JPH07330292A - 伸縮柱等の進退機構 - Google Patents

伸縮柱等の進退機構

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JPH07330292A
JPH07330292A JP3140771A JP14077191A JPH07330292A JP H07330292 A JPH07330292 A JP H07330292A JP 3140771 A JP3140771 A JP 3140771A JP 14077191 A JP14077191 A JP 14077191A JP H07330292 A JPH07330292 A JP H07330292A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縮小時には手軽に運搬できるほど小型,軽量
であり乍ら、伸長時には従来の可搬タイプには見られな
い長大な高の柱に形成できるなど、重量が嵩張らない構
造によって長大な進退量を実現できる進退機構を提供す
ること。 【構成】 細長い進退部材1と、この進退部材1を進退
させる駆動部5と、前記進退部材1の遊挿案内する貫通
孔3aを中心部に有し相互に連結された複数のセンタリン
グ部材3であって前記進退部材1の進退と連動して進退
することによりセンタリング部材3同士の間隔を変化さ
せることができるセンタリング部材3と、このセンタリ
ング部材3の移動を支持案内する進退通路2とから進退
機構を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重量を嵩張らせずに柱等
を長大な長さに伸長組立することが可能な進退機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧シリンダ−やねじ杆を用
いた進退機構は、クレ−ン等の伸縮ブ−ム,伸縮柱やジ
ャッキ等の分野で多用されている。
【0003】上記の公知進退機構は、進退する部材の曲
げ剛性と坐屈強度とを進退機構を構成するシリンダ−の
筒体,ロッド,ねじ杆などの構成部材に担持させる設計
であるため、長大な進退長さを有する進退機構に形成す
ると、自づから筒体の径や肉厚、ロッドねじ杆の径が大
きくなって重量の嵩張った機構とならざるを得なかっ
た。理論上は長大なものでも製作可能であるが、重量や
可搬性、不使用時の収納性等の問題を解決できない。
【0004】このため、公知進退機構を使用したジブク
レ−ンは、せいぜい20〜30m程度の伸長量しかなく、そ
れでもこのようなクレ−ンは、専用の載架トラックやク
ロ−ラに積載された型式となり、また、ねじ杆式のジャ
ッキではネジ杆の後退量がその収容ピットの深さとの兼
合いで揚程量がせいぜい数十cm程度のものしかないのが
現状である。
【0005】これは従来の伸縮動作のための進退機構が
細長い構造物の設計上最も重要な坐屈強度に特別な工夫
がなされていないために、どうしても自重が過大となる
からであり、従って、可搬型の長大な伸縮柱は必要性が
あるにもかかわらず未だ実現されていないのが現状であ
る。
【0006】しかし乍ら、上記クレ−ンやジャッキ等に
おいて現状のものよりはるかに長大な進退量を、重量が
嵩張ることなく実現でき、望ましくは、コンパクトに収
納,格納できる進退機構があれば、高所での荷重支持作
業や高所への荷重持上げ作業が容易に実現できるため、
各種の産業分野においてきわめて有用であると考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、縮小時には手軽に運搬できるほど
小型,軽量であり乍ら、伸長時には従来の可搬タイプに
は見られない長大な高さの柱に形成できるなど、重量が
嵩張らない構造によって長大な進退量を実現できる進退
機構を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の構成は、細長い進退部材
と、この進退部材を進退させる駆動部と前記進退部材の
遊挿孔を中心部に有し相互に連結された複数のセンタリ
ング部材であって前記進退部材の進退と連動して進退す
ることによりセンタリング部材間の間隔を変化させるこ
とができるセンタリング部材とこのセンタリング部材の
移動を支持案内する進退通路とから成ることを特徴とす
るものである。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例を図に拠り説明する。図
1は本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降機構
における上昇状態の一部を示す断面図、図2は同じく別
例の正断面図、図3は本発明機構に用いるフレキシブル
ねじとナット部材の一例を示す要部の正面図、図4は同
じく別例の正面図、図5は本発明機構を伸縮柱に形成し
た例においてその伸長状態の要部を示す断面図、図6は
同じく縮小状態の一部を示す断面図、図7は図1のA−
A線断面図、図8は本発明機構の他の例により形成した
伸縮柱の正断面図、図9は図7のB−B線断面図、図10
は図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視図、図11
は同じく進退部材の部分斜視図、図12は駆動部の斜視
図、図13は図1の機構におけるセンタリング部材と連結
索体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図、図14
は図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分拡大断面図
である。
【0010】まず、本発明機構の原理について図1によ
り説明する。本発明における細長い長尺の進退部材1
は、この部材1に対し垂直(Z軸方向)にかかる荷重W
を支持し、機構の坐屈強度を担持する。ここで、支持の
意味は荷重と垂直な方向(X−Y平面)における進退部
材の座標上の位置がずれない(変位)しないように支持
する意味である。
【0011】ここで、長柱(長尺材)に対するオイラ−
の式を適用すると、長柱の坐屈強度は、その長さの2乗
に反比例することが判っている。従って、進退部材1を
中間で何ら支持しなければ、本発明が目的とする細長部
材によって所定の坐屈強度を有する進退機構を得ること
はできない。本発明ではこの点に着目し、進退通路2内
の細長長尺の進退部材の中間部分を適宜ピッチで支持す
ることとした。この中間部分の支持に使用されるのがセ
ンタリング部材3である。
【0012】図1の進退通路2は、適宜ピッチで移動配
列されるセンタリング部材3を保持案内する。そしてセ
ンタリング部材3は、その複数枚が互に連結索体4,4a
を介して連結され(図13,図14参照)ているので、進退
部材1の進出又は後退に同期して前記通路2内を移動
し、進退部材1の進出時、この部材1を適宜ピッチで進
退通路2の中心に保持し、進退部材1全体の坐屈強度
を、各センタリング部材3に保持された各スパンにおけ
る坐屈強度の集合したものにする作用がある。
【0013】センタリング部材3は、その中心部に長尺
部材1を密に貫通遊挿してガイドする貫通孔3aと、進退
通路2に対して回り止め機能をするキ−溝3bと自己巻戻
り力をもつコンベックス状のゼンマイバネによる連結索
体4とセンタリング部材3同士のピッチを規定すると共
に、連結索体4の繰出し量をその長さに規定する補助索
体4aとを具備して形成されている(図13,図14参照)。
ここで、コンベックス状の連結索体4はその自己巻戻り
性を確保するため、全長が繰出されない長さのものを軸
4bに補助索体4aと共に装着している。また、2aは進退通
路2の内面に凸設した前記キ−溝3bに対応するキ−突条
である。
【0014】5は進退部材1を昇降させるための駆動部
で、進退部材1がねじであれば、回転させられるナット
部材により、また進退部材1が索体,帯体であれば回転
させられる送り駆動ロ−ルにより、更に、進退部材1が
ラックであれば回転させられるピニオンにより形成され
る。
【0015】上記説明における進退部材1は可撓性のな
い部材であっても本発明の進退機構として成立する。進
退部材1が可撓性のない部材の場合、本発明機構は、従
来の剛性ねじ棒を用いた「送りねじ機構」や剛性ねじ杆
を用いた「スクリュ−ジャッキ」よりも細長いねじ状の
進退部材を用いることにより長い送りストロ−ク、より
高い揚程ストロ−クを有する「送りネジ機構」や「スク
リュ−ジャッキ」を実現できる。
【0016】しかし、進退部材1に可撓性がなければ、
進退行程における後端側の当該進退部材1のスペ−スを
確保しなければならない。進退部材1が可撓性部材であ
ると、進退行程の後端側をリ−ル等の巻取部に巻取るな
どして省スペ−ス効果を掛げることができる。以下に可
撓性の進退部材1を用いた本発明進退機構の実施例を説
明する。
【0017】図2は可撓性の進退部材1としてフレキシ
ブルねじ(以下、このねじにも符号1を用いる)を用い
た送りねじ機構の一例を示している。フレキシブルねじ
1は、図2に示すように鋼製の線状材1aを各線を密に接
して長尺のコイル状に巻回し、各線状の接合線に沿った
外周上に、例えばボ−ル転送用のねじ溝1bを形成するこ
とにより本発明における可撓性の進退部材の一例に構成
されている。図2の実施例では線状材1a自体の外面を、
この線状材1aをコイル状に巻回するとねじ溝1bが形成さ
れるように、この線状材1a自体の断面形状に予めねじ溝
形成のための加工を施したものを用いたが、線状材1aの
断面形状が、例えば矩形,台形等のように適宜角形断面
のものであってもよい。
【0018】上記のようにして形成されるフレキシブル
ねじ1は、通常の棒材で形成されたねじとほぼ同等の外
観を呈するが、線状材1aはコイル状に巻回されフレキシ
ブルねじ1に形成されているので、その軸方向に関し可
撓性ある。
【0019】図2に於て、フレキシブルねじ1に螺合さ
れる回転するナット部材は、駆動部5として機能する。
ここではフレキシブルねじ1の外径に密に遊挿される開
口径を有する短円筒状のナット本体5aと、その内周面に
おいて前記ねじ溝1bに沿って螺旋状に配設され、ナット
本体5aの内部において循環される多数のボ−ル5bとから
形成されている。5cはナット本体5aの外周上にフランジ
状に設けた外歯歯車で、外部から回転力を入力するため
のものである。
【0020】ナット部材は、ボ−ル5bを用いたボ−ルナ
ットであるが、本発明に用いるフレキシブルねじ1に対
しては、ナット部材として、ナット本体5aの内面にフレ
キシブルねじ1のねじ溝1bに螺合する雄ねじを直接螺設
(図示せず)したもの、或は、前記ボ−ル5bや前記雄ね
じに代え、合成樹脂等の適宜材料で雄螺糸状に形成した
螺旋ストリング部材(図示せず)をナット本体5aの内面
に装着したものを用いてもよい。ストリング部材の材質
は上記合成樹脂の外に適宜の金属,セラミックス,これ
らの複合材料である。
【0021】上記に於て、コイル状に巻回されて長尺の
進退部材に形成されたフレキシブルねじ1の内面側は中
空であるから、このねじ1の内面にはそれに密接させて
芯体(図示せず)を挿装してもよい。この芯体として
は、例えばフレキシブルねじ1の内面に形成される各線
状材1aの接合線が形成するねじ溝に螺合するねじ状の凸
条を形成したフレキシブルな管体(図示せず)がある。
【0022】フレキシブルねじ1の内部に挿装される芯
体がフレキシブルな管体であるときには、当該管体の内
部に流体を給,排自在に充填するようにしてもよい。こ
の構成はフレキシブルねじ1の全体をリ−ル等に巻取っ
たり、これを繰出して真直な姿勢に保持したいとき座屈
強度を発揮させる場合に有用である。なお、芯体に形状
記憶合金を使用し、例えばリ−ル等に巻取られているフ
レキシブルねじ1が真直に伸びる部分は、当該記憶合金
が或る温度条件で直線状に戻るような温度環境を形成す
るようにしてもよい。
【0023】次に、可撓性の進退部材の一例であるフレ
キシブルねじ1とナット部材を進退駆動部5として用い
た本発明の進退機構の一例について図3により説明す
る。
【0024】図3において、フレキシブルねじ1にボ−
ル5bを介して螺装されたナット部材は、図1に示すよう
に、当該ナット部材をモ−タ5dの回転出力を伝動して定
位置で正,逆回転させることにより、後端側1bが巻取ら
れることなどにより回り止めされたフレキシブルねじ1
をその進退通路2において前,後いずれかの方向にも進
退移動させることができる。図3において5eは出力ピニ
オンで、これらとナット部材によりねじ1の進退駆動部
5の一例を形成する。
【0025】図3に於て、ナット部材はその本体5aがベ
アリング5fや軸受等を介し進退通路2の下端定位置にお
いて回転可能に配設されている。このナット部材には、
フレキシブルねじ1が螺合貫挿されている。ナット部材
に螺合貫挿されたフレキシブルねじ1は、フレキシブル
であるゆえ、その後端側1bを90度タ−ンさせて巻取り配
設し、ナット部材を貫通した先端1a側を進退通路2内で
進退作動させるようにした。
【0026】図3におけるセンタリング部材3はその中
心部でフレキシブルねじ1を密に遊接貫通させて設けら
れている。各センタリング部材3は、図3の上では説明
の便宜上コイルスプリング状の連結索体4により互に連
結しているが、図1に示した自己巻戻し性のあるコンベ
ックス状の索体4と長さ規定用の補助索体4aで連結する
ことが望ましい。
【0027】図3の機構において、フレキシブルねじ1
の先端1aに、進退動作をさせたい荷重となる進退対象W
を取付け、フレキシブルねじ1を進退通路2内で進退さ
せることにより、前記対象Wをねじ1の先端と一緒に進
退通路内で進退可能にした。
【0028】ここで、上記ねじ1の進退量を大きくし対
象Wの昇降量を大きくとるために長大なフレキジブルね
じ1を用いているので、進退通路2における、当該ねじ
1の全長を適宜間隔で通路2の中心に保持し、対象Wに
よる荷重でねじ1が坐屈するのを防止するため、ねじ1
の外周面に適宜ピッチで密に遊接させらせる複数のセン
タリング部材3が配設されている。
【0029】即ち、各センタリング部材3は、その中心
部にフレキシブルねじ1を密に挿通案内する貫挿孔3aを
有すると共に外周側を壁面などにより形成される前記ね
じ1の進退通路2に対してキ−2aとキ−溝3bの関係など
によって摺動のみ可能に保持させている。そして、各セ
ンタリング部材4の複数個を所定長さの連結索体4を介
して前記対象Wの下に順に吊下支持させることにより、
前記フレキシブルねじ1が上昇することによって進退通
路2内に適宜ピッチとなるように移動配置されるように
した。これによって、前記ねじ1は進退通路2内におい
てセンタリング部材3の間隔で支持され、かつ、その中
心が平面座標上で変位することなく保持されるので、当
該ねじ1が荷重Wによって坐屈するおそれはないという
本発明機構の利点が発揮できるのである。
【0030】図4の機構は、本発明機構の変形例で図3
の例とは逆に、ナット部材にその進退通路2との間でキ
−とキ−溝の関係等による回り止め手段31を付加し、フ
レキシブルねじ1に正,逆方向の回転が与えられると、
当該ナット部材がそのねじ1の軸方向に沿って進退通路
2において進退させられるように形成している。尚、図
3と同一符号は同一部材を指示する。
【0031】図3により説明したように、フレキシブル
ねじを用いる本発明機構は、該ねじ1の繰出される側の
先端1aを先頭にして進退通路2の内部においてセンタリ
ング部材3により進退中心が保持され、かつ、適宜ピッ
チでその長さが中間支持されつつ自由に進出,後退作動
させることができるので、一例として、図4〜図6に示
すように、その進退通路2自体もテレスコ−プ状筒体2
1,22……により伸縮(進退)自在形成し、伸縮する進
退通路2を伸縮自在柱とする装置の進退機構として使用
することができる。次に、この進退通路2を伸縮自在の
テレスコ−プ状筒体による柱とした本発明機構の一例に
ついて図5〜図7により説明する。
【0032】図5に於て、21,22……は夫々に径の異な
るテレスコ−プ状筒体の一部で、ここでは小径の筒体22
が大径の筒体21に、筒体21内で上下摺動自在かつ抜脱不
能に挿装されている。本発明の進退機構における進退通
路2となるテレスコ−プ状筒体の全体は図示しないが、
図に表われた筒体21,22……の挿装と同じ要領で順次径
の異なる複数の筒体が密に遊挿されてテレスコ−プ状筒
体に形成されたものである。
【0033】このテレスコ−プ状筒体の各筒体21,22…
…は、夫々に底板aと、上,下端の外部フランジ部b,
cと、上端の内部フランジ部dが形成されている。挿装
した筒体の下端外部フランジ部cと挿装された筒体の上
端内部フランジ部bとは、これらの筒体同士の抜止めと
して作用する。なお、eは各筒体の底板aの中心に設け
たフレキシブルねじ1の貫通孔である。
【0034】従来より、上記のような互に抜脱不能にし
て挿装したテレスコ−プ状筒体を、送りねじ機構などを
進退駆動力として利用し伸縮自在にした柱構造は公知で
ある。しかし、従来のこの種の伸縮柱は、各筒体の底部
においてしか送りねじは支持されない構造であるため、
全体として大きな伸長量を有する細長比の大きな伸縮自
在柱には形成できていないのが現状である。
【0035】この点、本発明機構による伸縮自在の進退
通路2、具体的にはテレスコ−プ状筒体を形成する各筒
体21,22……は、その内部に、その通路2の進退伸縮形
成に同期して複数のセンタリング部材3を移動させて適
宜ピッチで配置し、細長い進退部材の中間を短かいスパ
ンで支持するため、公知技術では実現できなかった長大
な進退量をもつ、換言すれば、大きな細長比の柱を伸縮
自在に形成でき、しかも、その坐屈強度,曲げ剛性は十
分実用に耐え得るものであることを確認した。
【0036】而して、センタリング部材3は、図7に示
すように、例えば、筒体21に対して密に内装できる大き
さで、筒体21の内面に形成されたキ−凸条2aに遊嵌され
るキ−溝状部3bと、中央にフレキシブルねじ1を密に貫
通孔3aを具備して形成されている点は、図1,図2の場
合と同じである。勿論、径の異なる各筒体21,22……に
対して内装される夫々のセンタリング部材3は、当然、
各筒体21,22……の内径に見合う外径に整えられてい
る。
【0037】テレスコ−プ状筒体の構成部材である各筒
体21,22……に内装されるセンタリング部材3は、図5
の例では一本の筒体について3枚が使用され、各センタ
リング部材3は夫々に連結索体4を介して上位のセンタ
リング部材3に連結し、最上位のセンタリング部材3
を、その筒体に内挿された小径の筒体の底板aの下面に
連結索体4を介して連結することにより設けられてい
る。センタリング部材3を1本の筒体について何個設け
るかは、各筒体の長さ、口径、材質、肉厚などを考慮し
て任意に設定することができる。
【0038】上記構成により、テレスコ−プ状筒体の各
筒体21,22……は、その小径側の筒体が順次大径側の筒
体に密に遊挿されてテレスコ−プ状をなしているので、
小径の筒体がフレキシブルねじ1の上昇によって上方へ
引上げられると、その下端の外部フランジ部cにおいて
次の大径の筒体の上端の内部フランジ部bを引掛け、次
々に小径の筒体がその下端において大径の筒体の上端部
を引掛けて上方に引上げ、これにより進退通路6が伸長
形成されることとなる。
【0039】従って、図5に示す本発明機構では、まず
最小径の筒体の底板aの裏面に、フレキシブルねじ1の
先端1aを固着する。このとき、他の各筒体の底板aとセ
ンタリング部材3にはすべて当該ねじ1が密に遊貫する
貫通孔3aが形成されているので、前記ねじ1は最上位の
筒体を除き各筒体の中心に支承されてテレスコ−プ状筒
体の内部全体に貫挿されることになる。なお、このフレ
キシブルねじ1の後端側1bは図4には示さないが最下端
の筒体が直接立設された機構室において巻取ロ−ルに巻
取らせている。
【0040】一方、ナット部材は上記機構室の内部にお
いて、図3に示したような伝動系を具備したモ−タ5dか
ら回転が伝動されるように配置されている。なお、伝動
系の具体的構造をどのようにするかは任意である。
【0041】以上の構成により、テレスコ−プ状筒体の
各筒体21,22……が図5に示す縮小状態にあるとき、モ
−タ5dを正転させ、その回転をナット部材5aに伝達する
と、当該ナット部材5aの回転によってフレキシブルねじ
1の上端側1bが上昇し始める。なお、図6に示す縮小状
態では、各筒体21,22……の中のセンタリング部材3
は、各筒体間において上位筒体の底板aの下面側と下位
筒体の底板aの上面の間に、積層状態に保持されてい
る。
【0042】フレキシブルねじ1の上昇は、最小径の筒
体を次の大きさの径の筒体の内部で上昇させ、当該小径
筒体の下端の外側フランジ部cが大径の筒体の上端の内
側フランジ部bに到達すると、この位置から当該大径の
筒体を伴って上昇し、以下、フレキシブルねじ1の上昇
によって上昇されつづける最小径の筒体によって順次大
径側の筒体を上昇させる。これによって伸長したテレス
コ−プ状筒体の内部は前記ねじ1の進退通路2に形成さ
れると共に、外見上は支柱としての伸長立設がなされ
る。この伸縮時、各筒体21,22の内部の各センタリング
部材3は、それらが内装された筒体の上位の筒体の上昇
によって、内装された筒体内を上昇移動して各連結索体
4,4aの長さに従って等ピッチで位置付けられる。
【0043】上記伸長時、フレキシブルねじ1はセンタ
リング部材3の作用でXY平面上で変位することなく垂
直な姿勢で立上げられ、従って、伸長した各筒体21,22
……の内部で、その中間の複数箇所において各筒体の底
板aと各筒体の内部に配置された複数のセンタリング3
とによって適宜間隔でサポ−トされることとなる。
【0044】各筒体21,22……の内部に位置付けられた
複数のセンタリング部材3は、フレキシブルねじ1が各
筒体21,22の上昇を伴って伸上させられるとき、順番に
その筒体の内部を移動して、各筒体21,22……の内部に
それぞれ適宜等ピッチで配列されることとなるので、こ
れによってフレキシブルねじ1全体の坐屈強度は大巾に
高まると同時に、垂直荷重をフレキシブルねじ1が担持
することにより、横荷重を担持する各筒体は比較的薄肉
で小径の部材により形成することが可能になる。
【0045】伸長された各筒体21,22……による支柱、
つまり、伸長形成された進退通路2の短縮収納は、ナッ
ト部材5を、上昇時とは逆方向に回転させ、フレキシブ
ルねじ1の先端1aを降下させると共にこのフレキシブル
ねじ1を機構室内のロ−ルに巻取ることによって、各筒
体21,22……を順次大径の筒体の内部に引き戻し収納さ
せることにより行う。各筒体21,22……が小径側から降
下縮小するとき、各筒体21,22……の内部のセンタリン
グ部材3はそれが取付けられている筒体の降下に同動
し、このセンタリング部材3が取付けられている筒体内
をその底板側へ自重により移動する。
【0046】このように進退部材となるフレキシブルね
じ1と昇降駆動源となるナット部材5と、進退通路2
と、センタリング部材3を主要部材とする進退機構は、
本発明においては、テレスコ−プ状に収装された複数の
筒体21,22……により形成される進退通路2を、前記ね
じ1の進退に同期して伸縮形成させるようにした。これ
によって本発明機構はテレスコ−プ状筒体を伸縮自在の
柱体とする伸縮柱機構として利用できるのである。な
お、テレスコ−プ状筒体の各筒体21,22……が円筒体の
場合、各筒体の内外面にキ−とキ−溝等の関係による回
り止めを形成するが、各筒体が角状の場合には不要であ
る。また、テレスコ−プ状筒体を支柱として伸長立設す
るとき、各筒体相互の結合緊密化のため、各筒体の下端
外面と上端内面をテ−パに形成することもある。
【0047】図8〜図12は、図5〜図7と同様に、テレ
スコ−プ状筒体21,22……により進退通路2を形成した
本発明機構による伸縮柱の別例を示すものであるが、図
8〜図12に示す本発明機構は、進退部材1にコンベック
ス状の部材(図11参照)を用いた点で、先の実施例の機
構と異なっている。
【0048】また、図8〜図12に示す機構は、進退部材
1がコンベックス状の進退部材1であるゆえ、その進退
駆動部5の構成も先の実施例と異なっている。
【0049】即ち、この進退駆動部5は、コンベックス
状の進退部材1を前後からピンチしてその進退をさせる
ため、一例として、図12に示すように1個の駆動ロ−ラ
5gとこれと対向したピンチロ−ラ5hにより形成されてい
る。5iはガイドロ−ラである。尚、この駆動部5を他の
型式、例えば、覆帯型式とすることは任意である。
【0050】また、図8〜図12の機構では、各筒体21,
22……の底部a、並びに、センタリング部材3の中心部
に形成される貫通孔3aの形状も、その進退部材1の平断
面形状に見合ったものとなっている。しかし、他の構成
は図5〜図7の機構と同一であるので説明は省略する。
また、機構としての作用,機能も図5〜図7に示した機
構と略同じであるので省略する。
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の進退機構は、一例
としてテレスコ−プ状筒体により形成された進退通路
を、細長い構造物として必要な曲げ剛性を保持するよう
に計設し、この進退通路内を進退する進退部材、例えば
フレキシブルねじを、筒体重量,フレキシブルねじの自
重,伸縮柱の頂部に搭載する照明灯などの伸縮柱の軸方
向にかかる荷重に耐する坐屈強度をもつように設計する
ことにより、作製される。
【0052】このように、進退通路と進退部材は、細長
い構造物に要求される曲げ剛性と坐屈強度をそれぞれが
分担して受持つ構造とし、進退通路は、例えばその通路
を形成する筒体内に、筒の軸方向に摺動し、中央にフレ
キシブルねじの遊挿孔をもつ複数のセンタリング部材を
設け、各センタリング部材を、例えばゼンマイバネとス
トリングによって連結し、センタリング部材が進退部
材、例えばフレキシブルねじの進退と連動し、伸縮柱の
伸長時に各センタリング部材が相互に一定間隔で配列す
るように計設したことにより、前記の進退部材、例えば
フレキシブルねじの坐屈強度はこのセンタリング部材の
働きにより、センタリング部材がない場合に較べて格段
に増大させることができる。
【0053】その理由は、細長い構造物の坐屈強度は、
周知のように当該構造物の長さの2乗に逆比例するの
で、十分な曲げ剛性をもたせた筒体の中心にフレキシブ
ルねじの進退路を確保するセンタリング部材の働きによ
り、坐屈強度と結びつくフレキシブルねじの長さは、ね
じの全長ではなく前記の各センタリング部材間の距離に
近似するからである。この事実は発明者等の実験により
確認されている。
【0054】筒単な例を挙げれば、通常の台形ねじをも
つスクリュ−ジャッキの押上げ許容荷重は、同一径のね
じ棒ではねじ棒が長いほど押上げ許容荷重は小さくなる
が、このねじ棒に、本発明の進退通路とセンタリング部
材を設備すればねじ棒の長さに関係なく一定の押上げ許
容荷重を保つことができる。
【0055】可撓性の進退部材を用いる場合は、実施例
で述べた種々の進退部材を巻取ったり繰出したりするこ
とにより、長大な伸縮柱を形成することができるという
大きなメリットがあるが、その反面に、可撓性の進退部
材は一般に坐屈強度が剛直な進退部材に較べて小さの
で、本発明の構造を採用して坐屈強度の強化をはかるこ
とが是非必要である。
【0056】以上のように本発明機構では、進退通路と
進退部材にそれぞれ曲げ剛性と坐屈強度を分担させ、こ
れに可動性のセンタリング部材を組合わせることによ
り、坐屈強度の大幅な向上を図ることができるので、伸
縮比が大きく軽量かつ長大で可載重量も大きい理想的な
伸縮柱を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降
機構における上昇状態の一部を示す断面図。
【図2】同じく別例の正断面図。
【図3】本発明機構に用いるフレキシブルねじとナット
部材の一例を示す要部の正面図。
【図4】同じく別例の正面図。
【図5】本発明機構を伸縮柱に形成した例においてその
伸長状態の要部を示す断面図。
【図6】同じく縮小状態の一部を示す断面図。
【図7】図1のA−A線断面図。
【図8】本発明機構の他の例により形成した伸縮柱の正
断面図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視
図。
【図11】同じく進退部材の部分斜視図。
【図12】駆動部の斜視図。
【図13】図1の機構におけるセンタリング部材と連結索
体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図。
【図14】図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分拡大
断面図。
【符号の説明】
1 フレキシブルねじ 1a 線状材 1b ねじ溝 2 進退通路 3 センタリング部材 4 連結索体 5 進退駆動部 W 進退対象
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 伸縮柱等の進退機構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重量を嵩張らせずに柱等
を長大な長さに伸長組立することが可能な進退機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧シリンダーやねじ杆を用
いた進退機構は、クレーン等の伸縮ブーム,伸縮柱やジ
ャッキ等の分野で多用されている。
【0003】上記の公知進退機構は、進退する部材の坐
屈強度を進退機構を構成するシリンダー,ロッド,ねじ
杆などの構成部材自身に担持させこれを補強する有効な
手段を講じない設計であるため、長大な進退長さを有す
る進退機構に形成すると、どうしても重量の嵩張った機
構とならざるを得なかった。従って、理論上は長大なも
のでも製作可能であるが、重量や可搬性、不使用時の収
納性等の実用上の問題を解決できない。
【0004】このため、公知進退機構を使用したジブク
レーンは、せいぜい20〜30m程度の伸長量しかな
く、それでもこのようなクレーンは、専用の載架トラッ
クやクローラに積載された型式となり、また、ねじ杆式
のジャッキではネジ杆の後退量がその収容ピットの深さ
との兼合いで揚程量がせいぜい数m程度のものしかない
のが現状である。
【0005】これは従来の伸縮動作のための進退機構が
細長い構造物の設計上最も重要な坐屈強度に特別な工夫
がなされていないために、どうしても自重が過大となる
からであり、従って、軽便な可搬型の長大な伸縮柱は必
要性があるにもかかわらず未だ実現されていないのが現
状である。
【0006】しかし乍ら、上記クレーンやジャッキ等に
おいて現状のものよりはるかに長大な進退量を、重量が
嵩張ることなく実現でき、望ましくは、コンパクトに収
納,格納できる進退機構があれば、高所での荷重支持作
業や高所への荷重持上げ作業が容易に実現できるため、
各種の産業分野においてきわめて有用であると考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、縮小時には手軽に運搬できるほど
小型,軽量であり乍ら、伸長時には従来の可搬タイプに
は見られない長大な高さの柱に形成できるなど、重量が
嵩張らない構造によって長大な進退量を実現できる進退
機構を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の構成は、細長い進退部材
と、この進退部材を進退させる駆動部と前記進退部材の
遊挿孔を中心部に有し相互に連結された複数のセンタリ
ング部材であって前記進退部材の進退と連動して進退す
ることによりセンタリング部材間の間癌を変化させるこ
とができるセンタリング部材と、このセンタリング部材
の移動を支持案内する進退通路とから成ることを特徴と
するものである。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例を図に拠り説明する。図
1は本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降機構
における上昇状態の一部を示す断面図、図2は本発明機
構に用いるフレキシブルねじとナット部材の一例を示す
要部の正面図、図3は別例の正断面図、図4は同じく他
の例の正面図、図5は本発明機構を伸縮柱に形成した例
においてその伸長状態の要部を示す断面図、図6は同じ
く縮小状態の一部を示す断面図、図7は図5のA−A線
断面図、図8は本発明機構の他の例により形成した伸縮
柱の正断面図、図9は図8のB−B線断面図、図10は
図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視図、図11
は同じく進退部材の部分斜視図、図12は駆動部の斜視
図、図13は図1の機構におけるセンタリング部材と連
結索体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図、図
14は図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分拡大
断面図である。
【0010】まず、本発明機構の原理について図1によ
り説明する。本発明における細長い長尺の進退部材1
は、この部材1に対し垂直(Z軸方向)にかかる荷重W
を支持し、機構の坐屈強度を担持する。
【0011】ここで、長柱(長尺材)に対するオイラー
の式を適用すると、長柱の坐屈強度は、その長さの2乗
に反比例することが判っている。従って、進退部材1を
中間で何ら支持しなければ、本発明が目的とする細長部
材によって所定の坐屈強度を有する進退機構を得ること
はできない。本発明ではこの点に着目し、進退通路2内
の細長長尺の進退部材の中間部分を適宜ピッチで支持す
ることとした。この中間部分の支持に使用されるのがセ
ンタリング部材3である。ここで、支持の意味は荷重と
垂直な方向(X−Y平面)における進退部材の座標上の
位置がずれない(変位)しないように支持する意味であ
る。
【0012】図1の進退通路2は、適宜ピッチで移動配
列されるセンタリング部材3を保持案内する。そしてセ
ンタリング部材3は、その複数枚が互に連結体4,4a
を介して連結され(図13,図14参照)ているので、
進退部材1の進出又は後退に同期して前記通路2内を移
動し、進退部材1の進出時、この部材1を適宜ピッチで
進退通路2の中心に保持し、進退部材1の坐屈強度を、
進退部材の全長でなく各センタリング部材3に保持され
た各スパンにおける坐屈強度に置換える作用がある。
【0013】センタリング部材3は、その中心部に長尺
部材1を密に貫通遊挿してガイドする貫通孔3aと、進
退通路2に対して回り止め機構をするキー溝3bと自己
巻戻り力をもつコンベックス状の巻き板バネによる連結
体4とセンタリング部材3同士のピッチを規定すると共
に、連結体4の繰出し量をその長さに規定する補助索体
4aとを具備して(形成されている(図13,図14参
照)。ここで、コンベックス状の連結体4はその自己巻
戻り性を確保するため、全長が繰出されない長さのもの
を軸4bに補助索体4aと共に装着している。また、2
aは進退通路2の内面に凸設した前記キー溝3bに対応
するキー突条である。
【0014】5は進退部材1を昇降させるための駆動部
で、進退部材1がねじであれば、回転させられるナット
部材により、また進退部材1が索体,帯体であれば回転
させられる送り駆動ロールにより、更に、進退部材1が
ラックであれば回転させられるピニオンにより形成され
る。
【0015】上記説明における進退部材1は可撓性のな
い部材であっても本発明の進退機構として成立する。進
退部材1が可撓性のない部材の場合、本発明機構は、従
来の剛性ねじ棒を用いた「送りねじ機構」や剛性ねじ杆
を用いた「スクリュージャッキ」よりも細長いねじ状の
進退部材を用いることにより長い送りストローク、より
高い揚程ストロークを有する「送りネジ機構」や「スク
リュージャッキ」を実現できる。
【0016】しかし、進退部材1に可撓性がなければ、
進退行程における後端側の当該進退部材1のスペースを
確保しなければならない。進退部材1が可撓性部材であ
ると、進退行程の後端側をリール等の巻取部に巻取るな
どして省スペース効果をあげることができる。以下に可
撓性の進退部材1を用いた本発明進退機構の実施例を説
明する。
【0017】図2は可撓性の進退部材1としてフレキシ
ブルねじ(以下、このねじにも符号1を用いる)を用い
た送りねじ機構の一例を示している。フレキシブルねじ
1は、図2に示すように鋼製の線状材1aを各線を密に
接して長尺のコイル状に巻回し、各線状の接合線に沿っ
た外周上に、例えばボール転送用のねじ溝1bを形成す
ることにより本発明における可撓性の進退部材の一例に
構成されている。図2の実施例では線状材1a自体の外
面を、この線状材1aをコイル状に巻回するとねじ滑1
bが形成されるように、この線状材1a自体の断面形状
に予めねじ溝形成のための加工を施したものを用いた
が、線状材1aの断面形状が、例えば矩形,台形等のよ
うに適宜角形断面のものであってもよい。
【0018】上記のようにして形成されるフレキシブル
ねじ1は、通常の棒材で形成されたねじとほぼ同等の外
観を呈するが、線状材1aはコイル状に巻回されフレキ
シブルねじ1に形成されているので、その軸方向に関し
可撓性ある。
【0019】図2に於て、フレキシブルねじ1に螺合さ
れる回転するナット部材は、駆動部5として機能する。
ここではフレキシブルねじ1の外径に密に遊挿される開
口径を有する短円筒状のナット本体5aと、その内周面
において前記ねじ溝1bに沿って螺旋状に配設され、ナ
ット本体5aの内部において循環される多数のボール5
bとから形成されている。5cはナット本体5aの外周
上にフランジ状に設けた外歯歯車で、外部から回転力を
入力するためのものである。
【0020】ナット部材は、ボール5bを用いたボール
ナットであるが、本発明に用いるフレキシブルねじ1に
対しては、ナット部材として、ナット本体5aの内面に
フレキシブルねじ1のねじ溝1bに螺合する雄ねじを直
接螺設(図示せず)したもの、或は、前記ボール5bや
前記雄ねじに代え、合成樹脂等の適宜材料で雄螺糸状に
形成した螺旋ストリング部材(図示せず)をナット本体
5aの内面に装着したものを用いてもよい。ストリング
部材の材質は上記合成樹脂の外に適宜の金属,セラミッ
クス,これらの複合材料である。
【0021】上記に於て、コイル状に巻回されて長尺の
進退部材に形成されたフレキシブルねじ1の内面側は中
空であるから、このねじ1の内面にはそれに密接させて
芯体(図示せず)を挿装してもよい。この芯体として
は、例えばフレキシブルねじ1の内面に形成される各線
状材1aの接合線が形成するねじ溝に螺合するねじ状の
凸条を形成したフレキシブルな管体(図示せず)があ
る。
【0022】フレキシブルねじ1の内部に挿装される芯
体がフレキシブルな管体であるときには、当該管体の内
部に流体を給,排自在に充填するようにしてもよい。こ
の構成はフレキシブルねじ1の全体をリール等に巻取っ
たり、これを繰出して真直な姿勢に保持したいとき座屈
強度を発揮させる場合に有用である。なお、芯体に形状
記憶合金を使用し、例えばリール等に巻取られているフ
レキシブルねじ1が真直に伸びる部分は、当該記憶合金
が或る温度条件で直線状に戻るような温度環境を形成す
るようにしてもよい。
【0023】次に、可撓性の進退部材の一例であるフレ
キシブルねじ1とナット部材を進退駆動部5として用い
た本発明の進退機構の一例について図3により説明す
る。
【0024】図2において、フレキシブルねじ1にボー
ル5bを介して螺装されたナット部材は、図3に示すよ
うに、当該ナット部材をモータ5dの回転出力を伝動し
て定位置で正,逆回転させることにより、後端側1bが
巻取られることなどにより回り止めされたフレキシブル
ねじ1をその進退通路2において前,後いずれかの方向
にも進退移効させることができる。図3において5eは
出力ピニオンで、これらとナット部材によりねじ1の進
退駆動部5の一例を形成する。
【0025】図3に於て、ナット部材はその本体5aが
ベアリング5fや軸受等を介し進退通路2の下端定位置
において回転可能に配設されている。このナット部材に
は、フレキシブルねじ1が螺合貫挿されている。ナット
部材に螺合貫挿されたフレキシブルねじ1は、フレキシ
ブルであるゆえ、その後端側1bを90度ターンさせて
巻取るか、あるいは図示しないがナット部材の直下に蛇
がとぐろを巻くように巻き重ねて配設し、ナット部材を
貫通した先端1a側を進退通路2内で進退作動させるよ
うにした。
【0026】図3におけるセンタリング部材3はその中
心部でフレキシブルねじ1を密に遊接貫通させて設けら
れている。各センタリング部材3は、図3の上では説明
の便宜上コイルスプリング状の連結索体4により互に連
結しているが、図1に示した自己巻戻し性のあるコンベ
ックス状の連結体4と長さ規定用の補助索体4aで連結
することが望ましい。
【0027】図3の機構において、フレキシブルねじ1
の先端1aに、進退動作をさせたい荷重となる進退対象
Wを取付け、フレキシブルねじ1を進退通路2内で進退
させることにより、前記対象Wをねじ1の先端と一緒に
進退通路内で進退可能にした。
【0028】ここで、上記ねじ1の進退量を大きくし対
象Wの昇降量を大きくとるために長大なフレキジブルね
じ1を用いているので、進退通路2における、当該ねじ
1の全長を適宜間隔で通路2の中心に保持し、対象Wに
よる荷重でねじ1が坐屈するのを防止するため、ねじ1
の外周面に適宜ピッチで密に遊接させらせる複数のセン
タリング部材3が配設されている。
【0029】即ち、各センタリング部材3は、その中心
部にフレキシブルねじ1を密に挿通案内する貫挿孔3a
を有すると共に外周側を壁面などにより形成される前記
ねじ1の進退通路2に対して図1に示すようなキー2a
とキー構3bの関係などによって廻り止めされ、進退方
向の摺動のみ可能に保持させている。そして、各センタ
リング部材3の複数個を所定長さの連結体4を介して前
記対象Wの下に順に吊下支持させることにより、前記フ
レキシブルねじ1が上昇することによって進退通路2内
に適宜ピッチとなるように移動配置されるようにした。
これによって、前記ねじ1は進退通路2内においてセン
タリング部材3の間隔でその中心が平面座標上で変位す
ることなく保持されるので、当該ねじ1が荷重Wによっ
て坐屈するおそれはないという本発明機構の利点が発揮
できるのである。
【0030】図4の機構は、本発明機構の変形例で図3
の例とは逆に、ナット部材にその進退通路2との間で図
1で例示したキーとキー溝の関係等による回り止め手段
を付加し、フレキシブルねじ1に正,逆方向の回転が与
えられると、当該ナット部材がそのねじ1の軸方向に沿
って進退通路2において進退させられるように形成して
いる。尚、図3と同一符号は同一部材を指示する。
【0031】図3により説明したように、フレキシブル
ねじを用いる本発明機構は、該ねじ1の繰出される側の
先端1aを先頭にして進退通路2の内部においてセンタ
リング部材3により進退中心が保持され、かつ、適宜ピ
ッチでその長さが中間支持されつつ自由に進出,後退作
動させることができるので、一例として、図5,図6に
示すように、その進退通路2自体もテレスコープ状筒体
21,22……により伸縮(進退)自在形成し、伸縮す
る進退通路2を伸縮自在柱とする装置の進退機構として
使用することができる。次に、この進退通路2を伸縮自
在のテレスコープ状筒体による柱とした本発明機構の一
例について図5〜図7により説明する。
【0032】図5に於て、21,22……は夫々に径の
異なるテレスコープ状筒体の一部で、ここでは小径の筒
体22が大径の筒体21に、筒体21内で上下摺動自在
かつ抜脱不能に挿装されている。本発明の進退機構にお
ける進退通路2となるテレスコープ状筒体の全体は図示
しないが、図に表われた筒体21,22……の挿装と同
じ要領で順次径の異なる複数の筒体が密に遊挿されてテ
レスコープ状筒体に形成されたものである。
【0033】このテレスコープ状筒体の各筒体21,2
2……は、夫々に底板aと、上,下端の外部フランジ部
b,cと、上端の内部フランジ部dが形成されている。
挿装した筒体の下端外部フランジ部cと挿装された筒体
の上端内部フランジ部bとは、これらの筒体同士の抜止
めとして作用する。なお、eは各筒体の底板aの中心に
設けたフレキシブルねじ1の貫通孔である。
【0034】従来より、上記のような互に抜脱不能にし
て挿装したテレスコープ状筒体を、送りねじ機構などを
進退駆動力として利用し伸縮自在にした柱構造は公知で
ある。しかし、従来のこの種の伸縮柱は、各筒体の底部
においてしか送りねじは支持されない構造であるため、
全体として大きな伸長量を有する細長比の大きな伸縮自
在柱には形成できていないのが現状である。
【0035】この点、本発明機構による伸縮自在の進退
通路2、具体的にはテレスコープ状筒体を形成する各筒
体21,22……は、その内部に、その通路2の進退伸
縮形成に同期して複数のセンタリング部材3を移動させ
て適宜ピッチで配置し、細長い進退部材の中間を短かい
スパンで支持するため、公知技術では実現できなかった
長大な進退量をもつ、換言すれば、大きな細長比の柱を
伸縮自在に形成でき、しかも、その坐屈強度,曲げ剛性
は十分実用に耐え得るものであることを確認した。
【0036】而して、センタリング部材3は、図7に示
すように、例えば、筒体21に対して密に内装できる大
きさで、筒体21の内面に形成されたキー凸条2aに遊
嵌されるキー溝状部3bと、中央にフレキシブルねじ1
を密に遊通案内する貫通孔3aを具備して形成されてい
る点は、図1,図3の場合と同じである。勿論、径の異
なる各筒体21,22……に対して内装される夫々のセ
ンタリング部材3は、当然、各筒体21,22……の内
径に見合う外径に整えられている。フレキシブルねじ1
を遊通案内する貫通孔3aおよびeは、図示はしていな
いが実用的に摺動抵抗の小さい材質より成るブッシュで
構成するか、又はフレキシブルねじに螺合し、回転する
ベアリング付のブッシュで構成するのが好ましい。
【0037】テレスコープ状筒体の構成部材である各筒
体21,22……に内装されるセンタリング部材3は、
図5の例では一本の筒体について3枚が使用され、各セ
ンタリング部材3は夫々に連結索体4を介して上位のセ
ンタリング部材3に連結し、最上位のセンタリング部材
3を、その筒体に内挿された小径の筒体の底板aの下面
に連結索体4を介して連結することにより設けられてい
る。センタリング部材3を1本の筒体について何個設け
るかは、各筒体の長さ、押上げる荷重の大きさなどを考
慮して任意に設定することができる。
【0038】上記構成により、テレスコープ状筒体の各
筒体21,22……は、その小径側の筒体が順次大径側
の筒体に密に遊挿されてテレスコープ状をなしているの
で、小径の筒体がフレキシブルねじ1の上昇によって上
方へ引上げられると、その下端の外部フランジ部cにお
いて次の大径の筒体の上端の内部フランジ部bを引掛
け、次々に小径の筒体がその下端において大径の筒体の
上端部を引掛けて上方に引上げ、これにより進退通路が
伸長形成されることとなる。
【0039】従って、図5に示す本発明機構では、まず
最小径の筒体の底板aの裏面に、フレキシブルねじ1の
先端1a(図示表われず)を固着する。このとき、他の
各筒体の底板aとセンタリング部材3にはすべて当該ね
じ1が密に遊貫する貫通孔3aが形成されているので、
前記ねじ1は最上位の筒体を除き各筒体の中心に支承さ
れてテレスコープ状筒体の内部全体に貫挿されることに
なる。なお、このフレキシブルねじ1の後端側は図5に
は示さないが最下端の筒体が直接立設された機構室にお
いて巻取ロールに巻取らせている。最上位の筒体には、
図示はしてないが、センタリング部材の代りに筒体の中
心にフレキシブルねじ1が密に遊貫するパイプを設ける
のが好ましい。
【0040】一方、ナット部材は上記機構室の内部にお
いて、図5に示したような伝動系を具備したモータ5d
から回転が伝動されるように配置されている。なお、伝
動系の具体的構造をどのようにするかは任意である。
【0041】以上の構成により、テレスコープ状筒体の
各筒体21,22……が図6に示す縮小状態にあると
き、モータ5dを正転させ、その回転をナット部材5a
に伝達すると、当該ナット部材5aの回転によってフレ
キシブルねじ1の上端側が上昇し始める。なお、図6に
示す縮小状態では、各筒体21,22……の中のセンタ
リング部材3は、各筒体間において上位筒体の底板aの
下面側と下位筒体の底板aの上面の間に、積層状態に保
持されている。
【0042】フレキシブルねじ1の上昇は、最小径の筒
体を次の大きさの径の筒体の内部で上昇させ、当該小径
筒体の下端の外側フランジ部cが大径の筒体の上端の内
側フランジ部bに到達すると、この位置から当該大径の
筒体を伴って上昇し、以下、フレキシブルねじ1の上昇
によって上昇されつづける最小径の筒体によって順次大
径側の筒体を上昇させる。これによって伸長したテレス
コープ状筒体の内部は前記ねじ1の進退通路2に形成さ
れると共に、外見上は支柱としての伸長立設がなされ
る。この伸縮時、各筒体21,22の内部の各センタリ
ング部材3は、それらが内装された筒体の上位の筒体の
上昇によって、内装された筒体内を上昇移動して各連結
索体4,4aの長さに従って等ピッチで位置付けられ
る。
【0043】上記伸長時、フレキシブルねじ1はセンタ
リング部材3の作用でXY平面上で変位することなく垂
直な姿勢で立上げられ、従って、伸長した各筒体21,
22……の内部で、その中間の複数箇所において各筒体
の底板aと各筒体の内部に配置された複数のセンタリン
グ3とによって適宜間隔でサポートされることとなる。
【0044】各筒体21,22……の内部に位置付けら
れた複数のセンタリング部材3は、フレキシブルねじ1
が各筒体21,22の上昇を伴って伸長するとき、順番
にその筒体の内部を移動して、各筒体21,22……の
内部にそれぞれ適宜等ピッチで配列されることとなるの
で、これによってフレキシブルねじ1全体の坐屈強度は
大巾に高まる。この場合、進退通路2を形成する各筒体
は、横荷重を担持するに十分な肉厚と直径をもつ部材に
より形成する必要があるが、円筒の曲げ剛性は直径の3
乗,肉厚の1乗に比例することから、局部座屈を生じな
い範囲で比較的肉薄大径の円筒を使用することにより、
この目的は達せられ、全体としての軽量化がはかられ
る。
【0045】伸長された各筒体21,22……による支
柱、つまり、伸長形成された進退通路2の短縮収納は、
ナット部材5aを、上昇時とは逆方向に回転させ、フレ
キシブルねじ1の先端1aを降下させると共にこのフレ
キシブルねじ1を機構室内のロールに巻取ることによっ
て、各筒体21,22……を順次大径の筒体の内部に引
き戻し収納させることにより行う。各筒体21,22…
…が小径側から降下縮小するとき、各筒体21,22…
…の内部のセンタリング部材3はそれが取付けられてい
る筒体の降下に同動し、このセンタリング部材3が取付
けられている筒体内をその底板側へ上位筒体の底板aに
より順次押し下げられ移動する。
【0046】このように進退部材となるフレキシブルね
じ1と昇降駆動源となるナット部材5aと、進退通路2
と、センタリング部材3を主要部材とする進退機構は、
本発明においては、テレスコープ状に収装された複数の
筒体21,22……により形成される進退通路2を、前
記ねじ1の進退に同期して伸縮形成させるようにした。
これによって本発明機構はテレスコープ状筒体を伸縮自
在の柱体とする伸縮柱機構として利用できるのである。
なお、テレスコープ状筒体の各筒体21,22……が円
筒体の場合、各筒体の内外面にキーとキー溝等の関係に
よる回り止めを形成するが、各筒体が角状の場合には不
要である。また、テレスコープ状筒体を支柱として伸長
立設するとき、各筒体相互の結合緊密化のため、各筒体
の下端外面と上端内面をテーパに形成することもある。
【0047】図8〜図12は、図5〜図7と同様に、テ
レスコープ状筒体21,22……により進退通路2を形
成した本発明機構による伸縮柱の別例を示すものである
が、図8〜図12に示す本発明機構は、進退部材1にコ
ンベックス状の部材(図11参照)を用いた点で、先の
実施例の機構と異なっている。
【0048】また、図8〜図12に示す機構は、進退部
材1がコンベックス状の進退部材1であるゆえ、その進
退駆動部5の構成も先の実施例と異なっている。
【0049】即ち、この進退駆動部5は、コンベックス
状の進退部材1を前後からピンチしてその進退をさせる
ため、一例として、図12に示すように1個の駆動ロー
ラ5gとこれと対向したピンチローラ5hにより形成さ
れている。5iはガイドローラである。尚、この駆動部
5を他の型式、例えば、履帯型式(キャタピラー式)と
することは任意である。
【0050】また、図8〜図12の機構では、各筒体2
1,22……の底部a、並びに、センタリング部材3の
中心部に形成される貫通孔3aの形状も、その進退部材
1の平断面形状に見合ったものとなっている。しかし、
他の構成は図5〜図7の機構と同一であるので説明は省
略する。また、機構としての作用,機能も図5〜図7に
示した機構と略同じであるので省略する。
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の進退機構は、一例
としてテレスコープ状筒体により形成された進退通路
を、細長い構造物として必要な曲げ剛性を保持するよう
に計設し、この進退通路内を進退する進退部材、例えば
フレキシブルねじを、筒体重量,フレキシブルねじの自
重,伸縮柱の頂部に搭載する照明灯などの伸縮柱の軸方
向にかかる荷重に耐する坐屈強度をもつように設計する
ことにより、作製される。
【0052】このように、進退通路と進退部材は、細長
い構造物に要求される曲げ剛性と坐屈強度をそれぞれが
分担して受持つ構造とし、進退通路は、例えばその通路
を形成する筒体内に、筒の軸方向に摺動し、中央にフレ
キシブルねじの遊挿孔をもつ複数のセンタリング部材を
設け、各センタリング部材を、例えば巻き板バネとスト
リングによって連結し、センタリング部材が進退部材、
例えばフレキシブルねじの進退と連動し、伸縮柱の伸長
時に各センタリング部材が相互に一定間隔で配列するよ
うに計設したことにより、前記の進退部材、例えばフレ
キシブルねじの坐屈強度はこのセンタリング部材の働き
により、センタリング部材がない場合に較べて格段に増
大させることができる。
【0053】その理由は、細長い構造物の坐屈強度は、
周知のように当該構造物の長さの2乗に逆比例するの
で、十分な曲げ剛性をもたせた筒体の中心にフレキシブ
ルねじの進退路を確保するセンタリング部材の働きによ
り、坐屈強度と結びつくフレキシブルねじの長さは、ね
じの全長ではなく前記の各センタリング部材間の距離に
近似するからである。この事実は発明者等の実験により
確認されている。
【0054】筒単な例を挙げれば、通常の台形ねじをも
つスクリュージャッキの押上げ許容荷重は、同一径のね
じ棒ではねじ棒が長いほど押上げ許容荷重は小さくなる
が、このねじ棒に、本発明の進退通路とセンタリング部
材を設備すればねじ棒の長さに関係なく一定の押上げ許
容荷重を保つことができる。
【0055】可撓性の進退部材を用いる場合は、実施例
で述べた種々の進退部材を巻取ったり繰出したりするこ
とにより、長大な伸縮柱を形成することができるという
大きなメリットがあるが、その反面に、可撓性の進退部
材は一般に坐屈強度が剛直な進退部材に較べて小さの
で、本発明の構造を採用して坐屈強度の強化をはかるこ
とが是非必要である。
【0056】以上のように本発明機構では、進退通路と
進退部材にそれぞれ曲げ剛性と坐屈強度を分担させ、こ
れに可動性のセンタリング部材を組合わせることによ
り、坐屈強度の大幅な向上を図ることができるので、伸
縮比が大きく軽量かつ長大で可載重量も大きい理想的な
伸縮柱を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降
機構における上昇状態の一部を示す断面図。
【図2】本発明機構に用いるフレキシブルねじとナット
部材の一例を示す要部の正面図。
【図3】別例の正断面図。
【図4】同じく他の例の正面図。
【図5】本発明機構を伸縮柱に形成した例においてその
伸長状態の要部を示す断面図。
【図6】同じく縮小状態の一部を示す断面図。
【図7】図5のA−A線断面図。
【図8】本発明機構の他の例により形成した伸縮柱の正
断面図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視
図。
【図11】同じく進退部材の部分斜視図。
【図12】駆動部の斜視図。
【図13】図1の機構におけるセンタリング部材と連結
索体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図。
【図14】図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分
拡大断面図。
【符号の説明】 1 フレキシブルねじ 1a 線状材 1b ねじ溝 2 進退通路 3 センタリング部材 4 連結索体 5 進退駆動部 W 進退対象荷重
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 伸縮柱等の進退機構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重量を嵩張らせずに柱等
を長大な長さに伸長組立することが可能な進退機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧シリンダーやねじ杆を用
いた進退機構は、クレーン等の伸縮ブーム,伸縮柱やジ
ャッキ等の分野で多用されている。
【0003】上記の公知進退機構は、進退する部材の坐
屈強度を進退機構を構成するシリンダー,ロッド,ねじ
杆などの構成部材自身に担持させこれを補強する有効な
手段を講じない設計であるため、長大な進退長さを有す
る進退機構に形成すると、どうしても重量の嵩張った機
構とならざるを得なかった。従って、理論上は長大なも
のでも製作可能であるが、重量や可搬性、不使用時の収
納性等の実用上の問題を解決できない。
【0004】このため、公知進退機構を使用したジブク
レーンは、せいぜい20〜30m程度の伸長量しかな
く、それでもこのようなクレーンは、専用の載架トラッ
クやクローラに積載された型式となり、また、ねじ杆式
のジャッキではネジ杆の後退量がその収容ピットの深さ
との兼合いで揚程量がせいぜい数m程度のものしかない
のが現状である。
【0005】これは従来の伸縮動作のための進退機構が
細長い構造物の設計上最も重要な坐屈強度に特別な工夫
がなされていないために、どうしても自重が過大となる
からであり、従って、軽便な可搬型の長大な伸縮柱は必
要性があるにもかかわらず未だ実現されていないのが現
状である。
【0006】しかし乍ら、上記クレーンやジャッキ等に
おいて現状のものよりはるかに長大な進退量を、重量が
嵩張ることなく実現でき、望ましくは、コンパクトに収
納,格納できる進退機構があれば、高所での荷重支持作
業や高所への荷重持上げ作業が容易に実現できるため、
各種の産業分野においてきわめて有用であると考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、縮小時には手軽に運搬できるほど
小型,軽量であり乍ら、伸長時には従来の可搬タイプに
は見られない長大な高さの柱に形成できるなど、重量が
嵩張らない構造によって長大な進退量を実現できる進退
機構を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の構成は、細長い進退部材
と、この進退部材を進退させる駆動部と前記進退部材の
遊挿孔を中心部に有し相互に連結された複数のセンタリ
ング部材であって前記進退部材の進退と連動して進退す
ることによりセンタリング部材間の間隔を変化させるこ
とができるセンタリング部材と、このセンタリング部材
の移動を支持案内する進退通路とから成ることを特徴と
するものである。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例を図に拠り説明する。図
1は本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降機構
における上昇状態の一部を示す断面図、図2は本発明機
構に用いるフレキシブルねじとナット部材の一例を示す
要部の正面図、図3は別例の正断面図、図4は同じく他
の例の正面図、図5は本発明機構を伸縮柱に形成した例
においてその伸長状態の要部を示す断面図、図6は同じ
く縮小状態の一部を示す断面図、図7は図5のA−A線
断面図、図8は本発明機構の他の例により形成した伸縮
柱の正断面図、図9は図8のB−B線断面図、図10は
図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視図、図11
は同じく進退部材の部分斜視図、図12は駆動部の斜視
図、図13は図1の機構におけるセンタリング部材と連
結索体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図、図
14は図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分拡大
断面図である。
【0010】まず、本発明機構の原理について図1によ
り説明する。本発明における細長い長尺の進退部材1
は、この部材1に対し垂直(Z軸方向)にかかる荷重W
を支持し、機構の坐屈強度を担持する。
【0011】ここで、長柱(長尺材)に対するオイラー
の式を適用すると、長柱の坐屈強度は、その長さの2乗
に反比例することが判っている。従って、進退部材1を
中間で何ら支持しなければ、本発明が目的とする細長部
材によって所定の坐屈強度を有する進退機構を得ること
はできない。本発明ではこの点に着目し、進退通路2内
の細長長尺の進退部材の中間部分を適宜ピッチで支持す
ることとした。この中間部分の支持に使用されるのがセ
ンタリング部材3である。ここで、支持の意味は荷重と
垂直な方向(X−Y平面)における進退部材の座標上の
位置がずれない(変位)しないように支持する意味であ
る。
【0012】図1の進退通路2は、適宜ピッチで移動配
列されるセンタリング部材3を保持案内する。そしてセ
ンタリング部材3は、その複数枚が互に連結体4,4a
を介して連結され(図13,図14参照)ているので、
進退部材1の進出又は後退に同期して前記通路2内を移
動し、進退部材1の進出時、この部材1を適宜ピッチで
進退通路2の中心に保持し、進退部材1の坐屈強度を、
進退部材の全長でなく各センタリング部材3に保持され
た各スパンにおける坐屈強度に置換える作用がある。
【0013】センタリング部材3は、その中心部に長尺
部材1を密に貫通遊挿してガイドする貫通孔3aと、進
退通路2に対して回り止め機能をするキー溝3bと自己
巻戻り力をもつコンベックス状の巻き板バネによる連結
体4とセンタリング部材3同士のピッチを規定すると共
に、連結体4の繰出し量をその長さに規定する補助索体
4aとを具備して形成されている(図13,図14参
照)。ここで、コンベックス状の連結体4はその自己巻
戻り性を確保するため、全長が繰出されない長さのもの
を軸4bに補助索体4aと共に装着している。また、2
aは進退通路2の内面に凸設した前記キー溝3bに対応
するキー突条である。
【0014】5は進退部材1を昇降させるための駆動部
で、進退部材1がねじであれば、回転させられるナット
部材により、また進退部材1が索体,帯体であれば回転
させられる送り駆動ロールにより、更に、進退部材1が
ラックであれば回転させられるピニオンにより形成され
る。
【0015】上記説明における進退部材1は可撓性のな
い部材であっても本発明の進退機構として成立する。進
退部材1が可撓性のない部材の場合、本発明機構は、従
来の剛性ねじ棒を用いた「送りねじ機構」や剛性ねじ杆
を用いた「スクリュージャッキ」よりも細長いねじ状の
進退部材を用いることにより長い送りストローク、より
高い揚程ストロークを有する「送りネジ機構」や「スク
リュージャッキ」を実現できる。
【0016】しかし、進退部材1に可撓性がなければ、
進退行程における後端側の当該進退部材1のスペースを
確保しなければならない。進退部材1が可撓性部材であ
ると、進退行程の後端側をリール等の巻取部に巻取るな
どして省スペース効果をあげることができる。以下に可
撓性の進退部材1を用いた本発明進退機構の実施例を説
明する。
【0017】図2は可撓性の進退部材1としてフレキシ
ブルねじ(以下、このねじにも符号1を用いる)を用い
た送りねじ機構の一例を示している。フレキシブルねじ
1は、図2に示すように鋼製の線状材1aを各線を密に
接して長尺のコイル状に巻回し、各線状の接合線に沿っ
た外周上に、例えばボール転送用のねじ溝1bを形成す
ることにより本発明における可撓性の進退部材の一例に
構成されている。図2の実施例では線状材1a自体の外
面を、この線状材1aをコイル状に巻回するとねじ溝1
bが形成されるように、この線状材1a自体の断面形状
に予めねじ溝形成のための加工を施したものを用いた
が、線状材1aの断面形状が、例えば矩形,台形等のよ
うに適宜角形断面のものであってもよい。
【0018】上記のようにして形成されるフレキシブル
ねじ1は、通常の棒材で形成されたねじとほぼ同等の外
観を呈するが、線状材1aはコイル状に巻回されフレキ
シブルねじ1に形成されているので、その軸方向に関し
可撓性ある。
【0019】図2に於て、フレキシブルねじ1に螺合さ
れる回転するナット部材は、駆動部5として機能する。
ここではフレキシブルねじ1の外径に密に遊挿される開
口径を有する短円筒状のナット本体5aと、その内周面
において前記ねじ溝1bに沿って螺旋状に配設され、ナ
ット本体5aの内部において循環される多数のボール5
bとから形成されている。5cはナット本体5aの外周
上にフランジ状に設けた外歯歯車で、外部から回転力を
入力するためのものである。
【0020】ナット部材は、ボール5bを用いたボール
ナットであるが、本発明に用いるフレキシブルねじ1に
対しては、ナット部材として、ナット本体5aの内面に
フレキシブルねじ1のねじ溝1bに螺合する雄ねじを直
接螺設(図示せず)したもの、或は、前記ボール5bや
前記雄ねじに代え、合成樹脂等の適宜材料で雄螺糸状に
形成した螺旋ストリング部材(図示せず)をナット本体
5aの内面に装着したものを用いてもよい。ストリング
部材の材質は上記合成樹脂の外に適宜の金属,セラミッ
クス,これらの複合材料である。
【0021】上記に於て、コイル状に巻回されて長尺の
進退部材に形成されたフレキシブルねじ1の内面側は中
空であるから、このねじ1の内面にはそれに密接させて
芯体(図示せず)を挿装してもよい。この芯体として
は、例えばフレキシブルねじ1の内面に形成される各線
状材1aの接合線が形成するねじ溝に螺合するねじ状の
凸条を形成したフレキシブルな管体(図示せず)があ
る。
【0022】フレキシブルねじ1の内部に挿装される芯
体がフレキシブルな管体であるときには、当該管体の内
部に流体を給,排自在に充填するようにしてもよい。こ
の構成はフレキシブルねじ1の全体をリール等に巻取っ
たり、これを繰出して真直な姿勢に保持したいとき座屈
強度を発揮させる場合に有用である。なお、芯体に形状
記憶合金を使用し、例えばリール等に巻取られているフ
レキシブルねじ1が真直に伸びる部分は、当該記憶合金
が或る温度条件で直線状に戻るような温度環境を形成す
るようにしてもよい。
【0023】次に、可撓性の進退部材の一例であるフレ
キシブルねじ1とナット部材を進退駆動部5として用い
た本発明の進退機構の一例について図3により説明す
る。
【0024】図2において、フレキシブルねじ1にボー
ル5bを介して螺装されたナット部材は、図3に示すよ
うに、当該ナット部材をモータ5dの回転出力を伝動し
て定位置で正,逆回転させることにより、後端側1bが
巻取られることなどにより回り止めされたフレキシブル
ねじ1をその進退通路2において前,後いずれかの方向
にも進退移動させることができる。図3において5eは
出力ピニオンで、これらとナット部材によりねじ1の進
退駆動部5の一例を形成する。
【0025】図3に於て、ナット部材はその本体5aが
ベアリング5fや軸受等を介し進退通路2の下端定位置
において回転可能に配設されている。このナット部材に
は、フレキシブルねじ1が螺合貫挿されている。ナット
部材に螺合貫挿されたフレキシブルねじ1は、フレキシ
ブルであるゆえ、その後端側1bを90度ターンさせて
巻取るか、あるいは図示しないがナット部材の直下に蛇
がとぐろを巻くように巻き重ねて配設し、ナット部材を
貫通した先端1a側を進退通路2内で進退作動させるよ
うにした。
【0026】図3におけるセンタリング部材3はその中
心部でフレキシブルねじ1を密に遊接貫通させて設けら
れている。各センタリング部材3は、図3の上では説明
の便宜上コイルスプリング状の連結索体4により互に連
結しているが、図1に示した自己巻戻し性のあるコンベ
ックス状の連結体4と長さ規定用の補助索体4aで連結
することが望ましい。
【0027】図3の機構において、フレキシブルねじ1
の先端1aに、進退動作をさせたい荷重となる進退対象
Wを取付け、フレキシブルねじ1を進退通路2内で進退
させることにより、前記対象Wをねじ1の先端と一緒に
進退通路内で進退可能にした。
【0028】ここで、上記ねじ1の進退量を大きくし対
象Wの昇降量を大きくとるために長大なフレキジブルね
じ1を用いているので、進退通路2における、当該ねじ
1の全長を適宜間隔で通路2の中心に保持し、対象Wに
よる荷重でねじ1が坐屈するのを防止するため、ねじ1
の外周面に適宜ピッチで密に遊接させらせる複数のセン
タリング部材3が配設されている。
【0029】即ち、各センタリング部材3は、その中心
部にフレキシブルねじ1を密に挿通案内する貫挿孔3a
を有すると共に外周側を壁面などにより形成される前記
ねじ1の進退通路2に対して図1に示すようなキー2a
とキー溝3bの関係などによって廻り止めされ、進退方
向の摺動のみ可能に保持させている。そして、各センタ
リング部材3の複数個を所定長さの連結体4を介して前
記対象Wの下に順に吊下支持させることにより、前記フ
レキシブルねじ1が上昇することによって進退通路2内
に適宜ピッチとなるように移動配置されるようにした。
これによって、前記ねじ1は進退通路2内においてセン
タリング部材3の間隔でその中心が平面座標上で変位す
ることなく保持されるので、当該ねじ1が荷重Wによっ
て坐屈するおそれはないという本発明機構の利点が発揮
できるのである。
【0030】図4の機構は、本発明機構の変形例で図3
の例とは逆に、ナット部材にその進退通路2との間で図
1で例示したキーとキー溝の関係等による回り止め手段
を付加し、フレキシブルねじ1に正,逆方向の回転が与
えられると、当該ナット部材がそのねじ1の軸方向に沿
って進退通路2において進退させられるように形成して
いる。尚、図3と同一符号は同一部材を指示する。
【0031】図3により説明したように、フレキシブル
ねじを用いる本発明機構は、該ねじ1の繰出される側の
先端1aを先頭にして進退通路2の内部においてセンタ
リング部材3により進退中心が保持され、かつ、適宜ピ
ッチでその長さが中間支持されつつ自由に進出,後退作
動させることができるので、一例として、図5,図6に
示すように、その進退通路2自体もテレスコープ状筒体
21,22……により伸縮(進退)自在形成し、伸縮す
る進退通路2を伸縮自在柱とする装置の進退機構として
使用することができる。次に、この進退通路2を伸縮自
在のテレスコープ状筒体による柱とした本発明機構の一
例について図5〜図7により説明する。
【0032】図5に於て、21,22……は夫々に径の
異なるテレスコープ状筒体の一部で、ここでは小径の筒
体22が大径の筒体21に、筒体21内で上下摺動自在
かつ抜脱不能に挿装されている。本発明の進退機構にお
ける進退通路2となるテレスコープ状筒体の全体は図示
しないが、図に表われた筒体21,22……の挿装と同
じ要領で順次径の異なる複数の筒体が密に遊挿されてテ
レスコープ状筒体に形成されたものである。
【0033】このテレスコープ状筒体の各筒体21,2
2……は、夫々に底板aと、上,下端の外部フランジ部
b,cと、上端の内部フランジ部dが形成されている。
挿装した筒体の下端外部フランジ部cと挿装された筒体
の上端内部フランジ部bとは、これらの筒体同士の抜止
めとして作用する。なお、eは各筒体の底板aの中心に
設けたフレキシブルねじ1の貫通孔である。
【0034】従来より、上記のような互に抜脱不能にし
て挿装したテレスコープ状筒体を、送りねじ機構などを
進退駆動力として利用し伸縮自在にした柱構造は公知で
ある。しかし、従来のこの種の伸縮柱は、各筒体の底部
においてしか送りねじは支持されない構造であるため、
全体として大きな伸長量を有する細長比の大きな伸縮自
在柱には形成できていないのが現状である。
【0035】この点、本発明機構による伸縮自在の進退
通路2、具体的にはテレスコープ状筒体を形成する各筒
体21,22……は、その内部に、その通路2の進退伸
縮形成に同期して複数のセンタリング部材3を移動させ
て適宜ピッチで配置し、細長い進退部材の中間を短かい
スパンで支持するため、公知技術では実現できなかった
長大な進退量をもつ、換言すれば、大きな細長比の柱を
伸縮自在に形成でき、しかも、その坐屈強度,曲げ剛性
は十分実用に耐え得るものであることを確認した。
【0036】而して、センタリング部材3は、図7に示
すように、例えば、筒体21に対して密に内装できる大
きさで、筒体21の内面に形成されたキー凸条2aに遊
嵌されるキー溝状部3bと、中央にフレキシブルねじ1
を密に遊通案内する貫通孔3aを具備して形成されてい
る点は、図1,図3の場合と同じである。勿論、径の異
なる各筒体21,22……に対して内装される夫々のセ
ンタリング部材3は、当然、各筒体21,22……の内
径に見合う外径に整えられている。フレキシブルねじ1
を遊通案内する貫通孔3aおよびeは、図示はしていな
いが実用的に摺動抵抗の小さい材質より成るブッシュで
構成するか、又はフレキシブルねじに螺合し、回転する
ベアリング付のブッシュで構成するのが好ましい。
【0037】テレスコープ状筒体の構成部材である各筒
体21,22……に内装されるセンタリング部材3は、
図5の例では一本の筒体について3枚が使用され、各セ
ンタリング部材3は夫々に連結索体4を介して上位のセ
ンタリング部材3に連結し、最上位のセンタリング部材
3を、その筒体に内挿された小径の筒体の底板aの下面
に連結索体4を介して連結することにより設けられてい
る。センタリング部材3を1本の筒体について何個設け
るかは、各筒体の長さ、押上げる荷重の大きさなどを考
慮して任意に設定することができる。
【0038】上記構成により、テレスコープ状筒体の各
筒体21,22……は、その小径側の筒体が順次大径側
の筒体に密に遊挿されてテレスコープ状をなしているの
で、小径の筒体がフレキシブルねじ1の上昇によって上
方へ引上げられると、その下端の外部フランジ部cにお
いて次の大径の筒体の上端の内部フランジ部bを引掛
け、次々に小径の筒体がその下端において大径の筒体の
上端部を引掛けて上方に引上げ、これにより進退通路が
伸長形成されることとなる。
【0039】従って、図5に示す本発明機構では、まず
最小径の筒体の底板aの裏面に、フレキシブルねじ1の
先端1a(図示表われず)を固着する。このとき、他の
各筒体の底板aとセンタリング部材3にはすべて当該ね
じ1が密に遊貫する貫通孔3aが形成されているので、
前記ねじ1は最上位の筒体を除き各筒体の中心に支承さ
れてテレスコープ状筒体の内部全体に貫挿されることに
なる。なお、このフレキシブルねじ1の後端側は図5に
は示さないが最下端の筒体が直接立設された機構室にお
いて巻取ロールに巻取らせている。最上位の筒体には、
図示はしてないが、センタリング部材の代りに筒体の中
心にフレキシブルねじ1が密に遊貫するパイプを設ける
のが好ましい。
【0040】一方、ナット部材は上記機構室の内部にお
いて、図5に示したような伝動系を具備したモータ5d
から回転が伝動されるように配置されている。なお、伝
動系の具体的構造をどのようにするかは任意である。
【0041】以上の構成により、テレスコープ状筒体の
各筒体21,22……が図6に示す縮小状態にあると
き、モータ5dを正転させ、その回転をナット部材5a
に伝達すると、当該ナット部材5aの回転によってフレ
キシブルねじ1の上端側が上昇し始める。なお、図6に
示す縮小状態では、各筒体21,22……の中のセンタ
リング部材3は、各筒体間において上位筒体の底板aの
下面側と下位筒体の底板aの上面の間に、積層状態に保
持されている。
【0042】フレキシブルねじ1の上昇は、最小径の筒
体を次の大きさの径の筒体の内部で上昇させ、当該小径
筒体の下端の外側フランジ部cが大径の筒体の上端の内
側フランジ部bに到達すると、この位置から当該大径の
筒体を伴って上昇し、以下、フレキシブルねじ1の上昇
によって上昇されつづける最小径の筒体によって順次大
径側の筒体を上昇させる。これによって伸長したテレス
コープ状筒体の内部は前記ねじ1の進退通路2に形成さ
れると共に、外見上は支柱としての伸長立設がなされ
る。この伸縮時、各筒体21,22の内部の各センタリ
ング部材3は、それらが内装された筒体の上位の筒体の
上昇によって、内装された筒体内を上昇移動して各連結
索体4,4aの長さに従って等ピッチで位置付けられ
る。
【0043】上記伸長時、フレキシブルねじ1はセンタ
リング部材3の作用でXY平面上で変位することなく垂
直な姿勢で立上げられ、従って、伸長した各筒体21,
22……の内部で、その中間の複数箇所において各筒体
の底板aと各筒体の内部に配置された複数のセンタリン
グ3とによって適宜間隔でサポートされることとなる。
【0044】各筒体21,22……の内部に位置付けら
れた複数のセンタリング部材3は、フレキシブルねじ1
が各筒体21,22の上昇を伴って伸長するとき、順番
にその筒体の内部を移動して、各筒体21,22……の
内部にそれぞれ適宜等ピッチで配列されることとなるの
で、これによってフレキシブルねじ1全体の坐屈強度は
大巾に高まる。この場合、進退通路2を形成する各筒体
は、横荷重を担持するに十分な肉厚と直径をもつ部材に
より形成する必要があるが、円筒の曲げ剛性は直径の3
乗,肉厚の1乗に比例することから、局部座屈を生じな
い範囲で比較的肉薄大径の円筒を使用することにより、
この目的は達せられ、全体としての軽量化がはかられ
る。
【0045】伸長された各筒体21,22……による支
柱、つまり、伸長形成された進退通路2の短縮収納は、
ナット部材5aを、上昇時とは逆方向に回転させ、フレ
キシブルねじ1の先端1aを降下させると共にこのフレ
キシブルねじ1を機構室内のロールに巻取ることによっ
て、各筒体21,22……を順次大径の筒体の内部に引
き戻し収納させることにより行う。各筒体21,22…
…が小径側から降下縮小するとき、各筒体21,22…
…の内部のセンタリング部材3はそれが取付けられてい
る筒体の降下に同動し、このセンタリング部材3が取付
けられている筒体内をその底板側へ上位筒体の底板aに
より順次押し下げられ移動する。
【0046】このように進退部材となるフレキシブルね
じ1と昇降駆動源となるナット部材5aと、進退通路2
と、センタリング部材3を主要部材とする進退機構は、
本発明においては、テレスコープ状に収装された複数の
筒体21,22……により形成される進退通路2を、前
記ねじ1の進退に同期して伸縮形成させるようにした。
これによって本発明機構はテレスコープ状筒体を伸縮自
在の柱体とする伸縮柱機構として利用できるのである。
なお、テレスコープ状筒体の各筒体21,22……が円
筒体の場合、各筒体の内外面にキーとキー溝等の関係に
よる回り止めを形成するが、各筒体が角状の場合には不
要である。また、テレスコープ状筒体を支柱として伸長
立設するとき、各筒体相互の結合緊密化のため、各筒体
の下端外面と上端内面をテーパに形成することもある。
【0047】図8〜図12は、図5〜図7と同様に、テ
レスコープ状筒体21,22……により進退通路2を形
成した本発明機構による伸縮柱の別例を示すものである
が、図8〜図12に示す本発明機構は、進退部材1にコ
ンベックス状の部材(図11参照)を用いた点で、先の
実施例の機構と異なっている。
【0048】また、図8〜図12に示す機構は、進退部
材1がコンベックス状の進退部材1であるゆえ、その進
退駆動部5の構成も先の実施例と異なっている。
【0049】即ち、この進退駆動部5は、コンベックス
状の進退部材1を前後からピンチしてその進退をさせる
ため、一例として、図12に示すように1個の駆動ロー
ラ5gとこれと対向したピンチローラ5hにより形成さ
れている。5iはガイドローラである。尚、この駆動部
5を他の型式、例えば、履帯型式(キャタピラー式)と
することは任意である。
【0050】また、図8〜図12の機構では、各筒体2
1,22……の底部a、並びに、センタリング部材3の
中心部に形成される貫通孔3aの形状も、その進退部材
1の平断面形状に見合ったものとなっている。しかし、
他の構成は図5〜図7の機構と同一であるので説明は省
略する。また、機構としての作用,機能も図5〜図7に
示した機構と略同じであるので省略する。
【0051】
【発明の効果】上記のように本発明の進退機構は、一例
としてテレスコープ状筒体により形成された進退通路
を、細長い構造物として必要な曲げ剛性を保持するよう
に計設し、この進退通路内を進退する進退部材、例えば
フレキシブルねじを、筒体重量,フレキシブルねじの自
重,伸縮柱の頂部に搭載する照明灯などの伸縮柱の軸方
向にかかる荷重に耐する坐屈強度をもつように設計する
ことにより、作製される。
【0052】このように、進退通路と進退部材は、細長
い構造物に要求される曲げ剛性と坐屈強度をそれぞれが
分担して受持つ構造とし、進退通路は、例えばその通路
を形成する筒体内に、筒の軸方向に摺動し、中央にフレ
キシブルねじの遊挿孔をもつ複数のセンタリング部材を
設け、各センタリング部材を、例えば巻き板バネとスト
リングによって連結し、センタリング部材が進退部材、
例えばフレキシブルねじの進退と連動し、伸縮柱の伸長
時に各センタリング部材が相互に一定間隔で配列するよ
うに計設したことにより、前記の進退部材、例えばフレ
キシブルねじの坐屈強度はこのセンタリング部材の働き
により、センタリング部材がない場合に較べて格段に増
大させることができる。
【0053】その理由は、細長い構造物の坐屈強度は、
周知のように当該構造物の長さの2乗に逆比例するの
で、十分な曲げ剛性をもたせた筒体の中心にフレキシブ
ルねじの進退路を確保するセンタリング部材の働きによ
り、坐屈強度と結びつくフレキシブルねじの長さは、ね
じの全長ではなく前記の各センタリング部材間の距離に
近似するからである。この事実は発明者等の実験により
確認されている。
【0054】筒単な例を挙げれば、通常の台形ねじをも
つスクリュージャッキの押上げ許容荷重は、同一径のね
じ棒ではねじ棒が長いほど押上げ許容荷重は小さくなる
が、このねじ棒に、本発明の進退通路とセンタリング部
材を設備すればねじ棒の長さに関係なく一定の押上げ許
容荷重を保つことができる。
【0055】可撓性の進退部材を用いる場合は、実施例
で述べた種々の進退部材を巻取ったり繰出したりするこ
とにより、長大な伸縮柱を形成することができるという
大きなメリットがあるが、その反面に、可撓性の進退部
材は一般に坐屈強度が剛直な進退部材に較べて小さの
で、本発明の構造を採用して坐屈強度の強化をはかるこ
とが是非必要である。
【0056】以上のように本発明機構では、進退通路と
進退部材にそれぞれ曲げ剛性と坐屈強度を分担させ、こ
れに可動性のセンタリング部材を組合わせることによ
り、坐屈強度の大幅な向上を図ることができるので、伸
縮比が大きく軽量かつ長大で可載重量も大きい理想的な
伸縮柱を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明機構の一例を用いて形成した荷物の昇降
機構における上昇状態の一部を示す断面図。
【図2】本発明機構に用いるフレキシブルねじとナット
部材の一例を示す要部の正面図。
【図3】別例の正断面図。
【図4】同じく他の例の正面図。
【図5】本発明機構を伸縮柱に形成した例においてその
伸長状態の要部を示す断面図。
【図6】同じく縮小状態の一部を示す断面図。
【図7】図5のA−A線断面図。
【図8】本発明機構の他の例により形成した伸縮柱の正
断面図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】図8の装置に用いたセンタリング部材の斜視
図。
【図11】同じく進退部材の部分斜視図。
【図12】駆動部の斜視図。
【図13】図1の機構におけるセンタリング部材と連結
索体との通路縮小時の関係を示す部分拡大断面図。
【図14】図13に同じく通路伸長時の関係を示す部分
拡大断面図。
【符号の説明】 1 フレキシブルねじ 1a 線状材 1b ねじ溝 2 進退通路 3 センタリング部材 4 連結索体 5 進退駆動部 W 進退対象荷重
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長い進退部材と、この進退部材を進退
    させる駆動部と前記進退部材の遊挿孔を中心部に有し相
    互に連結された複数のセンタリング部材であって前記進
    退部材の進退と連動して進退することによりセンタリン
    グ部材間の間隔を変化させることができるセンタリング
    部材とこのセンタリング部材の移動を支持案内する進退
    通路とから成ることを特徴とする伸縮柱等の進退機構。
  2. 【請求項2】 進退通路はテレスコ−プ状筒体により形
    成し、進退部材の進退に連動して伸縮形成される請求項
    1の伸縮柱等の進退機構。
  3. 【請求項3】 進退部材は適宜断面形状の線状材をコイ
    ル状に巻回し、その外面にねじ溝を形成したフレキシブ
    ルねじである請求項1の伸縮柱等の進退機構。
  4. 【請求項4】 進退部材の進退駆動部は、フレキシブル
    ねじのねじ溝に螺合して回転させられるナット部材であ
    る請求項3の伸縮柱等の進退機構。
  5. 【請求項5】 進退部材は適宜断面形状の帯板,線状
    材,撚線等であって、この進退部材を進退させる駆動部
    は回転する1対のロ−ルまたは1対のキャタピラ−状ベ
    ルトである請求項1の伸縮柱等の進退機構。
  6. 【請求項6】 進退部材は梯子状のラックであってこの
    進退部材を進退させる駆動部は回転するピニオンである
    請求項1の伸縮柱等の進退機構。
  7. 【請求項7】 センタリング部材と、この移動を支持案
    内する進退通路を形成するテレスコ−プ状各筒体は互い
    にキ−とキ−溝により相対的な回転防止をはかった請求
    項1の伸縮柱等の進退機構。
  8. 【請求項8】 センタリング部材の移動を支持案内する
    進退通路は、断面形状が楕円,角形,星形など非真円状
    のテレスコ−プ状筒体により形成し、筒体の相対的な回
    転防止をはかった請求項1の伸縮柱等の進退機構。
  9. 【請求項9】 センタリング部材の連結は、ゼンマイバ
    ネとストリングの併用により行なう請求項1の伸縮柱等
    の進退機構。
  10. 【請求項10】 可撓性の進退部材はその後退時には巻取
    って収納し、この繰出し、引戻しにより進退を行なう請
    求項1の伸縮柱等の進退機構。
  11. 【請求項11】 進退部材は外面に丸ねじ,角ねじ,台形
    ねじ等の適宜断面形状のねじ溝を形成したねじ棒とし、
    進退部材の進退は前記ねじ棒のねじ溝に螺合するナット
    部材を回転させることにより行うようにした請求項1の
    伸縮柱等の進退機構。
  12. 【請求項12】 進退部材は平断面凸面状又は凹曲面状を
    なす可撓性の帯状材である請求項5の伸縮柱等の進退機
    構。
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