JPH07329828A - エンジンルーム構造 - Google Patents

エンジンルーム構造

Info

Publication number
JPH07329828A
JPH07329828A JP6132072A JP13207294A JPH07329828A JP H07329828 A JPH07329828 A JP H07329828A JP 6132072 A JP6132072 A JP 6132072A JP 13207294 A JP13207294 A JP 13207294A JP H07329828 A JPH07329828 A JP H07329828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine room
engine
rotation speed
partition plate
short pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6132072A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kuniyuki
浩史 國行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP6132072A priority Critical patent/JPH07329828A/ja
Publication of JPH07329828A publication Critical patent/JPH07329828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジンルーム内の騒音振動を低減することで
車室内外の騒音を低減することを目的としている。 【構成】エンジンルーム3内の車体前後方向後側且つ右
側のコーナー部分、及び車体前後方向前側且つ左側のコ
ーナー部分に、共鳴空間7,8が画成されている。上記
共鳴空間7の側面を囲うようにして、仕切り板10が配
設される。その仕切り板10の表面には吸収材が固着さ
れる。その仕切り板10の下端面はアンダカバー11に
当接している。また、該仕切り板10の上端面はエンジ
ンフード13に当接可能となっている。上記仕切り板1
0には、エンジンルーム3内に望む穴が開設され、該穴
に断面矩形の短管15が軸を左右方向に向けて固定され
ている。同様にして、上記共鳴空間8も画成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンルーム内の騒
音振動を低減することに特徴を有するエンジンルーム構
造。
【0002】
【従来の技術】車両にあっては、エンジン等を格納する
ために、車体パネルに囲まれて所定体積の略箱型の一空
間からなるエンジンルームが形成され、該エンジンルー
ム内に、エンジン等が搭載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、普通乗
用車程度の大きさのエンジンルーム形状やエンジンルー
ム内の容積量においては、概ね以下に示すような騒音振
動の共鳴モードが存在し、これが、こもり音や加速時騒
音の一因となり、特に、低周波数領域の騒音が問題とな
っている。
【0004】上下モードでは、エンジンフードを腹と
し、アンダカバー側を節とした、60〜70HZ をピー
ク周波数とする騒音振動が発生する。車幅1節モードで
は、車体中央を節とした、150〜160HZ をピーク
周波数とする騒音振動が発生する。車体前後1節モード
では、車体前後方向中央部を節とした、170〜180
Z をピーク周波数とする騒音振動が発生する。
【0005】車幅方向且つ車体前後方向1節モードで
は、エンジンルーム中央部を節とした、220〜240
Z をピーク周波数とする騒音振動が発生する。本発明
は、上記のような問題点に着目して、エンジンルーム内
の騒音振動を低減することで車室内外の騒音を低減する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のエンジンルーム構造は、エンジンルーム内
に複数の吸音材付き仕切り板を設置して該エンジンルー
ム内を複数のエリアに区画し、その各仕切り板と該仕切
り板に対向する車体パネルとの間の距離を、全て相違す
るように設定したことを特徴としている。
【0007】また、請求項2に記載されているように、
エンジンルーム内に設置されて該エンジンルーム内を複
数のエリアに区画する複数の吸音材付き仕切り板と、上
記仕切り板によって囲まれた所定体積の共鳴空間と、そ
の共鳴空間を画成する仕切り板に貫設された短管と、を
有することを特徴としている。また、請求項2の構成に
対して、請求項3に記載されているように、各仕切り板
と該仕切り板に対向する車体パネルとの間の距離を、全
て相違するように設定したことを特徴とする。
【0008】また、請求項2又は請求項3の構成に対し
て、請求項4に記載されているように、上記共鳴空間の
上面をエンジン・フードで画成することを特徴とする。
また、上記請求項2から請求項4のいずれかに記載され
た構成に対して、請求項5に記載されているように、上
記共鳴空間の下面をアンダカバーで画成することを特徴
とする。
【0009】また、上記請求項2から請求項5のいずれ
かに記載された構成に対して、請求項6に記載されてい
るように、上記共鳴空間を、エンジンルーム内のコーナ
ー部分に設けたことを特徴とする。また、請求項2から
請求項6のいずれかに記載された構成に対して、請求項
7に記載されるように、上記短管に設けられて該開口面
積を可変に変化可能な開口変化構造と、その開口変化構
造を作動させて該開口面積を変化させるアクチュエータ
と、エンジンルーム内の温度を検出する温度検出手段
と、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、温
度検出手段が検出した温度信号及び回転数検出手段が検
出した回転数信号に応じて、アクチュエータを介して短
管の開口面積を変化させるコントローラと、を備えるこ
とを特徴とする。
【0010】また、請求項2から請求項6のいずれかに
記載された構成に対して、請求項8に記載されるよう
に、上記短管に設けられて該長さを可変に変化可能な長
さ変化構造と、その長さ変化構造を作動させて該長さを
変化させるアクチュエータと、エンジンルーム内の温度
を検出する温度検出手段と、エンジンの回転数を検出す
る回転数検出手段と、温度検出手段が検出した温度信号
及び回転数検出手段が検出した回転数信号に応じて、ア
クチュエータを介して短管の長さを変化させるコントロ
ーラと、を備えることを特徴とする請求項2から請求項
5のいずれかに記載されたエンジンルーム構造。
【0011】また、請求項7に記載された構成に対し
て、請求項9に記載されているように、上記開口変化構
造は、短管を、径方向で対向する2つの部材に分割し、
一方の部材を、他方の部材に向けて相対移動可能に構成
することを特徴とする。記載されたエンジンルーム構
造。また、請求項8に記載された構成に対して、請求項
10に記載されているように、上記長さ変化構造は、短
管を、入れ子構造に配置されなる一対の筒体から構成
し、一方の筒体が他方に筒体に対して相対的に軸方向へ
摺動可能となっていることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1に記載された発明では、仕切り板に設
けた吸音材によってエンジンルーム内の騒音の振動エネ
ルギーが吸収されて該エンジンルーム内の騒音振動が低
減する。このとき、吸音材による吸音効果は、高周波数
領域域の振動吸収のに対して有効に働くが、エンジンル
ーム内を複数の仕切り板で区画することで該エンジンル
ーム内が小空間のエリアとなり、騒音振動の共鳴モード
が従来よりも高周波領域に変位する。これによって、吸
音材による騒音低減効果が向上する。
【0013】また、仕切り板と車体パネル間の距離を全
て相違させることで、エンジンルーム内の騒音振動に、
特有の周波数の定在波が強調されることを回避してい
る。また、請求項2に記載のように構成することで、共
鳴空間と短管とによってヘルムホルツの共鳴器が構成さ
れる。そして、該共鳴空間の体積、及び短管の開口面積
や長さを適当に選択することで、所望周波数の共鳴空間
を構成し、エンジンルーム内における特定範囲の周波数
領域の騒音低減を有効に実施可能となる。
【0014】一般には、共鳴器は、低周波数領域の騒音
低減に効果が大きいので、上記吸音材による高周波数領
域の騒音低減を補完することとなる。このとき、さら
に、請求項3に記載されているような構成とすること
で、エンジンルーム内の騒音振動に、特有の周波数の定
在波が強調されることを回避される。
【0015】また、請求項4に記載するような構成する
ように、共鳴空間の上面をエンジン・フードで画成させ
ることで、部品点数を減らすことが可能となる。同様
に、請求項5に記載するような構成とすることで、共鳴
空間の下面をアンダカバーで画成させることで、部品点
数を減らすことが可能となる。また、エンジンルーム内
の音圧を測定してみると、コーナー位置での音圧が大き
い。これに鑑みて、請求項6に記載のように、該コーナ
ー部分に共鳴空間を形成することで、エンジンルーム全
体の騒音低減が有効に実施される。
【0016】なお、該共鳴空間の側壁も全て仕切り板で
構成する必要はなく、該側壁の一部を車体パネルに持た
せてもよい。また、請求項7に記載されているように、
短管の開口面積を変更可能に設定すると、該開口面積に
応じて、消音する共鳴周波数領域が変化する。そして、
ヘルムホルツの共鳴器は、温度によっても消音する周波
数領域が変化し、また、エンジンがエンジンルーム内で
の一番の騒音源であり、エンジン回転数によって騒音周
波数領域のピーク周波数が変化することに鑑みて、該エ
ンジンルーム内の温度とエンジン回転数によって該開口
面積を変化することで、エンジン回転数に応じたピーク
周波数に合わせた共鳴周波数にして、最適な騒音低減制
御を実施する。
【0017】上記短管の開口面積を変化させる構造は、
例えば、請求項9に記載のように筒体に開口変化構造を
持たせる。この構造では、一方の部材を他方に部材に接
近・離隔させることによって、両部材間の距離が変化し
て短管の開口面積が変化する。同様に、請求項8に記載
されているように、短管の長さを変更可能に設定する
と、該短管の長さに応じて、消音する共鳴周波数領域が
変化する。
【0018】そして、該エンジンルーム内の温度とエン
ジン回転数によって該短管の長さを変化することで、エ
ンジン回転数に応じたピーク周波数に合わせた共鳴周波
数にして、最適な騒音低減制御を実施する。上記短管の
長さを変化させる構造は、例えば、請求項10に記載さ
れているように、短管を入れ子構造の筒体から構成す
る。この場合には、一方の筒体を他方の筒体に対して軸
移動させることで、両筒間の重なり代が変化して短管全
体の長さが変化する。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、ダッシュ・
パネル1やサイド・パネル2に囲まれて所定空間のエン
ジンルーム3が画成され、該エンジンルーム3内に、パ
ワートレインを構成するエンジン4やトランスミッショ
ン5等が格納される。
【0020】なお、図1中,6はストラットタワーの配
置位置であって、該ストラットタワーを配設するために
サイド・パネル2の一部がエンジンルーム3内に張り出
している。エンジンルーム3内における車体前後方向後
側且つ右側のコーナー部分、及び車体前後方向前側且つ
左側のコーナー部分にそれぞれ共鳴空間7,8が画成さ
れている。
【0021】上記車体前後方向後側且つ右側のコーナー
部分の共鳴空間7の側面を囲うようにして、図2に示す
ように、仕切り板10が配設されている。その仕切り板
10の表面には吸収材が固着されている。その仕切り板
10の下端面は、ゴムシール部材12を介してアンダカ
バー11に当接している。また、該仕切り板10の上端
面は、エンジンフード13を閉じた際に、ゴムシール部
材14を介して該エンジンフード13に当接可能となっ
ていて、車両の使用状態である、エンジンフード13が
閉じた状態では、密閉された所定体積の共鳴空間7が確
保されるようになっている。
【0022】また、上記仕切り板10には、エンジンル
ーム3内に望む穴が開設され、該穴に断面矩形の短管1
5が軸を左右方向に向けて固定されている。同様にし
て、車体前後方向前側且つ左側のコーナー部分に、図3
に示すように、仕切り板16が固定されて上記共鳴空間
8が画成されている。上記仕切り板16は、上面が開口
した箱形状に形成され、その仕切り板16の表面には吸
収材が固着されている。その箱形状に形成された仕切り
板16の上端面が、エンジンフード13を閉じた際に
は、ゴムシール部材18を介して該エンジンフード17
に当接可能となっていて、車両の使用状態である、エン
ジンフード13が閉じた状態では、密閉された所定空間
の共鳴空間8が確保されるようになっている。
【0023】また、上記箱形状に形成された仕切り板1
6には、エンジンルーム3内に望む穴が開設され、該穴
に断面矩形の短管19が軸を左右方向に向けて固定され
ている。ここで、各仕切り板16の表面と、その表面と
対向する車体パネルとの距離をできるだけ相違させて、
エンジンルーム3内に特有の周波数の定在波が発生する
ことを防止している。また、この仕切り板16を取り付
けることで、上記共鳴空間を形成すると同時に、エンジ
ンルーム3内の空間が所定のエリアに区画された状態と
なっている。
【0024】ここで、ヘルムホルツ共鳴器による共鳴周
波数fは、共鳴空間7,8の体積をV、短管15の開口
面積をS、短管15の長さをL、音速をC,絶対温度を
Tとすると、下式で表現される。 f=(C/(2π))×√(S/(LV)) ・・・(1) ここで、C=331.5×√(T/273) これに基づいて、エンジンルーム3内における最も消音
したいレベルの共鳴周波数に、上記共鳴空間7,8の体
積V、短管15の開口面積S、短管15の長さLを適当
に設定することで調整してエンジンルーム3内の騒音低
減を図る。
【0025】特に、本実施例は、音圧レベルの高いコー
ナー部分に対して共鳴空間7,8を設けたので、該共鳴
空間7,8及び短管15による共鳴作用、及び吸音材に
よる騒音低減の効率がよい。上記のようなエンジンルー
ム3構造では、図4に示すように、騒音の低下が図られ
る。なお、図4中、実線が本実施例のエンジンルーム3
での騒音レベルであり、一点鎖線が、仕切り板16がな
い従来のエンジンルーム3での騒音レベルを示してい
る。
【0026】この図から分かるように、低周波数領域で
は、共鳴空間7,8による効果によって騒音レベルが低
下し(図4中左側の斜線部分)、また、仕切り板16の
配設によってピーク周波数が高周波数領域に変位してい
ると共に、高周波数領域の騒音レベルが吸音材で低減し
ている(図4中右側の斜線部分)。なお、上記共鳴空間
7,8は、コーナー部分ばかりでなく、エンジンルーム
3内の任意の空間を画成することで騒音低減を実施して
もよい。
【0027】また、各共鳴空間7,8及び短管15,1
9の組からなる共鳴器の共鳴周波数は、設置場所等に合
わせて相違させておくとよい。また、上記仕切り板によ
る共鳴空間を画成する構成は、上記構成に限定されるも
のではなく、図5に示すように、下側が開口した箱型形
状に構成させて、該箱形形状の仕切り板20の下端面
を、アンダカバー11にゴムシール部材21を介して当
接させるように構成してもよいし、また、この図5のよ
うに、短管22の向きも左右方向に限定されず上下方向
に向けてもよいが、本実施例のように上下端面をエンジ
ンフード13とアンダカバー11とで構成することによ
り、部品点数を少なくして重量増加を少なくすることが
できる。
【0028】また、上記実施例では、仕切り板がサイド
・パネル2やダッシュパネル1に固定されているように
説明しているが、アンダカバー11上面に支持させてお
いてもよいし、エンジンフード13下面に支持させてお
いてもよい。この場合、エンジンフード11を開けた
り、アンダカバー11を外すだけで、仕切り板をエンジ
ンルーム3内から取り除くことができ、エンジンルーム
3内の修理等の作業時に仕切り板の取り除きといった作
業の発生を防止できる。
【0029】また、上記実施例では、全ての吸音材付き
仕切り板16が共鳴空間7,8を画成することに使用さ
れているが、図1に示すように、単に、エンジンルーム
3内の空間を区間するためだけの仕切り板24を配置し
てもよい。次に、図6を用いて、第2実施例を説明す
る。第2実施例の構成は、上記第1実施例と同様であ
り、短管の構造が相違している。
【0030】即ち、短管32は、一対の断面コ字形状の
部材30,31を、相互の凹部側を、径方向である左右
方向に対向させて配置され、一方の部材31の上下外面
が、それぞれ他方の部材30の上下内面に摺動可能に構
成されている。そして、上記構成の短管32における他
方の部材30が、仕切り板33に開口された開口部から
突設するようにして固定されている。
【0031】また、仕切り板33の外面に対してアクチ
ュエータを構成するシリンダ装置34が固定され、該シ
リンダ装置34のピストンロッド34aが上記他方の部
材30の凹部に向けて延びている。そのピストンロッド
34aの先端部分に上記一方の部材31が固定されてい
て、該ピストンロッド34aの伸縮によって、該一方の
部材31が他方の部材30に向けて進退するようになっ
ている。
【0032】これによって、短管32の開口面積が変化
可能となっている。また、上記シリンダ装置34は、コ
ントローラ35からの駆動信号によって作動するように
なっている。また、エンジンルーム3内には温度センサ
36が配設され、該温度センサ36によって、該エンジ
ンルーム3内の温度が測定され、測定した温度に対応す
る温度信号をコントローラ35に供給可能となってい
る。
【0033】また、エンジンのスロットルバルブに回転
数検出手段37が取り付けられていて、該回転数検出手
段37は、該スロットルバルブの開度によって決定され
るエンジン回転数を検出して、該回転数に応じた回転数
信号をコントローラ35に供給可能となっている。コン
トローラ35は、上記温度センサ36及び回転数検出手
段37からの各信号をもとに、現在のピーク周波数を判
断して、上記共鳴器が該ピーク周波数に応じた共鳴周波
数となるように制御可能となっている。
【0034】例えば、共鳴空間の体積を0.075m3
(=0.5×0.5×0.3)、短管の長さを0.01
mに設定した場合に、50HZ 〜200HZ 間で消音効
果を得るためには、前記の式から、短管の開口断面積を
5.7×33-4から9.1×33-3の範囲で可変になる
ように設定すればよい。なお、これは、エンジンルーム
3内の温度を50℃と仮定した値であり、短管の長さも
開口端補正を未考慮の場合である。
【0035】即ち、エンジン回転数に応じたピーク周波
数と共鳴するように短管32の開口面積を変化させるこ
とできめ細かな騒音振動の低減が実施可能となる。な
お、上記構成の開口変化構造は、一方の部材31の上下
外面が他方の部材30の上下内面を摺動するような構造
となっているが、一方の部材31の上下内面が他方の部
材30の上下外面を摺動するような構造としてもよい。
また、一方の部材31を断面コ字形状とはせずに上下に
延びる平板部材から構成し、その上下両端面を、他方の
部材30の上下内面に摺接させた構造であってもよい。
【0036】次に、第3実施例について説明する。この
第3実施例の構成は、第2実施例と同様であり、短管の
構造のみが相違している。即ち、第3実施例の短管40
は、図7に示すように、仕切り板43に貫設された外筒
41と、その外筒41内に同軸に配置された内通42と
から構成され、内通42側が外筒41に対して軸方向へ
摺動可能となっている。
【0037】その内通42の外周面から突設した突起部
44と仕切り板43との間にアクチュエータを構成する
シリンダ装置45が介装され、該シリンダ装置45のピ
ストンロッド45aが伸縮することで、内通42が軸方
向に移動して短管40の長さが変化するようになってい
る。そして、エンジン回転数に応じたピーク周波数と共
鳴するように短管40の長さを変化させることできめ細
かな騒音振動の低減が実施可能となる。
【0038】他の構成及び作用・効果は、第2実施例と
同様である。次に、第4実施例について説明する。第4
実施例は、図8に示すように、エンジンルーム3内に複
数の吸音材付き仕切り板50を設けて、エンジンルーム
3内を複数のエリアに区画することは、上記全実施例と
同様であるが、仕切り板50によって所定の共鳴空間を
画成してい内例である。
【0039】このとき、各仕切り板50と該仕切り板5
0に対向する車体パネル1,2との間の距離を、全て相
違するように設定して、エンジンルーム3内に特有な振
動数の定在波が形成されることを回避している。この第
3実施例では、ヘルムホルムの共鳴器を形成していない
部だけ上記の実施例よりも騒音低減の効果が落ちるが、
仕切り板50によってエンジンルーム3内を区切って騒
音域を高音側に変位して吸音材による騒音吸収効果は、
効率よく実施される。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のうち
請求項1に記載されたエンジンルーム構造では、仕切り
板を配設することで、エンジンルーム内の音響モードを
高周波数領域に変位させ、吸音材による吸音効果を向上
して全体としてのエンジンルーム内の騒音、さらには、
車室内外の騒音の低減が向上する。
【0041】また、請求項2に記載のような構成を採用
することで、ヘルムホルムの共鳴器が形成されて、低周
波数領域の騒音低減も向上する。このとき、請求項2に
記載された構成を採用することで、エンジンルーム内に
特有の振動の定在波が強調されることが回避される。ま
た、このとき、請求項4や請求項5のような構成を採用
することで、共鳴空間を画成する仕切り板を削減可能と
なる。
【0042】また、請求項6に記載した構成とすること
で、さらに、吸音材や共鳴空間による騒音低減の効果が
向上する。また、請求項7に記載した構成を採用する
と、エンジン回転数の応じて、開口面積を変化させるこ
とで消音する共鳴周波数が変化可能となり、該エンジン
回転数に応じたきめ細かな騒音低減ができる。
【0043】上記開口が変化可能な構造は、例えば請求
項9に記載された構造を採用することで実現できる。ま
た、請求項8に記載した構成を採用すると、エンジン回
転数の応じて、短管40の長さを変化させることで消音
する共鳴周波数が変化可能となり、該エンジン回転数に
応じたきめ細かな騒音低減ができる。
【0044】上記開口が変化可能な構造は、例えば請求
項10に記載された構造を採用することで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のエンジンルーム内を示す
構成図である。
【図2】本発明に係る実施例の仕切り板及び短管を示す
斜視図である。
【図3】本発明に係る実施例の仕切り板及び短管を示す
斜視図である。
【図4】本発明に係る実施例の騒音レベルを示す図であ
る。
【図5】本発明に係る実施例の仕切り板及び短管を示す
斜視図である。
【図6】本発明に係る第2実施例の筒体の構造を示す図
である。
【図7】本発明に係る第3実施例の筒体の構造を示す図
である。
【図8】本発明に係る第4実施例のエンジンルーム内を
示す構成図である。
【符号の説明】
3 エンジンルーム 4 エンジン 7,8 共鳴空間 10,16 仕切り板 15,19 短管 34 シリンダ装置 35 コントローラ 36 温度センサ 37 回転数検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 35/12 N

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルーム内に複数の吸音材付き仕
    切り板を設置して該エンジンルーム内を複数のエリアに
    区画し、その各仕切り板と該仕切り板に対向する車体パ
    ネルとの間の距離を、全て相違するように設定したこと
    を特徴とするエンジンルーム構造。
  2. 【請求項2】 エンジンルーム内に設置されて該エンジ
    ンルーム内を複数のエリアに区画する複数の吸音材付き
    仕切り板と、上記仕切り板によって囲まれた所定体積の
    共鳴空間と、その共鳴空間を画成する仕切り板に貫設さ
    れた短管と、を有することを特徴とするエンジンルーム
    構造。
  3. 【請求項3】 各仕切り板と該仕切り板に対向する車体
    パネルとの間の距離を、全て相違するように設定したこ
    とを特徴とする請求項2に記載されたエンジンルーム構
    造。
  4. 【請求項4】 上記共鳴空間の上面をエンジン・フード
    で画成することを特徴とする請求項2又は請求項3に記
    載されたエンジンルーム構造。
  5. 【請求項5】 上記共鳴空間の下面をアンダカバーで画
    成することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれ
    かに記載されたエンジンルーム構造。
  6. 【請求項6】 上記共鳴空間を、エンジンルーム内のコ
    ーナー部分に設けたことを特徴とする請求項2から請求
    項5のいずれかに記載されたエンジンルーム構造。
  7. 【請求項7】 上記短管に設けられて該開口面積を可変
    に変化可能な開口変化構造と、その開口変化構造を作動
    させて該開口面積を変化させるアクチュエータと、エン
    ジンルーム内の温度を検出する温度検出手段と、エンジ
    ンの回転数を検出する回転数検出手段と、温度検出手段
    が検出した温度信号及び回転数検出手段が検出した回転
    数信号に応じて、アクチュエータを介して短管の開口面
    積を変化させるコントローラと、を備えることを特徴と
    する請求項2から請求項6のいずれかに記載されたエン
    ジンルーム構造。
  8. 【請求項8】 上記短管に設けられて該長さを可変に変
    化可能な長さ変化構造と、その長さ変化構造を作動させ
    て該長さを変化させるアクチュエータと、エンジンルー
    ム内の温度を検出する温度検出手段と、エンジンの回転
    数を検出する回転数検出手段と、温度検出手段が検出し
    た温度信号及び回転数検出手段が検出した回転数信号に
    応じて、アクチュエータを介して短管の長さを変化させ
    るコントローラと、を備えることを特徴とする請求項2
    から請求項6のいずれかに記載されたエンジンルーム構
    造。
  9. 【請求項9】 上記開口変化構造は、短管を、径方向で
    対向する2つの部材に分割し、一方の部材を、他方の部
    材に向けて相対移動可能に構成することを特徴とする請
    求項7に記載されたエンジンルーム構造。
  10. 【請求項10】 上記長さ変化構造は、短管を、入れ子
    構造に配置されなる一対の筒体から構成し、一方の筒体
    が他方に筒体に対して相対的に軸方向へ摺動可能となっ
    ていることを特徴とする請求項8に記載されたエンジン
    ルーム構造。
JP6132072A 1994-06-14 1994-06-14 エンジンルーム構造 Pending JPH07329828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6132072A JPH07329828A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 エンジンルーム構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6132072A JPH07329828A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 エンジンルーム構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07329828A true JPH07329828A (ja) 1995-12-19

Family

ID=15072863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6132072A Pending JPH07329828A (ja) 1994-06-14 1994-06-14 エンジンルーム構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07329828A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005111993A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Yanmar Co., Ltd. キャビンの制音構造
JP2006513925A (ja) * 2003-01-27 2006-04-27 リーター テクノロジーズ アー ゲー エンジンルーム仕切り層
JP2008168676A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Toyota Motor Corp 車両接近告知装置
JP2009197661A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd レゾネータを備える遮音構造体
CN102588095A (zh) * 2012-03-08 2012-07-18 雅柯斯电力科技(中国)有限公司 降噪箱及其降噪箱单元
CN111572643A (zh) * 2019-02-19 2020-08-25 北京宝沃汽车有限公司 机舱盖板及具有其的车辆

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513925A (ja) * 2003-01-27 2006-04-27 リーター テクノロジーズ アー ゲー エンジンルーム仕切り層
WO2005111993A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Yanmar Co., Ltd. キャビンの制音構造
JP2008168676A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Toyota Motor Corp 車両接近告知装置
JP2009197661A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd レゾネータを備える遮音構造体
CN102588095A (zh) * 2012-03-08 2012-07-18 雅柯斯电力科技(中国)有限公司 降噪箱及其降噪箱单元
CN111572643A (zh) * 2019-02-19 2020-08-25 北京宝沃汽车有限公司 机舱盖板及具有其的车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8005235B2 (en) Multi-chamber noise control system
US5446790A (en) Intake sound control apparatus
JP2641693B2 (ja) ライニング
US7305094B2 (en) System and method for actively damping boom noise in a vibro-acoustic enclosure
JP5444683B2 (ja) 吸音構造
US20110272229A1 (en) Vehicle-mounted active vibration reducing device
JPH07329828A (ja) エンジンルーム構造
CN101206854A (zh) 噪音的间接声学传递控制
JP2003211978A (ja) 車体エンジン取付部衝撃吸収構造
JP3383326B2 (ja) 防振装置
JP2007216863A (ja) 自動車の吸音構造
JPH04347312A (ja) 騒音防止装置
JPH03222854A (ja) 吸気音制御装置
JPS61249878A (ja) 車両の吸音構造
JP7254414B2 (ja) ルーフ構造
JPH06106999A (ja) 燃料タンク用ダイナミックダンパー
JPH10254457A (ja) 車室内騒音の低減方法とその装置
JPH0755319Y2 (ja) 可変共鳴型消音器
JPH08123429A (ja) 吸音装置
JP3882451B2 (ja) 防音型エンジンフード
Fesina et al. The effectiveness of the suppression of low frequency acoustic resonances with porous sound absorbing structures of multifunctional upholstery materials of car body interior
JPH08109833A (ja) レゾネータ装置
KR100252281B1 (ko) 자동차용 엔진소음 흡음 장치
JPS6345390Y2 (ja)
JPH07315252A (ja) タイヤ騒音低減装置