JPH0732865B2 - 中空繊維を用いた流体処理装置 - Google Patents

中空繊維を用いた流体処理装置

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JPH0732865B2
JPH0732865B2 JP2033557A JP3355790A JPH0732865B2 JP H0732865 B2 JPH0732865 B2 JP H0732865B2 JP 2033557 A JP2033557 A JP 2033557A JP 3355790 A JP3355790 A JP 3355790A JP H0732865 B2 JPH0732865 B2 JP H0732865B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は選択透過性を有する中空繊維を用いた流体処理
装置に関するものである。
さらに詳しくは透析、限外過、逆浸透、液体−ガス体
交換、ガス体−ガス体交換などの流体分離処理や混合処
理、濃縮処理に広く応用されている選択透過性を有する
中空繊維を用いた流体処理装置に関するものである。
<従来の技術> 中空繊維を用いた流体処理装置は、水処理などの産業分
野、血液処理などの医療分野など多岐にわたり、特に浄
水器、人工腎臓、人工肺などはその需要が極めて増大し
ている。
一般に中空繊維を用いた流体処理装置では、多数の中空
繊維を集束して筒体に収納した構造となっている。しか
しながら、単に中空繊維を集束して筒体に収納した場
合、筒体の中で中空繊維同志が密着し、前記中空繊維の
外側口を流動する流体が、前記の中空繊維の間を均一
に、かつ不遍なく流動することは困難である。
したがって、筒体に収納された中空繊維の有効利用面積
が低下し、流体処理効果が悪いという課題を有してい
た。
また、前記の中空繊維を多数本筒体に収納し、該筒体の
端部近傍に固定支持する方法として、重力や遠心力を利
用して硬化性液体材料を注入し、該硬化性液体材料を硬
化させ管板を作ることが一般に行われているが、この場
合、中空繊維同志が密着していると、硬化性液体材料が
万遍なく均一に注入されず、得られる流体処理装置にシ
ール洩れなどの不良という欠陥を惹起させる。
中空繊維同志の密着を避けるためには、たとえば、特開
昭53−35683号公報に記載された中空繊維を1本または
2本1組として、該中空繊維の外周に他の線状物を螺旋
状に巻回する方法が用いられている。
<発明が解決しようとする課題> 選択透過性を有する中空繊維を生産する技術の進歩に伴
い、中空繊維の膜を薄くすることに加えて、筒体の単位
容積あたりの中空繊維の収納本数を増やすために、該中
空繊維の外周に螺旋状に巻回する線状物を細くし、流体
処理装置をより小形化し、性能の向上を計る際、単に前
記特開昭53−35683号公報に記載された中空繊維を1本
または2本1組として外周に他の線状物を螺旋状に巻回
する方法を用いても、流体処理装置の中心部を流動する
流体の速度は外周部を流動する流体の速度にくらべ大幅
に遅くなり、中心部に位置する中空繊維の処理能力が著
しく低下する、すなわち中心部の膜の性能が十分発揮で
きないという問題がある。
また、中空繊維の周囲に巻回する線状物を細くすること
によって、筒体の端部近傍に硬化性液体材料を注入し管
板を形成する際に、前記硬化性液体材料が浸透できない
部分が生じ、この部分でシール洩れが生じるなどの不良
品が増大し、生産性を低下させるという課題を有すると
ともに、さらに、中空繊維の外周に他の線状物を螺旋状
に巻回する作業および線状物が巻かれた中空繊維を数千
本も集めて前記筒体に収納する際に中空繊維を折れ曲
り、ばらけ、切断が生じやすく、これらの折れ曲り、切
断が生じたものは不良品とせざるを得なく、ばらけが生
じたものは極めて精密に該ばらけを修復するか、収納作
業を中断し、不良品とせざるを得なく、生産性を低下さ
せるという課題を有していた。
本発明の目的は前記従来の技術における課題を解消し、
高性能でかつ小形化しうる中空繊維を用いた流体処理装
置を提供することにある。
<課題を解決するための手段および作用> 本発明の構成は、中空繊維を用いた流体処理装置におい
て、前記中空繊維は選択透過性を有し、該中空繊維1本
または2本の周囲に中空繊維とは異なる第1の線状物を
螺旋状に巻回して単位中空繊維素子が形成され、該単位
中空繊維素子を4単位以上集合させ周囲に中空繊維とは
異なる第2の線状物を螺旋状に巻回して中空繊維束が形
成され、該中空繊維束が5束以上筒体に収納されてなる
ことを特徴とする中空繊維を用いた流体処理装置にあ
る。
本発明について、図面を用いて詳述する。
図面はすべて本発明にかかるものであり、第1図は本発
明の中空繊維を用いた流体処理装置の一例である人工腎
臓透析器の概略縦断面図である。第2図乃至第4図は単
位中空繊維素子の部分拡大斜視図であり、第5図は中空
繊維束の部分拡大斜視図である。第6図は第5図に示し
た中空繊維束を集合させた状態における部分拡大斜視図
である。
第1図における1は筒体であり、該筒体1には透析液流
入口2、透析液排出口3、被透析流体流入口4および被
透析流体排出口5が設けられており、前記被透析流体流
入口4および被透析流体排出口5の近傍で中空繊維10の
両端が該中空繊維10を形成する中空繊維の端部の中空部
分が開放されている状態で管板6、7によって固着され
ている。8、9はヘッダーキャップを示す。
前記人工腎臓透析器における被透析流体は透析される血
液である。
前記中空繊維10は第6図に示す形態を有するが、該中空
繊維10は次の方法で得られる。第2図乃至第4図におけ
る11は中空繊維の単糸であり、12は第1の線状物であ
る。第1の線状物12は単糸11の周囲に螺旋状に巻回され
ており、第2図に示すように1本の単糸に2本の第1の
線状物12を交叉するように巻回してもよく、第3図に示
すように1本の単糸に1本の第1の線状物12を巻回して
もよい。また、第4図に示すように2本の単糸に1本の
第1の線状物12を巻回してもよい。
前記第2図乃至第4図に示すように中空繊維の単糸11に
第1の線状物12を螺旋状に巻回し単位中空繊維素子Aが
得る。
前記単位中空繊維素子Aは中空繊維の単糸11が1本ある
いは2本1組とする必要がある。これは、3本以上とす
ると第1の線状物12を螺旋状に巻回した際に単位中空素
子Aの各単糸11同志が密着し、この密着した部分は被透
析流体の処理能力が減退あるいはなくなり流体処理効率
が低下するという現象が生じ好ましくないからである。
前記中空繊維は、たとえば、ポリメチルメタクリレー
ト、セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネ
ート、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、シリコ
ーンなどおよびそれらを変性した各種ポリマの合成繊維
からなる。
本発明に用いられる中空繊維の単糸11は一般的には内径
100〜1,000ミクロン、厚さ5〜200ミクロンの範囲のも
のが好ましく用いられる。
前記の第1の線状物12は、たとえば、ポリエステル、ポ
リアクリロニトリル、ポリアミドなどのフィラメントあ
るいは紡績糸などが好ましく用いられ、セルロースアセ
テート、レーヨンなどのセルロース系繊維、ポリビニル
アルコール、ポリ塩化ビニール、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリウレタン、絹、綿などの繊維も目的・用途に応
じて用いられる。
該第1の線状物12は比較的嵩高性があり、かつ伸縮性が
ある捲縮繊維、加工糸、紡績糸などが好ましく用いら
れ、前記の中空繊維単糸11の太さ、剛直性などの特性お
よび第1の線状物12自体の嵩高性、伸縮性などの特性に
よって適宜選択されるが、好ましくは、前記中空繊維の
単糸11よりも細い線状物であり前記単糸11の外径の20分
の1乃至3分の1の外径を有する線状物である。20分の
1よりも細い場合、単糸11に螺旋状に巻回された第1の
線状物と次いで螺旋状に巻回された第1の線状物との間
で単糸11が隣接する単糸と密着してしまうことがあり、
流体処理能力が低下することがあり、一方、3分の1よ
りも太いと単糸11と隣接する単糸との間隔が必要以上広
くなり一定の筒体に対して用いる単糸数が少なくなり流
体処理能力が低下することがある。
前記単糸11に巻回する第1の線状物12の巻数は、単糸11
の外表面における流体抵抗、単糸11すなわち中空繊維の
充填密度などによって選択されるが、たとえば人工腎臓
透析器の場合、水処理の場合、単糸11の長さ10mmあたり
0.1乃至20.0回の螺旋巻回数とすることが好ましく、よ
り好ましくは0.25乃至4.0回の螺旋巻回数とする。
前記の第1の線状物12の螺旋巻回数が少ないと単糸11の
表面が隣接する単糸の表面と密着しやすく、螺旋巻回数
が多すぎるとそれだけ単糸11の表面を覆うとともに透析
液の流動抵抗が増大することになる。
前記のように第2図乃至第4図に示した単位中空繊維素
子Aは4単位以上が集合され次いで第5図に示すように
集合された単位中空繊維素子群の周囲に第2の線状物13
を螺旋状に巻回して中空繊維束Bを形成する。
前記中空繊維束Bを形成する際に用いられる第2の線状
物13は前記第1の線状物12と同様、たとえばポリエステ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリアミドなどのフィラメ
ントあるいは紡績糸などが好ましく用いられ、セルロー
ス、アセテート、レーヨンなどのセルロース系繊維、ポ
リビニルアルコール、ポリ塩化ビニール、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリウレタン、絹、綿などの繊維も被透析流
体の特性に応じて選択使用される。
前記第2の線状物13は前記単糸11の太さ、剛直性などの
特性および第2の線状物13自体の嵩高性、伸縮性などの
特性によって適宜選択される。
前記第2の線状物13は、通常、前記中空繊維の単糸11の
外径の50分の1乃至2倍の外径を有する。第2の線状物
13の外径が単糸11の外径よりも50分の1よりも細い場合
は第2の線状物13が細すぎ、中空繊維束Bを集合して筒
体に収納した場合中空繊維束Bと隣接する中空繊維束と
の間の空隙がなくなり筒体の端部近傍に硬化性液体材料
を注入し管板を形成する際に、前記硬化性液体材料が浸
透できなく、この部分でシール洩れを生じることがあ
る。
一方、2倍よりも太い中空繊維束Bと隣接する中空繊維
束との間隔が不必要に広くなり、一定の筒体に対して用
いる単糸数がそれだけ少なくなり、流体処理能力が低下
することになる。
前記第1の線状物および第2の線状物の巻回方向はS方
向および/またはZ方向に任意に選択しうる。
前記中空繊維束Bは単位中空繊維素子Aを4本以上集合
して第2の線状物13を螺旋巻回して形成されるが、この
場合単位中空繊維素子Aを4本以上集合させる。該単位
中空繊維素子Aが3本の場合、実質的に中空繊維束Bと
した効果が小さく、2本の場合は実質的に中空繊維束B
とした効果が認められなく、他の中空繊維束と一緒に筒
体に収納する際に中空繊維束が一括して折れ曲り、ばら
けが生じ、筒体への中空繊維束の収縮作業を円滑に行う
ことができないばかりか不良製品を多発する。
前記単位中空繊維素子Aはたとえば人工腎臓透析器のよ
うに単糸を2,000〜30,000本筒体に収納する場合、単位
中空繊維素子を4〜1,000本、好ましくは10〜500本、さ
らに好ましくは20〜250本集合して、第2の線状物を螺
旋巻回し中空繊維束Bを形成する。
前記の中空繊維束Bは第6図に示すように5束以上集合
され筒体に収納される。前記中空繊維束Bが4束以下の
場合、筒体に収納した際、中空繊維束と中空繊維束との
間あるいは中空繊維束と筒体内壁との間に大きな空隙が
生じこの部分の透析液の流量が大きくなり好ましくな
い。
前記の中空繊維束Bは5束以上集合されるが、集合され
た各中空繊維束Bに用いられる単位中空繊維素子Aの集
合数は一定でもよく、異なる集合数からなる中空繊維束
Bを集合させて用いてもよい。
前記のごとく選択透過性を有する中空繊維の単糸を1本
あるいは2本1組とし、その単糸の周囲に中空繊維とは
異なる第1の線状物を巻回して単位中空繊維素子を形成
し、該単位中空繊維素子を4本以上集合して前記の中空
繊維とは異なる第2の本線状物を巻回して中空繊維束を
形成し、該中空繊維束を5束以上集合して筒体に収納す
ることにより、該収納作業時の中空繊維の折り曲り、ば
らけを減少あるいは全く生じさせることなく、中空繊維
の切断をなくし、不良品の発生を著しく減少し得るとと
もに、中空繊維を筒体に収納する作業を著しく容易とな
し、品質および生産性を向上しうる。
実施例1 外径240ミクロン、内径200ミクロンの人工腎臓用ポリメ
チルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径72ミク
ロンのポリエステル加工糸(第1の線状物)を中空繊維
10mmに対し0.5回の巻数でZ方向に螺旋巻回して単位中
空繊維素子を得、該中空繊維素子を24単位集合し、その
回りに外径56ミクロンのポリエステル加工糸(第2の線
状物)を中空繊維素子の束110mmに対し0.5回の巻数でS
方向に螺旋巻回して中空繊維束を得た。該中空繊維束を
344束まとめて、長さ248mm,内径45mmの筒体に収納し、
該筒体の両端部に仮のキャップをつけて、1,600回/分
の回転遠心力の場で流入口からポリウレタンを流込みし
かるのち該ポリウレタンを固化させた。
次いで、前記筒体の両端部からはみだしているポリウレ
タンおよび中空繊維束の端部近傍を切断して中空繊維の
中空部分を開放し、ヘッダーギャップを取付けて第1図
に示す本発明にかかる流体処理装置を得た。
該流体処理装置10,000本について1,000mmHgの加圧空気
を用いて漏洩検査を行った結果28本の不良品が発生して
いた。それらの不良品について原因を追及した結果筒体
に中空繊維束を充填する際に筒体の内壁および筒体端部
に接触したことによる単純作業ミスに基づく折れ糸、切
れ糸に起因するポリウレタン管板部のシール洩れは全く
見られなかった。
次に、本発明にかかる流体処理装置について、基本性能
試験として人工腎臓の常法に従い尿素透過性を測定し
た。中空繊維の内側に37℃の尿素水溶液を被透析流体流
入口から流量200ml/minで流入し、中空繊維の外側には3
7℃の水を透析液流入口から流量500ml/minで流入し、中
空繊維の外側の圧力を調整して、該中空繊維の内側と外
側との圧力差(トランスメンブレンプレッシカー)を10
0mmHgに設定して尿素透過性(クリアランス)を測定し
た結果、尿素透過性(クリアランス)は190ml/minであ
った。
実施例2 実施例1と同じ人工腎臓用ポリメタクリレート系中空繊
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸(第1
の線状物)を中空繊維10mm対し0.56回の巻数でZ方向に
螺旋巻回して単位中空繊維素子とし、該単位中空繊維素
子を24単位まとめて、その回りに同じ88ミクロンのポリ
エスル加工糸(第2の線状物)を10mmに対し0.33回の巻
数でZ方向に螺旋巻回して中空繊維糸を得た。しかるの
ち、該中空繊維束を276束集合し、長さ248mm、内径39mm
の筒体に収納したのち、実施例1と同じ方法で管板を形
成するとともに中空繊維の中空部分を開放した。得られ
た流体処理装置10,000本について実施例1と同様の漏洩
検査の結果、不良品が45本発生したがその原因はすべて
折れ糸、切れ糸に起因するものであり、管板でのシール
洩れは見られなかった。
また、実施例1と同様に尿素透過性(クリアンス)を測
定した結果は184ml/minであった。
比較例1 外径240ミクロン、内径200ミクロンの人工腎臓用ポリメ
チルメタクリレート系中空繊維2本の回りに外径72ミク
ロンのポリエステル加工糸を中空繊維10mm対し0.5回の
巻数でZ方向に螺旋巻回して単位中空繊維素子を得、該
単位中空繊維素子を8,256単位集合し、長さ248mm、内径
45mmの筒体に収納し、該筒体の両端部に仮のキャップを
つけて、1,600回/分の回転遠心力の場で流入口からポ
リウレタンを流込みしかるのち該ポリウレタン固化させ
た。次いで、前記筒体の両端部からはみだしているポリ
ウレタンおよび中空繊維束の端部近傍を切断して中空繊
維の中空部分を開放し、ヘッダーキャップを取付けて流
体処理装置を得た。
該流体処理装置10,000本について1,000mmHgの加圧空気
を用いて漏洩検査を行った結果、143本の不良品が発生
していた。それらの不良品について原因を追及した結
果、折れ糸、切れ糸に起因するものが96本、ポリウレタ
ンで形成された管板の一部で中空繊維4本が密着したた
め、これらの中空繊維間にポリウレタンが注入されずシ
ール洩れとなったものが47本であった。
また、実施例1と同様の条件による良品の尿素透過性は
186ml/minであった。
比較例2 実施例1と同じ人工腎臓用ポリメタクリレート系中空繊
維2本の回りに56ミクロンのポリエステル加工糸を中空
繊維10mmに対し0.56回の巻数でZ方向に螺旋巻回して単
位中空繊維素子とし、該単位中空繊維素子を6,624単位
集合し、長さ248mm、内径39mmの筒体に収納したのち実
施例1と同じ方向で管板を形成するとともに中空繊維の
中空部分を開放した。得られた流体処理装置10,000本に
ついて実施例1と同様の漏洩検査の結果不良品が231本
発生した。それらの不良品について原因を追及した結
果、折れ糸、切れ糸に起因するものが118本、ポリウレ
タンで形成された管板の一部でポリウレタンが注入され
ずシール洩れとなったものが113本であった。また、実
施例1と同様の条件による良品の尿素透過性は179ml/mi
nであった。
比較例3 実施例1と同様の方法で、第1の線状物を、中空繊維3
本、6本、8本のそれぞれの回りに巻回して単位中空繊
維素子を得、次いでその各々の16単位、8単位、6単位
の回りに第2の線状物を巻回して3種類の中空繊維束を
得た。これらの中空繊維束をそれぞれ344束まとめて筒
体に収納し、ポリウレタンを実施例1と同様の手段で流
し込み、それぞれ100本の流体処理装置を得た。
それぞれの100本について実施例1と同様の漏洩検査を
行なった結果、シール洩れのあった不良品は、それぞれ
62本、100本、100本であった。
<発明の効果> 本発明によると、選択透過性を有する中空繊維の単糸を
1本あるいは2本1組とし、その単糸の周囲に中空繊維
とは異なる第1の線状物を巻回して単位中空繊維素子を
形成し、該単位中空繊維素子を4本以上集合して前記中
空繊維とは異なる第2の線状物を巻回して中空繊維束を
形成し、該中空繊維束を5束以上集合して筒体に収納す
ることにより、該収納作業時の中空繊維の折れ曲り、ば
らけを減少あるいは全く生じさせることなく、中空繊維
の切断をなくし、不良品の発生を著しく減少しうるとと
もに、中空繊維を筒体に収納する作業を著しく容易とな
し、品質および生産性を向上しうる。
また、本発明にかかる流体処理装置は、高性能であり、
小形化を可能にし、取扱いが容易である。
さらに、本発明にかかる流体処理装置を人工腎臓透析器
に適用した場合、尿素の透析性能(クリアランス)が向
上し透析に要する時間の短縮、取扱いの容易性などに優
れる。
【図面の簡単な説明】
図面はすべて本発明にかかるものであり、第1図は本発
明の中空繊維を用いた流体処理装置の一例である人工腎
臓透析器の概略縦断面図である。第2図乃至第4図は単
位中空繊維素子の部分拡大斜視図であり、第5図は中空
繊維束の部分拡大斜視図である。第6図は第5図に示し
た中空繊維束を集合させた状態における部分拡大斜視図
である。 1……筒体容器、 2……透析液流入口 3……透析液排出口、 4……被透析流体流入口 5……被透析液排出口 6、7……管板 8、9……ヘッダーキャップ 10……中空繊維 11……単糸 12……第1の線状物 13……第2の線状物 A……単位中空繊維素子 B……中空繊維束

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空繊維を用いた流体処理装置において、
    前記中空繊維は選択透過性を有し、該中空繊維1本また
    は2本の周囲に中空繊維とは異なる第1の線状物を螺旋
    状に巻回して単位中空繊維素子が形成され、該単位中空
    繊維素子を4単位以上集合させ周囲に中空繊維とは異な
    る第2の線状物を螺旋状に巻回して中空繊維束が形成さ
    れ、該中空繊維束が5束以上筒体に収納されてなること
    を特徴とする中空繊維を用いた流体処理装置。
  2. 【請求項2】中空繊維が2,000〜30,000本筒体に収納さ
    れ、人工腎臓透析器として用いられてなることを特徴と
    する請求項1記載の中空繊維を用いた流体処理装置。
  3. 【請求項3】単位中空繊維素子および/または中空繊維
    束を形成する際に用いられる線状物が嵩高性および伸縮
    性を有する捲縮糸、加工糸、紡績糸の1種あるいは複数
    種であることを特徴とする請求項1または2記載の中空
    繊維を用いた流体処理装置。
  4. 【請求項4】第1の線状物の外径が、前記中空繊維の単
    糸の外径の20分の1乃至3分の1の外径であることを請
    求項1、2または3記載の中空繊維を用いた流体処理装
    置。
  5. 【請求項5】前記中空繊維に巻回する第1の線状物の巻
    数は、前記中空繊維の単糸の長さ10cm当り0.1乃至20回
    であることを特徴とする請求項1、2または4記載の中
    空繊維を用いた流体処理装置。
  6. 【請求項6】第2の線状物の外径が、前記中空繊維の単
    糸の外径の50分の1乃至2倍の外径であることを請求項
    1、2、3または4記載の中空繊維を用いた流体処理装
    置。
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