JPH073286A - やきいも香料の製造方法 - Google Patents
やきいも香料の製造方法Info
- Publication number
- JPH073286A JPH073286A JP4144733A JP14473392A JPH073286A JP H073286 A JPH073286 A JP H073286A JP 4144733 A JP4144733 A JP 4144733A JP 14473392 A JP14473392 A JP 14473392A JP H073286 A JPH073286 A JP H073286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sweet potato
- scent
- yakiimo
- spice
- autoclave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Fats And Perfumes (AREA)
- Seasonings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 サツマイモの汁液から、やきいも香料を製造
する。 【構成】 サツマイモから汁液を搾って濃縮し、オート
クレーブで120℃前後に加熱してやきいも香を生成さ
せる。
する。 【構成】 サツマイモから汁液を搾って濃縮し、オート
クレーブで120℃前後に加熱してやきいも香を生成さ
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサツマイモの汁液からや
きいも香料を製造する方法に関するものである。
きいも香料を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】やきいもの香りは、万人に好まれる美昧
しそうな香りである。しかしこれまで多くの人々がやき
いもからこの香りを抽出しようと試みているにもかかわ
らず、成功した例はない。
しそうな香りである。しかしこれまで多くの人々がやき
いもからこの香りを抽出しようと試みているにもかかわ
らず、成功した例はない。
【0003】そこでサツマイモの皮の部分のみを集めて
灸ることにより、香りの濃度を高めようとする試みもな
されているが、これでもそのまま香料として使うには夾
雑物が多すぎる。
灸ることにより、香りの濃度を高めようとする試みもな
されているが、これでもそのまま香料として使うには夾
雑物が多すぎる。
【0004】やきいもの香気成分をヘッドスペース法で
捕え、ガスクロマトグラフィーにかけると、きわめて多
数の揮発性物質が検出される。しかしこれらの物質を配
合してもやきいもの香りは再現できないことが知られて
いる。
捕え、ガスクロマトグラフィーにかけると、きわめて多
数の揮発性物質が検出される。しかしこれらの物質を配
合してもやきいもの香りは再現できないことが知られて
いる。
【0005】現在やきいも香料としての市販品はある
が、これはいわばやきいものイメージを再現したもの
で、実際にやきいも中に含まれている成分とはかなり異
なる。
が、これはいわばやきいものイメージを再現したもの
で、実際にやきいも中に含まれている成分とはかなり異
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はサツマイモそ
のものからやきいも香料を作ろうとするものである。
のものからやきいも香料を作ろうとするものである。
【0007】サツマイモは焼かなければやきいも香が発
生しないので、もともと生サツマイモの中に存在する成
分(前駆物質)が、焼くという条件下で反応を起こして
やきいも香に変化しているはずである。
生しないので、もともと生サツマイモの中に存在する成
分(前駆物質)が、焼くという条件下で反応を起こして
やきいも香に変化しているはずである。
【0008】したがって、まずサツマイモからやきいも
香の生成に関与する成分を抽出することと、その成分を
反応させてやきいも香に変化させることが必要である。
香の生成に関与する成分を抽出することと、その成分を
反応させてやきいも香に変化させることが必要である。
【0009】
【課題を解決するための手段】サツマイモに含まれる成
分のうち、多量に存在する水や澱粉および繊維質などは
反応性が小さいので、おそらくやきいも香の生成には関
与していないと思われる。したがってまずサツマイモの
汁液を搾り、その水分を蒸発させた濃縮液中に目的の成
分があると考えられる。
分のうち、多量に存在する水や澱粉および繊維質などは
反応性が小さいので、おそらくやきいも香の生成には関
与していないと思われる。したがってまずサツマイモの
汁液を搾り、その水分を蒸発させた濃縮液中に目的の成
分があると考えられる。
【0010】また蒸しいもにはやきいも香はないので、
反応に必要な温度条件は100℃以上の温度であること
がわかる。すなわちオートクレーブもしくはオーブンな
どを用いて加熱することが有効と考えられる。
反応に必要な温度条件は100℃以上の温度であること
がわかる。すなわちオートクレーブもしくはオーブンな
どを用いて加熱することが有効と考えられる。
【0011】
【発明の作用】サツマイモ汁液中、固形分は5%前後
で、その80%以上がシュークロースである。
で、その80%以上がシュークロースである。
【0012】濃縮はできるだけ成分の変化を押える必要
があるため、40℃以下での減圧濃縮が望ましい。濃縮
に伴って粘度が高まるので約10倍が限度である。
があるため、40℃以下での減圧濃縮が望ましい。濃縮
に伴って粘度が高まるので約10倍が限度である。
【0013】この濃縮液を少量容器に入れ、120℃、
15分の条件でオートクレーブした場合に、やきいもら
しい香りがもっとも強く発生する。オーブンでは時間が
かかるうえ条件設定がむつかしく、あまりよい香りが得
られない。
15分の条件でオートクレーブした場合に、やきいもら
しい香りがもっとも強く発生する。オーブンでは時間が
かかるうえ条件設定がむつかしく、あまりよい香りが得
られない。
【0014】なお、濃縮液をくり返しメタノールで洗う
と、約半量がメタノールに溶解し固形成分(a)が残
る。メタノール層を蒸発させれば褐色透明の液体(b)
が得られる。a、bそれぞれ単独では、オートクレーブ
してもやきいも香とはほど遠い異臭やこげ臭が発生する
が、a、bを混合してオートクレーブすれば明らかにや
きいも香になる。
と、約半量がメタノールに溶解し固形成分(a)が残
る。メタノール層を蒸発させれば褐色透明の液体(b)
が得られる。a、bそれぞれ単独では、オートクレーブ
してもやきいも香とはほど遠い異臭やこげ臭が発生する
が、a、bを混合してオートクレーブすれば明らかにや
きいも香になる。
【0015】またオートクレーブの条件温度が低いか、
あるいは濃縮液を希釈するほど、より蒸しいも香に近く
なる。やきいも香を発生させるには120±2℃の温度
範囲が適当であった。これ以上の温度もしくは15分以
上の時間では、こげ臭が強くなりすぎる。
あるいは濃縮液を希釈するほど、より蒸しいも香に近く
なる。やきいも香を発生させるには120±2℃の温度
範囲が適当であった。これ以上の温度もしくは15分以
上の時間では、こげ臭が強くなりすぎる。
【0016】
【実施例1】サツマイモ(品種コガネセンガン)を−2
5℃の冷凍庫で一夜凍結し、水道水中で解凍したのち油
圧式圧搾機(理研:P−1B)を用いて1kg/cm2
で5分間圧搾し、43%の汁液を得た。これをロータリ
ーエバポレーター(ヤマト:RE−75)により、40
℃で約10倍に濃縮した。水分は約40%になった。
5℃の冷凍庫で一夜凍結し、水道水中で解凍したのち油
圧式圧搾機(理研:P−1B)を用いて1kg/cm2
で5分間圧搾し、43%の汁液を得た。これをロータリ
ーエバポレーター(ヤマト:RE−75)により、40
℃で約10倍に濃縮した。水分は約40%になった。
【0017】この濃縮液の少量を三角フラスコに入れ、
アルミホイルで密閉し、121℃・15分の条件でオー
トクレーブした。液の褐変化が進むとともに一部が凝固
するが、強いやきいも香を有した。
アルミホイルで密閉し、121℃・15分の条件でオー
トクレーブした。液の褐変化が進むとともに一部が凝固
するが、強いやきいも香を有した。
【0018】このやきいも香成分は水溶性であり、有機
溶媒では抽出されない。また水蒸気蒸溜でも溜出され
ず、長期にわたってきわめて安定であった。
溶媒では抽出されない。また水蒸気蒸溜でも溜出され
ず、長期にわたってきわめて安定であった。
【0019】
【実施例2】上記と同じ濃縮液を、種々の条件で加熱し
た結果はつぎのとおりであった。以下に、オートクレー
ブの条件:希釈度:結果の順に記す。
た結果はつぎのとおりであった。以下に、オートクレー
ブの条件:希釈度:結果の順に記す。
【0020】 114℃・15分 : 原液 : 蒸しいも香 118℃・10分 : 原液 : やきいも香 118℃・10分 : 2倍 : やきいも香(弱) 122℃・05分 : 原液 : やきいも香(強) 122℃・05分 : 2倍 : やきいも香 122℃・05分 : 5液 : 蒸しいも香 122℃・15分 : 原液 : こげ臭 122℃・15分 : 2倍 : やきいも香 122℃・15分 : 5倍 : 蒸しいも香
【0021】
【発明の効果】サツマイモを使用した菓子などの食品に
とって、もっともよい香りであるやきいも香を付加する
ことは理想であったが、これまで実現しなかった。
とって、もっともよい香りであるやきいも香を付加する
ことは理想であったが、これまで実現しなかった。
【0022】本発明は以上に述べたように、やきいも香
をつくる成分をサツマイモ自体からとりだしたもので、
まったく天然のやきいも香料といえる。
をつくる成分をサツマイモ自体からとりだしたもので、
まったく天然のやきいも香料といえる。
【0023】最近、サツマイモ澱粉の製造の際、その汁
液をそのまま回収する方式が開発されているので、本香
料の原料は多量かつ安価に得られる。
液をそのまま回収する方式が開発されているので、本香
料の原料は多量かつ安価に得られる。
【0024】また焼き菓子などのように、やきいもと同
じような加熱条件がとられる製品の場合には、濃縮汁液
をそのまま添加してもやきいも香が発生する。
じような加熱条件がとられる製品の場合には、濃縮汁液
をそのまま添加してもやきいも香が発生する。
Claims (1)
- 【請求項1】 生サツマイモの搾汁液を5〜10倍に濃
縮したのち、オートクレーブにより118〜122℃の
温度下に5〜15分間保つことによる、やきいも香料の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4144733A JPH073286A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | やきいも香料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4144733A JPH073286A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | やきいも香料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073286A true JPH073286A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15369078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4144733A Pending JPH073286A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | やきいも香料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018116575A1 (ja) | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 新日鐵住金株式会社 | 渦電流式減速装置 |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP4144733A patent/JPH073286A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018116575A1 (ja) | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 新日鐵住金株式会社 | 渦電流式減速装置 |
EP3562014A4 (en) * | 2016-12-21 | 2020-07-22 | Nippon Steel Corporation | DEBELERING DEVICE OF THE Eddy Current Type |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5293904B1 (ja) | 塩味増強剤 | |
JP2013153742A (ja) | 塩味増強剤 | |
US3681090A (en) | Method for manufacturing practically sterile,concentrated aromas of spices,vegetables and mushrooms | |
JP5869229B2 (ja) | 塩味増強剤およびこれを含む昆布エキス | |
KR100867436B1 (ko) | 매생이를 이용한 천연조미료 및 그 제조방법 | |
JP4579886B2 (ja) | オニオンエキスおよびオニオンフレーバーの製造方法 | |
JP4838419B2 (ja) | 呈味賦与剤 | |
JPH073286A (ja) | やきいも香料の製造方法 | |
JP4502287B1 (ja) | 節類からの香気成分含有液の製造方法 | |
KR20000074538A (ko) | 죽엽을 이용한 식품첨가물 및 그의 제조방법 | |
JPH06311857A (ja) | 無臭ニンニク入りゼリー状健康食品及びその製造法 | |
JP2582526B2 (ja) | 顆粒状風味調味料およびその製造方法 | |
KR100271560B1 (ko) | 당과 아미노산의 가열반응에 의한 향미유 제조방법 | |
JP2000014369A (ja) | 蒸し料理用調味ソース | |
JP2834340B2 (ja) | 調味油の製造法 | |
JPS5832582B2 (ja) | 味噌汁のレトルト食品の製法 | |
JP3673823B2 (ja) | 乾燥固形食品の製造方法 | |
JP2620575B2 (ja) | 無臭ニンニク及びその製造法 | |
WO2002049454A1 (en) | PROCESS FOR PRODUCING allumiumEXTRACTS | |
JP4582966B2 (ja) | 香味賦与前駆体 | |
JPH08291298A (ja) | 香料組成物の製造方法 | |
KR950010352B1 (ko) | 양념소스를 이용한 구이용 돼지갈비 선처리 방법 | |
JP3375373B2 (ja) | ミセル体形成物含有調味料 | |
JPH0123108B2 (ja) | ||
JPS6321461B2 (ja) |