JPH0735101Y2

JPH0735101Y2 - 天窓下枠部材接合部の排水装置

Info

Publication number: JPH0735101Y2
Application number: JP1989086282U
Authority: JP
Inventors: 巧肉戸
Original assignee: 株式会社丸八産業
Priority date: 1989-07-21
Filing date: 1989-07-21
Publication date: 1995-08-09
Anticipated expiration: 2004-07-21
Also published as: JPH0331690U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、天窓装置において矩形枠状の天窓下枠を形成
する横枠部材と縦枠部材との突き合わせ接合部から室内
側へ浸入した雨水等を室外側へ排出するための排水装置
に関する。

（従来の技術）例えば第１図に示すドーム形の天窓装置は、前後一対の
横枠部材1,1と左右一対の縦枠部材2,2とを、それぞれの
端部相互を突き合わせ接合して、矩形枠状の天窓下枠３
を形成し、この天窓下枠３上に、アーチ形桁部材４等か
らなる天窓上枠５を架設し、更にガラス板等の透光板６
を配装してなるものである。しかして、同図のＡで示さ
れる天窓下枠３のコーナー部、即ち横枠部材１と縦枠部
材２との接合部７には、その接合端面間にシーリング材
を充填して、当該接合部７における水密性を保持するよ
うにしている。

（考案が解決しようとする課題）従来、天窓下枠３における横枠部材１と縦枠部材２との
接合部７の防水性は上記シーリング材３のみによって保
持されていたため、シーリング材が、寒暖の変化により
伸縮する両枠部材１、２によって圧縮及び引張の応力を
繰り返し受けて、そのシーリング材に亀裂が生じると、
その亀裂から室内側に雨水等が浸入するという問題があ
った。

本考案は、上記のような従来の問題点に鑑み、天窓下枠
３における横枠部材１と縦枠部材２との接合部から室内
側へ浸入した雨水等を室外側へ排出するこができるよう
にした天窓下枠部材接合部の排水装置を提供することを
目的とする。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本考案は、矩形枠状の天窓
下枠３を形成する横枠部材１と縦枠部材２との突き合わ
せ接合部７の接合端面間にシーリング材11を充填してな
る天窓装置において、前記接合部７の下面に、平面視Ｌ
字形の底板部12と、該底板部12の全周縁から一体に立設
された周壁部13とからなる集水箱８を取付け、該集水箱
８には室外側まで延びる排水パイプ９を接続してなる構
成を採用するものである。

（実施例）第１図は、アーチ形天窓の外観斜視図、第２図は、第１
図のＡで示される天窓下枠３のコーナー部、即ち横枠部
材１と縦枠部材２との突き合わせ接合部７の拡大断面図
で、この接合部７に設けられた本考案の排水装置を示し
ており、また第３図は、この排水装置を前記接合部７の
下方より見た拡大斜視図である。これらの図から明らか
なように、本考案に係る排水装置は、天窓下枠３を形成
する横枠部材１と縦枠部材２との突き合わせ接合部７の
下面に集水箱８を取付け、この集水箱８に室外側まで延
びる排水パイプ９を接続してなるものである。

第２図及び第３図において10は、横枠部材１と縦枠部材
２との突き合わせ接合部７の接合端面間に充填されるシ
ーリング材11を受け止めるための合成樹脂製のシーリン
グ材受け板で、横枠部材１と縦枠部材２とにわたって、
それらの下面に沿うように取付けられている。尚、横枠
部材１及び縦枠部材２の各接合端面は、各部材1,2長手
方向に対し45°の角度で斜に切断された端面であり、前
記シーリング材11は、第３図に示すように、横枠部材１
と縦枠部材２との上記斜切り接合端面間に充填される。

前記集水箱８は、図４から明らかなように、互いに直角
に接合される横枠部材１と縦枠部材２とにわたるように
平面視Ｌ字状に形成された底板部12と、該底板部12の全
周縁から一体に立設された周壁部13とからなるもので、
例えばステンレス鋼板をプレス加工したり、合成樹脂材
で一体成形することによって容易に形成することができ
る。

前記底板部12は、図４に関してその左側半分12aが横枠
部材１側に配置され、右側半分12a′が縦枠部材２側に
配置され、また周壁部13も、その左側半分13a,13b,13c
が横枠部材１側に配置され、右側半分13a′,13b′,13
c′が縦枠部材２側に配置されることになる。また、周
壁部13の後壁部13a,13a′は、枠部材1,2のそれぞれ室内
側に配置され、前壁部13b,13b′は、枠部材1,2のそれぞ
れ室外側に配置され、両側壁部13c,13c′は、枠部材1,2
をそれぞれ横切るように配置される。

また、この集水箱８は、図３に示すように、底板部12が
前記当て板６よりも広く形成されていて、その当て板６
と両枠部材1,2との間の間隙から室内側へ浸入した雨水
等をすべて集めることができうようになっており、そし
て周壁部13の後壁部13a,13a′及び両側壁部13c,13c′が
前壁部13b,13b′よりも十分高く立ち上げられていて、
雨水等の飛び散りを防止できるようになっている。

そして、この集水箱８の取付けにあたっては、この集水
箱８を横枠部材１と縦枠部材２との接合部７の下面に当
て付けた状態で、周壁部13の後壁部13a,13a′をビス14
によって、横枠部材１と縦枠部材２とにそれぞれ固定す
ればよい。

第２図中、15は前記両枠部材1,2から室外側に突設され
た水切枠であって、前記排水パイプ９の先端部がその水
切枠15の底板部を貫通して室外に突出されている。16は
室内側化粧枠である。

上記のような構成を有する排水装置において、横枠部材
１と縦枠部材２との突き合わせ接合部７のシーリング材
11が経年劣化して亀裂を生じ、その亀裂部から室内側に
雨水等が浸入するようなことがあっても、その雨水等は
集水箱８に集められ、排水パイプ９を介して室外へ排出
される。

第５図は、他の実施例を示したもので、排水パイプ９
を、集水箱８に接続する固定パイプ9aと、該固定パイプ
9aの先端部に嵌合する可動パイプ9bとから構成し、該可
動パイプ9bを適宜移動させることによって、この排水パ
イプ９の長さを調整することができる。更に同図に示す
ように、集水箱８の周壁部13の後壁部13a,13a′（第５
図には13a′は図示せず）とシーリング材受け板10との
間に、ビス14の緩み止め用ライナー17を介在させてもよ
い。

（考案の効果）本考案の排水装置は、天窓下枠を形成する横枠部材と縦
枠部材との突き合わせ接合部の下面に集水箱を取付け、
この集水箱に室外側まで延びる排水パイプを接続してな
るので、前記接合部のシーリング材がその劣化により亀
裂が生じて、その亀裂から室内側に雨水等が浸入するよ
うなことがあっても、その雨水等を集水箱に集めること
ができると共に、その集水箱内の雨水等を排水パイプに
よって迅速に室外へ排出させるこができ、従って室内側
への雨水等の浸入を防止し、縦枠部材と横枠部材との突
き合わせ接合部における防水性を確実に維持することが
できる。

特に、この排水装置の集水箱は、互いに直交する横枠部
材と縦枠部材との端部相互の接合部の形状に対応する平
面視Ｌ字形の底板部と、この底板部の全周縁から一体に
立設された周壁部とによって一体に形成された集水箱で
あるため、上記接合部に対する取付け及び取外しを簡単
且つ容易に行え、しかも接合部から浸入した雨水等を有
効に集水できると共に、その雨水等を確実に室外へ排出
することができ、更に集水箱は、鋼板をプレス加工した
り、合成樹脂による成形加工によって容易に形成するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る排水装置を備えた天窓の外観斜
視図、第２図は、第１図のＡで示す天窓下枠コーナー
部、即ち横枠部材と縦枠部材との接合部の拡大縦断面図
で、特に横枠部材側の縦断面図であり、第３図は、上記
接合部の下面に取付けられた排水装置を示す斜視図、第
４図は、同排水装置の集水箱を示す斜視図、第５図は、
他の実施例を示す第２図と同様な縦断面図である。１……横枠部材１、２……縦枠部材、３……天窓下枠、
７……接合部、８……集水箱、９……排水パイプ、11…
…シーリング材、12……底板部、13……周壁部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】矩形枠状の天窓下枠を形成する横枠部材と
縦枠部材との突き合わせ接合部の接合端面間にシーリン
グ材を充填してなる天窓装置において、前記接合部の下
面に、平面視Ｌ字形の底板部と、該底板部の全周縁から
一体に立設された周壁部とからなる集水箱を取付け、該
集水箱には室外側まで延びる排水パイプを接続してなる
天窓下枠部材接合部の排水装置。