JPH07330778A - 新規四環式ピペリジンおよび1,4−オキサジン化合物、その製造方法ならびにそれを含有する製剤組成物 - Google Patents
新規四環式ピペリジンおよび1,4−オキサジン化合物、その製造方法ならびにそれを含有する製剤組成物Info
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- JPH07330778A JPH07330778A JP7141772A JP14177295A JPH07330778A JP H07330778 A JPH07330778 A JP H07330778A JP 7141772 A JP7141772 A JP 7141772A JP 14177295 A JP14177295 A JP 14177295A JP H07330778 A JPH07330778 A JP H07330778A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 式:
(式中、例えばA−Bは(CH2)2 、XはCH2 、Yは
酸素原子、Rは水素原子、C1 〜C10アルキル等、nは
1である)で示される新規化合物、その幾何異性体、そ
のラセミ混合物若しくはラセミ体、光学異性体若しくは
鏡像異性体、又は製薬上許容され得る酸とのその塩、な
らびに当該化合物を含む製剤組成物。 【効果】 D3 ドーパミン作動性受容体に対して高い親
和性を示す反面、D2 ドーパミン作動性受容体に対して
低い親和性を示すものであり、強力な抗うつ病効果を有
する。
酸素原子、Rは水素原子、C1 〜C10アルキル等、nは
1である)で示される新規化合物、その幾何異性体、そ
のラセミ混合物若しくはラセミ体、光学異性体若しくは
鏡像異性体、又は製薬上許容され得る酸とのその塩、な
らびに当該化合物を含む製剤組成物。 【効果】 D3 ドーパミン作動性受容体に対して高い親
和性を示す反面、D2 ドーパミン作動性受容体に対して
低い親和性を示すものであり、強力な抗うつ病効果を有
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な四環式ピペリジ
ンおよびオキサジン化合物、その製造法ならびにそれを
含有する製剤組成物に関する。
ンおよびオキサジン化合物、その製造法ならびにそれを
含有する製剤組成物に関する。
【0002】より詳しくは、本発明は、一般式(I):
【0003】
【化2】
【0004】〔式中、XおよびYは、同一でも、異なっ
ていてもよく、それぞれ酸素原子またはCH2 を表し;
A−Bは、−(CH2 )2 −または−HC=CH−を表
し、その上: ・Yが酸素原子を表すときは、A−Bは−(CH2 )3
−を表してもよく、 ・YがCH2 を表すときは、A−Bは −H2 C−CO− または −H2 C−CH(OH)− を表してもよく;Rは、水素原子、又はC1 〜C10アル
キル、C3 〜C10アルケニルもしくはC3 〜C10アルキ
ニル基〔それぞれ直鎖もしくは分岐鎖であってよく、そ
れぞれ、場合により、炭素原子数3〜8のシクロアルキ
ル基で、またはフェニル、チエニルおよびピリジルの各
基(それぞれ、場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシ
ル基、ならびに1〜6個の炭素原子を有する直鎖または
分岐鎖状の、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれ
る1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよ
い)から選ばれるアリール基で置換されていてもよい〕
を表し;nは、 ・XがCH2 を表すときは、0または1を表し、 ・Xが酸素原子を表すときは、1のみを表す〕で示され
る化合物に関する。
ていてもよく、それぞれ酸素原子またはCH2 を表し;
A−Bは、−(CH2 )2 −または−HC=CH−を表
し、その上: ・Yが酸素原子を表すときは、A−Bは−(CH2 )3
−を表してもよく、 ・YがCH2 を表すときは、A−Bは −H2 C−CO− または −H2 C−CH(OH)− を表してもよく;Rは、水素原子、又はC1 〜C10アル
キル、C3 〜C10アルケニルもしくはC3 〜C10アルキ
ニル基〔それぞれ直鎖もしくは分岐鎖であってよく、そ
れぞれ、場合により、炭素原子数3〜8のシクロアルキ
ル基で、またはフェニル、チエニルおよびピリジルの各
基(それぞれ、場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシ
ル基、ならびに1〜6個の炭素原子を有する直鎖または
分岐鎖状の、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれ
る1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよ
い)から選ばれるアリール基で置換されていてもよい〕
を表し;nは、 ・XがCH2 を表すときは、0または1を表し、 ・Xが酸素原子を表すときは、1のみを表す〕で示され
る化合物に関する。
【0005】本発明の生成物は、2種類の幾何異性体、
すなわちシスおよびトランスの形態で存在することが可
能である。これら2形態は本発明に包含される。同様
に、不斉炭素原子の存在は、本発明の分子がラセミ混合
物またはラセミ体の形態で、および光学異性体または鏡
像異性体の形態で存在することを含意し、これらにも本
発明は及ぶ。その上、本発明の化合物は、製薬上許容さ
れ得る有機または無機の酸との塩を形成してもよく、こ
れらの塩も本発明の一部を形成する。
すなわちシスおよびトランスの形態で存在することが可
能である。これら2形態は本発明に包含される。同様
に、不斉炭素原子の存在は、本発明の分子がラセミ混合
物またはラセミ体の形態で、および光学異性体または鏡
像異性体の形態で存在することを含意し、これらにも本
発明は及ぶ。その上、本発明の化合物は、製薬上許容さ
れ得る有機または無機の酸との塩を形成してもよく、こ
れらの塩も本発明の一部を形成する。
【0006】
【従来の技術】本発明に最も近い従来の技術は、下記の
構造:
構造:
【0007】
【化3】
【0008】〔ここで、 ・X’は、酸素原子を表すか(ヨーロッパ公開特許第0
246 633 号公報)、または ・X’は、−CH2 −を表す(ヨーロッパ公開特許第0
161 218 号公報)〕を有するベンゾピラン化合物、
246 633 号公報)、または ・X’は、−CH2 −を表す(ヨーロッパ公開特許第0
161 218 号公報)〕を有するベンゾピラン化合物、
【0009】および下記の構造:
【0010】
【化4】
【0011】を有する化合物であって、国際公開特許第
93 24471号公報に記載され、中枢神経系の障害、例えば
精神分裂病またはパーキンソン病の治療に用いられる。
93 24471号公報に記載され、中枢神経系の障害、例えば
精神分裂病またはパーキンソン病の治療に用いられる。
【0012】これらの物質は、D2 ドーパミン作動性受
容体に対してその効果を発揮し、そのようにして厄介な
副作用、例えば:プロラクチン分泌の増大、筋肉のこわ
ばりまたは運動制止、および、長期にわたる投与の後
に、異常な不随意運動(晩発性運動障害)の発症を生起
する。
容体に対してその効果を発揮し、そのようにして厄介な
副作用、例えば:プロラクチン分泌の増大、筋肉のこわ
ばりまたは運動制止、および、長期にわたる投与の後
に、異常な不随意運動(晩発性運動障害)の発症を生起
する。
【0013】最近、P. Sokoloff ら〔Nature、第347 巻
(1990年)147 ページ〕は、D3 と呼ばれる新しいドー
パミン作動性受容体の存在を立証した。大脳辺縁系にお
けるその高濃度、ならびに乳腺刺激細胞(lactotrophic
cells)および黒質線状体系におけるその低密度は、プ
ロラクチンの分泌に対する効果が皆無であり、錐体外路
型症候群を比較的生起しにくい抗精神病剤を得るための
好ましい標的を与える。
(1990年)147 ページ〕は、D3 と呼ばれる新しいドー
パミン作動性受容体の存在を立証した。大脳辺縁系にお
けるその高濃度、ならびに乳腺刺激細胞(lactotrophic
cells)および黒質線状体系におけるその低密度は、プ
ロラクチンの分泌に対する効果が皆無であり、錐体外路
型症候群を比較的生起しにくい抗精神病剤を得るための
好ましい標的を与える。
【0014】本発明の化合物を用いて生体外で実施され
た研究(クローン化されたヒトやラットのD2 およびD
3 受容体との結合)は、これらが、D3 ドーパミン作動
性受容体には高い親和性を有するが、D2 ドーパミン作
動性受容体に対しては低い親和性を示すにすぎないリガ
ンドのように振舞うことを示している。したがって、D
2 受容体の場合とは対照的にD3 受容体に対する本発明
の生成物の高い選択度は、本発明の生成物に関しては、
D2 に特異的な物質と比較して、副作用の明確な減少を
予見することを可能にする。
た研究(クローン化されたヒトやラットのD2 およびD
3 受容体との結合)は、これらが、D3 ドーパミン作動
性受容体には高い親和性を有するが、D2 ドーパミン作
動性受容体に対しては低い親和性を示すにすぎないリガ
ンドのように振舞うことを示している。したがって、D
2 受容体の場合とは対照的にD3 受容体に対する本発明
の生成物の高い選択度は、本発明の生成物に関しては、
D2 に特異的な物質と比較して、副作用の明確な減少を
予見することを可能にする。
【0015】この選択性は、ドーパミン作動性の系に作
用する医薬として最も特に用いるための価値を、本発明
の生成物に与えるが、それは、それらがD2 リガンドの
望ましくない効果を生起しないと思われるからである。
用する医薬として最も特に用いるための価値を、本発明
の生成物に与えるが、それは、それらがD2 リガンドの
望ましくない効果を生起しないと思われるからである。
【0016】したがって、本発明の化合物は、それらの
化学構造ばかりでなく、それらの薬理学的および治療的
活性においても、従来の技術による化合物とは異なる。
化学構造ばかりでなく、それらの薬理学的および治療的
活性においても、従来の技術による化合物とは異なる。
【0017】生体内(in vivo )で実施された研究は下
記のことを可能にした: (1)M. J. Millanの方法〔Eur. J. Pharmacol.、第26
0 巻(1994年)R3 〜R5 〕に従い、D3 受容体に対す
る本発明の生成物の拮抗的活性(D3 原型作動薬:7−
OH−DPATによって誘導される低体温症の逆転)を
動物で立証すること、(2)Porsolt が1978年に発表し
た周知の強制的水泳試験〔Eur. J. Pharmacol.、第47巻
379 〜391 ページ〕を用いて、うつ病の治療におけるそ
のような生成物の有用性を最初に立証すること。
記のことを可能にした: (1)M. J. Millanの方法〔Eur. J. Pharmacol.、第26
0 巻(1994年)R3 〜R5 〕に従い、D3 受容体に対す
る本発明の生成物の拮抗的活性(D3 原型作動薬:7−
OH−DPATによって誘導される低体温症の逆転)を
動物で立証すること、(2)Porsolt が1978年に発表し
た周知の強制的水泳試験〔Eur. J. Pharmacol.、第47巻
379 〜391 ページ〕を用いて、うつ病の治療におけるそ
のような生成物の有用性を最初に立証すること。
【0018】更に、文献によれば、D3 ドーパミン作動
性受容体に優先的に作用する生成物は、薬物濫用の治療
に〔B. Caine:Science 、第260 巻(1993年)1,814 ペ
ージ〕、抗パーキンソン病薬剤として〔Carlsson:J. N
eur. Transm.、第94巻(1993年)11〜19ページ〕、抗精
神病剤として、および記憶障害に〔P. Sokoloff :前
出〕用い得ることが広く認められている。
性受容体に優先的に作用する生成物は、薬物濫用の治療
に〔B. Caine:Science 、第260 巻(1993年)1,814 ペ
ージ〕、抗パーキンソン病薬剤として〔Carlsson:J. N
eur. Transm.、第94巻(1993年)11〜19ページ〕、抗精
神病剤として、および記憶障害に〔P. Sokoloff :前
出〕用い得ることが広く認められている。
【0019】本発明の生成物は、このように、非常に価
値のある薬理学的および治療的特性を有し、抗うつ病
剤、抗精神病剤、抗パーキンソン病剤および抗健忘症剤
としてそれらを用いることが可能である点で、中枢神経
系の障害に対する医薬として提示される。これらは、薬
物乱用に付随する障害の治療にも適する。
値のある薬理学的および治療的特性を有し、抗うつ病
剤、抗精神病剤、抗パーキンソン病剤および抗健忘症剤
としてそれらを用いることが可能である点で、中枢神経
系の障害に対する医薬として提示される。これらは、薬
物乱用に付随する障害の治療にも適する。
【0020】本発明は、1,4−オキサジン族に属する
本発明の化合物、すなわち、Yが酸素原子を表す式
(I)の化合物の製造法にも及ぶ。
本発明の化合物、すなわち、Yが酸素原子を表す式
(I)の化合物の製造法にも及ぶ。
【0021】その製造法は、式(II)の化合物:
【0022】
【化5】
【0023】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりであり、R’は、 ・それぞれ、場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基、ならびにそれぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖
または分岐鎖状のアルキル基およびアルコキシ基から選
ばれる1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていて
もよいフェニル、チエニルまたはピリジルの各基; ・炭素原子数3〜8のシクロアルキル基; ・C1 〜C9 アルキル、C2 〜C9 アルケニルもしくは
C2 〜C9 アルキニルの各基〔それぞれ直鎖もしくは分
岐鎖であってよく、それぞれ、場合により、炭素原子数
3〜8のシクロアルキル基で、またはフェニル、チエニ
ルおよびピリジルの各基(それぞれ、場合により、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、ならびに1〜6個の炭素原
子を有する直鎖または分岐鎖状のアルキル基およびアル
コキシ基から選ばれる1個もしくはそれ以上の置換基で
置換されていてもよい)から選ばれるアリール基で置換
されていてもよい〕を表す〕で示される化合物を還元し
て、式(III):
されたとおりであり、R’は、 ・それぞれ、場合により、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基、ならびにそれぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖
または分岐鎖状のアルキル基およびアルコキシ基から選
ばれる1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていて
もよいフェニル、チエニルまたはピリジルの各基; ・炭素原子数3〜8のシクロアルキル基; ・C1 〜C9 アルキル、C2 〜C9 アルケニルもしくは
C2 〜C9 アルキニルの各基〔それぞれ直鎖もしくは分
岐鎖であってよく、それぞれ、場合により、炭素原子数
3〜8のシクロアルキル基で、またはフェニル、チエニ
ルおよびピリジルの各基(それぞれ、場合により、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、ならびに1〜6個の炭素原
子を有する直鎖または分岐鎖状のアルキル基およびアル
コキシ基から選ばれる1個もしくはそれ以上の置換基で
置換されていてもよい)から選ばれるアリール基で置換
されていてもよい〕を表す〕で示される化合物を還元し
て、式(III):
【0024】
【化6】
【0025】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりであり、R”はRと同じ意味を有するが、
水素およびメチルを除く〕で示される化合物を得て;こ
の化合物(III)を式(IV):
されたとおりであり、R”はRと同じ意味を有するが、
水素およびメチルを除く〕で示される化合物を得て;こ
の化合物(III)を式(IV):
【0026】
【化7】
【0027】〔式中、Hal およびHal'は、同一でも、異
なっていてもよく、それぞれ塩素または臭素原子を表
す〕で示される酸ハロゲン化物で処理して、式(V):
なっていてもよく、それぞれ塩素または臭素原子を表
す〕で示される酸ハロゲン化物で処理して、式(V):
【0028】
【化8】
【0029】〔式中、A−B、X、n、R”およびHal
は上記に定義されたとおりである〕で示される化合物を
得て;これを、例えば水素化ナトリウムなどのアルカリ
金属水素化物で処理して、式(VI):
は上記に定義されたとおりである〕で示される化合物を
得て;これを、例えば水素化ナトリウムなどのアルカリ
金属水素化物で処理して、式(VI):
【0030】
【化9】
【0031】〔式中、A−B、X、nおよびR”は上記
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得て;
これを、水素化アルミニウムリチウムで処理して、式
(Ia):
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得て;
これを、水素化アルミニウムリチウムで処理して、式
(Ia):
【0032】
【化10】
【0033】〔式中、A−B、X、nおよびR”は上記
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得、そ
してR”がベンジルを表すならば、対応する式(I
a'):
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得、そ
してR”がベンジルを表すならば、対応する式(I
a'):
【0034】
【化11】
【0035】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示される化合物を脱ベンジル化
して、式(Ib):
されたとおりである〕で示される化合物を脱ベンジル化
して、式(Ib):
【0036】
【化12】
【0037】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示される化合物を得、次いで、
これをメチル化剤で処理して、式(Ic):
されたとおりである〕で示される化合物を得、次いで、
これをメチル化剤で処理して、式(Ic):
【0038】
【化13】
【0039】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示される化合物を得ることを特
徴とする。
されたとおりである〕で示される化合物を得ることを特
徴とする。
【0040】これに代えて、A−Bが−HC=CH−を
表す式(I)の化合物、すなわち、式:
表す式(I)の化合物、すなわち、式:
【0041】
【化14】
【0042】〔式中、X、nおよびRは上記に定義され
たとおりである〕に相当する化合物を、A−Bが(CH
2 )2 を表す式(I)に対応する化合物の酸化によって
製造してもよい。
たとおりである〕に相当する化合物を、A−Bが(CH
2 )2 を表す式(I)に対応する化合物の酸化によって
製造してもよい。
【0043】(酸化は、好都合には、例えば、酢酸中で
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾ
キノンを用いて実施する)。
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾ
キノンを用いて実施する)。
【0044】式(Ia)、(Ib)および(Ic)の化合物全
体は、Yが酸素原子を表す式(I)の化合物全体を形成
する。
体は、Yが酸素原子を表す式(I)の化合物全体を形成
する。
【0045】式(II)の化合物の還元は、好都合には、
例えばテトラヒドロフランなどの適切な溶媒中で、水素
化アルミニウムリチウムを用いて実施する。
例えばテトラヒドロフランなどの適切な溶媒中で、水素
化アルミニウムリチウムを用いて実施する。
【0046】式(Ia' )の化合物の脱ベンジル化は、例
えばPd/Cなどの慣用の水素化触媒の存在下で、加圧
するか、または加圧せずに、水素の作用によって特に充
分に実施される。
えばPd/Cなどの慣用の水素化触媒の存在下で、加圧
するか、または加圧せずに、水素の作用によって特に充
分に実施される。
【0047】式(Ib)の化合物のメチル化は、ギ酸中
で、ハロゲン化メチル、硫酸メチル、リン酸メチルまた
はホルムアルデヒドを用いて特に適切に実施される。
で、ハロゲン化メチル、硫酸メチル、リン酸メチルまた
はホルムアルデヒドを用いて特に適切に実施される。
【0048】1,4−オキサジン化合物については、式
(II)の出発アルコールは、式(IIcis)および(IItran
s):
(II)の出発アルコールは、式(IIcis)および(IItran
s):
【0049】
【化15】
【0050】〔式中、A−B、X、R’およびnは上記
に定義されたとおりである〕で示されるシスおよびトラ
ンスの2種類の幾何異性体の形態で存在してよい。
に定義されたとおりである〕で示されるシスおよびトラ
ンスの2種類の幾何異性体の形態で存在してよい。
【0051】式(IIcis)および(IItrans)の化合物全体
は、式(II)の化合物全体を形成する。
は、式(II)の化合物全体を形成する。
【0052】式(IItrans)の化合物は、式(VII):
【0053】
【化16】
【0054】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示されるアミノケトン類から得
られるが、これは式(VII) の化合物を、式(VIII):
されたとおりである〕で示されるアミノケトン類から得
られるが、これは式(VII) の化合物を、式(VIII):
【0055】
【化17】
【0056】〔式中、R’およびHal は上記に定義され
たとおりである〕で示される酸ハロゲン化物の存在下で
ショッテン−バウマン反応に付して、式(IX):
たとおりである〕で示される酸ハロゲン化物の存在下で
ショッテン−バウマン反応に付して、式(IX):
【0057】
【化18】
【0058】〔式中、A−B、X、nおよびR’は上記
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得、こ
れをアルカリ金属ホウ水素化物によって還元することに
より得られる。
に定義されたとおりである〕で示される化合物を得、こ
れをアルカリ金属ホウ水素化物によって還元することに
より得られる。
【0059】式(VII)のアミノケトンは、既知の物質で
あるか、または既知の方法を用いて既知の物質から得て
よい。
あるか、または既知の方法を用いて既知の物質から得て
よい。
【0060】式(IIcis)の化合物は、式(X):
【0061】
【化19】
【0062】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示されるアジドケトン類から得
られるが、これは式(X)の化合物を水素化アルミニウ
ムリチウムで還元して、式(XI):
されたとおりである〕で示されるアジドケトン類から得
られるが、これは式(X)の化合物を水素化アルミニウ
ムリチウムで還元して、式(XI):
【0063】
【化20】
【0064】〔式中、A−B、Xおよびnは上記に定義
されたとおりである〕で示されるシスの幾何学的形態の
アミノアルコールを導き、これを式(VIII)の酸ハロゲ
ン化物の作用に付すことにより得られる。
されたとおりである〕で示されるシスの幾何学的形態の
アミノアルコールを導き、これを式(VIII)の酸ハロゲ
ン化物の作用に付すことにより得られる。
【0065】式(X)のアジドケトン類は、既知の物質
であるか、または、下記に出発材料の製造に関する節で
示すとおり、既知の方法を用いて既知の物質から形成さ
れる。
であるか、または、下記に出発材料の製造に関する節で
示すとおり、既知の方法を用いて既知の物質から形成さ
れる。
【0066】同様に、式(III)、(V)、(VI)、(I
a)、(Ia' )、(Ib)および(Ic)の化合物は、シス
およびトランスの幾何学的形態で存在する。
a)、(Ia' )、(Ib)および(Ic)の化合物は、シス
およびトランスの幾何学的形態で存在する。
【0067】本発明は、ピペリジン族に属する本発明の
化合物、すなわちYがCH2 を表す式(I)の化合物の
製造法にも及ぶが、この方法は、式(XII):
化合物、すなわちYがCH2 を表す式(I)の化合物の
製造法にも及ぶが、この方法は、式(XII):
【0068】
【化21】
【0069】〔式中、Xおよびnは上記に定義されたと
おりである〕で示される化合物を還元して、式(XII
I):
おりである〕で示される化合物を還元して、式(XII
I):
【0070】
【化22】
【0071】〔式中、Xおよびnは上記に定義されたと
おりである〕で示される化合物を得、この化合物を式
(VIII):
おりである〕で示される化合物を得、この化合物を式
(VIII):
【0072】
【化23】
【0073】〔式中、R’およびHal は上記に定義され
たとおりである〕で示される酸ハロゲン化物で処理し
て、式(XIV ):
たとおりである〕で示される酸ハロゲン化物で処理し
て、式(XIV ):
【0074】
【化24】
【0075】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをクロ
ロホルム中で三臭化ホウ素の作用に付して、式(XV):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをクロ
ロホルム中で三臭化ホウ素の作用に付して、式(XV):
【0076】
【化25】
【0077】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをフリ
ーデル−クラフツ反応によってアルキル化して、式(XV
I):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをフリ
ーデル−クラフツ反応によってアルキル化して、式(XV
I):
【0078】
【化26】
【0079】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これを塩基
性媒体中で環化して、式(XVII):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これを塩基
性媒体中で環化して、式(XVII):
【0080】
【化27】
【0081】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをホウ
水素化ナトリウムで還元して、式(XVIII):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをホウ
水素化ナトリウムで還元して、式(XVIII):
【0082】
【化28】
【0083】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これを酸性
媒体中で脱水して、式(XIX):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これを酸性
媒体中で脱水して、式(XIX):
【0084】
【化29】
【0085】〔式中、X、nおよびR’は上記に定義さ
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをトル
エンの水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウ
ムナトリウムの溶液で還元して、式(Id):
れたとおりである〕で示される化合物を得、これをトル
エンの水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウ
ムナトリウムの溶液で還元して、式(Id):
【0086】
【化30】
【0087】〔式中、X、nおよびRは上記に定義され
たとおりである〕で示される化合物を得、これを、場合
により、炭素担持−Ptまたは−Pd触媒の存在下で、
加圧するか、または加圧せずに、水素によって還元して
式(Ie):
たとおりである〕で示される化合物を得、これを、場合
により、炭素担持−Ptまたは−Pd触媒の存在下で、
加圧するか、または加圧せずに、水素によって還元して
式(Ie):
【0088】
【化31】
【0089】〔式中、R、Xおよびnは上記に定義され
たとおりである〕で示される化合物を得てもよいことを
特徴とする。
たとおりである〕で示される化合物を得てもよいことを
特徴とする。
【0090】式(Ie)の化合物は、場合により、式(XV
II)の化合物を硫化ジメチル−ボランで還元することに
よって得てもよい。
II)の化合物を硫化ジメチル−ボランで還元することに
よって得てもよい。
【0091】他方、水素化アルミニウムを用いた式(XV
II)の化合物の還元は、式(If):
II)の化合物の還元は、式(If):
【0092】
【化32】
【0093】〔式中、X、nおよびRは上記に定義され
たとおりである〕で示される化合物に導き、これを酸化
剤、例えば二酸化マンガンまたはジョーンズ試薬を用い
て酸化して、式(Ig):
たとおりである〕で示される化合物に導き、これを酸化
剤、例えば二酸化マンガンまたはジョーンズ試薬を用い
て酸化して、式(Ig):
【0094】
【化33】
【0095】〔式中、X、nおよびRは上記に定義され
たとおりである〕で示される化合物を得てもよい。
たとおりである〕で示される化合物を得てもよい。
【0096】ピペリジン族に属する属する化合物の製造
については、式(XII)の化合物を、テトラヒドロフラン
中で水素化アルミニウムリチウムによるか、またはテト
ラヒドロフラン中で硫化ジメチル−ボランによるかのい
ずれかで還元する。
については、式(XII)の化合物を、テトラヒドロフラン
中で水素化アルミニウムリチウムによるか、またはテト
ラヒドロフラン中で硫化ジメチル−ボランによるかのい
ずれかで還元する。
【0097】式(XV)の化合物のアルキル化は、好都合
には、塩化メチレン中で三塩化ホウ素および三塩化アル
ミニウムの存在下で、クロロアセトニトリルを用いて実
施する。
には、塩化メチレン中で三塩化ホウ素および三塩化アル
ミニウムの存在下で、クロロアセトニトリルを用いて実
施する。
【0098】式(XVI)の化合物の環化は、クロロホルム
中で第三級アミン、例えばトリエチルアミンを用いて実
施する。
中で第三級アミン、例えばトリエチルアミンを用いて実
施する。
【0099】式(XVIII)の化合物の脱水は、より好都合
には、無機酸、例えば塩酸中で実施する。
には、無機酸、例えば塩酸中で実施する。
【0100】ピペリジン族に属する化合物の製造につい
ては、式(XII)の出発ピペリジノン類は、式(XIIcis)
および(XIItrans):
ては、式(XII)の出発ピペリジノン類は、式(XIIcis)
および(XIItrans):
【0101】
【化34】
【0102】〔式中、Xおよびnは上記に定義されたと
おりである〕で示されるシスおよびトランスの2種類の
幾何異性体の形態で存在してよい。
おりである〕で示されるシスおよびトランスの2種類の
幾何異性体の形態で存在してよい。
【0103】式(XIIcis)および(XIItrans)の化合物
全体は、式(XII)の化合物全体を形成する。
全体は、式(XII)の化合物全体を形成する。
【0104】式(XIIcis)および(XIItrans)の化合物
は、式(XX):
は、式(XX):
【0105】
【化35】
【0106】〔式中、Xおよびnは上記に定義されたと
おりである〕で示される化合物の還元によって得られる
が、化合物(XX)自体は、式(XXI):
おりである〕で示される化合物の還元によって得られる
が、化合物(XX)自体は、式(XXI):
【0107】
【化36】
【0108】〔式中、Xおよびnは上記に定義されたと
おりである〕で示される化合物から、ベンゼン中でAP
TSの存在下で、還流下ピロリジンを作用させ、その
後、80℃、次いで140℃で過剰なアクリルアミドで
処理することによって得られる。
おりである〕で示される化合物から、ベンゼン中でAP
TSの存在下で、還流下ピロリジンを作用させ、その
後、80℃、次いで140℃で過剰なアクリルアミドで
処理することによって得られる。
【0109】式(XIItrans)の化合物は、トリフルオロ
酢酸の存在下、塩化メチレン中でのトリエチルシランに
よる式(XX)の化合物の還元によって得られ、式(XIIc
is)の化合物は、Pt/Cの存在下での式(XX)の化合
物の接触還元によって、62%の式(XIIcis)の化合物
および36%の(XIItrans)の化合物からなる反応混合
物のクロマトグラフィーによる分離後に得られる。
酢酸の存在下、塩化メチレン中でのトリエチルシランに
よる式(XX)の化合物の還元によって得られ、式(XIIc
is)の化合物は、Pt/Cの存在下での式(XX)の化合
物の接触還元によって、62%の式(XIIcis)の化合物
および36%の(XIItrans)の化合物からなる反応混合
物のクロマトグラフィーによる分離後に得られる。
【0110】同様に、式(XIII)、(XIV)、(XV)、
(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(Id)、(Ie)、
(If)および(Ig)の化合物は、シスおよびトランスの
幾何学的形態で存在する。
(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(Id)、(Ie)、
(If)および(Ig)の化合物は、シスおよびトランスの
幾何学的形態で存在する。
【0111】
【実施例】下記の実施例は、本発明を説明するが、いか
なる場合でもそれを限定しない。融点は、ケフラー(Ko
efler)加熱板を用いるか(K)、または顕微鏡下で加熱
板を用いて(M.K.)測定した。陽子核磁気共鳴スペ
クトル(NMR)は、テトラメチルシラン(TMS)を
内部参照として用いて、(そうでないと指示されていな
い限り)200MHz で実施した。化学シフトは百万部あ
たりの部(ppm)で表した。
なる場合でもそれを限定しない。融点は、ケフラー(Ko
efler)加熱板を用いるか(K)、または顕微鏡下で加熱
板を用いて(M.K.)測定した。陽子核磁気共鳴スペ
クトル(NMR)は、テトラメチルシラン(TMS)を
内部参照として用いて、(そうでないと指示されていな
い限り)200MHz で実施した。化学シフトは百万部あ
たりの部(ppm)で表した。
【0112】実施例1: trans −3,4,4a,5,6,8,9,11b−オク
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−プロピル−2H−ナフタレン 段階A:N−(8−オキソ−2,3,6,7−テトラヒ
ドロ−5H−ナフト〔2,3−b〕フラン−7−イル)
プロピオンアミド トリエチルアミン23mlおよび塩化プロピオニル5.7
mlを、塩化メチレン170mlに懸濁させた塩酸dl−7
−アミノ−2,3,6,7−テトラヒドロ−5H−ナフ
ト〔2,3−b〕フラン−8−オン17gに連続して加
えた。室温で2時間攪拌した後、反応混合物を水洗し、
傾瀉し、濃縮して乾燥した。所望の化合物20gを得
た。 融点:162〜164℃(K)、収率:100%。
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−プロピル−2H−ナフタレン 段階A:N−(8−オキソ−2,3,6,7−テトラヒ
ドロ−5H−ナフト〔2,3−b〕フラン−7−イル)
プロピオンアミド トリエチルアミン23mlおよび塩化プロピオニル5.7
mlを、塩化メチレン170mlに懸濁させた塩酸dl−7
−アミノ−2,3,6,7−テトラヒドロ−5H−ナフ
ト〔2,3−b〕フラン−8−オン17gに連続して加
えた。室温で2時間攪拌した後、反応混合物を水洗し、
傾瀉し、濃縮して乾燥した。所望の化合物20gを得
た。 融点:162〜164℃(K)、収率:100%。
【0113】段階B:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)プロピオンアミド エタノール400mlへの前段階で得られた化合物20g
の溶液に、ホウ水素化ナトリウム3gを少量ずつ加え
た。反応が完了したとき(TLC)に、反応混合物を減
圧下で濃縮し、水に溶解し、酢酸エチルで抽出した。有
機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し
て、所望の化合物13gを得た。 融点:182〜184℃(K)、収率:65%。
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)プロピオンアミド エタノール400mlへの前段階で得られた化合物20g
の溶液に、ホウ水素化ナトリウム3gを少量ずつ加え
た。反応が完了したとき(TLC)に、反応混合物を減
圧下で濃縮し、水に溶解し、酢酸エチルで抽出した。有
機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し
て、所望の化合物13gを得た。 融点:182〜184℃(K)、収率:65%。
【0114】1H−NMR(DMSOd6 ): 6.9ppm, s, 1H; 6.8ppm, s, 1H; 5.2ppm, 1H交換可能;
4.45ppm, t, 2H; 4.3ppm, t, 1H(J ≒7.9Hz); 3.8ppm,
m, 1H(J ≒7.9Hz); 3.1ppm, t, 2H; 2.7ppm, t,2H; 2.1
5ppm, q, 2H; 1.95〜1.6ppm, 2m, 2H; 1ppm, t, 3H
4.45ppm, t, 2H; 4.3ppm, t, 1H(J ≒7.9Hz); 3.8ppm,
m, 1H(J ≒7.9Hz); 3.1ppm, t, 2H; 2.7ppm, t,2H; 2.1
5ppm, q, 2H; 1.95〜1.6ppm, 2m, 2H; 1ppm, t, 3H
【0115】段階C:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)プロピルアミン テトラヒドロフラン130mlに溶解した前段階で得られ
た化合物13gを、テトラヒドロフラン60mlへの水素
化アルミニウムリチウム4.7gの懸濁液に滴加した。
室温で18時間後、反応混合物を水3.12ml、その
後、20%水酸化ナトリウム溶液2.5ml、次いで、水
11.5mlで加水分解した。無機塩を濾去し、濾液を減
圧下で濃縮した後、所望の化合物11.7gを得た。 融点:144〜146℃(K)、収率:94%。
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)プロピルアミン テトラヒドロフラン130mlに溶解した前段階で得られ
た化合物13gを、テトラヒドロフラン60mlへの水素
化アルミニウムリチウム4.7gの懸濁液に滴加した。
室温で18時間後、反応混合物を水3.12ml、その
後、20%水酸化ナトリウム溶液2.5ml、次いで、水
11.5mlで加水分解した。無機塩を濾去し、濾液を減
圧下で濃縮した後、所望の化合物11.7gを得た。 融点:144〜146℃(K)、収率:94%。
【0116】段階D:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−N−プロピル−2−クロロ
アセトアミド 酢酸エチル600mlに溶解した前段階で得られた化合物
11.5gに、飽和炭酸ナトリウム溶液300ml、その
後塩化クロロアセチル3.8mlを加えた。反応が完了し
た時(TLC)に、反応混合物を傾瀉し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の化
合物19gを得た。 融点:65〜70℃(K)、収率:100%。
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−N−プロピル−2−クロロ
アセトアミド 酢酸エチル600mlに溶解した前段階で得られた化合物
11.5gに、飽和炭酸ナトリウム溶液300ml、その
後塩化クロロアセチル3.8mlを加えた。反応が完了し
た時(TLC)に、反応混合物を傾瀉し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の化
合物19gを得た。 融点:65〜70℃(K)、収率:100%。
【0117】段階E:trans −4a,5,6,8,9,
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキ
サジノ〔3,2−h〕3−オキソ−4−プロピル−2H
−ナフタレン アセトニトリル76mlおよびテトラヒドロフラン380
mlの混合物への前段階で得られた化合物19gの溶液
を、テトラヒドロフラン50mlへの水素化ナトリウム
6.7g(油中で50%)の懸濁液に滴加した。反応が
完了したときに、過剰な水素化物をエタノールで分解
し、反応混合物を濃縮して乾燥し、水に溶解し、酢酸エ
チルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、減圧下で濃縮して、所望の化合物8.5gを得た。 融点:>260℃(K)、収率:53%。
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキ
サジノ〔3,2−h〕3−オキソ−4−プロピル−2H
−ナフタレン アセトニトリル76mlおよびテトラヒドロフラン380
mlの混合物への前段階で得られた化合物19gの溶液
を、テトラヒドロフラン50mlへの水素化ナトリウム
6.7g(油中で50%)の懸濁液に滴加した。反応が
完了したときに、過剰な水素化物をエタノールで分解
し、反応混合物を濃縮して乾燥し、水に溶解し、酢酸エ
チルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、減圧下で濃縮して、所望の化合物8.5gを得た。 融点:>260℃(K)、収率:53%。
【0118】段階F:実施例の表題化合物 前段階で得られた化合物8.5gを、段階Cに用いたの
と同じ条件下で処理した。酢酸エチルからの再結晶の
後、所望の化合物2.5gを得た。 融点:92〜94℃(K)、収率:34%。
と同じ条件下で処理した。酢酸エチルからの再結晶の
後、所望の化合物2.5gを得た。 融点:92〜94℃(K)、収率:34%。
【0119】1H−NMR(DMSOd6 ): 6.9ppm, s, 1H; 6.7ppm, s, 1H; 4.5ppm, t, 2H; 4.1pp
m, d, 1H(J, 8.3Hz); 3.95ppm, dd, 1H; 3.75ppm, td,
1H; 3.15ppm, t, 2H; 2.8ppm, m, 4H; 2.3〜2.15ppm,
m, 3H; 2.05ppm, m, 1H(J, 8.3Hz); 1.5ppm, m, 3H; 0.
85ppm, t, 3H
m, d, 1H(J, 8.3Hz); 3.95ppm, dd, 1H; 3.75ppm, td,
1H; 3.15ppm, t, 2H; 2.8ppm, m, 4H; 2.3〜2.15ppm,
m, 3H; 2.05ppm, m, 1H(J, 8.3Hz); 1.5ppm, m, 3H; 0.
85ppm, t, 3H
【0120】実施例2: trans −3,4,4a,5,6,8,9,11b−オク
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−(2−フェニルエチル)−2H−ナフタレ
ン 段階A:N−(8−オキソ−2,3,6,7−テトラヒ
ドロ−5H−ナフト〔2,3−b〕フラン−7−イル)
フェニルアセトアミド この化合物は、実施例1の段階Aに記載した方法を用い
るが、塩化プロピオニルをフェニル酢酸クロリドで置き
換えて得た。 融点:171〜173℃(K)、収率:100%。
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−(2−フェニルエチル)−2H−ナフタレ
ン 段階A:N−(8−オキソ−2,3,6,7−テトラヒ
ドロ−5H−ナフト〔2,3−b〕フラン−7−イル)
フェニルアセトアミド この化合物は、実施例1の段階Aに記載した方法を用い
るが、塩化プロピオニルをフェニル酢酸クロリドで置き
換えて得た。 融点:171〜173℃(K)、収率:100%。
【0121】段階B:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)ベンジルアミド この化合物は、実施例1の段階Bに記載した方法を、前
段階の化合物に適用して得た。 融点:148〜150℃(K)、収率:75%。
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)ベンジルアミド この化合物は、実施例1の段階Bに記載した方法を、前
段階の化合物に適用して得た。 融点:148〜150℃(K)、収率:75%。
【0122】1H−NMR(CDCl3 ): 7.3ppm, m, 5H; 6.95 〜6.8ppm, 2s, 2H; 4.5ppm, t+m,
3H(J, 7.9Hz); 4.0ppm,m, 1H(J, 7.9Hz); 3.6ppm, s,
2H; 3.15ppm, t, 2H; 2.9ppm, m, 2H; 2.15〜1.7ppm,
m, 2H
3H(J, 7.9Hz); 4.0ppm,m, 1H(J, 7.9Hz); 3.6ppm, s,
2H; 3.15ppm, t, 2H; 2.9ppm, m, 2H; 2.15〜1.7ppm,
m, 2H
【0123】段階C:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−2−フェニルエチルアミン 実施例1の段階Cに記載した手順を追うことによって、
前段階の化合物から所望の化合物を得た。 融点:144〜148℃(K)、収率:67%。
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−2−フェニルエチルアミン 実施例1の段階Cに記載した手順を追うことによって、
前段階の化合物から所望の化合物を得た。 融点:144〜148℃(K)、収率:67%。
【0124】段階D:trans −N−(8−ヒドロキシ−
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−N−(2−フェニルエチル
アミン)−2−クロロアセトアミド 実施例1の段階Dに従って、前段階の化合物からこの化
合物をフォーム(泡状)の形態で得た。 収率:100%
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロナフト〔2,3
−b〕フラン−7−イル)−N−(2−フェニルエチル
アミン)−2−クロロアセトアミド 実施例1の段階Dに従って、前段階の化合物からこの化
合物をフォーム(泡状)の形態で得た。 収率:100%
【0125】段階E:trans −4a,5,6,8,9,
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキ
サジノ〔3,2−h〕3−オキソ−4−(2−フェニル
エチル)−2H−ナフタレン 実施例1の段階Eに従って、前段階の化合物からこの化
合物を得た。 融点:214〜216℃(K)、収率:34%。
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキ
サジノ〔3,2−h〕3−オキソ−4−(2−フェニル
エチル)−2H−ナフタレン 実施例1の段階Eに従って、前段階の化合物からこの化
合物を得た。 融点:214〜216℃(K)、収率:34%。
【0126】段階F:実施例の表題化合物 実施例1の段階Fに記載した方法を前段階の化合物に適
用することによって、ジイソプロピルエーテルからの再
結晶後に表題化合物を得た。 融点:98〜100℃(K)、収率:10%。
用することによって、ジイソプロピルエーテルからの再
結晶後に表題化合物を得た。 融点:98〜100℃(K)、収率:10%。
【0127】1H−NMR(CDCl3 ): 7.4 〜7.1ppm, m, 5H; 6.95 〜6.85ppm, 2s, 2H; 4.5pp
m, t, 2H; 4.25ppm, d,1H(J, 8.5Hz); 4.15〜3.8ppm, 2
dd, 2H; 3.2〜2.5ppm, m, 10H(J, 8.5Hz); 2.3ppm, m,
2H; 1.7〜1.5ppm, m, 1H
m, t, 2H; 4.25ppm, d,1H(J, 8.5Hz); 4.15〜3.8ppm, 2
dd, 2H; 3.2〜2.5ppm, m, 10H(J, 8.5Hz); 2.3ppm, m,
2H; 1.7〜1.5ppm, m, 1H
【0128】実施例3: trans −3,4,4a,5,6,8,9,11b−オク
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−(シクロプロピルメチル)−2H−ナフタ
レン 実施例1の方法に従うが、段階Aで塩化プロピオニルを
シクロプロパンカルボン酸クロリドに代えて、この化合
物を得た。 融点:98〜100℃(K)、収率:4%。 (7段階)
タヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ〔3,
2−h〕4−(シクロプロピルメチル)−2H−ナフタ
レン 実施例1の方法に従うが、段階Aで塩化プロピオニルを
シクロプロパンカルボン酸クロリドに代えて、この化合
物を得た。 融点:98〜100℃(K)、収率:4%。 (7段階)
【0129】1H−NMR(CDCl3 ): 6.95および6.80ppm, 2s, 2H; 4.5ppm, t, 2H; 4.25ppm,
d, 1H(J≒8.5Hz); 4.0ppm, 2dd, 2H; 3.1ppm, m, 3H(J
≒8.5Hz); 3.0 〜2.7ppm, m, 3H; 2.55ppm, t, 1H; 2.4
〜2.1ppm, m, 3H; 1.55ppm, m, 1H; 0.9ppm, m, 1H; 0.
55ppm, m, 2H; 0.15ppm, m, 2H
d, 1H(J≒8.5Hz); 4.0ppm, 2dd, 2H; 3.1ppm, m, 3H(J
≒8.5Hz); 3.0 〜2.7ppm, m, 3H; 2.55ppm, t, 1H; 2.4
〜2.1ppm, m, 3H; 1.55ppm, m, 1H; 0.9ppm, m, 1H; 0.
55ppm, m, 2H; 0.15ppm, m, 2H
【0130】実施例4: cis −3,4,4a,8,9,11b−ヘキサヒドロフ
ロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕4
−プロピル−5H−ベンゾピラン段階A:cis −2,
3,7,8−テトラヒドロ−3−アミノ−4−ヒドロキ
シフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 1時間にわたり、THF300mlに溶解した2,3,
7,8−テトラヒドロ−3−アジド−4−オキソフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン(製造2を参照されたい)
を、THF200mlに懸濁した水素化アルミニウムリチ
ウム8.1gに室温にて加えた。室温で18時間の後、
水5.6ml、次いで20%水酸化ナトリウム溶液4.5
ml、次いで水20.4mlで反応混合物を加水分解した。
無機塩を濾去し、次いで、蒸発器を用いて濾液を濃縮し
た後、得られた残渣を酸塩基交換手法を用いて精製し
て、所望の化合物15gを得た。 収率:51%。
ロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕4
−プロピル−5H−ベンゾピラン段階A:cis −2,
3,7,8−テトラヒドロ−3−アミノ−4−ヒドロキ
シフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 1時間にわたり、THF300mlに溶解した2,3,
7,8−テトラヒドロ−3−アジド−4−オキソフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン(製造2を参照されたい)
を、THF200mlに懸濁した水素化アルミニウムリチ
ウム8.1gに室温にて加えた。室温で18時間の後、
水5.6ml、次いで20%水酸化ナトリウム溶液4.5
ml、次いで水20.4mlで反応混合物を加水分解した。
無機塩を濾去し、次いで、蒸発器を用いて濾液を濃縮し
た後、得られた残渣を酸塩基交換手法を用いて精製し
て、所望の化合物15gを得た。 収率:51%。
【0131】段階B:cis −2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−3−プロピオニルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物2.5gを、実施例1の段階Dに記載し
たとおり(塩化2−クロロアセチルに代えて塩化プロピ
オニルを用いて)処理して、所望の化合物1.6gを得
た。 融点:192℃(K)、収率:51%。
ドロ−3−プロピオニルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物2.5gを、実施例1の段階Dに記載し
たとおり(塩化2−クロロアセチルに代えて塩化プロピ
オニルを用いて)処理して、所望の化合物1.6gを得
た。 融点:192℃(K)、収率:51%。
【0132】NMR400MHz (DMSO−d6 ): 7.5ppm, d, 1H; 6.7ppm, s, 1H; 6.6ppm, s, 1H; 5.6pp
m, d, 1H; 4.5ppm, m, 3H; 4.1ppm, m, 1H; 3.9ppm, d,
2H; 3.1ppm, t, 2H; 2.2ppm, q, 2H; 1.0ppm, t, 3H
m, d, 1H; 4.5ppm, m, 3H; 4.1ppm, m, 1H; 3.9ppm, d,
2H; 3.1ppm, t, 2H; 2.2ppm, q, 2H; 1.0ppm, t, 3H
【0133】シス異性の証明は、4.5ppm での陽子
(OHを有する炭素が有する陽子)と4.1ppm での陽
子(NHを有する炭素が有する陽子)との間の核オーバ
ーハウザー効果の存在による。
(OHを有する炭素が有する陽子)と4.1ppm での陽
子(NHを有する炭素が有する陽子)との間の核オーバ
ーハウザー効果の存在による。
【0134】段階C:cis −2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−3−プロピルアミノ−4−ヒドロキシフロ〔2,
3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物1.5gを、実施例1の段階Cに記載し
たとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、フ
ラッシュクロマトグラフィーの後、所望の化合物1gを
油の形態で得た。 収率:70%。
ドロ−3−プロピルアミノ−4−ヒドロキシフロ〔2,
3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物1.5gを、実施例1の段階Cに記載し
たとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、フ
ラッシュクロマトグラフィーの後、所望の化合物1gを
油の形態で得た。 収率:70%。
【0135】段階D:cis −2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−3−(N−プロピル−2−クロロアセトアミド)
−4−ヒドロキシフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物1gを、実施例1の段階Dに記載したと
おり、塩化2−クロロアセチルで処理して、所望の化合
物1.05gをフォームの形態で得た。 収率:81%。
ドロ−3−(N−プロピル−2−クロロアセトアミド)
−4−ヒドロキシフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物1gを、実施例1の段階Dに記載したと
おり、塩化2−クロロアセチルで処理して、所望の化合
物1.05gをフォームの形態で得た。 収率:81%。
【0136】段階E:cis −4a,8,9,11b−テ
トラヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ
〔5,6−c〕3−オキソ−4−プロピル−2H,5H
−ベンゾピラン 前段階の化合物1gを、実施例1の段階Eに記載したと
おり、水素化ナトリウムで処理して、所望の化合物0.
86gをフォームの形態で得た。 収率:97%。
トラヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ
〔5,6−c〕3−オキソ−4−プロピル−2H,5H
−ベンゾピラン 前段階の化合物1gを、実施例1の段階Eに記載したと
おり、水素化ナトリウムで処理して、所望の化合物0.
86gをフォームの形態で得た。 収率:97%。
【0137】段階F:cis −3,4,4a,8,9,1
1b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキサ
ジノ〔5,6−c〕4−プロピル−5H−ベンゾピラン 前段階の化合物0.81gを、実施例1の段階Fに記載
したとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、
フラッシュクロマトグラフィーの後、所望の化合物0.
21gを遊離塩基の形態で得た。
1b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキサ
ジノ〔5,6−c〕4−プロピル−5H−ベンゾピラン 前段階の化合物0.81gを、実施例1の段階Fに記載
したとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、
フラッシュクロマトグラフィーの後、所望の化合物0.
21gを遊離塩基の形態で得た。
【0138】NMR(CDCl3 ): 6.7ppm, s, 2H; 4.7〜4.4ppm, m, 4H; 4.1ppm, d, 1H;
3.9ppm, m, 2H; 3.0〜3.3ppm, m, 3H; 2.8〜2.5ppm, m,
4H; 1.55ppm, m, 2H; 0.95ppm, t, 3H
3.9ppm, m, 2H; 3.0〜3.3ppm, m, 3H; 2.8〜2.5ppm, m,
4H; 1.55ppm, m, 2H; 0.95ppm, t, 3H
【0139】この生成物をジエチルエーテル10mlに溶
解し、塩化水素の2.3規定エーテル溶液0.4ml
(1.1当量)をこれに加え、次いで、形成された固体
をフリットを通して濾過し、ジエチルエーテルで洗浄
し、減圧下で乾燥して、所望の化合物0.22gを塩酸
塩の形態で得た。 融点:122〜125℃(MK)、収率:30%。
解し、塩化水素の2.3規定エーテル溶液0.4ml
(1.1当量)をこれに加え、次いで、形成された固体
をフリットを通して濾過し、ジエチルエーテルで洗浄
し、減圧下で乾燥して、所望の化合物0.22gを塩酸
塩の形態で得た。 融点:122〜125℃(MK)、収率:30%。
【0140】NMR(DMSO−d6 +NaOD): 6.65ppm, s, 1H; 6.55ppm, s, 1H; 4.5 〜4.3ppm, m, 3
H; 4.3ppm, dd, 1H; 4.0ppm, dd, 1H; 3.65ppm, m, 2H;
3.1ppm, t, 2H; 2.85ppm, m, 1H; 2.7 〜2.4ppm, m, 4
H; 1.45ppm, m, 2H; 0.85ppm, t, 3H
H; 4.3ppm, dd, 1H; 4.0ppm, dd, 1H; 3.65ppm, m, 2H;
3.1ppm, t, 2H; 2.85ppm, m, 1H; 2.7 〜2.4ppm, m, 4
H; 1.45ppm, m, 2H; 0.85ppm, t, 3H
【0141】実施例5: trans −3,4,4a,8,9,11b−ヘキサヒドロ
フロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕
4−プロピル−5H−ベンゾピラン 段階A:2,3,7,8−テトラヒドロ−3−プロピオ
ニルアミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 製造3で得られた生成物7.25gを実施例1の段階D
に記載したとおり(塩化2−クロロアセチルに代えて塩
化プロピオニルを用いて)処理して、所望の化合物7.
3gを得た。 融点:184℃(K)、収率:94%。
フロ〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕
4−プロピル−5H−ベンゾピラン 段階A:2,3,7,8−テトラヒドロ−3−プロピオ
ニルアミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 製造3で得られた生成物7.25gを実施例1の段階D
に記載したとおり(塩化2−クロロアセチルに代えて塩
化プロピオニルを用いて)処理して、所望の化合物7.
3gを得た。 融点:184℃(K)、収率:94%。
【0142】段階B:trans −2,3,7,8−テトラ
ヒドロ−3−プロピオニルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の生成物6.5gを、実施例1の段階Bに記載し
たとおり、ホウ水素化ナトリウムで処理して、所望の化
合物5.5gを得た。 収率:84%。
ヒドロ−3−プロピオニルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の生成物6.5gを、実施例1の段階Bに記載し
たとおり、ホウ水素化ナトリウムで処理して、所望の化
合物5.5gを得た。 収率:84%。
【0143】NMR400MHz (DMSO−d6 ): 7.7ppm, d, 1H; 6.7ppm, s,
1H; 6.65ppm, s, 1H; 5.55
ppm, d, 1H; 4.45ppm, t, 2
H; 4.35ppm, m, 1H; 4.1pp
m, m, 1H; 3.9ppm, m, 2H;
3.1ppm, m, 2H; 2.15ppm,
m, 2H; 1.0ppm, t, 3H
1H; 6.65ppm, s, 1H; 5.55
ppm, d, 1H; 4.45ppm, t, 2
H; 4.35ppm, m, 1H; 4.1pp
m, m, 1H; 3.9ppm, m, 2H;
3.1ppm, m, 2H; 2.15ppm,
m, 2H; 1.0ppm, t, 3H
【0144】トランス異性の証明は、4.35ppm
での陽子と4.1ppm でのそれとの間の核オーバーハウ
ザー効果の存在による。
での陽子と4.1ppm でのそれとの間の核オーバーハウ
ザー効果の存在による。
【0145】段階C:trans −2,3,7,8−テトラ
ヒドロ−3−プロピルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の生成物5.4gを、実施例1の段階Cに記載し
たとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、酢
酸エチルからの2回の再結晶の後、所望の化合物2.8
gを得た。 融点:136〜138℃(K)、収率:55%。
ヒドロ−3−プロピルアミノ−4−ヒドロキシフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の生成物5.4gを、実施例1の段階Cに記載し
たとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、酢
酸エチルからの2回の再結晶の後、所望の化合物2.8
gを得た。 融点:136〜138℃(K)、収率:55%。
【0146】段階D:trans −2,3,7,8−テトラ
ヒドロ−3−(N−プロピル−2−クロロアセトアミ
ド)−4−ヒドロキシフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物2.7gを、実施例1の段階Dに記載し
たとおり、塩化2−クロロアセチルで処理して、所望の
化合物3.5gをフォームの形態で得た。 収率:100%。
ヒドロ−3−(N−プロピル−2−クロロアセトアミ
ド)−4−ヒドロキシフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物2.7gを、実施例1の段階Dに記載し
たとおり、塩化2−クロロアセチルで処理して、所望の
化合物3.5gをフォームの形態で得た。 収率:100%。
【0147】段階E:trans −4a,8,9,11b−
テトラヒドロフロ〔2’,3’−g〕1,4−オキサジ
ノ〔5,6−c〕3−オキソ−4−プロピル−2H,5
H−ベンゾピラン 前段階の化合物3.4gを、実施例1の段階Eに記載し
たとおり、水素化ナトリウムで処理して、フラッシュク
ロマトグラフィーの後、所望の化合物2.35gを得
た。 融点:185℃(K)、収率:78%。
テトラヒドロフロ〔2’,3’−g〕1,4−オキサジ
ノ〔5,6−c〕3−オキソ−4−プロピル−2H,5
H−ベンゾピラン 前段階の化合物3.4gを、実施例1の段階Eに記載し
たとおり、水素化ナトリウムで処理して、フラッシュク
ロマトグラフィーの後、所望の化合物2.35gを得
た。 融点:185℃(K)、収率:78%。
【0148】段階F:trans −3,4,4a,8,9,
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキ
サジノ〔5,6−c〕4−プロピル−5H−ベンゾピラ
ン 前段階の化合物2.25gを、実施例1の段階Fに記載
したとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、
フラッシュクロマトグラフィーに続く酢酸エチルからの
再結晶の後、所望の化合物0.16gを遊離塩基の形態
で得た。 融点:117〜119℃(K)、収率:7%。
11b−ヘキサヒドロフロ〔2,3−g〕1,4−オキ
サジノ〔5,6−c〕4−プロピル−5H−ベンゾピラ
ン 前段階の化合物2.25gを、実施例1の段階Fに記載
したとおり、水素化アルミニウムリチウムで処理して、
フラッシュクロマトグラフィーに続く酢酸エチルからの
再結晶の後、所望の化合物0.16gを遊離塩基の形態
で得た。 融点:117〜119℃(K)、収率:7%。
【0149】NMR(CDCl3 ): 6.8ppm, s, 1H; 6.6ppm, s, 1H; 4.5ppm, m, 3H; 4.4pp
m, d, 1H(J, 9.2Hz); 4.05ppm, dd, 1H; 3.9ppm, dd, 1
H; 3.85ppm, m, 1H; 3.15ppm, t, 2H; 2.9ppm, dd, 1H;
2.7ppm, m, 1H; 2.4 〜2.6ppm, m, 2H; 2.25ppm, m, 1
H; 1.7〜1.4ppm,m, 2H; 0.95ppm, t, 3H
m, d, 1H(J, 9.2Hz); 4.05ppm, dd, 1H; 3.9ppm, dd, 1
H; 3.85ppm, m, 1H; 3.15ppm, t, 2H; 2.9ppm, dd, 1H;
2.7ppm, m, 1H; 2.4 〜2.6ppm, m, 2H; 2.25ppm, m, 1
H; 1.7〜1.4ppm,m, 2H; 0.95ppm, t, 3H
【0150】実施例6 trans −3,4,4a,11b−テトラヒドロフロ
〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕4−
プロピル−5H−ベンゾピラン 実施例5の表題化合物0.72g(2.6ミリモル)を
酢酸100mlに溶解した。水20mlを一気に加え、その
後2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベン
ゾキノン2.8g(7.8ミリモル)を少量ずつ加え
た。全体を還流にで12時間加熱し、次いで、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
0.9g(3.9ミリモル)を少量ずつ加え、全体を再
び還流にて10時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発乾
固し、シリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離
剤:CH2 Cl2 /CH3 COOEt=90/10)で
精製した。その塩酸塩が200〜205℃で融解する期
待された生成物0.17gを得た。
〔2,3−g〕1,4−オキサジノ〔5,6−c〕4−
プロピル−5H−ベンゾピラン 実施例5の表題化合物0.72g(2.6ミリモル)を
酢酸100mlに溶解した。水20mlを一気に加え、その
後2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベン
ゾキノン2.8g(7.8ミリモル)を少量ずつ加え
た。全体を還流にで12時間加熱し、次いで、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
0.9g(3.9ミリモル)を少量ずつ加え、全体を再
び還流にて10時間加熱した。混合物を冷却し、蒸発乾
固し、シリカでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離
剤:CH2 Cl2 /CH3 COOEt=90/10)で
精製した。その塩酸塩が200〜205℃で融解する期
待された生成物0.17gを得た。
【0151】実施例7 trans −4−アザ−1,2,3,4,4a,5,6,1
1b−オクタヒドロ−4−プロピルフロ〔2,3−b〕
フェナントレン 段階A:9−メトキシ−1,4,5,6−テトラヒドロ
ベンゾ〔f〕キノリン−3−(2H)−オン ベンゼン145ml中のピロリジン15.6gを、ベンゼ
ン285mlの、7−メトキシ−2−テトラロン25gお
よび触媒量のパラトルエンスルホン酸の還流にて加熱し
た溶液に滴加した。理論量の水を得た後に、ベンゼンを
減圧下で留去し、アクリルアミド62.4gを加えた。
反応混合物を80℃で90分間、次いで、140℃で3
0分間加熱した。冷却後、混合物を塩化メチレンに溶解
し、次いで、水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次
いで、蒸発乾固した。残渣を酢酸から再結晶させて、期
待された生成物10.3gを得た。 融点:232〜234℃(K)、収率:32%。
1b−オクタヒドロ−4−プロピルフロ〔2,3−b〕
フェナントレン 段階A:9−メトキシ−1,4,5,6−テトラヒドロ
ベンゾ〔f〕キノリン−3−(2H)−オン ベンゼン145ml中のピロリジン15.6gを、ベンゼ
ン285mlの、7−メトキシ−2−テトラロン25gお
よび触媒量のパラトルエンスルホン酸の還流にて加熱し
た溶液に滴加した。理論量の水を得た後に、ベンゼンを
減圧下で留去し、アクリルアミド62.4gを加えた。
反応混合物を80℃で90分間、次いで、140℃で3
0分間加熱した。冷却後、混合物を塩化メチレンに溶解
し、次いで、水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次
いで、蒸発乾固した。残渣を酢酸から再結晶させて、期
待された生成物10.3gを得た。 融点:232〜234℃(K)、収率:32%。
【0152】段階B:trans −9−メトキシ−1,4,
4a,5,6,10b−ヘキサヒドロベンゾ〔f〕キノ
リン−3−(2H)−オン 前段階で得られた化合物7gのジクロロメタン80mlへ
の溶液にトリエチルシラン10.4gを加えた。混合物
を室温にて10分間攪拌し、次いで、混合物を氷浴で冷
却しつつ、トリフルオロ酢酸39mlを加えた。混合物を
室温にて18時間攪拌した。ロータリーエバポレーター
を用いて溶媒を蒸発させた後、黄色の油が得られ、これ
をジクロロメタンに溶解した。有機相を、塩基性pHが得
られるまで、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、ロータリーエバポレーターを用
いて溶媒を留去した。残渣をヘキサンに溶解し、全体を
傾瀉し、アセトニトリル中で固化させた。期待された異
性体6.3gを得た。 融点:222〜224℃(K)、収率:74%。
4a,5,6,10b−ヘキサヒドロベンゾ〔f〕キノ
リン−3−(2H)−オン 前段階で得られた化合物7gのジクロロメタン80mlへ
の溶液にトリエチルシラン10.4gを加えた。混合物
を室温にて10分間攪拌し、次いで、混合物を氷浴で冷
却しつつ、トリフルオロ酢酸39mlを加えた。混合物を
室温にて18時間攪拌した。ロータリーエバポレーター
を用いて溶媒を蒸発させた後、黄色の油が得られ、これ
をジクロロメタンに溶解した。有機相を、塩基性pHが得
られるまで、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、ロータリーエバポレーターを用
いて溶媒を留去した。残渣をヘキサンに溶解し、全体を
傾瀉し、アセトニトリル中で固化させた。期待された異
性体6.3gを得た。 融点:222〜224℃(K)、収率:74%。
【0153】NMR400MHz :(CDCl3 )1 Hスペクトル: 7.1ppm(d, 1H); 6.85ppm(dd, 1H); 6.75ppm(dd, 1H);
3.8ppm(s, 3H); 3.4ppm(m, 1H, J=11Hz); 2.9ppm(m, 2
H); 2.7ppm(m, 1H, J=11Hz); 2.65ppm(m, 3H); 2.1/1.9
ppm(m, 2H); 1.75ppm(m, 1H); 7.7ppm(s, 1H). J=11Hz
:トランス環結合異性。
3.8ppm(s, 3H); 3.4ppm(m, 1H, J=11Hz); 2.9ppm(m, 2
H); 2.7ppm(m, 1H, J=11Hz); 2.65ppm(m, 3H); 2.1/1.9
ppm(m, 2H); 1.75ppm(m, 1H); 7.7ppm(s, 1H). J=11Hz
:トランス環結合異性。
【0154】段階C:trans −9−メトキシ−1,2,
3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ
〔f〕キノリン 段階Bで得られた化合物8.3gのテトラヒドロフラン
83mlへの溶液を、水素化アルミニウムリチウム6.2
gの懸濁液に滴加した。18時間の還流の後、混合物
を、水4.1ml、20%水酸化ナトリウム溶液3.3ml
および水15.4mlを連続して用いて加水分解した。無
機塩を濾去し、次いで、ロータリーエバポレーターを用
いて濾液を濃縮した後に、期待された生成物4.5gを
得た。 融点:68〜70℃(K)、収率:60%。
3,4,4a,5,6,10b−オクタヒドロベンゾ
〔f〕キノリン 段階Bで得られた化合物8.3gのテトラヒドロフラン
83mlへの溶液を、水素化アルミニウムリチウム6.2
gの懸濁液に滴加した。18時間の還流の後、混合物
を、水4.1ml、20%水酸化ナトリウム溶液3.3ml
および水15.4mlを連続して用いて加水分解した。無
機塩を濾去し、次いで、ロータリーエバポレーターを用
いて濾液を濃縮した後に、期待された生成物4.5gを
得た。 融点:68〜70℃(K)、収率:60%。
【0155】段階D:trans −9−メトキシ−4−プロ
ピオニル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オ
クタヒドロベンゾ〔f〕キノリン 前段階で得られた化合物4.5gのジクロロメタン45
mlへの溶液に、トリエチルアミン3.7ml、次いで塩化
プロピオニル1.8mlを室温で加えた。混合物を室温に
て18時間攪拌した。ロータリーエバポレーターを用い
て溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水
洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を濃縮して乾
燥した。フラッシュクロマトグラフィーを用いた精製に
よって、期待された生成物5gを得た。 収率:86%:
ピオニル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オ
クタヒドロベンゾ〔f〕キノリン 前段階で得られた化合物4.5gのジクロロメタン45
mlへの溶液に、トリエチルアミン3.7ml、次いで塩化
プロピオニル1.8mlを室温で加えた。混合物を室温に
て18時間攪拌した。ロータリーエバポレーターを用い
て溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水
洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を濃縮して乾
燥した。フラッシュクロマトグラフィーを用いた精製に
よって、期待された生成物5gを得た。 収率:86%:
【0156】段階E:trans −9−ヒドロキシ−4−プ
ロピオニル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−
オクタヒドロベンゾ〔f〕キノリン 段階Dで得られた化合物6.8gのクロロホルム72ml
への溶液を0℃に冷却し、次いで、三臭化ホウ素5.3
mlをこれに滴下した。全体を室温にて18時間攪拌して
から、エタノール20mlを加えた。得られた沈澱を濾取
し、水洗し、それによって、期待された化合物5.1g
を単離した。 収率:79%。
ロピオニル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−
オクタヒドロベンゾ〔f〕キノリン 段階Dで得られた化合物6.8gのクロロホルム72ml
への溶液を0℃に冷却し、次いで、三臭化ホウ素5.3
mlをこれに滴下した。全体を室温にて18時間攪拌して
から、エタノール20mlを加えた。得られた沈澱を濾取
し、水洗し、それによって、期待された化合物5.1g
を単離した。 収率:79%。
【0157】段階F:trans −8−〔(2−クロロ−1
−オキソ)エチル〕−9−ヒドロキシ−4−プロピオニ
ル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒ
ドロベンゾ〔f〕キノリン ジクロロメタンへの三塩化ホウ素1M 溶液47mlを0℃
に冷却した。これに、前段階に記載した化合物5.1g
を少量ずつ加え、次いで、クロロアセトニトリル3ml、
次いで無水塩化アルミニウム2.6gを加えた。全体を
0℃で4時間攪拌し続け、次いで室温で18時間放置し
てから、水12.2ml、および10%塩酸22mlを用い
て、冷却しつつ連続的に加水分解した。塩基性pHに達す
るまで濃アンモニアを加えた。全体を傾瀉し、水相をジ
クロロメタンで抽出し、有機相を水洗し、無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、
期待された生成物5.9gを得た。 融点:177〜179℃(K)、収率:89%。
−オキソ)エチル〕−9−ヒドロキシ−4−プロピオニ
ル−1,2,3,4,4a,5,6,10b−オクタヒ
ドロベンゾ〔f〕キノリン ジクロロメタンへの三塩化ホウ素1M 溶液47mlを0℃
に冷却した。これに、前段階に記載した化合物5.1g
を少量ずつ加え、次いで、クロロアセトニトリル3ml、
次いで無水塩化アルミニウム2.6gを加えた。全体を
0℃で4時間攪拌し続け、次いで室温で18時間放置し
てから、水12.2ml、および10%塩酸22mlを用い
て、冷却しつつ連続的に加水分解した。塩基性pHに達す
るまで濃アンモニアを加えた。全体を傾瀉し、水相をジ
クロロメタンで抽出し、有機相を水洗し、無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、
期待された生成物5.9gを得た。 融点:177〜179℃(K)、収率:89%。
【0158】段階G:trans −4−アザ−1,2,3,
4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ(9H)4−
プロピオニルフロ〔2,3−b〕フェナントレン−8−
オン ジクロロメタン142mlおよびトリエチルアミン17.
8ml中の前段階で得られた化合物8.3gを、還流下で
2時間30分攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、
残渣を水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機相を傾
瀉して除き、無水硫酸マグネシウム上で乾燥して、期待
された生成物5gを得た。 融点:172〜176℃(K)、収率:95%。
4,4a,5,6,11b−オクタヒドロ(9H)4−
プロピオニルフロ〔2,3−b〕フェナントレン−8−
オン ジクロロメタン142mlおよびトリエチルアミン17.
8ml中の前段階で得られた化合物8.3gを、還流下で
2時間30分攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、
残渣を水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機相を傾
瀉して除き、無水硫酸マグネシウム上で乾燥して、期待
された生成物5gを得た。 融点:172〜176℃(K)、収率:95%。
【0159】段階H:trans −1−(8−ヒドロキシ−
1,2,3,4,4a,5,6,8,9,11b−デカ
ヒドロ−4−アザフロ〔2,3−b〕フェナントレン−
4−イル)プロパン−1−オン 10%炭酸水素ナトリウム溶液20mlおよびホウ水素化
ナトリウム1.23gを、メタノール41mlへの前段階
で得られた化合物4.9gの溶液に室温にて少量ずつ加
えた。ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸発さ
せた後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水洗し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、減圧下で溶媒を濃縮した。期待さ
れた生成物3gを得た。 収率:61%。
1,2,3,4,4a,5,6,8,9,11b−デカ
ヒドロ−4−アザフロ〔2,3−b〕フェナントレン−
4−イル)プロパン−1−オン 10%炭酸水素ナトリウム溶液20mlおよびホウ水素化
ナトリウム1.23gを、メタノール41mlへの前段階
で得られた化合物4.9gの溶液に室温にて少量ずつ加
えた。ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を蒸発さ
せた後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水洗し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、減圧下で溶媒を濃縮した。期待さ
れた生成物3gを得た。 収率:61%。
【0160】段階I:trans −1−(1,2,3,4,
4a,5,6,11b−オクタヒドロ−4−アザフロ
〔2,3−b〕フェナントレン−4−イル)プロパン−
1−オン 10%塩酸18.7ml中の前段階で得られた化合物3g
を磁気攪拌下に4時間保った。全体をジクロロメタンで
抽出し、傾瀉し、1規定水酸化ナトリウム溶液で洗浄
し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下で有機
相を蒸発させた後、期待された生成物2.3gを単離し
た。 収率:81.5%
4a,5,6,11b−オクタヒドロ−4−アザフロ
〔2,3−b〕フェナントレン−4−イル)プロパン−
1−オン 10%塩酸18.7ml中の前段階で得られた化合物3g
を磁気攪拌下に4時間保った。全体をジクロロメタンで
抽出し、傾瀉し、1規定水酸化ナトリウム溶液で洗浄
し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下で有機
相を蒸発させた後、期待された生成物2.3gを単離し
た。 収率:81.5%
【0161】段階J:実施例7の(塩酸塩の形態での)
表題化合物 トルエン13.7mlへの前段階で得られた化合物0.5
5g(1.94ミリモル)の溶液に、トルエンへのRed-
Al(登録商標)の3.5M 溶液1.66ml(5.82ミ
リモル)を加えた。次いで、混合物を室温にて3時間攪
拌した。エタノール0.75mlおよび水1mlを用いて加
水分解した後、無機塩を濾去し、有機相を1規定HCl
を用いて抽出した。酸性相を1規定NaOHを用いて塩
基性化し、塩化メチレンで2回抽出し、有機相を硫酸マ
グネシウム上で乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた
後、油状の残渣をアセトニトリル15mlに溶解し、2.
5規定の塩化水素のエーテル溶液0.8mlをこれに加え
た。表題化合物0.35gを塩酸塩の形態で濾取した。 融点:235〜238℃(MK)、収率:59%。
表題化合物 トルエン13.7mlへの前段階で得られた化合物0.5
5g(1.94ミリモル)の溶液に、トルエンへのRed-
Al(登録商標)の3.5M 溶液1.66ml(5.82ミ
リモル)を加えた。次いで、混合物を室温にて3時間攪
拌した。エタノール0.75mlおよび水1mlを用いて加
水分解した後、無機塩を濾去し、有機相を1規定HCl
を用いて抽出した。酸性相を1規定NaOHを用いて塩
基性化し、塩化メチレンで2回抽出し、有機相を硫酸マ
グネシウム上で乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた
後、油状の残渣をアセトニトリル15mlに溶解し、2.
5規定の塩化水素のエーテル溶液0.8mlをこれに加え
た。表題化合物0.35gを塩酸塩の形態で濾取した。 融点:235〜238℃(MK)、収率:59%。
【0162】NMR(DMSO−d6 ):1 Hスペクトル 11ppm 交換可能D2O; 7.95ppm, d, 1H; 7.5ppm, s, 1H;
7.4ppm, s, 1H; 6.85ppm, d, 1H; 3.5ppm, d, 1H; 3.4
〜2.9ppm, m, 7H; 2.6ppm, m, 1H; 2.4ppm, m, 1H; 2.2
〜1.9ppm, m, 3H; 1.7ppm, m, 2H; 1.5ppm, m, 1H; 1pp
m, t, 3H
7.4ppm, s, 1H; 6.85ppm, d, 1H; 3.5ppm, d, 1H; 3.4
〜2.9ppm, m, 7H; 2.6ppm, m, 1H; 2.4ppm, m, 1H; 2.2
〜1.9ppm, m, 3H; 1.7ppm, m, 2H; 1.5ppm, m, 1H; 1pp
m, t, 3H
【0163】実施例8 cis −4−アザ−1,2,3,4,4a,5,6,11
b−オクタヒドロ−4−プロピルフロ〔2,3−b〕フ
ェナントレン 実施例7の化合物と同様にするが、段階Cでcis −9−
メトキシ−1,4,4a,5,6,10b−ヘキサヒド
ロベンゾ〔f〕キノリン−3−(2H)−オンを用い
て、表題化合物を得た。それは、下記のようにして得
た:実施例7の段階Aで得られた化合物0.5gを、酢
酸18ml中で0.2gの5%パラジウム/Cとともに、
水素200gの圧力下で室温にて18時間攪拌した。濾
過によって触媒を除去した後、溶媒を蒸発させ、残渣
0.5gをシリカのカラムによるクロマトグラフィー
(溶離剤:CH2 Cl2 /CH3 COOEt=85/1
5)に付した。それによって、シス化合物0.32gを
得た。 収率:62%。
b−オクタヒドロ−4−プロピルフロ〔2,3−b〕フ
ェナントレン 実施例7の化合物と同様にするが、段階Cでcis −9−
メトキシ−1,4,4a,5,6,10b−ヘキサヒド
ロベンゾ〔f〕キノリン−3−(2H)−オンを用い
て、表題化合物を得た。それは、下記のようにして得
た:実施例7の段階Aで得られた化合物0.5gを、酢
酸18ml中で0.2gの5%パラジウム/Cとともに、
水素200gの圧力下で室温にて18時間攪拌した。濾
過によって触媒を除去した後、溶媒を蒸発させ、残渣
0.5gをシリカのカラムによるクロマトグラフィー
(溶離剤:CH2 Cl2 /CH3 COOEt=85/1
5)に付した。それによって、シス化合物0.32gを
得た。 収率:62%。
【0164】NMR400MHz (CDCl3 )1 Hスペクトル 7.0ppm(d, 1H); 6.75ppm(m, 2H); 6.0ppm(s, 1H); 3.85
ppm(m, 1H, J=5.5Hz); 3.8ppm(s, 3H); 3.2/2.8ppm(m,
6H); 3.15ppm(m, 1H, J=5.5Hz); 2.1ppm(m, 2H). J=5.5Hz: シス環結合異性。
ppm(m, 1H, J=5.5Hz); 3.8ppm(s, 3H); 3.2/2.8ppm(m,
6H); 3.15ppm(m, 1H, J=5.5Hz); 2.1ppm(m, 2H). J=5.5Hz: シス環結合異性。
【0165】新規出発材料の製造 製造1:2,3,7,8−テトラヒドロ−4−オキソフ
ロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 段階A:3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イ
ルオキシ)プロピオンニトリル 2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシベンゾフラン(その
合成は、Synthesis 〔1988年 950〜952 ページ〕に記載
されている)40.8g、メタノールへの40%トリト
ンB溶液3ml、および直前に蒸留したアクリロニトリル
200mlを室温にて混合した。混合物を還流にて46時
間加熱し、次いで、アクリロニトリルを可及的速やかに
留去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、2規定水酸化ナ
トリウム溶液、1規定塩酸および水で洗浄した。硫酸マ
グネシウム上で乾燥した有機相を、減圧下で濃縮し、次
いで、残渣をイソプロパノール300mlから再結晶させ
て、所望の化合物38gを得た。 融点:<50℃(K)、収率:67%。
ロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 段階A:3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イ
ルオキシ)プロピオンニトリル 2,3−ジヒドロ−5−ヒドロキシベンゾフラン(その
合成は、Synthesis 〔1988年 950〜952 ページ〕に記載
されている)40.8g、メタノールへの40%トリト
ンB溶液3ml、および直前に蒸留したアクリロニトリル
200mlを室温にて混合した。混合物を還流にて46時
間加熱し、次いで、アクリロニトリルを可及的速やかに
留去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、2規定水酸化ナ
トリウム溶液、1規定塩酸および水で洗浄した。硫酸マ
グネシウム上で乾燥した有機相を、減圧下で濃縮し、次
いで、残渣をイソプロパノール300mlから再結晶させ
て、所望の化合物38gを得た。 融点:<50℃(K)、収率:67%。
【0166】段階B:3−(2,3−ジヒドロベンゾフ
ラン−5−イルオキシ)プロピオン酸前段階の化合物1
0.6gおよび濃塩酸21mlを還流下で5時間加熱し
た。冷却した後、混合物をジクロロメタンで抽出した。
加え併せた有機相を水洗し、次いで、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で抽出した。塩基性の水相を濃塩酸を用い
て冷却しつつ酸性化し、形成された固体を濾過し、水洗
し、減圧下で乾燥して、所望の化合物9.65gを得
た。 融点:131〜132℃(K)、収率:82%。
ラン−5−イルオキシ)プロピオン酸前段階の化合物1
0.6gおよび濃塩酸21mlを還流下で5時間加熱し
た。冷却した後、混合物をジクロロメタンで抽出した。
加え併せた有機相を水洗し、次いで、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で抽出した。塩基性の水相を濃塩酸を用い
て冷却しつつ酸性化し、形成された固体を濾過し、水洗
し、減圧下で乾燥して、所望の化合物9.65gを得
た。 融点:131〜132℃(K)、収率:82%。
【0167】段階C:2,3,7,8−テトラヒドロ−
4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物34.1gを、60℃のメタンスルホン
酸465ml中の無水リン酸46.5gに加え、全体を6
0℃で10分間攪拌し、次いで、水/氷混合物2リット
ルに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。加え併せ
た有機相を1規定水酸化ナトリウム溶液および水で洗浄
し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。
残渣をエタノール80mlから再結晶させて、所望の化合
物20.9gを得た。 融点:101℃(K)、収率:67%。
4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン 前段階の化合物34.1gを、60℃のメタンスルホン
酸465ml中の無水リン酸46.5gに加え、全体を6
0℃で10分間攪拌し、次いで、水/氷混合物2リット
ルに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。加え併せ
た有機相を1規定水酸化ナトリウム溶液および水で洗浄
し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。
残渣をエタノール80mlから再結晶させて、所望の化合
物20.9gを得た。 融点:101℃(K)、収率:67%。
【0168】製造2:2,3,7,8−テトラヒドロ−
3−アジド−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 段階A:2,3,7,8−テトラヒドロ−3−ブロモ−
4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン ジクロロメタン1,400 mlおよびメタノール560ml中の
製造1の表題化合物27gに、三臭化テトラ−n−ブチ
ルアンモニウム69.3gを室温で少量ずつ加えた。室
温で5時間の攪拌の後、溶媒を留去し、残渣をジクロロ
メタンに溶解し、2規定の塩酸および水で洗浄した。硫
酸マグネシウム上での乾燥、および溶媒の蒸発によっ
て、所望の化合物38gを得、これをそのままで用い
た。 収率100%
3−アジド−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 段階A:2,3,7,8−テトラヒドロ−3−ブロモ−
4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン ジクロロメタン1,400 mlおよびメタノール560ml中の
製造1の表題化合物27gに、三臭化テトラ−n−ブチ
ルアンモニウム69.3gを室温で少量ずつ加えた。室
温で5時間の攪拌の後、溶媒を留去し、残渣をジクロロ
メタンに溶解し、2規定の塩酸および水で洗浄した。硫
酸マグネシウム上での乾燥、および溶媒の蒸発によっ
て、所望の化合物38gを得、これをそのままで用い
た。 収率100%
【0169】段階B:2,3,7,8−テトラヒドロ−
3−アジド−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン DMF185ml中の前段階の生成物に、室温でアジ化ナ
トリウム12gを少量ずつ加えた。室温で3時間の攪拌
の後、全体を水2リットルに注ぎ込み、ジクロロメタン
で抽出した。加え併せた有機相を水洗し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、次いで濃縮して、所望の化合物31g
を得たが、それは不安定であるため、精製せずに用い
た。
3−アジド−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン DMF185ml中の前段階の生成物に、室温でアジ化ナ
トリウム12gを少量ずつ加えた。室温で3時間の攪拌
の後、全体を水2リットルに注ぎ込み、ジクロロメタン
で抽出した。加え併せた有機相を水洗し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、次いで濃縮して、所望の化合物31g
を得たが、それは不安定であるため、精製せずに用い
た。
【0170】製造3:2,3,7,8−テトラヒドロ−
3−アミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 段階A:7,8−ジヒドロ−4−ヒドロキシイミノフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン エタノール288ml中の2,3,7,8−テトラヒドロ
−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン(製造1
を参照されたい)27.4g、塩酸ヒドロキシルアミン
42gおよび酢酸ナトリウム41.9gを還流下で1時
間加熱した。溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンに溶
解し、水洗した。硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発さ
せ、次いで、エタノールから再結晶させた後、所望の化
合物21.85gを得た。 融点:160℃(K)、収率:74%。
3−アミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン 段階A:7,8−ジヒドロ−4−ヒドロキシイミノフロ
〔2,3−g〕ベンゾピラン エタノール288ml中の2,3,7,8−テトラヒドロ
−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラン(製造1
を参照されたい)27.4g、塩酸ヒドロキシルアミン
42gおよび酢酸ナトリウム41.9gを還流下で1時
間加熱した。溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンに溶
解し、水洗した。硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発さ
せ、次いで、エタノールから再結晶させた後、所望の化
合物21.85gを得た。 融点:160℃(K)、収率:74%。
【0171】段階B:2,3,7,8−テトラヒドロ−
4−p−トルエンスルホニルオキシイミノフロ〔2,3
−g〕ベンゾピラン ピリジン106ml中の前段階の生成物21.8gに、0
℃で塩化トシル24.3gを少量ずつ加えた。その後、
全体を0℃で2時間、次いで室温で24時間攪拌し、そ
の後、水1リットルに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽
出した。加え合わせたエーテル相を水、0.5規定硫酸
および水で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥
し、減圧下で濃縮して、所望の化合物36gを得た。 融点:118℃(K)、収率:94%。
4−p−トルエンスルホニルオキシイミノフロ〔2,3
−g〕ベンゾピラン ピリジン106ml中の前段階の生成物21.8gに、0
℃で塩化トシル24.3gを少量ずつ加えた。その後、
全体を0℃で2時間、次いで室温で24時間攪拌し、そ
の後、水1リットルに注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽
出した。加え合わせたエーテル相を水、0.5規定硫酸
および水で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥
し、減圧下で濃縮して、所望の化合物36gを得た。 融点:118℃(K)、収率:94%。
【0172】段階C:2,3,7,8−テトラヒドロ−
3−アミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン ベンゼン130ml中の前段階の生成物35.9gを、エ
タノール中のナトリウムエトキシド(ナトリウム2.6
4gおよび無水エタノール100mlから製造した)に0
℃で加えた。室温にて6時間攪拌し、次いで、冷蔵庫中
に一晩放置した後に、形成された固体を濾過し、ベンゼ
ンで洗浄した。濾液を4規定塩酸250mlに活発に攪拌
しつつ注ぎ込んだ。形成された固体を濾取し、減圧下で
乾燥して、所望の化合物18.7gを塩酸塩の形態で得
た。 融点:>260℃(K)、収率:78%。
3−アミノ−4−オキソフロ〔2,3−g〕ベンゾピラ
ン ベンゼン130ml中の前段階の生成物35.9gを、エ
タノール中のナトリウムエトキシド(ナトリウム2.6
4gおよび無水エタノール100mlから製造した)に0
℃で加えた。室温にて6時間攪拌し、次いで、冷蔵庫中
に一晩放置した後に、形成された固体を濾過し、ベンゼ
ンで洗浄した。濾液を4規定塩酸250mlに活発に攪拌
しつつ注ぎ込んだ。形成された固体を濾取し、減圧下で
乾燥して、所望の化合物18.7gを塩酸塩の形態で得
た。 融点:>260℃(K)、収率:78%。
【0173】実施例9:薬理学的研究 D2 受容体の場合とは対照的な、D3 受容体に対する選
択性を立証した:生体外(in vitro) :ヒトやラットの
D2 およびD3 受容体との(CHO細胞で独立に、かつ
安定的な方式で示される)結合の手法による;生体内
(in vivo):体温の制御がシナプス後D3 受容体に依存
することから、D3 ドーパミン作動性作用薬である7−
OH−DPATによってラットで誘導される低体温症を
本分子が変化させる能力による〔M. J. Millan:前
出〕。
択性を立証した:生体外(in vitro) :ヒトやラットの
D2 およびD3 受容体との(CHO細胞で独立に、かつ
安定的な方式で示される)結合の手法による;生体内
(in vivo):体温の制御がシナプス後D3 受容体に依存
することから、D3 ドーパミン作動性作用薬である7−
OH−DPATによってラットで誘導される低体温症を
本分子が変化させる能力による〔M. J. Millan:前
出〕。
【0174】治療特性および、特に、抗うつ病特性は、
Porsolt 試験(強制的水泳試験)を用いて立証した。
Porsolt 試験(強制的水泳試験)を用いて立証した。
【0175】A:D3 対D2 の選択性 1.材料および方法 1.1:生体外での結合 ヒトまたはラットのD3 およびD2 受容体に対する本化
合物の(CHO細胞で独立に、かつ安定的な方式で示さ
れる)親和性を、〔125 I〕−ヨードスルピリドを放射
性リガンドとして用い〔Sokoloffら:前出〕、ラクロプ
リド(10マイクロモル)で非特異的結合を測定しつ
つ、膜標本にて測定した。結果をIC50として表した。
選択性は、IC50D2 対IC50D3 の比率によって表し
た。
合物の(CHO細胞で独立に、かつ安定的な方式で示さ
れる)親和性を、〔125 I〕−ヨードスルピリドを放射
性リガンドとして用い〔Sokoloffら:前出〕、ラクロプ
リド(10マイクロモル)で非特異的結合を測定しつ
つ、膜標本にて測定した。結果をIC50として表した。
選択性は、IC50D2 対IC50D3 の比率によって表し
た。
【0176】1.2:ラットにおける生体内での低体温
症 個別にケージに入れ、食物および水の摂取を自由にさせ
た、体重200〜250gの雄のウイスター系ラットで
試験を実施した。本生成物を蒸留水に溶解し、これに数
滴の乳酸を加えた。注射を、体重1kgあたり1.0mlの
量で、皮下経由で実施した。投与量を基準にして表し
た。ラットの直腸温をディジタル温度計を用いて記録し
た〔Millanら:J. P. E. T. 、第264 巻(1993年)1,36
4 〜1,376ページ〕。ラットに化合物または賦形剤を注
射し、次いで、各々のケージに30分間戻した。次い
で、ラットに7−OH−DPAT(0.16ml/kg)の
注射を与え、各々のケージに戻した。30分後に、直腸
温を測定し、基線値との差(ΔT℃)を決定した。フィ
ニーの方法〔Statistical Method in Biological Assay
s 第2版(1964年)、ニューヨーク市、Hafner Publish
ing 〕に従って、7−OH−DPATの効果を50%低
下させるための阻害量(95%の信頼限界)を算出し
た。
症 個別にケージに入れ、食物および水の摂取を自由にさせ
た、体重200〜250gの雄のウイスター系ラットで
試験を実施した。本生成物を蒸留水に溶解し、これに数
滴の乳酸を加えた。注射を、体重1kgあたり1.0mlの
量で、皮下経由で実施した。投与量を基準にして表し
た。ラットの直腸温をディジタル温度計を用いて記録し
た〔Millanら:J. P. E. T. 、第264 巻(1993年)1,36
4 〜1,376ページ〕。ラットに化合物または賦形剤を注
射し、次いで、各々のケージに30分間戻した。次い
で、ラットに7−OH−DPAT(0.16ml/kg)の
注射を与え、各々のケージに戻した。30分後に、直腸
温を測定し、基線値との差(ΔT℃)を決定した。フィ
ニーの方法〔Statistical Method in Biological Assay
s 第2版(1964年)、ニューヨーク市、Hafner Publish
ing 〕に従って、7−OH−DPATの効果を50%低
下させるための阻害量(95%の信頼限界)を算出し
た。
【0177】2.結果 2.1:結合 D3 受容体に対する本発明の生成物の親和性(IC50)
は、10-9〜10-7Mであったが、D2 受容体に対する
それは、10-7〜10-5M であった。例示のために、I
C50D2 対IC50D3 の比率で表したD2 受容体と比較
してのD3 受容体に対する選択性は、実施例1の生成物
の場合、クローン化されたラット受容体については44
であり、クローン化されたヒト受容体については45で
あった。これらの値は、7−OH−DPATという特異
的作用薬で得られた値(クローン化されたラットについ
てD3 対D2 の選択性が53である)に、また特に、A
J76および(+)UH232という拮抗薬について得
られた値(クローン化されたヒト受容体について、その
選択性はそれぞれ2.2および4.8であるにすぎな
い)に優に匹敵する。
は、10-9〜10-7Mであったが、D2 受容体に対する
それは、10-7〜10-5M であった。例示のために、I
C50D2 対IC50D3 の比率で表したD2 受容体と比較
してのD3 受容体に対する選択性は、実施例1の生成物
の場合、クローン化されたラット受容体については44
であり、クローン化されたヒト受容体については45で
あった。これらの値は、7−OH−DPATという特異
的作用薬で得られた値(クローン化されたラットについ
てD3 対D2 の選択性が53である)に、また特に、A
J76および(+)UH232という拮抗薬について得
られた値(クローン化されたヒト受容体について、その
選択性はそれぞれ2.2および4.8であるにすぎな
い)に優に匹敵する。
【0178】2.2:ラットにおける低体温症 D3 受容体に対する本発明の生成物の生体内での効果
は、低体温症モデルにおける実施例1の化合物の挙動に
よって示された。この試験の際に得られた値を表1に列
挙する。
は、低体温症モデルにおける実施例1の化合物の挙動に
よって示された。この試験の際に得られた値を表1に列
挙する。
【0179】
【表1】
【0180】阻害量(ID50)(95%C.L.=95
%信頼限界)は1.6(0.7〜3.7)mg/kg皮下で
あった。これは、本発明の生成物は、生体外でD3 受容
体を認識するばかりでなく、生体内でも同じD3 受容体
を通じて作用することを明確に立証している。
%信頼限界)は1.6(0.7〜3.7)mg/kg皮下で
あった。これは、本発明の生成物は、生体外でD3 受容
体を認識するばかりでなく、生体内でも同じD3 受容体
を通じて作用することを明確に立証している。
【0181】B:治療モデル 1.材料および方法 強制的水泳試験 この手順は、Porsolt ら(1978年)によって詳細に記載
されている。
されている。
【0182】実験は2日間にわたって実施し、2日目に
試験を行なった。1日目には、温度を25℃に保った、
水で満たしたガラスの円筒(30cmx直径20cm)内に
動物を15分間入れた。2日目、すなわち試験の日に
は、試験開始の30分前に、本生成物または溶媒を動物
に皮下経由で投与した。T0 では、水で満たした円筒内
に動物を5分間入れて、試験を続けた。動物の全静止期
間(秒で表す)を測定した。
試験を行なった。1日目には、温度を25℃に保った、
水で満たしたガラスの円筒(30cmx直径20cm)内に
動物を15分間入れた。2日目、すなわち試験の日に
は、試験開始の30分前に、本生成物または溶媒を動物
に皮下経由で投与した。T0 では、水で満たした円筒内
に動物を5分間入れて、試験を続けた。動物の全静止期
間(秒で表す)を測定した。
【0183】フィニーの方法〔Statistical Method in
Biological Assays 第2版(1964年)、ニューヨーク
市、Hafner Publishing 〕に従って、静止時間を50%
短縮するための阻害量(95%の信頼限界)を算出し
た。
Biological Assays 第2版(1964年)、ニューヨーク
市、Hafner Publishing 〕に従って、静止時間を50%
短縮するための阻害量(95%の信頼限界)を算出し
た。
【0184】2.結果 本発明の生成物について主張された抗うつ病効果を示す
ために、本発明を代表する化合物の一つで得られた結果
を下記に報告する(表2参照)。この試験では、実施例
1の化合物が1.8(1.2〜2.7)mg/kg皮下とい
う阻害量(ID50)(95%C.L.=95%の信頼限
界)を示し、したがって、強力な抗うつ病効果を示し
た。
ために、本発明を代表する化合物の一つで得られた結果
を下記に報告する(表2参照)。この試験では、実施例
1の化合物が1.8(1.2〜2.7)mg/kg皮下とい
う阻害量(ID50)(95%C.L.=95%の信頼限
界)を示し、したがって、強力な抗うつ病効果を示し
た。
【0185】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/535 ADR C07D 491/048 7019−4C 498/04 111 //(C07D 498/14 265:30 307:79 309:16) (C07D 498/14 265:30 309:16 311:04) (C07D 491/048 221:04 307:79) (C07D 498/04 265:30 307:79) (72)発明者 ジャン−ルイ・ペリヨン フランス国、78110 ル・ヴェジネ、ア レ・デ・ベゴニア 5 (72)発明者 ジョエル・ヴィアン フランス国、92370 シャヴィル、アヴニ ュ・サント・マリー 12 (72)発明者 ベルトラン・グマン フランス国、78220 ヴィロフレイ、リ ュ・ラファエル・コルビ 45ベー (72)発明者 マルク・ミラン フランス国、75017 パリ、ブルヴァー ル・マルシェルブ 179 (72)発明者 ヴァレリー・オディノ フランス国、78300 クロワスィー、アヴ ニュ・モーリス・ベルトー 10 (72)発明者 ジャン−シャルル・シュワルツ フランス国、75014 パリ、ヴィラ・シュ ラ 9 (72)発明者 ピエール・ソコロフ フランス国、95130 ル・プレスィ・ブシ ャール、リュ・コクラン 35
Claims (4)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 〔式中、 XおよびYは、同一でも、異なっていてもよく、それぞ
れ酸素原子またはCH2 を表し;A−Bは、−(CH
2 )2 −または−HC=CH−を表し、その上: ・Yが酸素原子を表すときは、A−Bは−(CH2 )3
−を表してもよく、 ・YがCH2 を表すときは、A−Bは −H2 C−CO− または −H2 C−CH(OH)− を表してもよく;Rは、水素原子、あるいはC1 〜C10
アルキル、C3 〜C10アルケニル又はC3 〜C10アルキ
ニル基〔これらの各々は、直鎖もしくは分岐鎖であって
よく、各々は、場合により、炭素原子数3〜8のシクロ
アルキル基で、またはフェニル、チエニル若しくはピリ
ジルの各基(これらの各々は、場合により、ハロゲン原
子、ヒドロキシル基、ならびに1〜6個の炭素原子を有
する直鎖または分岐鎖状の、アルキル基およびアルコキ
シ基から選ばれる1個以上の置換基で置換されていても
よい)から選ばれるアリール基で置換されていてもよ
い〕を表し;nは、 ・XがCH2 を表すときは、0または1を表し、 ・Xが酸素原子を表すときは、1のみを表す〕で示され
る化合物、その幾何異性体、すなわちシス若しくはトラ
ンスの形態、そのラセミ混合物若しくはラセミ体、光学
異性体若しくは鏡像異性体の形態、又は製薬上許容され
得る酸とのそれらの塩。 - 【請求項2】 3,4,4a,5,6,8,9,11b
−オクタヒドロフロ〔2,3−b〕1,4−オキサジノ
〔3,2−h〕4−プロピル−2H−ナフタレンであ
る、請求項1記載の化合物。 - 【請求項3】 trans −4−アザ−1,2,3,4,4
a,5,6,11b−オクタヒドロ−4−プロピルフロ
〔2,3−b〕フェナントレンである、請求項1記載の
化合物。 - 【請求項4】 精神病的状態、うつ病、パーキンソン
病、記憶障害、および薬物乱用に付随する障害の治療に
用いることができる製剤組成物であって、活性成分とし
て請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物を1種類以
上の適切な製剤用賦形剤とともに含む製剤組成物。
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FR9406985 | 1994-06-08 | ||
FR9406985A FR2721027B1 (fr) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | Nouveaux dérivés tétracycliques de la 1,4-oxazine, leur procédé de préparation et les compositions pharmaceutiques les contenant. |
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JP14177295A Expired - Fee Related JP3157418B2 (ja) | 1994-06-08 | 1995-06-08 | 新規四環式ピペリジンおよび1,4−オキサジン化合物、その製造方法ならびにそれを含有する製剤組成物 |
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ES (1) | ES2147825T3 (ja) |
FI (1) | FI111948B (ja) |
FR (1) | FR2721027B1 (ja) |
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WO2004092154A1 (en) * | 2003-04-03 | 2004-10-28 | Vertex Pharmaceuticals Incorporated | Compositions useful as inhibitors of protein kinases |
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US4420480A (en) * | 1981-11-20 | 1983-12-13 | Merck & Co., Inc. | Hexahydronaphth[1,2-b]-1,4-oxazines |
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US4774243A (en) * | 1985-12-24 | 1988-09-27 | Merck & Co., Inc. | Dopamine agonists for treating elevated intraocular pressure |
US4792548A (en) * | 1986-05-21 | 1988-12-20 | Warner-Lambert Company | Trans-benzopyran-(4,3-b)-1,4-oxazine derivatives, intermediates and pharmaceutical use |
US5294618A (en) * | 1989-07-28 | 1994-03-15 | Merck Sharp & Dohme Limited | Octahydrobenzisoquinoline derivatives as antipsychotic agents |
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