JPH07328663A - アンモニア性窒素含有排水処理装置 - Google Patents

アンモニア性窒素含有排水処理装置

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JPH07328663A
JPH07328663A JP14231194A JP14231194A JPH07328663A JP H07328663 A JPH07328663 A JP H07328663A JP 14231194 A JP14231194 A JP 14231194A JP 14231194 A JP14231194 A JP 14231194A JP H07328663 A JPH07328663 A JP H07328663A
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JP
Japan
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ozone
gas
water
wastewater
ammoniacal nitrogen
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JP14231194A
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Tomio Iwai
富雄 岩井
Satoshi Yo
敏 楊
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 臭素イオン存在下でのオゾン添加によるアン
モニア性窒素含有排水の処理において、反応槽からの排
オゾン含有ガス中の排オゾン濃度低下、排オゾン処理装
置の小型化あるいは負担軽減、排オゾンの有効利用、排
水へのオゾン添加量削減、排オゾン含有ガスに含まれる
Br-やBr2の放出防止及び有効利用、排水への臭素イ
オン添加量削減を達成する。 【構成】 排オゾン含有ガスの放出前かつ臭素イオン含
有水のアンモニア性窒素含有排水への添加前に排オゾン
含有ガスと臭素イオン含有水とを接触させる気液接触手
段を設ける。また、上記気液接触手段の後段に、この気
液接触手段通過後の排オゾン含有ガスとアンモニア性窒
素含有排水とを接触させる気液接触手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種産業排水などのア
ンモニア性窒素含有排水からオゾンを用いてアンモニア
性窒素を除去する排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オゾン添加によって排水中の有機
物を酸化、分解することは行われていたが、アンモニア
性窒素は安定性が高いため、排水中のアンモニア性窒素
をオゾン添加によって酸化、分解することは困難である
と考えられていた。しかし、最近になって、臭素イオン
の存在下においてアンモニア性窒素含有排水にオゾンを
添加することにより、アンモニア性窒素を酸化して除去
できることが見い出され、これを利用した排水の処理方
法が提案されている(特開平3−181390号、特開
平4−66190号)。
【0003】臭素イオン存在下でのオゾン添加によるア
ンモニア性窒素の酸化、除去においては、まず排水中に
存在する臭素イオンと添加されたオゾンとが反応して次
亜臭素酸イオンBrO-(あるいは次亜臭素酸HBr
O)が生成する(下記式1)。次に、生成したBrO-
(あるいはHBrO)とアンモニア性窒素とが反応し
て、アンモニア性窒素が窒素ガス化される(下記式
2)。
【0004】 O3 + Br- → BrO- + O2 …(1) 2NH4 + + 3BrO- → N2 + 3Br- + 3H2O + 2H+ …(2)
【0005】したがって、臭素イオン存在下でのオゾン
添加によるアンモニア性窒素含有排水の処理では、Br
-がオゾンと反応してBrO-になり、次いでNH4 +と反
応してBr-に戻り、さらにオゾンと反応してBrO-
なるというサイクルを繰り返すもので、Br-は触媒的
な作用を示す。
【0006】オゾン添加によってアンモニア性窒素を除
去する連続排水処理装置は、例えば図3に示す構成のも
のである。図3において、2は反応槽、4は反応槽2内
の上部に設置された原水注入装置、6は原水注入装置4
に接続された原水導入管、8は原水導入管6に連結され
た臭素イオン含有水導入管、10は反応槽2内の下部に
設置された散気装置、12は散気装置10に接続された
オゾン含有ガス導入管、14は反応槽2上部に連結され
た排オゾン含有ガス排出管、16は排オゾン含有ガス排
出管14に介装された排オゾン処理装置、18は反応槽
2底部に連結された処理水排出管を示す。
【0007】図3の装置においては、原水導入管6及び
原水注入装置4によって原水導入機構が構成され、オゾ
ン含有ガス導入管12及び散気装置10によってオゾン
添加機構が構成され、臭素イオン含有水導入管8によっ
て臭素イオン添加機構が構成され、排オゾン含有ガス排
出管14及び排オゾン処理装置16によって排オゾン含
有ガス排出機構が構成されている。
【0008】図3の装置で排水処理を行う場合、原水導
入管6を流れるアンモニア性窒素含有排水(原水)に臭
素イオン含有水導入管8から臭素イオン含有水を添加
し、この原水を原水注入装置4から反応槽2内に導入す
る。そして、オゾン含有ガスをオゾン含有ガス導入管1
2を通して散気装置10から反応槽2内の原水に添加す
る。これにより、原水中のアンモニア性窒素が窒素ガス
に分解されて除去される。アンモニア性窒素が除去され
た処理水は処理水排出管18から排出される。また、反
応槽2内に生じた排オゾン含有ガスは排オゾン含有ガス
排出管14を通り、排オゾン処理装置16を経て系外に
放出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したオゾン添加に
よるアンモニア性窒素含有排水の処理には、下記のよう
な問題点があった。 アンモニア性窒素含有排水に添加したオゾン含有ガス
中のオゾンを排水中に完全に溶解させることは難しく、
反応槽からは未溶解のオゾン(排オゾン)、アンモニア
性窒素の分解によって生じた窒素ガス等を含むガス(排
オゾン含有ガス)が排出される。そのため、従来は排オ
ゾン含有ガス中の排オゾンを無害化するため、排オゾン
含有ガスを排オゾン処理装置で処理し、排オゾンを分解
してから放出している。したがって、従来の装置では、
排オゾン処理装置、特に活性炭分解方式、触媒分解方
式、加熱分解方式、アルカリ液吸収方式等による大型の
排オゾン処理装置が必要であったり、排オゾン処理装置
に負担がかかったりしており、コスト面で問題があっ
た。
【0010】オゾン添加によるアンモニア性窒素含有
排水の処理では、臭素イオンと反応してアンモニア性窒
素の除去に寄与するオゾンは排水中に溶解したオゾンで
あるが、前記のように添加したオゾンを排水中に完全に
溶解させることは難しい。そのため、従来は前記式1の
反応に必要な量以上のオゾンを排水に添加する必要があ
り、コスト面で不利であった。また、排オゾン含有ガス
中の排オゾンを分解するため、排オゾンをアンモニア性
窒素の除去に有効利用できず、不経済であった。
【0011】排オゾン含有ガス中には少量のBr-
Br2が含まれており、これらをそのまま大気に放出す
ることは環境面等で好ましくない。また、排オゾン含有
ガス中のBr-やBr2をアンモニア性窒素の除去に有効
利用していないため、不経済であった。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、前記及びの問題点を解消
し、排オゾン含有ガス中の排オゾン濃度低下、排オゾン
処理装置の小型化あるいは負担軽減、排オゾンの有効利
用、排水へのオゾン添加量削減を達成したアンモニア性
窒素含有排水処理装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、前記〜
の問題点を解消し、排オゾン含有ガス中の排オゾン濃度
低下、排オゾン処理装置の小型化あるいは負担軽減、排
オゾンの有効利用、排水へのオゾン添加量削減に加え、
排オゾン含有ガスに含まれるBr-やBr2の大気中への
放出防止及び有効利用を達成したアンモニア性窒素含有
排水処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
第1の目的を達成するために鋭意検討を行った結果、大
気放出前の排オゾン含有ガスを、アンモニア性窒素含有
排水への添加前の臭素イオン含有水と気液接触させた場
合、排オゾンが臭素イオン含有水に効率的に吸収され、
排オゾンと臭素イオンとの反応により臭素イオン含有水
中にBrO-やHBrOが生成して(前記式1)、排オ
ゾン含有ガス中の排オゾン濃度が低下するとともに、排
オゾンがアンモニア性窒素の除去に有効利用されること
を知見し、第1発明をなすに至った。
【0015】また、本発明者らは、第2の目的を達成す
るために鋭意検討を行った結果、排オゾン含有ガスと臭
素イオン含有水とを接触させる気液接触手段の後段にさ
らに気液接触手段を設け、前段の気液接触手段通過後の
排オゾン含有ガスとアンモニア性窒素含有排水とを接触
させた場合、前段の気液接触手段通過後の排オゾン含有
ガス中に含有されている少量のBr-やBr2が原水であ
るアンモニア性窒素含有排水に効率的に吸収され、排オ
ゾン含有ガス中のBr-やBr2の濃度が低下するととも
に、Br-やBr2がアンモニア性窒素含有排水中に移行
してアンモニア性窒素の除去に有効利用されることを見
い出し、第2発明をなすに至った。
【0016】したがって、本発明は、第1発明として、
反応槽と、反応槽にアンモニア性窒素含有排水を導入す
る原水導入機構と、反応槽中のアンモニア性窒素含有排
水にオゾン含有ガスを添加するオゾン添加機構と、アン
モニア性窒素含有排水に臭素イオン含有水を添加する臭
素イオン添加機構と、反応槽内の排オゾン含有ガスを大
気中に放出する排オゾン含有ガス排出機構とを具備する
排水処理装置において、大気放出前の排オゾン含有ガス
を、アンモニア性窒素含有排水への添加前の臭素イオン
含有水と接触させる気液接触手段を設けたことを特徴と
するアンモニア性窒素含有排水処理装置を提供する(請
求項1)。
【0017】また、本発明は、第2発明として、第1発
明の装置において、排オゾン含有ガスと臭素イオン含有
水とを接触させる気液接触手段の後段に、該気液接触手
段通過後の排オゾン含有ガスとアンモニア性窒素含有排
水とを接触させる第2の気液接触手段をさらに設けたア
ンモニア性窒素含有排水処理装置を提供する(請求項
2)。
【0018】第1発明において、臭素イオン含有水と接
触させた後の排オゾン含有ガスは、排オゾンが臭素イオ
ン含有水に吸収されてその濃度が低下しているため、排
オゾン処理装置の小型化、負担軽減が可能となり、場合
によっては排オゾン処理装置を設ける必要がなくなる。
また、排オゾン含有ガスと接触させた後の臭素イオン含
有水中には排オゾンとの反応によってBrO-やHBr
Oが生成する。したがって、排オゾンをアンモニア性窒
素の除去に利用できるため、排水へのオゾン添加量を従
来より削減することができる。
【0019】また、前記第1発明における気液接触手段
通過後の排オゾン含有ガス中には、前記反応槽通過後の
排オゾン含有ガス中にもともと含まれていた、あるいは
前記気液接触手段により臭素イオン含有水と接触させる
ことによって新たに生成したBr-やBr2が含まれてい
るが、第2発明のように前記気液接触手段通過後の排オ
ゾン含有ガスをアンモニア性窒素含有排水と気液接触さ
せることにより、アンモニア性窒素含有排水と接触させ
た後の排オゾン含有ガスは、Br-やBr2がアンモニア
性窒素含有排水に吸収されてその濃度が低下しているた
め、問題なく大気に放出することが可能となる。また、
排オゾン含有ガスと接触させた後のアンモニア性窒素含
有排水には、Br-やBr2が移行している。したがっ
て、排オゾン含有ガス中のBr-やBr2をアンモニア性
窒素の除去に利用できるため、排水への臭素イオン添加
量を従来より削減することができる。なお、大気中に放
出する排オゾン含有ガス中からBr-やBr2を単に除去
するだけならば、アンモニア性窒素含有排水を使用する
代わりに水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を使用す
ることもできる。
【0020】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。第1及び第2発明において、排オゾン含有ガスと気
液接触させる臭素イオン含有水としては、NaBr、K
Br等の水中で臭素イオンを放出する臭素化合物を水に
溶解したものや、臭素イオンを比較的多量に含んでいる
海水などを用いることができる。また、臭素化合物を溶
解する水としては、アンモニア性窒素含有排水(原水)
やオゾン添加後の処理水を用いることができ、これによ
り水の有効利用を図ることができるとともに、特に原水
を臭素化合物の溶解水として使用する場合は、原水中の
アンモニア性窒素の一部を排オゾン含有ガス中のオゾン
によって除去することができて有利である。
【0021】また、臭素イオン含有水中の臭素イオン濃
度に特に制限はないが、高濃度である方が排オゾンの吸
収反応を効率的に行わせることができる。具体的には、
臭素イオン含有水中の臭素イオン濃度は100〜500
00mgBr/リットルとすることが適当である。
【0022】第1及び第2発明において、排オゾン含有
ガスと接触させる臭素イオン含有水は排水に添加する臭
素イオン含有水であるが、この場合排水に添加する臭素
イオン含有水の全部に排オゾン含有ガスを接触させるよ
うにしてもよく、一部のみに排オゾン含有ガスを接触さ
せるようにしてもよい。
【0023】第1及び第2発明において、排オゾン含有
ガスと臭素イオン含有水とを接触させる気液接触手段の
構成や設置箇所に限定はなく、気液接触を効率的に行わ
せることができるものであればどのような構成であって
もよく、また反応槽の内部に設置してもよく、外部に設
置してもよい。反応槽の内部に設置する態様としては、
例えば、反応槽内の排オゾン含有ガスが滞留する空間部
に臭素イオン含有水の噴霧手段を設け、上記空間部にお
いて排オゾン含有ガスと臭素イオン含有水とを気液接触
させる態様が挙げられる。反応槽の外部に設置する態様
としては、例えば、反応槽の外部に気液接触槽を設け、
この気液接触槽に排オゾン含有ガス及び臭素イオン含有
水を導入して気液接触させる態様が挙げられる。この場
合、気液接触槽としては、例えば気泡塔型、充填塔型等
の任意のものを用いることができる。
【0024】第2発明において、排オゾン含有ガスとア
ンモニア性窒素含有排水とを接触させる第2の気液接触
手段の構成に特に制限はないが、例えば、排オゾン含有
ガスを原水貯槽や原水導入管内の原水中に導入して気液
接触させる構成や、排オゾン含有ガス及びアンモニア性
窒素含有排水を専用の気液接触槽に導入して接触させる
構成等を挙げることができる。
【0025】なお、第1及び第2発明の装置を用いた排
水処理において、反応槽における排水中の臭素イオン濃
度及び反応槽中の排水へのオゾン添加量は、排水中のア
ンモニア性窒素濃度等に応じて適宜選択されるが、通
常、アンモニア性窒素含有量の1/10〜2倍の臭素イ
オン濃度及びアンモニア性窒素含有量の5〜15倍のオ
ゾン添加量とすることが適当である。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0027】実施例1 図1は、本発明に係るアンモニア性窒素含有排水処理装
置の一実施例を示す。なお、図1において図3と同一構
成の部分には同一参照符号を付してその説明を省略す
る。
【0028】本装置においては、反応槽2内の上部に原
水注入装置4の上方に存してスプレーノズル20が設置
されており、このスプレーノズル20に臭素イオン含有
水導入管8が接続されている。本装置では、臭素イオン
含有水導入管8及びスプレーノズル20によって、臭素
イオン添加機構及び排オゾン含有ガスと臭素イオン含有
水との気液接触手段が構成されている。
【0029】本装置による排水処理は、図3の装置と同
様に行われるが、本装置では、臭素イオン含有水導入管
8からの臭素イオン含有水はスプレーノズル20によっ
て反応槽2内の上部空間部に噴霧される。したがって、
反応槽2内の上部空間部において排オゾン含有ガスと臭
素イオン含有水とが気液接触し、その後排オゾン含有ガ
スは排オゾン含有ガス排出管14から排出され、臭素イ
オン含有水は反応槽2内のアンモニア性窒素含有排水に
添加される。
【0030】実施例2 図2は、本発明に係るアンモニア性窒素含有排水処理装
置の他の実施例を示す。なお、図2において図3と同一
構成の部分には同一参照符号を付してその説明を省略す
る。
【0031】本装置においては、反応槽2の外部に充填
塔型の気液接触槽22が設置されている。そして、臭素
イオン含有水導入管8の上流部8aの流出端が気液接触
槽22の上部に連結され、下流部8bの流入端が気液接
触槽22の底部、流出端が反応槽2の上部にそれぞれ連
結されている。なお、臭素イオン含有水導入管8の下流
部8bにはポンプ24が介装されている。また、排オゾ
ン含有ガス排出管14の上流部14aの流出端が気液接
触槽22の底部に連結され、中間部14bの流入端が気
液接触槽22の上部に連結されている。さらに、排オゾ
ン含有ガス排出管14の中間部14bの流出端は原水貯
槽26の底部に接続され、下流部14cの流入端は原水
貯槽26の上部に接続されている。また、本装置には従
来のような排オゾン処理装置は設置されていない。
【0032】本装置では、臭素イオン含有水導入管8、
排オゾン含有ガス排出管14、気液接触槽22及び原水
貯槽26によって、それぞれ臭素イオン添加機構、排オ
ゾン含有ガス排出機構、排オゾン含有ガスと臭素イオン
含有水との第1の気液接触手段及び排オゾン含有ガスと
アンモニア性窒素含有排水との第2の気液接触手段が構
成されている。
【0033】本装置による排水処理は、図3の装置と同
様に行われるが、本装置では、臭素イオン含有水導入管
8の上流部8aからの臭素イオン含有水は気液接触槽2
2をに入り、ここで排オゾン含有ガスと接触した後、ポ
ンプ24の作動により下流部8bを通って反応槽2内の
排水に添加される。また、排オゾン含有ガス排出管14
の上流部14aからの排オゾン含有ガスはまず気液接触
槽22に入り、ここで臭素イオン含有水と接触する。次
いで、中間部14bを通って原水貯槽26に入り、ここ
でアンモニア性窒素含有排水と接触した後、下流部14
Cを通って大気中に放出される。
【0034】図1及び図2の装置は、排オゾン含有ガス
の放出前かつ臭素イオン含有水のアンモニア性窒素含有
排水への添加前に排オゾン含有ガスと臭素イオン含有水
とを接触させる気液接触手段を設けたので、排オゾン含
有ガス中の排オゾンが臭素イオン含有水に吸収され、排
オゾン濃度が低下するとともに、臭素イオン含有水中に
BrO-やHBrOが生成して、排オゾンがアンモニア
性窒素の除去に利用される。
【0035】図2の装置は、排オゾン含有ガスを臭素イ
オン含有水と気液接触させた後にさらにアンモニア性窒
素含有排水と接触させる第2の気液接触手段を設けたの
で、排オゾン含有ガス中のBr-やBr2が原水であるア
ンモニア性窒素含有排水に吸収されてその濃度が低下す
るとともに、排オゾン含有ガス中のBr-やBr2がアン
モニア性窒素含有排水中に移行してアンモニア性窒素の
除去に利用される。
【0036】なお、図2の装置ではポンプ24を用いて
臭素イオン含有水を反応槽2内に導入するようにした
が、原水導入管6にエジェクタを介装するとともに、こ
のエジェクタの吸引側に臭素イオン含有水導入管8の下
流部8bを接続して、エジェクタによって臭素イオン含
有水とアンモニア性窒素含有排水とを混合することでポ
ンプ24の設置を省略してもよい。また、その他の構成
についても本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更し
て差し支えない。
【0037】次に、本発明実験例及び比較実験例を示
す。本発明実験例 図2に示した構成の実験装置を作製し、下記条件でアン
モニア性窒素含有排水の処理を行った。アンモニア性窒
素含有排水としては、水道水にアンモニア性窒素濃度が
300mgN/リットルとなるようにNH4Clを溶解
したものを用いた。臭素イオン含有水導入管8から排水
中に添加する臭素イオン含有水としては、NaBr濃度
として6800mg/リットルのものを用い、排水中の
NaBr濃度が130mg/リットル(100mgBr
/リットル)となるように添加した。散気装置10から
排水中に添加するオゾン含有ガスとしては、オゾン発生
器で発生させた濃度80mgO3/リットルのものを用
い、これを排水に対して1650mgO3/リットルの
割合で添加した。なお、臭素イオン含有水は気液接触槽
22を通して反応槽2に導入した。また、反応槽2から
の排オゾン含有ガスは気液接触槽22、原水貯槽26を
順次通して放出した。
【0038】気液接触槽22で臭素イオン含有水と接触
させた後の排オゾン含有ガス中のオゾン濃度は0.2m
gO3/リットルであり、反応槽2でオゾン添加を行っ
た後の処理水中のアンモニア性窒素濃度は0mgN/リ
ットルであった。また、原水貯槽26でアンモニア性窒
素含有排水に接触させた後のガスをアルカリ液に吸収さ
せ、分析を行った結果、臭素含有量は検出限界以下であ
った。
【0039】比較実験例 図3に示した従来構成の実験装置を作製して排水処理を
行った。この場合、オゾン含有ガスの排水への添加量を
2000mgO3/リットルとしたこと以外は、前記本
発明実験例と同様の条件で処理を行った。
【0040】反応槽2から排出された排オゾン含有ガス
中のオゾン濃度は10mgO3/リットルであり、反応
槽2でオゾン添加を行った後の処理水中のアンモニア性
窒素濃度は0mgN/リットルであった。また、反応槽
2から排出された排オゾン含有ガスをアルカリ液に吸収
させ、分析を行った結果、臭素含有量は添加したBr量
100g当たり1〜2gであった。なお、オゾン添加量
を前記本発明実験例の場合と同じ1650mgO3/リ
ットルとしたところ、処理水中のアンモニア性窒素濃度
が30mgN/リットルと増加し、明らかにオゾン添加
量が不足していた。
【0041】
【発明の効果】第1発明のアンモニア性窒素含有排水処
理装置によれば、排オゾン含有ガス中の排オゾンが臭素
イオン含有水に吸収され、排オゾン濃度が低下するとと
もに、臭素イオン含有水中に臭素イオンと排オゾンとの
反応によりBrO-やHBrOが生成して、排オゾンが
アンモニア性窒素の除去に利用される。したがって、第
1発明によれば、排オゾン含有ガス中の排オゾン濃度低
下、排オゾン処理装置の小型化あるいは負担軽減、排オ
ゾンの有効利用、排水へのオゾン添加量削減を達成し、
経済的、効率的にアンモニア性窒素の除去を行うことが
できる。
【0042】第2発明のアンモニア性窒素含有排水処理
装置によれば、排オゾン含有ガス中のBr-やBr2が原
水であるアンモニア性窒素含有排水に吸収されてその濃
度が低下するとともに、排オゾン含有ガス中のBr-
Br2がアンモニア性窒素含有排水中に移行してアンモ
ニア性窒素の除去に利用される。したがって、第2発明
によれば、排オゾン含有ガス中の排オゾン濃度低下、排
オゾン処理装置の小型化あるいは負担軽減、排オゾンの
有効利用、排水へのオゾン添加量削減という第1発明の
効果に加え、排オゾン含有ガスに含まれるBr-やBr2
の大気中への放出防止及び有効利用、排水への臭素イオ
ン添加量削減を達成することができ、したがってより経
済的、効率的にアンモニア性窒素の除去を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るアンモニア性窒素含有排水
処理装置の一実施例を示すフロー図である。
【図2】図2は本発明に係るアンモニア性窒素含有排水
処理装置の他の実施例を示すフロー図である。
【図3】図3は従来のアンモニア性窒素含有排水の処理
装置を示すフロー図である。
【符号の説明】 2 反応槽 4 原水注入装置 6 原水導入管 8 臭素イオン含有水導入管 10 散気装置 12 オゾン含有ガス導入管 14 排オゾン含有ガス排出管 16 排オゾン処理装置 18 処理水排出管 20 スプレーノズル 22 気液接触槽 24 ポンプ 26 原水貯槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応槽と、反応槽にアンモニア性窒素含
    有排水を導入する原水導入機構と、反応槽中のアンモニ
    ア性窒素含有排水にオゾン含有ガスを添加するオゾン添
    加機構と、アンモニア性窒素含有排水に臭素イオン含有
    水を添加する臭素イオン添加機構と、反応槽内の排オゾ
    ン含有ガスを大気中に放出する排オゾン含有ガス排出機
    構とを具備する排水処理装置において、大気放出前の排
    オゾン含有ガスを、アンモニア性窒素含有排水への添加
    前の臭素イオン含有水と接触させる気液接触手段を設け
    たことを特徴とするアンモニア性窒素含有排水処理装
    置。
  2. 【請求項2】 排オゾン含有ガスと臭素イオン含有水と
    を接触させる気液接触手段の後段に、該気液接触手段通
    過後の排オゾン含有ガスとアンモニア性窒素含有排水と
    を接触させる気液接触手段をさらに設けた請求項1記載
    のアンモニア性窒素含有排水処理装置。
JP14231194A 1994-06-01 1994-06-01 アンモニア性窒素含有排水処理装置 Pending JPH07328663A (ja)

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