JP3014954B2 - 感熱転写記録媒体セット - Google Patents
感熱転写記録媒体セットInfo
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Description
ト、特に転写されたインク層の擦り汚れを防止するのに
有効な感熱転写記録媒体、受理媒体及びこれらの組合せ
に関する。
からできたフィルム、および、グラシン紙、トレーシン
グ紙やコンデンサー紙など薄用紙からなる基材上に熱溶
融性インク層を設けた感熱転写記録媒体の熱溶融性イン
ク層の面に普通紙やタッグを重ね合わせて前記基材側よ
りサーマルヘッドで加熱し、熱溶融性インク層を溶融さ
せて普通紙やタッグに転写させる感熱転写記録方法が知
られている。
法で熱溶融性インク層を転写した普通紙やタッグは、熱
溶融性インク層を擦ることにより容易に汚れてしまうと
いう欠点が有った。
グに転写された熱溶融性インク層の擦り汚れを防止する
ことが可能な感熱転写記録系を提供することにある。
の熱溶融性インク層は、着色剤とワックスが主成分で、
中でもワックスが全体の30〜80重量パーセントを占
めていた。一方、樹脂は20重量パーセント以下であっ
た。
れを防止するために種々検討した結果、熱溶融性インク
層中のワックス成分が少ないものほど擦過性(=擦り汚
れ性)が良く、ワックス成分が30重量パーセントを越
えると擦過性が悪くなることを見い出した。しかしなが
ら本発明者はまた、ワックス成分が少なくなると転写性
が悪くなることをも見出した。
の創意及び工夫によりなされたものであり、基材上に熱
溶融性インク層を設けた感熱転写記録媒体及び印字がな
される受理媒体に於いて、該感熱転写記録媒体の基材と
熱溶融性インク層との間に、転写性を上げるために剥離
層を設け、かつ該受理媒体にオーバーコート層を設けた
ことを特徴とする。
ポリイミド樹脂などからできたフィルム、および、グラ
シン紙、トレーシング紙やコンデンサー紙など薄用紙が
使用できる。
から成り、通常はワックスを単独で、またはこれを樹脂
と併用したものを主成分とするものであり、他に充填剤
などを合せて使用することも出来る。
キャンデリラ、パラフィン、ライスワックス、ポリエチ
レンワックスなどで50〜120℃で溶融するものを使
用すれば良い結果が得られる。
共重合体、アクリル樹脂、エチレン−アクリル共重合
体、ポリ酢酸ビニル、エチルセルロース、ポリビニルブ
チラール、ロジン、ポリエステルなどを使用すれば良い
結果が得られる。
リウム、酸化アルミニウム、シリカなどの微粉末が使用
できる。
ているカーボンブラックやグラファイトなどの顔料を含
む着色剤と、カルナバ、マイクロクリスタリンワックス
などのワックス類、およびポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、飽和ポリエステル
樹脂、アイオノマー樹脂などの熱可塑性樹脂とから成
る。耐油性、耐アルコール性、耐酸性等を考慮する場合
には、アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂又はアイオ
ノマー樹脂を使用するのが有利である。特に、ガラス転
移温度が−20〜70℃のものを使用すればより良い結
果が得られる。また、ポリエステル樹脂を用い、それを
一部硬化させるとさらに良い結果が得られる。
セント以上使用することが好ましい。30重量パーセン
ト未満であると、擦過性が悪くなり、また、耐油性、耐
アルコール性、耐酸性等が悪くなってくる。35重量パ
ーセント以上用いれば特に良い結果が得られる。
0重量パーセント以下とすることが好ましい。30重量
パーセントを越えると、擦過性が悪くなる。
化アルミニウム、シリカなどの微粉末からなる充填剤、
潤滑油等の添加剤を加えることができる。
り、前記熱溶融性インク層として使用できる樹脂をオー
バーコート層に使用できる。好ましくは、オーバーコー
ト層に使用される樹脂と熱溶融性インク層に使用される
樹脂は、同種の樹脂とされる。
て前記基材の片面にシリコン樹脂や界面活性剤を塗布し
て、サーマルヘッドの熱に依る基材の溶融に起因するス
ティックを防止するための層を設け、該基材の他方の面
に、ワックスを単独で、またはこれを樹脂と併用したも
のを主成分とした塗剤をソルベントコーティング法、ま
たは、エマルジョンコーティング法など通常に使われる
コーティング法により塗布して剥離層を形成(好適な厚
みは、1〜4μ)したのち、この剥離層上に通常の方法
により熱溶融性インク層を形成する(好適な厚みは、1
〜5μ)ことにより容易に製造することができる。
μのポリエステルフィルムの他の面にカルナバワックス
からなる塗剤を1μの厚さになるように塗布した。熱溶融性インク層 バイロナールMD1930(ポリエステル樹脂水分散体 30%溶液、東洋紡績(株)製) 50部 DISPERSE BLACK(カーボンブラック水分散体 40%溶液、大日本インキ化学工業(株)製) 50部 上記配合で、撹拌機などで混合して塗剤を作成する。こ
のものを剥離層の上に2μの厚みになるように塗布し
た。オーバーコート層 厚み25μのポリエステルフィルムに、バイロナールM
D−1930を塗布して1μの厚みになるようにオーバ
ーコート層を設けた。この感熱転写記録媒体セットを用
いて文字を印字したところ、良好な印字が得られた。こ
の感熱転写記録媒体セットを用いてバーコードを印字し
てJIS規格(L0823)の摩擦試験機I型の摩擦子
の白綿布に替えてシードゴム工業株式会社製「レーダー
S50」を貼り付けてテストを行なったところ、50往
復テストを行なっても印字には何の変化も見られなかっ
た。次に、35℃の水中に4時間浸せきしたもの、及び
70℃で紫外線を100時間照射したものを前記と同じ
様にテストしたところ何等擦り汚れは見えなかった。ま
た、エンジンオイルに浸せきしたのち、前記と同じ様に
テストしたところ何等擦り汚れは見えなかった。ガソリ
ンに対しても同様のテストをしたところ同じ様な効果が
有った。さらに、印字したものを布に挟んでアイロン
(150℃)をかけて耐熱テストを行なったところ、印
字には変化は見られなかった。
にして感熱転写記録媒体セットを作製し、これを用いて
文字を印字したところ、良好な印字が得られた。しかし
ながら、この感熱記録媒体セットを用いてバーコードを
印字して、実施例1で使用した試験機I型の摩擦子の白
綿布に替えてシードゴム工業株式会社製「レーダーS5
0」を貼り付けてテストを行なったところ、20往復テ
ストの後から汚れがではじめた。
μのポリエステルフィルムの他の面にカルナバワックス
からなる塗剤を1μの厚さになるように塗布した。熱溶融性インク層 セビアン46704(アクリル樹脂水分散体30%溶液、 ダイセル化学工業(株)製) 40部 DISPERSE BLACK(カーボンブラック水分散体 40%溶液 40部 カルナバエマルジョン(水分散体30%溶液) 20部 上記配合による塗剤を2μの厚さになるように塗布し
た。オーバーコート層 厚み25μのポリエステルフィルムに、セビアン467
04を塗布して1μの厚みになるようにオーバーコート
層を設けた。実施例1と同様にして感熱転写記録媒体セ
ットをつくり、さらに、同様のテストを行なったところ
同じ様な結果を得た。
μのポリエステルフィルムの他の面にカルナバワックス
からなる塗剤を1μ厚さになるように塗布した。熱溶融性インク層 バイロナールND1930(ポリエステル樹脂水分散体 30%溶液) 25部 ケミパールS120(アイオノマー樹脂水分散体27%溶液、 三井石油化学工業(株)製) 25部 DISPERSE BLACK(カーボンブラック水分散体 40%溶液 50部 上記配合による塗剤を2μの厚さになるように塗布し
た。オーバーコート層 厚み25μのポリエステルフィルムに、バイロナールM
D1930とケミパールS120を1対1に配合した塗
剤を塗布して1μの厚みになるようにオーバーコート層
を設けた。実施例1と同様にして感熱転写記録媒体セッ
トをつくり、さらに、同様のテストを行なったところ同
じ様な結果を得た。
にして感熱記録媒体セットをつくり、印字を行った後、
同様のテストを行ったところ、比較例1と同様な結果を
得た。
μのポリエステルフィルムの他の面にカルナバワックス
からなる塗剤を1μの厚さになるように塗布した。熱溶融性インク層 バイロン56ES(酢酸エチル溶液に溶解されたポリエステル 樹脂45%溶液、東洋紡績(株)製) 100部 コロネートEX(ポリイソシアネート、日本ポリウレタン 工業(株)製) 6部 カーボンブラック 20部 軽質炭酸カルシウム 30部 酢酸エチル 181部 上記配合による塗剤を120℃の熱風にて一部を硬化し
て2μの厚さになるように塗布した。オーバーコート層 厚み25μのポリエステルフィルムに、バイロン56E
SとコロネートEXを100対6に配合した塗剤を12
0℃の熱風にて一部を硬化して塗布して1μの厚みにな
るようにオーバーコート層を設けた。実施例1と同様に
して感熱転写記録媒体セットをつくり、さらに、同様の
テストを行なったところ実施例1よりトリクレンに対し
て耐溶剤性が向上した。
にして感熱転写記録媒体セットをつくり、印字を行った
後、同様のテストを行ったところ、比較例1と同様な結
果を得た。
て普通紙やタッグ、ラベル、シールとか言ったものに熱
溶融性インク層を転写したとき、オーバーコート層と熱
溶融性インク層とが一体化し、擦り汚れに対して非常に
強くなった。それとともに、耐熱性、耐溶剤性にすぐ
れ、その上剥離層の離型効果も有り転写性が向上し、普
通紙や紙製のタッグ、ラベル、シールのみならず繊維製
のタッグ、ラベル、シールまで使用する事ができるよう
になった。
Claims (2)
- 【請求項1】 耐熱性基材上に剥離層および熱溶融性イ
ンク層が順次積層された感熱転写記録媒体と、基材上に
オーバーコート層が設けられた受理媒体とからなり、該
感熱転写記録媒体と該受理媒体とがそれらの熱溶融性イ
ンク層とオーバーコート層とが互いに対向するように重
ねられてなる、感熱転写記録媒体セットにおいて、 該剥離層が50〜120℃で溶融する材料からなり、 該熱溶融性インク層は、一部を硬化させたポリエステル
樹脂および着色剤を主成分として含有し、該ポリエステ
ル樹脂の含有量が30重量%以上であり、かつ、ワック
ス成分の含有量が30重量%以下であり、 該オーバーコート層はポリエステル樹脂を30重量%以
上含むことを特徴とする感熱転写記録媒体セット。 - 【請求項2】 基材上にポリエステル樹脂を30重量%
以上含むオーバーコート層を有する受理媒体と組み合わ
されることにより、感熱転写記録媒体セットを構成する
ための感熱転写記録媒体であって、耐熱性基材上に剥離
層および熱溶融性インク層が順次積層され、該剥離層が
50〜120℃で溶融する材料からなり、該熱溶融性イ
ンク層は、一部を硬化させたポリエステル樹脂および着
色剤を主成分として含有し、該ポリエステル樹脂の含有
量が30重量%以上であり、かつ、ワックス成分の含有
量が30重量%以下であることを特徴とする感熱転写記
録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996013083A JP3014954B6 (ja) | 1996-01-29 | 感熱転写記録媒体セット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996013083A JP3014954B6 (ja) | 1996-01-29 | 感熱転写記録媒体セット |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63299674A Division JPH02147291A (ja) | 1988-11-29 | 1988-11-29 | 感熱転写記録媒体セット |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08230341A JPH08230341A (ja) | 1996-09-10 |
JP3014954B2 true JP3014954B2 (ja) | 2000-02-28 |
JP3014954B6 JP3014954B6 (ja) | 2012-01-25 |
Family
ID=
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08230341A (ja) | 1996-09-10 |
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