JPH0735319B2 - 珪素添加ガリウム砒素単結晶の製造方法 - Google Patents

珪素添加ガリウム砒素単結晶の製造方法

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JPH0735319B2 JP22973086A JP22973086A JPH0735319B2 JP H0735319 B2 JPH0735319 B2 JP H0735319B2 JP 22973086 A JP22973086 A JP 22973086A JP 22973086 A JP22973086 A JP 22973086A JP H0735319 B2 JPH0735319 B2 JP H0735319B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は珪素を添加したガリウム砒素単結晶を液体封止
引上げ法により製造する方法に関し、特に添加する珪素
を多く結晶中に取り込ませる方法に関するものである。
(従来の技術) ガリウム砒素単結晶は光半導体素子の基板として近年注
目されており、光通信等の技術開発が活発に行なわれる
ようになるにつれ、高品質な単結晶基板が要求されるよ
うになってきている。特に珪素を添加したガリウム砒素
単結晶は赤外線発光ダイオード用基板として用いられて
おり、より高輝度な発光ダイオード実現のために低転位
化も大きく望まれている。
無添加で作成した高純度ガリウム砒素は通常107〜108Ω
・cm程度の比抵抗値を持ち半絶縁性である。このガリウ
ム砒素に不純物として珪素を添加し、n型の導電性を示
す単結晶を得ようとするわけであるが、前記デバイス用
基板として用いられる導電性の単結晶を得るためには10
17〜1018cm-3程度のキャリア濃度が必要とされる。珪素
は、ガリウム砒素中で、ガリウム原子位置でドナー、砒
素原子位置でアクセプタとなる両性不純物であるが、10
18cm-3程度のキャリア濃度では、珪素は主にガリウム原
子位置に存在するため、ドナーとなり、n型導電性結晶
を得るための添加不純物として多く用いられている。と
ころが単結晶中のガリウム原子位置の珪素によるものが
主であると考えられているキャリア濃度は、原料を坩堝
に収容する際同時に挿入する添加剤の濃度(原料の重量
と添加剤の重量から計算により求まる濃度)よりもかな
り低くなってしまうことがわかっており、単結晶中に所
望の濃度珪素を取り込ませるために原料を坩堝に収容す
る際に添加済の量を多くしていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかし従来行なわれていたこの方法では、特に高珪素濃
度のガリウム砒素単結晶を得ようとし多量の添加剤を坩
堝内に挿入すると、原料融液中に添加した量すべてが溶
け込めるわけではなく、溶け込めなかった添加剤が原料
融液表面に浮遊してしまい、作成しょうとするガリウム
砒素単結晶が双晶化、あるいは多結晶化してしまうとい
う問題があった。原料融液表面に浮遊しない程度の添加
剤を坩堝内に収容した場合、上記問題はないのだが、6
×1021cm-3珪素を添加した場合第3図に示すようなキャ
リア濃度特性となり、引き上げた1本のインゴット内で
所望の珪素濃度範囲を満たしている領域が多くの場合イ
ンゴットの頭部(固化率の小さい領域)と尾部(固化率
の大きい領域)のみであり、中間の領域(第3図中細線
で示した部分)では珪素濃度不足になり、歩留りが非常
に悪いという問題があった。
本発明は以上述べた点を解決するためになされたもの
で、ガリウム砒素中に多くの珪素を取り込むことにより
所望のキャリア濃度を1本のインゴット内で満足し、ま
た多くの珪素を取り込むことによってガリウム砒素の硬
化による低転位密度が実現できる珪素添加ガリウム砒素
単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、液体封止引上げ法により珪素添加砒化
ガリウム単結晶を製造する際、原料融液の初期組成(Ga
/As原子比)を0.96〜0.98に設定することである。
(作用) 本発明者等の実験により、以下の2点の知見が得られて
いる。
第4図に、原料融液の初期組成(Ga/As原子比)を
変化させた時にガリウム砒素単結晶中のキャリア濃度を
示す。これは原料を坩堝内に収容する際に挿入する添加
剤は全て同量(6×1021cm-3)にして行なった結果の一
例であり、キャリア濃度はインゴット内でのほぼ中部に
おける最小値を示している。この図のように原料融液の
初期組成が砒素リッチ(Ga/Asの値が小さくなる)にな
るほどガリウム空孔が増加するため、ガリウム原子位置
に珪素が多く取り込まれやすくなり、キャリア濃度とし
て多くなることがわかった。この図から、1本のインゴ
ット内で要求仕様である5×1017cm-3以上というキャリ
ア濃度を実現するためには原料融液の初期組成がGa/As
=0.98以下でなければならないことがわかる。
第5図は原料融液の組成が結晶引上げの過程(即ち
固化率が次第に大きくなる)においてどのように変化す
るかを示した例の図である。砒素リッチ(Ga/Asの値が
小)の融液から引上げを開始すると、融液組成が0.67以
下になった所からセル成長し、ウエハとして使用不能に
なってしまう(0.67という値は、本発明者等の引上げ条
件下での値であり、引上げ速度を遅くするとこの値は小
さくなるが、そうすると、1本のインゴットを引上げる
時間が長くなってしまい生産性が低下する。)固化率0.
9までセル成長しないようにするためには(図中一点鎖
線)原料融液の初期組成(初期融液組成すなわち固化率
がOの時の融液組成)が0.96以上でなければならないこ
とがわかる。
以上の知見に基づき、原料融液の初期組成をGa/As原子
比で0.96〜0.98の範囲内に設定することで単結晶中のキ
ャリア濃度を充分高い値にすることができるため、一本
の単結晶インゴット全体にわたり所定のキャリア濃度範
囲を満足することが可能になる。また添加剤の量もあま
り過剰に挿入する必要がなくなるため、原料融液表面に
異物が浮遊することもなく単結晶化率は非常に高くな
る。更に、従来よりも結晶頭部(固化率の小さい部分)
においてより高い珪素濃度を実現できるため、結晶の不
純物硬化作用により転位の発生が抑えられ、その結果転
位密度の低減が可能となる。
(実施例) 本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例に使用した単結晶製造装置を
示す概略構成図である。図中11は高圧容器であり、この
容器11内には石英坩堝12、ヒータ13、熱しやへい体14等
が配置されている。石英坩堝12内には、原料素材として
のガリウム砒素融液15及びガリウム砒素融液15上に封止
剤としての酸化硼素16が充填されている。ヒータ13は石
英坩堝12の周囲を囲んで同心的に配置され、石英坩堝12
を加熱するようになっている。熱しやへい体14はヒータ
13を囲むように同心的に配置されている。また図中17は
種結晶、18は結晶引上げ軸、19は石英坩堝12の底部の温
度を検知するための熱電対を示している。
次に、上記装置を用いた珪素添加ガリウム砒素単結晶の
製造方法について説明する。
まず、前記石英坩堝12内にガリウム砒素原料としてガリ
ウムと砒素を、原子比がGa/As=0.95(直接合成時に飛
散する砒素の量を見積った値)となるように合計約1K
g、添加剤として珪素を約9.3mg(約2×1020cm-3)それ
ぞれ収納し、さらに酸化硼素約150gをその上に収納し
た。次いで容器11内を5×10-2Torr程度まで真空引きし
た後、アルゴンガスにより容器11内を約40atmに加圧し
た。その後、ヒータ13により加熱を開始し、ガリウムと
砒素を反応させて、さらに加熱を続けることにより原料
融液15を形成させ、その上に酸化硼素の液体封止層16が
位置するようにした。
その後、容器11内を20atmにして、熱電対19の出力をモ
ニタしながら原料融液15を種付け最適条件温度に調整し
た。この状態で結晶引上げ軸18を降下させ、種結晶17を
液体封止層16を通して原料融液15に接触させた。種結晶
17と原料融液15とを十分馴染ませたところで引上げ速度
9mm/hで引上げを開始し、直径約55mmφ重量約900gの珪
素添加ガリウム砒素単結晶を引上げ製造した。
かくして製造された単結晶からウエハを切り出し、珪素
濃度をホール測定によるキャリア濃度として測定したと
ころ第2図に示すように結晶の頭部(固化率の小さい領
域)から尾部(固化率の大きい領域)まで5×1017〜2
×1018cm-3というキャリア濃度に対する要求仕様を充分
満足していた。また、転位密度を溶融水酸化カリウムに
よるエッチピット密度で測定したところ、頭部で平均70
0cm3最大900cm-3、尾部においても平均750cm-3最大900c
m-3というかなりの低転位密度が実現した。次に同様の
引上げを行ない、初期融液組成を調べたところGa/As=
0.972であった。また同様の引上げを連続して20回行な
ったが、単結晶化率は100%で、結晶尾部においてセル
成長の見られるものはなかった。またこれらから得られ
たウエハのキャリア濃度として要求仕様を満たす歩留り
は92%であり、残り8%は尾部におけるキャリア濃度過
剰のためであった。
以上述べてきた本発明の方法はGaP、InP、InAs等他のII
I−V族化合物半導体単結晶にも同様に適用でき、同様
の効果が得られることは云うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の方法によれば、引上げた単
結晶インゴットの頭部から尾部まで充分要求仕様を満足
する程度高キャリア濃度が従来よりかなり少量の添加量
でも実現でき、単結晶化率も大巾に向上する。また珪素
を単結晶全体にわたって充分な量を添加できるため、単
結晶の硬化により低転位密度の単結晶が得られる、等の
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した単結晶製造装
置を示す概略構成図、第2図は本発明の一実施例方法に
より製造した珪素添加ガリウム砒素単結晶中のキャリア
濃度を単結晶の固化率に対して示した一例の図、第3図
は従来方法により製造した珪素添加ガリウム砒素単結晶
中のキャリア濃度を単結晶の固化率に対して示した一例
の図、第4図は初期融液組成に対するインゴット中のキ
ャリア濃度の最小値の変化を示した一例の図、第5図は
融液組成が固化率によってどのように変化するか、ま
た、セル成長の始まる融液組成を示す図である。 11…高圧容器、12…石英坩堝、13…ヒータ、14…熱しや
へい体、15…ガリウム砒素融液、16…酸化硼素、17…種
結晶、18…結晶引上げ軸、19…熱電対。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単体のガリウムと単体の砒素を収容する坩
    堝内に適当な量の不純物添加剤として珪素、または珪素
    化合物を同時に挿入し、該坩堝を高圧容器内に収容した
    後、加熱を開始し前記坩堝内で前記ガリウムと前記砒素
    とを直接合成し、更に加熱を続けて原料融液を形成した
    後、液体封止引上げ法によりガリウム砒素単結晶を製造
    する方法において、前記原料融液の初期組成(Ga/As原
    子比)を0.96〜0.98に設定することを特徴とする珪素添
    加ガリウム砒素単結晶の製造方法。
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