JPH07331342A - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結鉱の製造方法

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JPH07331342A
JPH07331342A JP12352394A JP12352394A JPH07331342A JP H07331342 A JPH07331342 A JP H07331342A JP 12352394 A JP12352394 A JP 12352394A JP 12352394 A JP12352394 A JP 12352394A JP H07331342 A JPH07331342 A JP H07331342A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】還元粉化性状が良好な低SiO2焼結鉱の製造方法
の提供。 【構成】粒径 0.5mm以下の粒子を30重量%以上含み、か
つ焼結鉱のSiO2濃度が 3.0〜4.7 重量%となるように配
合した焼結原料を一括して高速攪拌羽根を内蔵した混合
機(例えば、アイリッヒミキサー)で混合した後、焼結
する。前記混合機で混合した後、転動型造粒機(ドラム
ミキサー)を使用して造粒すれば、本発明方法の効果を
一層高めることができる。 【効果】SiO2濃度が低くても還元粉化性状の良好な焼結
鉱を製造することが可能で、焼結鉱の配合比を高めるこ
とができ、良質塊鉱原料の枯渇に十分に対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉に装入する原料中
の焼結鉱の比率を高めるために必要なSiO2成分の少ない
焼結鉱を還元粉化性を悪化させることなく製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉に装入される焼結鉱の一般的な製造
工程は次のとおりである。即ち、まず鉄鉱石粉、粉コー
クス、石灰石等の焼結原料を混合造粒機内で適当量の水
分を加えつつ造粒する。こうして擬似粒化された焼結原
料を焼結機のパレットに装入し、焼結原料充填層の上部
から点火し、充填層の上部から下部に向かって空気を吸
引して、原料中の粉コークスを上部から順次燃焼させて
焼結原料を焼成する。焼成後はパレットを傾転して焼成
物(焼結ケーキと称する)を取り出し、破砕、冷却した
後に、一定粒径以上の成品が高炉原料として供される。
なお、一定粒径以下の粉粒体(返鉱と称する)は再び焼
結原料に供される。
【0003】上述の焼成過程において、焼結原料粒子が
高温下で部分的に溶融し、この溶融部が焼結原料粉粒体
を相互に結合して塊状化する。この融液には、 Fe2O3
CaO系 (カルシウムフェライト系) の融液と FeO−SiO2
系 (シリケート系スラグ) の融液の2種類が存在する
が、カルシウムフェライト系融液は冷却過程でヘマタイ
トを晶出し、この晶出したヘマタイトが焼結鉱の還元粉
化性を悪化させる。従って、シリケート系スラグを積極
的に生成させれば焼結鉱の耐還元粉化性を良好にするこ
とができるので、実操業においてはSiO2系副原料を増配
する等、焼結原料中のSiO2濃度を上昇させる方策が講ぜ
られている。
【0004】しかし、近年、良質の塊鉱が枯渇してきた
ため、高炉装入原料に占める焼結鉱の比率(焼結比)を
高める操業が一般的になってきた。ところが、焼結鉱の
SiO2濃度を一定にしたまま焼結比を上昇させると、高炉
スラグ量が増加し、高炉における単位溶銑量あたりの燃
料所要量が増大し、高炉操業に支障をきたすので、これ
を回避するためにSiO2の含有率の低い焼結鉱が必要にな
ってきた。
【0005】焼結鉱の耐還元粉化性を改善する方法とし
ては、SiO2系副原料を粒径1mm以下に破砕する方法が提
案されている(「鉄と鋼」第68年(1982)2200〜2206
頁)。これはSiO2系副原料の反応面積を増大させること
によって、未反応で残存するSiO2成分量を抑制し、焼結
鉱のSiO2含有率の低下を図ったものである。しかしこの
方法では、SiO2系副原料を破砕するための装置が必要と
なり、コスト高になる。
【0006】また、例えば特開平2−170926号公報に
は、円柱形ロッドを内蔵したドラム型振動混練機を使用
して他の焼結原料とともにSiO2成分を含有する鉱石を混
練処理する方法が開示されている。この方法によれば、
SiO2系副原料が破砕されるとともに他の焼結原料とSiO2
系副原料が混合され、SiO2成分を含有する鉱石の破砕と
焼結原料の混合を1台の混合機で行うことができる。し
かし、この方法も以下のような欠点を有している。すな
わち、粗粒の焼結原料が破砕されるということである。
焼結原料の造粒は核となる粗粒の周りに微粉を付着させ
ることにより行われるが、破砕されて核となる粗粒が減
少すると造粒が困難となり、造粒後の粒径が小さくな
る。この造粒後の粒径の減少は、造粒後の焼結原料を焼
結機のパレットに装入したときの充填層の通気性を悪化
させ、その結果、焼結時間が延長して焼結生産率の悪化
を招く。
【0007】さらに、良質の鉱塊が枯渇してきたため
に、粒径 0.5mm以下の粒子を多量に含む微細粉鉱石を焼
結鉱の原料として用いる必要性が将来生じることが予想
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、SiO2濃度の低い焼結鉱(低SiO2焼結鉱)であ
って、しかも、耐還元粉化性が良好な焼結鉱を焼結生産
率を悪化させることなく製造する方法を提供することを
課題としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
焼結鉱の製造方法にある。
【0010】(1) 粒径 0.5mm以下の粒子を30重量%以上
含み、かつ焼結鉱のSiO2濃度が 3.0〜4.7 重量%となる
ように配合した焼結原料を一括して高速攪拌羽根を内蔵
した混合機で混合した後に焼結することを特徴とする焼
結鉱の製造方法。
【0011】(2) 高速攪拌羽根を内蔵した混合機で混合
した後に転動型造粒機を使用して造粒することを特徴と
する前記(1) に記載の焼結鉱の製造方法。
【0012】本発明において、粒子の大きさを表すmmは
篩目の代表径で、例えば粒径 0.5mm以下の粒子とは篩目
が 0.5mmの篩の篩下を、また、粒径2〜1mmの粒子とは
篩目が2mmの篩の篩下であって1mmの篩に懸かる粒子を
意味する。
【0013】前記の「粒径 0.5mm以下の粒子を30重量%
以上含み、」とは、原料を配合した時点で、その原料中
に粒径 0.5mm以下の粒子が30重量%以上含まれているこ
とを意味し、「SiO2濃度が 3.0〜4.7 重量%」とは、原
料を配合し、焼結した後の焼結鉱中のSiO2濃度が 3.0〜
4.7 重量%であることを意味する。
【0014】本発明方法で使用する高速攪拌羽根を内蔵
した混合機とは、円筒形パン内に攪拌を目的とする羽根
が設置されており、このパンと羽根の双方が回転運動す
るタイプの混合機であり、例えば、アイリッヒミキサー
(商品名) と呼ばれる混合機が代表的なものである。こ
のタイプの混合機は、羽根の回転速度が数百rpm と高速
であり、圧密作用がないので、十分な均一混合が可能で
ある。
【0015】前記のような高速攪拌羽根を内蔵した混合
機で焼結原料を混合した後に、更に転動型造粒機を使用
して造粒すれば、一層望ましい。
【0016】本発明方法において、焼結鉱のSiO2濃度が
3.0〜4.7 重量%となるように焼結原料を配合するの
は、SiO2濃度が 3.0重量%未満では、後述するようにSi
O2成分の反応性を良好にしたとしても、焼結鉱の還元粉
化性の改善が見込まれず、一方、SiO2濃度が 4.7重量%
を超えると融液の発生量が多く、焼結鉱の耐還元粉化性
が良好になるので、敢えて本発明方法を採用する必要が
ないからである。言い換えれば、本発明方法において
は、高炉装入原料に占める焼結比を高めることができる
ように焼結鉱のSiO2濃度が 3.0〜4.7 重量%となるよう
な焼結原料を対象とし、この低SiO2焼結鉱の耐還元粉化
性の改善を図るものである。
【0017】
【作用】以下、本発明方法について詳細に説明する。な
お、「%」は「重量%」を意味する。
【0018】図1は、前記(1) の方法の概略工程図で、
1は焼結原料(副原料を含む)を容れた原料層、2はそ
の原料層1から所定の配合になるように切り出された粉
鉄鉱石、粉コークス、石灰石、蛇紋粉等を混合、造粒す
るアイリッヒミキサーである。また、図2は前記(2) の
方法の概略工程図で、アイリッヒミキサー2の後段にド
ラムミキサー3が設けられている。
【0019】前記の焼結原料を高速攪拌羽根を内蔵した
混合機で混合するのは以下の理由によるものである。
【0020】従来から、SiO2成分の反応性を高めること
によって焼結鉱内に未反応で残存するSiO2が減少し、焼
結鉱の耐還元粉化性が改善されることが一般に知られて
いるが、本発明者らはSiO2成分を含有する鉱石を破砕す
ることなく、SiO2成分の反応性を高める方法について検
討を重ねた結果、下記の〜が有効であることを見い
だした。
【0021】造粒後の原料(これを「擬似粒子」とい
う)を構成する粒子間の結合力を高める。
【0022】前記のように、焼結原料の造粒は核となる
粗粒(核粒子)の周りに微粉(微粒)を付着させること
により行われるが、これらの粒子間の結合力が弱いと焼
結の際の熱衝撃(乾燥)によって微粉が剥離したり、擬
似粒子を構成する粒子同志の接触状態が悪くなり、SiO2
成分の反応(固相反応)が進行しにくくなる。
【0023】造粒の際に、核粒子にも付着粉にもなら
ない、つまり造粒に関与しない粒子の存在量を低下させ
る。
【0024】造粒に関与しない粒子とは、主として粒径
が0.25〜2.0mm の、言わば、中間粒径を有する粒子であ
る(製銑研究(1976) No.288,10頁)。このような粒子は
造粒後においても他の粒子との接触状態が悪いので、こ
のような粒子が多量に存在すると反応性が悪くなる。
【0025】SiO2成分を含有する鉱石を他の焼結原料
と均一に混合する。
【0026】SiO2濃度の高い鉱石 (例えば蛇紋岩) は粘
性が高く、その粒子同士が凝集した状態から粒子単位ま
で分離することが困難なので、SiO2濃度の高い粒子同志
が凝集して実質的に高SiO2成分の粗粒が存在するのと同
等な状態を呈しやすい。このように混合が不均一な場合
は、SiO2の反応性が低下する。
【0027】本発明者らは、上記〜を達成する方策
について検討した結果、高速攪拌羽根を内蔵した混合機
で焼結原料を一括して混合するのが有効であることを確
認した。高速攪拌羽根を内蔵した混合機とは、前記のよ
うに、円筒形パン内に羽根が設置され、パンと羽根の双
方が回転運動するタイプの混合機で、アイリッヒミキサ
ーが代表的なものであるが、ドラムミキサー内に攪拌羽
根を設置した混合機でも適用可能である。
【0028】高速攪拌羽根を内蔵した混合機を使用する
と、強力な混合力によって混合の際添加した水分を原料
全体に浸透させ、粒子径に関係なく、全ての粒子の表面
に水膜を形成させることが可能となる。その結果、粒子
の可塑性が上昇し、造粒の際に付着粉として機能する微
粉の付着力が高められて、擬似粒子を構成する粒子間の
結合力が上昇する。つまり、これによって前記の条件
を満たすことができる。
【0029】また、強力な混合力によって水滴が微細化
され、粒子径に係わりなく粒子表面に水膜が形成される
ので、例えば、ドラムミキサーを使用する通常の造粒法
では造粒に関与しにくい粒径0.25〜2.0mm の粒子も可塑
化されて他の粒子と付着するようになる(これにより、
の条件も満たされる)。
【0030】強力な混合力によって、例えば粘性の高い
蛇紋粉をその粒子同士が凝集した状態から粒子単位まで
分離することが可能となるので、他の焼結原料との均一
な混合を促進し、凝集によるSiO2成分の偏在をなくする
ことができる (の条件も満たされる) 。
【0031】上記の高速攪拌羽根を内蔵した混合機を使
用して焼結原料を混合した後に焼結する方法が前記(1)
の焼結鉱の製造方法である。
【0032】上記の効果が得られる強力な混合力を確保
するために、高速攪拌羽根の回転数は100rpm以上とする
のが望ましい。なお、高速攪拌羽根を内蔵した混合機は
圧密作用がないので原料粒子を破砕することはない。
【0033】本発明方法で使用する混合機は強力な混合
力を有しているので、SiO2源として粘着性の高い副原料
(例えば、蛇紋粉) を使用する方が効果が大きい。具体
的には、SiO2成分を殆ど含まない鉄鉱石とSiO2系副原料
との組み合わせの方が、鉄鉱石としては比較的SiO2成分
を多く含む鉱石 (例えば、鉄品位の低いバンドッカ)を
使用し、SiO2系副原料は使用しない場合よりも効果が大
きい。粘着性の高い副原料を使用する場合は、強力な混
合力によって粘性の高い原料の粒子同士の凝集状態を粒
子単位まで分離する過程で他の焼結原料との均一な混合
が促進されるからである。
【0034】焼結原料が粒径 0.5mm以下の粒子を30%以
上含むこととしたのは、30%未満では核となる粒径の大
きい粒子に対して付着粉となる粒径の小さい粒子(微
粉)が少ないので、通常のミキサー (例えば、ドラムミ
キサー) で十分に造粒でき、本発明方法を適用する必要
性が少ないからである。
【0035】前記(2) の発明は、上記の高速攪拌羽根を
内蔵した混合機で混合した後に転動型造粒機を使用して
造粒する方法である。この場合における造粒に必要な水
分は高速攪拌羽根を内蔵した混合機で混合する段階で添
加しておくのが望ましい。この方法によれば、擬似粒子
の粒径(擬似粒度)が一層大きくなるので焼結時の原料
充填層の通気性がよくなり、生産率を一層向上させるこ
とができる。
【0036】焼結鉱の製造において上記本発明方法を適
用すれば、SiO2成分の反応性を高めることができるの
で、SiO2の含有率の低い焼結原料を用いても耐還元粉化
性の良好な焼結鉱を製造することができ、焼結比を高め
ることが可能となる。
【0037】
【実施例1】高速攪拌羽根を内蔵した混合機を使用して
本発明方法により焼結原料の造粒を行い、擬似粒子の乾
燥による崩壊の抑制効果、および造粒に関与しない粒子
の存在量を減少させる効果、すなわち中間粒径粒子を造
粒に関与させる効果について調査した。原料の粒度構成
および造粒方法を表1に、また、使用した造粒機の仕様
を表2に示す。なお、表1および後述の表3、表5にお
ける粒径を表す−5mmは、粒径2mm以下の粒子を意味す
る。
【0038】(イ)擬似粒子の乾燥による崩壊 下記の擬似粒度分布調査bにおける粒径2mm以下の粒子
の重量比率と、同じく下記の擬似粒度分布調査aにおけ
る粒径2mm以下の粒子の重量比率との差により評価し
た。この差が小さい方が擬似粒子の乾燥による崩壊が少
なく、焼結時の原料通気性が向上する。
【0039】〔擬似粒度分布調査a〕造粒後原料を 450
〜500g単位まで縮分した後、湿潤状態のまま手篩いで篩
分ける。
【0040】〔擬似粒度分布調査b〕擬似粒度分布調査
aを行った後の原料を 110℃で2時間乾燥処理し、篩分
ける。
【0041】(ロ)中間粒径粒子の造粒への関与 下記の擬似粒子を構成する粒子の粒径分布調査(擬似粒
度別、即ち、粒径の異なる擬似粒子別)の結果から、粒
径2〜1mm、1〜0.5mm および 0.5〜0.25mmの粒子がそ
れぞれどの粒径の擬似粒子にどの程度含まれていたの
か、即ち、擬似粒子中における分布状態を解析し、これ
らの粒径粒子の造粒への関与を評価した。
【0042】〔擬似粒子を構成する粒子の粒径分布調査
(擬似粒度別)〕擬似粒度分布調査bを行った後の擬似
粒度別の原料をそれぞれ水洗によって構成粒子単位まで
分解し、篩分ける。
【0043】調査結果を図3および図4に示す。
【0044】図3は擬似粒子の乾燥崩壊についての調査
結果で、縦軸は擬似粒度分布調査bにおける粒径2mm以
下の粒子の重量比率と擬似粒度分布調査aにおける粒径
2mm以下の粒子の重量比率との差である。アイリッヒミ
キサーを使用した本発明例では、使用しない比較例に比
べて乾燥による擬似粒子の崩壊が著しく減少しているこ
とがわかる。
【0045】図4は中間粒径粒子の造粒への関与につい
ての調査結果で、粒径 0.5〜0.25mm、1〜0.5mm および
2〜1mmの中間粒径粒子(ここでは、「構成粒子」とい
う)について、それぞれの構成粒子の擬似粒子中におけ
る分布状態を示す図である。
【0046】横軸は擬似粒子の粒径範囲で、例えば、左
側の図(構成粒子の粒径範囲が0.25−0.5 mm)におい
て、「 0.5−1」は、造粒後原料を湿潤状態のまま手篩
いで篩分け、次いで、 110℃で乾燥処理した後再度篩分
けたその中の粒径1〜0.5 mmの擬似粒子を表す。また、
縦軸の構成粒子の存在比は、その粒径1〜0.5 mmの擬似
粒子を水洗によって構成粒子単位まで分解し、篩分けた
その中の粒径 0.5〜0.25mmの粒子の存在比を意味する。
【0047】図4中の実線は本発明例、破線は比較例で
あり、□および■印は構成粒子の粒径が擬似粒子の粒径
と合致する場合の比率で、構成粒子は単独で存在し、造
粒には関与していない場合、△および▲は構成粒子がそ
れよりも1ランク径の大きい擬似粒子中に存在する比率
で、構成粒子が核粒子として機能している場合、○およ
び●印は構成粒子がそれよりも2ランク以上径の大きい
擬似粒子中に存在する比率で、構成粒子が付着粉として
機能している場合である。
【0048】図4の結果から、アイリッヒミキサーを使
用した場合(本発明例)は、使用しない場合(比較例)
に比べて、構成粒子のままで存在する比率が著しく減少
し(□印と■印との比較)、構成粒子径が 0.5〜0.25mm
の場合は付着粉として機能するものが増え、1〜0.5mm
および2〜1mmの場合は核粒子として機能するものが増
えていることがわかる。
【0049】
【実施例2】表3に示すA〜Cの配合の焼結原料につい
て本発明方法を適用して焼結鍋試験を行い、還元粉化率
(RDI)および焼成時通風性(JPU)を測定して耐
還元粉化性の改善効果を調査した。SiO2成分濃度は、配
合Aにおいて 4.5%、配合Bにおいて 5.2%、配合Cに
おいて 4.5%である。
【0050】用いた造粒機は実施例1の場合と同じで、
造粒方法は表4に示すとおりである。また、表5に原料
配合と造粒方法の組合せを示す。
【0051】焼成は、造粒後の原料を 300mmφの円筒型
のポットに装入して層高500mm とし、空塔風速21.8Nm3/
m2・min の一定条件で行った。空塔風速を一定とした理
由は、焼結鉱の品質に対する影響が大きい焼成時間を一
定にするためである。つまり焼結のヒートパターンを一
定条件として焼結鉱の品質を評価した。なお、点火条件
は、LPG87リットル/分で2分間とし、焼成終了はB
TP(Burn Through Point,排ガス温度最高到達点) とし
た。
【0052】調査結果を図5に示す。図5の結果から、
本発明方法を適用すれば、RDIが改善され、特に、ア
イリッヒミキサーで混合した後、更に転動型造粒機を使
用して造粒すれば(本発明例2)、RDIが焼結鉱のSi
O2濃度が高い配合Bの焼結原料を用いた場合(参考例
1)と同等レベルまで改善されるとともに、焼成時の通
気性も高く、高生産性、高歩留りをも達成可能であるこ
とがわかる。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【発明の効果】本発明方法によれば、SiO2濃度が低くて
も還元粉化性状の良好な焼結鉱を製造することができ
る。本発明方法で得られる低SiO2焼結鉱を用いれば、焼
結鉱の配合比を高めても高炉の安定操業が可能となり、
良質塊鉱原料の枯渇に十分に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一例の概略工程を示す図である。
【図2】本発明方法の他の例の概略工程を示す図であ
る。
【図3】擬似粒子の乾燥崩壊に対する本発明方法の抑制
効果を示す図である。
【図4】中間粒径粒子の造粒への関与に対する本発明方
法の効果を示す図である。
【図5】焼結鉱の耐還元粉化性に対する本発明方法の効
果を示す図である。
【符号の説明】
1:原料槽、2:アイリッヒミキサー、3:ドラムミキ
サー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径 0.5mm以下の粒子を30重量%以上含
    み、かつ焼結鉱のSiO2濃度が 3.0〜4.7 重量%となるよ
    うに配合した焼結原料を一括して高速攪拌羽根を内蔵し
    た混合機で混合した後に焼結することを特徴とする焼結
    鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】高速攪拌羽根を内蔵した混合機で混合した
    後に転動型造粒機を使用して造粒することを特徴とする
    請求項1に記載の焼結鉱製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180030596A (ko) 2015-08-11 2018-03-23 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 소결광의 제조 방법
KR20180072810A (ko) 2015-11-30 2018-06-29 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 소결광의 제조 방법
KR20180110034A (ko) 2016-03-04 2018-10-08 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 소결광의 제조 방법

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