JPH07330319A - 皮膚清浄用粉末組成物 - Google Patents

皮膚清浄用粉末組成物

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JPH07330319A
JPH07330319A JP12270494A JP12270494A JPH07330319A JP H07330319 A JPH07330319 A JP H07330319A JP 12270494 A JP12270494 A JP 12270494A JP 12270494 A JP12270494 A JP 12270494A JP H07330319 A JPH07330319 A JP H07330319A
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JP
Japan
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calcium phosphate
skin
particles
powder composition
average particle
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Application number
JP12270494A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Ogawa
哲朗 小川
Hiroaki Mitani
博明 三谷
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KIRA KESHOHIN KK
Pentax Corp
Original Assignee
KIRA KESHOHIN KK
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた皮膚老廃物及び汚垢除去作用を有し、
皮膚を清浄化するとともに、皮膚の新陳代謝を促進し、
皮膚を若々しく保つことを可能にする皮膚清浄用粉末組
成物を提供すること。 【構成】 蛋白分解酵素を含浸又は付着したCa/P比
1.5〜1.8のリン酸カルシウム系化合物粒子を含有
することを特徴とする皮膚清浄用粉末組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚清浄用粉末組成物
に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】皮膚表面の皮脂は、空気中
の酸素によって酸化され、肌に有害な過酸化脂質などの
有害物質を生じる。また、汗腺から分泌された汗は、塩
分、尿素などの皮膚刺激物を生じるとともに空気中の塵
埃を吸着して垢となる。さらに、皮膚表面には生体の老
廃物や細菌なども存在する。このような皮膚に有害な汚
染物を洗い落とすためには、石鹸、パック剤、洗い粉な
どが使用されてきた。
【0003】石鹸は、油脂をアルカリでけん化したもの
で、皮膚表面に残留する皮脂などの汚垢を乳化溶解して
洗い去るために使われてきた。しかし、石鹸はアルカリ
性であるため、皮膚に対する刺激が強く、また、使用後
肌が潤いを失って突っ張ったり、肌が荒れるなどの問題
点があった。さらに毛穴内の汚垢が完全に除去できなか
った。
【0004】また、パック剤は、泥や粘土、小麦粉、で
んぷん等の粉末成分や皮膚表面に皮膜を形成する作用の
ある物質を配合したもので、適当量の水分を含ませたも
のを皮膚に塗り、乾燥した後で洗い流すことにより、皮
膚の分泌物や汚垢を吸着除去し、皮膚をさっぱりさせる
ものである。パック剤にはゼリー状、粉末状、ペースト
状のものが使用されてきた。ゼリー状パック剤は、被覆
形成剤としてポリビニルアルコール、保湿剤としてグリ
セリン、ポリエチレングリコール等を精製水、エチルア
ルコール等に溶解させたもので、皮膚に塗布後10分〜
20分程度乾燥し、皮膜形成後剥離することによって皮
膚表面の汚れを取るものである。しかしながら、この方
法では、皮膚に強力に付着した老廃物や毛穴や汗腺内部
に残留した汚垢は、除去することが困難であった。
【0005】さらに、カオリンのような粘土鉱物を吸着
剤として配合した、使用時に水や化粧水あるいは乳液と
混合して使用する粉末状のパック剤や、これとゼリー状
のものを混合したペースト状のタイプのものも提案され
たが、いずれも、皮膚を傷めずに毛穴や汗腺内の老廃物
を完全に除去することは困難であった。洗い粉は、小麦
粉でんぷん等のでんぷん、粘土、石鹸などを配合したも
ので、粘土質成分で皮膚をこすりながら、アルカリ性の
水で汚垢を洗い落とすことを目的として古代エジプトで
考案されたが、良質の石鹸が普及して使用されなくなっ
た。
【0006】一方、ハイドロキシアパタイトを汚垢吸着
剤として配合した石鹸や洗髪剤も提案された(例えば、
特開平1−186814号公報)。しかしながら、それ
らはただ単に、既存の化粧品にハイドロキシアパタイト
を添加しただけであり、従来の石鹸やシャンプーの洗浄
力を超えるものではなかった。さらに、蛋白分解酵素と
でんぷん等を配合したパウダーパック剤も提案された
(例えば、キラMA−2リフレッシュパック)。しかし
ながら、このようなパック剤は、保水性が低いため、塗
布後短時間で皮膜が乾燥してしまい、老廃物分解のため
の酵素反応が十分に行われないという欠点があると同時
に皮膚深部の毛穴や汗腺内部に酵素成分が到達しにくい
という問題点もあった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、優れた皮膚老廃物及び汚垢除
去作用を有し、皮膚を清浄化するとともに、皮膚の新陳
代謝を促進し、皮膚を若々しく保つことを可能にする皮
膚清浄用粉末組成物に関する。
【0008】
【発明の概要】本発明は、蛋白分解酵素を吸着させたリ
ン酸カルシウム系化合物粒子を使用することによって上
記目的を達成したものである。すなわち、本発明による
皮膚清浄用粉末組成物は、蛋白分解酵素を含浸又は付着
したCa/P比1.5〜1.8のリン酸カルシウム系化
合物粒子を含有することを特徴とする。
【0009】各種のリン酸カルシウム系化合物の中で
も、Ca/P比1.5〜1.8のリン酸カルシウム系化
合物は、生体に対して安全で、両性イオン交換体として
酸性、中性及び塩基性のいずれの物質をも良く吸着する
性質を有し、皮脂、蛋白などの汚垢に対し高い吸着能を
有する。本発明においては、リン酸カルシウム系化合物
は、さらに、老化した角質であるケラチン蛋白質を分解
する蛋白分解酵素の担体としての機能を有すると同時
に、酵素反応に必要な水分の保持剤としても作用する。
【0010】本発明においてCa/P比1.5〜1.8
のリン酸カルシウム系化合物とは、リン酸三カルシウ
ム、ハイドロキシアパタイト又はこれら相互の混合物あ
るいはこれらと他のリン酸カルシウム系化合物、例え
ば、リン酸水素カルシウム、リン酸四カルシウム等との
混合物である。安定性や吸着性能の点からCa/P比が
1.67のハイドロキシアパタイトが最も好ましい。上
記のようなリン酸カルシウム系化合物は、種々のカルシ
ウム化合物及びリン酸化合物を出発原料として合成し、
造粒乾燥した後分級することにより製造することができ
る。リン酸カルシウム系化合物の多孔質球状粒子は、通
常の方法で製造することができる。
【0011】また、本発明において、リン酸カルシウム
系化合物粒子としては、多孔質化して表面積を増大させ
て酵素の保持性、保水性、汚垢吸着能を向上させた粒子
と、毛穴や汗腺内の老廃物を吸着除去しうる微粒子との
2種類の粒子径を有するものを使用するのが好ましい。
すなわち、リン酸カルシウム系化合物粒子として、平均
粒子径5〜20μmの多孔質球状粒子と、平均粒子径
0.1以上、5μm未満の微粒子とを用いるのが好まし
い。平均粒子径が20μmを超えると、ざらつき感を生
じ、皮膚から脱落し易く、また、皮膚を傷つけるおそれ
もある。この多孔質球状粒子は、蛋白分解酵素の徐放効
果も有する。一方、平均粒子径が0.1以上、5μm未
満の微粒子は、主として皮膚表面だけでなく、毛穴及び
汗腺内の汚垢及びその酵素分解物などを吸着除去するた
めのものであり、細部に侵入するため微粒子であること
が要求される。5μm以上では深部への到達率が低く、
0.1μm未満では生体内に取り込まれてしまう恐れが
ある。
【0012】リン酸カルシウム系化合物の比表面積は、
20〜100m2 /gであることが吸着性能の面で望ま
しい。また、本発明に用いるリン酸カルシウム系化合物
粒子は、平均粒子径5〜20μmの多孔質球状粒子5〜
95重量%及び平均粒子径0.1以上、5μm未満の微
粒子5〜95重量%から成るのが好ましく、平均粒子径
5〜20μmの多孔質球状粒子5〜50重量%及び平均
粒子径0.1以上、5μm未満の微粒子50〜95重量
%から成るのがより一層好ましい。多孔質球状粒子の量
が5重量%未満であると、酵素の保持性、保水性、汚垢
吸着性能が低下し、95重量%を超えると、毛穴や汗腺
内の老廃物の吸着除去性能が低下すると共に、使用時の
伸びが悪くなり、ざらつくなどの問題を生じる。
【0013】本発明においては、上記のようなリン酸カ
ルシウム系化合物粒子に蛋白分解酵素を含浸又は付着さ
せて用いる。ここで、蛋白分解酵素としては、特に制限
はなく、各種のものを使用することができるが、入手容
易性などの点からパパイン、ブロメリン、フィシン等の
植物起源の蛋白分解酵素、パンクレアチン等の動物起源
の蛋白分解酵素、バチルス・ズブチリス(Bacillus sub
tilis )より産生された酵素ズブチリスペプチダーゼA
(Subtilis peptidaseA)等の微生物起源の蛋白分解酵
素が好ましい。
【0014】また、リン酸カルシウム系化合物粒子に、
蛋白分解酵素/リン酸カルシウム系化合物粒子の重量比
で1:1〜1:10の割合で蛋白分解酵素を含浸又は付
着させたものが好ましい。蛋白分解酵素の割合が1:1
より高いと、リン酸カルシウム系化合物粒子に結合しな
い酵素が生じ、また、1:10より低いと、パック剤と
しての洗浄、汚垢分解能力が低下する。
【0015】リン酸カルシウム系化合物粒子に蛋白分解
酵素を含浸又は付着させる方法には、特に制限はなく、
任意の方法を適用することができる。例えば、上記のよ
うなリン酸カルシウム系化合物粒子を蛋白分解酵素の水
溶液で含浸するか、蛋白分解酵素の粉末と直接混合して
付着する方法、その他、リン酸カルシウム系化合物粒子
スラリーと酵素溶液を混合し、乾燥、造粒する方法など
を採用することができる。
【0016】さらに、具体的には、下記のような方法が
ある。 (a)蛋白分解酵素粉末と多孔質球状リン酸カルシウム
系化合物粒子とリン酸カルシウム系化合物微粒子との混
合物を、アイリッピミキサー(日本アイリッヒ(株)
製)、ラボミキサーLV−O(ホソカワミクロン(株)
製)あるいはヘンシェルミキサー(三井三池化工機
(株)製)などの乾式高速攪拌式粉体混合機に投入し、
酵素を変性させないよう容器内の温度上昇に注意しなが
ら、回転数100〜5000rpmで一定時間、好まし
くは3分間以上、原料同士を攪拌接触させて蛋白分解酵
素付着リン酸カルシウム系化合物粒子を得る。
【0017】(b)上記リン酸カルシウム系化合物粒子
の混合物をアイリッヒミキサー、ラボミキサーLV−O
あるいはヘンシェルミキサーなどの乾式高速攪拌式粉体
混合機に投入し、攪拌すると同時に、攪拌槽内に蛋白分
解酵素を含む水溶液を加圧ノズル、2流体ノズルあるい
は超音波ノズルなどの液体噴霧装置を用いて噴霧し、リ
ン酸カルシウム系化合物粒子表面を蛋白分解酵素溶液で
含浸する。
【0018】(c)蛋白分解酵素を塩濃度10mM以下
の水溶液(例えば、リン酸ナトリウム緩衝液)に溶解し
(pHを一定にする目的で塩溶液を加える)、さらに上
記リン酸カルシウム系化合物粒子の混合物を加えて攪拌
分散させた後、濾過、遠心分離などによって固液分離
し、乾燥して蛋白分解酵素を含浸固定したリン酸カルシ
ウム系化合物粒子を得る。この際、蛋白分解酵素溶液中
の塩濃度が10mM以上、特に100mM以上では、蛋
白分解酵素とリン酸カルシウムの相互作用が低下するた
め、蛋白分解酵素が充分吸着されず、液中に放出されて
しまう。
【0019】(d)蛋白分解酵素溶液とリン酸カルシウ
ム系化合物粒子の懸濁液を混合したものを、噴霧乾燥機
(スプレードライヤー)あるいは流動造粒乾燥機など
で、酵素の失活温度(変性温度)以下で乾燥造粒して蛋
白分解酵素含浸リン酸カルシウム系化合物粒子を得る。
【0020】本発明の皮膚清浄用粉末組成物は、上記の
ように蛋白分解酵素を含浸又は付着したリン酸カルシウ
ム系化合物粒子の他に、水溶性高分子化合物を含有する
ことができる。水溶性高分子化合物は、本発明の皮膚清
浄用粉末組成物に水分を加えた際の粘度を調節して、適
度な流動性を与え、安定な配合剤成分含有膜を皮膚表面
に形成するために配合される。このような水溶性高分子
化合物としては、具体的には、でんぷん、アルギン酸系
あるいはセルロース系多糖類などが、皮膚に対する刺激
性も少なく、安全であるため好適である。これらの水溶
性高分子化合物のうちでも、水酸基を有するものが、高
い親水性を有し、皮膚やハイドロキシアパタイトとのな
じみが良く、かつ、酵素等を変性失活する恐れがないた
め好ましい。水酸基を有する天然水溶性高分子化合物
は、全粉末組成物の50〜90重量%の量で含まれるの
が好ましい。この量が50重量%未満であると、粘度が
低下し、膜の安定性が失われ、また、90重量%を超え
ると、粘度が高すぎて伸びが悪くなる。また、酵素反応
が妨げられる恐れもある。
【0021】本発明の皮膚清浄用粉末組成物は、さら
に、この種の組成物に常用される各種の添加剤、例え
ば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニ
ルアルコール等の皮膜形成剤、グリチルリチン酸ジカリ
ウム、アズレン、アラントイン等の消炎剤、ステアリン
酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の石鹸、タル
ク、カオリン、結晶セルロース等の展延・垢すり剤、グ
リセリン、ソルビトール、プロピレングリコール等の保
湿剤、パラベン、ポリフェノール等の防腐剤、香料など
を含有することができる。
【0022】本発明の皮膚清浄用粉末組成物は、蛋白分
解酵素を含浸又は付着したリン酸カルシウム系化合物粒
子を、リン酸カルシウム系化合物粒子として0.1〜3
0重量%含有するのが好ましい。リン酸カルシウム系化
合物粒子の含有量が0.1重量%未満であると、その吸
着性能が発揮されず、30重量%を超えると、使用時に
水と混合したとき粘性が高くなりすぎ、皮膚に塗布しに
くくなる。
【0023】本発明の皮膚清浄用粉末組成物は、洗顔剤
又はパック剤として使用することができ、使用時に適量
の水と混合して使用する。適量の水とは、皮膚に塗布す
るときに伸びがよく、しかも、ほとんど液垂れしない程
度であればよい。使用者の好みにもよるが、通常、1回
の粉末組成物の使用量2gに対し、水3〜10mlを使
用するのが好ましい。
【0024】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれによって制限されるもので
はない。
【0025】実施例1 平均粒子径10μmのハイドロキシアパタイトの多孔質
球状粒子0.3gと平均粒子径4μmのハイドロキシア
パタイト微粒子2.7gを混合した後、蛋白質分解酵素
であるズブチリスペプシダーゼA〔商品名ビオプラーゼ
コンク(長瀬産業社製)〕を1.0g加え、ラボミキサ
ーLV−Oに投入し、酵素を変性させないように容器内
の温度上昇に注意しながら、150rpmで3分間攪拌
混合して、ビオプラーゼコンク付着ハイドロキシアパタ
イト粒子を得た。これを下記の原料とともに均一に混合
し、パック剤として有用な皮膚清浄用粉末組成物100
gを調製した。 小麦でんぷん 69.7g タルク 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ビオプラーゼコンク付着ハイドロキシアパタイト粒子 4.0g
【0026】比較例1 下記の原料を均一に混合し、粉末パック剤100gを調
製した。 小麦でんぷん 72.7g タルク 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ビオプラーゼコンク 1.0g
【0027】実施例2 平均粒子径10μmのハイドロキシアパタイトの多孔質
球状粒子0.1gと平均粒子径4μmのハイドロキシア
パタイト微粒子0.9gを混合した後、ビオプラーゼコ
ンクを0.5g加え、実施例1と同様の方法で上記ハイ
ドロキシアパタイト粒子にビオプラーゼコンクを付着さ
せ、得られたビオプラーゼコンク付着ハイドロキシアパ
タイト粒子を下記の原料とともに均一に混合し、洗顔剤
として有用な皮膚清浄用粉末組成物100gを調製し
た。 小麦でんぷん 36.4g トウモロコシでんぷん 27.0g カオリン 25.0g ステアリン酸ナトリウム 3.0g 結晶セルロース 7.0g パラベン 0.1g ビオプラーゼコンク付着ハイドロキシアパタイト粒子 1.5g
【0028】比較例2 下記の原料を均一に混合し、粉末洗顔剤100gを調製
した。 小麦でんぷん 37.4g トウモロコシでんぷん 30.0g カオリン 25.0g ステアリン酸ナトリウム 3.0g 結晶セルロース 7.0g パラベン 0.1g ビオプラーゼコンク 0.5g
【0029】試験例1 18〜43才の健康な女性45名を対象にして、実施例
1及び比較例1で得られるパック剤をそれぞれ2gずつ
小さいトレーにとり、刷毛を使って37℃の微温湯5m
lでとき、顔全体に均一に塗布した。3分後に微温湯で
パック剤をきれいに洗い流し、タオルで拭き、顔の皮膚
が乾燥した後に、皮膚の表面、毛穴付近の様子を50倍
率のマイクロスコープ画像で目視観察し、汚垢の除去状
態を比較評価した。皮脂の除去及び肌あれの解消効果を
評価し、結果を表1に示した。また、塗布時の保水性、
使用後の皮膚のさっぱり感、滑らかさについても被検者
自身の官能性評価を行い、結果を表2に示す。なお、被
験者の肌質は、脂性肌および混合肌20名、普通肌19
名及び乾燥肌6名であった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】これらの評価結果から判るように、本発明
による皮膚清浄用粉末組成物は、水分の保持性が高く、
皮脂や老化角質など皮膚表面ばかりでなく、毛穴や汗腺
内部の汚垢の除去能に優れ、使用感においても、汚れの
洗浄からくる皮膚のさっぱり感、なめらかさで高い官能
性を有し、さらに老化角質の除去による肌の手入れにも
高い効果を示すことが明らかである。
【0033】実施例3 平均粒子径10μmのリン酸三カルシウムの多孔質球状
粒子0.3gと平均粒子径4μmのリン酸三カルシウム
微粒子2.7gを混合した後、蛋白質分解酵素であるビ
オプラーゼコンクを1.0g加え、ラボミキサーLV−
Oに投入し、酵素を変性させないように容器内の温度上
昇に注意しながら、150rpmで3分間攪拌混合し
て、ビオプラーゼコンク付着リン酸三カルシウム粒子を
得た。これを下記の原料とともに均一に混合し、パック
剤として有用な皮膚清浄用粉末組成物100gを調製し
た。 小麦でんぷん 69.7g タルク 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ビオプラーゼコンク付着リン酸三カルシウム粒子 4.0g 得られたパック剤は、実施例1で得られたものとほぼ同
等な評価結果が得られた。
【0034】比較例3 下記の原料を均一に混合し、粉末パック剤100gを調
製した。 小麦でんぷん 69.7g タルク 21.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ハイドロキシアパタイト球状粒子(平均粒子径10μm)0.3g ハイドロキシアパタイト微粒子(平均粒子径4μm)2.7g 得られたパック剤は、蛋白分解酵素を含まない以外は、
実施例1と同じ組成を有するものであるが、実施例1で
得られたパック剤に比べて、皮脂の除去、肌あれの解消
についていずれも劣っていた。
【0035】比較例4 下記の原料を均一に混合し、粉末パック剤100gを調
製した。 小麦でんぷん 69.7g タルク 21.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ハイドロキシアパタイト球状粒子(平均粒子径10μm)3.0g 得られたパック剤は、蛋白分解酵素及びハイドロキシア
パタイト微粒子を含まない以外は、実施例1と同じ組成
を有するものであるが、実施例1で得られたパック剤に
比べて、皮脂の除去(特に毛穴内部)及び肌あれの解消
性能が劣っていた。
【0036】比較例5 下記の原料を均一に混合し、粉末パック剤100gを調
製した。 小麦でんぷん 69.7g タルク 21.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ハイドロキシアパタイト微粒子(平均粒子径4μm)3.0g 得られたパック剤は、蛋白分解酵素及びハイドロキシア
パタイト球状粒子を含まない以外は、実施例1と同じ組
成を有するものであるが、実施例1で得られたパック剤
に比べて、皮脂の除去、肌あれの解消性能が劣ってい
た。さらに、塗布後の保水性も不十分で、1分〜2分で
塗布層が乾燥してしまった。
【0037】実施例4 下記の配合組成の粉末パック剤120gを下記の操作手
順にしたがって調製した。 小麦でんぷん 69.7g タルク 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g ハイドロキシアパタイト球状粒子(平均粒子径10μm)0.3g ハイドロキシアパタイト微粒子(平均粒子径4μm) 2.7g 蛋白分解酵素(ビオプラーゼコンク) 1.0g 精製水 20.0g 操作手順 上記のハイドロキシアパタイト粒子混合物をホソカワミ
クロン(株)製ラボミキサーLV−Oで150rpmの
回転数で3分間混合した後、さらにビオプラーゼコンク
1.0gを精製水20gに溶解したものをハンドスプレ
ーで噴霧しながら3分間混合・含浸した。その後、残り
の成分を加えて3分間混合して粉末パック剤を得た。
【0038】実施例5 配合組成は、実施例4と同一である。蛋白分解酵素(ビ
オプラーゼコンク)1.0gを精製水20gに溶解した
ものに、実施例4と同じハイドロキシアパタイト粒子混
合物3.0gを加え、室温で120分振盪し、蛋白分解
酵素をハイドロキシアパタイト粒子に吸着・含浸した
後、固形分を濾過し、乾燥し、蛋白分解酵素担持ハイド
ロキシアパタイト粒子を得た。次に、この蛋白分解酵素
担持ハイドロキシアパタイト粒子と残りの配合成分をホ
ソカワミクロン(株)製ラボミキサーLV−Oで150
rpmの回転数で3分間混合して粉末パック剤100g
を得た。
【0039】実施例6 蛋白分解酵素であるパパイン100g、平均粒子径10
μmのハイドロキシアパタイト球状粒子30g及び平均
粒子径4μmのハイドロキシアパタイト微粒子270g
を精製水2000gに加え、均一になるように混合攪拌
し、パパイン吸着ハイドロキシアパタイト粒子懸濁液を
得た。この懸濁液をニロ製(デンマーク在)モービルマ
イナー型スプレードライヤーにて出口温度90℃で、回
転ディスクアトマイザー(回転数25000rpm)を
用いて噴霧乾燥し、パパイン担持ハイドロキシアパタイ
ト粒子を得た。下記の成分をホソカワミクロン(株)製
ラボミキサーLV−Oで150rpmの回転数で3分間
混合し、粉末パック剤100gを得た。 小麦でんぷん 69.7g タルク 20.0g カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.0g グリチルリチン酸ジカリウム 0.2g グリセリン 3.0g パラベン 0.1g パパイン担持ハイドロキシアパタイト粒子 4.0g
【0040】実施例4〜6で得られた粉末パック剤を用
いて前記試験例1と同様な試験を行ったところ、実施例
1のものと同様に優れた保水性及び使用感が認められ
た。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の皮膚清浄用粉末
組成物は、蛋白分解酵素を含浸又は付着したリン酸カル
シウム系化合物粒子を含むため、皮膚表面及び毛穴内部
の汚垢や代謝老廃物をより効果的に吸着除去及び分解除
去することができ、従来のパック剤や洗顔剤に比べて、
より優れた汚垢洗浄効果と使用感を得ることができる。
また、リン酸カルシウム系化合物粒子として、平均粒子
径5〜20μmの多孔質球状粒子と平均粒子径0.1μ
m以上、5μm未満の微粒子とを用いることにより、酵
素の保持性、保水性、汚垢・老廃物除去性能及び使用感
をバランスよく高度に実現することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白分解酵素を含浸又は付着したCa/
    P比1.5〜1.8のリン酸カルシウム系化合物粒子を
    含有することを特徴とする皮膚清浄用粉末組成物。
  2. 【請求項2】 リン酸カルシウム系化合物粒子が、平均
    粒子径5〜20μmの多孔質球状粒子5〜95重量%及
    び平均粒子径0.1以上、5μm未満の微粒子5〜95
    重量%から成る請求項1記載の皮膚清浄用粉末組成物。
  3. 【請求項3】 リン酸カルシウム系化合物粒子が、平均
    粒子径5〜20μmの多孔質球状粒子5〜50重量%及
    び平均粒子径0.1以上、5μm未満の微粒子50〜9
    5重量%から成る請求項1記載の皮膚清浄用粉末組成
    物。
  4. 【請求項4】 リン酸カルシウム系化合物がハイドロキ
    シアパタイトである請求項1、2又は3記載の皮膚清浄
    用粉末組成物。
  5. 【請求項5】 リン酸カルシウム系化合物粒子が、蛋白
    分解酵素/リン酸カルシウム系化合物粒子の重量比で
    1:1〜1:10の割合で蛋白分解酵素を含浸又は付着
    したものである請求項1、2、3又は4記載の皮膚清浄
    用粉末組成物。
  6. 【請求項6】 蛋白分解酵素がパパイン、ブロメリン、
    フィシン、パンクレアチン、微生物プロテアーゼから選
    択された少なくとも1種である請求項1記載の皮膚清浄
    用粉末組成物。
  7. 【請求項7】 水酸基を有する天然水溶性高分子化合物
    を、全粉末組成物の50〜90重量%の量で含有する請
    求項1記載の皮膚清浄用粉末組成物。
  8. 【請求項8】 水酸基を有する天然水溶性高分子化合物
    がでんぷん、アルギン酸系又はセルロース系の多糖類か
    ら選択された少なくとも1種である請求項7記載の皮膚
    清浄用粉末組成物。
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