JPH0734889B2 - 樹脂成形体の塗装方法 - Google Patents

樹脂成形体の塗装方法

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JPH0734889B2
JPH0734889B2 JP63141642A JP14164288A JPH0734889B2 JP H0734889 B2 JPH0734889 B2 JP H0734889B2 JP 63141642 A JP63141642 A JP 63141642A JP 14164288 A JP14164288 A JP 14164288A JP H0734889 B2 JPH0734889 B2 JP H0734889B2
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悦治 宮永
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、樹脂成形体の塗装方法、より詳しく述べるな
らば、マスキング材を使用して所望のパターンの非塗装
部分を残して樹脂成形体を塗装する方法に関する。
〔従来の技術〕 マスキング材を使用して、樹脂成形体に所望のパターン
の非塗装部分を残した塗装を行なう方法は公知である。
そのような従来の方法には、マスキング部分へ予め粘着
テープを貼付けておいて塗膜形成後にこのテープを剥離
するものや、マスキング部分に剥離可能なマスキング材
の皮膜を前もって形成させておき、塗膜形成後に粘着テ
ープを用いて、あるいは高圧エアーを吹き付けて、塗膜
と共にこの皮膜を剥離するものがある。
また、水溶性マスキング材で所望パターンのマスクを形
成し、非水溶性塗料で塗膜を形成後、この塗膜を水洗し
ながら擦過してマスク上の塗膜を剥離させる方法も知ら
れている(特開昭58−223462号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
マスキング部分に予め粘着テープを貼付けておく方法に
は、テープを精度よく貼付けなければならない、剥離に
手間がかかる、といったような欠点があった。また、マ
スキング部分に前もって可剥性マスキング材の皮膜を形
成させておいて塗装後にこれを粘着テープや高圧エアー
を用いて塗膜と共に剥離する方法は、皮膜を完全に剥す
ことが困難であり、部分的に塗膜が残留するのが欠点で
あった。塗膜が残留しているかどうか目視で確認しなけ
ればならなず、そのためこれらの方法では、マスキング
部分の塗膜の除去を自動化するのが困難であった。
また、水溶性マスキング材を使用し、その上に形成した
非水溶性塗膜を水洗と擦過とにより除去する方法では、
塗膜の除去は十分に行われるにしても、被加工物上に残
すべき塗膜を傷つけずに擦過を行うのは面倒である。更
に、水洗と擦過とを同時に行うマスキング部分の塗膜除
去工程を自動化することは、不可能ではないにしても、
決して容易ではない。
本発明の目的は、簡単な工程によって精度よく樹脂成形
体を所望のパターンの非塗装部分を残しつつ塗装するこ
とができ、しかも自動化することが容易にできる方法を
提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の塗装方法は、樹脂成形体表面にマスキング材を
所望のパターンに塗布し、このマスキング材を含む表面
に塗膜に形成した後、このマスキング材塗布部分へマス
キング材を溶解可能な溶剤を噴射し、この噴射は該マス
キング材上の塗膜を破壊して剥離除去するのに十分な高
圧であって、それによりマスキング材及びマスキング材
上の塗膜を選択的に除去してそれ以外の塗膜を残すもの
である。
本発明を適用可能な樹脂成形体は、マスキング材を溶解
する溶剤に不溶性の材質のものとすべきである。例えば
マスキング材の溶剤としてアルコール、水等を使用する
場合には、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレ
ン)樹脂等のこれらの溶剤に不溶性の樹脂成形体が使用
可能である。樹脂成形体には、一般的には、マスキング
材の塗布前に通常の脱脂洗浄処理及び下地塗装処理が施
される。
マスキング材の主剤成分は、マスキング材及びマスキン
グ材上の塗膜を除去するために使用する溶剤に可溶性で
あり且つ成形体の樹脂材料と不相溶性であるならば、ど
のようなものでもよい。例えば溶剤として水を使用する
場合、水溶性の、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、アルギン酸アンモン、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポ
リビニルピロリドン等の樹脂を主剤として使用すること
ができる。一般的には、マスキング材は主剤を溶解しう
る液体に溶解させてから基材の成形体に塗布され、次い
で乾燥によりこの液体を蒸発させてマスキング層を形成
する。この液体は、主剤を溶解するとともに、好ましく
は基材の成形体にはじかれないものである。例えば、成
形体の樹脂材料がABS樹脂である場合、主剤を溶解する
液体として水、アルコール(例えばメタノール、ブタノ
ール)、及び水とアルコールとの混合物等を使用するこ
とができるが、基材の成形体にはじかれないためには水
とアルコールとの混合物又はアルコールが好ましい。ま
た、マスキング材には、湿潤剤、増粘剤、可塑剤等を添
加することもできる。
基材の成形体にマスキング材を塗布する方法は、基材上
に適当なマスキング層を形成させるどのような方法でも
よいが、好ましくはスクリーン印刷である。また塗布厚
さは30〜100μmが好ましい。マスキング材は、塗布後
乾燥させる。マスキング材の調製に使用した溶剤は、こ
れにより蒸発する。
マスキング材を含む樹脂成形体表面に通常のやり方で上
塗り塗装を施して塗膜を形成させた成形体のマスキング
部分の塗膜は、この部分へマスキング材を溶解可能な溶
剤を高圧噴射して選択的に除去する。この場合、噴射溶
剤がマスキング部分の周辺にかかっても差支えない。こ
の溶剤は、マスキング材の主剤は溶解させるが、成形体
の樹脂材料は溶解させないものである。例えば、成形体
がABS樹脂製でありマスキング材主剤がポリビニルピロ
リドンである場合の溶剤としては水を使用する。この場
合の水は室温でもよく、温水(例えば40〜80℃)でもよ
い。溶剤の噴射圧力は、マスキング部分の塗膜を破壊し
て剥離除去することができるだけの圧力であることが必
要だが、それ以外の部分の塗膜を害しない程度でなけれ
ばならない。一般には、この圧力は50〜200kg/cm2であ
る。溶剤の噴射時間は、剥離すべき塗膜と成形体との密
着性によって変化するが、一般には0.1〜10秒の範囲内
である。剥離すべき塗膜と成形体との密着性は、溶剤の
噴射に先立ち、例えば、塗装した成形体を塗膜が完全に
硬化する前に温水(40〜80℃)中へ3〜10分程度浸漬
し、塗膜を通して水をマスキング材へ浸透させ、マスキ
ング材主剤の水溶性樹脂の一部を水に溶解させて、低下
させておくことができる。
通常は、マスキング材及びマスキング材上の塗膜は溶剤
の噴射によって完全に除去されるので、成形体上に塗膜
くずやマスキング材の一部が残ることはなく、従って一
般的には、それらを取り除くために成形体を洗浄する必
要はない。
こうして所定パターンの非塗装部分を残した樹脂成形体
には、その後トップコート塗装を施すこともできる。
本発明の方法によって塗装した樹脂成形体は、字ぬき表
示部を有する部品等、例えば自動車の空調制御装置スイ
ッチノブのような表示兼用スイッチノブに利用すること
ができる。また、成形体の樹脂材料を光透過性とし且つ
塗膜を光不透過性としてこの塗装方法を適用した樹脂成
形体は、その後方に配置した光源より光を照射すること
によりその表示部のみを発光性にすることができる。
〔作 用〕
本発明に従い、所望パターンのマスキング材を含む表面
に塗膜を形成した樹脂成形体のマスキング材塗布部分へ
マスキング材を溶解可能な溶剤を高圧で噴射することに
よって、マスキング材塗布部分以外の塗膜を害すること
なく、この部分の塗膜が破られて剥離除去され、同時
に、マスキング材がこの溶剤に溶けて除去される。この
ように、マスキング材が溶解除去されるので、それに伴
いマスキング部分の塗膜の選択的除去が完全となる。
〔実施例〕
次に、自動車の空調制御装置スイッチノブの製作につい
ての実施例によって本発明を例示する。
ノブの本体となる透光性ABS樹脂製の基材をフロン、イ
ソピロピルアルコール(IPA)等の洗浄液で脱脂洗浄
後、アクリルラッカー(藤倉化成・レクラック72M)で
下地塗装する。塗装後、5〜10分間セッティングして塗
膜厚さのムラをなくして厚さを均一にしてから80℃で30
分間強制乾燥を行なう。
次に、下地塗装を乾燥させた基材に、ポリビニルピロリ
ドン60重量部、水30重量部、及びメタノール30重量部を
配合したマスキング材を、325メッシュのスクリーンを
使用して基材上に30μmの印刷厚さでスクリーン印刷す
る。このマスキング材の粘度は約5000cPである。上記の
メタノールは、基材のABS樹脂が水をはじく性質を有す
るためこれを防止するために加える。水を使用せずに、
60重量部のブタノールを単独で使用してもよい。マスキ
ング材の印刷後、強制乾燥により水及びメタノールを蒸
発させ、基材上にポリビニルピロリドンのマスキング層
を形成させる。
上塗り塗装は、50重量部の藤倉化成・アクリライン66E
と50重量部の藤倉化成・レクラックシンナー702とを配
合して調製した塗料を、塗膜厚5μmで塗装する。塗装
後の空調制御装置スイッチノブの縦断面図を第1図に示
す。塗装後、5〜10分間セッティングをしてから60℃で
30分間強制乾燥を行なう。
上塗り塗装を乾燥させた基材を温水(40〜80℃)へ3〜
10分間浸漬させ、塗膜を通してマスキング材へ水を浸透
させることにより、マスキング部分の塗膜と基材との密
着性を低下させる。次いで、マスキング部分及びその周
辺に100kg/cm2の高圧水を1秒間噴射して、マスキング
部分の塗膜を剥離除去し、またマスキング材を溶解除去
する。必要に応じて、基材を別の水により洗浄して基材
に同伴されている塗膜くずを除去する。このようにして
樹脂成形体に字ぬき塗装を施したものの縦断面図を、第
2図に示す。
この成形体を乾燥させて水分を除去した後、クリアコー
トのトップコート塗装を行ない、乾燥させて、透光性の
字ぬき表示部を有する樹脂成形体の空調制御装置スイッ
チノブを完成する(第3図)。
〔発明の効果〕
本発明の塗装方法は、樹脂成形体に塗膜を形成した後マ
スキング材及びその上の塗膜を除去する際に、マスキン
グ材塗布部分へマスキング材を溶解可能な溶剤を高圧で
噴射するという簡単な工程によって、マスキング材上の
塗膜のみを破壊し、またマスキング材をこの溶剤に溶解
させ、かくしてマスキング材上の塗膜を成形体上に残留
させずに剥離除去すること及びマスキング材を残さずに
溶解除去することを、一緒に、且つ簡単しかも完全に行
なうことができる。従って、この方法は、自動化するの
が容易であり、生産性の向上に大きく貢献することがで
きる。また、マスキング材を塗布するのにスクリーン印
刷を使用することができるので、マスキング用の粘着テ
ープを貼付けてから塗膜を形成する方法に比べてマスキ
ング材の塗布精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従ってマスキング材を塗布し、その上
に上塗り塗装を施した自動車用空調制御装置スイッチノ
ブの縦断面図、第2図は第1図の空調制御装置スイッチ
ノブからマスキング材とその上の塗膜を除去したものの
縦断面図、第3図は本発明のマスキング方法を用いて製
作した自動車用空調制御装置スイッチノブの斜視図であ
る。 図中、1は樹脂成形体、2はマスキング材、3は上塗り
塗装、4は字ぬき部分、5は自動車用空調制御装置スイ
ッチノブである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成形体表面にマスキング材を所望のパ
    ターンに塗布し、該マスキング材を含む表面に塗膜を形
    成した後、このマスキング材塗布部分へマスキング材を
    溶解可能な溶剤を噴射し、この噴射は該マスキング材上
    の塗膜を破壊して剥離除去するのに十分な高圧であっ
    て、それによりマスキング材及びマスキング材上の塗膜
    を選択的に除去してそれ以外の部分の塗膜を残すことを
    特徴とする、樹脂成形体の塗装方法。
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