JPH07331915A - 床構造 - Google Patents

床構造

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JPH07331915A
JPH07331915A JP15669694A JP15669694A JPH07331915A JP H07331915 A JPH07331915 A JP H07331915A JP 15669694 A JP15669694 A JP 15669694A JP 15669694 A JP15669694 A JP 15669694A JP H07331915 A JPH07331915 A JP H07331915A
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JP
Japan
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unit
floor
floor structure
panels
groove
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JP15669694A
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Inventor
Motoichi Iwami
見 源 市 岩
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Naigai Technica Co Ltd
Original Assignee
Naigai Technica Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メッキ不良の生じにくい床構造を提供する。 【構成】 床ユニットは、立体駐車場の床面を形成する
ための複数枚の単位パネル14を含む。複数枚の単位パ
ネル14は、それぞれの片部材14bと片部材14cと
が対向するようにして平行に敷設される。このとき、隣
接した単位パネル14は、それぞれの片部材14bと片
部材14cとに形成された突部14dにおいて突き合わ
され固着される。こうして、隣接した単位パネル14間
には、突き合わされた突部14dの厚み分の溝部20が
形成される。この床ユニットは、溝部20を有するの
で、その表裏の隅々まで十分に前工程としての脱脂処理
および酸洗処理を行うことが可能であり、また、溶融亜
鉛などのメッキ液を十分に行き渡らせることが可能であ
る。したがって、メッキ不良が生じにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は床構造に関し、特にた
とえば、自走式の立体駐車場の2階以上の各フロアの床
および屋根に兼用される床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、この発明の背景となる床構造
の一例を示す平面図であり、図17はその一部を省略し
た斜視図解図である。いわゆる、自走式の立体駐車場で
は、地面より立設された複数の柱の間に、H型鋼がX方
向及びY方向に配設される。そして、これらのH型鋼の
間に、複数枚の床ユニット1が敷設されて、立体駐車場
の2階以上の床が形成される。図16および図17に示
す床構造は、いわゆるパワーフローといわれる床構造で
ある。この床構造では、H型鋼間に敷設される単位パネ
ル2が平面矩形の板状で、かつ、断面略コ字形に形成さ
れる。単位パネル2の幅方向の一端側には、L字形の接
続片2aが一体に形成され、単位パネル2の幅方向の他
端側には、コ字形の接続片2bが一体に形成される。そ
して、図17に示すように、単位パネル2の幅方向の一
端側の接続片2aは、H型鋼の上面の半分側に固着され
る。単位パネル2の幅方向の他端側の接続片2b内に
は、隣接する単位パネル2の接続片2aが固着される。
こうして、順次、複数枚の単位パネル2が敷設され、最
後の単位パネル2は、その接続片2bが他のH型鋼の上
に固着される。この時、接続片2aと接続片2bとは、
密着されて、たとえば溶接などの方法により固着され
る。次に、防食性,耐磨耗性,および装飾的効果をもた
せるために、たとえば溶融亜鉛メッキなどの処理が行わ
れる。この処理は、床ユニット1をメッキ槽内に浸漬し
て行う。メッキ処理の前工程においては、床ユニット1
の脱脂工程や酸洗工程が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
および図17に示すような従来の床ユニットでは、隣接
した単位パネル間が密着して設けられる。すなわち、単
位パネルの接続片3aと接続片3bとが、面接触され密
着されている。そのため、酸洗工程時の硫酸や、大気中
の水分などが、毛細管現象などにより、接続片3aと接
続片3bとの隙間に入り込む。すると、メッキ処理後に
隙間に入り込んでいた酸や水が出てきて、表面を変色さ
せたり、腐食させたりすることがある。また、隣接した
単位パネル間において、メッキ液が十分に行き渡らず、
メッキされない部分が生じることがある。このように、
従来の構造の床ユニットにおいては、単位パネル間にお
いてメッキ不良が生じやすいという問題があった。その
場合には、防食性,耐磨耗性,および外観が損なわれて
商品価値が低下し、更には、施工後に補修を常に行わな
ければならないなどの不都合があった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、メ
ッキ不良の生じにくい床構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の床構造は、複
数の床ユニットを並設してなる立体駐車場の床構造にお
いて、床ユニットは、立体駐車場の床面を形成するため
の複数の単位パネルと、単位パネルを支持するためのユ
ニット本体とを含み、単位パネルの幅方向の少なくとも
一端側には、隣接した単位パネルとの間に溝部を設ける
ための突部が複数形成され、隣接した単位パネルが突部
において突き合わされて、溝部を有しながら互いに固着
される、床構造である。
【0006】請求項2の床構造は、複数の床ユニットを
並設してなる立体駐車場の床構造において、床ユニット
は、立体駐車場の床面を形成するための複数の単位パネ
ルと、単位パネルを支持するためのユニット本体とを含
み、単位パネルは、床面を形成するための面部材と、面
部材の幅方向の両端に対して略垂直に接続され、面部材
と一体に形成される2枚の片部材とを含み、片部材の外
側側面には、隣接した単位パネルとの間に溝部を設ける
ための突部が形成され、単位パネルは、複数枚平行に配
設され、それぞれ突部において突き合わされて溝部を有
しながら互いに固着される、床構造である。
【0007】請求項3の床構造は、隣接した単位パネル
が、突き合わされた突部を貫通するボルトおよびナット
で連結され固着される、床構造である。
【0008】請求項4の床構造は、単位パネル間の溝部
からの漏水を防止するための排水手段が溝部の下方に配
設される、床構造である。
【0009】請求項5の床構造は、排水手段が、片部材
の下端と一端に形成される、床構造である。
【0010】請求項6の床構造は、ユニット本体は、単
位パネルの延びる方向と平行に延び、単位パネルの下方
に互いに平行に配置される複数の縦桟を含み、単位パネ
ルの幅方向両側は、縦桟によって支持され、縦棧の内部
に排水手段としての排水溝が形成される、床構造であ
る。
【0011】請求項7の床構造は、単位パネルの2枚の
片部材、および縦桟に、それぞれ排水溝内を掃除するた
めの切り欠きが形成される、床構造である。
【0012】請求項8の床構造は、単位パネルの面部材
に、流体を流通させるための貫通孔が形成され、貫通孔
の下方に漏水を防止するための排水手段が配置される、
床構造である。
【0013】請求項9の床構造は、単位パネルの面部材
の表面に、滑り止めのための多数の突起が形成され、突
部を貫通するようにして、流体を流通させるための貫通
孔が形成されて、貫通孔の下方に漏水を防止するための
排水手段が配置される、床構造である。
【0014】
【作用】この発明にかかる床構造によれば、床ユニット
の単位パネルの側面に、突部が形成される。そして、突
部において突き合わされ互いに固着されることにより、
隣接した単位パネルは確実に連結され、隣接した単位パ
ネル間に溝部が形成される。したがって、床ユニットを
メッキ処理する際の前工程においては、酸や水が従来の
ように単位パネル間に入り込んだままになることがな
く、突部が形成されていない溝部において、自在に流体
を流通させることができる。また、床ユニットの表裏の
隅々にまでメッキ液が十分に回り込み、メッキ不良が生
じにくい。さらに、突き合わされた突部を貫通するボル
トおよびナットにより、単位パネルを連結して固着した
場合には、たとえば溶接で固着するのに比べて、所望の
ときに連結および分解を行うことができる。また、片部
材の下端に樋部材を配設することにより、隣接した単位
パネル間の溝部からの漏水が防止される。さらに、排水
手段を、片部材の下端と一端に形成することにより、部
品点数を低減することができ、施工が容易になる。
【0015】また、ユニット本体が、単位パネルの延び
る方向と平行に延び、単位パネルの下方に互いに平行に
配置される複数の縦桟を含む場合には、単位パネルの幅
方向両側を、縦桟によって支持することができる。この
とき、縦棧の内部に排水手段としての排水溝を形成する
ことより、単位パネルの幅方向両側からの雨水を排水す
ることができる。また、単位パネルの片部材および縦桟
に切り欠きを設けることにより、排水溝内部を掃除しや
すくなる。さらに、単位パネルの面部材に、流体を流通
させるための貫通孔を形成した場合には、その貫通孔か
らメッキ液が単位パネルの厚み方向へ流通し、床ユニッ
トの表裏の隅々にまでメッキ液を行き渡らせることがで
きる。また、滑り止めのための突起を貫通するようにし
て、貫通孔を形成した場合には、単位パネルの強度が低
下しない。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、メッキ不良の生じに
くい床構造を得ることができる。そのため、防食性,耐
磨耗性,および外観に優れ、商品価値の高い床構造を得
ることができる。
【0017】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を示す平面図で
ある。床ユニット10は、鋼材からなる枠状のユニット
本体12を含む。ユニット本体12の上面には、たとえ
ば9枚の単位パネル14が並列に敷設される。ユニット
本体12と単位パネル14とは、それぞれ鋼材からな
り、たとえば溶接などにより互いに固着される。図2
は、図1に示す床ユニットの要部を示す斜視図解図であ
る。図2を参照しながら、床ユニット10の単位パネル
14についてさらに説明する。この単位パネル14は、
平面矩形の板状で、かつ、断面略コ字形に形成される。
すなわち、単位パネル14は、立体駐車場の床面を形成
するための平面矩形の面部材14aを含む。面部材14
aの幅方向の両端には、面部材14aに対して垂直に、
すなわち立体駐車場の床面に対して下方に延びるように
して、細長い矩形の片部材14b,14cがそれぞれ接
続され、一体に形成される。片部材14b,14cは、
面部材14aの長手方向の一端から他端にわたって連続
的に形成される。この片部材14b,14cの外側面に
は、単位パネル14の幅方向外側へ突出するように、平
面円形で断面略凸字状の突部14dが、たとえば絞り加
工により一体に形成される。突部14dが、片部材14
b,14cと一体に形成されるので、部品点数を少なく
でき、施工が容易となる。突部14dは、片部材14
b,14cの長手方向へ所定の間隔を有しながら複数形
成される。
【0019】複数枚の単位パネル14は、それぞれの片
部材14bと片部材14cとが対向するようにして、平
行に敷設される。このとき、隣接した単位パネル14
は、それぞれの突部14dにおいて突き合わされる。そ
して、隣接した単位パネル14は、突き合わされたそれ
ぞれの突部14dを貫通するようにボルト16が挿通さ
れ、ナット18で締めつけられて、確実に固着される。
したがって、隣接した単位パネル14間には、突き合わ
された2つの突部14dの厚み分の溝部20が形成され
る。溝部20の幅は、毛細管現象が生じず、かつ、指輪
や自動車のキーなどの小物が落ち込んでしまわないよう
な幅に形成される。また、ボルト16およびナット18
によれば、所望のときに連結および分解をすることが比
較的容易にできる。こうして、この実施例においては、
9枚の単位パネル14が、ユニット本体12上に溝部2
0を有しながら並列に敷設され、床ユニット10が形成
される。なお、突き合わされた突部14dの固着は、ボ
ルト,ナットによるものに限らず、たとえば溶接などの
方法により固着してもよい。
【0020】また、単位パネル14の幅方向一端側の片
部材14bには、その下端に断面コ字状の樋部材14e
が一体に形成される。樋部材14eは、片部材14bの
長手方向一端から他端にわたって連続的に形成される。
したがって、樋部材14eは、溝部20に対応して設け
られることとなり、立体駐車場の使用時に溝部20から
落下する雨水などを排水することができる。
【0021】次に、こうして形成された床ユニット10
に、防食性,耐磨耗性,および装飾的効果をもたせるた
めのメッキ処理が行われる。まず、メッキ処理の前工程
として、床ユニット10の脱脂処理および酸洗処理が行
われる。酸洗処理には、硫酸などの酸が用いられる。次
に、溶融亜鉛の槽中に、床ユニット10を浸漬すること
により、溶融亜鉛メッキが行われる。この床ユニット1
0は、溝部20を有するので、前工程においては、表裏
の隅々まで十分に脱脂処理および酸洗処理を行うことが
可能であり、水洗いにより、溝部20やその他の各部分
を容易に洗浄することができる。したがって、酸や水
が、従来のように単位パネル14間に入り込んだままに
なることがなく、従来のようなメッキの劣化が生じな
い。また、溶融亜鉛などのメッキ液を床ユニット10の
表裏の隅々にまで十分に行き渡らせることが可能であ
り、メッキ不良が生じにくい。そのため、この構造の床
ユニット10は、防食性,耐磨耗性,および外観に優
れ、商品価値の高いものとなる。
【0022】図3は、図1に示す床ユニットを用いた立
体駐車場の一例を示す側面図であり、図4はその正面図
である。この立体駐車場では、地面より立設された複数
の柱100の間に、H型鋼102がX方向およびY方向
に複数配設され、立体駐車場の骨組みが形成される。そ
して、これらのH型鋼102の間に形成される空間部
に、複数枚の床ユニット10が順次並列に敷設されて、
立体駐車場の2階および3階の床面がそれぞれ形成され
る。床ユニット10の下面は、H型鋼102間に適宜設
けられた桟部材(図示せず)により支持されてもよい。
なお、2階および3階の床面を構成する床ユニット10
の下面は、それぞれ下のフロアの屋根となる。また、H
型鋼102および柱100に沿うようにして、雨樋(図
示せず)が配設される。
【0023】このような立体駐車場において、何らかの
原因で車両火災が発生した場合には、有毒なガスを含む
煙が大量に発生する。しかしながら、この実施例の床ユ
ニット10からなる床によれば、煙は溝部20を通じ
て、床ユニット10の上方または下方へ排煙されること
となる。この実施例の床ユニット10からなる床は、煙
が拡散しやすい構造であり、煙が各フロアに溜まりにく
く、立体駐車場内から比較的短時間で煙が外部に排煙さ
れる。したがって、この実施例の床ユニット10によれ
ば、火災等により煙が発生した際に排煙されやすいた
め、有毒なガスを含む煙が立体駐車場の各フロアに溜ま
りにくく、避難時の安全性を向上させることができる。
さらに、消火活動時における危険性や困難性が低減され
る。
【0024】また、立体駐車場の床面に降った雨水は、
溝部20から縦桟14eへと流れ落ちる。縦桟14eに
流れ落ちた雨水は、その長手方向の両端へと流れ出る。
そして、雨水は、立体駐車場の骨組みを形成する柱10
0およびH型鋼102に別途設けられた雨樋(図示せ
ず)に集められ、最終的に、地面および下水道へと排水
されることとなる。したがって、この実施例の床ユニッ
ト10によれば、立体駐車場の下の階に雨水が漏らない
ようにすることができ、利用者に不快感を与えることが
ない。また、床面が単位パネル14により遮蔽されてい
るため、下から上のフロアを覗き見られることがなく、
女性も安心して利用することのできる立体駐車場を得る
ことができる。
【0025】なお、この実施例では、単位パネル14の
上面が水平な場合について説明したが、単位パネル14
の上面をその幅方向の中央から両側に下降するよう傾斜
させて中高に形成してもよい。また、単位パネル14の
上面をその長手方向の中央から両端に下降するよう傾斜
させて中高に形成してもよい。これらの場合には、単位
パネル14の上面に降った雨水をその上面に滞留させる
ことなく、より効率的に排水することができる。
【0026】また、立体駐車場の骨組みをなすH型鋼1
02の間の空間部の大きさにより、ユニット本体12の
大きさが決定され、そのユニット本体12の大きさに応
じて、単位パネル14の幅寸法,長さ寸法が適宜に設定
される。さらに、それらに応じて、単位パネル14の枚
数も変更され得る。
【0027】さらに、集めた雨水をタンクに溜めてお
き、送水ポンプにより各フロアに送水して噴射させる消
火システムを設けてもよい。
【0028】図5は、図1の床ユニットの変形例を示す
斜視図解図である。図5に示す床ユニット10も、図1
に示す床ユニットと同様に、溝部20を有しながら複数
枚の単位パネル14を敷設することにより形成される。
図5の床ユニット10では、断面略コ字状の単位パネル
14において、その幅方向の一方の片部材14bの外側
面に、平面略矩形で断面半円形状の突部14dが、たと
えば絞り加工により形成される。突部14dは、片部材
14bの長手方向へ所定の間隔を有しながら複数形成さ
れる。隣接した単位パネル14は、突部14dにおいて
片部材14cの外側面に突き合わされて、溶接などによ
り固着される。こうして、メッキ液,雨水,および火災
発生時の煙などの流体を流通させるための溝部20が、
隣接した単位パネル14の間に形成されることとなる。
溝部20の幅は、毛細管現象が生じず、かつ、指輪や自
動車のキーなどの小物が落ち込んでしまわないような幅
に形成される。また、単位パネル14の幅方向一端側の
片部材14cには、その下端に断面コ字状の樋部材14
eが一体に形成される。樋部材14eは、片部材14c
の長手方向一端から他端にわたって連続的に形成され
る。したがって、樋部材14eは、溝部20に対応して
設けられることとなり、溝部20から落下する雨水など
を排水することができる。図5に示す構造の床ユニット
においても、上述と同様の効果を得ることができる。な
お、片部材14bに形成された突部14dと対向するよ
うにして、片部材14cにも突部14dを形成してもよ
い。そして、対向した突部14dを互いに突き合わせ
て、溶接などにより固着することにより、隣接する単位
パネル14を、連結してもよい。
【0029】図6は、この発明の他の実施例の要部を示
す斜視図解図である。片部材14b,14cの外側面
に、それぞれ平面略矩形で断面半円形状の突部14d
が、たとえば絞り加工により形成される。これらの突部
14dは、それぞれ片部材14b,14cの長手方向に
長く形成される。流体を溝部26へ流通させるため、突
部14dは、片部材14b,14cの長手方向へ所定の
間隔を有しながら複数形成される。そして、複数の単位
パネル14は、その側面に形成された断面半円形状の突
部14dが対向するよう並列に配設され、対向した突部
14dが突き合わされて、それらの頂点近傍で互いに溶
接されて固着される。また、図6に示す変形例では、一
方の片部材14bの下端と、他方の片部材14cの下端
とが、断面略U字状に一体的に連結して形成され、その
内部が排水溝26として利用される。図6に示す実施例
においても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0030】また、図7は、図6の床ユニットの変形例
の要部を示す斜視図解図である。図7に示す変形例で
は、突部14dが、それぞれ片部材14b,14cの高
さ方向に長く形成される。排水溝26の通水性を確保す
るために、突部14dの上端は、片部材14b,14c
の上端から少し低い位置に設けられ、突部14dの下端
は、片部材14b,14cの下端から少し上がった位置
に設けられる。この変形例においても、上述と同様の効
果を得ることができる。
【0031】図8は、この発明のさらに他の実施例の要
部を示す斜視図解図である。図8に示す変形例では、単
位パネル14が断面略コ字状に形成される。そして、単
位パネル14の幅方向の一方の片部材14bに、その長
手方向に長い平面略矩形の突部14dが、複数所定の間
隔をおきながら形成される。また、他方の片部材14c
に、その長手方向に長い長孔状の第1の通路22が複数
所定の間隔をおきながら形成される。第1の通路22
は、流体を流通させるためのものである。突部14dと
第1の通路22とは、略同じ長さに形成され、単位パネ
ル14を平行に隣接させたときに、その長手方向に互い
違いになるよう配設される。そして、複数枚の単位パネ
ル14は、それらの片部材14bと片部材14cとがそ
れぞれ対向するように配設される。そして、隣接した単
位パネル14は、突部14dの両端部をそれぞれ第1の
通路22の端部に溶接することにより固着される。
【0032】さらに、対向された片部材14bおよび片
部材14cの下方には、それぞれ断面略コ字状の縦桟2
4が配設される。縦桟24の内部は、排水溝26として
利用される。縦桟24の内部には、対向された片部材1
4bおよび片部材14cの下端を支持するための支持板
28が設けられる。支持板28は、縦桟24の内側の高
さ方向中央部に、縦桟24の底面と平行に細長い矩形の
長手方向一端から他端にわたって複数枚、有間隔に設け
られる。雨水は、有間隔に形成された複数枚の支持板2
8の間から、縦桟24の内部の排水溝26に落下する。
支持板28の幅方向両端部は、縦桟24の内壁に固着さ
れる。片部材14bおよび片部材14cの下端面は、支
持板28の上面に溶接などにより固着される。さらに、
縦桟24は、図示しない枠状のユニット本体に架設され
る。したがって、図8に示す床パネル10は、図1の床
パネルと同様に、密着した部分の少ない構造であり、溝
部20、第1の通路22、および有間隔に設けられた支
持板28の隙間が設けられているため、上述と同様の効
果を得ることができる。
【0033】図9は、図8の床ユニットの変形例の要部
を示す斜視図解図である。この床ユニット10では、単
位パネル14の片部材14b,14cが、面部材14a
の幅方向両端から下方に向かって、間隔を広げながら末
広がりに形成される。このような形状にすることによ
り、複数枚の単位パネル14を隣接させたときに、それ
の間に比較的幅広の溝部20が形成され、メッキ処理時
における従来のような不都合が生じにくい。片部材14
b,14cには、それぞれ流体を流通させるための第1
の通路22が、長手方向に所定の間隔を有しながら複数
形成される。また、支持板28には、その長手方向に所
定の間隔をおきながら貫通した第2の通路30が複数形
成される。第2の通路30も流体を流通させるためのも
のである。第2の通路30は、支持板28の幅方向に長
い長孔状に形成される。そして、単位パネル14の片部
材14b,14cは、図8の床ユニットの単位パネルと
同様に、支持板28上に載置される。このとき、第2の
通路30が、床ユニット10の上方へ開口するように、
片部材14bと片部材14cとは少し間隔をおいて設け
られる。図9の変形例においても、上述と同様の効果を
得ることができる。
【0034】また、図10は、図8の床ユニットの他の
変形例の要部を示す斜視図解図である。この床ユニット
10では、縦桟24の壁面に、その長手方向に長い長孔
状の第3の通路32が形成される。第3の通路32は、
長手方向に所定の間隔をおきながら複数形成される。ま
た、図10に示す実施例では、単位パネル14は縦桟2
4の上端面に載置され固着される。すなわち、縦桟24
の上側で長手方向に延びる2辺の上端面と、単位パネル
14の中央片14aの下面とが、直接、溶接などの方法
により固着される。また、単位パネル14の片部材14
b,14cの中央部には、長孔状の第1の通路22が、
片部材14b,14cを貫通して形成される。第1の通
路22は、片部材14b,14cの長手方向に長い長孔
状に形成され、長手方向に所定の間隔をおきながら複数
形成される。図10に示す変形例においても、上述と同
様の効果を得ることができる。
【0035】図11は、図8の床ユニットのさらに他の
変形例の要部を示す斜視図解図である。図11の縦桟2
4は、断面略半円形状に形成される。縦桟24の側面に
は、長孔状の第3の通路32が、長手方向に所定の間隔
をおきながら複数形成される。第3の通路32は、流体
を流通させるためのものである。縦桟24の内部には、
支持板28が設けられる。支持板28の幅方向の両端
は、縦桟24の高さ方向の第3の通路32よりも高い位
置に固着される。支持板28には、平面円形に貫通した
第2の通路30が長手方向に所定の間隔を置きながら複
数形成される。そして、単位パネル14の片部材14
b,14cは、図8の床ユニットの単位パネルと同様
に、支持板28上に載置される。このとき、第2の通路
30が、床ユニット10の上方へ開口するように、片部
材14bと片部材14cとは少し間隔をおいて設けられ
る。図11に示す変形例においても、上述と同様の効果
を得ることができる。
【0036】図12は、図8の床ユニットの別の変形例
の要部を示す斜視図解図である。図12の縦桟24は、
断面略コ字状に形成される。縦桟24の側面には、矩形
の切り欠き状の第3の通路32が、長手方向に所定の間
隔をおきながら複数形成される。第3の通路は、流体を
流通させるためのものである。縦桟24の内部には、支
持板28が設けられる。支持板28の幅方向の両端は、
縦桟24の高さ方向の第3の通路32よりも低い位置に
固着される。支持板28には、流体を流通させるための
第2の通路30が長手方向に所定の間隔を置きながら複
数形成される。第2の通路30は、支持板28の幅方向
に長い長孔状に形成される。また、単位パネル14の片
部材14b,14cには、それぞれ矩形の切り欠き状の
第1の通路22が長手方向に所定の間隔を有しながら複
数形成される。第1の通路22は、流体を流通させるた
めのものである。そして、単位パネル14の片部材14
b,14cは、図8の床ユニットの単位パネルと同様
に、支持板28上に載置される。図12の変形例におい
ても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0037】図13は、図8の床ユニットのさらに別の
変形例の要部を示す斜視図解図である。図13の縦桟2
4は、断面略コ字状に形成される。縦桟24の側面に
は、矩形の切り欠き状の第3の通路32が、長手方向に
所定の間隔をおきながら複数形成される。第3の通路3
2は、流体を流通させ、掃除を容易にするためのもので
ある。また、単位パネル14の片部材14b,14cに
は、それぞれ矩形の切り欠き状の第1の通路22が長手
方向に所定の間隔を有しながら複数形成される。第1の
通路22は、流体を流通させ、掃除を容易にするための
ものである。そして、単位パネル14の片部材14b,
14cは、縦桟24の内部に伸入される。単位パネル1
4は、その中央片14aの裏面の幅方向の両側が、縦桟
24の上端面に溶接などにより固着されて支持される。
図13の変形例においても、上述と同様の効果を得るこ
とができる。また、特に、図13の床構造では、第3の
通路32および第1の通路22を通じて、縦桟24内部
の排水溝26の掃除がしやすい。すなわち、排水溝26
には、自動車のタイヤに付着してきた土砂や、大気中の
黄砂,埃,塵などのゴミが蓄積し、排水不良が生じるこ
とがある。図13の床構造では、清掃用孔としての第2
の通路32および第1の通路22を通じて、たとえば指
や棒などでゴミを掻き出したり、高圧水などで排水溝2
6内部のゴミを洗い流すことにより掃除をすることがで
きる。
【0038】図14は、図9の床ユニットの要部の変形
例を示す平面図解図であり、図15は、その断面図解図
である。すなわち、単位パネル14の表面には、自動車
の走行時の滑り止めのための断面矩形の突起部36が上
方へ突き出すようにして、たとえば絞り出し加工により
形成される。突起部36は、別部材を溶接にて固着する
ことにより形成される。突起部36を形成することによ
り、単位パネル14の強度を高めることもできる。この
変形例においては、突起部36は、4つ一組で平面X字
状に配設され形成される。平面X字状に配設された一組
の突起部36は、それぞれ、単位パネル14の長手方向
の一端近傍から他端近傍にわたって複数繰り返し設けら
れる。単位パネル14の突起部36には、図14および
図15に示すように、流体を流通させるための貫通孔3
8が、突起部36および単位パネル14の厚み方向に貫
通して形成される。貫通孔38は、雨水を真下に落下さ
せやすい点で、いわゆるバーリング加工により形成する
ことが好ましい。貫通孔38の下方には、雨水を受ける
ための樋部材(図示せず)を配設することにより、雨漏
りが防止される。この実施例においても、上述と同様の
効果を得ることができる。また、貫通孔38は、滑り止
めの突起部36を貫通して形成されるので、単位パネル
14自体の強度が弱まることはない。なお、突起部36
は、別部材を溶接などにより固着してもよい。
【0039】なお、上述した各実施例および各変形例の
床構造は、自走式の立体駐車場に限らず、あらゆるタイ
プの立体駐車場の床に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す床ユニットの要部を示す斜視図解図
である。
【図3】図1に示す床ユニットを用いた立体駐車場の一
例を示す側面図である。
【図4】図3に示す立体駐車場の正面図である。
【図5】図1の床ユニットの変形例の要部を示す斜視図
解図である。
【図6】この発明の他の実施例の要部を示す斜視図解図
である。
【図7】図6の床ユニットの変形例の要部を示す斜視図
解図である。
【図8】この発明のさらに他の実施例の要部を示す斜視
図解図である。
【図9】図8の床ユニットの変形例の要部を示す斜視図
解図である。
【図10】図8の床ユニットの他の変形例の要部を示す
斜視図解図である。
【図11】図8の床ユニットのさらに他の変形例の要部
を示す斜視図解図である。
【図12】図8の床ユニットの別の変形例の要部を示す
斜視図解図である。
【図13】図8の床ユニットのさらに別の変形例の要部
を示す斜視図解図である。
【図14】図9の床ユニットの要部の変形例を示す平面
図解図である。
【図15】図14に示す要部の断面図解図である。
【図16】この発明の背景となる従来の床構造の一例を
示す平面図である。
【図17】図16の床構造の要部を示す斜視図解図であ
る。
【符号の説明】
10 床ユニット 12 ユニット本体 14 単位パネル 14a 中央片 14b,14c 片部材 14d 突出部 14e 樋部材 16 ボルト 18 ナット 20 溝部 22 第1の通路 24 縦桟 26 排水溝 28 支持板 30 第2の通路 32 第3の通路 34 第4の通路 36 突起部 38 貫通孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の床ユニットを並設してなる立体駐
    車場の床構造において、 前記床ユニットは、立体駐車場の床面を形成するための
    複数の単位パネル、および前記単位パネルを支持するた
    めのユニット本体を含み、 前記単位パネルの幅方向の少なくとも一端側には、隣接
    した単位パネルとの間に溝部を設けるための突部が複数
    形成され、隣接した単位パネルが前記突部において突き
    合わされて、溝部を有しながら互いに固着される、床構
    造。
  2. 【請求項2】 複数の床ユニットを並設してなる立体駐
    車場の床構造において、 前記床ユニットは、立体駐車場の床面を形成するための
    複数の単位パネル、および前記単位パネルを支持するた
    めのユニット本体を含み、 前記単位パネルは、床面を形成するための面部材、およ
    び前記面部材の幅方向の両端に対して略垂直に接続さ
    れ、前記面部材と一体に形成される2枚の片部材を含
    み、 前記片部材の外側側面には、隣接した単位パネルとの間
    に溝部を設けるための突部が形成され、 前記単位パネルは、複数枚平行に配設され、それぞれ前
    記突部において突き合わされて溝部を有しながら互いに
    固着される、床構造。
  3. 【請求項3】 隣接した前記単位パネルは、突き合わさ
    れた前記突部を貫通するボルトおよびナットで連結され
    固着される、請求項1または請求項2の床構造。
  4. 【請求項4】 前記単位パネル間の前記溝部からの漏水
    を防止するための排水手段が前記溝部の下方に配設され
    る、請求項1ないし請求項3のいずれかの床構造。
  5. 【請求項5】 前記排水手段は、前記片部材の下端と一
    端に形成される、請求項4の床構造。
  6. 【請求項6】 前記ユニット本体は、前記単位パネルの
    延びる方向と平行に延び、前記単位パネルの下方に互い
    に平行に配置される複数の縦桟を含み、 前記単位パネルの幅方向両側は、前記縦桟によって支持
    され、 前記縦棧の内部に前記排水手段としての排水溝が形成さ
    れる、請求項1ないし請求項5のいずれかの床構造。
  7. 【請求項7】 前記単位パネルの2枚の片部材、および
    前記縦桟には、それぞれ前記排水溝内を掃除するための
    切り欠きが形成される、請求項6の床構造。
  8. 【請求項8】 前記単位パネルの前記面部材には、流体
    を流通させるための貫通孔が形成され、 前記貫通孔の下方に漏水を防止するための排水手段が配
    置される、請求項1ないし請求項7のいずれかの床構
    造。
  9. 【請求項9】 前記単位パネルの前記面部材の表面に
    は、滑り止めのための多数の突起が形成され、前記突起
    を貫通するようにして、流体を流通させるための貫通孔
    が形成されて、 前記貫通孔の下方に漏水を防止するための排水手段が配
    置される、請求項1ないし請求項8のいずれかの床構
    造。
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