JPH07333680A - シャッタ羽根の駆動制御装置 - Google Patents

シャッタ羽根の駆動制御装置

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JPH07333680A
JPH07333680A JP12934594A JP12934594A JPH07333680A JP H07333680 A JPH07333680 A JP H07333680A JP 12934594 A JP12934594 A JP 12934594A JP 12934594 A JP12934594 A JP 12934594A JP H07333680 A JPH07333680 A JP H07333680A
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JP
Japan
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pulse
pulse interval
shutter blade
shutter
timing
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Pending
Application number
JP12934594A
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English (en)
Inventor
Takanori Kono
孝典 河野
Tetsuo Sakamoto
哲男 坂本
Koichi Kobayashi
孝一 小林
Teruyuki Tonmiya
輝行 頓宮
Norifumi Nakagawa
憲史 仲川
Tomio Kurosu
富男 黒須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Priority to US08/833,004 priority patent/US5774747A/en
Priority to US09/021,393 priority patent/US6275659B1/en
Priority to US09/876,047 priority patent/US6389232B2/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャッタ羽根が開き方向に移動するときの移
動速度を安定に保つ。 【構成】 シャッタ羽根24に、その移動方向に沿って
複数のスリット28を一定ピッチで配列する。フォトイ
ンタラプタ30からシャッタ羽根24の移動速度に対応
したパルス間隔のタイミングパルスを得る。パルス間隔
比較回路38は、タイミングパルスのパルス間隔を測定
し、基準パルス間隔格納メモリ42にメモリされた基準
パルス間隔と比較する。その差に対応した速度補正信号
ΔRN は駆動電流補正回路39によって駆動補正信号Δ
N に変換される。この駆動補正信号ΔVN は、駆動電
流設定回路40から出力された駆動信号V0 に加算さ
れ、モータドライバ36に入力される。モータドライバ
36は、「V0 +ΔVN 」に対応した駆動電流をモータ
35に供給する。シャッタ羽根24の移動速度に対応し
た駆動補正信号ΔVN がモータドライバ36にフィード
バックされ、シャッタ羽根24の移動速度が安定に保た
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャッタ羽根の駆動制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のコンパクトカメラやインスタント
カメラの多くにはプログラムシャッタが用いられてい
る。プログラムシャッタは、露出値(EV値)ごとに予
め決められた絞り値とシャッタ速度の組み合わせで露出
を行うもので、一般に2枚以上のシャッタ羽根を組み合
わせ、これらをモータなどのアクチュータで一斉に開閉
させる構成となっている。プログラムシャッタで露出制
御を行うには、ほとんどのプログラムシャッタで採用さ
れているように、EV値に対応してシャッタ羽根の開き
時間を決めるのが簡便である。
【0003】従来のプログラムシャッタによる露出制御
方式では、シャッタレリーズ信号でモータ等のアクチュ
エータを正転方向に駆動してシャッタ羽根を漸開動作さ
せ、シャッタ羽根によってピンホールが形成された瞬間
にトリガ信号を発生させてタイマーによる計時動作を開
始させる。そして、測光部から得られた測光値に対応し
た時間がタイマーで計時された瞬間にシャッタ閉じ信号
を発生させ、これに応答してアクチュエータを逆転させ
てシャッタ羽根を閉じるようにしている。実際の露出
は、シャッタ羽根によってピンホールが形成された直後
からシャッタ羽根が完全に閉じきるまでの間継続される
が、シャッタ羽根の移動速度を一定とすれば、シャッタ
閉じ信号の発生後、シャッタ羽根が閉じきるまでの間の
露出量を予め見込んでおくことによって、測光部で得た
露出値に対応してタイマーの計時時間を設定するだけ
で、ほぼ満足し得る露出制御を行うことができる。
【0004】ところが、カメラの撮影姿勢を俯仰方向で
変更したような場合、シャッタ羽根相互間、さらにはシ
ャッタ基板との間でシャッタ羽根に対する摩擦が変化し
たり、シャッタ羽根の固体差,経時変化などの影響で必
ずしもシャッタ羽根の移動速度が常に一定であるとは限
らない。そして、シャッタ羽根駆動用のアクチュエータ
としては、コンパクト化,低消費電力などの要請から高
パワーのものが利用しにくいこともあり、上述した理由
などによりシャッタ羽根の移動速度が変化すると、単に
露出値に対応してタイマーの計時時間を決めるだけでは
適正露出を得ることが困難になる。
【0005】上記問題を解決するために、シャッタ羽根
が移動する間にその移動速度を求め、この移動速度とシ
ャッタ羽根の移動量とから算出される露出量が、被写体
輝度に対応した露出値EVと一致するようにシャッタ羽
根を閉じ制御するようにした露出制御方式が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記露出制御方式で
は、シャッタ羽根の移動速度とその開き量とから、実際
の露出量をシャッタ羽根の露出動作に並行して演算して
求めてゆかなくてはならない。しかしながら、シャッタ
羽根が1/500秒,1/1000秒オーダーで開閉制
御されることも少なくないことを考慮すると、このよう
な露出制御を実現させるためには相当な高速処理能力を
もった演算ユニットが必要になり、大幅なコストアップ
が避けられない。また、シャッタ羽根の移動速度の変化
は様々で、1回の開き動作中にも移動速度に変化が生じ
ることもあり得ることから、これらの全てに対応して正
確な露出制御を行うことは現実的には極めて困難であ
る。
【0007】本発明は上記背景を考慮してなされたもの
で、一般普及型のカメラに搭載しても大きなコスト負担
にならず、しかもシャッタ羽根の移動速度が様々に変化
したとしても、正確な露出制御を行うことができるよう
にしたシャッタ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、シャッタ羽根が開き方向に移動する間に、
シャッタ羽根にその移動経路に沿って複数個配列された
信号部を検知するごとにタイミングパルスを出力する信
号部検知手段と、前記タイミングパルスのパルス間隔を
測定し、メモリに予め書き込まれた基準パルス間隔と比
較してその差に対応した速度補正信号を出力するパルス
間隔比較手段と、前記速度補正信号に対応して前記アク
チュエータの駆動電流を増減する電流制御手段とからシ
ャッタ羽根の駆動制御装置を構成してある。
【0009】パルス間隔の測定は、必ずしもタイミング
パルスが1個得られるごとに前回のタイミングパルスと
の間隔を測定するだけでなく、特定のタイミングで得ら
れたタイミングパルスを基準とし、それ以後にタイミン
グパルスが得られるごとに積算して得られる積算パルス
間隔を測定してもよい。例えば、請求項2,3に記載の
ように、シャッタ羽根の移動速度が不安定になりやすい
移動の初期にはタイミングパルスが得られるごとに前回
に得たタイミングパルスとの間のパルス間隔を測定し、
またシャッタ羽根によって実際に露出が開始された以降
は、すでに助走期間が過ぎてシャッタ羽根の移動速度が
ほぼ安定化されていると考えられるから、それ以後は前
述の積算パルス間隔を用いるようにしてもよい。
【0010】前記メモリに基準パルス間隔を書き込むに
際しては、実際にシャッタ羽根を基準速度で移動させ、
そのときに信号部検出手段から得られるタイミングパル
スのパルス間隔を測定し、その測定データを基準パルス
間隔として用いるのが簡便である。また、アクチュエー
タの駆動電流を温度補正し、さらに高精度の露出制御を
行うことができる。
【0011】
【作用】シャッタ羽根が開き方向に移動を開始すると、
信号部検知手段からシャッタ羽根の移動速度に対応した
パルス間隔でタイミングパルスが出力される。タイミン
グパルスのパルス間隔はパルス間隔比較手段で測定さ
れ、さらにメモリから読み出した基準パルス間隔と比較
され、その差に対応した速度補正信号が得られる。電流
制御手段は、この補正信号の入力を受けてシャッタ羽根
駆動用のアクチュエータに供給する駆動電流を制御し、
これによりシャッタ羽根の移動速度が基準パルス間隔に
対応した速度に安定化され、正確な露出制御を行うこと
ができる。以下、改良されたプログラム露出制御方式に
本発明装置を適用した実施例について説明する。
【0012】
【実施例】図1は本発明を用いた露出制御装置の電気的
構成の概略を示す。この露出制御装置は、被写体輝度を
測光して露出制御の目標となる露出値EVを算出する測
光部2と、露出値EVに対応して2枚のシャッタ羽根2
3,24の開閉タイミングを制御する露出制御部10
と、シャッタ羽根23,24の開閉駆動に用いられてい
るモータ35の駆動電流を制御する電流制御部11とか
ら構成されている。これらの測光部2,露出制御部1
0,電流制御部11は、カメラの撮影シーケンスを管制
するマイクロコンピュータからの指令を受けて作動す
る。
【0013】測光部2は、基本的には受光素子3aを含
む測光回路3と、輝度算出回路4と、露出値算出回路5
とからなる。測光回路3は、受光素子3aに入射した被
写体光の光量に比例した光電信号VLVを輝度算出回路4
に入力する。なお、周囲温度の影響によって、受光素子
3aへの入射光量に対して光電信号VLVの値が多少変動
することがあるため、温度補正データメモリ6が用いら
れ、周囲温度t°Cを加味した光電信号VLVを得るよう
にしている。
【0014】輝度算出回路4は測光回路3からの光電信
号VLVをデジタル値に変換し、ROMで構成された変換
テーブル7を対照して輝度値LVを求める。変換テーブ
ル7には、光電信号VLVのデジタル値ごとに各々輝度値
LVを対応させたテーブルメモリが格納されており、通
常の順光シーンでは変換テーブル7を対照して得た輝度
値LVをそのまま用いてもよい。ただし、ストロボ撮影
時の露出補正や、逆光シーンであるときの補正、さらに
はカメラの固体差によって変換テーブル7から得た輝度
値LVをそのまま用いた場合には誤差が出ることなどに
対処するために、各種の補正係数を記憶させた補正係数
メモリ8が併用されている。したがって輝度算出回路4
からは、各種の補正を行った後の輝度値LVが露出値算
出回路5に入力される。露出値算出回路5は、カメラに
装填されたフイルムのISO感度情報を読み込み、輝度
値LVから露出値EVを算出する。こうしてデジタル値
として算出された露出値EVが、露出制御部10によっ
て行われる露出制御の目標値となる。
【0015】露出制御部10は、測光部2で得られた露
出値EVに基づいてシャッタ羽根の開閉を制御する。測
光部2からの露出値EVは、パルス数設定回路12とタ
イマー設定回路13に入力される。パルス数設定回路1
2は、ROMで構成された変換テーブル14を対照し、
露出値EVに対応したパルス数PN を読み込む。図2に
模式的に示すように、変換テーブル14は、露出制御が
可能な範囲として測光部2で算出される露出値EVの全
範囲を0.1ステップごとに分割し、各々の露出値EV
ごとに特定のパルス数PN を対応づけたものとなってい
る。露出値EVが変わってもパルス数PN が変わらない
部分もあるが、全体的には露出値EVが小さくなるとパ
ルス数PN は増加する。そして、例えば測光部2で得ら
れた露出値EVが「13.9」であるときには、パルス
数設定回路12には「5」が設定される。
【0016】タイマー設定回路13は、変換テーブル1
5を対照することによって、入力された露出値EVに対
してタイマー時間TAEを設定する。変換テーブル15
は、図3に示すように、前述した変換テーブル14と同
様にROMで構成され、測光部2で算出される露出値E
Vの全範囲を0.1ステップごとに分割し、露出値EV
ごとにタイマー時間TAEを割り当てたものである。タイ
マー時間TAEは1/1000秒単位の数値で表され、露
出値EVが「13.9」であるときには「4.0(m
秒)」がタイマー設定回路13に設定される。図2の変
換テーブル14と対照して分るように、露出値EVの減
少に対してパルス数PN が変化しない部分ではタイマー
時間TAEが漸増し、露出値EVの減少に対してパルス数
N が増えた部分では、タイマー時間TAEがステップ的
に減少する。なお、説明の便宜上、変換テーブル14,
15を2つに分けてあるが、これらを1つのテーブルに
まとめ、露出値EVごとにパルス数PN とタイマー時間
AEとの両者を対応づけておいてもよい。
【0017】パルス数設定回路12及びタイマー設定回
路13にそれぞれ設定されたパルス数PN ,タイマー時
間TAEは、各々比較回路17,計時回路18に入力され
る。比較回路17は、パルスカウンタ20のカウント値
Pをパルス数PN と比較し、カウント値Pがパルス数P
N に達した時点でトリガ信号を出力する。このトリガ信
号の発生に応答して計時回路18は計時を開始し、その
計時時間がタイマー時間TAEに達したときにシャッタ閉
じ信号を出力する。なお、計時回路18の計時はクロッ
クパルスの計数によって行われ、そのクロックパルス数
がタイマー時間TAEに相当する個数になったときにシャ
ッタ閉じ信号が出力される。
【0018】露光開口22を開閉するために、2枚のシ
ャッタ羽根23,24が用いられている。これらのシャ
ッタ羽根23,24は、それぞれ軸23a,24aを中
心に回動自在であり、それぞれに形成したカムスロット
に駆動ピン25が係合している。駆動ピン25が図中矢
印方向に移動するにしたがって、シャッタ羽根23,2
4は除々に開き方向に回動して露光開口22を開放して
ゆき、駆動ピン25が矢印とは逆に移動するとこれらは
閉じ方向に回動して露光開口22を閉じてゆくようにな
っている。そして、シャッタ開口径はシャッタ羽根2
3,24の回動角によって決まる。
【0019】一方のシャッタ羽根24の端縁には、シャ
ッタ羽根24が回動する角度範囲にわたって一定ピッチ
で多数のスリット28が形成されている。これらのスリ
ット28は、シャッタ羽根24の開き位置を示す信号部
として用いられ、軸24aを中心とする円弧上、すなわ
ちシャッタ羽根24の移動経路に沿って配列されてい
る。そして、シャッタ羽根24が回動しても露光開口2
2とは重なることはない。また、シャッタ羽根24には
ピンホール位置検出用の信号穴29が形成されている。
これらのスリット28,信号穴29は、後述するフォト
インタラプタ30,32によって光電検出される透光部
となり、シャッタ羽根24を打ち抜く時に一緒に形成す
ることができる。なお、写真製版によって透光窓を一定
ピッチで多数配列したシート材をシャッタ羽根24に接
合し、前記スリット列の代わりに用いてもよい。
【0020】シャッタ羽根24を挟み、かつスリット2
8,信号穴29の移動路に対面するように投光部と受光
部とを配置したフォトインタラプタ30,32が設けら
れている。フォトインタラプタ30は、その検出光路が
シャッタ羽根24で遮られているときにはハイレベル信
号を出力し、検出光路内にスリットが移動してきた瞬間
にローレベル信号を、そして通過し終わると再びハイレ
ベル信号を出力する。したがって、シャッタ羽根24が
開き方向に回動してゆくと、フォトインタラプタ30の
出力端にはハイレベル信号とローレベル信号とが交互に
現れるようになる。また、シャッタ羽根23,24が開
き方向に移動してゆき、ちょうどピンホールが形成され
る位置まで移動したときに信号穴29がフォトインタラ
プタ32で検出されるようになっている。
【0021】フォトインタラプタ30の信号はパルスカ
ウンタ20に入力される。パルスカウンタ20は、フォ
トインタラプタ30の出力端に現れるハイレベル信号か
らローレベル信号への立ち下がりをエンコードパルスと
して計数する。スリット28の形成位置及び配列ピッチ
は予め分かっているから、パルスカウンタ20でのカウ
ント値はシャッタ羽根24の開き位置に対応した値とな
り、結果的にシャッタ羽根23,24の開口径に対応し
た値となる。また、フォトインタラプタ32から得られ
る信号穴29の検知信号もパルスカウンタ20に入力さ
れ、エンコードパルスの計数開始信号として用いられ
る。なお、シャッタ羽根24にスリット28や信号穴2
9を形成する代わりに、高反射材による印刷パターンを
形成しておいてもよい。この場合には反射型のフォトセ
ンサを用いることによって、全く同様のエンコードパル
ス,検知信号を得ることができる。その他、磁性材を同
様のパターンでシャッタ羽根24に被着しておき、これ
を磁気センサで検出する等、適宜の手段を用いることが
できる。
【0022】シャッタ羽根23,24を開閉するための
駆動ピン25はモータ35で駆動され、その駆動方向は
モータドライバ36によって制御される。モータドライ
バ36によってモータ35が正転すると、駆動ピン25
を介してシャッタ羽根23,24を開き方向に回動させ
る。またモータドライバ36によりモータ35が逆転す
ると、シャッタ羽根23,24が閉じ方向に回動する。
なお、シャッタ羽根23,24を開閉するアクチュエー
タとしては、通常のモータの外にガルバノメータのよう
に回転角が1回転未満のものを用いることもできる。
【0023】上記の測光部2及び露出制御部10を利用
すれば、シャッタレリーズ信号をモータドライバ36に
入力してモータ35を正転させ、シャッタ閉じ信号をモ
ータドライバ36に入力してモータを逆転させるだけ
で、図4に示したフローチャートに従い、以下のような
露出制御を行うことができる。
【0024】シャッタボタンの半押し操作が行われる
と、測光部2によって適正露出を与える露出値EVが算
出され、シャッタボタンの全押しにより露出値EVがパ
ルス数設定回路12,タイマー設定回路13に入力され
る。パルス数設定回路12,タイマー設定回路13は、
それぞれ変換テーブル14,15との対照によりデータ
変換を行い、パルス設定回路12,タイマー設定回路1
3には露出値EVに対応したパルス数PN ,タイマー時
間TAEが設定される。
【0025】また、シャッタボタンが全押しによりモー
タドライバ36にシャッタレリーズ信号が入力され、モ
ータ35が正転を開始する。これによりシャッタ羽根2
3,24が動作を開始し、露光開口22を完全に覆って
いる初期位置から開き方向に移動してゆく。この移動の
過程で、フォトインタラプタ32によって信号穴29が
検知されるとパルスカウンタ20に計数開始信号が入力
され、パルスカウンタ20によってエンコードパルスの
計数が開始される。
【0026】図5は、測光部2で得られた露出値EVが
「13.9」のときのシャッタ羽根23,24で形成さ
れる開口径の変化を、エンコードパルス及び計時のタイ
ムチャートとともに示しており、実線の開口特性P0は
シャッタ羽根23,24が標準の移動速度で移動すると
きの様子を表す。なお原点Oは、シャッタ羽根23,2
4によってピンホールが形成された時点に対応づけられ
ており、カウンタ20の計数開始タイミングと一致して
いる。
【0027】ピンホールが形成された後、シャッタ羽根
23,24は除々に開口径を大きくしてゆき、これとと
もにシャッタ羽根24に形成したスリット28がフォト
インタラプタ30の検出光路内に次々と移動してくる。
そして、パルスカウンタ20のカウント値は、図中
「↓」で示したエンコードパルスが入力されるごとに
「1」ずつインクリメントされる。測光部2で得られた
露出値EVが「13.9」であるから、変換テーブル1
4,15のデータにしたがい、パルス数設定回路12,
タイマー設定回路13には、それぞれPN 「5」,TAE
「4.0」が設定されている。
【0028】比較回路17は、パルス数設定回路12で
設定されたパルス数PN 「5」と、パルスカウンタ20
のカウント値Pとを比較しており、これらが一致した瞬
間にトリガ信号を発生する。このトリガ信号は計時開始
信号となり、計時回路13はクロックパルスの計数を開
始して時間Tの計時を行う。そして、その計時時間T
が、タイマー設定回路13に設定されたタイマー時間T
AE「4.0」に達した瞬間にシャッタ閉じ信号がモータ
ドライバ36に入力される。これによりモータ35が逆
転方向に駆動され、シャッタ羽根23,24は若干の機
械的な遅れの後に閉じ方向に回動し、露光開口22を完
全に覆う初期位置まで戻って停止する。なお、シャッタ
羽根23,24が初期位置に戻ったことは、例えばフォ
トインタラプタ32で信号穴29が移動してきたことを
検知するのと同様の手法で検知することができる。ま
た、シャッタ羽根23,24が閉じ方向に移動するとき
にもエンコードパルスが出力されるが、これらは露出制
御には用いられることがないので図示を省略した。
【0029】上記は露出値EV「13.9」に対する露
出制御となるが、例えば露出値EV「14.0」であっ
た場合には、設定パルス数PN は露出値EV「13.
9」のときと同様に「5」のままである。したがって、
図5にで示すエンコードパルスによってトリガ信号が
発生されることになる。ところが、変換テーブル15に
示すように、露出値EV「14.0」に対してはタイマ
ー時間TAE「3.2」が割り当てられているため、露出
値EV「13.9」のときよりも0.8m秒速いタイミ
ングで計時回路18がシャッタ閉じ信号を出力するよう
になり、これにより露出値EV「14.0」に対して適
正な露出制御となる。
【0030】また、測光部2から露出値EV「13.
8」が算出された場合には、パルスカウンタ20のカウ
ント値が「6」に達したときにトリガ信号が出力され、
トリガ信号自体の発生タイミングが露出値EV「13.
9」のときよりも遅れる。したがって、露出値EV「1
3.9」のときと同じタイマー時間TAE「4.0」の計
時後にシャッタ閉じ信号を発生させると露出オーバーに
なる。ところが、変換テーブル15に示すとおり、露出
値EV「13.8」に対してはタイマー時間TAE「1.
0」が割り当てられているため、計時回路18は早めに
計時を完了してシャッタ閉じ信号を出力するから、露出
オーバーにはならず、適正露出を得ることかできる。
【0031】図5に破線で示した開口特性P1及びタイ
ムチャートは、シャッタ羽根23,24の移動速度が摩
擦その他の影響で標準速度よりも遅くなった場合の様子
を表すもので、測光部2からは開口特性P0のときと同
様に露出値EV「13.9」が出力されている。なお、
開口特性P1はピンホール位置を原点Oに合わせて図示
してある。破線のタイムチャートで分るように、シャッ
タ羽根23,24の移動速度が低下すると、シャッタ羽
根24の移動とともに出力されるエンコードパルスのパ
ルス間隔が間延びする。このため、露出値EV「13.
9」に対応してパルス数PN 「5」を設定しておいて
も、比較回路17からトリガ信号が出力されるタイミン
グはシャッタ羽根23,24の移動速度に対応して遅れ
るようになる。
【0032】パルスカウンタ20のカウント値が「5」
に達し、トリガ信号が出力された時点で計時回路13は
同様にタイマー時間TAE「4.0」を計時し、その計時
完了に応答してシャッタ閉じ信号を出力する。このよう
にして得られる開口特性P1によれば、シャッタ羽根2
3,24が標準速度で移動したときとほぼ同じ露光量を
得ることができ、しかもシャッタ羽根23,24の最大
開口径も極端に異なることはない。したがって、シャッ
タ閉じ信号をストロボ発光用のトリガ信号に用いた場合
でも、適正なストロボ撮影を行うことができる。
【0033】以上によれば、従来の露出制御方式、すな
わち計時回路18の計時開始のタイミングを露出開始時
点に固定し、露出値EVに対応した時間の計時だけでシ
ャッタ閉じ信号を得る制御方式と比較して、シャッタ羽
根23,24の移動速度の変化にほとんど影響されるこ
となく、高精度の露出制御が可能となる。
【0034】上述した露出制御方式は、パルスカウンタ
20がエンコードパルスの計数を開始した後、そのカウ
ント値が設定パルス数PN に達するまでの間に、シャッ
タ羽根23,24の移動速度が大きく増減することがな
いことを前提としている。確かに、シャッタ羽根23,
24の移動速度が変化するとは言っても、一般にはシャ
ッタ羽根23,24の移動速度が全体的に速いか遅いか
ということ、すなわち図5に示す開口特性P1の傾斜が
基準速度の傾斜に対して急であるかなだらかであるかと
いうことがほとんどで、その限りでは上記の露出制御で
充分に対応することができる。
【0035】しかしながら、リバーサルフイルムに撮影
を行う場合や、インスタントカメラで撮影する場合など
では、ネガフイルムに撮影を行うときと比較して、さら
に高精度の露出制御が望まれる。このためには、シャッ
タ羽根23,24の開き途中での速度変化についても対
応できるようにしておくことが非常に効果的で、このよ
うな露出制御を実現するために電流制御部11が用いら
れている。電流制御部11は、シャッタ羽根24の移動
速度を監視し、移動速度に変動が生じたときにモータ3
5の駆動電流を自動的に増減する作用を行う。
【0036】電流制御部11は、パルス間隔比較回路3
8と、駆動電流補正回路39と、駆動電流設定回路40
とを含む。パルス間隔比較回路38は、フォトインタラ
プタ30の出力信号から得られるタイミングパルスQN
のパルス間隔を測定し、測定されたパルス間隔MN と基
準パルス間隔格納メモリ42から読み出された基準パル
ス間隔KN とを比較し、その差に対応した速度補正信号
ΔRN を出力する。
【0037】パルス間隔比較回路38の上記機能をタイ
ミングチャートで表すと図6のとおりである。パルス間
隔比較回路38は、フォトインタラプタ32からの出力
信号がローレベルとハイレベルとの間で反転するごとに
タイミングパルスQN を取り込む。そして、タイミング
パルスQN-1 が入力された時点から、次のタイミングパ
ルスQN が入力された時点までの時間間隔をクロックパ
ルスの個数として測定し、これをパルス間隔MN とす
る。さらにパルス間隔比較回路38は、パルス間隔MN
を測定するごとに、そのパルス間隔MN と基準パルス間
隔格納メモリ42から順次に読み出した基準パルス間隔
N とを比較する。パルス間隔MN と基準パルス間隔K
N との比較は、「MN −KN 」の演算で行われ、その差
が速度補正信号ΔRN となる。
【0038】図6に示すように、測定によって得られた
パルス間隔MN は、シャッタ羽根24の移動速度が速い
ほど小さくなり、遅いほど大きくなることが分る。ま
た、基準パルス間隔KN は、シャッタ羽根24が基準速
度で移動するときに得られるタイミングパルスQN のパ
ルス間隔として決められた値となっている。これらの値
は、シャッタの組立完了後に、実際にシャッタ羽根2
3,24を基準速度で開閉させ、そのときに得られるタ
イミングパルスQN のパルス間隔を読み込み、これを基
準パルス間隔KN として基準パルス間隔格納メモリ42
に書き込んでおくことができる。したがって、基準パル
ス格納メモリ42をE2 PROMで構成しておくのが便
利である。
【0039】速度補正信号ΔRN の値は、測定されたパ
ルス間隔MN と基準パルス間隔KNとの相対関係によ
り、プラスの値,マイナスの値をとり得る。「MN >K
N 」の場合にはシャッタ羽根24の移動速度が基準速度
よりも遅いことを意味しており、増速用にプラス側の速
度補正信号ΔRN が出力される。また、「MN <KN
の場合にはシャッタ羽根24の移動速度が基準速度より
も速いことを意味しており、減速用にマイナス側の速度
補正信号ΔRN が出力される。そして、「MN =KN
のときには「0」の速度補正信号ΔRN となる。
【0040】基準パルス間隔KN の値は、シャッタ羽根
24のスリット28が一定ピッチである場合には、基準
となるシャッタ羽根の移動速度に反比例し、ほぼ一様に
変化する値となっている。そして、タイミングパルスQ
1 〜Q2 間での駆動では、シャッタ羽根の移動開始直後
であるためパルス間隔MN が計測されておらず、上記速
度補正信号ΔRN も得られず駆動電流は初期設定のまま
である。この場合、何らかの要因でシャッタ羽根の移動
に負荷が加わったとすると、シャッタ羽根が駆動できな
くなるおそれがある。したがってタイミングパルスQ1
〜Q2 間では駆動電流を意図的に大きくしておき、失速
を起こさないようにしてある。また、これによってシャ
ッタ羽根の移動速度は基準速度よりも速くなるが、タイ
ミングパルスQ2 以降の速度検出により移動速度は自動
的に補正されるので、タイミングパルスQ1 〜Q2 でシ
ャッタ羽根を速く駆動しても何ら問題はない。
【0041】上記のように、基準パルス間隔格納メモリ
42には前回得られたタイミングパルスQN-1 と今回得
られたタイミングパルスQN との間の基準パルス間隔K
N の他に、図7に示すように特定の時点で得られたタイ
ミングパルスQi を基準とし、シャッタ羽根24が基準
速度で移動したときに、タイミングパルスQN が得られ
るごとにそれまでの基準パルス幅KN を積算した基準積
算パルス間隔ΣKN が格納されている。なお、基準積算
パルス間隔ΣKN は破線で示され、図示のない部分では
実線で示した積算パルス間隔ΣMN (測定値)と一致し
ている。そして、シャッタ羽根24が初期位置から移動
を開始してピンホール形成位置に到達した以降は、パル
ス間隔比較回路38はフォトインタラプタ30からタイ
ミングパルスQN が入力されるごとに、ピンホール形成
位置以降の最初のタイミングパルスQi からの積算パル
ス間隔ΣMN を測定する。そしてパルス間隔比較回路3
8は、積算パルス間隔ΣMN を算出するごとに基準パル
ス間隔格納メモリ42から基準積算パルス間隔ΣKN
読み出して比較を行い、速度補正信号ΔRN を出力す
る。
【0042】パルス間隔比較回路38で得られた速度補
正信号ΔRN は、駆動電流補正回路39に入力される。
駆動電流補正回路39は、速度補正信号ΔRN が入力さ
れると変換テーブル43を対照し、速度補正信号ΔRN
の値を駆動補正値ΔVN に変換して出力する。このため
変換テーブル43には、速度補正信号ΔRN のとり得る
値ごとに駆動補正値ΔVN が対応づけたデータが格納さ
れている。なお、速度補正信号ΔRN の入力により関数
演算を行って駆動補正値ΔVN を算出することもできる
が、高速処理のためには変換テーブル43を用いるのが
好ましい。
【0043】駆動電流設定回路40は、シャッタレリー
ズ信号の入力により基準電流値メモリ45から基準電流
値を読み込み、これに対応した駆動電圧信号VN を出力
する。基準電流値メモリ45にはタイミングパルスQN
ごとにそれぞれ異なった基準電流値VN がメモリされて
おり、シャッタ羽根24を基準速度で移動させるため
に、各開き位置ごとに最適となる基準電流値がメモリさ
れている。この基準電流値の設定は、特にシャッタ羽根
23,24の固体差による速度変動を吸収するためのも
のである。
【0044】なお、説明の簡略化のために、以後の説明
では基準電流値はシャッタ羽根24の開き位置に係わら
ず一定値が用いられ、したがってタイミングパルスQN
の入力個数にかかわらず駆動電流設定回路40からは一
定の駆動電圧信号V0 が出力されるものとしてある。ま
た温度補正データメモリ46は、周囲温度の影響によっ
てモータ35の回転速度が変化することを考慮して設け
られたもので、駆動電圧信号V0 の値は周囲温度t°C
の値に応じて調節された後に出力される。こうして得ら
れた駆動電圧信号V0 に対して駆動補正値ΔVN を加算
するために加算器48が用いられている。そして、モー
タドライバ36には、加算器48で得られた「V0 +Δ
N 」が駆動電圧信号として入力されるようになってい
る。
【0045】モータドライバ36は、上記駆動電圧信号
に応答し、その値に比例した駆動電流Iでモータ35を
駆動する。モータドライバ36は、駆動電流設定回路4
0からの駆動電圧信号V0 に対しては駆動電流I0 、駆
動電流補正回路39からの駆動補正値ΔVN に対しては
駆動補正電流ΔIN をモータ35に供給する。
【0046】以下、上記電流制御部11の作用につい
て、図8のシャッタ羽根の開口特性線図にしたがって説
明する。図8に実線で示した開口特性P0は、シャッタ
羽根23,24が基準速度で移動したときのシャッタ開
口の変化を示し、初期位置Aからピンホール位置(原点
O)を経て開放してゆく途中までを表している。シャッ
タレリーズ信号が駆動電流設定回路40に入力される
と、駆動電流設定回路40は基準電流値メモリ45から
読み出した駆動電圧信号V0 をモータドライバ36に入
力し、モータ35は駆動電流I0 で駆動される。
【0047】駆動電流I0 でモータ35が正転してシャ
ッタ羽根23,24が開き方向に移動を開始する。シャ
ッタ羽根24が基準速度にしたがって移動するときに
は、図8に実線で示すように、タイミングパルスQN
等しいパルス間隔で出力される。そして、そのパルス間
隔MN は基準パルス間隔格納メモリ42に書き込まれて
いる基準パルス間隔KN と比較されるが、これらの値は
一致しているから、速度補正信号ΔRN は「0」であ
り、駆動電流補正回路39からの駆動補正値ΔVN
「0」となる。
【0048】ただし、図6に示したように、シャッタ羽
根23,24の起動直後ではその移動速度を速めるため
に、タイミングパルスQ1 ,Q2 ,Q3 に対応した基準
パルス間隔K1 ,K2 ,K3 は小さめに設定されている
から、この間では強制的に所定の値をもった速度補正信
号ΔRN が出力される。したがってモータ35には、
「I0 +ΔIN 」の駆動電流が供給され、これによりシ
ャッタ羽根23,24は予定した基準速度とほぼ等しい
移動速度となる。
【0049】シャッタ羽根23,24が基準速度のまま
移動を継続し、ピンホール形成位置を経て露光開口22
を開放してゆく。そして、すでに図5で説明したよう
に、ピンホール形成位置を通過した後、フォトインタラ
プタ30から得られるエンコードパルスが計数され、パ
ルス数設定回路12の設定パルス数PN と、タイマー設
定回路13に設定されたタイマー時間TAEにしたがって
計時回路18からシャッタ閉じ信号が出力される。
【0050】駆動電流設定回路40は、シャッタ閉じ信
号の入力により基準電流値メモリ45からシャッタ羽根
閉じ用の基準電流値を読み取り、これに対応した駆動電
圧信号V0 をモータドライバ36に供給する。シャッタ
羽根閉じ用の駆動電圧信号V 0 は、シャッタ羽根開き用
の駆動電圧信号V0 とは逆極性になっているから、モー
タドライバ36はモータ35を逆転させ、これによりシ
ャッタ羽根23,24は閉じ方向に移動する。そして、
シャッタ羽根23,24はピンホール形成位置を経て初
期位置に戻って1回の露出動作が完了する。なお、シャ
ッタ羽根23,24の閉じ動作を、フォトインタラプタ
30,32でスリット28,信号穴29の通過を検知し
ながら確認することも可能である。
【0051】図8の開口特性P2はシャッタ羽根23,
24の移動速度が変動したときの様子を表し、この場合
のタイミングパルスQN ,速度補正信号ΔRN ,駆動電
流Iをそれぞれ基準のタイミングパルスQN の下段に示
す。タイミングパルスQ0 →Q1 →Q2 間のそれぞれの
パルス間隔M1 ,M2 は、基準パルス格納メモリ42か
ら読み出した基準パルス間隔K1 ,K2 と一致している
から、この間はシャッタ羽根23,24の移動速度は基
準速度どおりであることが分る。ただし、前述したよう
に、起動直後の基準パルス間隔K1 ,K2 ,K3 は小さ
めに設定されているから、モータ35には「I0 +ΔI
N 」の駆動電流が供給される。
【0052】ところで、タイミングパルスQ2 →Q3
でシャッタ羽根23,24の移動速度が基準速度よりも
遅れたとすると、図6に示したように、その間のパルス
間隔M3 が基準パルス間隔K3 よりも大きくなる。する
とパルス間隔比較回路38からは、プラス側の速度補正
信号ΔR3 が出力される。この速度補正信号ΔR3 は駆
動電流補正回路39によって駆動補正値ΔV3 に変換さ
れ、加算器48を介して駆動電圧信号V0 に加算され
る。この結果、次のタイミングパルスQ4 が発生される
までの間、モータ35は「I0 +ΔI3 」の駆動電流で
駆動され、回転速度が速められる。同様に、タイミング
パルスQ3 →Q4 間でもパルス間隔M4 が基準パルス間
隔K4 よりも大きくなるから、モータ35の駆動電流I
は「I0 +ΔI4 」となってプラス側に補正されるよう
になり、シャッタ羽根23,24の移動速度を速める処
理が行われる。
【0053】また、タイミングパルスQ5 →Q6 →Q7
間のパルス間隔M6 ,M7 は、基準パルス間隔K6 ,K
7 よりも小さく、したがってシャッタ羽根23,24の
移動速度は基準速度よりも速くなっている。この場合に
は、パルス間隔比較回路38はマイナス値の速度補正信
号ΔR6 ,ΔR7 を出力し、これに対応してモータ35
の駆動電流は「I0 −ΔI6 」,「I0 −ΔI7 」とな
り、その回転速度が緩速化される。こうしてシャッタ羽
根23,24が初期位置からピンホール形成位置まで移
動する間には、タイミングパルスQN が検知されるごと
に、前回検知したタイミングパルスQN-1 のパルス間隔
N が測定され、その都度基準パルス間隔KN との比較
により速度の安定化が図られる。
【0054】シャッタ羽根23,24がピンホール形成
位置に達したことがフォトインタラプタ32で検知され
た以降は、その直後に得られたタイミングパルスQ
10(図7ではQi に対応する)を基点とし、以後にタイ
ミングパルスQ11,Q12,Q13,・・・が得られるたび
に積算パルス間隔ΣMN がパルス間隔比較回路38によ
って測定される。そして、こうして得られた積算パルス
間隔ΣMN は基準パルス間隔格納メモリ42にメモリさ
れた基準積算パルス間隔ΣKN と比較され、図7,図8
に示すようにその差に対応した速度補正信号ΔRN が算
出される。
【0055】速度補正信号ΔRN が算出された後は、同
様にして駆動電流補正回路39によって駆動補正値ΔV
N に変換され、加算器48を介してモータドライバ36
に入力される。これにより、シャッタ羽根23,24の
移動速度が基準速度に対して増減したとしても、これを
相殺するようにモータ35の駆動電流が調節され、シャ
ッタ羽根23,24はほぼ一定の速度で開閉するように
なる。なお、ピンホール成形位置を通過した後は、シャ
ッタ羽根23,24の移動速度はほぼ安定しているとみ
ることができるため、上述のように積算パルス間隔ΣM
N に基づいてその移動速度を監視して調節処理の簡便化
を図っているが、初期位置からピンホール形成位置まで
移動する間と同様に、個々のパルス間隔MN を測定して
基準パルス間隔KN と比較するようにしてもよい。
【0056】こうしてシャッタ羽根23,24がほぼ一
定の速度で移動してゆく過程で、計時回路18からシャ
ッタ閉じ信号が出力されると、駆動電流設定回路40は
モータ35を逆転させる駆動信号が出力され、これによ
りモータ35が逆転してシャッタ羽根23,24は閉じ
方向に移動する。そして、ピンホール形成位置を経て初
期位置に戻って1回の露出動作が完了する。なお、シャ
ッタ羽根23,24が閉じ方向に移動する際にもパルス
間隔比較回路38にはタイミングパルスQN が入力され
るから、同様の手法により閉じ方向への移動速度を一定
に保つようにすることも可能である。
【0057】以上に説明してきたとおり、電流制御部1
1はシャッタ羽根24の移動速度を監視しながら、シャ
ッタ羽根23,24のアクチュエータとして用いられて
いるモータ35の回転速度をフィードバック制御してい
る。この結果、シャッタ羽根23,24による開口特性
が安定に保たれ、高精度の露出制御を実現することがで
きる。なお、上記実施例では、フォトインタラプタ30
の出力信号がハイレベルからローレベル、ローレベルか
らハイレベルに反転する各々の時点でタイミングパルス
を得るようにしているが、その一方だけをタイミングパ
ルスとして用いるようにしてもよい。
【0058】さらに本発明は、シャッタ羽根が開き方向
に移動を開始した後、ピンホール形成位置に達した時点
から測光値EVに対応した時間を計時し、その計時完了
によりシャッタ閉じ信号を得るようにした従来のプログ
ラムシャッタ制御装置にも同様に用いることができる。
また本発明を実施する上では、スリット28の配列ピッ
チ及び個数を適宜に選択することが可能であり、例えば
ピンホール形成位置の手前側ではスリットの配列ピッチ
を細かくしておき、特に速度が不安定になりやすい領域
で高精度の速度制御を行うことも可能である。さらに、
シャッタ羽根が初期位置からピンホール形成位置まで移
動する間に得られるタイミングパルスの数は一定である
から、シャッタ羽根がピンホール位置まで移動してきた
ことをタイミングパルスの数で識別することも可能で、
この場合にはピンホール位置検出用の信号穴29,フォ
トインタラプタ32を省略することができる。
【0059】
【発明の効果】上述のように、本発明のシャッタ羽根の
駆動制御装置によれば、シャッタ羽根が開き方向に移動
する間にシャッタ羽根の信号部から得られるタイミング
パルスのパルス間隔を測定し、これを基準パルス間隔と
比較してシャッタ羽根の移動速度の変動を監視し、変動
分を補正するようにアクチュエータの駆動を制御するよ
うにしてある。したがって、シャッタ羽根の移動速度を
安定に保つことができるようになり、高精度の露出制御
を達成する上で非常に効果的である。
【0060】さらに、シャッタ羽根によってピンホール
が形成される前後でタイミングパルスのパルス間隔の監
視精度を変え、シャッタ羽根の起動時からピンホール形
成位置までは、タイミングパルスの出力ごとに細かく速
度補正を行い、ピンホール形成位置を通過した後はタイ
ミングパルスの積算パルス間隔をもとにして速度調節を
行うようにしたから、起動直後の不安定な領域では高精
度にシャッタ羽根の速度制御が行われ、比較的動作が安
定した領域では高速処理に適した速度制御が行われるよ
うになる。また、シャッタ羽根を基準速度で駆動し、そ
のときに得られるタイミングパルスに基づいて基準パル
ス間隔をメモリに書き込むようにすると、シャッタ羽根
の固体差を吸収した正確な基準パルス間隔を得ることが
できる。さらに、アクチュエータに供給する駆動電流に
温度補正を加えることによって、露出制御の精度をさら
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を概略的に表す機能ブロック図で
ある。
【図2】露出値EVとパルス数PN を対応づけた変換テ
ーブルの概念図である。
【図3】露出値EVとタイマー時間TAEを対応づけた変
換テーブルの概念図である。
【図4】露出制御の処理の流れを表すフローチャートで
ある。
【図5】図4のフローチャートによる露出制御の様子を
示す作用説明図である。
【図6】シャッタ羽根が初期位置からピンホール形成位
置に移動する間でのパルス間隔の測定及び比較作用を表
すタイムチャートである。
【図7】シャッタ羽根がピンホール形成位置を通過した
後のパルス間隔の測定及び比較作用を表すタイムチャー
トである。
【図8】本発明の作用説明図である。
【符号の説明】
2 測光部 10 露出制御部 12 パルス数設定回路 13 タイマー設定回路 14 変換テーブル 15 変換テーブル 17 比較回路 18 計時回路 20 パルスカウンタ 22 露光開口 23,24 シャッタ羽根 28 スリット 29 信号穴 30,32 フォトインタラプタ 38 パルス間隔比較回路 39 駆動電流補正回路 40 駆動電流設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 頓宮 輝行 東京都板橋区志村2丁目16番20号 株式会 社コパル内 (72)発明者 仲川 憲史 東京都板橋区志村2丁目16番20号 株式会 社コパル内 (72)発明者 黒須 富男 東京都板橋区志村2丁目16番20号 株式会 社コパル内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータの駆動によりシャッタ羽
    根を開閉移動させるシャッタ羽根の駆動制御装置におい
    て、 シャッタ羽根が開き方向に移動する間に、シャッタ羽根
    にその移動経路に沿って複数個配列された信号部を検知
    するごとにタイミングパルスを出力する信号部検知手段
    と、前記タイミングパルスのパルス間隔を測定し、メモ
    リに予め書き込まれた基準パルス間隔と比較してその差
    に対応した速度補正信号を出力するパルス間隔比較手段
    と、前記速度補正信号に対応して前記アクチュエータの
    駆動電流を増減する電流制御手段とを備えたことを特徴
    とするシャッタ羽根の駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス間隔比較手段は、タイミング
    パルスが得られるごとに前回に得られたタイミングパル
    スとの間のパルス間隔を測定し、メモリから読み出した
    基準パルス間隔と比較してこれらの差分に対応した速度
    補正信号を出力することを特徴とする請求項1記載のシ
    ャッタ羽根の駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記パルス間隔比較手段は、シャッタ羽
    根がピンホール形成位置からさらに開き方向に移動する
    間は、タイミングパルスが得られるごとにピンホール形
    成位置以降に得られたタイミングパルス相互間のパルス
    間隔を積算した積算パルス間隔を測定し、この積算パル
    ス間隔をメモリから読み出した基準積算パルス間隔と比
    較して速度補正信号を出力することを特徴とする請求項
    2記載のシャッタ羽根の駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記基準パルス間隔は、シャッタ羽根を
    基準速度で移動させたときに前記信号部検出手段から出
    力されたタイミングパルスのパルス間隔として前記メモ
    リに書き込まれることを特徴とする請求項1記載のシャ
    ッタ羽根の駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電流制御手段は、周囲温度に対応し
    た温度補正信号によりアクチュエータの駆動電流を制御
    することを特徴とする請求項1記載のシャッタ羽根の駆
    動制御装置。
JP12934594A 1994-06-09 1994-06-10 シャッタ羽根の駆動制御装置 Pending JPH07333680A (ja)

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US08/487,846 US5678098A (en) 1994-06-09 1995-06-07 Method and apparatus for controlling exposure of camera
US08/833,004 US5774747A (en) 1994-06-09 1997-04-04 Method and apparatus for controlling exposure of camera
US09/021,393 US6275659B1 (en) 1994-06-09 1998-02-10 Method and apparatus for controlling exposure of camera
US09/876,047 US6389232B2 (en) 1994-06-09 2001-06-08 Method and apparatus for controlling exposure of camera
US10/108,387 US6496651B2 (en) 1994-06-09 2002-03-29 Method and apparatus for controlling exposure of camera

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009229862A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Canon Inc 羽根駆動装置および撮像装置
JP2010152085A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Olympus Corp 光調節装置の制御方法及び光調節装置

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