JPH0732949Y2 - 往復ポンプのピストン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、往復ポンプのピストンに係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 従来、往復ポンプにスカートタイプの合成樹脂製ピスト
ンを備えたものがある。第１図は、その一例であり、シ
ャンプー、リンス、化粧料等のびんに装着して使用する
小型の手動往復ポンプである。この手動往復ポンプは、
シリンダ１の下端部に吸込弁２を設けるとともに、吸上
げパイプ10を垂設し、シリンダ１内にスカートタイプの
合成樹脂製筒状ピストン３を摺動自在に内装し、該ピス
トンの上にステム４を連係し、該ステムの上端部に吐出
弁５を設けるとともに、ノズル６を装着し、また、シリ
ンダ１内にコイルスプリング７を内装してピストン３乃
至ノズル６を上方へ付勢し、シリンダ１の上端部に取付
け用螺筒８とステム抜け止め環９を設けて成り、而し
て、ノズル６を押し下げ、かつ、コイルスプリング７の
弾力で復帰させることにより、ピストン３を往復動さ
せ、ノズル６から液体の吐出を得るものである。

しかし、上述のようなスカート状の合成樹脂製ピストン
３は、第３図に示すように、スカート部31,31がラッパ
状に拡がり、これの弾力を以て縁部をシリンダ１の内壁
へ圧接させるようにしているので、成形寸法のバラツキ
によりシリンダ内壁との接触面積が変動し、これに伴い
摩擦抵抗も極端に変化する欠点がある。

本考案は、係る従来の欠点を除去しようとするものであ
る。

「課題を解決するための手段」 本考案は、上記目的達成のため、シリンダ１の内壁に摺
動自在に嵌合させるスカートタイプの合成樹脂製ピスト
ン３において、スカート部31,31外縁にシリンダ１の内
壁と面接触する平突条32,32を周設して成る。

「作用」 如上の構成であるから、シリンダ１の内壁には常に平突
条32,32だけが面接触し、所期の目的を達成せしめる。

「実施例」 上記第１図の小型の手動往復ポンプにおいて、筒状ピス
トン３として用いて成る。

「考案の効果」 本考案によれば、スカート部31,31外縁に平突条32,32を
周設しているので、成形寸法にバラツキが生じても、常
に平突条32,32を面接触させることができて、接触面積
の変動を生ずることがなく、また、摩擦抵抗も極端に変
化することがなく、歩留を低減でき、コストダウンで
き、実用上頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係わる小型手動往復ポンプを示す縦
断側面図、第２図は、本考案のピストンを示す要部拡大
断面図、第３図は、従来例を示す要部拡大断面図であ
る。 １……シリンダ、２……吸込弁 ３……ピストン、４……ステム ５……吐出弁、６……ノズル ８……取付け螺筒、９……ステム抜け止め環 10……吸上げパイプ 31……スカート部、32……平突条

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シリンダ１の内壁に摺動自在に嵌合させる
   スカートタイプの合成樹脂製ピストン３において、スカ
   ート部31,31外縁にシリンダ１の内壁と面接触する平突
   条32,32を周設したことを特徴とする往復ポンプのピス
   トン。