JPH07335583A - ウェーハ熱処理用反応容器及びその製法 - Google Patents

ウェーハ熱処理用反応容器及びその製法

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JPH07335583A
JPH07335583A JP15174594A JP15174594A JPH07335583A JP H07335583 A JPH07335583 A JP H07335583A JP 15174594 A JP15174594 A JP 15174594A JP 15174594 A JP15174594 A JP 15174594A JP H07335583 A JPH07335583 A JP H07335583A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ウェーハの真空成膜、拡散若しくは化学(CV
D)処理を1枚づつ実施するいわゆる枚葉式処理装置に
使用される石英製反応容器とその製造方法の提供。 【構成】天井部を受熱部として形成されたヒータ外設型
のウエーハ熱処理装置に用いる反応容器において、前記
天井側に位置する受熱部が実質的に透明な石英ガラス部
位であり、又該受熱部より下端開口に至る延在部位のほ
とんどの領域が、気泡を含有させることにより形成され
る非透明(半透明及び不透明)な石英ガラス部位である
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウェーハ熱処理用石英製
反応容器とその製造方法に係り、特にウェーハの真空成
膜、拡散若しくは化学(CVD)処理を1枚づつ実施す
るいわゆる枚葉式処理装置に好適に使用される石英製反
応容器とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりウエーハの成膜、拡散若しくは
化学処理を行う場合複数枚のウエーハをボート上に積層
配置して、該ボートをウエーハとともに、反応容器内に
挿設して所定の熱処理を行ういわゆるバッチ式処理方式
が採用されているが、かかる処理方式はボートとウエー
ハの接触部分で気流の乱れが生じ、その部分における処
理品質が低下する。又ウエーハ口径が、6”(インチ)
から8”更には12”と大口径化するにつれ、前記バッ
チ処理方式では重量負担の増大に対応するボート及びそ
の支持部の製作が困難であること、又口径の増大にとも
なう反応容器の大形化、更には該大形化にともなう加熱
温度分布やガス分布の不均一化、更には加熱電源の無用
の増大につながる。更に次世代の16M、64M等の高
集積密度化の半導体の製造プロセスではサブミクロン単
位の加工精度が要求され、この為複数のウエーハを一括
処理する方式ではウエーハ積層位置の上側と下側、又ガ
ス流入側と排気側で夫々処理条件にバラツキが生じ、又
積層されたウエーハ間で影響を及ぼし合い、更にはボー
トとの接触部よりパーティクル等が発生し、いずれにし
ても高品質の加工が困難であった。
【0003】かかる欠点を解消するために、近年ウエー
ハ口径の大口径化、更には次世代の半導体の高集積密度
化及び高品質化に対応する為に、一枚のウエーハ毎に熱
処理を行う枚葉式熱処理装置が注目されている。かかる
枚葉式熱処理装置としてヒータを反応容器内に配設する
ものと、ヒータを反応容器外に配設するものの両者に分
れる。
【0004】図9はヒータを反応容器内に配設するもの
(出典:1994年度版、超LSI製造試験装置ガイド
ブック(工業調査会発行)、58頁表5、参照)の1例
を示し、101はステンレス製のチャンバ(反応容器)
で、その中央位置にサセプタ102を介してウエーハ1
03が載設され、その上方位置に加熱体104、下方に
ガスノズル105を配設するとともに、その周囲を水冷
シュラウド106で覆っている。尚、107は真空ポン
プである。
【0005】一方ヒータ外設型装置としては前記ガイド
ブックの56頁表3にいくつか開示されているが、特に
ウエーハ上部より加熱を行うものとして、図10に示す
ように、ウエーハ110が収納されているステンレス製
容器111の上部開口を石英ガラス窓112で封止する
とともに、該石英ガラス窓112の上部に発熱ランプ1
13及び該ランプハウジング114を配設し、石英ガラ
ス窓112を介してウエーハ110が受熱/加熱するよ
うに構成されている。尚図中115はガス導入口、11
6はガスディストリビュータプレート、117は真空ポ
ンプと連設する排気通路である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図9より
理解されるようヒータ挿設型装置においては、ヒータを
容器内に挿設する構成を取るために、反応容器が大形化
する。容器と加熱域間を遮熱する水冷シュラウドが容器
内に配設されているために、均熱分布の面で問題が生じ
やすい。ヒータとウエーハが直接対面する為に、ヒータ
よりの汚染物質がウエーハに付着し、汚染しやすい等の
問題があった。
【0007】一方図10に示すヒータ外設型装置におい
ても、ステンレス製容器111の上端の石英ガラス窓部
112との封止部112aに設けたOリングの熱劣化を
防止するために、その封止部112a近傍を水冷する必
要が有り、均熱分布の面で又構造の複雑化の面で前記欠
点の解消につながらない。又前記いずれの技術も、反応
容器にステンレス製容器111を用いている為に金属汚
染の問題が生じる。
【0008】この為、前記反応容器全体を従来の炉心管
と同様に透明ガラス製の容器が検討されており、例えば
前記ガイドブックの56頁表3に鏡板部と下側容器から
なる反応容器が提案されているが、容器を2つに分割す
るとそのシール部分のOリングの劣化がやはり問題にな
り易い。この為、従来の縦型炉心管のように、筒体の一
端を平板若しくは半球状の鏡板で溶接してなる略ドーム
状若しくは略円筒体状のウエーハ熱処理用反応容器も検
討されている。
【0009】しかしながら、従来はウェーハ形状も殆ど
が6”までで小さく、溶接による反応容器を形成する事
も可能であったが、最近の半導体ウェーハの処理工程で
は8〜12”と大型化が進み、これに伴い、反応容器も
大型化し、溶接加工では加工上も又強度的にも対応が困
難となってきた。又、石英ガラス反応容器は外部より受
熱を可能にする為に、透明で形成されているが、反応容
器を透明で形成することは均熱性を高めるために、ウエ
ーハの加熱に不要な範囲まで加熱する必要があり、結果
として不必要な反応や周辺設備まで熱による悪影響が発
生してしまう。而も透明であることは熱伝播性もよいた
めに加熱域より相当遠ざけた位置に封止部を構成するフ
ランジ等を設けねばならず、結果としてウエーハの大口
径化にともなう容器径の増大とともに、併せて封止部を
加熱域から退避させるために、背高も増大し、大形化し
てしまう。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本第1発明は円形状の下端
開口より上方に向けて延在し、その天井部を受熱部とし
て形成された、略半球状、略ドーム状、若しくは略円筒
体状の、特にヒータ外設型のウエーハ熱処理装置に用い
る反応容器に関するもので、図1、図3及び図5に示す
ように、前記天井側に位置する受熱部が実質的に透明な
石英ガラス部位であり、又該受熱部より下端開口に至る
延在部位のほとんどの領域が、気泡を含有させることに
より形成される非透明(半透明及び不透明)な石英ガラ
ス部位であることを特徴とするものである。
【0011】この場合、好ましくは前記容器はフランジ
部を除く全体が一体ものである事が好ましいが、前記反
応容器の下端開口はそのまま一体化させてもよいが、フ
ランジ等を円形状下端開口外縁に接合することや又非加
熱部に他の部材を溶着する必要もあり、従って少なくと
も前記受熱部と非透明部位のほとんどの領域が、溶接箇
所が存在しない実質的に一体物であることが後記作用を
達成する上で必要である。
【0012】尚、前記透明、非透明の定義は、前記受熱
部よりウエーハ面に熱線を透過させる必要がある事から
熱線で定義する事が好ましく、この為前記受熱部は熱線
(波長2μm)透過率が85%以上の透明部位であり、
又少なくとも受熱部に隣接する加熱領域部を除くその下
側が、熱線(波長2μm)透過率が30%以下の非透明
部位であるように設定するのが、後記作用を達成する上
で好ましい。又前記非透明部位はサンドブラストのよう
に、表面のみが非透明で構成すると容器内部より下端開
口側に熱が伝播し、好ましくない結果が生じるために、
気泡を内部に包含させて熱伝播を阻止するのが好まし
い。即ち具体的には前記受熱部の隣接区域、言換えれば
加熱領域を除く、前記気泡密度が安定している非透明部
位の気泡含有量が、直径10〜250μmの気泡を2
0,000個/cm3以上、好ましくは40,000個/cm3
以上であるのがよい。
【0013】尚、前記受熱部と非透明部位間に溶接の様
に明瞭な界面が存在すると、その界面部分が局部的に加
熱されたり、又熱線を不均質に散乱、反射させたりする
ことで、内填された被加熱体が不均質に加熱される恐れ
があるために、本発明は前記受熱部と非透明部位間に包
含気泡の明瞭な界面が存在せず、無段階的に包含気泡密
度を変化可能に構成する。そして前記気泡密度が変化し
ている部位が実質的には加熱領域に対応するのが好まし
い。又、気泡密度が安定している非透明部位であって
も、窓部等の部分的に透明部位を設ける場合もあり、
又、本発明の反応容器は枚葉式熱処理装置に用いられる
のが、好ましいが必ずしもそれのみに限定されないのは
前記した通りである。
【0014】第2発明は前記の様に反応容器を好適に製
造する方法を示し、図2、図4及び図6に示すように、
上方が開口し内壁面が反応容器外形とほぼ同形か僅かに
相似形に大なる形状を有する回転容器内で石英粉体を成
型した後、容器壁部より前記石英粉体成型体の一部域
(透明部位を所望する位置)を吸引減圧しながら、該石
英粉体成型体を加熱溶融することにより、実質的に透明
部位と、気泡含有による半透明若しくは非透明部位の両
者を一体的に形成してなる反応容器の製造方法にある。
【0015】この場合、実質的透明部位を形成するに
は、即ち具体的には少なくとも前記容器受熱部に対応す
る部位における吸引減圧量を−600mmHg以上、好
ましくは−700mmHg以上に設定するのがよい。
又、前記吸引減圧が、徐々に行うと残存気泡がまきこま
れる恐れがあり、この為、前記吸引減圧の為の排気装置
の排気能力を2.5m3/分、好ましくは5m3/分以上
に設定するのがよい。又透明化を図るための吸引減圧
は、少なくとも加熱溶解工程の開始直前若しくは開始と
同時より終了直後まで全工程に亙って継続するのが好ま
しい。
【0016】
【作用】かかる技術手段によれば、所望する位置、例え
ば天井側に位置する受熱部(及び必要があればのぞき窓
部)が実質的に透明、より具体的には熱線透過率が85
%以上の透明部位である為に、熱線を無駄なくウエーハ
上に取込み、効果的な加熱が可能となる。又受熱部より
下端開口に至る延在部位のほとんどの領域が熱線透過及
び熱伝導の悪い非透明ガラス、具体的には熱線透過率が
30%以下の非透明部位である為に、保温性改善、前記
不透明部位のいわゆる不要加熱域への不良熱線の侵入が
有効に阻止され、容器内の均熱性の向上とともに、バラ
ツキのない高品質な生産性を得る事が出来る。又、非透
明部は熱線の透過が少なく、言換えれば受熱部を介して
ウエーハを加熱しても、下端開口に至る延在部位での温
度が無用に上昇することなく、そのままOリングなどを
使用してのフランジ封止が可能である。
【0017】従ってウエーハの加熱に不要な範囲まで加
熱する必要がなく、又不必要な反応や周辺設備まで熱に
よる悪影響が発生する事もなく、又前記延在部で加熱域
と封止部を熱遮断することが出来るために、水冷ジャケ
ット等を設けずに加熱域と封止部をある程度近づけるこ
とが可能であり、結果として小型偏平化と装置の簡素化
を図ることが出来る。又本発明は前記受熱部と非透明部
位のほとんどの領域が溶接箇所を有しない実質的に一体
もので形成されている為に、言換えれば溶接界面等が存
在しないために、その部分における熱残留歪による破損
や破壊を回避し得る。
【0018】又実質的に一体ものであることは、局所歪
や偏荷重等が発生することなく真空下及び1000℃前
後に加熱した場合でも機械的強度が大幅に増大する。非
透明化はサンドブラスト処理でも行うことが出来るが、
サンドブラスト処理は透明な石英ガラスの表面のみにサ
ンドを吹き付けて凹凸処理を行うものであり、従ってか
かる方式では、外表面のみの不透明化処理であるため
に、エッチングや加熱処理が施されると、透明化してし
まい、又内部が透明であるために、その部分よりフラン
ジ側に熱伝播してしまう。
【0019】本発明によれば前記非透明部位はサンドブ
ラストのように、表面のみが非透明で構成したものでは
なく、気泡により内部まで非透明化を図ったものである
ために、前記欠点のいずれをも解消できる。更に本発明
は前記受熱部と非透明部位間に包含気泡の明瞭な界面が
存在せず、無段階的に包含気泡密度を変化させる事によ
り、気泡界面すら存在せず、強度性が一層向上するのみ
ならず、その部分が局部的に加熱されたり、又、熱線を
不均質に散乱させたりすることで、均熱性を乱すことな
く、受熱部から延在部に進むにつれ徐々に熱降下させる
事が出来、熱バランスのよい高品質なウエーハ処理が可
能な熱雰囲気を得ることが出来る。
【0020】又本発明によれば、機械的強度増大によ
り、ウェーハ処理工程に於いて、高速加熱、高速冷却が
可能となり、生産性も改善できた。更に反応容器に金属
ジャケットを用いないために、装置内部の確認が容易で
あるのみならず、必要であれば、容器内監視用として、
非透明な容器周囲部の一部に透明な窓部等を一体的に形
成する事も容易である。
【0021】第2発明によれば、石英粉体を回転成型に
より直接加熱溶融する際に、石英粉体成型体の一部域を
吸引減圧しながら加熱溶融するだけで、部分的に透明部
位を有する反応容器が容易に且つ安価に形成出来る。
又、不透明ガラスより不要部分を切除してそのに透明石
英ガラスを溶着して前記反応容器を形成する方法、又は
不透明ガラス体を製造する際に透明石英ガラスを予め所
望箇所にセットしておき、製造一体化して前記反応容器
を製造することも可能であるが、これらではいずれも溶
着界面が発生し前記した欠点が生じるのみならず、前者
の溶着技術では、製造及び加工工程が複雑化し且つ高度
な熟練を必要とする。
【0022】又後者は熱特性が異なる素材の加熱溶接加
工であるために、同様に高度な加工技術や加工後の残留
歪除去など特殊技術を必要とする。等実用上の問題が多
いが、本発明はこのような製造上の問題は全て解消され
る。
【0023】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図2
は、図1に示す本発明の略ドーム状の反応容器を製造す
るための製造装置で、回転自在なモールド10(回転容
器)と、該モールド10を脱着自在に保持するモールド
ホルダ11と、該ホルダ11とともにモールド10を回
転させる回転手段12と、前記前記ホルダ11を冷却す
る手段13と、前記ホルダ11に設けた不図示の吸引室
を介して前記モールド底部10aと該モールド側壁10
bに穿孔した吸引穴10cと連通する吸引管14、及び
該吸引管14に接続された減圧吸引ポンプ15と減圧ゲ
ージ16よりなる。
【0024】モールド10は上方が開口し、その内壁面
を反応容器外形に成型後の研削代を加えて僅かに相似形
に大なる形状に形成するとともに、反応容器1の受熱部
1aに対応する底部10aを通気性炭素で、側壁部10
bを気密性炭素で夫々構成するとともに側壁部10bの
容器窓部1cに対応する部位の、具体的には3cm×3
cmの範囲の部位に9ケの直径0.7mmの吸引穴10
cを複数設ける。又前記モールド10の上方には上下動
自在な加熱源17が配設されている。
【0025】尚、前記減圧排気ポンプ15は、排気能力
を2.5m3/分、好ましくは5m3/分以上のものを用
いるのがよい。本実施例では4m3/分の排気ポンプ1
5を用いている。
【0026】次に前記装置を用いて反応容器1を製造す
る方法を説明する。先ず、モールド10をホルダ11と
ともに回転させた後、回転するモールド10内に結晶若
しくは非結晶の石英粉体を投入し、遠心力を利用してモ
ールド10の内周面に沿って厚さ20mmの石英充填層
18を形成した。引続き加熱源17をモールド10内側
の中央部に設置した後、吸引減圧ポンプ15を駆動して
石英充填層18を減圧ゲージ16による吸引減圧量が−
600mmHg以上、好ましくは−700mmHgにな
るまで減圧を行った後、前記加熱源17により加熱開始
する。
【0027】前記加熱源17による加熱で石英充填層1
8の内周面に薄い溶融層が形成されると減圧ゲージ16
による吸引減圧量が更に低下し−700mmHg以上に
達するが、この減圧量を維持しながら前記前記モールド
10を回転しつつ加熱溶融を継続すると、前記モールド
底部10aと窓部1cに対応する部分が透明で側壁部1
bが不透明に形成された所定形状の反応容器1が形成し
得る。尚、前記減圧を石英充填層18の内周面に薄い溶
融層が形成される以後に開始すると、前記溶融層に微小
気泡が残存し、好ましくない。この為減圧は前記薄い溶
融層が形成される以前には少なくとも行う必要があり、
好ましくは加熱溶融開始直前か少なくとも同時に行うの
がよい。そして前記の方法で製造された容器1は外表
面、内壁面側を研削及び鏡面研磨処理を行い、又開口端
側を面一に研削してその部分に必要に応じてフランジ2
を接合することにより、図1に示すように天井部(受熱
部1a)及び窓部1cが透明で側壁部1bの反応容器1
が形成出来る。
【0028】そして前記反応容器1の側壁部1bの不透
明部位の気泡含有量を計測してみると、10〜250μ
mの気泡が、40,000個/cm3以上有していた。又、
前記の方法では透明部位(受熱部1a、窓部1c)と不
透明部位(側壁部1b)の間には明瞭な界面が存在して
いない事が確認された。
【0029】尚、前記受熱部1aは、7mmの肉厚を有
しており、波長2μmの熱線を透過させたところ、その
透過率は85%を大幅に越え90%以上有しており、
又、側壁部1bの不透明部位も同じく7mmの肉厚で熱
線透過率は30%より大幅に低く、10%以下であっ
た。
【0030】図4は前記受熱部1aの透明部位と側壁部
1bの不透明部位間に半透明層1dを形成するための製
造装置を示し、モールド10の受熱部1aを形成するた
めの底部に隣接する側壁下端側に通気炭素が充填された
吸引穴10dを設けている。かかる装置により前記と同
様な方法で反応容器1を製造した所、図3に示す葉に受
熱部1aの透明部位の周囲に半透明の加熱領域1dが形
成され前記実施例より一層好ましい無段階的に包含気泡
密度を変化させる事が出来た。尚、前記不透明部位と半
透明部位の隣接する部分の気泡含有量は、10〜250
μmの気泡を20,000個/cm3以上有することが確認
でき、そしてその熱線透過率も30%以下と本発明を満
足している事が確認出来た。
【0031】図6は図5に示す半球状の反応容器20を
製造する為の装置を示し、本装置も前記実施例と同様な
方法で天井受熱部20aが透明でその下方延在部、即ち
下端開口のフランジ2に至る部位1bが前記した気泡が
含有された不透明部位を有する半球状の反応容器20を
製造できる。
【0032】図7は図1に示す反応容器1を用いて形成
された枚葉式CVD装置で、石英ガラス製の支持台3上
に、前記円筒ドーム状の反応容器1が設置されている。
前記反応容器1の下端開口外縁にはフランジ2が囲繞接
合され、該フランジ2の支持台3と対面する部位にはO
リング4が介装されており、反応容器1と支持台3との
間の気密封止を図る。又フランジ2は支持台3外周より
更に外方に張り出しており、該張り出し部2aにリフタ
5を係止しながら発熱ランプとともに反応容器1を上昇
させ、これによりウエーハ6が反応容器1外に開放さ
れ、容易に交換することが出来るように構成している。
【0033】支持台3上には、ウエーハ6を設置するた
めのグラファイト若しくは石英ガラス製のサセプタ7、
ガス導入管8及び排気口9が設けられている。サセプタ
7にはウエーハ6裏面を加熱させる発熱源7aが内蔵さ
れている。この結果ウエーハ6は反応容器1の透明受熱
部1aよりのランプ30加熱とともに、前記発熱源より
ウエーハ6裏面よりも加熱され、この結果、ウエーハ6
は表裏両面よりも加熱されるため、成膜温度に達するま
での時間が短縮される。
【0034】又前記発熱源7aは容器1内にあるもウエ
ーハ6の下方位置であり、而も該発熱源7aはサセプタ
7により包囲されているために、発熱源7aよりのパー
ティクルがウエーハ6表面に付着する恐れは全くない。
又前記ウエーハ6の配設位置は受熱部1a下方の不透明
部位1b域に位置させるのがよく、これにより保温性及
び均熱性の確保が図れる。又好ましくは前記ウエーハ6
の成膜状態が窓部1cを通して容器1外よりも把握され
るように、ウエーハ6の載置高さを窓部1cと同等若し
くは窓部1cより僅かに低い位置に設定するのがよい。
【0035】ガス導入管8は先端ノズル8aをウエーハ
6上に垂設した後、ノズル8aを僅かに下向きに設定し
てウエーハ6上全域にガスが流れるように構成する。こ
の場合ノズルの傾斜角度は0から45°好ましくは15
〜30°程度に設定するのがよい。又反応容器1の透明
受熱部1a上方には熱源としての発熱ランプ30が配設
されている。
【0036】かかる装置によりCVD膜を成膜する場
合、先ず図7の状態で発熱ランプ30と発熱源7aの両
面よりウエーハ6を所定温度に加熱した後、ガス導入管
7のノズル7aより反応ガスを流しながら、CVD処理
を行うことにより、成膜反応が行われる。そして成膜反
応終了後、リフタ5を上昇させることにより、反応容器
1が上昇し、この結果ウエーハ6が反応容器1外に開放
され、容易に交換することが出来る。前記処理動作を簡
単且つ容易に繰り返し行う事が出来る。
【0037】図8は図2に示す半球状の反応容器1を用
いて形成された枚葉式CVD装置である。前記実施例と
の差異を中心に説明するに、支持台3中心には、軸受3
aを介して回転可能に構成された回転軸3bが垂設され
ており、該回転軸3bの上端にサセプタ7が固定されて
いる。サセプタ7は軸受3aに悪影響を及ぼさないよう
にするために、発熱源を内蔵していないが、反応容器1
を円筒ドーム状ではなく半球状にし、容器20上方に配
した発熱ランプ30とウエーハ6間の距離を極力少なく
して短時間でウエーハ6が所定温度に加熱されるように
構成している。
【0038】一方このように構成すると、反応容器20
下端の封止部20dと容器天井の受熱部20a間の距離
も短縮されるが、封止20d部と受熱部20a間は不透
明域20bで形成されているために、熱伝播が生じる事
なく、前記距離短縮による封止部20dの熱劣化等の不
具合が生じる事がない。
【0039】又前記いずれの実施例も配管は全て支持台
3下面に取り付けられているために、言い換えれば反応
容器1側には流体機器が一切取り付けられていないため
に、容易に発熱ランプ30とともに反応容器1を上昇さ
せる事が可能となり、これによりウエーハ6交換やメイ
ンテナンスの容易化等作業性が向上するとともに、設備
の簡素化が図れる。
【0040】
【効果】以上記載のごとく本発明によれば、ウェーハの
大口径化に対応させて溶接部を形成する事なく反応容器
を容易に大型化し得るとともに、充分なる機械的強度を
得る事の出来、これにより、最近の半導体ウェーハの処
理工程で8〜12”と大型化した場合でも前記機械強度
の増大により、高速加熱、高速冷却が可能であり、生産
性が増大する。又、石英ガラス反応容器は外部よりの受
熱部(及び透明窓部)のみ透明にし、その周囲を非透明
化しているために、ウエーハの加熱に不要な範囲まで加
熱する事なく容器内の保温性が向上するとともに、又ウ
エーハの加熱に不要な範囲まで熱伝播する事なく、結果
として不必要な反応や周辺設備や封止部への熱による悪
影響を完全に阻止出来る。而も受熱部の周囲に非透明域
を設ける事は、加熱域と有る程度近づけた位置に封止部
を構成しても、封止部の熱劣化が生じる事なく、結果と
して容器の小形化と偏平化が可能であり、熱効率及び均
熱性の向上につながる。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図7の装置に用いる本発明の実施例に係る反応
容器の断面形状を示す。
【図2】図1の反応容器の製造装置を示す。
【図3】図7の装置に用いる本発明の他の実施例に係る
反応容器の断面形状を示す。
【図4】図3の反応容器の製造装置を示す。
【図5】図8の装置に用いる本発明の実施例に係る反応
容器の断面形状を示す。
【図6】図5の反応容器の製造装置を示す。
【図7】図1及び図3の反応容器を用いた枚葉式熱処理
装置を示す。
【図8】図5の反応容器を用いた枚葉式熱処理装置を示
す。
【図9】従来技術に係る枚葉式熱処理装置を示す。
【図10】従来技術に係る他の枚葉式熱処理装置を示
す。
【符号の説明】
1、20 熱処理用反応容器 1a、20a 受熱部 1b、20b 延在部位(側壁) 1d 加熱領域部 2 フランジ 10 回転容器 18 石英粉体充填体 10a、10c 吸引減圧部 8 吸引減圧用排気装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 繁夫 福井県武生市北府2丁目13番地60号 信越 石英株式会社武生工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形状の下端開口より上方に向けて延在
    し、その天井部を受熱部として形成された、略半球状、
    略ドーム状、若しくは略円筒体状のウエーハ熱処理用反
    応容器において、 前記天井側に位置する受熱部が実質的に透明な石英ガラ
    ス部位であり、又該受熱部より下端開口に至る延在部位
    のほとんどの領域が、気泡を含有させることにより形成
    される非透明(半透明及び不透明)な石英ガラス部位で
    あることを特徴とするウエーハ熱処理用反応容器
  2. 【請求項2】 前記受熱部と非透明部位のほとんどの領
    域が、溶接箇所が存在しない実質的に一体物であること
    を特徴とする請求項1記載の反応容器。
  3. 【請求項3】 前記受熱部が、熱線(波長2μm)透過
    率が85%以上の透明部位であり、又少なくとも受熱部
    に隣接する加熱領域部を除くその下側が、熱線(波長2
    μm)透過率が30%以下の非透明部位であることを特
    徴とする請求項1記載の反応容器。
  4. 【請求項4】 前記受熱部と非透明部位間に包含気泡の
    明瞭な界面が存在せず、無段階的に包含気泡密度を変化
    可能に構成した請求項1記載の反応容器。
  5. 【請求項5】 前記受熱部の隣接区域を除く、前記気泡
    密度が安定している非透明部位の気泡含有量が、直径1
    0〜250μmの気泡を20,000個/cm3以上、好ま
    しくは40,000個/cm3以上である事を特徴とする請
    求項1記載の反応容器
  6. 【請求項6】 前記反応容器の接合部が、円形状下端開
    口外縁に接合したフランジのみである事を特徴とする請
    求項1記載の反応容器
  7. 【請求項7】 前記反応容器が枚葉式熱処理装置に用い
    られる反応容器である請求項1記載の反応容器
  8. 【請求項8】 円形状の下端開口より上方に向けて延在
    し、その天井部を受熱部として形成された、略半球状、
    略ドーム状、若しくは略円筒体状のウエーハ熱処理用反
    応容器の製造方法において、 上方が開口し内壁面が反応容器外形とほぼ同形か僅かに
    相似形に大なる形状を有する回転容器内で石英粉体を成
    型した後、容器壁部より前記石英粉体成型体の一部域を
    吸引減圧しながら、該石英粉体成型体を加熱溶融するこ
    とにより、 実質的に透明部位と、気泡含有による半透明若しくは非
    透明部位の両者を一体的に形成してなるウエーハ熱処理
    用反応容器の製造方法
  9. 【請求項9】 少なくとも前記容器受熱部に対応する部
    位における吸引減圧量を−600mmHg以上、好まし
    くは−700mmHg以上に設定し、その部位を実質的
    に透明に形成した事を特徴とする請求項8記載のウエー
    ハ熱処理用反応容器の製造方法
  10. 【請求項10】 排気能力を2.5m3/分、好ましく
    は5m3/分以上の吸引減圧用排気装置を用いて、前記
    吸引減圧を行う事を特徴とする請求項8記載のウエーハ
    熱処理用反応容器の製造方法
  11. 【請求項11】 少なくとも前記容器受熱部に対応する
    部位における吸引減圧を、少なくとも加熱溶解工程の開
    始直前若しくは開始と同時より終了直後まで全工程に亙
    って継続する事を特徴とする請求項8記載のウエーハ熱
    処理用反応容器の製造方法
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2018101581A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 クアーズテック株式会社 ヒータ

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JP4599363B2 (ja) * 2004-10-19 2010-12-15 キヤノンアネルバ株式会社 基板加熱処理装置及び基板加熱処理に用いられる基板搬送用トレイ
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