JPH07332675A - ガス調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンロ用バーナの燃焼炎の主婦等の衣類への
引火による火傷等を未然に防止する事を目的とする。 【構成】 本発明は、略中央部にコンロ用バーナを臨ま
せる挿通孔を開口すると共に、調理鍋等の被加熱物を直
接載置する載置部と、コンロ用バーナの燃焼排気を排気
ファンにより外部に排出する排気孔とを設けた汁受皿
と、コンロ用バーナの炎孔部に配設した点火プラグと、
排気ファン等を駆動する制御回路とを備え、この制御回
路に点火プラグの放電開始後排気ファンを作動、又は低
速回転制御する回転制御回路を設けて成るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ガステーブルコンロ等
の様に、コンロ用バーナの上方に調理鍋等の被加熱物を
載置して加熱するガス調理器に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般の上記ガステーブル等のガス調理器
では、コンロ用バーナの上に五徳を介して調理鍋等を載
置し、バーナの燃焼炎よって調理鍋等を加熱する様に構
成している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
場合にはコンロ用バーナの燃焼炎が調理鍋の底面を通過
して排気される為、通過後の燃焼炎が主婦の衣類等に引
火して燃え広がり、火傷や火災を招き易いという問題が
ある。

【０００４】又、調理中に子供等が何気なくコンロ本体
の上面に手を伸ばした場合、その手が燃焼炎に触れて火
傷をする危険があった。

【０００５】そこで、上記バーナの周囲を略密閉的に包
囲し、バーナの燃焼排気をファンにより強制的に外部に
排出するものがあるが、バーナを点火プラグの放電によ
り着火する場合、ファンによる送風によりバーナが点火
ミスを生じるという問題がある。

【０００６】一方、コンロ用バーナの燃焼排気をファン
により強制的に外部に排出する様に構成した場合、バー
ナの火力に関係なくファンを所定の一定回転数にて回転
すると、バーナの火力に対する発熱量が低下して被加熱
物を加熱する熱効率が大きく低下するという問題があ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、略中央部にコ
ンロ用バーナを臨ませる挿通孔を開口すると共に、調理
鍋等の被加熱物を直接載置する載置部と、コンロ用バー
ナの燃焼排気を排気ファンにより外部に排出する排気孔
とを設けた汁受皿と、コンロ用バーナの炎孔部に配設し
た点火プラグと、排気ファン等を駆動する制御回路とを
備え、この制御回路に、点火プラグの放電開始後排気フ
ァンを作動、又は低速回転制御する回転制御回路を設け
て成るものである。

【０００８】又本発明は、回転制御回路を、コンロ用バ
ーナの火力を調節する火力コントローラに連動して排気
ファンの回転数を制御する様に構成して成るものであ
る。

【０００９】

【作用】加熱調理に際しては、汁受皿の載置部に調理鍋
等の被加熱物を載置して点火操作を行うことで、点火プ
ラグの放電を開始すると共に、制御回路の回転制御回路
により、上記放電開始後に排気ファンを作動、又は点火
プラグの放電時には排気ファンを低速回転して、点火プ
ラグ周辺への排気ファンによる通風を極力防止し、コン
ロ用バーナを確実に点火するものである。

【００１０】又、火力コントローラによりコンロ用バー
ナへのガス量を増減して火力を調節した場合には、回転
制御回路によりコンロ用バーナの火力に応じて排気ファ
ンの回転数を調節し、これによりコンロ用バーナを安定
して燃焼する事が出来ると共に、バーナの燃焼量に応じ
て排気することで、熱効率を向上できる。

【００１１】

【実施例】本発明の実施例を先ず図１及び図２に基づき
説明すると、(１)は調理器本体で、天板(２)の左右に開
口(３)(３)を穿孔し、これら開口の略中央部に所謂ブン
ゼン式のコンロ用バーナ(４)(４)を配設していると共
に、前板(５)の上記コンロ用バーナ(４)(４)の前方に位
置して、これらコンロ用バーナの点滅操作を行う点火ツ
マミ(６)(６)と、同じくコンロ用バーナ(４)(４)の火力
を調節する火力調節摘み(７)(７)を配設している。

【００１２】(８)(８)は上記開口(３)(３)内に装着した
底板で、略中央部に上記コンロ用バーナ(４)(４)のバー
ナヘッド(９)(９)を臨ませる窓孔(10)(10)を穿孔してい
ると共に、外周縁に、上記バーナヘッド(９)(９)の側面
周囲を包囲する囲板(11)(11)を立設している。

【００１３】尚上記バーナヘッド(９)(９)はリング状で
その中心部に通気孔(12)(12)を開口していると共に、外
側面に炎孔部(13)(13)を形成し、上記通気孔(12)(12)よ
り炎孔部(13)(13)に燃焼用の二次空気を供給する様に構
成している。

【００１４】(14)(14)は上記底板(８)(８)と囲板(11)(1
1)の上方にこれらを被覆する様に着脱自在に被着した汁
受皿で、図３にても示す様にこれら底板と囲板との間に
排気通路となる間隔(15)(15)を形成し、かつ、略中央部
に上記バーナヘッド(９)(９)を臨ませる挿通孔(16)(16)
を穿孔している。

【００１５】又上記汁受皿(14)(14)は、上記バーナヘッ
ド(９)(９)の周囲を包囲する立上壁(17)(17)に複数の排
気孔(18)(18)・・を穿孔し、かつ、上記囲板(11)(11)の
上方から天板(２)の開口(３)(３)周縁部を被覆する平坦
壁(19)(19)の内側に、調理鍋等の被加熱物(20)を直接載
置する載置部(21)(21)1 設けている。

【００１６】(22)(22)は上記囲板(11)(11)の後面壁に連
結した排気ダクトで、該部より後方に略水平方向に延び
る水平ダクト(23)(23)と、この水平ダクトの後端部より
略垂直上方に延び、かつ上端に、上記天板(２)の後方に
位置して開口する排出孔(24)を設けた垂直ダクト(25)(2
5)とから構成していると共に、これらダクトの連結部内
に所謂クロスフローファンにて構成した排気ファン(26)
を装着している。

【００１７】(27)(27)は上記調理本体(１)内の前板(５)
後方に配設されたガスバルブで、上記点火ツマミ(６)
(６)及び火力調節摘み(７)(７)の操作により、上記コン
ロ用バーナ(４)(４)の混合管(28)(28)内にガスノズル(2
9)(29)よりガス供給したり、ガス供給を停止すると共
に、点火ツマミ(６)(６)の操作によるコンロ用バーナ
(４)(４)の点火時には、これらバーナの炎孔部(13)(13)
に装着した点火プラグ(30)(30)とバーナヘッド(９)(９)
との間で放電し、炎孔部(13)(13)より噴出するガスに点
火を行う。

【００１８】尚、上記火力調節摘み(７)(７)により操作
する火力調節レバー(31)(31)には、図３にて示す様にこ
の火力調節レバーの位置を検出するエンコーダや可変抵
抗にて構成した火力検出器(32)を装着している。

【００１９】図４において(40)は上記排気ファン(26)(2
6)等を制御する制御回路で、マイクロコンピュータ(41)
と、このマイクロコンピュータの入力にスイッチ検出回
路(42)を介して接続したコックスイッチ(43)及び点火ス
イッチ(44)と、同じく入力に接続され上記火力検出器(3
2)を接続した火力検出回路(45)と、同じく入力に炎検出
回路(46)を介して接続した熱電対等の炎センサー(47)
と、同じく出力に接続され上記排気ファン(26)を駆動す
るファン回路(48)と、同じく出力に接続され上記点火プ
ラグ(30)に高電圧を印加する点火器(49)とから主に構成
している。

【００２０】尚上記コックスイッチ(43)、点火スイッチ
(44)及び火力検出器(32)は、図中では記載していないが
ガスバルブ(27)(27)に各々装着していると共に、炎セン
サー(47)はコンロ用バーナ(４)(４)に各々装着してい
る。

【００２１】又上記マイクロコンピュータ(41)は、上記
スイッチ検出回路(42)、火力検出回路(45)、炎検出回路
(46)の出力に応じて上記排気ファン(26)の回転数を制御
する回転制御回路(50)を備えていると共に、上記コック
スイッチ(43)と点火スイッチ(44)は上記点火ツマミ(６)
(６)の押込位置に応じて作動するものである。

【００２２】即ち、上記実施例では、点火ツマミ(６)
(６)を所謂プッシュプッシュ機構により１回目の押し込
み操作によりコンロ用バーナ(４)(４)を点火し、２回目
の押し込み操作により点火ツマミ(６)(６)が元の位置に
戻ってコンロ用バーナ(４)(４)を消火する様に構成し、
点火ツマミ(６)(６)が例えば５ｍｍ以上押し込み操作さ
れるとコックスイッチ(43)がオンして例えばマイクロコ
ンピュータ(41)に通電し、点火ツマミ(６)(６)を更に押
し込み操作して上記ガスバルブ(27)(27)に内蔵した電磁
安全弁を開くと点火スイッチ(44)がオンする様に構成し
ている。

【００２３】又上記炎センサー(47)は、例えば上記点火
プラグ(30)に近接してコンロ用バーナ(４)(４)の炎孔部
(13)(13)に各々装着される。

【００２４】而して、加熱調理に際しては、被加熱物(2
0)を汁受皿(14)(14)の載置部(21)(21)に載置した後、点
火ツマミ(６)(６)を操作してコンロ用バーナ(４)(４)の
点火操作を行うことで、ガスバルブ(27)(27)よりガスノ
ズル(29)(29)にガスが供給されると共に、上記点火ツマ
ミ(６)(６)の操作によりコックスイッチ(43)が作動して
マイクロコンピュータ(41)に通電され、次いで点火スイ
ッチ(44)が作動するとこれをマイクロコンピュータ(41)
が検出し、図５にて示す様に点火器(49)を作動して点火
プラグ(30)に高電圧を印加して放電を行い、コンロ用バ
ーナ(４)(４)を点火し、かつ、この放電から所定時間後
に回転制御回路(48)により排気ファン(26)の回転数を高
速回転迄増加する。

【００２５】又上記点火操作が終了すると、例えば炎セ
ンサー(47)の出力によりこれを検出してランプ、ブザー
等にて報知する様にし、報知後点火ツマミ(６)(６)の押
し込み操作を解除すると、点火ツマミは上記プッシュプ
ュシュ機構により燃焼位置に保持され、同時にマイクロ
コンピュータ(41)は点火スイッチ(44)のオフによりこれ
を検出し、回転制御回路(50)により火力調節摘み(７)
(７)の位置に応じて排気ファン(26)(26)の回転数を設定
する。

【００２６】これにより排気ファン(26)(26)はコンロ用
バーナ(４)(４)の火力に応じて回転制御され、バーナの
炎孔部(13)(13)に形成される燃焼炎が効率的に被加熱物
(20)の底面に接触してこれを加熱し、効率的に被加熱物
(20)を加熱するものである。

【００２７】尚上記実施例では、点火器(49)を作動した
後炎センサー(47)の出力によりバーナ(４)(４)の着火を
検出し、着火を検出すると排気ファン(26)(26)への通電
を開始する様に構成しているが、例えばコックスイッチ
(43)がオンすると排気ファン(26)(26)を低速回転し、着
火の検出後排気ファン高速回転しても良い。

【００２８】更に、上記実施例では、上記着火を検出す
ると排気ファン(26)(26)を高速回転し、点火ツマミ(６)
(６)が点火位置に押し込み操作されている間この高速回
転を維持し、点火ツマミを点火位置から解除すると、火
力調節摘み(７)(７)の位置を火力検出器(32)(32)により
検出し、これにより検出した火力に応じて排気ファン(2
6)(26)の回転数を設定する様に構成しているが、これ
は、上記点火ツマミ(６)(６)が点火位置に操作されると
ガスノズル(29)(29)に供給するガス量を増加して点火性
能を確保する様に構成している為で、これに限定される
ものではない。

【００２９】

【発明の効果】本発明による構成により、コンロ用バー
ナの燃焼排気を強制的に外部に排出する排気ファンを備
えたものにおいて、回転制御回路により点火プラグの放
電開始後排気ファンを作動、又は点火プラグの放電時に
は排気ファンを低速回転する様に構成したことで、排気
ファンによる点火プラグ周辺への送風による点火性能の
低下を極力防止する事が出来るものである。

【００３０】又本発明は、コンロ用バーナの火力に応じ
て排気ファンの回転数を調節することで、バーナを安定
して燃焼する事が出来ると共に、熱効率の低下を抑える
事が出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図である。

【図２】同じく側面縦断面図である。

【図３】同じく要部の斜視図である。

【図４】同じく制御回路を示すブロック図である。

【図５】同じく動作説明用のタイムチャート図である。

【符号の説明】

４ コンロ用バーナ 14 汁受皿 16 挿通孔 18 排気孔 20 被加熱物 21 載置部 26 排気ファン 30 点火プラグ 40 制御回路 50 回転制御回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略中央部にコンロ用バーナを臨ませる挿
   通孔を開口すると共に、調理鍋等の被加熱物を直接載置
   する載置部と、上記コンロ用バーナの燃焼排気を排気フ
   ァンにより外部に排出する排気孔とを設けた汁受皿と、
   上記コンロ用バーナの炎孔部に配設した点火プラグと、
   上記排気ファン等を駆動する制御回路とを備え、この制
   御回路に、上記点火プラグの放電開始後排気ファンを作
   動、又は低速回転制御する回転制御回路を設けて成るガ
   ス調理器。
2. 【請求項２】 上記回転制御回路を、上記こんろ用バー
   ナの火力を調節する火力コントローラに連動して上記排
   気ファンの回転数を制御する様に構成して成る、上記請
   求項１に記載のガス調理器。