JPH07329437A - 熱転写記録媒体 - Google Patents
熱転写記録媒体Info
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- JPH07329437A JPH07329437A JP6152968A JP15296894A JPH07329437A JP H07329437 A JPH07329437 A JP H07329437A JP 6152968 A JP6152968 A JP 6152968A JP 15296894 A JP15296894 A JP 15296894A JP H07329437 A JPH07329437 A JP H07329437A
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Abstract
字性が良好でサーマルヘッドへの悪影響のない熱転写記
録媒体を提供する。 【構成】 基材上の一方の面に熱転写インキを設け、
他方の面に導電性粒子と飽和ポリエステルからなる導電
性アンカー層とシリコーン変性樹脂を架橋させた耐熱付
着防止層を順次積層されてなる熱転写記録媒体。
Description
れる熱転写記録媒体に関し、さらに詳しくはヘッド摩耗
が極めて少なく帯電性効果、耐熱、スリップ性の良好な
背面層を有する新規な熱転写記録媒体に関する。
媒体は、2〜10μmの厚さのポリエステルフィルム等
のプラスチックフィルムにワックスや樹脂からなるバイ
ンダーに染料や顔料等の着色剤で着色した熱転写インキ
層を設けたものであり、熱転写インキ層を被転写用紙に
接するように合わせ、背面から加熱ヘッドにより熱を加
え、熱転写インキ層を溶融し被転写用紙に転写し、画像
を得るものである。
置の高速化や粗面紙への印字性の向上等、高性能化に伴
い加熱ヘッドからの温度が短時間ではあるが極めて高温
となり、基材のポリエステルフィルム等のプラスチック
フィルムが熱溶融して、加熱ヘッドと粘着し、サーマル
ヘッドの剥離や熱転写記録媒体の破断等が発生するいわ
ゆるスティック現象の問題が発生するようになった。こ
れらの問題の解決策として背面に耐熱スリップ層とし
て、シリコーン変性樹脂やフッ素変性樹脂等の耐熱性樹
脂、あるいは熱硬化性樹脂等の樹脂やこれらにワックス
類等の付着防止剤や耐熱微粒子を添加したのを設けられ
ている。
成分であるワックス、樹脂、および背面層の主成分であ
る耐熱性樹脂は、電気不導体であり、熱転写記録媒体製
造時のコンバーティングや印字時の加熱ヘッドとの摩擦
等、プリンタ内部での摩擦で非常に高い静電気を発生
し、帯電する。この静電気は、印字走行時にシワを発生
し印字欠けを起こす原因となったり、加熱ヘッドに放電
しヘッド断線を引き起こしたり、また熱転写記録媒体の
交換時の取り扱いがしにくくなる原因となる。
ンキ中に帯電防止剤を添加したり、背面層、基材、導電
性、熱転写インキ層の順にコーティングすることがなさ
れているが、前者は帯電防止剤を大量に添加する必要が
あり、印字品位の低下や摩擦汚れが起こりやすくなると
の悪影響がある。また、後者は導電性を形成する為、大
量の導電性カーボンブラック等の導電性フィラーを添加
するので、導電層の表面が租面となり印字が艶消し状に
なったり、印字感度が低下する等の欠点を有している。
ず、帯電防止効果を得る方法として特開平02−573
89には、背面層に導電性カーボンブラックを1〜10
重量%添加し、ポリイソシアネートとバインダーとを主
剤とし、バインダーが軟化点の異なる2種以上を用いる
ことにより、加熱ヘッドの摩耗の減少を図ることが提唱
されている。しかしながら、この場合非常に硬い粒子の
カーボンブラックが一部表面に出ており、加熱ヘッドの
摩耗は減少されるが解消はできない。
するものである。即ち、走行性、印字性や印字感度を低
下させることなく、鮮明で高印字品位の画像を得るとと
もに加熱ヘッドに対しても放電、摩耗によるダメージの
ない新規な熱転写記録媒体を提供するものである。
て導電性カーボンブラックを比較的高濃度に添加した導
電性アンカー層を極薄くコーティングし、その上に耐熱
スリップ性樹脂をコーティングすることによって、前記
の目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに
至った。
クを20〜70重量%の濃度でガラス転移点が45℃以
上の飽和ポリエステル樹脂に添加した導電性アンカー層
の上に、シリコーン変性ウレタン系、シリコーン変性ア
クリル系の1種または両方からなる樹脂を主成分としポ
リイソシアネートにより架橋した樹脂をコーティングし
てなる耐熱付着防止の背面層と基材および他面に熱転写
インキ層を設けた構造によりなることを特徴とする熱転
写記録媒体を提供するものである。
クは、それ自体は公知であり、ケッチェンブラック等が
最適に用いられる。その含有量は20〜70重量%が好
適であり、望ましくは40〜60重量%が最適である。
20重量%以下では静電防止効果が不充分であり70重
量%以上では皮膜強度および基材への密着力が不充分
で、基材から剥がれる。
テル樹脂は基材のポリエステルフィルムへの密着力も強
く、さらに導電性カーボンのバインダーとしての効果も
良好である。この樹脂はさまざまなグレードが上市され
ており、いずれも本発明で使用可能であるが、ガラス転
移点で45℃以下のものは耐熱性が不充分である。望ま
しくはガラス転移点が60℃以上のものがよい。また、
これらの飽和ポリエステル樹脂はOH基またはCOOH
基を有しており、この樹脂に対して5〜30重量%のジ
イソシアネートまたは、トリイソシアネートを添加し、
架橋させてさらに耐熱性や基材への密着性を向上させて
もよい。
記飽和ポリエステルをアセトン、MEK等のケトン系及
び、トルエン、キシレン等の芳香族系の溶剤に溶解し、
この中に導電性カーボンブラックを分散された塗工液
を、従来より公知のグラビアコーター、ワイヤーバーコ
ーター等で0.1〜0.3μmにコートすることにより
形成される。これ以下では帯電防止効果が不充分であ
り、これ以上では、熱量のロスにより印字不良や耐熱性
不良が発生する。
リコーン変性ウレタン系かシリコーン変性アクリル系樹
脂のどちらか1種かまたは両方からなる樹脂をポリイソ
シアネートにより架橋してなり、前記アンカー層の上に
コートされる。シリコーン変性ウレタン系樹脂や、シリ
コーン変性アクリル系樹脂は導電性アンカー層との密着
力が高く、耐熱付着防止効果が非常に高い。さらにスリ
ップ効果も高いため、導電性カーボンブラックを含有す
る導電性アンカー層の上を被覆することによって加熱ヘ
ッドに対して摩耗によるダメージを与えない。
リイソシアネート等のポリイソシアネートを加えて、架
橋反応させてさらに耐熱性を向上させる。性能を安定さ
せるため、コート後40℃以上の温度で一定期間放置し
て架橋反応を促進させることも可能である。
付着防止効果を高めるためにワックス、高級脂肪酸アミ
ド、高級脂肪酸全属塩等の熱離型剤やシリコーン樹脂や
フッ素樹脂、ポリエチレン、メラミン樹脂系の耐熱性滑
剤の微粒子を添加しても何ら本発明を制限するものでは
ない。
アノン等のケトン系及びトルエン、キシレン等の芳香族
系の溶剤にシリコーン系変性ウレタン等を溶解し、さら
に反応させるポリイソシアネートを反応基に対する適当
量を加えた塗工液を従来より公知のグラビアコーター、
ワイヤーバーコーター等で、導電性アンカー層上に背面
層の総厚が0.2〜0.6μmになるようにコートされ
形成される。これ以下では、耐熱付着防止効果が不充分
であり、これ以上では加熱ヘッドからの熱量ロスにより
印字不良を発生する。
0μmのポリエステルフィルムが好適に用いられる。熱
転写記録媒体の基材としては、公知であり広く用いられ
ており各ポリエステルフィルムメーカーから市販されて
いる。
り公知のカルナバ、パラフィン、マイクロクリスタイ
ン、キャンディラ、ライスワックス等のワックス類とロ
ジン、石油ロジン、エチレン一酢酸ビニルコポリマー等
の熱可塑性樹脂にカーボンブラック等の分散させた、い
わゆる一層タイプのもの、または熱剥離層とその上層に
熱可塑性樹脂を主剤とした接着層やさらには、印字に種
々の耐性特性をもたせるための保護層を設けた多層構造
のものがそれぞれ用いられる。
明する。尚、例中、部は重量部を表わす。
和ポリエステル(ガラス転移点67℃、東洋紡社製、バ
イロン200)80部をMEK500部、トルエン40
0部に溶解し、ケッチェンブラック20部を加え、アト
ライターで2時間処理した塗工液を5μm厚のポリエス
テルフィルムに乾燥後0.2μm厚になるようにコーテ
ィングした。さらに、その上に耐熱付着防止層として、
シリコーン変性アクリル樹脂(東亜合成社製サイマック
290)15部、ポリイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業社製、コロネートL)0.3部、MEK50部、
アノン5部、トルエン、30部を配合した塗工液を乾燥
後、背面層の総厚が0.5μmになるようにコーティン
グした。次に基材の他面に熱転写インキ層として、バラ
フィンワックス(日本精ロウ社、HNP−3)30部、
カルナバワックス30部、カーボンブラック15部、エ
チレン一酢酸ビニルコポリマー(三井石油化学社製、エ
バフレックス250)15部、石油ロジン(荒川化学社
製、アルコン100)10部を配合、分散処理した塗工
液を4μm厚にコーティングして、熱転写記録媒体を得
た。
ポリエステル(ガラス転移点60℃、東洋紡社製、バイ
ロン240)60部をMEK500部、トルエン400
部に溶解し、導電性カーボンブラック(デクサ社製、プ
リンテックスL)70部を加え、アトライターで2時間
処理した塗工液を5μm厚のポリエステルフィルムに乾
燥後0.3μm厚になるようにコーティングした。さら
にその上に耐熱付着防止層としてシリコーン変性ウレタ
ン(大日精化製、ダイアロマー3024)20部、ポリ
イソシアネート(武田薬品工業社製、タケネートD17
0N)0.2部、MEK50部、アノン3部、トルエン
30部を配合した塗工液を乾燥後、背面層の総厚が0.
6μmになるようコーティングした。次に基材の他面に
熱転写インキ層として実施例1と同様の層を設け、熱転
写記録媒体を得た。
和ポリエステル(ガラス転移点45℃、東洋紡社製、バ
イロン600)40部をMEK400部,トルエン40
0部に溶解し、導電性カーボンブラック(デグサ社製、
プリンテックスEX2)60部を加えアトライターで2
時間処理した後、ポリイソシアネート(武田薬品工業社
製、タケネートD218)2部を加えた塗工液を5μm
厚のポリエステルフィルムに0.1μm厚になるように
コーティングした。さらに、その上に耐熱付着防止層と
して、シリコーン変性アクリル(東亜合成社製、サイマ
ック270)20部、ポリイソシアネート(日本ポリウ
レタン工業社製、コロネートL)0.4部、MEK50
部、トルエン30部を配合した塗工液を乾燥後背面層の
総厚が0.3μmになるようにコーティングした。次に
基材の他面に熱転写インキ層として、実施例1と同様の
層を設け、熱転写記録媒体得た。
カー層を設けず耐熱付着防止層、熱転写インキ層を同様
に設けて比較例の熱転写記録媒体を得た。
施例3の飽和ポリエステルをガラス転移点38℃(東洋
紡社製バイロン610)に変更し、その他は同様に処理
し比較例の熱転写記録媒体を得た。
カー層を設けその上に、耐熱付着防止層としてシリコー
ン変性アクリル樹脂(東亜合成社製サイマック290)
15部、MEK50部、アノン5部、トルエン30部を
配合した塗工液を乾燥後、背面層の総厚が0.5μmに
なるようにコーティングした。次に基材の他面に熱転写
インキ層として実施例1と同様に処理し、比較例の熱転
写記録媒体を得た。
で印字し、サーマルヘッドへの融着、シワの発生、ヘッ
ドへの付着物の有無、印字後受像紙と引き剥された直後
の帯電量を評価した。
0 印加電圧・・・・24V 印字速度・・・・8インチ/sec 融着・・・・目視にて判定 シワ・・・・目視にて判定 ヘッドの付着物・・・・360m印字後のヘッドを観
察。 帯電量・・・・印字後、受像紙を引き剥した直後の熱転
写記録媒体の帯電量を春日電気社製、静電気測定器KS
D−0102で測定。
量0.00KVはKSD−0102での測定下限以下で
あることを示す。
ーボンを高濃度に含む、飽和ポリエステルからなる導電
性アンカー層とシリコーン変性樹脂をポリイソシアネー
トにより架橋した耐熱付着防止層からなる背面層を設け
ることにより、帯電防止効果があり、耐熱性、走行安定
性の優れた熱転写記録媒体を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材上の一方の面に熱転写インキ層を設
け、他方の面に背面層を設けてなる熱転写記録媒体にお
いて、背面層が導電性粒子とガラス転移温度が45℃以
上の飽和ポリエステルを主成分とする導電性アンカー層
とシリコーン変性樹脂をポリイソシアネートにより架橋
した耐熱付着防止層からなることを特徴とする熱転写記
録媒体。 - 【請求項2】 導電性粒子が導電性カーボンブラックか
らなり、含有率が20〜70重量%である請求項1に記
載の熱転写記録媒体。 - 【請求項3】 シリコーン変性樹脂が、シリコーン変性
ウレタン系、シリコーンアクリル系の1種又は、両方か
らなる請求項1に記載の熱転写記録媒体。 - 【請求項4】 導電性アンカー層の厚さが0.1〜0.
3μmで背面層の総厚が0.2〜0.6μmである請求
項1に記載の熱転写記録媒体。
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JP15296894A JP3294717B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 熱転写記録媒体 |
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- 1994-06-10 JP JP15296894A patent/JP3294717B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4718913B2 (ja) * | 2005-06-23 | 2011-07-06 | 大日精化工業株式会社 | スティッキング防止層形成用塗布液および感熱記録材料 |
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