JPH07333433A - 光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

光学補償シート及びそれを用いた液晶表示素子

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JPH07333433A
JPH07333433A JP6126522A JP12652294A JPH07333433A JP H07333433 A JPH07333433 A JP H07333433A JP 6126522 A JP6126522 A JP 6126522A JP 12652294 A JP12652294 A JP 12652294A JP H07333433 A JPH07333433 A JP H07333433A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TN型LCDの視野角を格段に広げることの
できる光学補償シートを工業的に提供する事であり、そ
のために透明高分子フィルムの密着を改良する事であ
る。 【構成】 透明高分子フィルム上に少なくとも配向膜を
形成した後、該フィルムの法線方向から、5゜ないし8
5゜傾斜した方向に円盤状化合物の円盤面の法線方向が
ある様に、該円盤状化合物を優先配向させた光学補償シ
ートであって、該高分子フィルムと配向膜との間に少な
くとも一層の密着改良層を形成した光学補償シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学補償シートに関
し、特にTN型液晶表示素子のコントラスト及び表示色
の視角特性を改善するために有用な光学補償シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】日本語ワードプロセッサやデスクトップ
パソコン等のOA機器の表示装置の主流であるCRT
は、薄型軽量、低消費電力という大きな利点をもった液
晶表示素子に変換されてきている。現在普及している液
晶表示素子(以下LCDと称す)の多くは、ねじれネマ
チック液晶を用いている。このような液晶を用いた表示
方式としては、複屈折モードと旋光モードとの2つの方
式に大別できる。
【0003】複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子
配列のねじれ角が90゜以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性を持つため、能動素子(薄膜トランジスタや
ダイオード)が無くても単純なマトリクス状の電極構造
で時分割駆動により大容量の表示が得られる。しかし、
この複屈折モードを用いたLCDは応答速度が遅く(数
百ミリ秒)、階調表示が困難という欠点を持っているた
め、能動素子を用いた液晶表示素子(TFT−LCDや
MIM−LCDなど)の表示性能を越えるまでにはいた
らない。
【0004】TFT−LCDやMIM−LCDには、液
晶分子の配列状態が90゜ねじれた旋光モードの表示方
式(TN型液晶表示素子)が用いられている。この表示
方式は、応答速度が速く(数十ミリ秒)、容易に白色表
示が得られ、高い表示コントラストを示すことから他の
方式のLCDと比較して高画質化には最も有力な方式で
ある。しかし、ねじれネマティック液晶を用いているた
め、表示方式の原理上、見る方向によって表示色や表示
コントラストが変化するといった視角特性上の問題があ
り、CRTの表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0005】特開平4ー229828号、特開平4ー2
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。上記特許公報で提案された位相差フィルムは、液
晶セルに対して、垂直な方向に位相差がほぼゼロのもの
であり、真正面からはなんら光学的な作用を及ぼさず、
傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する位相
差を補償しようというものである。しかし、これらの方
法によってもLCDの視野角はまだ不十分であり、更な
る改良が望まれている。特に、車載用や、CRTの代替
として考えた場合には、現状の視野角では全く対応でき
ないのが実状である。
【0006】また、特開平4ー366808号、特開平
4ー366809号公報では、光学軸が傾いたカイラル
ネマティク液晶を含む液晶セルを位相差フィルムとして
用いて視野角を改良しているが、2層液晶方式となりコ
ストが高く、非常に重いものとなっている。更に特開平
4ー113301号、特開平5ー80323号公報に、
液晶セルに対して、光軸が傾斜している位相差フィルム
を用いる方法が提案されているが、一軸性のポリカーボ
ネートを斜めにスライスして用いるため、大面積の位相
差フィルムを、低コストでは得難いという問題点があっ
た。また特開平5ー157913号、EP057630
4A1公報に、ポリカーボネートに特殊な延伸を行なう
ことにより、光軸が傾斜している位相差フィルムを用い
る方法が提案されているが、やはり、大面積の位相差フ
ィルムを低コストで得ることは難しい。
【0007】また、特開平5ー215921号公報にお
いては一対の配向処理された基板に硬化時に液晶性を示
す棒状化合物を挟持した形態の複屈折板によりLCDの
光学補償をする案が提示されているが、この案では従来
から提案されているいわゆるダブルセル型の補償板と何
ら変わることがなく、大変なコストアップになり事実上
大量生産には向かない。さらに棒状化合物を使用する限
りは、後に述べる光学理由によりその複屈折板ではTN
型LCDの全方位視野角改善は不可能である。また、特
開平3ー9326号、及び特開平3ー291601号公
報においては配向膜が設置されたフィルム状基盤に高分
子液晶を塗布することによりLCD用の光学補償板とす
る案が記載されているが、この方法では分子を斜めに配
向させることは不可能であるため、やはりTN型LCD
の全方位視野角改善は不可能である。
【0008】そこで、本発明者らは円盤状化合物を含む
層を面配向性の透明フィルム上に設けた配向膜上に配向
させたせた光学補償シートを発明し、特願平5ー236
539号において出願した。この光学補償シートにおい
ては、円盤状化合物が傾斜配向したモノドメイン構造を
とることによる、光軸が傾斜した負の一軸性の光学特性
と、透明フィルムの面配向性による、光軸が法線方向に
ある負の一軸性の光学特性との相乗効果により、全体と
して、光軸は持たないがレターデーションの絶対値につ
いて極小値が存在し、その方向が光学補償シートの法線
方向から傾斜した光学特性を有しており、従来から提案
されているTFT用光学補償シートと比べて全方向にわ
たり視野角をさらに改良することができる。しかしなが
ら、該光学補償フィルムを光学異方素子として液晶表示
素子に用いる際、配向膜と該透明高分子フィルムとの間
の密着不良に伴う剥がれや割れが発生するというの問題
もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はTN型LCDの視野角を格段に広げることのできる光
学補償シートを工業的に提供する事であり、そのために
透明高分子フィルムと配向膜との間の密着を改良する事
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、(1)透明
高分子フィルム上に少なくとも配向膜を形成した後、該
フィルムの法線方向から、5゜ないし85゜傾斜した方
向に円盤状化合物の円盤面の法線方向がある様に、該円
盤状化合物を優先配向させた光学補償シートであって、
該高分子フィルムと配向膜との間に少なくとも一層の密
着改良層を形成することを特徴とする光学補償シート。 (2)該透明高分子フィルムが固有複屈折値が0.05
以下である素材からなり、面内の主屈折率nx、ny及び
厚み方向の主屈折率nzが式(1)であることを特徴と
する前記(1)記載の光学補償シート。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) (3)2枚の電極基盤間にツイストネマチック液晶を挟
持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏
光板と、前記液晶セルと前記偏光板の間に少なくとも1
枚の光学補償シートを備えた液晶表示素子において、該
光学補償シートが(1)ないし(2)の光学補償シート
であることを特徴とする液晶表示素子。 によって達成された。
【0011】以下、本発明の有用性を説明する。まず、
光学的有用性を図面を用いてTN型LCDを例にとり説
明する。図1、図2は、液晶セルにしきい値電圧以上の
十分な電圧を印加した場合の液晶セル中を伝搬する光の
偏光状態を示したものである。コントラストの視野角特
性には、特に電圧印加時の光の透過率特性が大きく寄与
するため、電圧印加時を例にとり説明する。図1は、液
晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光状態を示し
た図である。自然光L0が偏光軸PAをもつ偏光板Aに
垂直に入射したとき、偏光板PAを透過した光は、直線
偏光L1となる。
【0012】TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時
の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子でモ
デル的に示すと、概略図中LCのようになる。液晶セル
中の液晶分子でモデル的に示すと、概略図中LCの分子
長軸が光の進路と平行な場合、入射面(光の進路に垂直
な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セルを透
過しても直線偏光のまま伝搬する。偏光板Bの偏光軸P
Bを偏光板Aの偏光軸PAと垂直に設定すると、液晶セ
ルを透過した直線偏光L2は偏光板Bを透過することが
できず暗状態となる。
【0013】図2は、液晶セルに光が斜めに入射した場
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合偏光板Aを透過した偏光L1は
ほぼ直線偏光になる。(実際の場合偏光板の特性により
楕円偏光になる)。この場合、液晶の屈折率異方性によ
り液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セ
ルを透過する光L2は楕円偏光しており偏光板Bでは完
全に遮断されない。この様に、斜方入射においては暗状
態での光の遮断が不十分となり、コントラストの大幅な
低下を招き好ましくない。
【0014】本発明は、この様な斜方入射におけるコン
トラストの低下を防ぎ視角特性を改善できる光学補償シ
ートを工業的に提供しようとするものである。図3に本
発明により製造される光学補償シートの使用例を示し
た。偏光板Aと液晶セルTNCとの間に、液晶セルの法
線方向から傾いた方向にレターデーションの絶対値の極
小値を持つ光学補償シートRF1が配置されている。こ
の光学補償シートRF1はこの方向に対して光の入射す
る角度が大きくなる程位相差が大きくなる複屈折体であ
る。また、偏光板Bと液晶セルTNCとの間に、光学補
償シートRF1と同様の光学特性を持つ光学補償シート
RF2が配置されている。この様な構成の液晶表示素子
に図2の場合と同様に自然光L0が斜方入射すると以下
に述べる光学変調が起こる。先ず、偏光板Aによって直
線偏光L1にされ、光学異方素子RF1を透過するとき
に位相遅延作用によって楕円偏光L3に変調される。次
に液晶セルTNCを通ると逆位相の楕円偏光L4に変調
され、更に光学異方素子RF2を透過すると位相遅延作
用によって元の直線偏光L5に戻される。こうした作用
によって、自然光L0は種々の斜方入射においても同一
な透過率が得られる様になり、視角依存性のない高品位
な表示が可能な液晶表示素子を得る事ができる。
【0015】本発明の光学補償シートによって、液晶表
示素子の視野角を大幅に向上できたことについては以下
のように推定している。TN−LCDの多くは、ノーマ
リーホワイトモードが採用されている。このモードで
は、視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光
の透過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急
激な低下を招いていることになる。黒表示は電圧印加時
の状態であるが、この時TN液晶セル内の液晶分子は図
4(a)のモデルのように並んでいる。この液晶分子の
配列を三軸屈折率がほぼ等しい複数の屈折率楕円体で近
似すると図4(b)の様になり、TN液晶セルは光学軸
がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一軸
性光学異方体2枚と該法線方向と光学軸が同じ方向を向
いた正の一軸性光学異方体2枚、合計4枚の積層体とみ
なすことができる。
【0016】液晶セルが正の一軸性光学異方体4枚の積
層体とみなせるのであれば、それを補償するためには該
積層体と同じ光軸傾斜角の組み合わせからなる負の一軸
性光学異方体4枚を使うのが好ましい。本発明の場合、
光学軸がセルの表面に対する法線方向から若干傾いた負
の一軸性光学異方体として円盤状化合物層が作用してお
り、光学軸がセルの表面に対する法線方向と同じ方向を
向いた負の一軸性光学異方体として面配向性ベースフィ
ルムが作用していることになる。このような理由から本
発明における負の一軸性光学異方体積層体によって大幅
な視野角特性改善がなされたものと推定する。
【0017】また円盤状化合物として特定のディスコテ
ィック液晶を選べばディスコティック液晶相は配向状態
のまま固化させるとディスコティック液晶相・固相転移
温度以下ではその構造が安定に保たれるので、この光学
異方体は熱的にも安定である。
【0018】本発明におけるディスコティック液晶と
は、下記に列挙するようなものであるが、分子自身が負
の一軸性をもち且つ斜め配向膜により基板面に対して斜
めに光軸が配向するものであれば、とくに下記物質に限
定されるものではない。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】本発明におけるディスコティック液晶層の
負の一軸性とは、該液晶層の3軸方向屈折率を、その値
が小さい順にn1、n2、n3としたとき、n1<n2=n3
の関係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率
が最も小さいという特性を有するものである。ただし、
2とn3の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しけれ
ば十分である。具体的には、 |n2−n3|/|n2−n1|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、TFT、TN型液晶
セルの視野角特性を大幅に改良する条件としては、該液
晶層の光学軸はシート面の法線方向からの傾きβが5度
〜50度であることが好ましく、10度〜40度がより
好ましい。更に、該液晶層の厚さをaとしたとき、 50≦Δn’・a≦300 (nm) の条件を満足することが好ましい。但し、Δn’=(n
2+n3)/2−n1である。
【0024】次に本発明における配向膜について説明す
る。単純に基板表面をラビング処理し、その上に塗設す
るだけで有効な配向が得られるディスコティック液晶・
基板の組み合わせもあるが、最も汎用性が高い方法は配
向膜を使う方法である。配向膜としては、無機物斜方蒸
着膜、或いは特定の有機高分子膜をラビングした配向膜
がこれにあたる。また、アゾベンゼン誘導体からなるL
B膜のように光により異性化を起こし、分子が方向性を
持って均一に配列する薄膜などもこれにあてはまる。有
機配向膜としては代表的なものとしてポリイミド膜があ
る。これはポリアミック酸(例えば、日産化学(株)製
SE−7210)を基板面に塗布し100℃から300
℃で焼成後ラビングすることにより、円盤状化合物をを
配向させることができる。また、アルキル鎖変性系ポバ
ール(例えば、クラレ(株)製MP203、同R1130
など)の塗膜ならば焼成は必要なく、ラビングするだけ
で該配向能が付与できる。その他、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタクリレート、など疎水性表面を形成
する有機高分子膜ならば大抵のものがその表面をラビン
グすることにより配向能を付与できる。
【0025】上記配向膜は、その上に塗設された円盤状
化合物がディスコティック液晶を形成した時の配向方向
を決定する作用がある。但し、ディスコティック液晶の
配向は円盤状化合物の一次構造にも依存するため、その
組み合わせを最適化する必要がある。次に、一旦配向を
したディスコティック液晶分子は基板面とある角度θを
もって配向するが、1成分系では斜め配向の角度は配向
膜の種類によってあまり変化せず、ディスコティック液
晶分子固有の値をとることが多い。また、ディスコティ
ック液晶分子2種以上を混合するとその混合比によりあ
る範囲内の傾斜角調整ができる。従って、斜め配向の傾
斜角制御にはディスコティック液晶種の選択、更には2
種以上のディスコティック液晶分子を混合するなどの方
法が有効である。
【0026】本発明の光学補償シートに用いる高分子フ
ィルムは光透過率が良好であることに加えて、式(1)
の面配向レターデーションを有していることが必要にな
る。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm) を満たす状態である。但しnx、nyはフィルム面内の
互いに直交する主屈折率で、nzはフィルムの厚み方向
の主屈折率である。nx=nyが好ましいが、nxとn
yの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十分
である。具体的には、 |nx−ny|/|nx−nz|≦0.2 であれば実用上問題はない。また、更に好ましくは、 式(2) 20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦300 (nm) を満たす状態である。該高分子フィルムは溶液流延法ま
たは溶融押出し法で製膜されるが、一般に溶液流延法で
は幅や長さが規制された状態での溶媒蒸発によって面配
向がおこり、溶融押出し法では延伸によって面配向がお
こる。式(1)や(2)のように、比較的低レターデー
ションに工業的に制御するためには、固有複屈折値が
0.05以下の素材が必要である。具体的にはゼオネッ
クス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フ
ジタック(富士写真フイルム)などの商品名で売られて
いる素材から形成されたフィルムが好ましい。
【0027】次に本発明の密着改良層について述べる。
高分子フィルムと配向膜との密着を達成するために (1)表面活性化処理をしたのち、直接配向膜を塗布し
て密着力を得る方法と、(2)一旦この表面処理をした
後、あるいは表面処理なしで、下塗層を設け、この上に
配向膜を塗布する方法との二法があり、例えばDr.
K.Keller編集のScience and Te
chnol−ogy(VCH,1993)に種々の方法
が知られている。又、下塗層の構成としても種々の工夫
が行われており、第1層として高分子フィルムによく密
着する層(以下、下塗第1層と略す)を設け、その上に
第2層として配向膜とよく密着する親水性の樹脂層(以
下、下塗第2層と略す)を塗布する所謂重層法と、疎水
性基と親水性基との両方を含有する樹脂層を一層のみ塗
布する単層法とがある。
【0028】(2)の下塗法については、重層法におけ
る下塗第1層では、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン
酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発
原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミ
ン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロ
ース、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭
素化ポリエチレン、塩化ゴム、塩化ビニル−エチレン共
重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル
−スチレン共重合体、塩化イソブチレン共重合体、塩化
ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレ
ン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエ
ン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビ
ニル−塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アク
リル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エス
テル共重合体、塩化ビニルメタクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑
化ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−メタクリル酸エ
ステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合
体、クロロエチルビニルエーテル−アクリル酸エステル
共重合体、ポリクロロプレン、などの含ハロゲン合成樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
−3−メチルブテン、ポリ−1,2−ブタジエン、など
のα−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−ビニルエーテル共重合体、エチレン−
プロピレン−1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、ブテン−1−プロピレン共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体およびこれ
らの共重合体とハロゲン含有樹脂とのブレンド品、アク
リル酸メチルエステル−アクリロニトリル共重合体、ア
クリル酸エチルエステル−スチレン共重合体、メタクリ
ル酸メチルエステル−アクリロニトリル共重合体、ポリ
メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエス
テル−スチレン共重合体、メチクリル酸ブチルエステル
−スチレン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリ−α
−クロルアクリル酸メチル、ポリアクリル酸メトキシエ
チルエステル、ポリアクリル酸グリシジルエステル、ポ
リアクリル酸ブチルエステル、ポリアクリル酸メチルエ
ステル、ポリアクリル酸エチルエステルアクリル酸−ア
クリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エステル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、などの如きアクリル樹脂、
ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−
フマル酸ジメチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ−2,6
−ジメチルフェニレンオキサイド、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリ−p
−キシリレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフタレー
ト、3酢酸セルロース、酪酸セルロース、酪酢酸セルロ
ース、セルロースフタレート、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12、メトキシメチル−6−ナイロン、ナ
イロン6、10ポリカプラミド、ポリ−N−ブチル−ナ
イロン−6ポリエチレンセバケート、ポリブチレングル
タレート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリブチレ
ンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンアジペート、ポリエチレンアジペートテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリジ
エチレングリコールテレフタレート、ポリエチレンオキ
シベンゾエート、ビスフェノールA−イソフタレート、
ポリアクリロニトリル、ビスフェノールA−アジペー
ト、ポリヘキサメチレン−m−ベンゼンジスルホンアミ
ド、ポリテトラメチレンヘキサメチレンカーボネート、
ポリジメチルシロキサン、ポリエチレンメチレンビス−
4−フェニレンカーボネート、ビスフェノールA−ポリ
カーボネート等のオリゴマーもしくはポリマーなどがあ
り(これらについてはE.H.Immergut“Polymer Handboo
k" IV187−231、Intersciense Pub.NewYork 19
66などに詳しい)下塗第2層では主としてゼラチンに
ついてその特性が検討されてきた。
【0029】単層法においては、高分子フィルムを膨張
させ、親水性下塗ポリマーと界面混合させることによっ
て良好な密着性を達成する。本発明に使用する親水性下
塗ポリマーとしては、水溶性ポリマー、セルロースエス
テル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステルなどが
例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラ
チン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でん
ぷん、ポリビニールアルコール、ポリアクリル酸共重合
体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロースエ
ステルとしてはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロースなどである。ラテックスポリマーと
しては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共
重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル
含有共重合体、ブタジエン含有共重合体などである。こ
の中でも最も好ましいのはゼラチンである。ゼラチンと
しては、いわゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、
酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体及び変性ゼラチン等
当業界で一般に用いられているものはいずれも用いるこ
とができる。これらのゼラチンのうち、最も好ましく用
いられるのは石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンであ
る。これらのゼラチンは、その作製工程における種々の
不純物、例えば0.01〜20000ppmの金属類
(Na,K,Li,Rb,Ca,Mg,Ba,Ce,F
e,Sn,Pb,Al,Si,Ti,Au,Ag,Z
n,Niなどの金属、及びそのイオンなど)、イオン
(F,Cl,Br,I,硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸
イオン、アンモニウムイオンなど)を含有していてもよ
い。特に石灰処理ゼラチンにおいてはCa,Mgイオン
を含有するのは当業界では常識であり、その含有量も1
0〜3000ppmと非常に幅広いが、下塗塗布性能上
1000ppm以下が好ましく、更に好ましくは500
ppm以下である。本発明の密着改良層に用いられる化
合物の具体例を下記に挙げる。
【0030】
【化5】
【0031】その他、下塗液には、必要に応じて各種の
添加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、
帯電防止剤、顔料、塗布助剤等である。本発明の下塗層
には公知の種々のゼラチン硬化剤を用いることができ
る。ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールア
ルデヒドなど)、イソシアネート類、エピクロルヒドリ
ン樹脂、ポリアマイド−エピクロルヒドリン樹脂(特公
昭49−26580、特開昭51−3619号)、シア
ヌルクロリド系化合物(例えば、特開昭47−6151
号、同47−33380号、同54−25411号、特
開昭56−130740号に記載の化合物)、ビニルス
ルホンあるいはスルホニル系化合物(例えば、特公昭4
7−24259号、同50−35807号、特開昭49
−24435号、同53−41221号、同59−18
944号に記載の化合物)、カルバモイルアンモニウム
塩系化合物( 例えば、特公昭56−12853号、同
58−32699号、特開昭49−51945号、同5
1−59625号、同61−9641号、に記載の化合
物)、アミジニウム塩系化合物(例えば、特開昭60−
225148号に記載化合物)、カルボジイミド系化合
物(例えば、特開昭51−126125号、同52−4
8311号に記載の化合物)、ピリジニウム塩系化合物
(例えば、特公昭58−50699号、特開昭52−5
4427号、特開昭57−44140号、同57−46
538号に記載の化合物)、その他ベルギ−特許第82
5、726号、米国特許第3、321、313号、特開
昭50−38540号、同52−93470号、同56
−43353号、同58−113929号に記載の化合
物などを挙げることができる。
【0032】本発明の下塗層には、透明性を実質的に損
なわない程度に無機または、有機の微粒子をマット剤と
して含有させることができる。無機の微粒子のマット剤
としてはシリカ(SiO2),二酸化チタン(Ti
2),炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用
することができる。有機の微粒子マット剤としては、ポ
リメチルメタクリレ−ト、セルロ−スアセテ−トプロピ
オネ−ト、ポリスチレン、米国特許第4、142、89
4号に記載されている処理液可溶性のもの、米国特許第
4、396、706号に記載されているポリマ−などを
用いることができる。これらの微粒子マット剤の平均粒
径は0.01〜10μmのものが好ましい。より好まし
くは、0.05〜5μmである。また、その含有量は
0.5〜600mg/m2が好ましく、更に好ましく
は、1〜400mg/m2である。
【0033】本発明に係わる下塗液は、一般に良く知ら
れた塗布方法、例えばディップコ−ト法、エア−ナイフ
コ−ト法、カ−テンコ−ト法、ロ−ラ−コ−ト法、ワイ
ヤ−バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法、スライドコート
法、或いは、米国特許第2、681、294号明細書に
記載のホッパ−を使用するエクストル−ジョンコ−ト法
により塗布することができる。所望により、米国特許第
2、761、791号、同3、508、947号、同
2、941、898号、及び同3、526、528号明
細書、原崎勇次著「コ−ティング工学」253ペ−ジ
(1973年、朝倉書店発行)などに記載された方法に
より2層以上の層を同時に塗布することが出来る。
【0034】グロー放電処理を用いると、単層系におい
て下塗液中にパラクロルフェノールとかレゾルシンなど
のエッチング溶剤を用いなくても支持体と乳剤層との十
分な密着力をえることができる。有機溶剤系であれば、
メタノールなどの低沸点溶剤主体の組成でよく、乾燥負
荷に問題なければ、水系でもよい。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1 富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロース(厚
み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=70
nm)のロールフィルムの一方の側にゼラチン層(0.
1μm)を塗設し、反対側の面にP−6で示す化合物を
塗設し、その上に粒径0.1μmのシリカを含むジアセ
チルセルロースを塗設したロールフィルムを得た。次に
塗設したゼラチン層の上にアルキル変性ポバール(クラ
レ(株)製MP−203)を塗布し、110℃の温風で3
0秒間乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を形成
した。この配向膜上に、前記円盤状化合物TE−8が
10wt%、イルガキュア907(商品名、日本チバガ
イギー(株)製)が0.1wt%となるようにメチルエ
チルケトン中に溶かした液をスピンコーターにより32
00rpmで塗布して、1μ厚の円盤状化合物を含む層
を有したフィルムを作成した。このフィルムを150℃
に設定された恒温槽に5分間入れてディスコティック液
晶を形成、熟成させた後に、引き続き150℃の条件下
で水銀灯(400ワット)を2分間照射し、室温まで放
冷する事により、光学補償シートを得た。
【0036】実施例2 三菱瓦斯化学(株)製ポリカーボネート:ユーピロン
(厚み100μm、{(nx+ny)/2−nz}×d=
34nm)のロールフィルムの両面に以下に示す方法で
グロー放電処理(Gと表示)を行った。グロー放電処理
は、まず断面が直径2cmの円柱状の長さ40cmの棒
状電極を10cm間隔に4本絶縁板上に固定した。この
電極板を真空タンク内に固定し、この電極面から15c
m離れ、電極面に正対するように幅30cmの該フィル
ムを2秒間の表面処理が行われるように走行させた。フ
ィルムが電極を通過する直前に、フィルムが直径50c
mの温度コントローラー付き加熱ロールに3/4周接触
するように加熱ロールを配置し、さらに加熱ロールと電
極ゾーンの間のフィルム面に熱電対温度計を接触させる
ことによりフィルム面温度を115℃にコントロールし
た。真空槽内の圧力は0.15Torr、雰囲気気体中
のH2O分圧は80%で行った。放電周波数は30KH
z、出力2500W、処理強度は0.5KV・A・分/
2で行った。真空グロー放電電極は特願平5−147
864記載の方法に従った。放電処理後の支持体が巻き
取られる前に表面温度が30℃になるように、直径50
cmの温度コントローラー付き冷却ロールに接触させ巻
き取った。
【0037】次に実施例1と同様にロールフィルムの一
方の側にゼラチン層(0.1μm)を塗設し、反対側の
面にP−5で示す化合物を塗設し、その上に粒径0.1
μmのシリカを含むジアセチルセルロースを塗設したロ
ールフィルムを得た。次に塗設したゼラチン層の上に長
鎖アルキル変性ポバール(クラレ(株)製MP−203)
を塗布し、110℃の温風で30秒間乾燥させた後、ラ
ビング処理を行い配向膜を形成した。この配向膜上に前
記円盤状化合物TE−8とTE−8を重量比4対1
で混合したものを塗設(1.0μm)した後、145℃
まで昇温、熱処理しディスコティック液晶を形成、熟成
させた後室温まで急冷し、光学補償シートを得た。
【0038】比較例1 ゼラチン層を塗設せず、トリアセチルセルロース上に直
接配向膜を塗設する事以外は実施例1と同様にして、光
学補償シートを得た。
【0039】比較例2 グロー放電処理及びゼラチン層(0.1μm)の塗設を
しない事以外は実施例2と同様にして、光学補償シート
を得た。
【0040】液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セ
ルのギャップサイズの積が480nmでねじれ角が90
゜のTN型液晶セルに実施例1・2及び比較例1・2で
得た光学補償シートを図5のように装着し、液晶セルに
対して0V〜5Vの40Hz矩形波における透過率
(T)の角度依存性を大塚電子製LCD−5000によ
って測定した。液晶セル表面の法線方向からコントラス
ト比(T1V/T5V)が10を示す位置までの角度を視野
角と定義し、上下左右の視野角を求め、光学補償シート
を全く装着しない該TN型液晶セルを比較対象として比
べた。なお、図5において矢印は光学補償シートにおけ
るラビング方向、また液晶セルにおけるラビング方向を
表している。図5において光学補償シートの円盤状化合
物層は2枚とも液晶セル側に存在している。実施例1、
2の光学補償シートはTN型液晶セルの視野角を大幅に
広げることができ、また80℃500時間の耐熱試験に
おいても剥がれや割れは発生しなかった。これに対し、
比較例1、2の光学補償シートは、80℃500時間の
耐熱試験において剥がれ、割れが発生した。また、面配
向レターデーションが式(1)を満たすフィルムを用い
た、実施例1、比較例1の光学補償シートの方が実施例
2、比較例2の光学補償シートよりも視野角改善効果が
大きかった。
【0041】
【発明の効果】本発明により透明高分子フィルムと配向
膜との間の密着を改良する事ができ、TN型LCDの視
野角を格段に広げることのできる光学補償シートを工業
的に提供する事ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
【図2】液晶セルに光が斜めに入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
【図3】光学補償シートの使用例を示した図である。
【図4】TN液晶セルに電圧をかけたときの液晶分子配
列モデル図、及びその光学特性を近似した図である。
【図5】実施例・比較例における視角特性を測定した時
の偏光板の偏光軸、液晶セルのラビング方向、光学補償
シート配向膜のラビング方向の関係を示した図である。
【符号の説明】
TNC:TN型液晶セル A、B:偏光板 PA、PB:偏光軸 L0:自然光 L1、L5:直線偏光 L2:液晶セルを通った後の変調光 L3、L4:楕円偏光 LC:TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時の液晶
分子の配列状態 RF1、RF2:光学補償シート BL:バックライト R1、R2:光学補償シートのラビング方向
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1 富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロース(厚
み100μm、{(nx+ny)/2−nz }×d=70
nm)のロールフィルムの一方の側にゼラチン層(0.
1μm)を塗設し、反対側の面にP−5で示す化合物を
塗設し、その上に粒径0.1μmのシリカを含むジアセ
チルセルロースを塗設したロースフィルムを得た。次に
塗設したゼラチン層の上にアルキル変性ポバール(クラ
レ(株)製MP−203)を塗布し、110℃の温風で
30秒間乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を形
成した。この配向膜上に、前記円盤状化合物TE−8
が10wt%、イルガキュア907(商品名、日本チバ
ガイギー(株)製)が0.1wt%となるようにメチル
エチルケトン中に溶かした液をスピンコーターにより3
200rpmで塗布して、1μ厚の円盤状化合物を含む
層を有したフィルムを作成した。このフィルムを150
℃に設定された恒温槽に5分間入れてディスコティック
液晶を形成、熟成させた後に、引き続き150℃の条件
下で水銀灯(400ワット)を2分間照射し、室温まで
放冷する事により、光学補償シートを得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明高分子フィルム上に少なくとも配向
    膜を形成した後、該フィルムの法線方向から、5゜ない
    し85゜傾斜した方向に円盤状化合物の円盤面の法線方
    向がある様に、該円盤状化合物を優先配向させた光学補
    償シートであって、該高分子フィルムと配向膜との間に
    少なくとも一層の密着改良層を形成することを特徴とす
    る光学補償シート。
  2. 【請求項2】 該透明高分子フィルムが固有複屈折値が
    0.05以下である素材からなり、面内の主屈折率n
    x、ny及び厚み方向の主屈折率nzが式(1)であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学補償シート。 式(1) 10≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦600 (nm)
  3. 【請求項3】 2枚の電極基盤間にツイストネマチック
    液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された
    2枚の偏光板と、前記液晶セルと前記偏光板の間に少な
    くとも1枚の光学補償シートを備えた液晶表示素子にお
    いて、該光学補償シートが請求項1ないし2記載の光学
    補償シートであることを特徴とする液晶表示素子。
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