JP2533425Y2 - 液体注出ポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は液体注出ポンプに関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 液体注出ポンプとして、容器体に装着して使用する押
下げヘッドを上下動させることにより容器体内の液体を
ヘッドのノズル孔より注出する如く構成してなるものが
種々使用されている。

これらポンプは、その構造が複雑な為、数多くの部品
を使用して形成しており、例えば、第３図に示す如く、
上からノズル付き押下げヘッドａ、ステムｂ、吐出弁体
ｃ、ナット部材ｄ、装着筒ｅ、シリンダーｆ、ピストン
ｇ、コイルスプリングｈ、調整棒ｉ、吸込弁体ｊ、吸上
げパイプｋ、という様な具合である。部品数が多ければ
それだけ部品の製造コストが嵩み、さらに組立作業も手
間がかかる。

本考案は、この様な従来のポンプと比較してより部品
の数を少なく構成し、製造コストの低減、組立作業の簡
素化を図り、しかも機能上も従来品に劣ることのない優
れた液体注出ポンプを提供することを目的とするもとで
ある。

「課題を解決するための手段」 容器体口頚部外周に嵌合させる周壁９上端縁より頂壁
10を延設するとともに、該頂壁10中央に穿設した透孔周
縁より係止筒11を垂下させてなる装着キャップ２と、該
キャップ２の上記係止筒11外周に上端を嵌着固定させた
周壁下端縁より内向きフランジ14を延設するとともに、
周壁内周の少なくとも上部をシリンダー13として形成
し、且つ、上記フランジ14内周縁上端にテーパ状の吸込
弁座15を形成してなるシリンダー部材３と、上記シリン
ダー13内周面を摺動可能に嵌合させた環状ピストン17を
外周縁下端より突設させるとともに、上端を上記係止筒
11内より装着キャップ２上方に上下動可能に突設させ、
且つ、上端にテーパ状の弾性吐出弁体18を一体に立設さ
せた筒状のピストン部材４と、該部材４の周壁外周上端
に嵌着させるとともに、上記吐出弁体18内周面に下端縁
を当接させる筒状弁座20を頂壁裏面より垂設してなるノ
ズル付き押下げヘッド５と、上記シリンダー部材３内に
装着させてピストン部材４を常時上方へ付勢させている
コイルスプリング６と、上記シリンダー部材３の吸込弁
座15上に下端面の吸込弁体23を液密に当接させるととも
に、シリンダー部材３内を上下動可能に装着させた棒状
の弁部材７と、上記シリンダー部材３の内向きフランジ
14下面中央より一体に垂設させた嵌合筒部16に上端を嵌
着させて装着した吸上げパイプ８とからなり、押下げヘ
ッド５下降状態で上記係止筒11にピストン部材４を係止
可能に構成してなることを特徴とする液体注出ポンプ。

「作用」 押下げヘッド５を押し下げると、シリンダー13内が加
圧され、シリンダー13内の液体が吐出弁体18を押し広げ
てノズル21に流入し、ここから外部へ液体を注出する。
次いで、ピストン部材４が上昇する際には、シリンダー
13内が負圧化するため、吐出弁は閉じ、吸入弁体23が押
し上げられて吸上げパイプ８より液体がシリンダー13内
に注入される。

非使用時は、第２図に示す如く、装着キャップ２の螺
筒11に押下げヘッド５の嵌合筒部19外周を螺合しておく
ことができる。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すもので、
図中１は液体注出ポンプを示す。該ポンプ１は、装着キ
ャップ２と、シリンダー部材３と、ピストン部材４と、
ノズル付き押下げヘッド５と、コイルスプリング６と、
弁部材７と、吸上げパイプ８とから構成している。

上記装着キャップ２は、容器体口頚部外周に螺合させ
る周壁９の上部の一部を縮径し、その上端縁より頂壁10
を延設するとともに、該頂壁中央に穿設した透孔周縁よ
り係止筒としての螺筒11を垂設して構成している。

シリンダー部材３は、上記装着キャップ２の螺筒11外
周と、縮径した周壁間に上端を嵌着固定させた円筒状を
なし、下部を縮径して縮径部12を形成するとともに、こ
の縮径部12の上部をシリンダー13として構成している。
また、縮径部12の下端縁より内向きフランジ14を延設す
るとともに、該フランジ14内周縁上端にテーパ状の吸込
弁座15を形成している。更に、該フランジ14下面中央よ
り嵌合筒部16を垂設している。

ピストン部材４は、上記シリンダー13内周面を摺動可
能に嵌合させた環状ピストン17を外周縁下端より突設さ
せるとともに、上端を上記螺筒11内より装着キャップ２
上方に上下動可能に突設させて装着している。また、そ
の上端を薄肉状に縮径してその上端にテーパ状の弾性吐
出弁体18を一体に立設させた上下端面開放の筒状をなし
ている。

押下げヘッド５は、上記ピストン部材４の周壁外周上
端に嵌合筒部19を嵌着させて装着しており、頂壁裏面よ
り上記吐出弁体18内周面に下端縁を当接させた筒状弁座
20を垂設しており、更に、前方にノズル21を突設してい
る。

コイルスプリング６は、上記ピストン部材４の下面
と、上記シリンダー部材３内下部に突設した案内用リブ
22上面間に介在させて、ピストン部材４を常時上方へ付
勢している。

弁部材７は、上記シリンダー部材３の吸込弁座15上に
下端面に形成した吸込弁体23を液密に当接させるととも
に、シリンダー部材３内を上下動可能に装着させてい
る。

吸上げパイプ８は、上記シリンダー部材３の嵌合筒部
16に上端を嵌着させて装着している。

尚、上記各部材は全て合成樹脂にて形成すると良い。

「考案の効果」 以上の如く本考案液体注出ポンプは、既述構成とした
ことにより、従来のこの種のポンプと比較して製造部品
数が少ないため、製造コストの低減を図ることができ、
また、組立も容易に行えるという利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃び第２図は本考案液体注出ポンプの一実施例を
示す縦断面図、第３図は従来の液体注出ポンプを示す半
断面図である。 ２…装着キャップ、３…シリンダー部材 ４…ピストン部材、５…押下げヘッド ６…コイルスプリング ７…弁部材、８…吸上げパイプ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器体口頚部外周に嵌合させる周壁９上端
   縁より頂壁10を延設するとともに、該頂壁10中央に穿設
   した透孔周縁より係止筒11を垂下させてなる装着キャッ
   プ２と、該キャップ２の上記係止筒11外周に上端を嵌着
   固定させた周壁下端縁より内向きフランジ14を延設する
   とともに、周壁内周の少なくとも上部をシリンダー13と
   して形成し、且つ、上記フランジ14内周縁上端にテーパ
   状の吸込弁座15を形成してなるシリンダー部材３と、上
   記シリンダー13内周面を摺動可能に嵌合させた環状ピス
   トン17を外周縁下端より突設させるとともに、上端を上
   記係止筒11内より装着キャップ２上方に上下動可能に突
   設させ、且つ、上端にテーパ状の弾性吐出弁体18を一体
   に立設させた筒状のピストン部材４と、該部材４の周壁
   外周上端に嵌着させるとともに、上記吐出弁体18内周面
   に下端縁を当接させる筒状弁座20を頂壁裏面より垂設し
   てなるノズル付き押下げヘッド５と、上記シリンダー部
   材３内に装着させてピストン部材４を常時上方へ付勢さ
   せているコイルスプリング６と、上記シリンダー部材３
   の吸込弁座15上に下端面の吸込弁体23を液密に当接させ
   るとともに、シリンダー部材３内を上下動可能に装着さ
   せた棒状の弁部材７と、上記シリンダー部材３の内向き
   フランジ14下面中央より一体に垂設させた嵌合筒部16に
   上端を嵌着させて装着した吸上げパイプ８とからなり、
   押下げヘッド５下降状態で上記係止筒11にピストン部材
   ４を係止可能に構成してなることを特徴とする液体注出
   ポンプ。