tc3を監視して高圧保護を行うようにしている。
【0063】
従来の再熱ドライモードでは、インバータの周波数制御に基づく過熱度制御は行っておらず、また、第2の電子膨張弁6の開度は所定値に固定されていたため、湿度制御が可能な領域は狭いものとなっていたが、本実施形態ではインバータの周波数制御に基づく過熱度制御、及び第2の電子膨張弁6の開度の可変制御を行っているので、湿度制御が可能な領域を大幅に広げることが可能になっている。
【0064】
図6は、上述した冷房時再熱ドライモードの制御により得られる室内温熱環境実現エリアを示した説明図である。この図に示すように、従来のエリアは快適エリアの一部しかカバーすることができない狭いものであったため、再熱ドライモードを実行した場合にともすれば快適性が損なわれることがあった。しかし、上述した本実施形態によれば、このような狭い従来エリアを大きく広げることができ、快適エリアの大半をカバーすることができるようになるため、再熱ドライモードでの快適性を大きく向上させることができるようになる。すなわち、室外ファン9の回転数の増減と第1の電子膨張弁4の開度PLS1の増減とを行うことにより、室温制御可能領域を拡大することができ、また、インバータ装置8の周波数の増減と第2の電子膨張弁6の開度PLS2の増減とを行うことにより、湿度制御可能領域を拡大することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、少なくとも、冷房運転モードとして、通常冷房モード、過絞り冷房モード、冷房時再熱ドライモードを有し、暖房運転モードとして、通常暖房モード、暖房時再熱ドライモードを有する構成とし、更に、最初の運転モードとしては室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させることができるモードを選択し、次の運転モードとしては室内湿度のレベルを目標湿度に移行させることができるモードを選択する構成としたので、よりきめ細かで且つスピーディな除湿制御ができるように除湿運転機能を充実させることができ、快適性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空気調和機の構成図。
【図2】図1に示した空気調和機が有する運転モードの名称、及び各運転モードの特性を示す事項が記載された図表。
【図3】本発明の実施形態における室温制御及び湿度制御に基づく室温変化の一例を示す室温変化特性図。
【図4】本発明の実施形態における室内温熱環境の実現過程についてのイメージを本実施形態と従来例とを対比して示した概念図。
【図5】本発明の実施形態において冷房時再熱ドライモードにおける室温制御を行う場合の制御項目を示した図表。
【図6】本発明の実施形態に係る冷房時再熱ドライモードの制御により得られる室内温熱環境実現エリアを示した説明図。
【符号の説明】
1 コンプレッサ
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 第1の電子膨張弁
5 第1の室内熱交換器
6 第2の電子膨張弁
7 第2の室内熱交換器
8 インバータ装置
9 室外ファン
10 室内ファン
11 運転制御回路
12 リモコン
13 室温検出器
14 湿度検出器
15〜17 熱交温度検出器
Ta 室温検出値
Ha 湿度検出値
Ts 室温設定値
Hs 湿度設定値
Tc1〜Tc3 熱交温度
PLS1 第1の電子膨張弁4に対する開度指令
PLS2 第2の電子膨張弁6に対する開度指令

Claims (5)

  1. 2つの熱交換器により形成される室内熱交換器を備え、再熱ドライモードを含む複数の運転モードを実行する運転制御回路を有すると共に、この運転制御回路は、少なくとも、冷房運転モードとして、通常冷房モード、過絞り冷房モード、冷房時再熱ドライモードを有し、暖房運転モードとして、通常暖房モード、暖房時再熱ドライモードを有し、更にこの運転制御回路は、室温制御を行う場合に、乾球温度で表される室内温度に湿度変化が反映された体感温度を用いるものである、空気調和機において、
    前記運転制御回路は、前記複数の運転モードのうちからいずれかを選択して実行する場合に、現在の室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させるのに必要な顕熱負荷を演算し、その演算した顕熱負荷の大きさに基づき最初の運転モードを選択して実行し、次いで、前記現在の室内温度のレベルの空気調和目標体感温度への移行が終了した時点で現在の室内湿度のレベルを目標湿度に移行させるのに必要な潜熱負荷を演算し、その演算した潜熱負荷の大きさに基づき次の運転モードを選択すると共に、その選択した次の運転モードを実行した場合に現在の室内温度のレベルを維持できるか否かを判別し、維持できると判別した場合にのみその選択した次の運転モードを実行するものである、
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記運転制御回路が、前記最初の運転モードとして通常冷房モードを選択して実行し、その空気調和目標体感温度への移行が終了した時点で前記次の運転モードとして冷房時再熱ドライモードを選択し、前記判別の結果が維持できるものであった場合に、過絞り冷房モードを経由することなく、通常冷房モードから直ちに冷房時再熱ドライモードへの切り換えを行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記運転制御回路は、前記次の運転モードを実行中に、現在の目標湿度のレベルを高湿側のレベルへ変更しようとする場合に、現在の運転モードよりも潜熱能力の小さな運転モードを選択すると共に、その潜熱能力の小さな運転モードを実行した場合に室内湿度をその変更しようとするレベルに維持できるか否かを判別し、維持できると判別した場合にのみその選択した潜熱能力の小さな運転モードを実行するものである、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機。
  4. 前記運転制御回路は、冷房運転モードを基調とする運転中に暖房運転モードのいずれかを実行する場合、その室内加熱顕熱能力の最大値を暖房運転モードを基調とする運転時よりも小さなものとし、また、暖房運転モードを基調とする運転中に冷房運転モードのいずれかを実行する場合、その室内冷却顕熱能力の最大値を冷房運転モードを基調とする運転時よりも小さなものとする、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気調和機。
  5. 前記運転制御回路は、前記再熱ドライモードを実行する場合に、現在の室内温度のレベルを空気調和目標体感温度へ移行させるのに必要な顕熱負荷を演算し、その演算した顕熱負荷の大きさに基づき室外ファン回転数を制御し、これにより室内熱交換器の熱交換能力を可変する、
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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